もう二度と・・・
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#1 [林奈]
『誰にでも幸せになる権利がある』

そう教えてくれたのは、あなたでした。もう二度と間違いを起こさない。
あなたのために。

⏰:07/03/28 20:08 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#2 [林奈]
うちが生きてきた中で、この手につかんだ苦しみや悲しみ。そして絶望から幸せまでのたくさんの感情を、記したいと思います。


下手な文章ですが、荒らしは勘弁してくださいm

⏰:07/03/28 20:11 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#3 [林奈]
12歳。小学6年。その時から家庭の中で音もなく崩れていった。
うち、兄、母、父、祖父に祖々母。計6人家族。お金持ちではないけど、特に問題ない家族。うちはそう思ってた。
けど、小学6年、二つ上の兄が学校に行かなくなった。
その頃から、間違いなく崩れていった。

⏰:07/03/28 21:01 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#4 [林奈]
原因は分からない。仲のいい友達も見に来てくれてたのに、学校には行かない。そんな兄を、母は焦ってた。焦りをどこにぶつけていいか分からず、うちに当たる毎日。
けどうちは、母も兄も“かわいそう”なんだって子ども心に思ってたんだ。

⏰:07/03/29 18:21 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#5 [林奈]
父は見て見ぬふり。厳格な祖父や祖々母はそんな兄を叱るだけ。
うちはそんな家族を、“第三者”のような目で見てた。
そして中学に入り、そんな兄を知られたくなくて、うちは友達にも兄は遠くにていないと嘘ついた。それが友達についた最初の嘘だった。

⏰:07/03/29 21:36 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#6 [林奈]
遅くなりましたが、うちの名前は“林奈”偽名です。他の人の名前も偽名にしますのでご了承ください。


友達はみんないい子で、うちを慕ってくれてた。
いつからだろう。そんな周りがうっとうしく感じるようになったのは・・・。
相変わらず家はいつも重い雰囲気。そんなストレスを発散するのは学校だった。

⏰:07/03/30 13:11 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#7 [林奈]
バカ騒ぎして勉強もしない。先生からもよく叱られてばかり。うちといつも一緒にいた、“亜由美”も“涼子”も同じ。うちらはそんな毎日が楽しかった。

⏰:07/03/30 13:48 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#8 [林奈]
けど1年経っても兄の状態は変わらなかった。母は毎日のようにうるさく言う。そのうち兄が中学卒業。兄の強い希望で、高校進学はしなかった。
きっともうどうでもよかったんだと思う。15歳にして、兄は自分の人生を諦めてた。
うちはそれが何だか悲しくて仕方なかったんだ・・・。

⏰:07/03/30 23:44 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#9 [林奈]
そして母はそのイライラをうちに、“暴力”という形でぶつけてきた。


「あんたのせいだよ!あんたが頭悪いからお兄ちゃんにプレッシャーがいって、おかしくなったんだよ」


意味の分からない理由ばかり並べてきてはうちを叩いた。
顔じゃなく、お腹とかに。
うちはだんだん自分のいる世界が何なのか分からなくて、しかもまだ中2の自分に、“自由”なんてモノはないから、ただひたすらに耐えてた。

⏰:07/03/31 04:13 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#10 [林奈]
祖父も祖々母もうちはあまり可愛くないらしい。勉強ができる兄ばかり昔から可愛がってた。だから、うちが母に叩かれても知らん顔。もちろん父もだ。
それでもうちは何とも思わない。いや、思うのが怖かった。できなかったんだ。

⏰:07/03/31 04:16 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#11 [林奈]
現実から目を反らす事を覚えた。
まだ14歳なのに。
そんな現実を考えたくないから、うちはめいいっぱいバカ騒ぎしてた。次第に帰るのが夜になり、それでも親は何も言わない。
その時思ったんだ。


『うちはいらない子なんだね』って。



みんな兄ばかり心配して、うちの存在を忘れてない?
何度も聞きたくなった。けど、できなくて、寂しくて・・。

⏰:07/03/31 04:22 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#12 [林奈]
そんな生活の中、涼子に初の彼氏ができた。


