沢山の出会い２

それから数日間
タケさんから
メールが来ることは
なかった。

そしてとうとう
待ちに待った
クリスマスイブ。

････････。
有吉さんからの
着信で目が覚めた。

『あ､あやちゃん
おはよう！！』

『ん･･･あぁ･･･
お･･･はよ。』

寝起きがMAX悪い私は
寝起きに
話し掛けられても､
死ぬ寸前の人みたいな
声しか出ない。

携帯を耳に当てながら

枕元に置いている
白い目覚ましを
手にとって見ると､

時計の針は
早朝の6:30を
さしていた。

その時間を見たとたん
イラっとした。

こんな朝早くから
電話かけんなアホ！！

ガッシャーン！！

････すごい音。
ついつい目覚ましを床に
放り投げてしまった。

自分が投げたにも
関わらず､

その音にびっくりして
目が覚めてしまった。

あーあ･･･
あの時計､
お気に入りだったん
だけどなー(･ω･)ﾁｪ

『で、何の用？(-ω-)』

寝起きの私は
本当に機嫌が悪い。

『･･･｡あのさ･･･』

有吉さんが
申し訳なさそうに
話だした。

『あのさ･･･｡
今日､急に午前中だけ
サッカーの仕事が
入っちゃってね･･･
今日のデート､
午後からでもいい？
本当にごめんね！！』

･･･(´ω`)Zzz
ん？別にいいよ(･∀･)

私は彼氏には
自分よりも
仕事を優先して欲しい
タイプなので､

この時も
全然怒ったり
しなかった。

だって､
仕事の邪魔をしたり
とか､相手にとって
マイナスになるような
付き合いは
したくないもん。

ただ･･･｡
有吉さんに
急に仕事が入って

デートが
中止になったり､
時間が変更に
なったりする度に

『タケさんと
付き合ったら
こんな思いしなくて
いいんだろうな』

って考えてしまう
自分が嫌だった。

タケさんからの
誘いをひたすら
断ったくせに

都合の良いときだけ
『タケさん
だったら･･･』

と考えてしまう
私は本当に
最低だ。

本当に最低だ。
マジうんこ以下だ。

いや･･･せめて
うんこよりは
上であって
欲しいかな(･ω･)

ていうか･･･
うんこ以下とか
マジどんだけ！

デートの時間が
午後からになった
おかげで

ゆっくり
準備する事が出来た。

いつもより
念入りに化粧して､
胸の辺りまである
茶色い髪を綺麗に
巻いた。

有吉さんへの
プレゼントを持って､
外に出る。

外は冷たい風が
ビュービュー
吹いていたけれど

そんなのも
全然苦にならない
くらいワクワクしてた。

私は
有吉さんの
クリスマスプレゼントに

モコモコしてる
ファーが付いている
ジャケットを買った。

そんなに大きな
ジャケットじゃないのに
『店員さんの
嫌がらせか！？(･∀･)』
って思うほど
大きな袋に入れられた。

車もバイクも
持っていなくて､
どこに行くにも
自転車移動の私にとって

そのプレゼントを
運ぶのは
マジで大変だった。

こんなにデカイ袋じゃ
『じゃーん♪
実はプレゼント用意
してたのぉ

』
みたいな可愛らしい
演出も出来そうにない。
プレゼントを
用意してることが
最初からバレバレだ。

有吉さんとの
待ち合わせ場所に着き､
ふぅーっと
白い息を吐く。

冬は大好き。
四季の中でも
冬が一番好きだ。

冷たくて澄んでいる
風が気持いい。

そして何より･･･

冬は腕毛とか脛毛を
剃らなくても
バレないしね(･∀･)！

有吉さんは
ぐうたらでのろまな
私と違ってバリバリの
体育会系だから

こんな寒い日でも
ランニングシャツで
来ちゃうんじゃ
ないかってちょっと
心配してた(･∀･)笑

でも運がいい事に(？)
有吉さんは寒がり
らしく､

ランニングシャツ
デートは何とか免れた。

有吉さんは
女の私でも着れそうな
可愛い白のジャケットを
着ていた。

その白のジャケットは
生地が厚手で
凄くあたたかそう(･ω･)

