【愛.金.水商売4】
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#301 [主]
「‥何してる?こんな所で‥」
相変わらず優しい声。
「お久しぶりです‥
ケンサン‥」
:08/11/18 21:04
:W62H
:☆☆☆
#302 [主]
少し太ったかな?
一段と優しく見える。
「サナエに用があるのか?」
真っ白なドレスはサナエママからプレゼントされたもの。
:08/11/18 21:11
:W62H
:☆☆☆
#303 [主]
「ココナ変わったなぁ」
見た目を言っているのか。
「大人になったな」
ケンサンの言葉が
ケンサンとの再会が
また視界を揺らがす。
昨日から泣いてばかり‥。
:08/11/18 21:14
:W62H
:☆☆☆
#304 [主]
「何泣いてんだよ(笑)ほら、用があるんだろ」
私の腕を掴み、ケンサンはチューリップのドアを開ける。
一番最初視界に入ったのは、サナエママだった。
:08/11/18 21:18
:W62H
:☆☆☆
#305 [主]
懐かしい光景に
懐かしい人ぶれに
また動けずいる。
足がすくんで動けない‥。
「ココナ?!!」
:08/11/18 21:20
:W62H
:☆☆☆
#306 [主]
サナエママの声に、近くにいたサキも私に気付く。
サナエママが‥サキが‥私の元へと駆け寄る。
ケンサンは私の背中をポンと押し、カクンと体が前に倒れる。
ケンサン‥サナエママ‥サキ‥
涙は止まらない。
:08/11/18 21:23
:W62H
:☆☆☆
#307 [主]
「キャ〜ココナ〜!!」
そう言って抱きつくサナエママは出会った頃と何も変わっていなくて。
「ココナメール返事しろよ〜!!」
あんなに冷たくしたのに関わらず相変わらずのサキに。
いつも陰で私を心配していたケンサンは後ろで見守り。
:08/11/18 21:25
:W62H
:☆☆☆
#308 [主]
何も変わらない
あの時のままのこの場所で
「ウァ〜ン‥ヒック‥ウッ‥グスッ‥」
私はサナエママに抱きついたまま声を出して泣いた。
:08/11/18 21:28
:W62H
:☆☆☆
#309 [我輩は匿名である]
感動しました(>_<)
主さん大変だと思うけど主さんのペースで頑張ってね☆
応援してます♪
:08/11/18 22:26
:P905iTV
:☆☆☆
#310 [主]
>>308続き
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
サナエママは泣きやまない私を奥の更衣室に連れて行き、サキも付いてくる。
「泣きやみなさい、汚いわよ(笑)」
ズルズルと鼻水を流しながら目からも鼻からも涙を流す私に、サキは綺麗なハンカチを差し出した。
「いつものお詫び♪」
:08/11/19 01:23
:W62H
:☆☆☆
#311 [主]
「サキにハンカチ渡される日がくるとわね」
アハハと笑う光景が穏やかで――…
「サナエママ‥」
真っ赤な目をしたウサギをギュッと握る。
私が今日チューリップを訪れた理由。
:08/11/19 01:26
:W62H
:☆☆☆
#312 [主]
「これ‥この店に置いて下さい」
「え?」
ウサギをサナエママに差し出す。
この子を引き出しから手にとって、私はあの人と向き合うと決めた。
だけど、この子を捨てることは出来なかった。
だからと言って家に置いておくことも、なぜか出来なかった。
:08/11/19 01:31
:W62H
:☆☆☆
#313 [主]
圭チャンからもらったウサギ。
圭チャンと出会った場所。
圭チャンとの思い出の場所。
ウサギも優しいサナエママやサキ達に囲まれたほうが嬉しいかな、なんて思う。
「そんなに大切なものなの?」
:08/11/19 01:34
:W62H
:☆☆☆
#314 [主]
「はい‥私の変わりにずっと泣いてくれていました」
サナエママはポカンとした顔で私を見る。
「ココナ‥あなたのその人外れな考え好きよ」
サキは腹を抱えて笑い転げている。
私ってそんなに変わってるのかな?
