ーA&R-
最新 最初 🆕
#1 [なお(・∀・)]


初めて小説書きます
(・∀・)

至らない点が
あると思いますが
よろしくお願い致します
m(_ _)m

荒らし・中傷
ご遠慮下さい。

⏰:08/10/18 15:19 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#2 [なお(・∀・)]


※最初の注意点

主の[なお(・∀・)]と
小説の[りょう]は
同一人物です。

紛らわしいと
思いますが
気に入ってるHN
だったので
変えたくありませんでした。

ご了承下さい。

⏰:08/10/18 15:25 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#3 [なお(・∀・)]
◆Prologue



フゥー‥…

これは
決意。

変わる。

変える。

⏰:08/10/18 15:27 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#4 [なお(・∀・)]


「‥…………ウェ。ゲッホ。ゴッホゴホ。」


蒼い空の下。

学校の建物の上。

太陽が真ん中。

みっともない
咳をしながら
僕,りょうは決めた。

⏰:08/10/18 15:29 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#5 [なお(・∀・)]
◆T


事の始まり。

それはつい
2日前。

「‥……………ない。」

寒空の下
派手な豹柄のマフラー。

周りには
号泣する者。
歓喜する者。

</Font>

⏰:08/10/18 15:32 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#6 [なお(・∀・)]


>>5

ミスです;;

すいません;;

⏰:08/10/18 15:37 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#7 [なお(・∀・)]


>>5から

そりゃもう
色んな人が
ごった返してて...
でも僕は
独りだった。

一言呟いた僕の言葉は
白い気体となり
すぐに消えた。

⏰:08/10/18 15:38 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#8 [なお(・∀・)]


「りょう
どうだった?」

そう聞くこいつは
麻実(あさみ)
僕の一番の友達。

⏰:08/10/18 15:43 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#9 [なお(・∀・)]


「駄目だった。」

「え?」

「ないや。
落ちたっぽい。」

「ぽいって
なんだよ。」

⏰:08/10/18 15:44 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#10 [なお(・∀・)]


「あさはー?」

「…受かったよ...」

「おめでとう。」

僕は
心の底から
微笑んで
麻実に言ったんだ。

⏰:08/10/18 15:45 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#11 [なお(・∀・)]


ここは
高校。

そう。

今日は合格発表の日。

同じ位の
偏差値だった
麻実と僕は
同じ高校を受けた。

⏰:08/10/18 15:46 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#12 [なお(・∀・)]


でも...

僕は落ちて
麻実は受かった。

何度見ても
228番は
目に映らなかった。

分かってた。

予測はしてた。

⏰:08/10/18 15:48 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#13 [なお(・∀・)]


麻実が受かって
僕が落ちる

麻実が落ちて
僕が受かる

2人とも落ちる

2人とも受かる

⏰:08/10/18 15:49 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#14 [なお(・∀・)]


その4つしか
答えはないんだ。

その中の
1つになっただけ。

ただそれだけ。

⏰:08/10/18 15:50 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#15 [なお(・∀・)]


麻実に
卑屈になった
訳じゃない

麻実を
嫌いになった
訳じゃない

僕はそもそも
[お受験]なんて
無関心だった。

⏰:08/10/18 15:52 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#16 [なお(・∀・)]


麻実と僕は
よく似てる。

がさつで
さばさばしてて
所謂
[女の子っぽさ]なんて
微塵もなかった。

⏰:08/10/18 15:53 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#17 [なお(・∀・)]


中学校の時
ずっと一緒に
居たのは
そのせいだと思う。

ずっと一緒に
居たって言っても
意味が違う。

クラスは違ったし
帰りなんかも
一緒に帰ったことない。

⏰:08/10/18 15:55 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#18 [なお(・∀・)]


廊下で会ったら
挨拶して
適当な話をして
また互いのクラスに
戻る。

そんな関係。

⏰:08/10/18 15:56 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#19 [なお(・∀・)]


部活も一緒で
よく2人で
サボって川に
遊びに行ったり。

家に遊びに
行って
無言の時間の方が
多かったり。

⏰:08/10/18 15:57 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#20 [なお(・∀・)]


廊下で馬鹿騒ぎして
2人で先生に
説教喰らったり。

選択の授業が
一緒で
落書きしまくって
授業中に爆笑して
怒られたり。

⏰:08/10/18 15:59 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#21 [なお(・∀・)]


互いに
干渉されるのが嫌いで
互いに
深い所を探らなかった。

故意にじゃなくて
自然に。

無言が息苦しくない。

だから
楽だった。

だから
居心地がよかった。

⏰:08/10/18 16:01 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#22 [なお(・∀・)]


