〇ニ番目の四季〇
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#36 [ゆり]
「ありがと、じいや♪」
「えっ王子様じゃないの?笑」
車を降りるとヒールが砂利に埋もれる。
自然に手を繋いでいた。
少し先を歩く高橋さんの
背中と足元だけ見て必死に着いていった。
:06/05/28 14:13 :V703SH :a4CPZqco
#37 [ゆり]
しばらく歩くと高橋さんの足が止まった。
「ゆりちゃん見てみ」
その声で顔を上げると
めちゃくちゃ綺麗な夜景!
あんなの見たの初めてだった。
「うわーッッッすごいッッ!!!」
あたしは興奮して前に出た。
丘の上から果てしなく続く光りが本当に宝石箱みたいだ。
:06/05/28 14:16 :V703SH :a4CPZqco
#38 [ゆり]
きゃーきゃー言ってるあたしを見て
「ほんとにキラキラ好きなんだね」
と高橋さんが笑った。
今日携帯を見てキラキラの話しをしたっけ、
覚えててくれたんだ…って妙に恥ずかしくなって
あたしはずっと夜景を見てた。
:06/05/28 14:19 :V703SH :a4CPZqco
#39 [ゆり]
高橋さんは少し後ろにあるベンチに腰かけて煙草に火を付けた。
煙草の匂いが夏の風に混じって胸が苦しくなった。
(やばいな…本当に好きになっちゃいそう)
:06/05/28 14:20 :V703SH :a4CPZqco
#40 [ゆり]
まだまだ子供なあたしには、
車を運転する姿も
さりげない気配りも
大きい掌も
煙草の匂いも
全部が大人に感じて
全部に惹かれてしまう。
だけど薬指に光ってる証、
見ないフリは出来ない。
泣きそう。
:06/05/28 14:23 :V703SH :a4CPZqco
#41 [あやぽん]
:06/05/28 14:53 :SH700i :KS0Rv05U
#42 [ゆり]
あやぽんサンありがとデス(#>∨<#)めちァ嬉しいッ☆頑張ります☆
:06/05/28 15:29 :V703SH :a4CPZqco
#43 [ゆり]
「ゆりちゃん?」
ベンチに座ってる高橋さんが声をかける。
笑顔で振り返ったけど
たぶん上手には笑えてなかったと思う。
何となく高橋さんも切ない表情で
「おいで」
と言った。
あたしは大人しく隣に座った。
:06/05/28 15:31 :V703SH :a4CPZqco
#44 [ゆり]
「寒くない?」
そう言って高橋さんは
あたしの肩に手を回した。
「え?ちょっ…」
いきなりで戸惑った。
いつの間にか煙草も消えていた。
:06/05/28 15:32 :V703SH :a4CPZqco
#45 [ゆり]
横を向くと指先であごを上げられた。
直感でキスされると思った。
「ちょッとと…ッ」
あたしは両手で拒んで下を向いた。
「彼女さんい」
るのにって言う前に回された手に力が入って
高橋さんに引き寄せられた。
:06/05/28 15:34 :V703SH :a4CPZqco
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