キャバ嬢、のちヘル嬢。
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#27 [よしか]
「お疲れ様。
今日のお給料ね。」
〈夢見たい…
あんなに楽しい思いして
28000円もらえるの?!〉
今思えば
あたしは本当に
馬鹿だ…
あの頃のあたしは
何事も安易に
考え過ぎていた。

テンションの上がったあたしは
ボーイに勧められるがままに

入店した…

⏰:07/12/10 00:22 📱:W47T 🆔:TrCln/Mc


#28 [よしか]
ドライバーに
三重にあるあすみの家まで送ってもらい、
化粧も落とさずに
布団に潜り込んだ。

〈もう朝の10時じゃん。
アスミいないし…また男と遊びに行ったのかなぁ〉

⏰:07/12/10 00:28 📱:W47T 🆔:TrCln/Mc


#29 [よしか]
そんな事を考えながら
眠りについた…


慣れない事をしたせいか、
その日は、
夜中にやっと
目を覚ました。
隣りの布団には、
アスミが寝ていた。
アスミのかわいらしい寝顔を見たら、
なんだか急に
ホッとした…

⏰:07/12/10 00:29 📱:W47T 🆔:TrCln/Mc


#30 [よしか]
それから
あたしは
毎週金曜日と土曜日の夜だけ出勤していた。
アスミはキャバクラに興味津々らしく、
「ねぇねぇ!
キャバクラって楽しいの?
怖いお客さんとかいないの?〜」
なんて毎日聞かれるほどだ。

⏰:07/12/10 00:29 📱:W47T 🆔:TrCln/Mc


#31 [よしか]
「じゃあ今週の金曜日
一緒に働いてみようよ」
と誘って話は決まった。
金曜日の夜‐
二人でお店に行き、
アスミはママに
軽く自己紹介をしてから
早速源氏名を決める。

⏰:07/12/10 00:30 📱:W47T 🆔:TrCln/Mc


#32 [よしか]
「ん〜どうしよ…
何でもいいんだけど…」
優柔不断なアスミはいつもこうだ。
すると
タイミング良く斎藤さんが
「ん〜。じゃあレモンちゃんは?
ほら、黄色のワンピース着てるし☆」
「可愛い名前ですね!
レモンでお願いしまぁす」
<レモン?!斎藤さんも適当だな…>
なんて
あたしは考えつつ、
話はまとまった。

⏰:07/12/10 00:31 📱:W47T 🆔:TrCln/Mc


#33 [よしか]
無事に仕事は終わり、
いつもの様に
ドライバーに送ってもらい家路に着いた。
結局、アスミは
この日の一体で
入店することに。
そして、あたしたちは
定休日の日曜日以外
OPEN〜LAST出勤の
レギュラーになった。

⏰:07/12/10 00:36 📱:W47T 🆔:TrCln/Mc


#34 [よしか]
月日は流れ‐
7月の終わり。
あたしとアスミは
キャバクラ業に
専念していた。
男友達と遊ぶ時間があるなら、
とにかく寝たい。
男友達と電話する時間があるなら、
お客にメールをする。

⏰:07/12/10 00:36 📱:W47T 🆔:TrCln/Mc


#35 [よしか]
いつも思う事。
お店の中には、
ムカつく客や、体を触る客だっている。
先輩のお客様だとは知らずに
番号を聞いて
散々怒られた日もあった。
吐くまで呑まされて
記憶がない日だってあった。
でも、あたしは
この仕事が好き。
世間からは
"楽な仕事"だとか
"キャバクラなんて…"
だとか
何かしらの偏見はあるだろう。
それでもいい。
自分を必要とされている気がしたから…
キャバ嬢だって
立派な仕事だ。

⏰:07/12/10 00:37 📱:W47T 🆔:TrCln/Mc


#36 [よしか]
そうは思っていたが…
家族だけには言えなかった。
「飲み屋のお姉ちゃんになんてならないでね」
お母さんに昔言われた
言葉が引っ掛かっていて、
裏切った気持ちになったから。
お母さんを泣かせたくなかった。
そんな矛盾した気持ちを
心にしまい込み、
あたしは今日も
夜の繁華街に行く‐
そして、
あたしはあの男に出会う‐

⏰:07/12/10 00:37 📱:W47T 🆔:TrCln/Mc


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