・・・・幸せになれよ・・・・
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#101 [柊]
読んでくれている方いますか?思い出すのが辛くて続きを書くのが怖くなりました…
でも一人でも読んでくれている方が、続きをしりたいって方がいたら最後まで書こうと思います。

⏰:08/02/21 23:23 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#102 []
私読んでます!
毎日楽しみにチェックしてます。
最後まで書いてほしいです(>_<。)

⏰:08/02/21 23:26 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#103 [柊]
ありがとうございます。

⏰:08/02/21 23:47 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#104 [美ィィ]
毎日読んでます 最後まで頑張ッて下さぃ

⏰:08/02/21 23:49 📱:D904i 🆔:☆☆☆


#105 [柊]
それから篤の運転で和也んちに着いた。

飲みが始まった。

俺は日頃の病気のストレスがあったせいか、どんどん酒が進んでヤケ酒状態になっていった。

「柊今日ペース早くね!?」

なんて和也につっこまれながらも三人でどんどん飲んで俺達は一気に酒が回ってテンションが上がっていった。


飲んでると何もかも忘れられた。
病気の事も美紅の事も。

そんなんで気付いたら深夜0時を回っていた。

⏰:08/02/21 23:58 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#106 []
つらいかもしれないけど頑張ってください

⏰:08/02/21 23:59 📱:D903i 🆔:☆☆☆


#107 [柊]
みなさんありがとうございます。書きます。

⏰:08/02/22 00:05 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#108 [柊]
〜♪


その時突然篤のケータイがなった。

「もっしも―し!おぅ加奈♪」

電話の相手は加奈だったらしい。
篤はしばらく加奈と話をして電話をきった。

「加奈なんの用〜?」

篤に聞いてみる。

「あ―…なんか今から加奈来るっぽい」

「加奈が?なんで?」

「いや、正確には加奈と美紅が来る」

⏰:08/02/22 00:23 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#109 [柊]
「加奈って篤の彼女だよな?で美紅って柊の元カノの?」

和也が言った。

「なんか美紅が柊に会いたいって言ってるらしくて〜、だからこれから加奈とここに来るって。俺やめとけっつったんだけどさ、来るって聞かなくて」

俺は酒でテンションが高かったせいもあって

「まぁいいんじゃね?人数多い方が盛り上がるし〜」

なんて軽く答えた。

和也は「篤の今カノと柊の元カノ初対面〜♪」なんて言って喜んでた。

⏰:08/02/22 00:33 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#110 [みか]
ずっと読んでます
頑張って

⏰:08/02/22 18:29 📱:F904i 🆔:☆☆☆


#111 [愛]
更新楽しみにしてます
辛いかもしれないけど
頑張って下さい

⏰:08/02/22 21:45 📱:F703i 🆔:☆☆☆


#112 [柊]
しばらくするとまた篤の携帯がなった。

「あ、加奈だ」

そう言って篤は電話に出て少し話すとまた切った。

「加奈達着いたって?」

俺が篤に聞いた。

「いや、迷ってるらしいわ。さっきここまでの道教えたんだけどさ、ホラこの辺道複雑じゃん?方向音痴の女二人じゃこれないみたい(笑)」

篤が面白がって言う。

⏰:08/02/22 22:11 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#113 [柊]
そして、丁度酒も切れてたし、買い出しついでに加奈達を迎えに行くことにした。

加奈と美紅が今いるらしい公園で待ち合わせになった。

俺達三人は酔ってたし捕まるのもいやだったから、ブラブラ歩きながら公園へ向かった。

真夜中に大きい声出しながら歩いてかなり近所迷惑だったと思う(笑)

5月の夜はまだ少し肌寒かった。だけど酒で身体が暖まってたから風が涼しくて気持ちよかった。そのせいか酔いも冷めた。

⏰:08/02/22 22:24 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#114 [柊]
“美紅が柊に会いたがってるらしい”


