〇ニ番目の四季〇
最新 最初 🆕
#401 [我輩は匿名である]
>>400の人ちょっと文がわかりにくいかも

⏰:06/06/07 07:05 📱:P901iS 🆔:PLtcPfwM


#402 [我輩は匿名である]
四季と、この小説って同一人物が書いてるっぽい

⏰:06/06/07 07:12 📱:SH902i 🆔:☆☆☆


#403 [ゆり]
あやぽんチャン☆本当いつもありがとッ優しいな(>∀<*)
ぴぃチャン☆共感してもらえて嬉しいですッ好きな人だと小さい事で妬いちャうから困るよね(*´д`*) よかったらまた読んで下さい☆

⏰:06/06/07 07:45 📱:V703SH 🆔:3EvGXM3k


#404 [ゆり]
匿名さん☆同一人物っぽいですか?!やめて〜(●>□<●)笑
違いますけど何か気に触ったならすみません(*´`*)

⏰:06/06/07 07:48 📱:V703SH 🆔:3EvGXM3k


#405 [我輩は匿名である]
失礼
>>300-400

⏰:06/06/07 10:06 📱:D701iWM 🆔:4g3sc4yE


#406 [通りすがリ]
同一ちャうゃろ
ウチの妄想的に...

仲良いから同じ
多分ボーダフォンの
ラブ定額使うてはルンゃろ

⏰:06/06/07 12:45 📱:P902i 🆔:Ze.2q3U6


#407 [ひLI]
隼人サンの【四季】
今、一気に読みました
(*´艸`)
すごLIよかッた

⏰:06/06/07 23:08 📱:N901iC 🆔:tU1fhTQ2


#408 [あやぽん]
あげェ(・3・)ノ
書かないのォ_

⏰:06/06/08 10:14 📱:SH700i 🆔:5nITnLqw


#409 [ゆり]
更新します。
よかったら読んで下さいm(__)m

⏰:06/06/08 21:41 📱:V703SH 🆔:PKNwmvDo


#410 [ゆり]
家に着き
鍵を開けドアを開ける。


玄関の電気をつけて
「ただいま」
って言ってみた。

いつも通りの静まり返った家。

今日はやけに
寂しく感じた。
 

⏰:06/06/08 21:42 📱:V703SH 🆔:PKNwmvDo


#411 [ゆり]
リビングに行き
にゃんこの皿にエサを入れる。

「遅くなってごめんね…
寂しかった?」

お皿に顔を沈める頭を撫でながら聞いた。

意味わかんないけど
何故か涙が出た。


寂しいって言葉に出すと
ダメだなやっぱり。


あたしは自分の情けなさに少し笑った。
 

⏰:06/06/08 21:45 📱:V703SH 🆔:PKNwmvDo


#412 [ゆり]
部屋に入って
隼人に「家着いたよ」ってメールする。

おかえりって返事をくれる。


そんな毎日の日課が
あたしの涙を止めてくれた。
 

⏰:06/06/08 21:47 📱:V703SH 🆔:PKNwmvDo


#413 [ゆり]
次の日

携帯のアラームより早く目が覚める。
起こしてくれる人がいないから
自然に目が覚める体になったみたい。

「よッしゃ、起きよ」

顔を洗って
歯を磨いて
にゃんこにエサをあげて
夜に干した洗濯物をたたむ。

部屋に戻るとテレビを付けて
化粧をして髪をセットする。

毎日同じ繰り返し。

こんな当たり前の毎日の中に
隼人が現れたんだ。
 

⏰:06/06/08 21:51 📱:V703SH 🆔:PKNwmvDo


#414 [ゆり]
あたしの存在を願ってくれる人がいる。

あたしの存在を求めてくれる場所がある。


それだけで

あたしは眠れず
自分の体に傷を刻んだ夜を

越える事ができたのかもしれない。
 

⏰:06/06/08 21:53 📱:V703SH 🆔:PKNwmvDo


#415 [ゆり]
人は所詮孤独だし
ひとりだって思う事はきっと
仕方ない。

それでも誰かを求めて
求めてもらえた時

絶対にどこかが埋まる。

諦めなければ変わる。

綺麗事が嫌いなあたしが
自分で見つけた答え。

傷は酷く痛むけど
意外に浅いかもしれない。
 

⏰:06/06/08 21:55 📱:V703SH 🆔:PKNwmvDo


#416 [ゆり]
「ゆり〜おはよ〜」

「う〜わ眠そうだね」

爽やかな気分が
隼人の寝ぼけた顔で笑いに変わる。

駅から学校までの道を二人で歩いていると
後ろから声がした。

「隼人〜!?」

ビクッとする。
振り返ると

忘れもしない

あの金髪ギャルが立っていた。
 

