ーA&R-
最新 最初 全 
#1 [なお(・∀・)]
初めて小説書きます
(・∀・)
至らない点が
あると思いますが
よろしくお願い致します
m(_ _)m
荒らし・中傷
ご遠慮下さい。
:08/10/18 15:19
:D705imyu
:uHAdzj6I
#2 [なお(・∀・)]
※最初の注意点
主の[なお(・∀・)]と
小説の[りょう]は
同一人物です。
紛らわしいと
思いますが
気に入ってるHN
だったので
変えたくありませんでした。
ご了承下さい。
:08/10/18 15:25
:D705imyu
:uHAdzj6I
#3 [なお(・∀・)]
◆Prologue
フゥー‥…
これは
決意。
変わる。
変える。
:08/10/18 15:27
:D705imyu
:uHAdzj6I
#4 [なお(・∀・)]
「‥…………ウェ。ゲッホ。ゴッホゴホ。」
蒼い空の下。
学校の建物の上。
太陽が真ん中。
みっともない
咳をしながら
僕,りょうは決めた。
:08/10/18 15:29
:D705imyu
:uHAdzj6I
#5 [なお(・∀・)]
◆T
事の始まり。
それはつい
2日前。
「‥……………ない。」
寒空の下
派手な豹柄のマフラー。
周りには
号泣する者。
歓喜する者。
</Font>
:08/10/18 15:32
:D705imyu
:uHAdzj6I
#6 [なお(・∀・)]
:08/10/18 15:37
:D705imyu
:uHAdzj6I
#7 [なお(・∀・)]
>>5から
そりゃもう
色んな人が
ごった返してて...
でも僕は
独りだった。
一言呟いた僕の言葉は
白い気体となり
すぐに消えた。
:08/10/18 15:38
:D705imyu
:uHAdzj6I
#8 [なお(・∀・)]
「りょう
どうだった?」
そう聞くこいつは
麻実(あさみ)
僕の一番の友達。
:08/10/18 15:43
:D705imyu
:uHAdzj6I
#9 [なお(・∀・)]
「駄目だった。」
「え?」
「ないや。
落ちたっぽい。」
「ぽいって
なんだよ。」
:08/10/18 15:44
:D705imyu
:uHAdzj6I
#10 [なお(・∀・)]
「あさはー?」
「…受かったよ...」
「おめでとう。」
僕は
心の底から
微笑んで
麻実に言ったんだ。
:08/10/18 15:45
:D705imyu
:uHAdzj6I
#11 [なお(・∀・)]
ここは
高校。
そう。
今日は合格発表の日。
同じ位の
偏差値だった
麻実と僕は
同じ高校を受けた。
:08/10/18 15:46
:D705imyu
:uHAdzj6I
#12 [なお(・∀・)]
でも...
僕は落ちて
麻実は受かった。
何度見ても
228番は
目に映らなかった。
分かってた。
予測はしてた。
:08/10/18 15:48
:D705imyu
:uHAdzj6I
#13 [なお(・∀・)]
麻実が受かって
僕が落ちる
麻実が落ちて
僕が受かる
2人とも落ちる
2人とも受かる
:08/10/18 15:49
:D705imyu
:uHAdzj6I
#14 [なお(・∀・)]
その4つしか
答えはないんだ。
その中の
1つになっただけ。
ただそれだけ。
:08/10/18 15:50
:D705imyu
:uHAdzj6I
#15 [なお(・∀・)]
麻実に
卑屈になった
訳じゃない
麻実を
嫌いになった
訳じゃない
僕はそもそも
[お受験]なんて
無関心だった。
:08/10/18 15:52
:D705imyu
:uHAdzj6I
#16 [なお(・∀・)]
麻実と僕は
よく似てる。
がさつで
さばさばしてて
所謂
[女の子っぽさ]なんて
微塵もなかった。
:08/10/18 15:53
:D705imyu
:uHAdzj6I
#17 [なお(・∀・)]
中学校の時
ずっと一緒に
居たのは
そのせいだと思う。
ずっと一緒に
居たって言っても
意味が違う。
クラスは違ったし
帰りなんかも
一緒に帰ったことない。
:08/10/18 15:55
:D705imyu
:uHAdzj6I
#18 [なお(・∀・)]
廊下で会ったら
挨拶して
適当な話をして
また互いのクラスに
戻る。
そんな関係。
:08/10/18 15:56
:D705imyu
:uHAdzj6I
#19 [なお(・∀・)]
部活も一緒で
よく2人で
サボって川に
遊びに行ったり。
家に遊びに
行って
無言の時間の方が
多かったり。
:08/10/18 15:57
:D705imyu
:uHAdzj6I
#20 [なお(・∀・)]
廊下で馬鹿騒ぎして
2人で先生に
説教喰らったり。
選択の授業が
一緒で
落書きしまくって
授業中に爆笑して
怒られたり。
:08/10/18 15:59
:D705imyu
:uHAdzj6I
#21 [なお(・∀・)]
互いに
干渉されるのが嫌いで
互いに
深い所を探らなかった。
故意にじゃなくて
自然に。
無言が息苦しくない。
だから
楽だった。
だから
居心地がよかった。
:08/10/18 16:01
:D705imyu
:uHAdzj6I
#22 [なお(・∀・)]
話を戻そうか。
で,
今
勝者と敗者が
並んでる訳だけど。
「‥…行くかっ。」
先に口を
開いたのは僕。
:08/10/18 16:02
:D705imyu
:uHAdzj6I
#23 [なお(・∀・)]
「え?何処に?」
驚いた
麻実は聞き返す。
「決まってんだろっ!!
飲みにだよっ!!
麻実の合格祝い
いっちょ
やっちゃいますか!!」
:08/10/18 16:03
:D705imyu
:uHAdzj6I
#24 [なお(・∀・)]
麻実は
一瞬驚いた顔したが
すぐに笑顔になり
言った。
「やっちゃいますかっ!!」
「「いぇーいっ!!」」
落ちた奴と
受かった奴が
2人でこんな
盛り上がれんの
僕らしかいねぇな。
:08/10/18 16:04
:D705imyu
:uHAdzj6I
#25 [なお(・∀・)]
「で?何処に?」
「は?だから
さっきも言ったっしょ?
のーみーにっ!!」
「だからー
どーこーにー?」
「‥………………………………………………………………………………………。」
:08/10/18 16:06
:D705imyu
:uHAdzj6I
#26 [なお(・∀・)]
「もっ
もしかして
考えてなかったとか
言うんじゃない
でしょうねぇ?」
「だってさー
麻実が受かって
嬉しくて
盛り上がっちゃったんだもんっ!!」
「はぁ?
呆れた。
そんくらい
考えときなさいよね。
この麻実様が
落ちる訳ないんだから。」
:08/10/18 16:07
:D705imyu
:uHAdzj6I
#27 [なお(・∀・)]
>>26
[続き]が出てしまい
読みにくくて
すいません;;
以後気をつけます。
:08/10/18 16:09
:D705imyu
:uHAdzj6I
#28 [なお(・∀・)]
>>26から
「うっせ。
調子乗んなっ!!
ぎりっぎりまで
B判定で
うちより焦ってたのは
誰だよっ!!」
「るっさいわねー。
わざとよ。
わざとー。」
「はいはい。」
「「ぷっ。はははは。」」
:08/10/18 16:11
:D705imyu
:uHAdzj6I
#29 [なお(・∀・)]
その後は
2人で爆笑。
落ちたのに
何でこんなに
笑えんだ自分。
:08/10/18 16:12
:D705imyu
:uHAdzj6I
#30 [なお(・∀・)]
で,結局。
「此処?」
「此処。」
「本当に?」
「本当に。」
「まじで?」
「‥まじで」
:08/10/18 16:13
:D705imyu
:uHAdzj6I
#31 [なお(・∀・)]
「がち‥「あーもうしつこいなっ!!此処だよ。悪いか。なんか文句あんのか。言ってみろや。こら。」
僕が男並みの
まくし立てをすると
麻実はスゥーと
息を吸い込むと
「寒い。屋根無い。虫いる。」
とでっかい声で
叫んだ。
:08/10/18 16:14
:D705imyu
:uHAdzj6I
#32 [なお(・∀・)]
でも
その後に
「でも此処が
一番いいかもね。
いい場所だよ。
ありがとう。
りょうにしては
やるじゃん。」
って笑顔で言った。
:08/10/18 16:16
:D705imyu
:uHAdzj6I
#33 [なお(・∀・)]
「おうっ!!
っつかお前
一言多いっつの。」
「あはは。」
そこは
2人が部活の時
サボってよく来た
河原だった。
:08/10/18 16:17
:D705imyu
:uHAdzj6I
#34 [なお(・∀・)]
―プシュ。
スーパーで買った
缶ビールと缶酎ハイを
開けて
僕が言った。
「じゃあ
あさの奇跡の
合格を祝って...」
「うるせっ。
ってか待って。
それ止めよ。
あたしが言う。」
:08/10/18 16:19
:D705imyu
:uHAdzj6I
#35 [なお(・∀・)]
「?」
麻実が微笑みながら
「あたし1人が
祝われるのって
なんかやだ。
だから...
2人の新たな
スタートを祝って...
乾杯っ!!」
:08/10/18 16:20
:D705imyu
:uHAdzj6I
#36 [なお(・∀・)]
―コツン。
僕の持ってた
缶に麻実の缶が
ぶつかる。
僕は一瞬
驚いたけど
すぐに笑顔になって
「乾杯。」
と麻実の缶に
自分の缶をぶつけた。
:08/10/18 16:21
:D705imyu
:uHAdzj6I
#37 [なお(・∀・)]
それから
飲んで
飲んで
飲んで
寒さなんか忘れて。
2人して酔っ払って。
:08/10/18 16:23
:D705imyu
:uHAdzj6I
#38 [なお(・∀・)]
「あさー。
見て見てー。
じゃーん。」
「何ー?
ってうわっ!!
やっぱお前
気ぃ利くわ。」
「だろ?」
:08/10/18 16:24
:D705imyu
:uHAdzj6I
#39 [なお(・∀・)]
僕が出したのは
花火セット。
夏の余りが
家にあったから
やろうと思って
持ってきてたんだ。
:08/10/18 16:25
:D705imyu
:uHAdzj6I
#40 [なお(・∀・)]
「やろー。やろー。」
「おぅ。」
2人はそう言って
打ち上げ花火に
火を灯した。
:08/10/18 16:26
:D705imyu
:uHAdzj6I
#41 [なお(・∀・)]
―シュッ。ブシュー。
「綺麗。
あたし冬に
花火やるの初めて。」
「うちも。
綺麗だな。」
「まぁあたしの方が
綺麗だけど?」
:08/10/18 16:27
:D705imyu
:uHAdzj6I
#42 [なお(・∀・)]
「うるせー。
調子こく奴には
こうだっ。」
僕は打ち上げ花火を
手に持って
麻実に向けた。
「あっつ。
それはヤバいって。
熱いって。」
:08/10/18 16:28
:D705imyu
:uHAdzj6I
#43 [なお(・∀・)]
2人で
追いかけっこ。
笑った。
笑った。
涙が出る程。
:08/10/18 16:29
:D705imyu
:uHAdzj6I
#44 [なお(・∀・)]
―最後の線香花火
「ねぇ
りょう?」
「んー?」
「線香花火ってさ
なんか蝶々みたくない?」
:08/10/18 16:32
:D705imyu
:uHAdzj6I
#45 [なお(・∀・)]
「えぇ?
どこが?」
「これだから
想像力がない奴は;;」
「うっせ。」
「なんかさ。
パッパッてしてる瞬間。
真ん中の火種に
集まる蝶々みたい。」
:08/10/18 16:34
:D705imyu
:uHAdzj6I
#46 [なお(・∀・)]
「んー
確かに言われて
みるとそうだな。」
「でしょ。
でも線香花火って
いつの間にか
消えちゃうじゃん?
そこも似てる...
蝶々っていつの間にか
居なくなってるから。」
「確かにな。」
「ねー。」
:08/10/18 16:37
:D705imyu
:uHAdzj6I
#47 [なお(・∀・)]
―ポトッ
「あっ。
落っこちちゃった。」
「あさは
下手くそだな。
うちを見よ。」
:08/10/18 16:40
:D705imyu
:uHAdzj6I
#48 [なお(・∀・)]
―フッ
僕の線香花火の火種は
消えないまま
静かに消えた...
「…行こっか。」
「おう。」
:08/10/18 16:41
:D705imyu
:uHAdzj6I
#49 [なお(・∀・)]
僕らは
ゴミを集め
河原を後にした。
「りょう。
今日はありがとう。」
「こちらこそ。」
そして
互いの家路に着いた。
◆T end...
:08/10/18 16:44
:D705imyu
:uHAdzj6I
#50 [なお(・∀・)]
◇
ねぇ
あさ。
あの頃の僕等は
まだ幼すぎて...