酔いが覚めてくると頭も少しずつ動き出した。


そういや美紅…さっきなんか言いたそうだったな…


そんな風にいろいろ考えていたけど、とりあえずはまた美紅に会えるのがめちゃめちゃ嬉しかった。

⏰:08/02/22 22:40 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#115 [柊]
待ち合わせの公園にはもう加奈と美紅が待ちくたびれたような顔をして待っていた。

「篤〜っ!マジで迷ったしぃ!何回もこの辺グルグルしたしぃ〜」

加奈は篤に駆け寄った。

「…方向オンチ女(笑)」

「は!?柊なんか言ったぁ〜!?」

俺がボソッと言ったのが加奈に聞こえたらしく加奈に睨まれた(笑)。

⏰:08/02/22 23:23 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#116 [柊]
「とりあえず〜!和也んち行こ〜ぜ!」

篤の一言でみんな加奈の車に乗った。
運転は篤、助手席は加奈、後ろに和也、美紅、俺と並んで座った。
車に乗ると俺は酒に酔っているふりをして、隣の美紅に持たれかかった。

俺は最悪だ…自分から美紅を捨てたくせに、こうやって美紅に会ったら自分の気持ちが押さえられなくなる。

「柊〜…?酔ってる?」

美紅が俺の顔を覗き込みながら聞いてきた。

⏰:08/02/22 23:39 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#117 [柊]
俺は何も言わずに美紅の肩にもたれかかって寝たふりをしていた。

付き合ってた頃から美紅がつけていた甘い香水の香りがほのかにして懐かしくなった。

ずっとこのままでいたかった。

和也んちがすげぇ遠かったらいいのになんてバカみたいな事考えてた。

肩から伝わってくる美紅の温もりに涙が出そうになった。

⏰:08/02/23 00:12 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#118 [柊]
俺の願いとは反対に和也んちにはすぐついた。

「柊、着いたよ」

美紅に言われて俺は「ん…」と言って車を降りた。

みんな部屋に入り、篤はまた飲み出した。

「人数多い方がいいな♪てか女の子いるってだけでテンションあがるし〜」

和也はそう言って持ち前の明るさで盛り上げてくれた。

「…あたしも飲も」

俺の隣に座っていた美紅はそう言うと缶ビールを一気に飲み出した。

⏰:08/02/23 00:18 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#119 [柊]
「お前そんな強くないんだからあんまり飲むなよ」

俺は美紅に言った。


まだ付き合ってた頃篤と加奈と美紅と俺の四人で飲んだことがあった。そん時美紅は缶チューハイ半分くらいで真っ赤になって吐いて大変だった。

「美紅〜、飲みすぎんなよぉ〜もぉ俺は世話しねぇぞ(笑)」

篤もその時の事を思い出したのか美紅に言った。

加奈も美紅を少し心配そうに見ている。

でもみんなの心配をよそに美紅は缶ビールを一本飲み干した。

⏰:08/02/23 00:55 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#120 [柊]
案の定美紅は酔っていた。

「なんか超フワフワするぅ〜きもちぃ〜」

とか言い出して、一気に耳まで赤くなってテンションが上がっていた。





…が次の瞬間、





「…気持ち悪い…ッ」

⏰:08/02/23 01:16 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#121 [柊]
美紅は具合悪そうに口を押さえた。


「きゃあ〜ッ美紅大丈夫!?吐いちゃいそう!?やばい!?」

加奈がパニくって慌て出した。


「袋〜!洗面器〜ッ!(汗)」

篤と和也もパニくってた。

⏰:08/02/23 01:24 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#122 [柊]
「…ったく、美紅立てるか?」

俺は前に美紅が吐いたとき面倒見たせいもあって冷静だった。

美紅は口を押さえたまま小さく頷いた。

「和也、トイレで吐かせていい?」

「いいよ!階段下りてすぐ右!」

「さんきゅ」

美紅の肩を抱き抱えて立たせるとトイレに向かった。

⏰:08/02/23 01:29 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#123 [柊]
トイレに着くと美紅は苦しそうに吐いた。

俺は背中をさすってやった。








「…ゴメンね…もう大丈夫…」

しばらくすると美紅は顔色もよくなってきた。
洗面所でうがいさせたらだいぶ落ち着いたみたいだった。

⏰:08/02/23 18:52 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#124 [柊]
「柊…あたししばらく外の風当たってくるね。先戻ってていいよ?」