⏰:06/06/08 21:57 📱:V703SH 🆔:PKNwmvDo


#417 [ゆり]
隼人と付き合う前
二人が一緒に歩いてるのを見た事がある。

あえて聞いてないけど
多分元カノ…かな。



今すぐこの場を去りたい。

でも動けない。


「まい…」

隼人は驚いた声で言った。

絶対に聞きたくなかった。

違う女の子の名前を呼ぶ声。
 

⏰:06/06/08 22:01 📱:V703SH 🆔:PKNwmvDo


#418 [ゆり]
「まいだよ〜ッ♪めっちゃ久しやない!?
何してんのー!?」

ショートパンツにビーサンで
黒い肌に痛んだ髪を指でいじりながら近付いてくる。

あたしはとりあえず笑顔だったと思う。

「友達?」

隼人を見上げて聞く。

「あ…うん」

隼人は焦った様に答えた。
 

⏰:06/06/08 22:04 📱:V703SH 🆔:PKNwmvDo


#419 [ゆり]
「あたし先行ってるね」

「え…ちょっと待って」

笑顔でそう言って
隼人の言葉を聞かずに
彼女に軽く頭を下げて
学校に向かって歩き出した。

背筋を伸ばして歩く事が
精一杯。

「もーやだ…」

青い空と白い雲が滲む。
涙を堪える。

隼人の過去が
まだあたしに纏わり付く。
振りほどけない。
 

⏰:06/06/08 22:07 📱:V703SH 🆔:PKNwmvDo


#420 [ゆり]
あたしは一人で校舎に入った。

涼しさで
少し溜まってた涙が引いた。


「あれ〜先輩今日一人ですか?」


階段を上ろうとしたあたしに
話しかけてきたのは

新歓で話した爽やかボーイだった。
 

⏰:06/06/08 22:09 📱:V703SH 🆔:PKNwmvDo


#421 [ゆり]
「あぁ…うん」

あたしは少し戸惑いながら答えた。


「彼氏さんと喧嘩ですか〜?」

笑いながら聞く顔が
なんかムカついた。

「喧嘩じゃないよ〜」

ほっといて欲しい時に限って
こーやって話しかけてくる奴っている。
 

⏰:06/06/08 22:33 📱:V703SH 🆔:PKNwmvDo


#422 [ゆり]
「てかメール下さいよ!」

(そいやメアド教えてくれたっけ。)

「…名前は?」

「今更っ?!笑」

「爽やかボーイとしかインプットしてない」

「けいたです。笑
横井慶太。慶太って呼んでください!」

「そっか〜…」

「何がそっか〜なんですか?笑」

「ん〜…」
 

⏰:06/06/08 22:37 📱:V703SH 🆔:PKNwmvDo


#423 [ゆり]
正直めちゃくちゃ上の空。

だって隼人が来ない。

まだあの子といるの?
何してるの?


「どうしよ…」

「え?何が?」

そう聞かれて
声に出てたんだって気付いた。
  

⏰:06/06/08 22:39 📱:V703SH 🆔:PKNwmvDo


#424 [ゆり]
「なんでもないよっ
ほら授業始まるから教室行きな〜」

「先輩は〜?」

「あたしは…あたしも行くから!
じゃーね」

小さく手を振って

入り口が気になりながらも

あたしは慶太に背を向けた。
 

⏰:06/06/08 22:41 📱:V703SH 🆔:PKNwmvDo


#425 [ゆり]
「先輩!連絡待ってまーす」

笑顔でそう言って歩いて行った。

気付けばやたら周りの生徒に注目されてたから
あたしは気まずくて
早足で階段を上り切った。


振り返っても
隼人はいない。


チャイムが鳴るギリギリまで
教室の外で待ってたけど
隼人は来なかった。
 

⏰:06/06/08 22:42 📱:V703SH 🆔:PKNwmvDo


#426 [ゆり]
「ゆりちゃん今日稲葉は?」


岩田くんが
一人で席に座るあたしに聞く。


あたし達は毎日一緒だから
二人でいないと変なんだね。


あたしも落ち着かないよ。

どうしよう。

また一人ぼっちになったら。
 

⏰:06/06/08 22:44 📱:V703SH 🆔:PKNwmvDo


#427 [ゆり]
「遅刻じゃないかな〜?」

笑いながら言うと
岩田くんは安心した様な顔で
席に戻って行った。


ブーブー…
メールだ。

あたしは先生に気付かれないように
机の下で静かに携帯を開いた。

隼人からだった。

「ゆりごめん。
今日ちょっと学校行けないかも。
さっきの奴友達なんだけど、いきなり泣き出して話聞く事になって…また詳しく話すから!
心配しないでな、本当こいつとはなんもないから。」
 