綺麗な物しか
見て無くて...
汚い物のこと
知らなすぎたね。
:08/10/18 16:46
:D705imyu
:uHAdzj6I
#51 [なお(・∀・)]
でも
あさとなら
今が楽しければ
それでいいって
本気で想ってた。
この日
2人で見た
花火みたいに
綺麗な物だけ見て
生きていきたかったの。
◇
:08/10/18 16:47
:D705imyu
:uHAdzj6I
#52 [なお(・∀・)]
Tは
これで終了です。
次回は
高校のことを
書いていこうと
思っています。
駄文すぎて
読みにくいでしょうが
よかったら
お付き合い下さい
m(_ _)m
:08/10/18 16:49
:D705imyu
:uHAdzj6I
#53 [なお(・∀・)]
◆U
とりあえず
麻実と別れて
その日は
疲れてたし
夜遅かったから
すぐに
ベットに倒れ込んだ。
:08/10/18 19:19
:D705imyu
:uHAdzj6I
#54 [なお(・∀・)]
朝。
親父に呼ばれて
下の居間に行く。
そこには
何故か
家族全員の姿。
:08/10/18 19:20
:D705imyu
:uHAdzj6I
#55 [なお(・∀・)]
親父・美智代(母親)
そして
親父のお父さん・お母さん
つまり
お爺ちゃん・お婆ちゃん
:08/10/18 19:22
:D705imyu
:uHAdzj6I
#56 [なお(・∀・)]
僕は
頭の中が
「?」でいっぱいに
なるのを感じた。
昨日
合格発表を見て
すぐ美智代に
[落ちました。]
とメールをうったはずだ。
:08/10/18 19:23
:D705imyu
:uHAdzj6I
#57 [なお(・∀・)]
そして
前に受かっていた
私立の学校に
行くことが
決まっていた。
何故今更?
と頭の中が
混乱している僕を見て
お爺ちゃんは
言った。
:08/10/18 19:25
:D705imyu
:uHAdzj6I
#58 [なお(・∀・)]
「りょう。
ちょっとそこに
座りなさい。」
返事もせず
座った。
僕は昔から
お爺ちゃんが
嫌いだった。
:08/10/18 19:26
:D705imyu
:uHAdzj6I
#59 [なお(・∀・)]
昔ながらの考えで
亭主関白で
自分では
何もできないのに
威張り腐ってる
お爺ちゃんが大嫌いだった。
そのお爺ちゃんが
口を開いた。
:08/10/18 19:27
:D705imyu
:uHAdzj6I
#60 [なお(・∀・)]
「お前
落ちたんだってな。」
分かってることを
今更まざまざと
言われると
こんなに腹が立つのは
何故なんだろう。
「うん。」
:08/10/18 19:28
:D705imyu
:uHAdzj6I
#61 [なお(・∀・)]
それからは
永遠と説教。
お前は
我が家の恥曝しだ。
恥ずかしいと
思わないのか。
お前が
落ちたのは
お前の実力不足だ。
などなど。
:08/10/18 19:29
:D705imyu
:uHAdzj6I
#62 [なお(・∀・)]
中でも1番
嫌だったのは
姉貴の話。
僕には
姉貴がいて
すごく優秀だった。
:08/10/18 19:30
:D705imyu
:uHAdzj6I
#63 [なお(・∀・)]
中学の部活では
いい成績を残し
高校は僕が住んでる所で
2番目にいい高校に
受かった。
因みに
僕が落ちたのは
3番目の高校。
:08/10/18 19:32
:D705imyu
:uHAdzj6I
#64 [なお(・∀・)]
当時は大学に
通っていて
実家には居なかった。
その大学っていうのも
[国立]ってやつ。
でも姉貴を
嫌いな訳じゃなかった。
:08/10/18 19:33
:D705imyu
:uHAdzj6I
#65 [なお(・∀・)]
姉貴は
話上手で
優しくて
頭がよくて
僕によく勉強を
教えてくれた。
姉貴を嫌いな人が
いるのだろうかとも
思った位だ。
:08/10/18 19:34
:D705imyu
:uHAdzj6I
#66 [なお(・∀・)]
つまり
僕とは造りが
違う訳だ。
そして
その姉貴と比べられながら
淡々と時間は過ぎる。
そして
お爺ちゃんの話が
終わり
もう終わりかと
席を外そうとした時。
:08/10/18 19:35
:D705imyu
:uHAdzj6I
#67 [なお(・∀・)]
「りょう。」
美智代に呼び止められた。
振り向いた瞬間...
―バシッ。
:08/10/18 19:36
:D705imyu
:uHAdzj6I
#68 [なお(・∀・)]
一瞬何が起きたか
分からなかった。
暫くして左頬の痛みに
気付いた。
そして思った。
あぁ殴られたんだって。
:08/10/18 19:38
:D705imyu
:uHAdzj6I
#69 [なお(・∀・)]
あの時の
美智代の目
殴られた痛み
そして言葉を
僕は一生忘れない。
:08/10/18 19:39
:D705imyu
:uHAdzj6I
#70 [なお(・∀・)]
美智代は
僕に冷たい目を
向け言った。
「あんな負け犬の
集まりみたいな所
行きやがって。」
:08/10/18 19:40
:D705imyu
:uHAdzj6I
#71 [なお(・∀・)]
その時。
僕の中で
何かが崩れていくのを
感じた。
:08/10/18 19:41
:D705imyu
:uHAdzj6I
#72 [なお(・∀・)]
そして
冒頭に戻る。
フゥー‥…
口から出る
白い煙。
:08/10/18 19:48
:D705imyu
:uHAdzj6I
#73 [なお(・∀・)]
此処は
中学の屋上。
僕の中学は
古いから
合い鍵が簡単に
作れる。
仲のいい先輩から
先輩が卒業する時に
貰ったんだ。
:08/10/18 19:49
:D705imyu
:uHAdzj6I
#74 [なお(・∀・)]
「‥…………ウェ。ゲッホ。ゴッホゴホ。」
むせた...
見事にむせた。
初めての煙草。
不味い以外の
何ものでもなかった。
:08/10/18 19:51
:D705imyu
:uHAdzj6I
#75 [なお(・∀・)]
でも本当に
自己満足だけど
この時
何かが
変わったんだ。
いや
変えたんだ。
この瞬間から...
:08/10/18 19:52
:D705imyu
:uHAdzj6I
#76 [なお(・∀・)]
4月。
別れの季節。
出逢いの季節。
―バサバサ
「いつも
ありがとねー。」
美容師さんが
前掛けを払いながら
言う。
:08/10/18 19:53
:D705imyu
:uHAdzj6I
#77 [なお(・∀・)]
「いえ。」
「どう気に入ってくれた?」
「はい。すごく。」
「それはよかった。」
僕は
行き着けの
美容室に居た。
ある決意の元。
:08/10/18 19:55
:D705imyu
:uHAdzj6I
#78 [なお(・∀・)]
「でも本当によかったの?」
「はい。
いいんです。」
「そう。
入学式頑張ってね。」
何を頑張れば
いいのか
さっぱりだったが
とりあえず
「はい。」とだけ
言っておいた。
:08/10/18 19:56
:D705imyu
:uHAdzj6I
#79 [なお(・∀・)]
そして
式当日。
僕は麻実と
別々の入学式場に居た。
僕は私立の。
麻実は県立の。
:08/10/18 19:57
:D705imyu
:uHAdzj6I
#80 [なお(・∀・)]
制服がパリパリして
なんだか
こそばゆい。
入学式は
中学の友達と
行った。
僕と同じ県立を
受けて落ちた
由希(ゆき)
:08/10/18 19:58
:D705imyu
:uHAdzj6I
#81 [なお(・∀・)]
待ち合わせ場所に
急ぐ。
寝坊。
お決まり。
自分のことながら
なんて緊張感のない奴。
:08/10/18 20:00
:D705imyu
:uHAdzj6I
#82 [なお(・∀・)]
待ち合わせ場所に
着くと
由希はもういた。
「りょうー。
遅いよー。
始まっちゃうよ?
ってどうしたのっ!!」
「ごめんごめん。
どうしたのって
これ?」
:08/10/18 20:01
:D705imyu
:uHAdzj6I
#83 [なお(・∀・)]
頭を指すと
由希は大げさすぎる位
首を縦に振った。
「気合い入れ?
なんか
新しくしてみようと思ってさ。」
:08/10/18 20:03
:D705imyu
:uHAdzj6I
#84 [なお(・∀・)]
由希が
驚いたのも
無理はない。
僕はそれまでの
黒いロングヘアーを
ばっさり...
激しいウルフに
していた。
:08/10/18 22:01
:D705imyu
:uHAdzj6I
#85 [なお(・∀・)]
「ふーん。
なんかかっこいいね。」
由希は
笑いながら
言ってくれた。
「ありがとう。
っつか遅れっから
行こうよ。」
「!!
急ごっ!!」
:08/10/18 22:02
:D705imyu
:uHAdzj6I
#86 [なお(・∀・)]
入学式には
なんとか間に合った。
クラス別に分かれる所で
由希とは
別のクラスに
なったことが
分かった。
まぁ
全部で8クラスだったから
8分の1なんて
結構な確率だもんな。
:08/10/18 22:03
:D705imyu
:uHAdzj6I
#87 [なお(・∀・)]
そこで
担任の先生に
初めて会った。
背が小さくて
なんだか
苦手な雰囲気の
先生だった。
:08/10/18 22:05
:D705imyu
:uHAdzj6I
#88 [なお(・∀・)]
入学式が始まると
とりあえず...
眠い。
校長とか
教頭とか
話長い。
僕は
いつの間にか
寝てた。
:08/10/18 22:06
:D705imyu
:uHAdzj6I
#89 [なお(・∀・)]
入学式が
終わって
今日はこれで
下校。
携帯を見ると
麻実から
メールがきてた。
:08/10/18 22:07
:D705imyu
:uHAdzj6I
#90 [なお(・∀・)]
内容は
入学式で
友達が1人も
できなくて
焦ってる
みたいな感じ。
僕は
自分もだ
という事を
送り返した。
それから
毎日麻実から
メールがきた。
:08/10/18 22:08
:D705imyu
:uHAdzj6I
#91 [なお(・∀・)]
今日も友達できなかった
どうしよう
焦る
僕は
麻実のメールを
毎日送り返した。
それから
一週間。
いきなり
麻実からの
メールが途絶えた。
:08/10/18 22:09
:D705imyu
:uHAdzj6I
#92 [なお(・∀・)]
僕は
寂しかったけど
嬉しかった。
麻実に
友達が出来たのだと
本当に安心していた。
僕の方も
ちらほらと
友達が出来始めていた。
:08/10/18 22:10
:D705imyu
:uHAdzj6I
#93 [なお(・∀・)]
でも...
こんな見た目だから
寄ってくる人達は
柄が悪い人ばっかりだった。
悪いことは
みんなその人達に
教えてもらった。
化粧
ピアス
煙草
お酒
パチンコ
でもただ1つ
薬だけは
やらなかった。
僕には
目標があったから。
:08/10/18 22:11
:D705imyu
:uHAdzj6I
#94 [なお(・∀・)]
>93
また続き出ちゃいましたね;;
本当にすいません;;
:08/10/18 22:12
:D705imyu
:uHAdzj6I
#95 [なお(・∀・)]
>>93から
そんな頃
三者面談が
あった。
美智代が来た。
僕は学校では
真面目にしてたから
指導されることは
ないと思ってた。
:08/10/18 22:14
:D705imyu
:uHAdzj6I
#96 [なお(・∀・)]
でも
担任の口から
出てきたのは
驚くべきものだった。
「その髪型がですね。
その〜。
派手というか
目立つというか
ですから
少し親御さんの方で
ご指導頂けると
有り難いのですが。」
:08/10/18 22:15
:D705imyu
:uHAdzj6I
#97 [なお(・∀・)]
美智代は
隣で頭を下げる
ばかりだった。
僕は
最後まで
頭を下げる気は
なかった。
:08/10/18 22:16
:D705imyu
:uHAdzj6I
#98 [なお(・∀・)]
月に一度
行われる頭髪検査で
僕はいつも
合格してたからだ。
つまりは
担任が言ってることは
自分自身の独断と偏見で
僕が気に入らないという理由だけで
わざわざ親が来た時に
初めて言ったんだ。
:08/10/18 22:17
:D705imyu
:uHAdzj6I
#99 [なお(・∀・)]
僕は
帰りに美智代に
散々怒られた。
もうお前なんか
知らない。
お前の三者面談なんか
二度と行きたくない。
:08/10/18 22:18
:D705imyu
:uHAdzj6I
#100 [なお(・∀・)]
本当に
それからの
三者面談は
親父しかこなかった。
僕はその日
鋏を持ち
襟足を自分で
切り落とした。
汚い大人に
吐き気がした。
:08/10/18 22:19
:D705imyu
:uHAdzj6I
#101 [なお(・∀・)]
僕はそれから
バイトをし始めた。
スーパーでのバイト。
時給は
決して高くは
なかったけど
バイト代は
コツコツ貯めた。
:08/10/18 22:19
:D705imyu
:uHAdzj6I
#102 [なお(・∀・)]
ちょうど同じ時期。
僕は
沙千(さち)という子と
仲良くなった。
:08/10/18 22:20
:D705imyu
:uHAdzj6I
#103 [なお(・∀・)]
本日の更新は
この辺にしておきます。
読んでくれている方
いらっしゃるのでしょうか。
よかったら
ご感想やご意見
お待ちしております
m(_ _)m
明日はお昼頃
更新したいと
考えています。
:08/10/18 22:23
:D705imyu
:uHAdzj6I
#104 [我輩は匿名である]
主さんは…女ですよね?