話を戻そうか。

で,

勝者と敗者が
並んでる訳だけど。


「‥…行くかっ。」

先に口を
開いたのは僕。

⏰:08/10/18 16:02 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#23 [なお(・∀・)]


「え?何処に?」

驚いた
麻実は聞き返す。

「決まってんだろっ!!
飲みにだよっ!!
麻実の合格祝い
いっちょ
やっちゃいますか!!」

⏰:08/10/18 16:03 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#24 [なお(・∀・)]


麻実は
一瞬驚いた顔したが
すぐに笑顔になり
言った。

「やっちゃいますかっ!!」

「「いぇーいっ!!」」

落ちた奴と
受かった奴が
2人でこんな
盛り上がれんの
僕らしかいねぇな。

⏰:08/10/18 16:04 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#25 [なお(・∀・)]


「で?何処に?」

「は?だから
さっきも言ったっしょ?
のーみーにっ!!」

「だからー
どーこーにー?」

「‥………………………………………………………………………………………。」

⏰:08/10/18 16:06 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#26 [なお(・∀・)]


「もっ
もしかして
考えてなかったとか
言うんじゃない
でしょうねぇ?」

「だってさー
麻実が受かって
嬉しくて
盛り上がっちゃったんだもんっ!!」

「はぁ?
呆れた。
そんくらい
考えときなさいよね。
この麻実様が
落ちる訳ないんだから。」

⏰:08/10/18 16:07 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#27 [なお(・∀・)]


>>26

[続き]が出てしまい
読みにくくて
すいません;;

以後気をつけます。

⏰:08/10/18 16:09 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#28 [なお(・∀・)]


>>26から

「うっせ。
調子乗んなっ!!
ぎりっぎりまで
B判定で
うちより焦ってたのは
誰だよっ!!」

「るっさいわねー。
わざとよ。
わざとー。」

「はいはい。」

「「ぷっ。はははは。」」

⏰:08/10/18 16:11 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#29 [なお(・∀・)]


その後は
2人で爆笑。

落ちたのに
何でこんなに
笑えんだ自分。

⏰:08/10/18 16:12 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#30 [なお(・∀・)]


で,結局。

「此処?」

「此処。」

「本当に?」

「本当に。」

「まじで?」

「‥まじで」

⏰:08/10/18 16:13 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#31 [なお(・∀・)]


「がち‥「あーもうしつこいなっ!!此処だよ。悪いか。なんか文句あんのか。言ってみろや。こら。」

僕が男並みの
まくし立てをすると
麻実はスゥーと
息を吸い込むと

「寒い。屋根無い。虫いる。」

とでっかい声で
叫んだ。

⏰:08/10/18 16:14 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#32 [なお(・∀・)]


でも
その後に

「でも此処が
一番いいかもね。
いい場所だよ。
ありがとう。
りょうにしては
やるじゃん。」

って笑顔で言った。

⏰:08/10/18 16:16 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#33 [なお(・∀・)]


「おうっ!!
っつかお前
一言多いっつの。」

「あはは。」

そこは
2人が部活の時
サボってよく来た
河原だった。

⏰:08/10/18 16:17 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#34 [なお(・∀・)]


―プシュ。

スーパーで買った
缶ビールと缶酎ハイを
開けて
僕が言った。

「じゃあ
あさの奇跡の
合格を祝って...」

「うるせっ。
ってか待って。
それ止めよ。
あたしが言う。」

⏰:08/10/18 16:19 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#35 [なお(・∀・)]


「?」

麻実が微笑みながら

「あたし1人が
祝われるのって
なんかやだ。
だから...
2人の新たな
スタートを祝って...
乾杯っ!!」

⏰:08/10/18 16:20 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#36 [なお(・∀・)]


―コツン。

僕の持ってた
缶に麻実の缶が
ぶつかる。

僕は一瞬
驚いたけど
すぐに笑顔になって

「乾杯。」

と麻実の缶に
自分の缶をぶつけた。

⏰:08/10/18 16:21 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#37 [なお(・∀・)]


それから
飲んで
飲んで
飲んで
寒さなんか忘れて。

2人して酔っ払って。

⏰:08/10/18 16:23 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#38 [なお(・∀・)]


「あさー。
見て見てー。
じゃーん。」

「何ー?
ってうわっ!!
やっぱお前
気ぃ利くわ。」

「だろ?」

⏰:08/10/18 16:24 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#39 [なお(・∀・)]


僕が出したのは
花火セット。

夏の余りが
家にあったから
やろうと思って
持ってきてたんだ。

⏰:08/10/18 16:25 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#40 [なお(・∀・)]