:08/11/19 01:36
:W62H
:☆☆☆
#315 [主]
「ココナ‥頑張っているのね?」
サナエママはウサギを手に取る。
「なんとか」
がむしゃらに頑張っている。
「幸せ?」
サナエママの目はとても綺麗で‥
:08/11/19 01:39
:W62H
:☆☆☆
#316 [主]
「幸せ‥
になりたいと思って‥
この子を渡しにきました」
ウサギちゃん‥ずっと真っ暗な中に閉じ込めていてごめんね。
今日からは賑やかな、笑顔の耐えない明るい場所だよ。
だから、もう泣かないで‥――
:08/11/19 01:42
:W62H
:☆☆☆
#317 [主]
「そう‥ココナが元気ならそれだけでいいの」
私の原点はここだった。
「ココナ‥メール返事してくれるよな?」
「当たり前じゃん‥ごめんねサキ‥今まで…」
周りに背を向けず。
:08/11/19 01:46
:W62H
:☆☆☆
#318 [主]
もう一人。
向き合わなければならない人がいる。
:08/11/19 01:47
:W62H
:☆☆☆
#319 [主]
また来ます。
とウサギとサナエママ、サキとケンサンに手を振り、チューリップを後にした。
この日から、私はよくお客さんとチューリップをアフターに使うことが増えた。
ここでココナが生まれたんだよと言うと、お客さんは自分のことのように笑いながら乾杯してくれた。
:08/11/19 01:50
:W62H
:☆☆☆
#320 [主]
サキ‥
あんたとは切っても切れない仲みたいだね。
サキが閉じこもり、私から離れた日。
私はサキが心配で狂いそうだった。
サキが戻ってきてくれた時、喜びと嬉しさで胸がはちきれそうだった。
私がサキから離れた日‥
きっとサキは誰よりも心配してくれたよね。
:08/11/19 01:53
:W62H
:☆☆☆
#321 [主]
毎日毎日メールを送るなんて‥返事もないメールを送り続けるなんて、そこらのカップルでもしないよ。
サキ‥ただいま。
:08/11/19 01:55
:W62H
:☆☆☆
#322 [主]
もう一人‥
これ以上振り回してはいけない‥。
私から解放してあげなくてはならない。
きっとあなたは傷付く。
:08/11/19 01:57
:W62H
:☆☆☆
#323 [主]
私は今から人を傷つける。
とても優しい人を。
私を愛してくれている人を。
:08/11/19 01:59
:W62H
:☆☆☆
#324 [さゅSaU]
:08/11/19 05:14
:N702iD
:☆☆☆
#325 [主]
>>309サン
嬉しい言葉ありがとうございますo(^-^)oゆっくりですが頑張ります★梓
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
:08/11/19 13:09
:W62H
:☆☆☆
#326 [主]
>>323続き
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
タクシーに乗り込みGclubへ向かう。
サナエママやサキの顔を思い浮かべると清々しい気持ちになる。
〜チャラララ〜ラン♪
メールを開き、大きく息を吸い込む。
あの人は今日も私を待っている。
:08/11/19 13:12
:W62H
:☆☆☆
#327 [主]
さっきまで笑顔でいた、涙を流した私は、現実に戻される。
あなたは今日も私の笑顔を求めに会いに来る。
あなたは今日も私の全てを受け入れようと会いに来る。
:08/11/19 13:15
:W62H
:☆☆☆
#328 [主]
「おはようございま〜す!!」
私の出勤にスタッフが笑顔で挨拶する。
カウンターの隅に座る、あなたも私に笑顔を向ける。
今日はまだ営業をしていない。
あなたにGclubで待っていてと送った以外。
:08/11/19 13:19
:W62H
:☆☆☆
#329 [主]
コサカのお客さんが来るとは聞いたけど、それは今から一時間後。
私以外のスタッフを立ち番に出るよう指示し、あなたの前でパイプ椅子に腰を下ろす。
「おはようたかチャン」
あなたの笑顔が眩しくて。
:08/11/19 13:23
:W62H
:☆☆☆
#330 [主]
「あっチャンおはよ」
あなたの真っ直ぐな瞳は私には痛々しいと何度も思った。
「あっチャン何か飲みなよ」
あなたが毎日店に来るのを痛々しいと何度も思った。
「たかチャンと同じのもらうよ」
私のグラスにビールをつぐたかチャンが何度も痛々しいと思った。
:08/11/19 13:26
:W62H
:☆☆☆
#331 [主]
「あっチャン今日は一緒に帰れる?」
私を待つあなたの瞳が私には眩しすぎた。
私を想い時たま見せる悲しそうな目が胸を締め付けた。
「今日はちょっと‥」
私を疑おうとしないあなたが‥私には苦しかった。
:08/11/19 13:31
:W62H
:☆☆☆
#332 [主]
「たかチャン‥私のこと好き?」
聞かなくても分かってる。
「今更何言ってるん(笑)俺はあっチャンさえおればいい」
これ以上‥あなたを騙せない。
「たかチャン‥話がある‥」
:08/11/19 13:34
:W62H
:☆☆☆
#333 [主]
「聞きたく‥ない‥」
あなたは誰を見ていた?
「たかチャン‥わかれ‥」
「聞きたくない!!」
あなたはココナを見ていた?
「たかチャン‥」
唯一あなたは‥梓とココナ‥二人の私を好きになったのかもしれない。
:08/11/19 13:37
:W62H
:☆☆☆
#334 [主]
店で出会ったココナを。
外で見せる無口な梓を。
あなたを振り回すココナと梓を。
「別れよう」
これで終わりにしよう‥。
:08/11/19 13:39
:W62H
:☆☆☆
#335 [主]
「嫌や!!」
終わりにしよう‥あなたを傷付けるばかりの恋を‥。
「私はね、たかチャン以外とも体の関係を平気でもてて‥私はたかチャンじゃない人が好きなの」
あなたを騙し続ける恋愛は‥。
:08/11/19 13:43
:W62H
:☆☆☆
#336 [主]
「あっチャン‥嘘‥やろ‥?」
残酷な現実。
「嘘じゃない
たかチャンがね?