「林奈!うちね、彼氏できたんよ」


「まじで?おめでとう!誰なん?」


「3組の前田くん。告られた!でね、カッコいいから付き合ったんよ」



羨ましかった。彼氏がいれば、彼氏に夢中になれるのに。
うちは切実に思ってた。

⏰:07/03/31 04:28 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#13 [林奈]
涼子は前田くんとの時間を大切にするようになってた。亜由美もうちも、そんな事何とも思わなくて、涼子の幸せそうな顔を見るのが嬉しかった。まだケイタイがなかった。だから家電での会話、登下校のデートがすごい楽しいらしい。


「うちらも早く彼氏ほしいね」


亜由美と何度言い合ったかわからない。

⏰:07/04/01 09:27 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#14 [林奈]
夏休みに入り、家にいる時間が多くなった。夜中まで起きて昼まで寝てる。そしてまた家族の中で変化が起きてた。
母が昼間いない。うちは働き始めたもんだと思ってた。

⏰:07/04/01 09:47 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#15 [林奈]
けど祖父が言った。

「またパチンコか」

「パチンコ行ってるの?」


「知り合いが見たってよ。お前の母親はとんでもないな」


少しショックだった。ギャンブルに対していいイメージなんてないからショックだったんだ。

⏰:07/04/01 10:09 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#16 [林奈]
母が帰ってきて問い詰めた。すると母はうちに言う。


「あんたに関係ないでしょ!お母さんだってイライラするんだわ」


“かわいそうな人”うちはふいに思ってた。母のギャンブルが悪い方向に向かなければいいけど。うちは何か嫌な予感がしてた。

⏰:07/04/01 18:02 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#17 [林奈]
そのあとすぐに、物を投げてきた。思いきり腕にテレビのリモコンが当たった。リモコンなのに痛くて少し涙目になるうちに母はまた冷たく言い放った。


「あんたさえいなければね、こんなにイライラしんわ」


“やっぱり自分がいない方がいいんだ”

確信した。

⏰:07/04/02 23:08 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#18 [林奈]
次の日、うちは家出した。


“どうせ心配なんてするわけない”


そう思うのと同時に湧いたほんの少しの希望。


“もしかしたら探すかも”


うちは亜由美の家に転がり込んだ。亜由美の家はお母さんだけ。うちはそれをいいことに、しばらく家に帰らないと決めたんだ。

⏰:07/04/02 23:32 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#19 [林奈]
亜由美はうちがいることを喜んだ。そして遊びまくって、夜中に帰る毎日。お金なんてない。だから駅前を毎日うろついてナンパしてくるヤツらについていってた。
警戒心なんてない。何か起きるかもしれない。そう思うだけでワクワクしてた。

⏰:07/04/02 23:36 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#20 [林奈]
そんな日、うちと亜由美に声をかけてきた男がいた。


「一人2でどう?」

意味が分からなかった。
“2”って何?うちは聞いた。


「二万って事だよ」

亜由美もうちも食い付いた。

⏰:07/04/03 13:52 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#21 [林奈]
「何するの?」


「俺とエッチするだけ」


速攻で断った。中年の男とやるなんて考えただけでも吐き気がする。しかもまだ処女だし。


14歳の時は、まだ純粋に考えることもできてた。

⏰:07/04/03 14:06 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#22 [林奈]
帰り道、亜由美と笑い合ってた。あんな男とやるわけないやん。“エンコー”なんてお金に汚い人がやるもんだ。うちらはそう思ってた。
“薬”と“援交”だけは絶対にしない。あの頃のうちらはそう決めてた。
決めてたはずなのに、うちの中で心の歯車が狂いだすには時間はかからなかったんだ。

⏰:07/04/04 01:16 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#23 [林奈]
昼間、亜由美の家で寝てた。その時しきりに玄関のベルが鳴る。寝ぼけたまま亜由美はドアを開けた音がした。そしてすぐ階段を上がってくる足音が聞こえてきた。


“なに?”