僕って言ってるのは後から何かあるんでしょうか

:08/10/19 03:32
:SH903i
:YVQwm12g
#105 [渚]
>>104さん
冒頭に書いてありますよ。
なおさん
とても読みやすくて
大好きです!
無理なさらずに
頑張ってくださいね´・ω・`
無駄なスペース
すみませんでした。
:08/10/19 05:50
:D903i
:xI9S1Rxg
#106 [なお(・∀・)]
>>104
匿名さん
コメントありがとうございます
m(_ _)m
主は女です。
口で言う時の一人称は
[うち]
書き込む時の一人称は
[僕]
となっております。
分かりにくくて
すいません。
後の繋がりは
ないので
安心して下さい。
:08/10/19 10:35
:D705imyu
:/cVLZ61o
#107 [なお(・∀・)]
>>105 渚さん
大好きだなんて
ありがとうございます
m(_ _)m
これからも
頑張りますので
お暇があれば
ご覧になって下されば
幸いです。
:08/10/19 10:37
:D705imyu
:/cVLZ61o
#108 [なお(・∀・)]
時間ができたので
今から更新します。
:08/10/19 10:38
:D705imyu
:/cVLZ61o
#109 [なお(・∀・)]
>>102から
沙千は
僕とは正反対の子だった。
[女の子]って感じで
ふわふわしたイメージ。
:08/10/19 10:40
:D705imyu
:/cVLZ61o
#110 [なお(・∀・)]
家庭環境が
あまりよくなくて
高校も通っていたけど
たまにしか
通ってなくて
自分と妹のバイト代で
妹と2人暮らしをしていた。
:08/10/19 10:41
:D705imyu
:/cVLZ61o
#111 [なお(・∀・)]
沙千とは
中学が一緒だったけど
あまり喋らなかった。
多分見た目が
全然違ったから。
:08/10/19 10:42
:D705imyu
:/cVLZ61o
#112 [なお(・∀・)]
沙千は
清楚系。
僕は...
まぁいいよ。
沙千のバイト先に
僕がたまたま
行ったことが
不思議な関係の始まり。
:08/10/19 10:43
:D705imyu
:/cVLZ61o
#113 [なお(・∀・)]
僕は週1位で
沙千の家に
行くようになった。
目的は
[食事]...
:08/10/19 10:44
:D705imyu
:/cVLZ61o
#114 [なお(・∀・)]
沙千は
家賃だけでバイト代が
ほとんど無くなっていたから
1日1食の生活なんて
当たり前にあった。
だから
僕は自分のバイト代で
週に一度
沙千の家に
食べ物を買っていった。
:08/10/19 10:45
:D705imyu
:/cVLZ61o
#115 [なお(・∀・)]
勿論
沙千の妹の分も。
沙千はいつも
申し訳ないって
顔してたけど
僕には全然
苦じゃなかった。
:08/10/19 10:46
:D705imyu
:/cVLZ61o
#116 [なお(・∀・)]
でも...
沙千は僕が
通い始めてから
何かと問題を
起こすようになった。
最初は
バイト先の売り上げ金を
盗んだ。
:08/10/19 10:47
:D705imyu
:/cVLZ61o
#117 [なお(・∀・)]
たかが
一万円...
両親は勿論
来てくれず
家庭環境を話したら
店長さんが
警察には言わず
首で許してくれたそうだ...
:08/10/19 10:48
:D705imyu
:/cVLZ61o
#118 [なお(・∀・)]
−バンッ
僕は沙千の家の
テーブルを叩きつけた。
「欲しかったんだろ?
やるよ。」
:08/10/19 10:49
:D705imyu
:/cVLZ61o
#119 [なお(・∀・)]
そう言って
一万を差し出した。
沙千は
泣きながら
俯き,首を振った。
:08/10/19 10:50
:D705imyu
:/cVLZ61o
#120 [なお(・∀・)]
「なんだよ。
やるっつってんだよ。
盗みやる程
欲しかったんだもんな。」
「‥…要らない。」
「じゃあなんで
盗んでんだよ。」
:08/10/19 10:51
:D705imyu
:/cVLZ61o
#121 [なお(・∀・)]
「‥…覚えてない。」
「は?」
「本当に覚えてないの。」
「何言ってんだ?」
「ごめんなさい。」
:08/10/19 10:53
:D705imyu
:/cVLZ61o
#122 [なお(・∀・)]
そう言って
泣きじゃくる沙千を
これ以上怒鳴る気にも
なれず...
煙草を吸いながら
沙千が泣き止むのを
待った。
:08/10/19 10:54
:D705imyu
:/cVLZ61o
#123 [なお(・∀・)]
「お前さ。
本当に感謝しろよ。」
沙千が
落ち着いたのを
確認して
僕は一言ぽつりと
呟いた。
:08/10/19 10:55
:D705imyu
:/cVLZ61o
#124 [なお(・∀・)]
「店長さんに。
盗みなんかで
警察に呼ばれたら
罰金とか払ったかも
しんねぇんだからよ。」
「うん。」
:08/10/19 10:57
:D705imyu
:/cVLZ61o
#125 [なお(・∀・)]
「それと,
人の物は盗むな。
これは友達の間でもそうだ。
友達だから...って
考えじゃ駄目だかんな。
あと,楽して金稼ごう
なんて甘ったれた
考えすんな。
お前もバイトやってんだから
わかんだろ?」
:08/10/19 10:58
:D705imyu
:/cVLZ61o
#126 [なお(・∀・)]
「うん。うん。」
そう言って
涙目になる
沙千はまるで
目が朱い兎の様だった。
:08/10/19 10:59
:D705imyu
:/cVLZ61o
#127 [なお(・∀・)]
「まぁうるさい説教は
この辺にして
ご飯食べるか。」
「‥…うんっ!」
「うんって言うな。
本当にうちの説教が
うるさかったみてぇ
じゃん。」
「「あははは。」」
:08/10/19 11:01
:D705imyu
:/cVLZ61o
#128 [なお(・∀・)]
けど
沙千が起こす問題は
こんなもんじゃ
済まなかった。
次は
定期の期限切れを
使って捕まった。
:08/10/19 11:02
:D705imyu
:/cVLZ61o
#129 [なお(・∀・)]
今回も警察は
呼ばれなかったが
切れた日から
今までの
往復の料金を
払うことになり
その額は
結構なものだった。
:08/10/19 11:03
:D705imyu
:/cVLZ61o
#130 [なお(・∀・)]
一括払いが
条件だったが
到底払える訳もなく
頼みに頼みこんで
分割にしてもらったそうだ。
「‥…どうしよう。」
:08/10/19 11:04
:D705imyu
:/cVLZ61o
#131 [なお(・∀・)]
「お前どうしよう
って言うならさ
こんなことやんなよ。」
「‥…仕方なかった。」
「は?」
:08/10/19 11:06
:D705imyu
:/cVLZ61o
#132 [なお(・∀・)]
「今までの定期代は
お母さんに払って
もらってたの。
でも今回は
払ってくれなくて
でもお金がないから
仕方なく。
捕まったのだって
あたしが
ドジ踏んだからだって。
そんなのってひどい。」
:08/10/19 11:07
:D705imyu
:/cVLZ61o
#133 [なお(・∀・)]
‥…正直呆れた。
それが親のすることかって。
人の親だけど
ぶん殴りそうになった。
大人ってやっぱり汚い。
:08/10/19 11:08
:D705imyu
:/cVLZ61o
#134 [なお(・∀・)]
そして次。
沙千が事故った。
病院に駆けつけたら
包帯が何重にも
巻かれた沙千が
ベッドに横たわってた。
:08/10/19 11:09
:D705imyu
:/cVLZ61o
#135 [なお(・∀・)]
「!!
やっちゃった〜。」
こっちの思いは
つゆ知らずか
沙千は笑顔で
そう言った。
:08/10/19 11:10
:D705imyu
:/cVLZ61o
#136 [なお(・∀・)]
「やっちゃった
じゃねぇよ。
何があった?」
沙千が口を開く。
:08/10/19 11:11
:D705imyu
:/cVLZ61o
#137 [なお(・∀・)]
自分は無免で
原付を運転してたこと。
信号無視の
ダンプカーに衝突されたこと。
警察を呼ばれて
無免がバレたこと。
治療費は
あっちが出してくれること。
:08/10/19 11:12
:D705imyu
:/cVLZ61o
#138 [なお(・∀・)]
一通り話を聞いて
僕が言った。
「お前も無免なんだから
タダじゃ済まされねぇだろ。」
「‥…うん。
これから裁判だって。
ただ未成年だから
そんな罪には
ならないってさ。」
:08/10/19 11:14
:D705imyu
:/cVLZ61o
#139 [なお(・∀・)]
「だよな。」
かける言葉が
見つからなくて
ただそれだけ言った。
:08/10/19 11:15
:D705imyu
:/cVLZ61o
#140 [なお(・∀・)]
「‥…フルフェイスのね
ヘルメットが飛んだの。
ぶつかった瞬間
スローモーションみたいだった。
あぁ死ぬんだって
漠然と思った。
あたしね
警察の人に奇跡だ
って言われた。
死んでてもおかしくない
事故だったって。」
「‥…………。」
:08/10/19 11:16
:D705imyu
:/cVLZ61o
#141 [なお(・∀・)]
「死ねばよかった〜。
もう生きてんの辛いよ。
りょう。」
泣きながら
そう言う沙千に
かける言葉も
見つからなかった。
:08/10/19 11:17
:D705imyu
:/cVLZ61o
#142 [なお(・∀・)]
それから
しばらく病院に
通って見舞いに行くと
沙千は元気に
なっていった。
退院の日。
沙千は初めて僕に言った。
:08/10/19 11:18
:D705imyu
:/cVLZ61o
#143 [なお(・∀・)]
「あたしね
彼氏ができたの。」
「ふ〜ん。」
「そんな関心ない
なんてひどい。
住んでる場所は遠いけど
頑張るね。」
「おぅ。
っつかなんで
今まで隠してたんだよ。」
:08/10/19 11:20
:D705imyu
:/cVLZ61o
#144 [なお(・∀・)]
「だって
あたしばっか幸せになって
悪いかなって。
りょういつまで経っても
可愛い彼女できないんだもん。」
「なんで彼女なんだよ。」
:08/10/19 11:23
:D705imyu
:/cVLZ61o
#145 [なお(・∀・)]
「あはは。
りょうは彼氏より
彼女って感じ。
かっこいいのにね〜。」
「うっせ。」
:08/10/19 11:24
:D705imyu
:/cVLZ61o
#146 [なお(・∀・)]
僕はその頃
付き合った人は
何人かいたけど
自分から
連絡を取らないせいか
1・2ヶ月で終わる
という付き合いを
繰り返していた。
「「あはは。」」
:08/10/19 11:25
:D705imyu
:/cVLZ61o
#147 [なお(・∀・)]
それから
無事退院して
裁判所に行くことになった。
沙千に下された処分は
一定期間
免許を取得できない
というものだった。
:08/10/19 11:26
:D705imyu
:/cVLZ61o
#148 [なお(・∀・)]
「まぁしょうがないよね。」
「そうだな。」
「裁判所でね
ビデオ見せられた。
無免許の人が
起こした事故。
怖かった。
血とかすごい
飛び散ってて。」
:08/10/19 11:27
:D705imyu
:/cVLZ61o
#149 [なお(・∀・)]
「‥…うん。
でもなお前は
ラッキーだったってだけで
そうなる確率は
充分にあったんだかんな。」
「分かってる。
もう二度としない。」
:08/10/19 11:28
:D705imyu
:/cVLZ61o
#150 [なお(・∀・)]
「よし。」
そう誓った日。
もう息も白くなってて
高校に行って
初めての冬が来ていた。
◆U end...