「やろー。やろー。」

「おぅ。」

2人はそう言って

打ち上げ花火に
火を灯した。

⏰:08/10/18 16:26 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#41 [なお(・∀・)]


―シュッ。ブシュー。

「綺麗。
あたし冬に
花火やるの初めて。」

「うちも。
綺麗だな。」

「まぁあたしの方が
綺麗だけど?」

⏰:08/10/18 16:27 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#42 [なお(・∀・)]


「うるせー。
調子こく奴には
こうだっ。」

僕は打ち上げ花火を
手に持って
麻実に向けた。

「あっつ。
それはヤバいって。
熱いって。」

⏰:08/10/18 16:28 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#43 [なお(・∀・)]


2人で
追いかけっこ。

笑った。

笑った。

涙が出る程。

⏰:08/10/18 16:29 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#44 [なお(・∀・)]


―最後の線香花火

「ねぇ
りょう?」

「んー?」

「線香花火ってさ
なんか蝶々みたくない?」

⏰:08/10/18 16:32 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#45 [なお(・∀・)]


「えぇ?
どこが?」

「これだから
想像力がない奴は;;」

「うっせ。」

「なんかさ。
パッパッてしてる瞬間。
真ん中の火種に
集まる蝶々みたい。」

⏰:08/10/18 16:34 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#46 [なお(・∀・)]


「んー
確かに言われて
みるとそうだな。」

「でしょ。
でも線香花火って
いつの間にか
消えちゃうじゃん?
そこも似てる...
蝶々っていつの間にか
居なくなってるから。」

「確かにな。」

「ねー。」

⏰:08/10/18 16:37 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#47 [なお(・∀・)]


―ポトッ

「あっ。
落っこちちゃった。」

「あさは
下手くそだな。
うちを見よ。」

⏰:08/10/18 16:40 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#48 [なお(・∀・)]


―フッ

僕の線香花火の火種は
消えないまま
静かに消えた...

「…行こっか。」

「おう。」

⏰:08/10/18 16:41 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#49 [なお(・∀・)]


僕らは
ゴミを集め
河原を後にした。

「りょう。
今日はありがとう。」

「こちらこそ。」

そして
互いの家路に着いた。


◆T end...

⏰:08/10/18 16:44 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#50 [なお(・∀・)]




ねぇ
あさ。

あの頃の僕等は

まだ幼すぎて...

綺麗な物しか

見て無くて...

汚い物のこと
知らなすぎたね。

⏰:08/10/18 16:46 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#51 [なお(・∀・)]


でも
あさとなら
今が楽しければ
それでいいって

本気で想ってた。

この日
2人で見た
花火みたいに

綺麗な物だけ見て
生きていきたかったの。

⏰:08/10/18 16:47 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#52 [なお(・∀・)]


Tは
これで終了です。

次回は
高校のことを
書いていこうと
思っています。

駄文すぎて
読みにくいでしょうが
よかったら
お付き合い下さい
m(_ _)m

⏰:08/10/18 16:49 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#53 [なお(・∀・)]
◆U



とりあえず
麻実と別れて
その日は
疲れてたし
夜遅かったから
すぐに
ベットに倒れ込んだ。

⏰:08/10/18 19:19 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#54 [なお(・∀・)]


朝。

親父に呼ばれて
下の居間に行く。

そこには
何故か
家族全員の姿。

⏰:08/10/18 19:20 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#55 [なお(・∀・)]


親父・美智代(母親)

そして
親父のお父さん・お母さん

つまり
お爺ちゃん・お婆ちゃん

⏰:08/10/18 19:22 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#56 [なお(・∀・)]


僕は
頭の中が
「?」でいっぱいに
なるのを感じた。

昨日
合格発表を見て
すぐ美智代に
[落ちました。]
とメールをうったはずだ。

⏰:08/10/18 19:23 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#57 [なお(・∀・)]


そして
前に受かっていた
私立の学校に
行くことが
決まっていた。

何故今更?
と頭の中が
混乱している僕を見て
お爺ちゃんは
言った。

⏰:08/10/18 19:25 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#58 [なお(・∀・)]


「りょう。
ちょっとそこに
座りなさい。」

返事もせず
座った。

僕は昔から
お爺ちゃんが
嫌いだった。

⏰:08/10/18 19:26 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#59 [なお(・∀・)]


昔ながらの考えで
亭主関白で
自分では
何もできないのに
威張り腐ってる
お爺ちゃんが大嫌いだった。

そのお爺ちゃんが
口を開いた。

⏰:08/10/18 19:27 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#60 [なお(・∀・)]


