沢山の出会い２

｢あぁ、大丈夫大丈夫!
この子タメの男が
苦手なんだよね。
その内慣れると思うから
気にしなくていいよ。｣

すかさずさやかが
フォローを入れる。

｢そうなんだ。
急に話しかけたりして
ごめんね。｣

私に向かって謝る
イケメン達。

なんていい奴らなんだ！

さやかのフォローと
イケメン達の優しい
気遣いのおかげで、

数十分後には
普通に話せるように
なっていた。

｢ところでさ、
２人ともどこ大学なん？｣

イケメン２人にそう
聞かれて、顔を見合わせる
さやかと私。

そう、私達が通ってる
大学はいわゆる
『バカ大学』
でも、お嬢様が多いせいか
おバカ短大なのに評判は
悪くない。

言わなくても分かると
思うけど、残念な事に
私とさやかは決して
お嬢様ではない。

つまり、私とさやかは
お嬢様でもなんでもない
ただのバカなのだ。

｢○○短大だよ。｣

さやかが答えると、
イケメン達は

｢お嬢様なんやね！｣

と言って目を丸くしていた

お嬢様でもないくせに

『お嬢様なんやね！』

という言葉に対して
決して否定しない
さやかと私。

何も言わずに
イケメン達に向かって
お嬢様スマイル。

このお嬢様スマイルと
いうのは、私とさやかが

『きっとお嬢様は
こういう微笑み方を
するんだろうね！！』

と勝手に想像して
作った微笑み方である。

『お嬢様なんやね！』

と言われるたびに
否定せずに、この
お嬢様スマイルを
使っているが
意外と騙される男は多い。

実際、自分のお嬢様
スマイルを鏡で見て
みるときしょいけど(笑)

｢そっちはどこ大学なの？｣

ナンパしてくる男なんて
どーせ大した大学じゃ
ないだろうけど、
念のために聞いてみた。

｢△△大学だよ｣

え？うっそーん！

一瞬、時間が止まった
気がした。

△△大学というのは
日本でたぶん３本か
５本の指には確実に入る
優秀な大学だ。

信じられない…
こんなチャラチャラした
イケメン達が△△大学
だなんて。

信じられない…
こんな所で△△大学の
人とお知り合いに
なれるなんて！！

神様ありがとう！！