⏰:06/06/09 07:44 📱:V703SH 🆔:S4w5v86Y


#428 [ゆり]
あたしはしばらくそのメールを眺めてた。


なんかあたし見事に傷付いてる。


泣き出したって事は
きっと肩とか抱いて
なぐさめてるんだよね?

こいつとか言うって事は
それだけ親しいんだよね?


心配するしないの次元なんて

とっくに越えてる。
 

⏰:06/06/09 07:45 📱:V703SH 🆔:S4w5v86Y


#429 [ゆり]
携帯をバックにしまって
あたしは授業に集中しようとした。

ノートが滲みそうになるのを
必死で堪えた。

こんなのばっかり。

隼人はいつも
好きだ好きだって言うけど
結局
あたしの方が好きなんだって
こういう時に思う。

あたしばっかり
こんな事で泣きそうになって
馬鹿みたいじゃん。

どうしたらいいの。
 

⏰:06/06/09 07:46 📱:V703SH 🆔:S4w5v86Y


#430 [ゆり]
やっと1限の講義が終わり
休み時間になった瞬間

あたしは早足で教室を出た。


途中で友達に話しかけられたけど
上手く受け答えられなくて
そのまま学校を出た。 

⏰:06/06/09 07:50 📱:V703SH 🆔:S4w5v86Y


#431 [ゆり]
何かをしようと思ってた訳じゃない。

ただ
隼人がいないから
一人になった気がして
恐くて。


駅までの道を
スピードを落として歩いた。

隼人を見つけたいけど
あの子には会いたくない。
心臓が鳴ってるのが分かった。


でもやっぱり二人の姿はなかった。
 

⏰:06/06/09 07:51 📱:V703SH 🆔:S4w5v86Y


#432 [サキ]
ずっと読んでるョ
頑張って書いてください

⏰:06/06/09 08:10 📱:N701i 🆔:D4FPn5Rk


#433 [我輩は匿名である]
あたしもずッと読んでマス毎日この小説チェックするのが日課になッてます
これからも応援してます

⏰:06/06/10 11:35 📱:P902i 🆔:JMxXjc1o


#434 [我輩は匿名である]
>>100-500

⏰:06/06/10 16:27 📱:D902i 🆔:P0b1hd.M


#435 [ひLI]
げX02´з`)(´ε`

⏰:06/06/10 20:54 📱:N901iC 🆔:4fgX6Wcg


#436 [あやぽん]
がんばあ

⏰:06/06/10 21:15 📱:SH700i 🆔:qhfpIJNs


#437 [ゆり]
サキチャン☆匿名サン☆ひいチャン☆あやぽんチャン☆ありがとうッ(;ω;)
最近いろAあって…遅くなってすみません。少し更新します☆

⏰:06/06/10 23:45 📱:V703SH 🆔:VZSgLcbs


#438 [ゆり]
空は急に曇りだして
あたしは携帯を開いた。

メールが来ていた。

隼人?
そう思って急いで見ると
「ゆりチャ〜ンどこ行ったぁ?
隼人クンと何かあったか〜?」
友達からだった。

心配してくれてありがとーと
大丈夫だよーって返信した。

涙が溢れた。
 

⏰:06/06/10 23:45 📱:V703SH 🆔:VZSgLcbs


#439 [ゆり]
あたし何泣いてんだろ。
涙が溢れた事で
笑えた。

「帰ろ…」

鼻をすすって涙を拭いた。

顔を上げたら
少し息が上がってる

慶太がいた。


「やっぱり先輩だ」

「は…」

慶太はいきなりあたしを抱きしめた。
身長はそんなに高くないけど
胸にすっぽり入った。

⏰:06/06/10 23:48 📱:V703SH 🆔:VZSgLcbs


#440 [ゆり]
ウルトラマリンの香りがした。

出会った夏に
隼人がつけてた香水。

止まった涙がまた出てきた。

もう最悪だ。
こんな姿
絶対誰にも見られたくなかった。

嫉妬深いとか
泣き虫とか弱虫とか
情けなさを越えて
アホだ。

でも涙が勝手に出てくる。
やっぱりめちゃくちゃ辛い。
 

⏰:06/06/10 23:50 📱:V703SH 🆔:VZSgLcbs


#441 [ゆり]
「先輩が出てくの見えたから
講義抜けて来ちゃった」

普通の声でそう答える。
でもあたしの事抱きしめてる。

あんま人も車も通らないけど
そうえばここ道端だよ。

俯きながら慶太の体を両手で押して離す。

「ごめん。
少し鼻水付けた」

「いいよ(笑」
 

⏰:06/06/10 23:53 📱:V703SH 🆔:VZSgLcbs


#442 [ゆり]
慶太の右手は
あたしの左手を握って離さない。

「なんでもないから…ありがと」

あたしはそう言いながらまた鼻をすすった。

「またまたぁ〜
そんな事言っちゃって(笑」

はー
なんなの
朝からいちいち
カンに障る言い方。

笑い事じゃないのに。 

⏰:06/06/10 23:54 📱:V703SH 🆔:VZSgLcbs


#443 [ゆり]
「あたし帰るから慶太も学校戻ってね」

「やだ〜先輩といる」

「…」

あたしは何も言わずに180度方向を変えて
駅に向かった。

「やっぱり彼氏と喧嘩したんでしょ〜笑」

「…」

ほんとムカつく男だな。
お陰で悲しみが怒りに変わったよ
ありがとう。
 

⏰:06/06/10 23:57 📱:V703SH 🆔:VZSgLcbs


#444 [ゆり]
「先輩歩くの早ぇ〜笑」

その笑いを含んだ無神経な言葉に
イラッとして舌打ちした。

「怒った〜♪笑」

「…」

よし。
もう無視しよう。

あたしはさらに歩くスピードを上げた。

その瞬間に
慶太が言った。
 

⏰:06/06/11 00:02 📱:V703SH 🆔:tJhX7XgE


#445 [ゆり]
「センパ〜イ。
先輩の彼氏浮気してましたよ」


「…」


「さっき駅と逆に歩いてたの見た〜
寄り添いながら女と二人で。」


「…」


「先輩がいるのにね〜
まぁ遊んでそうだし」


「…」
 

⏰:06/06/11 00:04 📱:V703SH 🆔:tJhX7XgE


#446 [ゆり]
駅到着。
定期を出して
改札を通る。


頭の中は
さっきの言葉が具体化された映像。

隼人が
他の人と…ね。


まぁ予想はしてたし。
平気だよ
全然。
 

⏰:06/06/11 00:05 📱:V703SH 🆔:tJhX7XgE


#447 [我輩は匿名である]
>>400-500

⏰:06/06/11 01:57 📱:SH902i 🆔:wCn1e0/Y


#448 [ゆり]
「先輩〜どっか行こーよ」

「…まだいたの」

「あれ?もしやショック受けてるんですか?」


「…余裕だよ」

慶太はにこっと笑ってあたしの手を取った。
その行為も
なんかどうでもいい感じだった。
だから慶太に引かれるまま電車に乗った。

 