そう言って美紅は外へ出た。


「…俺も付き合う」

俺も美紅の後を追って外に出た。


和也んちのすぐ裏は土手になっていて俺達はそこに座った。

⏰:08/02/23 18:56 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#125 [柊]
沈黙…



「…こういう川にさ、柊落ちたことあったよね」

先に口を開いたのは美紅だった。
「あ〜…あった(笑)学校帰りにお前と2ケツしててフザケてチャリ乗ってて落ちたな」

そんな事あったなぁなんて懐かしく思った。たった3ヶ月くらい前の出来事なのにすげぇ昔に感じた。

「あたしは川落ちる直前に降りてさ、柊だけ落ちたんだよね〜しかも意外と川深くて柊超焦ってさ(笑)」

「そうそう!俺死ぬかと思ったし(笑)」

⏰:08/02/23 19:07 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#126 [ェサェァェソェ「ス]
応オェキェニェ゙ェケ+.(b゚ェ゚*)゚+



鞅蟐テェニフレ肆ェキェニェッェタェオェ、」。!!!。゚(゚ノ「」」゚)゚。

⏰:08/02/23 19:36 📱:PC 🆔:☆☆☆


#127 [せぇたん]
あ;;↑意味わかんないでスね(*´;ェ;`*)


応援してます!ってかいたのにぃー;w;

⏰:08/02/23 19:36 📱:PC 🆔:☆☆☆


#128 [柊]
ありがとうございます!

⏰:08/02/23 20:16 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#129 [柊]
「あん時めちゃくちゃ笑ったなぁ〜」

美紅が思いだし笑いをした。



…あの頃はまだ俺の隣にはいつも美紅がいて


今隣にいる美紅は、もう俺のものじゃなくて…


そんな事を考えながら美紅の横顔を見つめた。

満月に照らされた美紅の顔がとてもキレイだった。


笑顔だった美紅が急にうつ向いて黙りこんだ。

⏰:08/02/23 20:21 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#130 [柊]
「…美紅?また気持ち悪い?」

俺は美紅の肩に手をかけようとした。


「…柊…ッ…あたしやっぱ柊の事まだ大好きだよ…っ」


美紅の言葉に、伸ばされた俺の手が止まった。

⏰:08/02/23 22:14 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#131 [柊]
「あたし…柊と別れてから、誰も好きになれないんだよ…?忘れなきゃって思っても忘れられなくて…今日コンビニで久しぶりに柊に会ったら…一気に気持ちが溢れてきて…どうしてもまた会いたくて…」

美紅は膝に顔を埋めたまま途切れ途切れに話す。

「あたしにダメなとこがあるなら直すから…ッ柊がまた好きになってくれるならなんでもするから…ッ…あたしと一緒にいてよぉ…柊…ッ」

俺はどうしたらいいかわからなかった…

…ダメなとこなんか一つもない

ホントはずっと一緒にいたい…

⏰:08/02/23 23:05 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#132 [柊]
気付いたら俺は美紅を思いっきり抱き締めていた。


美紅が泣いている。


俺も泣いた。



こんな美紅を前にして自分の気持ちを誤魔化すなんてできなかった。

でも「俺も好き」とは言えなかった。

言えない気持ちの変わりに

涙が次から次へと溢れてきた。

⏰:08/02/23 23:19 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#133 [aaa]

読んでます
頑張って下さい

⏰:08/02/24 09:17 📱:D904i 🆔:☆☆☆


#134 [柊]
そのまま何分経ったんだろう。




〜♪

突然俺のケータイが鳴って我に返った。

俺は美紅から離れて電話に出た。電話は篤からだった。

「…もしもし」

「柊?お前らどこにいんの!?」

「あ…美紅が気分悪いっつったからしばらく外の空気吸ってた」

「そか!美紅大丈夫か?」

「おぅ…これから戻るわ…」

俺はそう言って電話を切った。

⏰:08/02/24 14:04 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#135 [柊]
「…篤?」

