僕の声

私は駅前のコンビニで
しゃぼん玉を買った｡

かな｢いいねー

ひさびさにやると楽しいよねー

｣

みみ｢え？しゃぼん玉なんかやらんし

｣

かな｢･･え？｣

私は駅の自転車置き場に行き放置してある自転車にしゃぼん玉の液を全部かけた｡

かなはそれを見て笑った

かな｢おまえ､なにしてんだよー

｣

こんなくだらない事を
いつも繰り返して笑った｡

かな｢次は次は～？｣

みみ｢次はアレをパクる!｣

駅前の某ハンバーガーショップの垂れ幕をパクって部屋に持って帰り飾った｡

だんだん空が明るくなってきたので解散する事にした｡

太陽の光を浴びると溶けるわ～とか意味のわかんない事言って笑い合ってた｡

朝帰り･･

みんなが行動を開始する時間に寝る｡
こんな毎日が楽しくてしょうがなかった｡

親の声なんて聞こえてこなかった｡
てゆうか聞きたくなかった｡

パパは考えが昔の頑固オヤジで凄い厳しかった｡
ママは気づいた頃にはスナックで働き家にいなかった｡
兄は悪い事をしたから年少にいた｡
兄の嫁は兄を待ち続け家に兄との間にできたガキと住んでた｡
弟はまだ小学生でかわいく純粋だった｡

家庭内のゴタゴタは常に兄が主役だった｡
兄の事で喧嘩をする親の声
兄の事で泣いている嫁の声
はっきり言ってうざかった

どうでもよかった｡

また外が暗くなってきた頃に私は起きて行動を開始する｡

携帯電話が新着メール１件をお知らせしていた｡

知らないアドレス･･･

｢ゆうきだよ(^^ゞわかる～？｣

この時はまだ他社の携帯同士では絵文字メールはできなかったからショックを受けたのを覚えてる｡

ゆうきはDoCoMoだった｡

私はau･･｡

でもメールが来たことに凄い喜んだ｡

この日からゆうきとのメールのやりとりが始まる｡
やりとりが途切れないようにどうでもいい事を質問しまくった気がする

だーいぶ外が暗くなり､かぁ～たんに電話をした｡

かな｢･･おあよぉ～｣
みみ｢おいっ

はよ起きろ

｣
かな｢了解っす!｣

電話を切って､かぁ～たんの家に向かう｡

またいつものようにワン呼･･
かぁ～たんからの手合図･･
２ケツして駅･･｡

なんにも言わなくても通じてる２人

かなり気持ち悪いくらいの親友だった｡

かな｢今日は何をされるんですか～？｣
みみ｢今日はもう決めてきました～!｣

コンビニに入ってチョーク､油性ペンを買って地元に落書きをした｡

私の住んでいるところは､かなり田舎だったから夜の道路は車が通らない｡

唯一､パトカーくらいが徘徊して通るくらいだった｡

道路にたくさん落書きをした｡

みみ｢めちゃでけ～黒板だね!!｣
かな｢間違いねぇ～｣

かな｢あっ

みみパーカー来たー

隠れよ!!｣

(パーカー＝うちらの中でパトカーの呼び名)

外が暗かったためパトカーは落書きに気づかず通り過ぎた｡

パトカーが行った後もまた落書きを続けた｡

こんな田舎だから警察もうちらをよく知ってる｡
警察の中で有名になるのは早かった｡
補導回数は百を越えたんじゃないかってくらい｡

みみ｢ねぇつまらんくなったでやめん？｣
かな｢(笑)いいよ｣

いつも私から何かをしようと持ち掛けて､いつも私からつまらんくなったと言ってはやめて･･かぁ～たんをよく振り回した｡

かぁ～たんはいつも嫌な顔せず笑って"いいよ"と言ってくれた｡

最悪な時は
｢だれ～？こんな事しよトカ言ったやつ～!!まじつまらんてー!!｣
と､かぁ～たんのせいにして笑った｡

その度にかぁ～たんは
｢いやいやいやー､おまえだからね

｣
と､笑って言ってくれたね

駅のベンチに腰掛けて
この日は残りの時間を
語ることにした｡

みみ｢どうなの？｣
かな｢なにが

(笑)｣
みみ｢なにが

ってアレだよ

｣
かな｢アレってなんだよ

｣
みみ｢おーいーシラケる

｣
かな｢なんだよ､めんどくせーぞ今日｣
みみ｢(笑)てか好きな人できたかも｣
かな｢まじ

だれ

｣

私は､かぁ～たんにゆうきの事を話した｡

かぁ～たんにゆうきを会わせる約束をしてその日は外が明るくなってきたため解散した｡

―次の日

夕方起きるとまた携帯を開き新着ﾒｰﾙ１件のお知らせがあった｡

画面には"ゆうき"とでていた｡

これだけでテンションが上がった