もう二度と・・・
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#36 [林奈]
イライラを必死に隠した。何食わぬ顔で聞いてた。
涼子のところに来る前田くんも、うちとは会話はしない。涼子にバレるから。
でもまた夜に会って関係を持つ。
そんな日々が1ヶ月続き、秋。夜は寒くてもう会わないと決めた夜。
「なぁ、俺涼子と別れるよ」
「なんで?」
「お前の方がいい」
何か嬉しかった。親にも見捨てられ、よく分からない感情の先で見つけた思い。
“恋”
だった・・・。
:07/04/04 17:47 :W43CA :☆☆☆
#37 [林奈]
涼子に対する申し訳ない気持ちがなくなった。
あの時友情が壊れることを覚悟した。
次の日、涼子と前田くんは別れた。
落ち込む涼子に何も言えない。言えるわけがない。ひたすら泣く涼子に付き添う亜由美は、前田くんに対する怒りをあらわにしてた。
:07/04/04 18:12 :W43CA :☆☆☆
#38 []
がんばれ
:07/04/05 00:17 :N902i :☆☆☆
#39 [林奈]
ケさんありがとうI
放課後、亜由美は前田くんを呼び出してた。うちにも一緒に来てほしいと言われ、うちも行った。
来た前田くんに、亜由美はすぐつっかかった。
「一方的にフルってなに?涼子の気持ち考えたの?」
「考えた。でも好きな人できたから」
「好きな人って誰なの?」
「言えない」
:07/04/05 10:31 :W43CA :☆☆☆
#40 [林奈]
「言えないってさぁ、てかもう付き合ってるとかじゃないよね?」
「付き合ってる。でもその人は涼子と付き合ってた事は知らない。その人はあんたらと全然関係ないから」
前田くんがうちをかばった。やりきれなかったけど、それが何か嬉しかった。
:07/04/05 18:09 :W43CA :☆☆☆
#41 [林奈]
亜由美は諦めた。帰り、亜由美はこんな事を言ってきた。
「うちらだけは涼子の味方でいてあげようね」
「・・・うん」
ハッキリうんって言えなかった。自分の中にモヤモヤだけが駆け巡る。
:07/04/05 19:58 :W43CA :☆☆☆
#42 [林奈]
うちはその日から涼子と亜由美と距離を置くようになった。バレるのが怖くて。けど、二人とも気付かない。それでいいんだと思ってた。前田くんとの恋を、友情よりも大事にしたかった。
うちは最低だね。。
:07/04/05 21:52 :W43CA :☆☆☆
#43 [林奈]
前田くんとキスをして、体を触れ合って、それだけで家族の事が忘れられてた。涼子から前田くんを奪ってまで、家族との事を忘れたかったんだ。
“最低で弱い”
頭の中では分かってるのにね・・。
心がついてけなかった・・・。
:07/04/05 22:06 :W43CA :☆☆☆
#44 [林奈]
モヤモヤの気持ちの中、毎日が過ぎ、そして冬になり、クリスマス。うちと前田くんは夕方、地元から少し離れた駅で待ち合わせた。
行き先・・・。
“東京”
うちと前田くんは真剣に家出をしようと思ってた。
:07/04/07 00:00 :W43CA :☆☆☆
#45 [林奈]
ほんとに幼いうちらは後先考えなくて東京へ向かった。東京はすごい街で、想像してたよりも賑やかだった。たくさんの人に、うちも前田くんもあ然とした。
渋谷をふらついて、夜になり、周りは若い人ばっか。クリスマスだからカップルだらけ。うちらは田舎くささ丸出しなのがほんとに恥ずかしくなった。
:07/04/08 00:57 :W43CA :☆☆☆
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