そう思った時、亜由美の部屋のドアが開いた。

⏰:07/04/04 01:19 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#24 [林奈]
うちはその人の顔を見た。
母だった。母はうちを見るなり、頭をぶってきた。


「あんた何してるの!帰るよ」


「何しにきたん?うちは帰らん」


「よそ様の家に転がり込むなんてどういう神経しとるの?」

うちが何か返そうとした時腕をつかまれ、頬を殴られた。うちは仕方なく家に帰ることにした。

⏰:07/04/04 01:23 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#25 [林奈]
青春の家出は一週間であっけなく終わった。
帰り道、母に聞いてみた。


「うちが心配だったから来たの?」


「心配なんてしんわ。お兄ちゃんもあんな風で、あんたも何かしでかしたら近所に何言われるかわからんでしょ」



“そういう事か”


少しでも期待した自分が恥ずかしくなった。
やっぱりうちはいらない子なんだね。

⏰:07/04/04 01:31 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#26 [林奈]
誰か読んでますかね心配ですm

⏰:07/04/04 02:10 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#27 [林奈]
家に帰り、またうちは母に殴られる。そしてお決まりの言葉を吐く。


「あんたさえいなければ」


もうどうでもよくなった。


「あぁうちは死んだ方がいいんやろ?なら殺してくれ」


「殺す?あんたごときに捕まりたくないわ!自分で死ね」


“うちは殺される価値もないんだ”


14歳の夏。うちは本気で死ぬことを考えた。

⏰:07/04/04 02:16 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#28 [林奈]
その日から一週間、亜由美からの電話も出たくなくて、家に閉じこもった。
兄と軽くかぶる。だからうちはまた夜に家を出て散歩をするようになった。

⏰:07/04/04 02:24 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#29 [林奈]
川原に行き、夜の星を見る。いつしかそれが日課になった。そしてうちの“大きな嘘”が生まれた。

いつものように川原に行くと、指定席には先客がいた。


“誰だよ”


そう思い近付く。
顔を見て驚いた。
涼子の彼氏だった。

⏰:07/04/04 02:29 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#30 [林奈]
「前田くん?」


声をかけたうちに、前田くんは驚いた。

「涼子の友達の?」

「うん。林奈だよ。何してるの?」


「星が見たくなっただけ。あんたは?」

「うちもだよ」


うちらは少し笑い合った。

⏰:07/04/04 03:31 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#31 [林奈]
それから何気ない話をし、涼子との事や色々聞いた。前田くんは廊下ですれ違うだけで話した事はなかった。
その日以来二人だけの“嘘”が始まったんだ。

⏰:07/04/04 03:33 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#32 [林奈]
気を紛らわすだけに行ってた川原。でも前田くんに会ってから、二人だけの時間を求めに行くようになった。
その時はまだ“友達の彼氏”ただそれだけだったのに・・。夏休みが終わりかけた日。
うちと前田くんに異変が起きた。

⏰:07/04/04 03:36 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#33 [林奈]
いつもみたいに話してる時、沈黙が続いた。何気なくお互いを見た。そして何気なく、キスをしてしまった。止まらなくなったうちと前田くんは、最後まで・・。

うちにとって初めての体験。


してしまった後、友達の彼氏なのに、うちは安らぎを感じてしまってたんだ。

⏰:07/04/04 03:41 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#34 [林奈]
“最低”


心の中のモヤモヤと一緒に感じた快楽。

前田くんとうちとの“秘密”の関係が始まった。

⏰:07/04/04 03:44 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#35 [林奈]
そして二学期。
前と変わらないみんな。涼子も亜由美も。変わったのはうちと前田くんだけ。
涼子は相変わらず、前田くんとのラブラブな話をしてくる。嫌な感じはしないけど、いい気もしなくなってた。


“裏切り”


うちは大事な友達を裏切ってるんだ。涼子の話を聞く度にイライラしてた。

⏰:07/04/04 05:07 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#36 [林奈]
イライラを必死に隠した。何食わぬ顔で聞いてた。
涼子のところに来る前田くんも、うちとは会話はしない。涼子にバレるから。
でもまた夜に会って関係を持つ。
そんな日々が1ヶ月続き、秋。夜は寒くてもう会わないと決めた夜。



「なぁ、俺涼子と別れるよ」


「なんで?」


「お前の方がいい」

何か嬉しかった。親にも見捨てられ、よく分からない感情の先で見つけた思い。

“恋”
だった・・・。

⏰:07/04/04 17:47 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#37 [林奈]
涼子に対する申し訳ない気持ちがなくなった。
あの時友情が壊れることを覚悟した。
次の日、涼子と前田くんは別れた。
落ち込む涼子に何も言えない。言えるわけがない。ひたすら泣く涼子に付き添う亜由美は、前田くんに対する怒りをあらわにしてた。