:08/10/19 11:29
:D705imyu
:/cVLZ61o
#151 [なお(・∀・)]
◇
ねぇ
あさ。
高校に入って
連絡を取り合う
ってことが
苦手な僕等は
ぱったり連絡を
取らなくなったけど
:08/10/19 11:30
:D705imyu
:/cVLZ61o
#152 [なお(・∀・)]
あさを忘れた日なんて
一度もなかった。
でも
いつの間にか
兎みたいにか弱い少女を
ほっておけなくて
あさより
存在が大きくなってたの。
:08/10/19 11:32
:D705imyu
:/cVLZ61o
#153 [なお(・∀・)]
こんな僕を
しょうがないな
って
笑って許してくれた?
◇
:08/10/19 11:33
:D705imyu
:/cVLZ61o
#154 [なお(・∀・)]
Uは以上で終わりです。
読んで下さる方
ありがとうございます
m(_ _)m
次は今夜にでも
更新したいと
思います。
:08/10/19 11:35
:D705imyu
:/cVLZ61o
#155 [なお(・∀・)]
◆V
「ねぇ
これかっこいいね。
あたしも空けようかな?」
僕の耳を見ながら
沙千は言った。
「やめとけ。
彼氏にフラれんぞ。」
:08/10/19 22:18
:D705imyu
:/cVLZ61o
#156 [なお(・∀・)]
「えー。」
僕の耳は
いつの間にか
ピアスが
7つも空いていた。
「それにお前
痛いの嫌いじゃん。」
:08/10/19 22:19
:D705imyu
:/cVLZ61o
#157 [なお(・∀・)]
「りょうは
痛くないって
言ってたじゃん。」
「うそうそ。
いってぇぞ〜。
涙が出るくらい。」
「え〜。」
:08/10/19 22:20
:D705imyu
:/cVLZ61o
#158 [なお(・∀・)]
なんて
いつもみたいに
馬鹿みたいな話を
してた冬のある日。
「やっべ。
もうこんな時間か。
じゃあ帰るね。」
煙草を灰皿に
押し付けて
豹柄のマフラーを
巻きながら言った。
:08/10/19 22:22
:D705imyu
:/cVLZ61o
#159 [なお(・∀・)]
「うん。
気をつけてね。
いつもありがと。」
「おぅ。じゃな。」
「ばいばい。」
:08/10/19 22:24
:D705imyu
:/cVLZ61o
#160 [なお(・∀・)]
外はすっかり
日が暮れて
星が綺麗に
瞬いてた。
「さっみ〜。」
沙千の家を出て
すぐに体温が
下がった。
:08/10/19 22:25
:D705imyu
:/cVLZ61o
#161 [なお(・∀・)]
自転車にまたがり
急いで家路に着く。
「ただいま〜。」
なんて言っても
おかえりと
返してくれる人は
いない。
:08/10/19 22:26
:D705imyu
:/cVLZ61o
#162 [なお(・∀・)]
僕が
高校に落ちてから
家族の仲は
冷えきっていた。
冷蔵庫の中から
適当な食材を取り
料理をし始めた。
:08/10/19 22:27
:D705imyu
:/cVLZ61o
#163 [なお(・∀・)]
簡単な料理。
すぐにできる。
それを食べ
部屋で一服。
お風呂に入って
寝る。
:08/10/19 22:29
:D705imyu
:/cVLZ61o
#164 [なお(・∀・)]
それが僕の
普段の生活リズム。
テレビなんて
あんまり見ないから
最近の曲やニュースには
疎かった。
:08/10/19 22:30
:D705imyu
:/cVLZ61o
#165 [なお(・∀・)]
いつも通り
ベッドに横になり
うとうとと
眠りにつき始めた頃。
〜♪
携帯が鳴った。
しかも電話。
:08/10/19 22:33
:D705imyu
:/cVLZ61o
#166 [なお(・∀・)]
誰だよ
こんな時間に。
なんて思いながら
寝ぼけ眼で
電話に出る。
「もしもし〜?」
「‥……………。」
イタ電か?
:08/10/19 22:34
:D705imyu
:/cVLZ61o
#167 [なお(・∀・)]
受話器を耳から外し
画面表示を見てみると
[沙千]
「!!」
僕はびっくりして
一気に目が覚めた。
:08/10/19 22:36
:D705imyu
:/cVLZ61o
#168 [なお(・∀・)]
「もしもし?
沙千か。
どうした?」
「‥……ウッ。ヒック。」
「おい。
泣いてんのか?
どーした?
何があった?」
:08/10/19 22:39
:D705imyu
:/cVLZ61o
#169 [なお(・∀・)]
「りょ...お。
たすけて...」
「待ってろ。
今行くから。」
僕は寒い中
自転車をとばして
沙千の家に向かった。
:08/10/19 22:41
:D705imyu
:/cVLZ61o
#170 [なお(・∀・)]
沙千の家に着き
ドアの前まで
走ると
―ガチャ
という音がした。
鍵が開いた。
:08/10/19 22:43
:D705imyu
:/cVLZ61o
#171 [なお(・∀・)]
僕は急いで
ドアを開けると
沙千が袖を顔にあて
下を向いていた。
「大丈夫か?
なんかあったんか?」
「りょう〜。
もうやだ。」
:08/10/19 22:45
:D705imyu
:/cVLZ61o
#172 [なお(・∀・)]
そう言って
また泣きじゃくる沙千。
らちがあかないので
沙千が泣きやむのを
待つ。
「んで?
どうした?」
:08/10/19 23:15
:D705imyu
:/cVLZ61o
#173 [なお(・∀・)]
「彼氏にね...
浮気されたの。」
そう言うと
また
思い出したのか
目が潤む。
「なんで
浮気してるって
分かったの?」
:08/10/19 23:16
:D705imyu
:/cVLZ61o
#174 [なお(・∀・)]
「ん...
彼氏がね
電話に出ないの。」
「‥…………………は?
寝てんのかも
しんねぇじゃん。」
「違うの!!
あたしのじゃないよ。
あたしと会ってる時。」
:08/10/19 23:17
:D705imyu
:/cVLZ61o
#175 [なお(・∀・)]
「ん〜
お前との時間を
大切にしたいんじゃね?」
「だって
友達のは普通に
出るよ?」
「ん"〜。
着信音違うの?」
:08/10/19 23:19
:D705imyu
:/cVLZ61o
#176 [なお(・∀・)]
「同じ。
でもランプの色が違う。
いつも出ないのは
ピンクのランプ。」
「うわっ
ピンクとかあからさま〜。」
「ねぇ〜。
そういうこと言う?」
:08/10/19 23:20
:D705imyu
:/cVLZ61o
#177 [なお(・∀・)]
「だってピンクて。
明らか女じゃん。
で?
彼氏には言ったの?」
「言ってない。
ってか言えないよ。」
「は〜?
じゃあこのままの状況しかないんじゃない?」
:08/10/19 23:21
:D705imyu
:/cVLZ61o
#178 [なお(・∀・)]
「やだっ
それは嫌っ!!」
「んなこと言ったって
お前がなんか
先手打たなけりゃ
なんも状況は
変わんないじゃん。
彼氏は気づいてないと
思ってんだからさ。」
:08/10/19 23:22
:D705imyu
:/cVLZ61o
#179 [なお(・∀・)]
「‥……確かに。」
「だろ?
メールでも
なんでもいいから
お前の気持ち
ちゃんと伝えてみな?」
「分かった。」
:08/10/19 23:23
:D705imyu
:/cVLZ61o
#180 [なお(・∀・)]
ひとまず
解決した所で
一服...
「やべっ。」
「どしたの?」
「焦ってきたから
煙草忘れちった。」
:08/10/19 23:24
:D705imyu
:/cVLZ61o
#181 [なお(・∀・)]
「ちょっと
待ってて!!」
「ん。」
何やら
クローゼットを弄る沙千。
「これどーぞっ!!」
:08/10/19 23:25
:D705imyu
:/cVLZ61o
#182 [なお(・∀・)]
沙千が
差し出してきたのは
煙草。
「お前吸うの?」
「たま〜にね。
でもお金がないから
吸わない。」
:08/10/19 23:26
:D705imyu
:/cVLZ61o
#183 [なお(・∀・)]
「ん〜。」
「それねっ
メンソールが好きなりょうに
ぴったりかなって思って
買ったんだよ?
バイトの先輩も
それが一番
メンソールが強いって
言ってたの!!」
:08/10/19 23:27
:D705imyu
:/cVLZ61o
#184 [なお(・∀・)]
「お前はうちの彼女か。」
笑いながら
煙草に火を付ける。
息を吸って
肺に入れる。
煙を出す。
「どう?どう?」
:08/10/19 23:28
:D705imyu
:/cVLZ61o
#185 [なお(・∀・)]
目を輝かせながら
僕を見る沙千。
「軽いわ。
吸ってる気しない。」
「え〜。
確かにタール
低いけどさ。」
:08/10/19 23:29
:D705imyu
:/cVLZ61o
#186 [なお(・∀・)]
なんて言いながら
"あの事"があるまで
僕はずっと
その銘柄だったよ。
お前が
僕の為に選んでくれたから...
もう一生吸わない...
:08/10/19 23:30
:D705imyu
:/cVLZ61o
#187 [なお(・∀・)]
―icene―
:08/10/19 23:31
:D705imyu
:/cVLZ61o
#188 [なお(・∀・)]
今日の更新は
ここまでです。
読んで下さった方
ありがとうございます
m(_ _)m
明日は用事があるため
更新できないので
ご了承下さい。
宜しければ
感想・ご意見
お待ちしております
m(_ _)m
:08/10/19 23:33
:D705imyu
:/cVLZ61o
#189 [咲]
読んでます!★
頑張って下さい\(^O^)/
:08/10/19 23:35
:N702iD
:VOz8fJt2
#190 [なお(・∀・)]
更新しなくて
すいませんm(_ _)m
>>189 咲さま
ありがとうございます
(^ω^)
必ず
完結させますので
お暇があれば読んで下さい
(´∀∩)
今から更新します!!
:08/10/21 20:59
:D705imyu
:UWVgo4yk
#191 [なお(・∀・)]
その出来事があって
一週間後。
僕はまた沙千の家にいた。
「んで?
どうなった?」
:08/10/21 21:00
:D705imyu
:UWVgo4yk
#192 [なお(・∀・)]
「やっぱりって所かな?
予感的中。」
「そっか。」
「うん。」
「別れんの?」
:08/10/21 21:01
:D705imyu
:UWVgo4yk
#193 [なお(・∀・)]
「まだ考え中。
もうしないなんて
信用できないけど
信じてみたいって
思ってる自分も
いるの。」
「へ〜。」
沙千はなんだか
いつもの様子と違ってた。
:08/10/21 21:02
:D705imyu
:UWVgo4yk
#194 [なお(・∀・)]
携帯をこまめに見たり
僕に今日は何時に
帰るの?
と聞いたり,
遠回しに
僕に帰ってほしい
感じだった。
「この後なんか
予定でも入ってた?」
:08/10/21 21:03
:D705imyu
:UWVgo4yk
#195 [なお(・∀・)]
僕がそう聞くと
沙千は言いにくそうに
「う〜ん。
まぁね。」
なんて言った。
「彼氏?
だとしたらごめん。」
:08/10/21 21:05
:D705imyu
:UWVgo4yk
#196 [なお(・∀・)]
「だとしたら
どんなにいいか。」
沙千は
乾いたような
ははっと笑いを吐いた。
「どういう意味?」
「‥…………。」
:08/10/21 21:06
:D705imyu
:UWVgo4yk
#197 [なお(・∀・)]
「言えよ。」
「‥………あたし
今から浮気する。」
沙千は
決心をしたかのように
言った。
「本気で言ってんの?」
:08/10/21 21:07
:D705imyu
:UWVgo4yk
#198 [なお(・∀・)]
「浮気するっていうのに
本気っておかしいけど...
‥…ずっと
連絡を取ってた
男の人がいるの。
彼氏の相談とかも
のってくれてね,
あたしのことね
親身になって
考えてくれるの。」
「‥……沙千はさ
それを下心とは
考えないの?」
:08/10/21 21:09
:D705imyu
:UWVgo4yk
#199 [なお(・∀・)]
「分かってるよ。
今日だって
何もなしで
じゃあバイバイってなる
って思う程
子供じゃない。」
「じゃあなんで「あっちが悪いんだよ。」
「‥……。」
:08/10/21 21:10
:D705imyu
:UWVgo4yk
#200 [なお(・∀・)]
「あっちが先に
浮気したんだから
あたしが浮気しても
あっちは何も
言えないじゃない。
浮気された時の気持ちを
あの人に味あわせて
やりたいの。」
「‥………はは。」
:08/10/21 21:11
:D705imyu
:UWVgo4yk
#201 [なお(・∀・)]
「何がおかしいの?」
「いや〜。
うちさ,お前
普段は子供みたいだけど
恋愛になると
結構一途でしっかり
してんじゃんって
思ってたんだけどさ
いや〜勘違いだったわ。
見損なったわ。
最低だなお前。」
:08/10/21 21:13
:D705imyu
:UWVgo4yk
#202 [なお(・∀・)]
僕が呆れた感じで
そう言うと
沙千は
悲しそうな顔して言った。
「複雑な乙女ゴコロ?