美紅が泣き腫らした目で俺を見た。

「みんな心配してる…行こ」

「うん…」

俺が立ち上がって歩き出そうとすると美紅が俺の腕をつかんだ。

「手…繋ぎたい…今日だけでいいから…」

そう小さな声で言う美紅を前にして、

「うん…」

俺も小さく頷いて美紅の手をとった。

⏰:08/02/24 15:46 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#136 [柊]
風は冷たくても

繋いだ美紅の手は暖かくて

付き合っていた頃と変わらずに美紅のぬくもりが感じられた。

俺がギュッと強く握ると

美紅もギュッて握り返してくれて

それがまた切なかった。

俺は握った手から、精一杯の気持ちが美紅に伝わるように祈った。

美紅を愛してるって

誰よりも愛してるって…

⏰:08/02/24 16:00 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#137 [柊]
和也んちに着いて俺は美紅の手を離そうとした。

でも美紅は首をフルフルと横にふって手を離そうとしない。

俺は手を繋いだまま篤達がいる部屋へ入った。

三人の視線が、俺達の繋いだ手に集中したのが分かった。

でも三人とも何も言わなかった。
たぶんつっこんじゃいけないって俺達の様子から察してくれたんだと思う。

「二人ともどこ行ったかと思ったじゃん!」
「美紅ぅ〜もう大丈夫〜?」

⏰:08/02/24 23:03 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#138 [柊]
篤と加奈が心配そうに言ってきた。

美紅は「ご迷惑おかけしました」と頭を下げた。





それから朝4時くらいまで皆で話してから寝た。

和也と篤はベッドで爆睡。

俺と加奈と美紅は床で。

美紅は寝ている間も俺の手を離そうとはしなかった。

⏰:08/02/24 23:08 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#139 [柊]
皆が寝てからも俺はずっと一人で起きていた。

毛布をかぶって横になっていても眠れなかった。

隣で静かに寝息をたてて寝ている美紅をずっと見ていた。

美紅の寝顔って始めてみた。

付き合ってた時は見たことなかったから。

繋いでいる手から美紅の体温が伝わってくる。

⏰:08/02/24 23:12 📱:W43S 🆔:☆☆☆


#140 [我輩は匿名である]
我輩わ幸せになりますwww

⏰:08/02/25 00:26 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#141 [我輩は匿名である]
続きお願いします!

⏰:08/02/25 07:30 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#142 [オ]
更新頑張ってくださいI

⏰:08/02/25 19:08 📱:W42K 🆔:☆☆☆


#143 [愛李]
初めましてュ
最初から読ましてもらいました~
これからも、頑張って下さいュ

⏰:08/02/26 16:27 📱:W53T 🆔:☆☆☆


#144 [玲海]
あたしもエイズです。
でも元気に生きています。
頑張って下さい。

⏰:08/02/26 17:39 📱:911T 🆔:☆☆☆


#145 [みか]
頑張れー
主さんのペースでいいので応援してます

⏰:08/02/26 18:27 📱:F904i 🆔:☆☆☆


#146 [柊]
―…


そんなことを考えながら俺も眠りについた。







目が覚めるともう昼だった。

みんなまだ寝ていた。

⏰:08/02/26 23:02 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#147 [柊]
美紅はまだ俺の手を握ったままだ。

俺は静かに美紅の手を離して、みんなを起こさないように毛布から抜け出し部屋を出た。

それから外に出て夕べ美紅と来た土手に行った。

⏰:08/02/26 23:06 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#148 [柊]
夕べは暗くてよく見えなかったからわからなかったけど、明るい時に見るとまた全然風景が違う。
…なんだかすごく寂しい気持ちになる…昨日はそんな風になんか思わなかったのに。

昨日は隣に美紅がいたからだろうか…






「…柊?」

⏰:08/02/26 23:35 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#149 [柊]
いきなり後ろから名前を呼ばれてハッとして振り返ると美紅がいた。