⏰:07/04/04 18:12 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#38 []
がんばれ

⏰:07/04/05 00:17 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#39 [林奈]
ケさんありがとうI


放課後、亜由美は前田くんを呼び出してた。うちにも一緒に来てほしいと言われ、うちも行った。
来た前田くんに、亜由美はすぐつっかかった。



「一方的にフルってなに?涼子の気持ち考えたの?」


「考えた。でも好きな人できたから」


「好きな人って誰なの?」


「言えない」

⏰:07/04/05 10:31 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#40 [林奈]
「言えないってさぁ、てかもう付き合ってるとかじゃないよね?」


「付き合ってる。でもその人は涼子と付き合ってた事は知らない。その人はあんたらと全然関係ないから」


前田くんがうちをかばった。やりきれなかったけど、それが何か嬉しかった。

⏰:07/04/05 18:09 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#41 [林奈]
亜由美は諦めた。帰り、亜由美はこんな事を言ってきた。


「うちらだけは涼子の味方でいてあげようね」


「・・・うん」


ハッキリうんって言えなかった。自分の中にモヤモヤだけが駆け巡る。

⏰:07/04/05 19:58 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#42 [林奈]
うちはその日から涼子と亜由美と距離を置くようになった。バレるのが怖くて。けど、二人とも気付かない。それでいいんだと思ってた。前田くんとの恋を、友情よりも大事にしたかった。


うちは最低だね。。

⏰:07/04/05 21:52 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#43 [林奈]
前田くんとキスをして、体を触れ合って、それだけで家族の事が忘れられてた。涼子から前田くんを奪ってまで、家族との事を忘れたかったんだ。


“最低で弱い”


頭の中では分かってるのにね・・。
心がついてけなかった・・・。

⏰:07/04/05 22:06 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#44 [林奈]
モヤモヤの気持ちの中、毎日が過ぎ、そして冬になり、クリスマス。うちと前田くんは夕方、地元から少し離れた駅で待ち合わせた。
行き先・・・。



“東京”



うちと前田くんは真剣に家出をしようと思ってた。

⏰:07/04/07 00:00 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#45 [林奈]
ほんとに幼いうちらは後先考えなくて東京へ向かった。東京はすごい街で、想像してたよりも賑やかだった。たくさんの人に、うちも前田くんもあ然とした。
渋谷をふらついて、夜になり、周りは若い人ばっか。クリスマスだからカップルだらけ。うちらは田舎くささ丸出しなのがほんとに恥ずかしくなった。

⏰:07/04/08 00:57 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#46 [林奈]
泊まる場所を探して歩くうちに、前田くんからどんどん離れてしまう。そんな時に声かけてきたのは、ホストや変なスカウトマン。それに気付いて手を引っ張りながら歩いてくれる前田くんの背中が、どこか昔の父を思い出させてたんだ。

⏰:07/04/09 22:06 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#47 [林奈]
小さい頃、デパートではぐれないようにと、手をつないでくれてた父の背中。前田くんの背中と重なった。
ホテル街に入り、安いラブホを探した。夜遅い時間に田舎くささ丸出しの幼い二人。警官に声かけられた。

⏰:07/04/09 22:12 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#48 [林奈]
「君達、未成年だよね?」


「いえ。ハタチですけど」


前田くんの返しに、まじまじと見てくる警官。


「ちょっと来てくれるかな?」


“ヤバい”


前田くんも瞬間的に思ったんだろう。
うちらは逃げた。

⏰:07/04/09 22:16 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#49 [林奈]
全力疾走。久々に走った。けど警官の足はさすがに速い。すぐ捕まった。


「来なさい」


そう言われて連れていかれた派出所。
心臓バクバクだった。

⏰:07/04/09 22:19 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#50 [林奈]
「ほんとはいくつなの?」


「14です」


「東京の子じゃないよね?」


カンずかれてた。警官はうちらに出した紙。
家の電話番号を書きなさいと言われて、うちらは拒否した。

⏰:07/04/11 21:01 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


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