⏰:06/06/11 22:24 📱:V703SH 🆔:tJhX7XgE


#449 [ゆり]
「雨降りそーだし〜俺ん家行く?」

「…なんでだよ(笑」

「あ、笑った!よかった」

子供みたいに笑う。
くしゃくしゃの茶色い髪と
少し長めのえりあし
ウルトラマリンの香り

結局頭は隼人の事ばっかりだ。
 
今何してるんだろう。 

⏰:06/06/11 22:26 📱:V703SH 🆔:tJhX7XgE


#450 [ゆり]
「どこでもいーよ」

呟く様に言った。

席に座ったのにまだ手は握られていた。

同じ手なのに
隼人とこんなに違うんだ。

大きさも
体温も。
 

⏰:06/06/11 22:28 📱:V703SH 🆔:tJhX7XgE


#451 [ゆり]
隼人が浮気なんてする訳ない

って気持ちより

マイナスの想像が頭を支配してた。


全部見なかった事に出来たらいい

何も聞かなかった事に出来たらいいのに。
 

⏰:06/06/11 22:32 📱:V703SH 🆔:tJhX7XgE


#452 [ゆり]
「次下りますよ」

慶太の事で顔を上げた。


手を引かれるままついて行く。

瓦屋根が多い
古きよき町並みを少し歩くと

恐ろしくボロボロのアパートの前で
慶太の足が止まった。 

⏰:06/06/11 22:34 📱:V703SH 🆔:tJhX7XgE


#453 [ゆり]
「ここ」

「ふーん」

「ボロ過ぎて引いた?笑」

「ううん」

ポツ…ポツ…

雨降ってきた。

「あー洗濯物やべぇ!」

あたしの手を強く引き
一階の1番奥の部屋の鍵を開けた。


てかあたし何ノコノコ男の部屋入ってんだろ…
 

⏰:06/06/11 22:37 📱:V703SH 🆔:tJhX7XgE


#454 [ゆり]
中は意外に綺麗だった。

キョロキョロするあたしに
洗濯物を引っ張り込みながら慶太が
適当に座っててと言った。

あたしは部屋を見渡してパイプベットの前に座った。

爽やかボーイらしい
爽やかな部屋。

雨音が強くなり
ザーがドォーって音に変わった。
 

⏰:06/06/11 22:39 📱:V703SH 🆔:tJhX7XgE


#455 [ゆり]
「すげー雨…」

慶太は洗濯物を押し入れに投げ込んで
台所からお茶を持ってきてくれた。

「ありがとー…」

「先輩暑くないですか?」

「だいじょぶです…」

「あ、座布団いりますか?」

「だいじょぶです…」

「緊張してるんすか?笑」

「してないです…」

慶太はベットの上に座った。

⏰:06/06/11 22:40 📱:V703SH 🆔:tJhX7XgE


#456 [我輩は匿名である]
頑張ッて
めちャ続き気になる

⏰:06/06/12 15:47 📱:P902i 🆔:uxTBNr/Q


#457 [ゆり]
匿名さんありがとうございますo(^-^)o

⏰:06/06/12 21:37 📱:V703SH 🆔:enZ4xznQ


#458 [ひLI]
げX02(*´艸`)

