もう二度と・・・
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#649 [林奈]
アキヤの母と名乗る人は、私をアメリカへと誘ってきた。
「お金もないし、休みも取れません」
「ならチケット送るから。来なさい。あなたにきちんと受け止めてほしいの」
電話の向こうで泣いてるのが分かった。
私はそのあと返事をしないまま電話を切った。
:07/06/19 01:57 :W43CA :☆☆☆
#650 [林奈]
何が何だか分からす、何分か電話機の前に突っ立ってた。
するとそんな私に気付いた父が声をかけてきたんだ。
「オイ、林奈。どうしたんだ?」
「アキヤが死んだんだって」
「は?お前何言ってるか分かってんのかよ?」
「分かってるよ!信じたくないけど」
父の顔が曇った。
:07/06/19 04:34 :W43CA :☆☆☆
#651 [キャンディ]
すごくツライですね…
"もぅ二度と"の意味が
理解できてきました。
なんとも言えナィけど
最後マデ読まして
下さい!!
更新待ってます
:07/06/20 02:03 :SH903i :☆☆☆
#652 [林奈]
キャンディさん、いつもありがとうI
また更新します。
:07/06/20 08:34 :W43CA :☆☆☆
#653 [林奈]
「詳しく話聞かせてくれ」
父が怒り気味で言ってきた。
私はお母さんと名乗る人からのエアーメール、電話の話をした。
「ウソだろ?」
父はそれしか言わない。
:07/06/20 08:39 :W43CA :☆☆☆
#654 [林奈]
「私だってウソだって思うよ。けど、何をどう分かればいいか分からない」
「アメリカ行くか?俺も行く。行って確かめて来るぞ」
父の目も真剣だったんだ。
“ウソに決まってるよ”
そう思うのに、思い出すのはノブヒロが亡くなった日。
あの時と一緒の感覚だった・・・。
:07/06/20 08:42 :W43CA :☆☆☆
#655 [林奈]
私は抜け殻状態だった。
仕事をしてても何をしてても感覚がなくて、ただ時間を過ごしてるだけ・・・。
そして数日後、チケット二枚が送られてきた。
『一人では私も心配なので、お父様といらしてください』
素っ気ない言葉。
:07/06/20 08:54 :W43CA :☆☆☆
#656 [林奈]
“ほんとなの?アキヤが死ぬわけない”
あの時、まだ私は信じることなんて頭になかった・・・。
ねぇアキヤ?聞こえてますか?
あの時ね、あんな紙きれを見ても、何とも思わなかったんだよ?
あなたのお母さんを何度も疑ってしまったんだよ?
聞こえてますか?
:07/06/20 17:24 :W43CA :☆☆☆
#657 [林奈]
私はすぐに準備をした。
職場に事情を話し、渋々許してもらえ、私と父はアメリカへと向かった。
何十時間も飛行機に揺られ、空港で待ってた人。アキヤのお母さん。
「初めまして」
きちんと挨拶ができない。アキヤのお母さんは、とてもキレイな人だった。お母さんの運転で、アキヤが住む州に向かった。
田舎街。
周りは草原で、あまりにもキレイな光景で、残酷だった。
:07/06/20 17:36 :W43CA :☆☆☆
#658 [林奈]
連れられて行ったのはアキヤが住んでた家。
洋風な白い家で、部屋に入り、飾ってあるアキヤの写真。
アキヤのお母さんは事故の全てを話してくれた。
淡々と話す姿はまるで、自分の息子の事ではないような感じだった。
:07/06/20 18:04 :W43CA :☆☆☆
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