・・・・幸せになれよ・・・・
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#129 [柊]
「あん時めちゃくちゃ笑ったなぁ〜」
美紅が思いだし笑いをした。
…あの頃はまだ俺の隣にはいつも美紅がいて
今隣にいる美紅は、もう俺のものじゃなくて…
そんな事を考えながら美紅の横顔を見つめた。
満月に照らされた美紅の顔がとてもキレイだった。
笑顔だった美紅が急にうつ向いて黙りこんだ。
:08/02/23 20:21
:W43S
:☆☆☆
#130 [柊]
「…美紅?また気持ち悪い?」
俺は美紅の肩に手をかけようとした。
「…柊…ッ…あたしやっぱ柊の事まだ大好きだよ…っ」
美紅の言葉に、伸ばされた俺の手が止まった。
:08/02/23 22:14
:W43S
:☆☆☆
#131 [柊]
「あたし…柊と別れてから、誰も好きになれないんだよ…?忘れなきゃって思っても忘れられなくて…今日コンビニで久しぶりに柊に会ったら…一気に気持ちが溢れてきて…どうしてもまた会いたくて…」
美紅は膝に顔を埋めたまま途切れ途切れに話す。
「あたしにダメなとこがあるなら直すから…ッ柊がまた好きになってくれるならなんでもするから…ッ…あたしと一緒にいてよぉ…柊…ッ」
俺はどうしたらいいかわからなかった…
…ダメなとこなんか一つもない
ホントはずっと一緒にいたい…
:08/02/23 23:05
:W43S
:☆☆☆
#132 [柊]
気付いたら俺は美紅を思いっきり抱き締めていた。
美紅が泣いている。
俺も泣いた。
こんな美紅を前にして自分の気持ちを誤魔化すなんてできなかった。
でも「俺も好き」とは言えなかった。
言えない気持ちの変わりに
涙が次から次へと溢れてきた。
:08/02/23 23:19
:W43S
:☆☆☆
#133 [aaa]
:08/02/24 09:17
:D904i
:☆☆☆
#134 [柊]
そのまま何分経ったんだろう。
〜♪
突然俺のケータイが鳴って我に返った。
俺は美紅から離れて電話に出た。電話は篤からだった。
「…もしもし」
「柊?お前らどこにいんの!?」
「あ…美紅が気分悪いっつったからしばらく外の空気吸ってた」
「そか!美紅大丈夫か?」
「おぅ…これから戻るわ…」
俺はそう言って電話を切った。
:08/02/24 14:04
:W43S
:☆☆☆
#135 [柊]
「…篤?」
美紅が泣き腫らした目で俺を見た。
「みんな心配してる…行こ」
「うん…」
俺が立ち上がって歩き出そうとすると美紅が俺の腕をつかんだ。
「手…繋ぎたい…今日だけでいいから…」
そう小さな声で言う美紅を前にして、
「うん…」
俺も小さく頷いて美紅の手をとった。
:08/02/24 15:46
:W43S
:☆☆☆
#136 [柊]
風は冷たくても
繋いだ美紅の手は暖かくて
付き合っていた頃と変わらずに美紅のぬくもりが感じられた。
俺がギュッと強く握ると
美紅もギュッて握り返してくれて
それがまた切なかった。
俺は握った手から、精一杯の気持ちが美紅に伝わるように祈った。
美紅を愛してるって
誰よりも愛してるって…
:08/02/24 16:00
:W43S
:☆☆☆
#137 [柊]
和也んちに着いて俺は美紅の手を離そうとした。
でも美紅は首をフルフルと横にふって手を離そうとしない。
俺は手を繋いだまま篤達がいる部屋へ入った。
三人の視線が、俺達の繋いだ手に集中したのが分かった。
でも三人とも何も言わなかった。
たぶんつっこんじゃいけないって俺達の様子から察してくれたんだと思う。
「二人ともどこ行ったかと思ったじゃん!」
「美紅ぅ〜もう大丈夫〜?」
:08/02/24 23:03
:W43S
:☆☆☆
#138 [柊]
篤と加奈が心配そうに言ってきた。
美紅は「ご迷惑おかけしました」と頭を下げた。
それから朝4時くらいまで皆で話してから寝た。
和也と篤はベッドで爆睡。
俺と加奈と美紅は床で。
美紅は寝ている間も俺の手を離そうとはしなかった。
:08/02/24 23:08
:W43S
:☆☆☆
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