「一人で出てったからどこ行くのかと思った」

美紅はクスッと笑っていった。

「なんだよ、起きてたの?」

「柊が閉めた戸の音で起きた」

⏰:08/02/27 00:19 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#150 [柊]
「篤達起きた?」

「まだ寝てるよ」


そしてまた沈黙が続いた。


「…あたし柊の事もう諦めるから…昨日はいろいろごめんなさい」

また先に口を開いたのは美紅だった。

「うん…」

俺はそう言った。

⏰:08/02/27 08:18 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#151 [柊]
ホントは「うん」なんて言いたくなかった。


「ずっと好きでいろ」

って言いたかった。

俺は自分から美紅を手放したくせに、美紅に嫌われたくなかった。ずっと好きでいてほしかった…

「…これからは友達だよね?加奈と篤と4人で昔みたいにいっぱい遊ぼ?」
そういう美紅の顔が少し辛そうに見えた気がした…

⏰:08/02/28 10:11 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#152 [柊]
それから2人で和也んちに戻った。
その間一言も言葉を交わさなかった。


部屋に戻るとみんな起きていた。

俺と篤、加奈と美紅もそれぞれ帰ることにした。
「じゃあお先に帰るね〜」
加奈が車の窓を開けて言う。

俺と篤はそれを見送った。

⏰:08/02/28 23:58 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#153 [柊]
助手席に乗った美紅はこっちを見ようとしない。
加奈と美紅の乗った車が見えなくなるまで見送りながら、俺はもう二度と美紅には会えないようなそんな気がしていた…


「俺らも行くか〜てかどっかで昼飯でも食って帰る?」

加奈達の車が見えなくなると篤が言った。

⏰:08/02/29 00:05 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#154 [柊]
「篤…ちょい話たいことあるんだけど…」

俺は篤に全部話そうって決めた。

きっと篤は昨日の夜美紅と何があったのか心配してくれてると思う。

でもあえて何も聞いてこないのは、俺のためだと思う…

俺がみんなに言えないような何かを抱えてるって篤はきっと分かってる。
篤は俺から言うのを何も言わずに待っててくれてるんだ。

俺はその篤の気持ちを裏切りたくない。

⏰:08/02/29 10:53 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#155 [柊]
篤はしばらく車を走らせると近くのファミレスに車を止めた。


中に入ってしばらく沈黙…


そして俺は少しずつ全部を話した。

病気のこと

それが理由で美紅と別れたこと

美紅は俺の病気を知らないこと

昨日の夜のこと

今朝のこと…

⏰:08/02/29 10:57 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#156 [柊]
篤は黙って俺の話を聞いていた。

最後に今まで篤に黙っていたことを謝った。

「エイズだなんて篤が知ったら…離れてくって思ったんだ…ごめんな」

でも篤は

「俺はどんなことがあったってお前のこと一番の親友だって思ってるよ」
って言った。

篤が少し涙目になっているような気がした…

⏰:08/02/29 11:08 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#157 [柊]
「柊…美紅に言えよ…」

「え…」

俺は篤の言葉に止まってしまった。

「お前ずりぃよ…お前は美紅の事考えて別れたかもしんねぇよ?でもそれって美紅が決める事じゃねぇの?大事なのは柊の病気知った上で美紅がどうしたいかだろ?」

俺は何も言えなかった。
「お前馬鹿だよ…なんで誰にも何もいわずに一人で抱え込んで決めちまうんだよ?俺も加奈も美紅もお前にとっちゃそんな頼りない存在だったんかよ?」

⏰:08/02/29 11:20 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#158 [長野]
楽しみにしてるので更新待ってますね

⏰:08/03/02 02:21 📱:SO902i 🆔:☆☆☆


#159 [里奈]
更新頑張ツてね(・∀・)

応援してます

⏰:08/03/02 21:42 📱:N905imyu 🆔:☆☆☆


#160 [柊]
篤にそう言われて、俺は泣いた。


男なのに泣くなんてかっこわりぃけど、この時は本当に涙が止まらなかった。

今まで一人で抱えてきた大きな不安が、一気に溢れだしてしまった。

平気なフリしてたけど、何ともないフリしてたけど、心の中ではすっげぇ辛かった。

⏰:08/03/02 22:02 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#161 [柊]
感染を告げられてから3ヶ月、明日死ぬんじゃないかっていつも思ってた。