吐き気がするね。」
「りょうには
分かんないよ。」
:08/10/21 21:15
:D705imyu
:UWVgo4yk
#203 [なお(・∀・)]
「分かりたくもないよ。
お前彼氏が浮気した時
どう思った?」
「悲しかった。」
「そんな綺麗なもんじゃねぇだろ。」
「ムカついた。
最低野郎って思った。」
:08/10/21 21:18
:D705imyu
:UWVgo4yk
#204 [なお(・∀・)]
「ふ〜ん。
じゃあお前も
その[最低野郎]とやらに
成り下がるんだな。」
「‥………。」
「意味ねぇよ。
浮気し返すとか。
お前には残酷に
聞こえるかもしんねぇけど。
別れた方が
いいと思うよ。」
:08/10/21 21:19
:D705imyu
:UWVgo4yk
#205 [なお(・∀・)]
「‥……。
本当はね
分かってた。
もう彼の気持ちが
あたしにはないこと。
でも彼に振り向いて
ほしかったの。
気にかけてほしかったの。
あたし
あなたが思ってる以上に
モテるんだよって
ほっといたら
どっかいっちゃうよって。」
:08/10/21 21:20
:D705imyu
:UWVgo4yk
#206 [なお(・∀・)]
「‥……そっか。
でも一途なお前だからこそ
人の気持ちが
そんな簡単に
変わらないこと...
分かるよな?」
沙千はこくりと頷いた。
:08/10/21 21:22
:D705imyu
:UWVgo4yk
#207 [なお(・∀・)]
「今から男の人に
やっぱり会えない
ってメールするね。」
「ん。」
「‥……笑ってさよなら
できるかな?」
「沙千はさ
今の人付き合って
よかったって思う?」
:08/10/21 21:23
:D705imyu
:UWVgo4yk
#208 [なお(・∀・)]
「うん。
これだけははっきり
言える。
あたしあの人と
付き合えて
よかった。」
「じゃあできるよ。
もっともっと
いい女になって
浮気したこと
後悔させてやれ。」
「‥……うんっ。」
:08/10/21 21:24
:D705imyu
:UWVgo4yk
#209 [なお(・∀・)]
沙千は
笑顔でそう言った。
僕は微笑んで
沙千の頭を撫でた。
「りょう?
ありがとね。」
「ん。」
:08/10/21 21:25
:D705imyu
:UWVgo4yk
#210 [なお(・∀・)]
「りょうが
男だったらよかったのに。
そしたら
あたし絶対
りょうと付き合うのにな〜。」
「うちは
あんたみたいな
我が儘お嬢様
勘弁だね。」
「え〜。」
「「あはは。」」
:08/10/21 21:31
:D705imyu
:UWVgo4yk
#211 [なお(・∀・)]
−それから程なくして
沙千は彼氏と別れた。
煙草を吸いながら
報告のメールを見て
すぐ閉じた。
部屋のベッドに
寝そべりながら
兎が震えている所を
想像した。
:08/10/21 21:32
:D705imyu
:UWVgo4yk
#212 [なお(・∀・)]
今日はここまでで
失礼させて
頂きます
m(_ _)m
あまり更新できなくて
すいません;;
明日少し
更新するかもしれません
:08/10/21 21:34
:D705imyu
:UWVgo4yk
#213 [なお(・∀・)]
更新しなくて
すいません;;
読んでくれている方
呆れないでやって下さい。
今から更新します。
:08/10/22 19:36
:D705imyu
:0zjSlwP.
#214 [なお(・∀・)]
彼氏と別れてから
初めて沙千と会う日。
「!!
耳どうしたの?」
「えへへ〜。
空けてみた。」
「ふ〜ん。」
:08/10/22 19:37
:D705imyu
:0zjSlwP.
#215 [なお(・∀・)]
「痛くなかったよ。」
「ふ〜ん。」
「‥………嘘。
本当はすごく痛かった。
でも後悔はしてない。」
:08/10/22 19:38
:D705imyu
:0zjSlwP.
#216 [なお(・∀・)]
「そっか。
僕みたいな耳には
なるなよ?」
「絶対ないから
大丈夫。」
「うっせ。」
:08/10/22 19:39
:D705imyu
:0zjSlwP.
#217 [なお(・∀・)]
僕の耳の
9個のピアス。
沙千の耳の
1個のピアス。
それぞれの
意味があるピアス。
それぞれの
傷を追ったピアス。
:08/10/22 19:40
:D705imyu
:0zjSlwP.
#218 [なお(・∀・)]
「拡張もしてみよっかな。」
「絶対やめろ。」
「なんでよー。」
「うちでも痛かったから。」
:08/10/22 19:41
:D705imyu
:0zjSlwP.
#219 [なお(・∀・)]
「ぷっ。じゃあやめよ。」
「単純。」
「うるさいな〜。」
◆V end...
:08/10/22 19:42
:D705imyu
:0zjSlwP.
#220 [なお(・∀・)]
◇
ねぇ
あさ。
あの頃から
僕等の歯車は
狂ってたのかも
しれないね。
:08/10/22 19:43
:D705imyu
:0zjSlwP.
#221 [なお(・∀・)]
ただ同じ方向を
向いていたかった
それだけなのに...
同じ人間なんて
居ないのに
どうして同じものを
求めてやまないんだろう
◇
:08/10/22 19:44
:D705imyu
:0zjSlwP.
#222 [咲]
なお(・∀・)さんの
ペースで
頑張って下さい
:08/10/22 20:31
:N702iD
:jznK4zzM
#223 [なお(・∀・)]
>>222 咲さま
本当にありがとうございます
m(_ _)m
読者様のお声が
今の自分の原動力です
(´∀∩)
これからも
宜しくお願い致します
:08/10/22 22:25
:D705imyu
:0zjSlwP.
#224 [なお(・∀・)]
「見てれば分かるって。
お前分かり易いもん。」
「そっかな?
今度は幸せになるね。」
「今でも充分
幸せそうな顔しやがって。」
「分かる〜?」
「うっぜ。」
:08/10/22 22:26
:D705imyu
:0zjSlwP.
#225 [なお(・∀・)]
―季節はもう
春になっていた。
もうすぐ
新たなクラスになる。
また新たな出逢いが
始まる...
:08/10/22 22:27
:D705imyu
:0zjSlwP.
#226 [なお(・∀・)]
2年になり
沙千と絡むように
なってから
柄の悪い人達との
繋がりもすっぱり
切った僕は
平和な学校生活を
送っていた...
はずだった。
:08/10/22 22:28
:D705imyu
:0zjSlwP.
#227 [なお(・∀・)]
でも
そんなに世の中
上手くはいかない。
[女の子]みたいに
グループで行動せず
明るい人から
大人しめの人達まで
幅広く,でも深入りはしない
そんな付き合いを
していた僕に制裁がきた。
:08/10/22 22:29
:D705imyu
:0zjSlwP.
#228 [なお(・∀・)]
クラスのちょっと
やんちゃしてます
みたいな女子に
リンチを受けた。
体育の時間。
みんなが体育館に
移動する中
僕だけ教室に残され
いきなり殴られた。
:08/10/22 22:30
:D705imyu
:0zjSlwP.
#229 [なお(・∀・)]
殴られた理由は
簡単。
僕が気に入らないから。
「八方美人とか
要らねぇから。」
彼女達は
そういうと
僕を殴った。
:08/10/22 22:31
:D705imyu
:0zjSlwP.
#230 [なお(・∀・)]
でも顔は
分かり易いから
お腹・背中・太もも
ひたすら見えない場所。
「お前
身内だと思ってたのに
裏切るとか最低。」
:08/10/22 22:32
:D705imyu
:0zjSlwP.
#231 [なお(・∀・)]
彼女達の
意味が分からない
逆鱗に触れてしまった
僕はただ殴られるしかなかった。
殴り返したら
僕も彼女達と
同じ所まで
堕ちるんじゃないかと
思った。
ただ黙って
時間が過ぎるのを待った。
:08/10/22 22:33
:D705imyu
:0zjSlwP.
#232 [なお(・∀・)]
気が済んだのか
彼女達は教室から
出て行った。
「いってっ。」
誰もいない教室で
虚しく響く僕の声。
:08/10/22 22:34
:D705imyu
:0zjSlwP.
#233 [なお(・∀・)]
平気。
別に全然平気。
殴られてる時も
ちっとも怖くなかったし
僕には
怖いものなんてなかった。
:08/10/22 22:35
:D705imyu
:0zjSlwP.
#234 [我輩は匿名である]
この小説すき(。・ω・。)
更新楽しみにしてます☆
:08/10/23 14:41
:P904i
:s3A/Xzmo
#235 [かおり]
続き気になります

頑張ってね(

¨#)
:08/10/23 20:08
:L704i
:5MVPxLAI
#236 [なお(・∀・)]
>>234 匿名さま
ありがとうございます
(´;ω;`)
本当に嬉しいです。
頑張りますので
見てやって下さい
m(_ _)m
:08/10/23 22:04
:D705imyu
:Aa488H9I
#237 [なお(・∀・)]
>>235 かおりさま
素敵なコメント
ありがとうございます
m(_ _)m
今から更新しますので
お暇があれば
読んで下さい★
:08/10/23 22:05
:D705imyu
:Aa488H9I
#238 [なお(・∀・)]
その日の学校帰り
沙千の家に寄った。
「?」
「どうしたの?」
:08/10/23 22:06
:D705imyu
:Aa488H9I
#239 [なお(・∀・)]
「‥……ピアスは?」
僕がそう言うと
慌てたように
「あっうん。
なんか少し膿んじゃってさ。
埋めたんだ。」
と沙千は言った。
:08/10/23 22:08
:D705imyu
:Aa488H9I
#240 [なお(・∀・)]
「‥……本当に?」
「どうして?」
「あんだけ
後悔してないって
言い切ってたのに
案外軽く埋めるんだなって。」
「‥…そうだっけ?」
「
:08/10/23 22:09
:D705imyu
:Aa488H9I
#241 [なお(・∀・)]
「彼氏さんに
言われたの?」
「‥………うん。」
「なんで嘘つくの?」
「なんか
彼氏に言われた位で
簡単に変える女なんだ
って思われたくなくて。」
:08/10/23 22:10
:D705imyu
:Aa488H9I
#242 [なお(・∀・)]
「だったら外さなきゃいいじゃん。」
「でも彼氏のこと
好きなの。
理想に近づきたいの。」
「だったら堂々と胸張って彼氏に言われたから
外したって言えば?」
:08/10/23 22:11
:D705imyu
:Aa488H9I
#243 [なお(・∀・)]
「‥………。」
「‥………ごめん。
言い過ぎた。
今日は帰るね。」
いつものように
煙草を灰皿に押し付ける。
:08/10/23 22:12
:D705imyu
:Aa488H9I
#244 [なお(・∀・)]
「icene...」
「ん?」
「あたしが勧めてから
ずっと吸ってくれてるよね。
それまではずっと
マルメンだったし。」
「まぁ。」
:08/10/23 22:13
:D705imyu
:Aa488H9I
#245 [なお(・∀・)]
「りょうはさ
何かに迷ったり
人の意見に
惑わされないよね。
自分が決めたものは
ずっと貫くって感じ。
羨ましいな。
そういうの。」
:08/10/23 22:14
:D705imyu
:Aa488H9I
#246 [なお(・∀・)]
「そっか?」
「うん。
あたしは駄目だ。
弱いから。
人の目を気にしちゃう。
人にこっちの方がいいよ
って言われたら
そっちにしちゃうし。
自分て何なんだろう
って時々思うよ。」
:08/10/23 22:15
:D705imyu
:Aa488H9I
#247 [なお(・∀・)]
「ふ〜ん。」
「りょうはさ
こいつ羨ましいな〜
って思った人いる?」
「いるよ。」
:08/10/23 22:16
:D705imyu
:Aa488H9I
#248 [なお(・∀・)]
「いるの?