⏰:06/06/12 21:44 📱:N901iC 🆔:/cEUooT2


#459 [ゆり]
「煙草いる?」

慶太が煙草をくわえながら聞く。

「吸わないから…」

「あ、そーなんだ」

そいや新歓でも吸ってなかったねって話しになった。

「あの日ってどーなったんですか?
彼氏さんかなり盛り上がってたけど。笑」

「ん〜別に」

新歓の事はあんまり触れて欲しくない。

まだ痛い。

だけど信じたいって思ったのに。
 

⏰:06/06/12 21:47 📱:V703SH 🆔:enZ4xznQ


#460 [ゆり]
ブーブー…

「先輩の携帯?鳴ってますよ」

「あぁうん…」

画面には着信で
隼人の名前。

あたしは携帯を閉じた。

やっぱりプライドが邪魔して
出てたまるかって感じだった。

慶太は何も言わずに

煙草を灰皿に押し付けながら口を開いた。
 

⏰:06/06/12 21:49 📱:V703SH 🆔:enZ4xznQ


#461 [ゆり]
「彼氏さんどーせ遊び人なんでしょ?
別れればいーじゃん」


…簡単に言うな。
そんなん出来たら
とっくにしてるよ。


「あんたに言われたくない」

あたしはお茶を飲んだ。
雨音は静まらない。

慶太はベットに寝転がって
からかう様にあたしの頭をくしゃくしゃした。
 

⏰:06/06/12 21:51 📱:V703SH 🆔:enZ4xznQ


#462 [ゆり]
可愛い女の子ならきっと
「やだぁ〜♪」とかはしゃぐんだろーけど
あたしは本気でキレる。

「ちょッぐしゃぐしゃになるだろーが!」

「アハハ顔が本気だし!」


なんかコイツ
あたしに似てる。

全部わかった様に笑うし
性悪ッ。
 

⏰:06/06/12 22:06 📱:V703SH 🆔:enZ4xznQ


#463 [ゆり]
「慶太くんさ〜モテるからって調子乗ったらかんよ?」

髪を直しながら言う。

「だって先輩可愛いんだもん(笑」

「あ〜よく言われる」

性格悪い者同士の
どっちもどっち対決が始まって

あたしは普通に笑ってた。

さっきまで泣いてたのに
人間って不思議だ。
 

⏰:06/06/12 22:07 📱:V703SH 🆔:enZ4xznQ


#464 [ゆり]
「先輩お昼食べてないよね?何か食う?」

笑いながら慶太が起きた。

「何か作って〜」

「いいよ〜チャーハンとかでいい?」

「うん!」

「じゃーちょい待ってて(笑」

慶太は台所に向かった。
あたしも後ろから付いてった。
 

⏰:06/06/12 22:09 📱:V703SH 🆔:enZ4xznQ


#465 [ゆり]
「何でついてくんのよ〜」

「だって料理見るの好きなんだもん」

「じゃあ先輩が作ってよ」

「やーだよー」

慶太は笑いながら冷蔵庫を開けて
手際良くチャーハン完成。

「うまいッ!!」

本当感動した。

「よかった〜」

テレビを付けて
二人で見ながら食べた。
なんでいきなりこの子とご飯食べてんだろう、みたいな気持ちで。
 

⏰:06/06/12 22:11 📱:V703SH 🆔:enZ4xznQ


#466 [ゆり]
「あ〜お腹いっぱい!ごちそうさま!」

「ごちそうさま〜!」

あたしは慶太と自分の食器を持って立ち上がり台所に向かった。

洗っていると急にテレビの音が消えた。

振り返ると慶太がリモコンを持ってた。

「なんで消すの〜あたしニュース聞いてたのに」
食器を拭きながら言う。