不安で押しつぶされそうだった。


篤に話して、その不安な気持ちが全部溢れだしてしまったんだ。


もっと早く篤に話していたら何か変わっていたのかもしれない。篤を信じで相談すればよかった。

⏰:08/03/02 22:06 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#162 [柊]
篤と話した後、家に帰って俺は篤の言葉を思いだしていた。


“美紅に言えよ”


美紅のためにも、自分のためにも美紅に言うべきなのかもしれない…
美紅が俺の病気を知って離れていくならそれはしょうがない。むしろそれだったら俺もきっとあきらめがつく…

もし…もし俺の病気を知っても俺の側にいてくれるというなら、俺はできる限りの力で美紅を幸せにしてやろう。病気を告げられた3ヶ月前は、病気の俺が美紅を幸せになんか出来るわけないって思った。でも美紅を失って改めて美紅への気持ちの大きさを再確認できた。

⏰:08/03/02 22:16 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#163 [柊]
美紅を手放したくない。
美紅を幸せにしてやりたい。
その気持ちは誰にも負けない自信がある。


もう今更かもしれない。

こんな都合のいい俺に美紅は怒るかもしんねぇ。

だけど美紅に全てを伝えなきゃいけないんだ。




こうして俺はこの日から一週間毎日悩んでいた。

⏰:08/03/02 22:24 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#164 [柊]
今思えば…この時俺がすぐに美紅に電話していれば、一週間も悩んでないですぐに決断していればよかった。

この一週間がなかったら、俺と美紅はきっとこんなにすれ違うことはなかったのに…








一週間悩んだ俺は、ついに美紅に話をする決心をした。

⏰:08/03/02 22:31 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#165 [ケ]
頑張って下さいmフ

⏰:08/03/02 23:53 📱:W41T 🆔:☆☆☆


#166 [柊]
その日俺はいつものように朝学校に行った。
美紅には夜電話をしようと思っていた。

昼休み電話がなった。
篤からだった。


「もしもし篤?」

「柊?美紅に…今日言うって言ってたよな?」

「おぅ、言うつもりだけど…どした?なんだよ」



なんとなく篤の様子がおかしい気がした。


「さっき加奈から聞いたんだけど…美紅彼氏できたらしいわ…」

⏰:08/03/03 00:47 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#167 [柊]
俺は言葉を失った。



美紅に彼氏…!?



「あ…そーなんだ…わかった。教えてくれてサンキュー、篤…」

そう言って一方的に電話を切った。


電話の向こうで俺を呼ぶ篤の声が聞こえたけど、構わずに切ってしまった。





ショックだった。

⏰:08/03/03 00:52 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#168 [柊]
俺が呆然としているとまた携帯が鳴った。


届いたのは…美紅からのアド変だった。





新しい美紅のアドには…



“yuuta”の文字が


…ユウタ―…



美紅の新しい男…

⏰:08/03/03 01:06 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#169 [柊]
そのアドは、美紅に男が出来たという事実をリアルに物語っていた…





なんでだよ…?




美紅と友達に戻ろうって言ったのは確かに俺だ。



だけど…



だけど…っ

⏰:08/03/03 01:11 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#170 [柊]
一週間前はまだ俺の事を好きだと言ってくれたのに


他の奴は好きになれないって言ったのは嘘だったのかよ…





美紅を責めるのは間違ってるのはよくわかってた。だけど認めたくなかったんだ、美紅に男が出来たという事実を…

⏰:08/03/03 01:15 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#171 [柊]
放課後、また篤から電話がきた。

「もしもし柊?これから加奈と会うんだけどさ、お前も来いよ」

「悪いけど遠慮しとく、帰るわ」

今は誰にも会いたくなかった。

「いーから!とりあえず来いよ!強制だぞ!」

「…わかった」



そして俺は篤たちとの待ち合わせの公園に向かった。

⏰:08/03/03 14:01 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#172 [柊]
公園にはもう篤と加奈がいた。