りょうでも?」
「失礼な。
いるよ。
うちと同じ位
自由奔放ででも
自己中って感じじゃなくて。
絵がすっげー上手くて
馬鹿ばっかする奴。」
:08/10/23 22:17
:D705imyu
:Aa488H9I
#249 [なお(・∀・)]
「へ〜。
会ってみたいな。」
「いつかな。」
「うん。」
「じゃな。」
「ばいばい。」
:08/10/23 22:18
:D705imyu
:Aa488H9I
#250 [なお(・∀・)]
あの話の
羨ましいなって
思ってた奴は
もちろんあさ。
沙千は僕のこと
迷わない
人に惑わされない
って言ったけど
そんなの嘘。
:08/10/23 22:20
:D705imyu
:Aa488H9I
#251 [なお(・∀・)]
僕はずっと
あさみたいになりたかった。
あさが羨ましかった。
あさみたいに
孤独を愛し
気高く生きたかった。
:08/10/23 22:22
:D705imyu
:Aa488H9I
#252 [なお(・∀・)]
あさはずっと
左耳に1つだけ
ピアスをしていた。
空けたのは
僕よりずっとずっと前。
沙千の穴の埋まった
耳を見たら
何故だか
あさのこと
思い出した。
:08/10/23 22:23
:D705imyu
:Aa488H9I
#253 [なお(・∀・)]
あさの耳には
まだピアスが
光っているのだろうか。
なんてことを
思いながら
ゆっくり家路に着いた。
:08/10/23 22:24
:D705imyu
:Aa488H9I
#254 [なお(・∀・)]
次の日から
それは始まった。
イジメ。
シカト・わざとらしい悪口
手は出してこないが
ある意味
「暴力」より
「暴力的」だった。
:08/10/23 22:25
:D705imyu
:Aa488H9I
#255 [なお(・∀・)]
しかし
僕は色んな人と
幅広く絡んでいた為
味方でいてくれる子が
たくさんいた。
「なんかあった?
お昼一緒に食べない?」
そう言ってくれる子が
嬉しかった。
:08/10/23 22:26
:D705imyu
:Aa488H9I
#256 [なお(・∀・)]
でも僕は
みんなに迷惑を
かけたくないが為に
1人でいる道を
選んだ。
元々
[グループ]というものに
所属していなかったので
それまでの生活と
何ら変わりはなかった。
:08/10/23 22:29
:D705imyu
:Aa488H9I
#257 [なお(・∀・)]
それでも
[寂しさ]という奴は
僕を執拗に襲った。
人の優しさに
どっぷり浸かり
当たり前だと
感じていた自分に
腹が立った。
:08/10/23 22:31
:D705imyu
:Aa488H9I
#258 [なお(・∀・)]
その日家に帰り
初めて...
自分で自分を
傷つけた。
:08/10/23 22:32
:D705imyu
:Aa488H9I
#259 [なお(・∀・)]
死にたかった訳じゃない
ただ
自分に苛ついて
あさになりきれていない
自分が嫌だった。
:08/10/23 22:34
:D705imyu
:Aa488H9I
#260 [なお(・∀・)]
それからは
毎日学校から
帰っては
自分を傷つけた。
何度も何度も
寂しくなんかないと
自分に言い聞かせた。
:08/10/23 22:35
:D705imyu
:Aa488H9I
#261 [なお(・∀・)]
いくら傷付けても
沙千には言わなかった。
沙千の前では
いつでも
[無敵のヒーロー]で
いたかった。
:08/10/23 22:36
:D705imyu
:Aa488H9I
#262 [なお(・∀・)]
沙千が傷付いて
泣けば
いつでも
駆け付けて
笑顔にする。
そんな
[ヒーロー]であり続けたかった。
:08/10/23 22:38
:D705imyu
:Aa488H9I
#263 [なお(・∀・)]
今日の更新は
ここまでに
させて頂きます
m(_ _)m
少ししか
更新できなくて
すいません;;
:08/10/23 22:42
:D705imyu
:Aa488H9I
#264 [なお(・∀・)]
学校に行くと
腕がズキズキと
悲鳴をあげた。
最初は
かすり傷程度だったものも
いつの間にか
床に血が溜まる程度に
深くなっていた。
:08/10/24 21:09
:D705imyu
:aaMh1H2s
#265 [なお(・∀・)]
それでも
リスカ・アムカは
止められなかった。
やってる間は
sexをしてる時なんかより
よっぽどイケる。
:08/10/24 21:09
:D705imyu
:aaMh1H2s
#266 [なお(・∀・)]
痛みを感じず
血を見ると安心した。
その頃になると
沙千の家に行く頻度も
減っていった。
:08/10/24 21:10
:D705imyu
:aaMh1H2s
#267 [なお(・∀・)]
ある日
沙千がまた
泣いて電話を掛けてきた。
彼氏が
「もうやってらんねえ。」
と言い
沙千を突き飛ばしたらしい。
:08/10/24 21:11
:D705imyu
:aaMh1H2s
#268 [なお(・∀・)]
僕は
今度の彼なら
沙千をずっと
笑顔でいさせられると
信じてた。
けどやっぱり
男なんて信用ならない。
:08/10/24 21:12
:D705imyu
:aaMh1H2s
#269 [なお(・∀・)]
[無敵のヒーロー]は
いつだって僕だ。
それでも
すぐに彼と仲直りし
僕にも笑顔で接してくる。
:08/10/24 21:13
:D705imyu
:aaMh1H2s
#270 [なお(・∀・)]
か弱くて
寂しいと
死にそうで
愛を貰うと
すぐ元気になる。
沙千は兎そのものだった。
:08/10/24 21:14
:D705imyu
:aaMh1H2s
#271 [なお(・∀・)]
沙千が
変わっていったのは
この頃からだった。
:08/10/24 21:15
:D705imyu
:aaMh1H2s
#272 [なお(・∀・)]
お洒落だった服は廃れ
綺麗に整えられていた
眉毛は伸び放題。
落ち着いたよく似合う
ミルクティー色の髪色は
漆黒になり
よく磨かれて
洗練されていた爪は
短く切り落とされた。
:08/10/24 21:17
:D705imyu
:aaMh1H2s
#273 [なお(・∀・)]
「どうしたの?」
「何が?」
「‥……なんか
前の沙千じゃない。」
「そう?
変わってないよ。」
:08/10/24 21:18
:D705imyu
:aaMh1H2s
#274 [なお(・∀・)]
「ねぇ。」
「何?」
「彼氏との間決まり事。
言ってみてくれない?」
「ん〜?
髪染めちゃ駄目。」
:08/10/24 21:19
:D705imyu
:aaMh1H2s
#275 [なお(・∀・)]
「うん。」
「爪は伸ばし過ぎたら駄目。」
「うん。」
「服は彼氏が選んでくれるからそれ以外着ちゃ駄目。」
「‥……うん。」
:08/10/24 21:20
:D705imyu
:aaMh1H2s
#276 [なお(・∀・)]
「眉毛は彼氏が抜いてくれるからいじっちゃ駄目。」
「‥…………。」
「あとは,
夜遅く駅をうろついちゃ
いけない。
男となんか勿論
絡んじゃ駄目。
バイトの連絡さえもね。
駄目。
:08/10/24 21:21
:D705imyu
:aaMh1H2s
#277 [なお(・∀・)]
バイト先も彼氏が選んで
バイト先に1日1回は
来るよ。
遊びに行く時は
何処で誰と何時まで遊ぶか言う。
彼氏からOKが出ないと遊べないし。
:08/10/24 21:22
:D705imyu
:aaMh1H2s
#278 [なお(・∀・)]
ゲーセン・居酒屋は行っちゃ駄目だし。
あとは女友達も
彼氏が認めた相手じゃないと絡んじゃ駄目。
あと...」
「もういい。」
:08/10/24 21:23
:D705imyu
:aaMh1H2s
#279 [なお(・∀・)]
「そう?」
「もういいよ。」
「分かった。」
「ねぇ沙千?」
「なに?」
:08/10/24 21:24
:D705imyu
:aaMh1H2s
#280 [なお(・∀・)]
「彼は沙千をドールとしか
思ってないように
見えるよ。
自分が遊びたい時に遊んで,
着せたい服を着せて,
その他の時はお部屋に
飾っておく。
自分好みに仕上がった
ただのドールだ。」
:08/10/24 21:38
:D705imyu
:aaMh1H2s
#281 [なお(・∀・)]
「違う...」
「違くない。
彼は[沙千]を
好きなんじゃない。
[自分の言うことを
何でも聞く沙千]が
好きなだけだ。」
:08/10/24 21:41
:D705imyu
:aaMh1H2s
#282 [なお(・∀・)]
「違うよ。
彼はあたしが外に出て
他の男の目に届くのが
嫌なんだって。
子供みたいな人なの。」
「ねぇ沙千。
じゃあ聞くけど
彼の束縛を
どう思うの?」
:08/10/24 21:43
:D705imyu
:aaMh1H2s
#283 [なお(・∀・)]
僕は意を決して
聞いた。
今思えば
聞かなければよかったんだ。
そしたら
沙千は今でも...
:08/10/24 21:44
:D705imyu
:aaMh1H2s
#284 [なお(・∀・)]
沙千は間を置いて
答えた。
「うーん。
少し大事にされすぎかな?」
:08/10/24 21:45
:D705imyu
:aaMh1H2s
#285 [なお(・∀・)]
何故だか今
母親のあの目
あの言葉
あの頬の痛みが
僕の中を貫いた。
:08/10/24 23:03
:D705imyu
:aaMh1H2s
#286 [なお(・∀・)]
ーねぇ
無敵のヒーローは
悲劇のヒロインを
救うことはない
なんて
誰が決めたんだろうね。
悲劇のヒロインを
本当に救えるのは
白馬に乗った
王子様だけだって
もっと早く
気付けばよかった。
:08/10/24 23:06
:D705imyu
:aaMh1H2s
#287 [なお(・∀・)]
それから
沙千と連絡を
取ることを
一切しなくなった。
いや
沙千が連絡を
しなくなったんだ。
:08/10/24 23:08
:D705imyu
:aaMh1H2s
#288 [なお(・∀・)]
理由は分かってる。
彼氏に僕と
繋がることを
止められたんだ。
:08/10/24 23:09
:D705imyu
:aaMh1H2s
#289 [なお(・∀・)]
沙千から連絡が
来なければ
僕から会いに
行く用はない。
彼氏に止められたなら
尚更だ。
:08/10/24 23:11
:D705imyu
:aaMh1H2s
#290 [なお(・∀・)]
僕は未だに
沙千を心の何処かで
赦せないでいる。
一人が嫌いな
沙千が
友達より彼氏を
取るのは当然なのに...
:08/10/24 23:13
:D705imyu
:aaMh1H2s
#291 [なお(・∀・)]
沙千を1番幸せにできる
なんて自負するつもりは
さらさらないよ。
:08/10/24 23:14
:D705imyu
:aaMh1H2s
#292 [なお(・∀・)]
でも
僕は沙千を
哀しませることも
傷つけることも
涙を流させることも
しない。
彼みたいに。
:08/10/24 23:16
:D705imyu
:aaMh1H2s
#293 [なお(・∀・)]
でも
それを帳消しにできる
笑顔を与えられるのも
また
彼だった。
:08/10/24 23:17
:D705imyu
:aaMh1H2s
#294 [なお(・∀・)]
[無敵のヒーロー]の
役目は終わり。
悲劇のヒロインは
美しいお姫様になり
白馬の王子様に
救われたのです。
:08/10/24 23:18
:D705imyu
:aaMh1H2s
#295 [なお(・∀・)]
こんなことになるなら
兎のような彼女を
籠にでも
閉じ込めて
おくべきだった。
なんて
醜い考えは
もう止める。
:08/10/24 23:20
:D705imyu
:aaMh1H2s
#296 [なお(・∀・)]
沙千がそれで
いいのなら。
沙千がそれを
選ぶのなら。
僕は黙って
見守るよ。
:08/10/24 23:25
:D705imyu
:aaMh1H2s
#297 [なお(・∀・)]
ただ
傷付いて
前が見えなくなった時
だけでいい
鳴らしてよ。
いつでも
何処でも
駆け付けるからさ。
◆W end...
:08/10/24 23:27
:D705imyu
:aaMh1H2s
#298 [なお(・∀・)]
◇
ねぇあさ。
人は絶対
誰かの[モノ]になんて
なるはずがないのに
どうして
僕はこんなに
その事実が
赦せないんだろう
:08/10/24 23:29
:D705imyu
:aaMh1H2s
#299 [なお(・∀・)]
あさは
誰の[モノ]にもならず
誰かを[モノ]になんて
絶対しないよね。
僕の中で
あんたこそ
[無敵のヒーロー]だよ。
:08/10/24 23:30
:D705imyu
:aaMh1H2s
#300 [なお(・∀・)]
役不足の僕を
赦して...
◇
:08/10/24 23:31
:D705imyu
:aaMh1H2s
#301 [なお(・∀・)]
本日はここまでの
更新とさせて頂きます
m(_ _)m
明日は用事があるため
更新ができないので
多めに更新したつもりですが,主の勝手をお許し下さい。
宜しければ
感想・ご意見お待ちしております。
皆様のお声は本当に力なります。
:08/10/24 23:34
:D705imyu
:aaMh1H2s
#302 [咲]
リアルタイムで読んでました(^^)v
いつも心打たれます(;_;)
これからも読み続けます!★
頑張って下さい!!!!!