でも沖縄顔の
有吉さんが着ると
すごく暑苦しい･･･。

有吉さんはHYの
ボーカルの人に
そっくりだ(･∀･)！

だからお願い～♪
みたいな(･３･)？

まぁ･･･
有吉さんの話は
置いといて･･･。

私はこの日
どこに行くのか
何も聞かされて
いなかった。

てゆーか､
何か計画して
くれてるのかさえ
しらなかった。

だから

ずうずうしい
私は

有吉さんが
どこかのディナーを
予約してる事を勝手に
期待して､

ワクワクしながら
有吉さんに
手をひかれながら
ついて行った。

･･･････ん？

なんだか
見慣れた景色。

おい･･････。

おい！

おい！
ちょっと待て(･∀･)！！

ちょっと
待ってえぇぇぇ(ﾟДﾟ)

気が付くと
そこは

タケさんが
歌っている路上の
すぐ近くだった。

有吉さんに
手を引かれながら
18禁になっちゃう様な
妄想ばっかりしてた
私は全く気付かなかった。

>>81

何か文章が
おかしいですね

すいません

タケさんは
マイクを使って
歌わない。

ギターの音も
デパートから流れる
クリスマスソングや

カップル達の
はしゃぎ声に
かき消されていた。

でも
タケさんが
路上で歌ってるのは
確かだ･･･｡

だって･･･

だって･･･

いるんだもん｡
私と有吉さんが
歩いてる20ｍ
前くらいに･･････｡

２０ｍくらい
前に･･･｡

サンタクロースの
格好で必死に
歌っている

武山晋二。

･･････(ﾟДﾟ;)!!

こっ････このっ
このっ････
コノヤロー！！

武山晋二の
バカヤロー(;･∀･)！！

頼むから
今すぐ消えてくれ！

気付かれませんように…

お願いだから
私に気付かないで…

どうしたら
タケさんにバレないかな

変顔する！？
ダメダメ！
余計みんなの注目を
浴びるだけだ！

白眼とか！？
それもダメ！

私がいきなり
白眼をむいたら
有吉さんが
びっくりしちゃう(･∀･)

それに白眼を
むいた女なんか
一緒に連れて歩きたく
ないよね･･･｡

どうしよう･･･｡

こうなったら･･･｡

私は山咲あやでは
ありません(･∀･)

ただの女です。
ただの冴えねぇ
田舎者です(･ω･)

みたいな顔で
平気なフリして
歩くしかないな･･･｡

キョドったら
余計怪しまれるし｡

タケさんの所まで
あと１０ｍ。

タケさんの周りには
３～４組の
カップルが
群がっている。

上手くいけば
バレずに
素通り出来る！！

落ち着け･･･｡

落ち着くんだ
山咲あや･･･｡

ドキン･･･
ドキン･･･

あと５ｍ。

有吉さんと
一緒に居るときだけは

タケさんに
会いたくなかった。

しかも
クリスマス
デート中に会うなんて

有吉さんとの仲の良さを
タケさんに
見せ付けてるみたいで
嫌だった。

タケさんから見れば
本当に最低な女だと思う。

クリスマスに
寒空の中
一人で歌うタケさん。

その目の前を
デートの誘いを
断った女が
彼氏と手を繋ぎながら
歩いていく。

こんなに
残酷な事はない。

タケさんがいる路上を
通るなんて
知らなかったとはいえ､

私は
タケさんに対しても

有吉さんに対しても

罪悪感でいっぱいだった。

あと３ｍ。

タケさんは
カップルたちのために

クリスマスソングを
歌っていた。

その歌もいよいよ
終盤にさしかかった

その時･･･｡

バチッ･･･｡

おもいっきり
目が合った。

････｡
終わった(･∀･)ﾁｰﾝ

終わった。

私の人生終わった。

大袈裟だけど､
何の苦労もなく
今までマイペースに
のんびり生活してきた
私にとって､

この状況は
地獄そのものだった。

どうしよう･･･(･∀･)

こんな時
どうするべき？

普段使わない
頭をフル回転させる。

私の行動次第で
全てが決まる･･･｡

最悪の場合

有吉さんにクリスマスに
フラれる事になるかも
しれない。

さぁ､どうする！？

････(-ω-)

･･･(･∀･)!