「柊…あたし…柊がまだ美紅の事好きってさっき篤に聞いて……」


加奈が泣きそうな顔で言ってきた。

篤は病気の事は言ってなくても俺が美紅を好きってことを加奈には言ったらしい…


ここまできたらもう病気の事も加奈に言おうと思った。


ここには詳しく書いてこなかったけど、俺と加奈は知り合った時からお互い一番の相談相手だった。

⏰:08/03/03 14:09 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#173 [柊]
俺もこんななんでも話せる女友達は初めてだった。

お互い付き合う前は篤の相談や美紅の相談をそれぞれしあっていたし、お互い相手が出来てからも異性の一番の理解者はお互いだったと思う。


俺は加奈に病気の事を話した。


加奈はすげぇ驚いてた。


俺の話を泣きながら聞いていた。


「柊…っアンタばかじゃん…自業自得だよ…」
加奈はそう言った。

⏰:08/03/03 14:18 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#174 [ゆかり]
            今日最初から一気に読みました。

読んでて涙がでました゚。(p>∧<q)。゚゚

私も応援してます!
頑張ってください。

⏰:08/03/03 16:13 📱:N903i 🆔:☆☆☆


#175 [柊]
そして加奈は続けた。

「あたし…美紅が柊にふられたって聞いたとき、すっごいショックだった…柊の事最悪だって思った…だけど…っこんな…柊がこんなことになってるなんて…」

「加奈…」

篤がそう言って加奈の肩を抱いた。


「美紅…男出来たんだろ?」

俺は聞いた。


「同じ学校の人みたい…少し前に告られたって…」

⏰:08/03/03 21:36 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#176 [柊]
「もう俺美紅の事あきらめるわ…てか男出来たんならあきらめるしかねぇよな…」


もうなんかどーでもよかった。


篤も美紅も何も言わなかった。
何も言えなかったんだと思う。

⏰:08/03/03 22:03 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#177 [柊]
「篤も美紅も」


ではなく


「篤も加奈も」


です。

⏰:08/03/03 22:12 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#178 [愛]
あげ

⏰:08/03/05 20:31 📱:F703i 🆔:☆☆☆


#179 [我輩は匿名である]
はよかいて

⏰:08/03/09 00:18 📱:W51SA 🆔:☆☆☆


#180 [柊]
その日







俺は美紅をあきらめる決心をした。





もうあきらめざるを得なかった。




美紅は他の男を選んだ。




いつ死ぬかわからない俺が「戻ってこい」なんてもう言えなかった。

⏰:08/03/10 16:59 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#181 []
頑張ってください

⏰:08/03/10 22:01 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#182 [匿名]
書いて

⏰:08/03/10 23:42 📱:SH905i 🆔:☆☆☆


#183 []
主さん
応援してます
主のペースで、書いてくださいU
楽しみにしてます

⏰:08/03/13 00:58 📱:822SH 🆔:☆☆☆


#184 [ゆき]
初めから読ませて
いただきました。
涙がとまりません(*>m<*)
応援してます☆

⏰:08/03/13 02:19 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#185 [我輩は匿名である]
柊さん

がんばれ

⏰:08/03/13 15:13 📱:L704i 🆔:☆☆☆


#186 [りーちゃん]
最初から読んでます
あたしは美紅ちゃんと
似た経験して、なんだか
他人事に思えません
最後まで読むので
柊さんのペースで
頑張って下さい

⏰:08/03/14 16:04 📱:N903i 🆔:☆☆☆


#187 [えぇ(]
最初ヵラ読みましたo
応援してマス(p'v`q◆)
ガンバって下さぃ(・∀・)ゝ゛

⏰:08/03/15 13:20 📱:PC 🆔:☆☆☆


#188 [我輩は匿名である]
>>100-200

⏰:08/03/15 23:49 📱:W53CA 🆔:☆☆☆


#189 [我輩は匿名である]
>>150-200

⏰:08/03/15 23:51 📱:W53CA 🆔:☆☆☆


#190 [柊]
待たせてすみません。今日からまた書きます。みなさん待っててくださりありがとうございました。

⏰:08/03/16 22:20 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#191 [柊]
美紅と最後に会ったゴールデンウィークから半年が経った。


