〇ニ番目の四季〇
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#90 [ゆり]
電話を切ったあたしは
待ち切れずマンションの前で高橋さんを待った。
冷たい風と白い息が鼓動を早くした。
見慣れたヘッドライト。
あたしは車まで走った。
ドアをノックして
乗り込んだ瞬間おもいっきり抱きしめられた。
「…!?」
「ゆりちゃーん」
:06/05/28 19:45 :V703SH :a4CPZqco
#91 [ゆり]
「…?苦し…どうしたの?」
「会いたかった」
…言葉が出なかった。
高橋さんがこんな風に言ってくれたのは初めてだった。
しばらく抱き締められた後、体を離した。
「イヴとクリスマス楽しかったですかぁ?」
二日分の辛さのお返しに、いじわるく聞いてやった。
あたし可愛いげないから。
:06/05/28 19:47 :V703SH :a4CPZqco
#92 [ゆり]
「あんまり…ゆりちゃんの事ばっか考えてたから、
や、まじで。」
少し恥ずかしそうに高橋さんは言った。
高橋さんはクールでかっこよくて
大人だと思ってたけど、
実際めちゃくちゃ自己チューでわがままで
照れ屋な人だった。
だからこそ気持ちを言葉にしてくれたのが
胸に響いた。
:06/05/28 19:49 :V703SH :a4CPZqco
#93 [ゆり]
「そっかーあたしに夢中だね♪笑」
照れ屋な高橋さんの為に茶化して返す。
「ほんとだよ〜やばいなぁ…笑」
そう言ってエンジンをかけた。
車でイルミネーションのトンネルを潜って
ツリーを見て
26日にかかったあたし達のクリスマスは終わった。
:06/05/28 19:50 :V703SH :a4CPZqco
#94 [ゆり]
疲れてたはずなのに
会いに来てくれた。
恥ずかしそうに伝えてくれた。
抱きしめてキスしてくれた。
とてもとても幸せだった。
冬が過ぎて
春がきて、
あたしは高校3年になった。
:06/05/28 19:53 :V703SH :a4CPZqco
#95 [まにャ]
ゆリさ〜ン!
そうですよね〜
愛せる人に出会えたコトが素晴ら∪いですよね(*∩∀∩)
あた∪、ゆリサン・隼人サンを見たこともないけど、2人が好きです(*≧∪≦)
応援∪たくなる!
ゆリサンも隼人サンもツライ思いいっぱい∪てきたと思うけど…これカラも2人で支えあって頑張って下さいね!
これカラも陰ながらであリますが、応援∪てますね!
そンぢゃあ…この話∪が完結∪たときまた感想させてもらいます!ファイト〜
:06/05/28 19:55 :W32H :C3rmoVpg
#96 [ゆり]
高橋さんとの関係は続いていた。
何度もこのままじゃダメだと思いながら、
結局離れられずにきた。
身体を重ねて、
都合の良い愛を貰って、
だけど指輪は輝いたままで、
あたしに腕枕をしながら彼女と電話する事もあった。
:06/05/28 19:55 :V703SH :a4CPZqco
#97 [ゆり]
来るか来ないかわからない連絡を
夜中まで待つのも
平気な顔も
強がりも
もう精神的に限界だった。
そんな時同じクラスの裕也に告白された。
バスケ部のキャプテンで人気のある奴。
1年の時にも告白されて断っていた。
今回も…
やっぱり無理だ。
:06/05/28 19:58 :V703SH :a4CPZqco
#98 [ゆり]
「ごめん…」
「なんで?彼氏いるん?」
「…彼氏…はいないけど」
あたしは泣いていた。
誰の前でも泣かなかったのに。
「どーした?!大丈夫!?」
…何度大丈夫って言ってきただろう。
本当は大丈夫なんかじゃないよ。
本当は2番なんか嫌だよ。
:06/05/28 20:00 :V703SH :a4CPZqco
#99 [ゆり]
涙が止まらないあたしに
裕也はユニフォームを押し付けた。
「これで拭け!」
「ぅん………うわ!くっさ!!!」
「あ?!なに?(笑)」
「汗臭いわっ!!」
「仕方ねーだろハンカチなんて持ってねーんだから!」
裕也は恥ずかしそうにユニフォームを奪った。
その姿に一瞬惹かれた自分がいた。
:06/05/28 20:03 :V703SH :a4CPZqco
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