うまく言えない
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#217 [サな]
「志乃…ごめん」
うちがそう言うと志乃は近づいてきた。
「ちょっと外出よっか」
うちは志乃に連れられて外へ出た。
授業中は絶対に人が通らないテニスコート。
うちらはそこに置いてあるベンチに座った。
:08/12/14 18:31 :D905i :☆☆☆
#218 [サな]
「紗奈の口からちゃんと聞きたい。噂でだいたいのことは聞いとるけど、何が真実かなんかわからんから。ちゃんと紗奈から事実を聞きたい。」
「うん…」
うちは志乃に話した。
あの後曜に会って、七瀬と居ると決めたこと
もう誰も巻き込みたくないということ。
学校に来てなかった1ヵ月間、何をしてどう過ごしていたか…。
:08/12/14 18:44 :D905i :☆☆☆
#219 [サな]
「あんた不器用すぎるよ。自分の気持ち殺して幸せになんかなれるわけないやん。馬鹿やない?いい加減素直になりや。曜くんが紗奈を好きで、紗奈が曜くんを好きで…それでいいやん!?七瀬くんなんかにビビってどーするん!?周りが守ってくれる、曜くんが守ってくれるって言いよるんやろ!?頼ればいいやん!」
:08/12/14 22:42 :D905i :☆☆☆
#220 [サな]
志乃の言葉は凄い心に響いた。
頼ればいい、確かにそうなんだけど、うちの性格上、人に頼るのは嫌いだった。
それから、今更曜のところに行って、曜はどう思うのか…。
:08/12/14 22:49 :D905i :☆☆☆
#221 [サな]
そんなことを考えながら、結局曜には連絡も何もしなかった。
ただ、七瀬とは別れた。
これでいい。
結局振り出しに戻る。
曜と出会う前のように、
男とは関わらないように。
それでいいんだ。
それがいいんだ。
:08/12/17 00:45 :D905i :☆☆☆
#222 [サな]
2年も終わりに近づいてきた。
進路について色々担任に聞かれる時期。
うちは県をでたかった。
七瀬のいないところで過ごしたかった。
"●●大学"
うちは大学を志望した。
馬鹿だから馬鹿な大学しか行けないから、某県で一番偏差値が低いくらいの大学。
親には迷惑かけっぱなしだけど、親はうちが大学というところに行くということ自体を喜んでくれた。
:08/12/17 00:52 :D905i :☆☆☆
#223 [サな]
こんな娘でごめんねって本気で思った。
馬鹿ばっかりしてごめんねって…。
そして春休みになった。
:08/12/17 00:58 :D905i :☆☆☆
#224 [サな]
春休みに入ってすぐのことだった。
携帯が鳴る…
090********
…誰?
:08/12/17 01:01 :D905i :☆☆☆
#225 [サな]
「俺やけど…わかる?」
「…佳基さん?」
:08/12/17 01:03 :D905i :☆☆☆
#226 [サな]
電話の主は佳基さんだった。
頭の中がハテナでいっぱいになる。
佳基さんがなんでうちの番号…?
「曜の携帯から勝手に番号取った。ごめんないきなり。」
「いいけど…何?」
「今から会える?」
「いや…無理」
:08/12/17 01:06 :D905i :☆☆☆
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