たかチャンがイイカモだったんだよ。
送り迎えしてくれて、毎日飲みに来てくれて
イイお客さんだったんだよ」
:08/11/19 13:48
:W62H
:☆☆☆
#337 [主]
このままたかチャンとの関係を続ける事は簡単なこと。
売り上げにも協力してくれる。
愚痴を聞いてくれる。
八つ当たりを受けてくれる。
なのに‥これはたかチャンへの生まれかけていた想いなのか。
あなたへの同情なのか。
:08/11/19 13:52
:W62H
:☆☆☆
#338 [主]
色んなお客さんがココナを好きだと言う。
色んなお客さんがココナに会いに店へ来る。
色んなお客さんがココナを好きだと高いお酒を入れる。
色んなお客さんが、ココナを好きだと物を貢ぐ。
そんな人達には罪悪感よりも、感謝の気持ち。
:08/11/19 13:54
:W62H
:☆☆☆
#339 [主]
けれど、たかチャンに生まれた罪悪感は、体を委ねてしまったからか‥
あなたに何かしらの感情が生まれてしまったからか‥。
今になってこれだけは言えるの。
私はたかチャンが好きだった。
:08/11/19 13:56
:W62H
:☆☆☆
#340 [主]
酷いことしか言えない私。
振り回すことしかしなかった私。
私を想って涙を流したあなた。
私は‥たかチャンを人として好きになったのか。
男として好きになったのか。
それはハッキリ分からない。
:08/11/19 14:00
:W62H
:☆☆☆
#341 [主]
たかチャンといる時、無口なまま自然体でいれたのは事実。
あなたといる時、安心感があったのは事実。
「それでも‥それでもいい‥」
騙していいから、他に自分以上の人がいてもいいからと‥。
:08/11/19 14:03
:W62H
:☆☆☆
#342 [主]
「あっチャンがいるだけでいいから‥あっチャンが笑ってくれればそれだけでいいから‥」
いつもあなたはそうだった。
あっチャン笑って
あっチャンの笑顔が見たい。
あなたはいつもそう言った。
その言葉が、辛かった‥。
:08/11/19 15:25
:W62H
:☆☆☆
#343 [主]
「私、たかチャンをお客さんとして以外見たことないよ。
これからもね」
泣いちゃ駄目。
私が犯した罪なんだから。
「鍵‥返して
終わりにしよう‥」
たかチャン‥泣かないで‥。
:08/11/19 15:27
:W62H
:☆☆☆
#344 [主]
「あっチャン‥最後に聞かせて‥」
たかチャンの目が見れない‥。
涙を流すたかチャンを見てしまえば、私まで涙を零してしまう。
それだけは出来ないんだ。
「あっチャンが今まで俺に見せた笑顔は本物やった?」
最初は作り笑いだった笑顔も、きっと本当の笑顔に変わっていた。
:08/11/19 15:31
:W62H
:☆☆☆
#345 [主]
「作り笑いだったよ」
たかチャン‥ごめん‥。
「俺は‥あっチャンの本当の笑顔‥一度だけ見たよ‥」
ビールに氷を入れて飲むのはたかチャンのスタイル。
:08/11/19 15:33
:W62H
:☆☆☆
#346 [主]
「子供に嫉妬する俺は駄目だな‥」
初めてたかチャンとご飯に行った日。
そこには、たつおサンの子供がいた。
鬼ごっこをして、たつおサンの事を初めてパパと呼んだ日。
私とたかチャンが一つになった日。
「あっチャンはお客さんにも俺にも心から笑ってると思われへんかった‥」
:08/11/19 15:37
:W62H
:☆☆☆
#347 [主]
それは違うよたかチャン‥。
きっと私は笑ってた。
あなたの前で笑ってた。
「ごめんね‥もう来ないで」
キーケースから一つの鍵を外すたかチャンは、涙で顔がグチャグチャだった。
:08/11/19 15:39
:W62H
:☆☆☆
#348 [主]
鍵を渡される時、たかチャンの手が触れる。
触れただけの手はきつく‥とてもきつく握りしめられた。
二人を唯一繋げていた鍵を挟んで。
「たかチャン‥私から最後に言わせてね」
手のひらにたかチャンの涙が冷たく落ちる。
:08/11/19 22:27
:W62H
:☆☆☆
#349 [主]
あなたから教わったんだ。
「手の温もりを教えてくれて‥ありがとう」
大切なものを教わった。
出会った頃からたかチャンは常に私の手を握った。
その行為に、何の意味があるのかさえ分からなかった。
握りすぎて汗ばむ手を
冷えてしまって冷たい手を
眠くて、酔っ払って、温かい手を。
:08/11/19 22:30
:W62H
:☆☆☆
#350 [主]
あなたは自分から一度たりとも離したことがなかった。
たかチャン‥
あなたに毎日繋がれる温もりを、私はあの人に教えたいと思ったの。
ひどい女だよね。
あなたが私を愛し握る手を見ながら、いつの日か、私はあの人の手を握りたいと思った。
:08/11/19 22:33
:W62H
:☆☆☆
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