美紅に男が出来たとわかったあの日以来、俺は美紅への想いを封印して毎日を過ごしてきた。

篤と加奈とは付き合いは続いてるけど、美紅とはあの日以来会っていない。

加奈だけは美紅と会ったりしてるみたいだった。

でも加奈も俺に気を使ってか、美紅の事を話題に出すようなことはしない。

⏰:08/03/16 22:25 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#192 []
柊さん
さっき最初からここまで
読みました
これからつらいこと
くるしいこと
いろいろあると
おもいますが、
頑張ってください

なんか…ありきたりで
ごめんなさい

悔いのない人生を。

⏰:08/03/17 02:38 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#193 [柊]
美紅のアドと番号はずっと俺の携帯の中に残っていた。

この半年の間それを見るたび、美紅に連絡してみようと何度も思ったけど、結局最後の発信ボタンが押せなかった。


俺の体調は相変わらずで、病院には毎日通っていたが発症はまぬがれていた。

⏰:08/03/17 14:40 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#194 [柊]
専門学校1年の12月…

俺は授業で偶然隣の席になったのをきっかけに、同じクラスの栞(しおり)とよく話すようになった。

栞は静かで大人しい女の子らしい子で、優しく笑った笑顔がなんとなく美紅に似ていた。


栞といると俺はすげぇ穏やかな気持ちになれた。
栞が隣にいる時間が心地良くて、俺と栞はいつも一緒にいた。

⏰:08/03/17 14:55 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#195 [柊]
「柊ーっ、次移動だよぉ!和田先生の授業だよ!」

栞が俺を呼ぶ。


「和田かぁι俺アイツに目つけられてっからな〜遅刻できねぇ(笑)」

「柊は和田先生の授業寝すぎだからだよ〜。むしろ起きてたことある?」

「…ないな(笑)」


学校ではもちろん、学校の行きも帰りも栞と一緒だった。

⏰:08/03/17 23:28 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#196 [◆hB/ij5xC9Y]
>>140-300

⏰:08/03/20 15:02 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#197 [柊]
同じ学校の奴らの間では、俺と栞は付き合ってるって噂が立つくらい俺らはいつも一緒だった。


俺は少しずつ美紅の事を忘れていったんだ…

⏰:08/03/20 23:53 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#198 [柊]
12月31日、大晦日。

夜、俺は篤と地元の神社に行く約束をした。

大晦日の夜はここの神社で篤と年を越すのが、毎年の習慣になっている。
篤を迎えに行く車の中で、去年は美紅と加奈と4人で行ったなぁなんてぼんやりと考えていた。


その時携帯が鳴った。

⏰:08/03/21 00:00 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#199 [柊]
電話の相手は栞だ。

「もしもし柊?今日○○神社初詣行く?」

「行くよ」

「あたしも友達と行くの!会えるといーね♪」

「見かけたら声かけてよ。俺もかけるし。」

「はいよぉー。じゃまたあとでー」


そんな事でわざわざ電話してきたんかよ(笑)

電話を切りながら俺は一人で笑った。

⏰:08/03/21 00:05 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#200 [柊]
篤んちに着いて篤を拾って神社に向かった。

「今日加奈は?連れてくりゃよかったじゃん」

俺はふと気になって篤に聞いた。

「それがさぁ!今日昼間ケンカしたんだよ!」

「マジで(笑)」

「ぜってぇまだキレてっから今夜はとりあえずほっとく!」

篤と加奈はくだらない事でよくケンカするけど、なんだかんだで仲がいい。

⏰:08/03/21 00:10 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#201 [柊]
なにげにもう1年以上続いてる。

あの遊び人だった篤が加奈とこんなに長続きするとは俺も正直思ってなかったし。


そんな話をしながら神社に着いた。


時間は夜11時半。

神社はもうすでに人でいっぱいだった。

⏰:08/03/21 00:15 📱:W51P 🆔:☆☆☆


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