「先輩早くこっち来て」
いつもより少し低い声に驚いた。
 

⏰:06/06/12 22:12 📱:V703SH 🆔:enZ4xznQ


#467 [ゆり]
「なに?」

食器をしまい
手を洗って慶太のところに行くと

ベットに座った慶太があたしの手を思いっきり引っ張った。


次の瞬間にはもう慶太が上にいて

両手はすごい力で押さえられてた。
 

⏰:06/06/12 22:14 📱:V703SH 🆔:enZ4xznQ


#468 [ゆり]
時間が止まったみたいに
何秒か目が合ってた。

目が反らせないってこういう感じか。

「コラ何してんの」

自分でも謎だけど
妙に落ち着いてた。


「抵抗しないの?笑
しないならやっちゃうよ?」

目は笑ってなかった。
 

⏰:06/06/12 22:16 📱:V703SH 🆔:enZ4xznQ


#469 [ゆり]
手を振り離そうとしても

ビクともしない。

男ってこんなに強いの?


「まじでやめて」

そう言った瞬間

セットされてたかの様に
バッグの中であたしの携帯が振動した。
 

⏰:06/06/12 22:20 📱:V703SH 🆔:enZ4xznQ


#470 [ゆり]
ブーブー…

あたしは助かった!と思った。

「ちょ…携帯鳴っとる。出なきゃ…」

顔を背けた。


「だーめ」

慶太は静かにそう言って
あたしの首筋にキスをした。

嫌でも体が反応する。

足をバタバタさせても
慶太はやめない。
 

⏰:06/06/12 22:23 📱:V703SH 🆔:enZ4xznQ


#471 [ゆり]
いつの間にか携帯も鳴り止んでた。

隼人だったと思うと
なんとも言えない気持ちになった。


「先輩…もう俺にしときなよ」

手が胸に触れた。

弱い首筋を舐められて
胸も触られて
感じない訳なかった。

隼人が他の女といた光景が頭をよぎると

やけになろうとする自分もいた。
 

⏰:06/06/12 22:27 📱:V703SH 🆔:enZ4xznQ


#472 [ゆり]
部屋に上がったんだから
何かある事くらい
予想してたじゃん。

顔もいいし一回くらい
いいじゃん。

隼人だってやってるんでしょ?




でも嫌だ。
彼氏に浮気されて
他の男に付け込まれて
当て付けみたいにヤルなんて

あたしそこまで弱くないはず。
 

⏰:06/06/12 22:30 📱:V703SH 🆔:enZ4xznQ


#473 [ゆり]
今なら戻せるものも

きっと戻せなくなる。

それくらい好い加減
身に染みて分かってるから。
 

⏰:06/06/12 22:33 📱:V703SH 🆔:enZ4xznQ


#474 [ゆり]
「ねぇほんとにやめて」


あたしの真剣な声に
慶太が顔を上げた。


「離して」

その言葉で
強めていた手を緩め
あたしから体を離した。

あたしも体を起こした。

慶太は下を向いたまま
何もしゃべらない。

あたしも言葉が見つからなかった。
 

⏰:06/06/12 22:34 📱:V703SH 🆔:enZ4xznQ


#475 [ゆり]
雨音だけが部屋に響いて聞こえた。


隼人と付き合った日も

隼人をもう一度信じようと決めた日も


こんな雨の日だった。 

⏰:06/06/12 22:36 📱:V703SH 🆔:enZ4xznQ


#476 [ゆり]
ねぇ隼人

今どこで誰といるか知らないけど

証は外してない?


