キャバ嬢、のちヘル嬢。
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#18 [よしか]
‐P.M.6:05‐
某ビルの3F。
エレベーターに乗り
ドアを空けると
ボーイの何人かが
慌ただしく
掃除をしていた。

⏰:07/12/10 00:19 📱:W47T 🆔:TrCln/Mc


#19 [よしか]
「ママ
おはようございます。
この子たち
今日一体なんで、宜しくお願いします」
斎藤さんはそう言って
足早にお店を出て行った。

〈これがママ?!
ただのオカマじゃん〉

⏰:07/12/10 00:19 📱:W47T 🆔:TrCln/Mc


#20 [よしか]
ママとは
このお店の
金庫番みたいな存在で、
店長の次に偉い人らしい。
容姿はというと、
難民の様にカリカリの体に
金髪のポニーテール。
ノーメイクで
出っ歯に眼鏡。
40代前半といった所だろう。

⏰:07/12/10 00:20 📱:W47T 🆔:TrCln/Mc


#21 [よしか]
「私の事ママって呼んでね。
それと、
6時30分〜翌朝の7時までが
店の営業時間だから。
あなたたち
何時までいける?」
友里は
「あたし親にバレるとヤバいから、
0時まででお願いします」
あたしは
「あたしは最後まで出来ます」と言って
ボーイの一人に
お店のシステムや
お酒の作り方、
マナーや
ドリンクの頼み方を教えてもらった。

⏰:07/12/10 00:20 📱:W47T 🆔:TrCln/Mc


#22 [よしか]
約束事も言われた。
一体とは言ってはいけない事。
もし聞かれたら、
『今日入店した
あなたが初めてのお客様』と言う事。
そうすると、
気前の良いお客は
指名をしてくれたり
シャンパンを
下ろしてくれる。
女の子のドリンクは
通常ソフトドリンク。
でもお客はお酒だと思っている。
「ウーロンハイ」
と頼んでも、出て来るのは
「ウーロン茶」。
「ウーロンハイ濃いめ」
と頼めば、
本物のウーロンハイが出て来るとの事。

⏰:07/12/10 00:20 📱:W47T 🆔:TrCln/Mc


#23 [よしか]
6時30から開店し、
ウーロン茶やジュースを飲みながら
お客と話す。
煙草だって吸える。
何もかもが新鮮で
あたしは楽しくて
しかたがなかった。

⏰:07/12/10 00:21 📱:W47T 🆔:TrCln/Mc


#24 [よしか]
気がつけば
あっという間に
朝の7時。
友里が帰って行った事さえ
気がつかなかった。
数少ないお客を送り出し、閉店した。

あたしたちは
ママと先輩たちにお礼を言い、
ボーイに呼ばれ
話を聞いていた時
ドアが開いた。

⏰:07/12/10 00:21 📱:W47T 🆔:TrCln/Mc


#25 [よしか]
にぎやかな部屋が
一瞬にして凍り付いた。


店長だ。


全身黒のスーツに
真っ黒のサングラス。
その人を見ただけで
とてつもない
オーラを感じだ。

⏰:07/12/10 00:22 📱:W47T 🆔:TrCln/Mc


#26 [よしか]
「今日は売上ええんか?」


〈冷めた話し方…〉


店長とママは
お店の隅で
今日の売上の計算をしだした。


計算が終わると
あたしたちに
給料が支払われた。

⏰:07/12/10 00:22 📱:W47T 🆔:TrCln/Mc


#27 [よしか]
「お疲れ様。
今日のお給料ね。」
〈夢見たい…
あんなに楽しい思いして
28000円もらえるの?!〉
今思えば
あたしは本当に
馬鹿だ…
あの頃のあたしは
何事も安易に
考え過ぎていた。

テンションの上がったあたしは
ボーイに勧められるがままに

入店した…

⏰:07/12/10 00:22 📱:W47T 🆔:TrCln/Mc


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