タケさん無視しよ。

気付いてなかった
事にすれば
いいじゃん(･∀･)！

そう自分に
言い聞かせて

しれーっとした顔で
足を進めた。

タケさんまであと
２ｍ。

さっきの
クリスマスソングを
歌い終わり､

タケさんは
次の曲の
説明をしだした。

２ｍという
近距離にいる

私と有吉さんにも
強制的に
タケさん言葉が

耳に入る。

『･･･次の曲は俺の
片想いの相手の為に
作った曲です｡
クリスマスに一人で
こんなの歌うなんて
切ねぇけど､良かったら
聞いて下さい。』

私たちにも
充分聞こえるくらいの
大きな声で
タケさんがそう言った｡

もう･･･
やけくそに
なってたんだろうね｡

････｡
胸がすごく痛くなった。

『なんかあの
ミュージシャン､
可愛そうだなぁ･･･｡』

有吉さんが
同情混じりに
ぽつりと言った。

うん･･･｡
可愛そうだね｡
でもアイツの片想いの
相手って言うのが
なんとアンタの
彼女なんだよ(･ω･)

心の中で
有吉さんに
そう返事をした。

>>107訂正

可愛そう→可哀想

です(･∀･)

すいません

今日の更新は
ここまでです(･∀･)

また明日
時間があったら
更新します

更新が遅くてすいません

途中で投げ出すような
事は絶対しないので､
気長に待って頂けると
嬉しいです(*´ω`∩)

今日の更新艸ｪ･

)

>>85-109

<Font Size="ｰ1">更新されてる～

忙しいのに
ありがとうございます
(*´∀`)ﾉ

･+ﾟ笑
ほんと
楽しいですッ

これからも
頑張ッてください(･∀･)

あたしは受験
頑張りま～す

</Font>

タグ失敗しました(;_;)

ごめんなさあい

きのこ

さん

本当にいつもありがとう
ございます(´;ω;`)

受験勉強大変やろうけど
大学はマジで
めっちゃ楽しいから
頑張ってね(

･ω･)

ﾀｸﾞ気にしないで
ください

私もよく
失敗するので(笑)

聞き慣れた
タケさんのギターの音｡

静かに
前奏が始まった。

歌が聞きたくて
自然と歩く足が
遅くなる。

タケさんには
悪いけど､歌詞は
よく覚えてない(笑)

歌が聞きたくて
ノロノロ歩く私に

有吉さんは
何も言わずに
歩くスピードを
合わせてくれた。

タケさんの歌が
ちょうどサビに
さしかかった時､

私はタケさんの前を
振り向くことなく
通りすぎた。

・・・・｡
『これでよかったんだ』

そう自分に
言い聞かせる。

だんだんと
タケさんの声が
遠くなっていく。

『どうかいつまでも
幸せでいて下さい。』

タケさんの歌のサビは
この歌詞で終わった｡

自然と
涙が出てきた。

｢あやちゃん！
どうしたの！？｣

有吉さんが
ビックリしながら
私の顔を覗き込む。

｢コンタクトが
乾燥しちゃって・・・｣

そう言って
有吉さんに
ニッコリ笑いかけた。

これでよかった｡

これで
よかったんだよね？

私の選択は
きっと間違ってない｡

タケさんの声が
消えてゆく。

でも私はもう
振り返らない。

有吉さんは
一人何万もしそうな

ディナーを
予約してくれていた｡

そして
私の大好きな
courregesのネックレスを
くれた。

ピンク色で
すごく可愛い。