・・・・幸せになれよ・・・・
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#116 [柊]
「とりあえず〜!和也んち行こ〜ぜ!」

篤の一言でみんな加奈の車に乗った。
運転は篤、助手席は加奈、後ろに和也、美紅、俺と並んで座った。
車に乗ると俺は酒に酔っているふりをして、隣の美紅に持たれかかった。

俺は最悪だ…自分から美紅を捨てたくせに、こうやって美紅に会ったら自分の気持ちが押さえられなくなる。

「柊〜…?酔ってる?」

美紅が俺の顔を覗き込みながら聞いてきた。

⏰:08/02/22 23:39 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#117 [柊]
俺は何も言わずに美紅の肩にもたれかかって寝たふりをしていた。

付き合ってた頃から美紅がつけていた甘い香水の香りがほのかにして懐かしくなった。

ずっとこのままでいたかった。

和也んちがすげぇ遠かったらいいのになんてバカみたいな事考えてた。

肩から伝わってくる美紅の温もりに涙が出そうになった。

⏰:08/02/23 00:12 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#118 [柊]
俺の願いとは反対に和也んちにはすぐついた。

「柊、着いたよ」

美紅に言われて俺は「ん…」と言って車を降りた。

みんな部屋に入り、篤はまた飲み出した。

「人数多い方がいいな♪てか女の子いるってだけでテンションあがるし〜」

和也はそう言って持ち前の明るさで盛り上げてくれた。

「…あたしも飲も」

俺の隣に座っていた美紅はそう言うと缶ビールを一気に飲み出した。

⏰:08/02/23 00:18 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#119 [柊]
「お前そんな強くないんだからあんまり飲むなよ」

俺は美紅に言った。


まだ付き合ってた頃篤と加奈と美紅と俺の四人で飲んだことがあった。そん時美紅は缶チューハイ半分くらいで真っ赤になって吐いて大変だった。

「美紅〜、飲みすぎんなよぉ〜もぉ俺は世話しねぇぞ(笑)」

篤もその時の事を思い出したのか美紅に言った。

加奈も美紅を少し心配そうに見ている。

でもみんなの心配をよそに美紅は缶ビールを一本飲み干した。

⏰:08/02/23 00:55 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#120 [柊]
案の定美紅は酔っていた。

「なんか超フワフワするぅ〜きもちぃ〜」

とか言い出して、一気に耳まで赤くなってテンションが上がっていた。





…が次の瞬間、





「…気持ち悪い…ッ」

⏰:08/02/23 01:16 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#121 [柊]
美紅は具合悪そうに口を押さえた。


「きゃあ〜ッ美紅大丈夫!?吐いちゃいそう!?やばい!?」

加奈がパニくって慌て出した。


「袋〜!洗面器〜ッ!(汗)」

篤と和也もパニくってた。

⏰:08/02/23 01:24 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#122 [柊]
「…ったく、美紅立てるか?」

俺は前に美紅が吐いたとき面倒見たせいもあって冷静だった。

美紅は口を押さえたまま小さく頷いた。

「和也、トイレで吐かせていい?」

「いいよ!階段下りてすぐ右!」

「さんきゅ」

美紅の肩を抱き抱えて立たせるとトイレに向かった。

⏰:08/02/23 01:29 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#123 [柊]
トイレに着くと美紅は苦しそうに吐いた。

俺は背中をさすってやった。








「…ゴメンね…もう大丈夫…」

しばらくすると美紅は顔色もよくなってきた。
洗面所でうがいさせたらだいぶ落ち着いたみたいだった。

⏰:08/02/23 18:52 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#124 [柊]
「柊…あたししばらく外の風当たってくるね。先戻ってていいよ?」

そう言って美紅は外へ出た。


「…俺も付き合う」

俺も美紅の後を追って外に出た。


和也んちのすぐ裏は土手になっていて俺達はそこに座った。

⏰:08/02/23 18:56 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#125 [柊]
沈黙…



「…こういう川にさ、柊落ちたことあったよね」

先に口を開いたのは美紅だった。
「あ〜…あった(笑)学校帰りにお前と2ケツしててフザケてチャリ乗ってて落ちたな」

そんな事あったなぁなんて懐かしく思った。たった3ヶ月くらい前の出来事なのにすげぇ昔に感じた。

「あたしは川落ちる直前に降りてさ、柊だけ落ちたんだよね〜しかも意外と川深くて柊超焦ってさ(笑)」

「そうそう!俺死ぬかと思ったし(笑)」

⏰:08/02/23 19:07 📱:W43S 🆔:☆☆☆


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