「お前
落ちたんだってな。」

分かってることを
今更まざまざと
言われると
こんなに腹が立つのは
何故なんだろう。

「うん。」

⏰:08/10/18 19:28 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#61 [なお(・∀・)]


それからは
永遠と説教。

お前は
我が家の恥曝しだ。

恥ずかしいと
思わないのか。

お前が
落ちたのは
お前の実力不足だ。

などなど。

⏰:08/10/18 19:29 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#62 [なお(・∀・)]


中でも1番
嫌だったのは
姉貴の話。

僕には
姉貴がいて
すごく優秀だった。

⏰:08/10/18 19:30 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#63 [なお(・∀・)]


中学の部活では
いい成績を残し

高校は僕が住んでる所で
2番目にいい高校に
受かった。

因みに
僕が落ちたのは
3番目の高校。

⏰:08/10/18 19:32 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#64 [なお(・∀・)]


当時は大学に
通っていて
実家には居なかった。

その大学っていうのも
[国立]ってやつ。

でも姉貴を
嫌いな訳じゃなかった。

⏰:08/10/18 19:33 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#65 [なお(・∀・)]


姉貴は
話上手で
優しくて
頭がよくて
僕によく勉強を
教えてくれた。

姉貴を嫌いな人が
いるのだろうかとも
思った位だ。

⏰:08/10/18 19:34 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#66 [なお(・∀・)]


つまり
僕とは造りが
違う訳だ。

そして
その姉貴と比べられながら
淡々と時間は過ぎる。

そして
お爺ちゃんの話が
終わり
もう終わりかと
席を外そうとした時。

⏰:08/10/18 19:35 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#67 [なお(・∀・)]


「りょう。」

美智代に呼び止められた。

振り向いた瞬間...

―バシッ。

⏰:08/10/18 19:36 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#68 [なお(・∀・)]


一瞬何が起きたか
分からなかった。

暫くして左頬の痛みに
気付いた。

そして思った。

あぁ殴られたんだって。

⏰:08/10/18 19:38 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#69 [なお(・∀・)]


あの時の
美智代の目
殴られた痛み
そして言葉を

僕は一生忘れない。

⏰:08/10/18 19:39 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#70 [なお(・∀・)]


美智代は
僕に冷たい目を
向け言った。






「あんな負け犬の
集まりみたいな所
行きやがって。」

⏰:08/10/18 19:40 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#71 [なお(・∀・)]


その時。

僕の中で
何かが崩れていくのを
感じた。

⏰:08/10/18 19:41 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#72 [なお(・∀・)]


そして
冒頭に戻る。

フゥー‥…

口から出る
白い煙。

⏰:08/10/18 19:48 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#73 [なお(・∀・)]


此処は
中学の屋上。

僕の中学は
古いから
合い鍵が簡単に
作れる。

仲のいい先輩から
先輩が卒業する時に
貰ったんだ。

⏰:08/10/18 19:49 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#74 [なお(・∀・)]


「‥…………ウェ。ゲッホ。ゴッホゴホ。」

むせた...

見事にむせた。

初めての煙草。

不味い以外の
何ものでもなかった。

⏰:08/10/18 19:51 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#75 [なお(・∀・)]


でも本当に
自己満足だけど
この時
何かが
変わったんだ。

いや
変えたんだ。

この瞬間から...

⏰:08/10/18 19:52 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#76 [なお(・∀・)]


4月。

別れの季節。

出逢いの季節。

―バサバサ

「いつも
ありがとねー。」

美容師さんが
前掛けを払いながら
言う。

⏰:08/10/18 19:53 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#77 [なお(・∀・)]


「いえ。」

「どう気に入ってくれた?」

「はい。すごく。」

「それはよかった。」

僕は
行き着けの
美容室に居た。

ある決意の元。

⏰:08/10/18 19:55 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#78 [なお(・∀・)]


「でも本当によかったの?」

「はい。
いいんです。」

「そう。
入学式頑張ってね。」

何を頑張れば
いいのか
さっぱりだったが
とりあえず
「はい。」とだけ
言っておいた。

⏰:08/10/18 19:56 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#79 [なお(・∀・)]


そして
式当日。

僕は麻実と
別々の入学式場に居た。
僕は私立の。

麻実は県立の。

⏰:08/10/18 19:57 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#80 [なお(・∀・)]


制服がパリパリして
なんだか
こそばゆい。

入学式は
中学の友達と
行った。

僕と同じ県立を
受けて落ちた
由希(ゆき)

⏰:08/10/18 19:58 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#81 [なお(・∀・)]


待ち合わせ場所に
急ぐ。

寝坊。

お決まり。

自分のことながら
なんて緊張感のない奴。

⏰:08/10/18 20:00 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#82 [なお(・∀・)]