あたしの指には

ちゃんと光ってるよ。
 

⏰:06/06/12 22:39 📱:V703SH 🆔:enZ4xznQ


#477 [ゆり]
「なんで…?」

「え?」
慶太の声でハッとした。

「なんであの人なんですか?
…浮気してんのに」

「…」

隼人が誰とヤッたとか
それが嘘とか本当とか
実際もうどーでもいい。
 

⏰:06/06/12 22:40 📱:V703SH 🆔:enZ4xznQ


#478 [ゆり]
頭では分かってるよ。

そんな男ほんとは捨てたい。

でもどうしようもない。


こんなに誰かを失いたくないなんて

初めて思ったから。
 

⏰:06/06/12 22:41 📱:V703SH 🆔:enZ4xznQ


#479 [ゆり]
「なんでだろ…
あたしもわからん。
だから困ってる」

「困ってるんだ(笑」

慶太が優しく笑った。

「本当になんであいつなんだろうね」

溜め息混じりに言うと

「俺なら幸せにしてあげるのに」

慶太はそう呟いた。
 

⏰:06/06/13 07:19 📱:V703SH 🆔:LVTpf/zg


#480 [ゆり]
「…」

あたしは隼人に

幸せにしてもらえる自信なんてない。

あたしが隼人を

幸せにしてあげられる自信もない。

でも未来に

二人なら幸せになれるって確信がある。


だからあたしは
隼人じゃないと
ダメなんだ。

きっと。
 

⏰:06/06/13 07:22 📱:V703SH 🆔:LVTpf/zg


#481 [ゆり]
「あたしは今でも
じゅーぶん幸せだよ」


当たり前の幸せに慣れちゃいけない。

それは高橋さんとの恋愛で
あたしが学んだ事。

何かを貰うとか
そうゆんじゃなくて

ただ名前を呼んで貰える
あたしとの時間を過ごしてくれる

それだけで
十分。
 

⏰:06/06/13 07:27 📱:V703SH 🆔:LVTpf/zg


#482 [ゆり]
「やっぱりあたしは
あいつじゃなきゃダメだ」

「…あっそ」

「…うわ〜ムカつく言い方」

「俺のがムカついてるし。
女なんて誰でも簡単に落ちたのに」

「そーやって女見下してるからダメなんだっつーの」

「確かに(笑」

「…あたしも部屋上がったりしてごめん」
 

⏰:06/06/13 07:33 📱:V703SH 🆔:LVTpf/zg


#483 [ゆり]
「ほんとだよ。(笑
でもあんだけマジに拒否られたの初めてだから…
どうしたらいいかわからんくなった(笑」


「うん…ごめん」

何故か頭を下げて謝る自分。

それを見て慶太が笑った。

「なんか全然イメージと違いますね(笑」

 

⏰:06/06/13 07:37 📱:V703SH 🆔:LVTpf/zg


#484 [あやぽん]
すげぇ頑張って
応援しとるよォ

⏰:06/06/13 13:44 📱:SH700i 🆔:hNDxLBss


#485 [我輩は匿名である]
>>320-484

⏰:06/06/13 20:06 📱:N900iS 🆔:p2w9piNk


#486 [ゆり]
あやぽんチャンありがとうッ☆
最近試験続きなのであんまり更新できなくてごめんなさい(*´ω`*)
よかったらまた覗いて下さい☆

⏰:06/06/14 07:24 📱:V703SH 🆔:uwhDiWoo


#487 [ゆり]
「イメージ?
あぁ性格男っぽいって言いたいんでしょ(笑」

「それもある(笑
なんか堅いんだなぁと思って」

「誰とでもやりそう?」

「軽そうには見えんけど…彼氏に浮気された後なら普通流されません?」

「浮気ねぇ…」
 

⏰:06/06/14 07:33 📱:V703SH 🆔:uwhDiWoo


#488 [ゆり]
その言葉で

バックから携帯を出した。

不在着信
20件

全部隼人からだった。


「彼氏さん?」

「…え、あ…うん」

「かけ直したら?」
そう言われたけど
頭が回らなかった。

何を言えばいいの?

