〇ニ番目の四季〇
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#56 [ゆり]
「マイ〜ありがと!!」
「ううん☆てか〜食え食え!」
「あーッポテトほとんどないじゃんッ」
「食べ出したら止まらない…マックのポテトって怖いね」
「あんたが怖い…」
夕方家に帰り
部屋で雑誌を読んでるとメールが届いた。
:06/05/28 16:00 :V703SH :a4CPZqco
#57 [ゆり]
受信:高橋さん
「明日空いてる?」
あたしは少し迷った。
でも好きな人
会いたい人からの言葉を断れる程
大人にはなれなかった。
もう止められません。
あたし最低女でいい。
:06/05/28 16:01 :V703SH :a4CPZqco
#58 [ゆり]
送信
「明日は午前中、学校だからお昼からなら空いてますよ☆」
ピリリッ♪
受信
「そっか〜学校まで迎えに行こーか?」
(友達にバレて彼女さんにバレる可能性…ゼロじゃないよね。危ないかも。)
慎重過ぎる自分。
:06/05/28 16:04 :V703SH :a4CPZqco
#59 [ゆり]
送信
「本当ですか?でも学校の近くのコンビニでいいです☆学校の前、車停めれないかもだから」
受信
「うんわかった、じゃあ終わるくらいに連絡してね」
送信
「はぁい☆」
:06/05/28 16:06 :V703SH :a4CPZqco
#60 [ゆり]
−次の日
授業を終えて誰よりも早く教室を出て
コンビニまで走った。
(あった!)
高橋さんの車。
自然に笑顔になってしまう。
彼女さんの存在は気になるし消えない
でも会ってる時間を大事にしたい
素直に楽しもうと思ったんだ。
:06/05/28 16:09 :V703SH :a4CPZqco
#61 [ゆり]
コンコンッ
あたしはこの前と同じ様に助手席をノックしてドアを開けた。
「高橋さんだ♪」
「おっ女子高生だ!」
「うわ〜おじさん発言(笑)」
「俺おじさんだもん。あ、やっぱおじさまで。」
「何そのこだわり…笑」
笑いながら車は出発した。
:06/05/28 16:11 :V703SH :a4CPZqco
#62 [ゆり]
「どこ行くの?」
「俺映画見たいー」
「あ、いいね♪」
こうして映画館に向かった。
車から降りるとどちらからともなく、普通に手を繋いで歩いてた。
身長が20センチ違う高橋さんに手を引かれるあたしは
本当に子供みたいだ。
:06/05/28 16:13 :V703SH :a4CPZqco
#63 [ゆり]
映画はあたしの好きな恋愛系…
じゃなくてホラーだった。
怖いというより気持ち悪い。
(全然ロマンチックじゃないし〜ッ)
でもずっと手を握っていた。
映画が終わって外に出たらもう夕方。
「なんか食べる?」
と聞かれたけど
正直ドキドキで食べれそうにない。
:06/05/28 16:16 :V703SH :a4CPZqco
#64 [ゆり]
「ん〜あんまりお腹すいてなぃ」
「そっかぁ〜じゃあどっか行く?」
(まだ一緒にいれるんだッ)
「うんっドライブしたい♪」
はしゃぐあたしの頭をよしよしして
助手席のドアを開けてくれた。
高橋さんは王子様みたいで、
自分がお姫様みたいな気分になっちゃう。
お姫様は他にいるのにね。
:06/05/28 16:17 :V703SH :a4CPZqco
#65 [ゆり]
車を走らせて海に来た。
近付く秋を知らせる様に
冷たい風が髪を揺らした。
「あ〜ちょっと寒かったか、ごめんね」
「ううんっ綺麗♪見て見て!夕日がすごいよ!」
広がる地平線に夕日が沈む。
あの日の夕日は本当に鮮やかで
本当に綺麗だった。
:06/05/28 16:20 :V703SH :a4CPZqco
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