:08/10/24 23:37
:N702iD
:f48r6ljc
#303 [なお(・∀・)]
更新しなくて
すいません。
今から更新したいと
思います。
>>302 咲さま
いつもコメントありがとう
ございます
m(_ _)m
本当に頑張ろうって
思えます。
:08/10/27 13:12
:D705imyu
:SzzbHcaA
#304 [なお(・∀・)]
◆X
その日から僕の
リスカ・アムカは激しくなる
一方だった。
目眩・立ち眩みは
日常的になっていた。
:08/10/27 13:19
:D705imyu
:SzzbHcaA
#305 [なお(・∀・)]
サウスポーだったので
僕の右腕は
傷跡がない部分が
無くなっていた。
寂しさを失す為に
やっていた行為が
傷跡が僕の寂しさを
物語っていた。
:08/10/27 13:22
:D705imyu
:SzzbHcaA
#306 [なお(・∀・)]
ある日
学校帰り
中学の友達に会った。
「りょう!!」
「おぉ〜久しぶり。」
「久しぶり。」
:08/10/27 13:25
:D705imyu
:SzzbHcaA
#307 [なお(・∀・)]
そいつは話すのが
大好きらしく
聞き役の方が楽な僕は
ひたすら
「うん。うん。」
とあまり聞きもせず
言っていた。
:08/10/27 13:29
:D705imyu
:SzzbHcaA
#308 [なお(・∀・)]
でもある話で
僕の意識は止まった。
「そういえばさ〜。
この前○○○で
沙千見たよ〜。」
僕は相槌を打つのも
忘れ,話に聞き入っていた。
:08/10/27 13:35
:D705imyu
:SzzbHcaA
#309 [なお(・∀・)]
「彼氏さんと
いてさ〜。
仲良さそうで
本当に羨ましかった〜。
あたしもさ〜
あんな彼氏できたら
いいな〜。
あたしの理想はさ〜‥……。」
:08/10/27 13:36
:D705imyu
:SzzbHcaA
#310 [なお(・∀・)]
ここまでで
僕の意識はすっかり
抜けていた。
「でさ〜
ってりょう聞いてる?」
「ごめん。
帰るわ。」
:08/10/27 13:39
:D705imyu
:SzzbHcaA
#311 [なお(・∀・)]
「え?
ちょっとりょうっ!!」
そういう友達の声が
遠く後ろで聞こえていた。
家に帰り,
クローゼットを必死に漁った。
:08/10/27 13:41
:D705imyu
:SzzbHcaA
#312 [なお(・∀・)]
なんであんなことを
したのか
今でも分からない。
ただ
辛かった。
:08/10/27 13:42
:D705imyu
:SzzbHcaA
#313 [なお(・∀・)]
「あった。」
僕の手にあったのは
ニードル。
ピアスを開ける専用の針。
それからの記憶は
鮮明。
:08/10/27 13:44
:D705imyu
:SzzbHcaA
#314 [なお(・∀・)]
けど,意識はまばら。
僕はニードルをかまえ...
舌を出した。
:08/10/27 13:45
:D705imyu
:SzzbHcaA
#315 [なお(・∀・)]
舌に向かい
ニードルを落とし
そのまま力をこめた。
痛くはない。
なのに
全身から汗が吹き出た。
:08/10/27 13:48
:D705imyu
:SzzbHcaA
#316 [なお(・∀・)]
ーブツッ。
生々しい音をたてて
僕の舌の表面を
ニードルが貫く。
:08/10/27 13:51
:D705imyu
:SzzbHcaA
#317 [なお(・∀・)]
自分の舌に
今,ニードルが
通ってると
思うとぞくぞくした。
:08/10/27 13:54
:D705imyu
:SzzbHcaA
#318 [なお(・∀・)]
第三者が見たら
頭が完全にイカれてる
と思うだろう。
:08/10/27 13:55
:D705imyu
:SzzbHcaA
#319 [なお(・∀・)]
口の端から
唾液が垂れ
手が震えた。
:08/10/27 13:57
:D705imyu
:SzzbHcaA
#320 [なお(・∀・)]
ーブツリ
生々しい音が
もう一度
僕の部屋に響く。
ニードルは完全に
僕の舌を貫通していた。
:08/10/27 13:58
:D705imyu
:SzzbHcaA
#321 [なお(・∀・)]
今日の晩御飯は
しょっぱい物は
避けよう。
なんて呑気なことを
考えていた。
:08/10/27 14:00
:D705imyu
:SzzbHcaA
#322 [なお(・∀・)]
ニードルを抜き
ピアスを通し
鏡を見る。
初めて生で見た
舌ピアスは
自分の物だった。
:08/10/27 14:02
:D705imyu
:SzzbHcaA
#323 [なお(・∀・)]
鏡を見ながら
人差し指で
銀のボールを触る。
ツンッとした痛みが
舌を駆ける。
:08/10/27 14:05
:D705imyu
:SzzbHcaA
#324 [なお(・∀・)]
僕はピアスに
魅せられた。
:08/10/27 14:06
:D705imyu
:SzzbHcaA
#325 [なお(・∀・)]
次の日。
驚く程舌が腫れていた。
呂律が回らず
気持ちが悪い。
しかし
嫌ではなかった。
:08/10/27 14:09
:D705imyu
:SzzbHcaA
#326 [なお(・∀・)]
それからというもの
僕はピアスに狂った。
眉毛
口
首
ヘソ
開けたい所に
本能のまま
開けていった。
:08/10/27 14:11
:D705imyu
:SzzbHcaA
#327 [なお(・∀・)]
拡張していた耳のピアスも
8Gだったのが
0Gになり
向こう側が見え,
煙草一本が
入るくらいになった。
:08/10/27 14:13
:D705imyu
:SzzbHcaA
#328 [なお(・∀・)]
友達には
気持ち悪いとか
女の子なんだからとか
言われたけど
僕には関係なかった。
ピアスをすることで
「僕」は「僕」で
居られた。
:08/10/27 14:16
:D705imyu
:SzzbHcaA
#329 [なお(・∀・)]
そんなことに
溺れていく内に
月日は驚く程
早く流れた。
もう3年生。
:08/10/27 20:53
:D705imyu
:SzzbHcaA
#330 [なお(・∀・)]
バイトもなんだかんだで
続けていた。
けど
やっぱり僕の人生
そう上手くはいかないように
なってるんだ。
:08/10/27 20:54
:D705imyu
:SzzbHcaA
#331 [なお(・∀・)]
ある日バイトに行き
「おはようございます。」
といつものように
挨拶すると
「りょうちゃん
ちょっと。」
と店長から
呼び出しが掛かった。
:08/10/27 20:56
:D705imyu
:SzzbHcaA
#332 [なお(・∀・)]
嫌な予感がした。
店長はいつもふざけてて
明るくて
彼氏ができない僕を
いつも馬鹿にするような人。
この日だけは
違ってた。
:08/10/27 20:57
:D705imyu
:SzzbHcaA
#333 [なお(・∀・)]
「これ見て。」
そう言うと
店長は一枚の紙を
僕の前に差し出した。
それは
ーお客様の声ー
いわゆるアンケート。
:08/10/27 20:59
:D705imyu
:SzzbHcaA
#334 [なお(・∀・)]
そこには
決して上手いとは
言えない字で
[バイトの若い子で
化粧が濃すぎな子が
いる。不愉快。]
と書かれていた。
:08/10/27 21:00
:D705imyu
:SzzbHcaA
#335 [なお(・∀・)]
店長が言いたいことは
すぐに分かった。
「今日はいいから。」
店長はそう言ったけど
「いいです。
おとします。」
僕はそういうと
トイレに駆け込んだ。
:08/10/27 21:02
:D705imyu
:SzzbHcaA
#336 [なお(・∀・)]
水道で石鹸で
化粧を洗い流した。
石鹸が目にしみて
悔しかった。
:08/10/27 21:03
:D705imyu
:SzzbHcaA
#337 [なお(・∀・)]
でも
ーお客様の声ーは
これだけじゃ
済まなかった。
[声が小さい。]
[髪色が明るすぎる。]
[Gパンがだらしない。]
:08/10/27 21:05
:D705imyu
:SzzbHcaA
#338 [なお(・∀・)]
バイトには
僕以外にも
ギャルの先輩がいたけど
その先輩が直しても
ーお客様の声ーは
やまない。
逆に僕が直したら
先輩が直さなくても
その項目はなくなった。
:08/10/27 21:07
:D705imyu
:SzzbHcaA
#339 [なお(・∀・)]
完全に僕へのクレーム。
字が一緒で
いつも同じ人だった。
けど
氏名を書く欄はないので
男か女か
それすらも分からなかった。
:08/10/27 21:08
:D705imyu
:SzzbHcaA
#340 [なお(・∀・)]
僕がバイトに出る度に
一枚また一枚と
ーお客様の声ーは
増える。
アンケート掲示板を
見るのが恐怖だった。
:08/10/27 21:09
:D705imyu
:SzzbHcaA
#341 [なお(・∀・)]
誰か分からない。
どこかでずっと
誰かが見ている。
バイトの時
僕はいつも緊張状態だった。
:08/10/27 21:11
:D705imyu
:SzzbHcaA
#342 [なお(・∀・)]
そして僕に限界が来た。
「オエ。ゲホッゲホッ。」
バイトに行く前に
必ず吐き気が襲い
嘔吐してから
バイトに向かうように
なった。
:08/10/27 21:12
:D705imyu
:SzzbHcaA
#343 [なお(・∀・)]
食べ物も喉を通らず
体重は30キロ代にまで
落ち込んだ。
僕の身長が
160だったから
明らかに痩せすぎだった。
:08/10/27 21:14
:D705imyu
:SzzbHcaA
#344 [なお(・∀・)]
もう限界だった。
僕は慣れ親しんだバイトを
逃げるように辞めた。
:08/10/27 21:15
:D705imyu
:SzzbHcaA
#345 [なお(・∀・)]
それからまた
新しいバイトを始めた。
居酒屋。
友達が紹介してくれた。
一緒に働こうって
言ってくれた。
:08/10/27 21:16
:D705imyu
:SzzbHcaA
#346 [なお(・∀・)]
でもその友達も
数週間後
ばっくれた。
多分ばっくれたくても
ばっくれられないから
僕という新しいバイトを
入れて安心して
ばっくれたんだろう。
:08/10/27 21:18
:D705imyu
:SzzbHcaA
#347 [なお(・∀・)]
その友達とは
連絡すらつかず
完全に利用された。
僕は
人を信用することが
できなくなっていた。
:08/10/27 21:19
:D705imyu
:SzzbHcaA
#348 [なお(・∀・)]
前のバイトと違い
制服が七分袖だった為
強制的に
僕の右腕にテーピングを
貼られた。
お客さんに
「どうしたの?」
と言われても
「か弱いから
腱鞘炎に
なっちゃったんですー。」
とか言って誤魔化してた。
:08/10/27 21:22
:D705imyu
:SzzbHcaA
#349 [なお(・∀・)]
その頃には
[愛想笑い]が
僕の得意技になってた。
絡んでくるお客も
愛想笑いで交わした。
:08/10/27 21:23
:D705imyu
:SzzbHcaA
#350 [なお(・∀・)]
へらへら笑ってれば
なんでも交わせる。
へらへら笑ってれば
傷も癒える。
そう思ってた。
そう思おうとした。
:08/10/27 21:25
:D705imyu
:SzzbHcaA
#351 [なお(・∀・)]
学校はほとんど
行ってなかった。
その間
免許を取った。
:08/10/27 21:27
:D705imyu
:SzzbHcaA
#352 [なお(・∀・)]
多分高校の時の同級生に
僕のことを聞いても
「りょう?
そんな奴いたっけ?」
ってみんなが
口を揃えて言うと思う。
:08/10/27 21:28
:D705imyu
:SzzbHcaA
#353 [なお(・∀・)]
今のバイト先は
お酒を扱うこともあって
好き放題だった。
お客に連絡先を
聞かれることも
しばしば。
:08/10/27 21:32
:D705imyu
:SzzbHcaA
#354 [なお(・∀・)]
教えては
一回会って
それっきり。
連絡をシカトするだけ。
[恋愛ごっこ]を
楽しんでいた。
:08/10/27 21:33
:D705imyu
:SzzbHcaA
#355 [なお(・∀・)]
お客も
気まずいのか
それっきり来ない
お客ばっかりだった。
たまに
しつこくしてくるお客も
いたけど
そういうお客には
バイト仲間に料理の
上げ下げをしてもらった。
:08/10/27 21:35
:D705imyu
:SzzbHcaA
#356 [なお(・∀・)]
愛とか
恋とか
嫉妬とか
独占欲とか
泣かせたとか
泣かされたとか
傷付いたとか
傷付けられたとか
面倒くさかった。
どうでもよかった。
:08/10/27 21:37
:D705imyu
:SzzbHcaA
#357 [なお(・∀・)]
涙なんて
いつ流したのかさえ
忘れてた。
信じれる人なんて
いなかった。
:08/10/27 21:38
:D705imyu
:SzzbHcaA
#358 [なお(・∀・)]
無敵のヒーロー?