 

⏰:06/06/14 07:41 📱:V703SH 🆔:uwhDiWoo


#489 [ゆり]
隼人はあの子といて

あたしはこんなとこで
男といて

何を責めれる?
何を誓える?


今更信じるとか

お互いに無理じゃん。

 

⏰:06/06/14 07:43 📱:V703SH 🆔:uwhDiWoo


#490 [ゆり]
「…とりあえず帰ります…」

あたしはバックを持って立ち上がった。

「車出しますよ」

焦った様に慶太も立ち上がった。


またウルトラマリンの香りがして

気持ちが不安定になった。

本当は抱きしめてもらって

泣きたかった。

 

⏰:06/06/14 07:48 📱:V703SH 🆔:uwhDiWoo


#491 [ゆり]
あたしはどこまで甘ったれなんだろう。

「大丈夫!」

急いで玄関を出た。

「…」

また慶太の家に戻りドアを開けた。


「帰り道が分かりません…」

「先輩ダサ〜(笑」

「あ?」

「車乗りたくないなら駅まで送るよ(笑」

「…すみません(笑」
 

⏰:06/06/14 07:53 📱:V703SH 🆔:uwhDiWoo


#492 [ゆり]
慶太は笑いながら
玄関の鍵を締めた。

いつの間にか雨も止んでる。


「彼氏に会いに行くの?」

煙草を吸いながら慶太が聞いた。

どうしたらいいのかも
どうするべきかも
どうしたいかも

サッパリわからない。

 

⏰:06/06/14 07:59 📱:V703SH 🆔:uwhDiWoo


#493 [あやぽん]
全然ゆッくリで(´∀`)ノ頑張って

⏰:06/06/14 08:35 📱:SH700i 🆔:0XRzTA.g


#494 [我輩は匿名である]
>>400

⏰:06/06/14 10:06 📱:N902i 🆔:2xhUxhu.


#495 [ゆり]
「帰りながら考える…」
「そっか〜」

そう呟いて吐いた煙が
目の前に広がる。

隼人なら
「ごめんね」って言いながら
煙払ってくれるんだよ。


あたしが怒って帰るって言ったら
絶対に追い掛けてきてくれるんだよ。

それで
少し怒った声で
「一人じゃ危ないだろ」って
優しく手を握ってくれるんだよ。


隼人に会いたい。

⏰:06/06/14 17:47 📱:V703SH 🆔:uwhDiWoo


#496 [ゆり]
「先輩大丈夫?」

泣きそうなのがバレてたのか
心配そうに顔を覗き込む慶太。

「大丈夫…もう帰れるから、ほんとありがとね」

あたしは軽く頭を下げて
早足で改札を通った。


一人になって

どうしようもない
不安に襲われた。


急いで携帯を出した。
 

⏰:06/06/14 17:52 📱:V703SH 🆔:uwhDiWoo


#497 [ゆり]
隼人からの不在着信が
たくさんあった。


「隼人…」

あたしは必死でボタンを押して
隼人に電話をかけた。

プルル…

「ゆり?!」

ワンコールで出てくれた。


いつもと同じ
あたしを心配する声。

涙が溢れた。
 

⏰:06/06/14 17:55 📱:V703SH 🆔:uwhDiWoo


#498 [ゆり]
「ぅ〜…はやと〜…」

ホームの端っこで
人目も気にせず泣いてた。

「どーした!?大丈夫か?!今どこ!?」


「わかんないよ〜!泣」

「ゆり!落ち着いて、近くになんかない?」

「電車ー!電車があるー!泣」

「駅?なんて駅?!」

 

⏰:06/06/14 17:59 📱:V703SH 🆔:uwhDiWoo


#499 [ゆり]
あたしはキョロキョロして駅名を探し
隼人に伝えた。

「今から行くから待ってて!声かけられても付いてくなよ!」

「うっん…」

「ゆり大丈夫だから、な?」

「うん…」

携帯を閉じて
涙を拭いて
ホームの椅子に座った。
 

⏰:06/06/14 18:02 📱:V703SH 🆔:uwhDiWoo


#500 [ゆり]
隼人はいつも

あたしの名前をたくさん呼んでくれる。

可愛いものがあったら
「ゆり、あれ可愛くない?」
って教えてくれるし

励ましてくれる時も
呆れてる時も
怒ってる時も
喜んでる時も

いつも言葉の前に
ゆりって付けてくれる。

それがいつも
とても嬉しかった。
 

⏰:06/06/14 18:09 📱:V703SH 🆔:uwhDiWoo


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