〇ニ番目の四季〇
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#385 [ゆり]
どう聞いたらいいのか分からなかった。

でも何か訴えてるのは感じた。

「…痛い?」

普通に聞いてしまった。
淳ちゃんの横顔を見てたら
気付いてあげなきゃいけないって
気持ちになったから。

「…」

黙ったまま
小さく首を横に振った。

 

⏰:06/06/05 23:20 📱:V703SH 🆔:tPdHa1I.


#386 [ゆり]
「リスカすると落ち着くんです…
だから痛みなんてない…」

蚊の鳴く様な声で呟く。

「そっか…」


「…気持ち悪いとか…思わないですか?」

「え〜?思いませんよ(笑
ほら」

あたしはTシャツの袖を捲くった。

深くはないけど
今も残ってる消えない傷痕。


淳ちゃんの目が一気に開いた。
 

⏰:06/06/05 23:35 📱:V703SH 🆔:tPdHa1I.


#387 [ゆり]
傷を舐め合って
癒し合えるなんて思わないけど

少しでも
何か変われるなら


あたしはあっさり簡単に
初めて傷痕を人に見せた。


「もう切ってないんですか?」

「切ってないよ」

「どうやってやめられたんですか?私も強くなりたい」


強さかぁ。
そんなものあたしにはないな。
 

⏰:06/06/06 07:23 📱:V703SH 🆔:Ks2JUYQU


#388 [ゆり]
ねぇ隼人

隼人はいつも
あたしが欲しがる言葉を
くれた訳じゃないけど

あたしが離れていかないようにと
いつも懸命に伝えてくれたね

その揺るがない想いを
時に疑い
時に信じた

あたしが持っていない強さを

隼人は持っていたよね
 

⏰:06/06/06 07:30 📱:V703SH 🆔:Ks2JUYQU


#389 [ゆり]
傷付いても

好きだと言ってくれたよね

あんた懲りないねって
笑ってやったけど


その強さに
数え切れない程
救われてた。


あたしにもそんな強さがあったなら

過去を責めて

何度も隼人を苦しめなかったよね。

 

⏰:06/06/06 07:32 📱:V703SH 🆔:Ks2JUYQU


#390 [ゆり]
「先輩?」


「…あ、ごめん!
あたしは原因が分かってたから…
問題が解決したら自然にやめられたよ」


「そうですか…」

寂しそうに俯く。


その時教室のドアが勢いよく開いた。

「お前らもう学校閉めるから帰れよ〜」

「あッはーい!」

二人で焦りながら教室を出る。
 

⏰:06/06/06 07:43 📱:V703SH 🆔:Ks2JUYQU


#391 [あやぽん]
毎回更新_楽しみにしてま
あと超読みやすいデス頑張ってネ

⏰:06/06/06 09:19 📱:SH700i 🆔:aIOGq3rw


#392 [ひLI]
フムX02(・ε・`)゙

⏰:06/06/06 15:45 📱:N901iC 🆔:XRCh60kQ


#393 [ゆり]
あやぽんチャン☆ひいチャン☆
いつもありがとう(;ω;)

⏰:06/06/06 20:35 📱:V703SH 🆔:Ks2JUYQU


#394 [ゆり]
校舎から出ると
外はもう暗くなっていた。

「先輩って地下鉄ですか?」

「あ、うん…淳ちゃんは?」

「私あっちのマンションなんです」

「近いね〜!じゃぁ逆だぁ…残念。
ひとりで大丈夫?」

「私は全然大丈夫です!今日はいきなりすみませんでした。
よかったらまた一緒にお話してください」

淳ちゃんが可愛く笑った。
 

⏰:06/06/06 20:40 📱:V703SH 🆔:Ks2JUYQU


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