待ち合わせ場所に
着くと
由希はもういた。

「りょうー。
遅いよー。
始まっちゃうよ?
ってどうしたのっ!!」

「ごめんごめん。
どうしたのって
これ?」

⏰:08/10/18 20:01 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#83 [なお(・∀・)]


頭を指すと

由希は大げさすぎる位
首を縦に振った。

「気合い入れ?
なんか
新しくしてみようと思ってさ。」

⏰:08/10/18 20:03 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#84 [なお(・∀・)]


由希が
驚いたのも
無理はない。

僕はそれまでの
黒いロングヘアーを
ばっさり...
激しいウルフに
していた。

⏰:08/10/18 22:01 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#85 [なお(・∀・)]


「ふーん。
なんかかっこいいね。」

由希は
笑いながら
言ってくれた。

「ありがとう。
っつか遅れっから
行こうよ。」

「!!
急ごっ!!」

⏰:08/10/18 22:02 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#86 [なお(・∀・)]


入学式には
なんとか間に合った。

クラス別に分かれる所で
由希とは
別のクラスに
なったことが
分かった。

まぁ
全部で8クラスだったから
8分の1なんて
結構な確率だもんな。

⏰:08/10/18 22:03 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#87 [なお(・∀・)]


そこで
担任の先生に
初めて会った。

背が小さくて
なんだか
苦手な雰囲気の
先生だった。

⏰:08/10/18 22:05 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#88 [なお(・∀・)]


入学式が始まると
とりあえず...

眠い。

校長とか
教頭とか

話長い。

僕は
いつの間にか
寝てた。

⏰:08/10/18 22:06 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#89 [なお(・∀・)]


入学式が
終わって

今日はこれで
下校。

携帯を見ると
麻実から
メールがきてた。

⏰:08/10/18 22:07 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#90 [なお(・∀・)]


内容は
入学式で
友達が1人も
できなくて
焦ってる
みたいな感じ。

僕は
自分もだ
という事を
送り返した。

それから
毎日麻実から
メールがきた。

⏰:08/10/18 22:08 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#91 [なお(・∀・)]


今日も友達できなかった

どうしよう

焦る

僕は
麻実のメールを
毎日送り返した。

それから
一週間。

いきなり
麻実からの
メールが途絶えた。

⏰:08/10/18 22:09 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#92 [なお(・∀・)]


僕は
寂しかったけど
嬉しかった。

麻実に
友達が出来たのだと
本当に安心していた。

僕の方も
ちらほらと
友達が出来始めていた。

⏰:08/10/18 22:10 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#93 [なお(・∀・)]


でも...

こんな見た目だから
寄ってくる人達は
柄が悪い人ばっかりだった。

悪いことは
みんなその人達に
教えてもらった。

化粧
ピアス
煙草
お酒
パチンコ

でもただ1つ
薬だけは
やらなかった。

僕には
目標があったから。

⏰:08/10/18 22:11 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#94 [なお(・∀・)]


>93
また続き出ちゃいましたね;;

本当にすいません;;

⏰:08/10/18 22:12 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#95 [なお(・∀・)]


>>93から

そんな頃
三者面談が
あった。

美智代が来た。

僕は学校では
真面目にしてたから
指導されることは
ないと思ってた。

⏰:08/10/18 22:14 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#96 [なお(・∀・)]


でも
担任の口から
出てきたのは
驚くべきものだった。

「その髪型がですね。
その〜。
派手というか
目立つというか
ですから
少し親御さんの方で
ご指導頂けると
有り難いのですが。」

⏰:08/10/18 22:15 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#97 [なお(・∀・)]


美智代は
隣で頭を下げる
ばかりだった。

僕は
最後まで
頭を下げる気は
なかった。

⏰:08/10/18 22:16 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#98 [なお(・∀・)]


月に一度
行われる頭髪検査で
僕はいつも
合格してたからだ。

つまりは
担任が言ってることは
自分自身の独断と偏見で
僕が気に入らないという理由だけで
わざわざ親が来た時に
初めて言ったんだ。

⏰:08/10/18 22:17 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#99 [なお(・∀・)]


僕は
帰りに美智代に
散々怒られた。

もうお前なんか
知らない。

お前の三者面談なんか
二度と行きたくない。

⏰:08/10/18 22:18 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


#100 [なお(・∀・)]


本当に
それからの
三者面談は
親父しかこなかった。

僕はその日
鋏を持ち
襟足を自分で
切り落とした。

汚い大人に
吐き気がした。

⏰:08/10/18 22:19 📱:D705imyu 🆔:uHAdzj6I


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