そんなの無理。
それをできるのは
[あいつ]しかいない。
あいつ?
:08/10/27 21:40
:D705imyu
:SzzbHcaA
#359 [なお(・∀・)]
あさ。
今なにしてる?
高校ちゃんと行ってる?
なんで連絡くれないの?
会いたいよ。
:08/10/27 21:41
:D705imyu
:SzzbHcaA
#360 [なお(・∀・)]
また僕の為に
絵を描いて?
僕まだ
中学の時
あさが描いてくれた絵
持ってるよ。
ねぇ
あさ。
:08/10/27 21:43
:D705imyu
:SzzbHcaA
#361 [なお(・∀・)]
でも
どんな顔して
会えばいい?
こんなボロボロに
なった僕を
あさは笑顔で
受け入れてくれる?
:08/10/27 21:44
:D705imyu
:SzzbHcaA
#362 [なお(・∀・)]
あさに
あわす顔がないよ。
ーパタッ
携帯のメール送信画面を
開いてまた閉じた。
:08/10/27 21:45
:D705imyu
:SzzbHcaA
#363 [なお(・∀・)]
そんな葛藤を
繰り返していたら
世間は
[受験シーズン]とやらに
入ったみたい。
:08/10/27 21:47
:D705imyu
:SzzbHcaA
#364 [なお(・∀・)]
僕には関係ないけど...
高校を卒業したら
家を出て
一人暮らしをするって
決めていた。
バイト代も免許も
その日の為。
:08/10/27 21:48
:D705imyu
:SzzbHcaA
#365 [なお(・∀・)]
バイトをしていれば
一人暮らし位できる。
それ位の貯金はあった。
:08/10/27 21:50
:D705imyu
:SzzbHcaA
#366 [なお(・∀・)]
あさは
進学するんだろうか。
バイト場で知り合った
男とお酒を飲みながら
そんなことを
ぼんやり考えていた。
:08/10/27 21:52
:D705imyu
:SzzbHcaA
#367 [なお(・∀・)]
そんな日を
繰り返していた僕。
今日もまた
酒を飲んで
ベットにダイブして
堕ちていた。
:08/10/27 21:53
:D705imyu
:SzzbHcaA
#368 [なお(・∀・)]
〜♪
深夜。
携帯が鳴った。
眠気とアルコールで
くらくらする頭を
必死に持ち上げて
画面を見た。
:08/10/27 21:55
:D705imyu
:SzzbHcaA
#369 [なお(・∀・)]
[新着メール 1件]
メールか。
誰だよ
こんな時間に。
少し苛つきながら
クリックした。
:08/10/27 21:56
:D705imyu
:SzzbHcaA
#370 [なお(・∀・)]
そこには
驚くべき名前。
あさ
:08/10/27 21:57
:D705imyu
:SzzbHcaA
#371 [なお(・∀・)]
すぐにメールを
見たい気持ちと
どうしようという
気持ちが
交錯する。
:08/10/27 21:58
:D705imyu
:SzzbHcaA
#372 [なお(・∀・)]
5分位
迷って,
ようやく開く決心をした。
:08/10/27 22:00
:D705imyu
:SzzbHcaA
#373 [なお(・∀・)]
僕は数日前に
ブログを作り
みんなに一斉送信していた。
:08/10/27 22:05
:D705imyu
:SzzbHcaA
#374 [なお(・∀・)]
連絡を取れないから
友達が少ない。
死にたい。
そんなようなことばっかり
書いてある
下らない日記。
:08/10/27 22:06
:D705imyu
:SzzbHcaA
#375 [なお(・∀・)]
読んでくれている
はずもないと思った。
でも
読んでくれた。
そして
返事まで書いてくれた。
:08/10/27 22:07
:D705imyu
:SzzbHcaA
#376 [なお(・∀・)]
−-−-−-−-
to りょう
日記を読んだので
気になってメールを
しました。
実は初めて
見たんだけどね
なんだかんだ
元気でやっていて
何よりです(笑)
:08/10/27 22:09
:D705imyu
:SzzbHcaA
#377 [なお(・∀・)]
本当は改行なんか
してないけど
それ位
僕は一行一行
ゆっくり
丁寧に読んだ。
:08/10/27 22:11
:D705imyu
:SzzbHcaA
#378 [なお(・∀・)]
連絡をこまめに
とれないから
友達が少ないというところに
すごく共感した(笑)
:08/10/27 22:12
:D705imyu
:SzzbHcaA
#379 [なお(・∀・)]
今日はお知らせがあって
メールをしました。
実は私留学することに
なりました。
:08/10/27 22:13
:D705imyu
:SzzbHcaA
#380 [なお(・∀・)]
私が留学したら
遊びに来てね
案内するから
留学先は
たぶんイギリスだよ
:08/10/27 22:14
:D705imyu
:SzzbHcaA
#381 [なお(・∀・)]
私も人との関係を
保つのが苦手だから、、
すごく勝手なんだけど、
もしもう○○○(僕らの地元)に
行くことなくても、
:08/10/27 22:16
:D705imyu
:SzzbHcaA
#382 [なお(・∀・)]
もし日本に
離れることになっても、
もしもうりょうに
会うことがなくても、
ずっと友達なんだと
思えるよ
:08/10/27 22:18
:D705imyu
:SzzbHcaA
#383 [なお(・∀・)]
<Font Size="-1">
だからどんなに
久しぶりに会っても
安心できる、
私も
夢の芸術家めざして(笑)
元気にやってます。
from 麻実
-−-−-−-−
:08/10/27 22:20
:D705imyu
:SzzbHcaA
#384 [なお(・∀・)]
僕はこのメールを
読み終えて
泣いた。
わんわん泣いた。
子供みたいに。
:08/10/27 22:21
:D705imyu
:SzzbHcaA
#385 [なお(・∀・)]
声をあげて
泣くのは
何年振りだろう。
いつだって
大人ぶっていたくて
涙なんか見せたくなかった。
けど
今はそんなの関係なかった。
:08/10/27 22:22
:D705imyu
:SzzbHcaA
#386 [なお(・∀・)]
もう会えなくなってしまうかもしれないこと
留学してしまうこと
色んなことが
悲しかったけど
一番悲しかったのは
あさも僕と同じ傷を
抱えてたということ。
:08/10/27 22:24
:D705imyu
:SzzbHcaA
#387 [なお(・∀・)]
あさは
[無敵のヒーロー]
なんかじゃなかった。
[無敵のヒーロー]は
僕が造り上げた
虚像だった。
:08/10/27 22:25
:D705imyu
:SzzbHcaA
#388 [なお(・∀・)]
あさは
みんなと同じ。
一喜一憂する
普通の女の子だった。
:08/10/27 22:26
:D705imyu
:SzzbHcaA
#389 [なお(・∀・)]
そんな当たり前のこと
今更気付いた自分に
また泣けた。
:08/10/27 22:27
:D705imyu
:SzzbHcaA
#390 [なお(・∀・)]
ひたすら
ただ
ずっと
声をあげて
泣き続けた。
:08/10/27 22:28
:D705imyu
:SzzbHcaA
#391 [なお(・∀・)]
なんで
信用できる人間なんて
いないなんて
これっぽっちでも
思ったんだろう。
:08/10/27 22:29
:D705imyu
:SzzbHcaA
#392 [なお(・∀・)]
なんで
死にたいなんて
これっぽっちでも
思ったんだろう。
:08/10/27 22:30
:D705imyu
:SzzbHcaA
#393 [なお(・∀・)]
なんで
独りだなんて
これっぽっちでも
思ったんだろう。
:08/10/27 22:31
:D705imyu
:SzzbHcaA
#394 [なお(・∀・)]
僕にはいつだって
あさという
同じ傷を抱えた人が
いたのに...
:08/10/27 22:32
:D705imyu
:SzzbHcaA
#395 [なお(・∀・)]
その日はひたすら
泣いて練れなかった。
朝がきて
もう昼も過ぎる頃
僕は準備して
ある場所に向かった。
:08/10/27 22:33
:D705imyu
:SzzbHcaA
#396 [なお(・∀・)]
そこは
タトゥースタジオ。
あるタトゥーを彫りに
僕はこの場所にいた。
:08/10/27 22:34
:D705imyu
:SzzbHcaA
#397 [なお(・∀・)]
「本当にこれでいいの?」
彫り師さんが
僕に言う。
「はい。」
僕は深く深く
頷いた。
:08/10/27 22:36
:D705imyu
:SzzbHcaA
#398 [なお(・∀・)]
数週間後
それはできた。
:08/10/27 22:37
:D705imyu
:SzzbHcaA
#399 [なお(・∀・)]
背中に
綺麗な綺麗な
蝶の羽。
しかも片羽だけ。
:08/10/27 22:38
:D705imyu
:SzzbHcaA
#400 [なお(・∀・)]
あさのメールに
返事はしなかった。
と言うか
できなかった。
夢に向かって
頑張っているあさに
適当に生きてる僕が
返事なんか
できなかった。
:08/10/27 22:39
:D705imyu
:SzzbHcaA
#401 [なお(・∀・)]
でもいつかは
返事をしようと
思う。
その時の文章は
もう決まっている。
「今から会いに行くよ」
:08/10/27 22:41
:D705imyu
:SzzbHcaA
#402 [なお(・∀・)]
その時は
笑顔で会えるように...
ね?
あさ。
◆X end...
:08/10/27 22:42
:D705imyu
:SzzbHcaA
#403 [なお(・∀・)]
◆endrole
いつか異国の地で
会ったら
また
僕の為に絵を描いてよ
綺麗な綺麗な
蝶の羽。
:08/10/27 22:43
:D705imyu
:SzzbHcaA
#404 [なお(・∀・)]
そしたら
僕はその絵を
背中に飾るから...
あさが大好きな蝶が
2人で1つに
なるよ。
:08/10/27 22:45
:D705imyu
:SzzbHcaA
#405 [なお(・∀・)]
僕が初めて
あさの絵に
お金を払うお客さん。
いいよね?
あさ。
◆
ーA&Rー end...
:08/10/27 22:46
:D705imyu
:SzzbHcaA
#406 [なお(・∀・)]
あとがき
長い間
ありがとうございました
m(_ _)m
皆様のおかげで
完結できたような
ものです。
:08/10/27 22:48
:D705imyu
:SzzbHcaA
#407 [なお(・∀・)]
不定期な更新で
皆様にご迷惑を
かけたと思います。
本当にすいませんでした。
m(_ _)m
:08/10/27 22:50
:D705imyu
:SzzbHcaA
#408 [なお(・∀・)]
あさからのメールの部分ですが
今でも保護して
とってありますので
場所と名前以外は
一字一句同じと
なっております。
誤字脱字については
お許し下さい
m(_ _)m
:08/10/27 22:51
:D705imyu
:SzzbHcaA
#409 [なお(・∀・)]
では
長くなりましたが
これで
なお(・∀・)のあとがきと
させて頂きます。
宜しければ
ご感想お待ちしております。
:08/10/27 22:53
:D705imyu
:SzzbHcaA
#410 [なお(・∀・)]
本当にありがとう
ございました。
なお(・∀・)
:08/10/27 22:53
:D705imyu
:SzzbHcaA
#411 [咲]
完結おめでとうございます\(^O^)/
感動しました(;_;)
なお(・∀・)さんの背中に
綺麗な羽が描かれることを
祈ってます(*´人`*)
:08/10/28 21:32
:N702iD
:IivJvpEo
#412 [シりこシ]
一気に読ましてもらいました
感動しました~
完結おめでとうございますス
お疲れ様でしたケ
:08/10/28 22:02
:W53H
:TrYMqrXw
#413 [なお(・∀・)]
>>411 咲さま
いつもコメント
ありがとうございました
m(_ _)m
無事完結することが
できましたvVv
まだまだ未熟者なんで
背中には1つしか
羽はありませんが
きっと2つ揃わせてみます★
本当に
ありがとうございました
m(_ _)m
:08/10/30 10:03
:D705imyu
:/59RO9Fw
#414 [なお(・∀・)]
>>412 りこさま
コメント
ありがとうございます
m(_ _)m
一気に読んで頂けたなんて
感激ですっ!!
無事完結できて
よかったです。
ありがとうございました
m(_ _)m
:08/10/30 10:05
:D705imyu
:/59RO9Fw
#415 [我輩は匿名である]
:09/10/28 12:17
:SH905i
:FDF50VS2
#416 [ん◇◇]
↑(*゚∀゚*)
:22/10/29 10:03
:Android
:ww1G8DfI
#417 [ん◇◇]
:22/10/29 10:16
:Android
:ww1G8DfI
★コメント★
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