うまく言えない

うちはそれを聞いたとき

宏樹を失いたくない

‥と、強く思った。

宏樹が大阪に帰ってしまえば、宏樹はうちの存在なんて忘れてしまう。

‥そんなの絶対に嫌だ。

うちは本当にわがままだ。

いっぱい周りを振り回してきた。

宏樹を、いっぱい傷つけてきた。

うちは宏樹が好き。

それだけでいいんだ‥と。

宏樹は曜のことを受け入れてくれると言った。

だからもう、思い切り宏樹に甘えてしまえばいい。

最低かもしれないけど、うちはそう思った。

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久しぶりに行った宏樹の家。

合い鍵でドアを開けて中に入ると、テレビも電気もつけっぱなしで寝ている宏樹の姿。

うちはその横に座ってテレビを見てた。

しばらくして起きた宏樹。

めっちゃびっくりしてて、キョドってた。

で、うちは寝起きの宏樹に言った。

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「うちは宏樹が好き」

宏樹は固まって動かんかった。

「宏樹がまだうちのこと好きなら‥付き合ってください」

凄い恥ずかしかった。

告白とかしたことなかったし、まじでもう死にそうなくらい緊張してた。

頭に血が上るってゆーか‥顔が赤くなるどころの問題じゃなかった。

「‥‥‥俺寝ぼけとる‥？」

とか言い出すから、おもきし肩パンしたった。

「いった～!!何してんねん!!」

「人が真剣に告白してんのに何やん!最低！宏樹なんか知らん」

うちは知らんうちに泣いてた。

「ご‥ごめん!!泣かんといて!?ってか‥!!本気で言うてる!?」

「冗談で言うわけ無いやんか‥ボケ!!」

「付き合お。ほんま嬉しい。ありがとう」

宏樹はそう言って、泣きまくってるうちを抱きしめた。

やけど、現実に戻ってちゃんと話した。

宏樹のこと好きやけど、曜が一番やってこと。

これからも曜を愛していくだろうと言うこと。

やからまたいっぱい傷付けるかもしれん。

それでもいい？

って聞いた。