うまく言えない
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#51 [サな]
すぐに龍は来た。
何て言って良いかわからなくて、しばらく沈黙が続いた。

「どした?なんかあったんやろ?」

心配そうに覗き込む龍。
龍を傷つけたくないと思った。

「龍…うちとおったらいけん。うちと離れた方がいい。ごめん、別れよう」

涙をこらえながら言った。

涙を流せば龍に心配かけてしまうと思ったから。

⏰:08/12/06 01:13 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#52 [サな]
「何で?何かあったんやろ?俺、何かした?」

「違うよ、龍が悪いんじゃない。うちが全部悪い…。ごめん龍。」

「理由話せん?俺納得せんよ?」

「うちとおったら龍が傷付く。それだけ」

「傷つくかなんかわからんやん。」

「わかるよ。心が傷付くとかだけじゃない。龍、絶対怪我するよ。軽い怪我じゃ済まん。入院せんといけんくなるかもしれん。そんな龍見たくない…。」

⏰:08/12/06 01:20 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#53 [サな]
「そんなことだけ言われて納得するわけないやん。ちゃんと説明しろや!?」

話して納得してもらえるなら話した方がいいと思った。

そして過去を話した。
3年近く七瀬と付き合っていたこと。
七瀬という人間のこと。

このまま龍と付き合っていれば必ず七瀬が殴り込みに来るということ。

自分が過去どんな人だったかも。

⏰:08/12/06 01:25 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#54 [サな]
「やから龍とは付き合えん」

「俺と別れて解決するならそれでいいよ」



多分龍はうちに幻滅したんだろう。

話した後はやけにあっさり別れを承諾してくれた。

⏰:08/12/06 01:27 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#55 [サな]
七瀬は何がしたいんだろう?

お互い納得して別れたはずなのに。



その日の放課後電車で駅まで帰ると、七瀬とその連れが溜まっていた。

「おう!紗奈、彼氏はどーしたぁ?」

七瀬が馬鹿にしてくるように言った。

「あんたの望み通り別れてやったわ」

⏰:08/12/06 15:38 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#56 [サな]
「まじでー!?手間が省けたわぁ」

「何なんあんた?何がしたいん?」

「紗奈ぁ、寄りもどそー?」

「は?無理」

「まあ無理っつーならやることは1つやけどなぁ」

「そーやってうちに彼氏ができたら潰していく気やろ?アホか。幼稚くさい」

⏰:08/12/06 15:42 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#57 [サな]
「好きな女手に入れるのに手段は選びませーん」

「まじで付き合う気ないよ?」

「別に俺以外の人と付き合っても手回すだけやしいいけどなー」

「お前ほんまうざいな。」

⏰:08/12/06 15:54 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#58 [サな]
家に帰って冷静に考えてみた。

あぁもお恋できんなって思った。

七瀬と付き合った時点で、もうだめだったんだろうなって思った。

自分にはどーすることもできないし、これから先もし誰かを好きになっても付き合えない。

悔しかった。

七瀬となんか付き合わなかったらよかった…って本当に後悔した。

約3年付き合ってきたけど、後悔しかなかった。

⏰:08/12/06 16:08 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#59 [サな]
それからしばらくの月日がたった。

隣のクラスの絵美<えみ>がいきなり教室に入ってきた。

絵美は小柄でギャルっぽい感じ。
七瀬の親友の達也<たつや>と付き合ってる。

達也と七瀬は中学は違うけど元々仲が良かった。

絵美は絶対に七瀬のことで来たんだと直感で思った。

⏰:08/12/06 21:24 📱:D905i 🆔:☆☆☆


#60 [サな]
「紗奈…!ちょっといい?」

うちは頷いて絵美についていった。

中庭のベンチに座ると、絵美は深刻な顔をして言った。







「達也と七瀬、捕まったよ」

⏰:08/12/07 01:11 📱:D905i 🆔:☆☆☆


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