人を嫌った犬の一生
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#1 [太郎]
この話は俺の家族だった愛犬の一生のお話です。
誤字脱字等は気にせず見てあげてください。
では
>>2から始まります。
:09/04/14 10:39
:D905i
:dDKpoZ0.
#2 [太郎]
出逢いはデパートの屋上広場だった。
人間から捨てられ、一つのゲージに詰められた小さな命たち。
里親を探していた。
ちょうど五歳だった俺はすごく動物が好きで、たまらなく犬が欲しかった。
お母さんに頼みこむと、この屋上広場に連れてこられたのだ。
:09/04/14 10:43
:D905i
:dDKpoZ0.
#3 [太郎]
子犬や子猫たちが一匹ずつ紹介されていく。
紹介された動物を欲しい人間達がジャンケンで誰が里親になるのか決める。
幼いながらも俺には不思議な光景に見えた。
そして、鼻の先が黒い雑種の子犬が紹介された。
俺は「ビビッ」ときた。
「あの犬が欲しい!!」
:09/04/14 10:47
:D905i
:dDKpoZ0.
#4 [太郎]
この子犬は人気だった。
里親希望の人間が8人ほど集まった。俺もその一人だった。
ジャンケンをする。
「ジャンケン…ポイ!!」
俺意外の7人はパー。
俺はチョキ。一人勝ちだった。
一緒にきてたお母さんと五歳上のお兄ちゃんで喜んだ。
本当に寝顔があいくるしい子犬だった。
:09/04/14 10:52
:D905i
:dDKpoZ0.
#5 [太郎]
違うブースで予防接種を受ける。注射をされても寝たまんまの子犬。
その可愛さに思わず笑ってしまった。
帰りの車の中、後部座席には俺と子犬で乗った。
子犬は臆病なのか、俺の腰の下にもぐりこもうと必死だった。
そして気付くと、また寝ていた。
この日から、この子と15年間にも渡る波乱万丈の生活が始まる。
:09/04/14 10:57
:D905i
:dDKpoZ0.
#6 [太郎]
11月25日、その子は俺の家族になった。まだ生まれて間もない、毛の生え揃ってないような子犬。
大きめの衣装ケースに、毛布とミルクを混ぜたドッグフード、水をおいてあげ、小さな犬小屋を風呂場の脱衣所に作ってあげた。
毎日、幼稚園から帰ってきた俺は子犬を撫でてあげた。
可愛くて仕方がなかった。
この時、名前はまだ無かった。
:09/04/14 11:04
:D905i
:dDKpoZ0.
#7 [太郎]
1ヶ月くらい経っただろうか。ヨチヨチ歩きながらも、衣装ケースの小屋から這い上がって出てきて、家の中を歩きまわるようになった。
そのたびに家族の誰かが小屋に戻してあげる。
また出てくる。
の繰り返しだった。
ある日テレビを見ていると、玄関から「ゴンッ」と音がした。
行ってみると、子犬が玄関の段差から落ちたようだ。
それを見て子犬の名前は決まった。
:09/04/14 11:16
:D905i
:dDKpoZ0.
#8 [太郎]
言うまでもないかな。
名前は「ゴン」。
家族満場一致の決定だった。
それから数ヶ月で、ゴンは外に出るようになった。
俺の家は山の中だったので、無駄に庭が広かった。のびのびとゴンが育つように、庭の中で放し飼いをするようにした。
もちろん庭から外に出ないように、色々な場所に柵を作って。
:09/04/14 11:20
:D905i
:dDKpoZ0.
#9 [太郎]
初めて歩くうちの庭に、ゴンは興味津々だった。
お母さんの作った花壇をめちゃめちゃに荒らしたり、玄関の目の前に糞をしたりと、イタズラな面もあった。
幼い俺はゴンを叱る事はせず、叱り役はもっぱらお母さんだった。
その頃のお父さんは、家の中でも浮いていた。
帰ってきても「ただいま」も言わず、部屋に入る。
たまに夜中、お母さんとお父さんの喧嘩する声が聞こえる事もあった。
:09/04/14 11:57
:D905i
:dDKpoZ0.
#10 [太郎]
うちの家庭は壊れていた。
お母さんとお父さんの不仲に始まり、お母さんとお父さんの実家の不仲、お母さんの俺やお兄ちゃんに対する過度な叱り方(虐待)など…。
しかしそんな中でもゴンの可愛い姿を見ると癒された。ムードメイカー、と言えたのかな。
お母さんに叱られ泣いているとゴンが近づいてその場に座り、不思議そうな表情で首をかしげてきた。
その表情を見てさらに涙が溢れた。
:09/04/14 13:47
:D905i
:dDKpoZ0.
#11 [太郎]
何年か経つと、そんなあいくるしいゴンが人に慣れてない事に気付く。
郵便屋さんにすごく吠えたり、散歩に行くと他の人や犬に飛びかかろうとしたり。
人里離れた山の中で家族意外と触れ合うこともなく数年を過ごしたゴンは、他の人間を見ると怖かったのかもしれない。
小学校一年生になったある日、俺は珍しく友達をうちによんだ。
お母さんがゴンを鎖で繋いでいたが、友達が俺やお母さんが目を離したすきにゴンを撫でようとした。
:09/04/14 13:53
:D905i
:dDKpoZ0.
#12 [太郎]
するとゴンは、その友達の腕に勢いよく噛みついた。
「ゴン!やめなさいっ!!」
お母さんが鎖をひっぱり、友達からゴンを引き離した。
「いたいいたい!」
友達は泣いていた。7歳の俺は何もできなかった。
帰り道、友達は何も話さず帰っていった。
お母さんと俺は、お菓子を持ってその友達の家に謝りに行った。
:09/04/14 13:57
:D905i
:dDKpoZ0.
#13 [太郎]
謝罪はしたが、その友達とはそれ以来一切口をきかなくなった。
あの時「ゴンには触らないでね。噛まれるからね。」
と念を押して何回も言ったのにそれでもゴンに触った友達が悪いんだ、とゴンを恨むことはなかった。
幸い傷はそんなに深くなく、謝罪に行った時は大袈裟な包帯をしていたが、次の日にはバンソウコウに変わっていた。
:09/04/14 14:01
:D905i
:dDKpoZ0.
#14 [太郎]
お母さんはゴンを怒った。俺にはなぜゴンが怒られるのか分からなかった。
洗濯物を叩く棒でゴンを叩いた。ゴンは「キャン」と痛そうな声をあげた。
かわいそうで仕方がなかった。
「ゴンは触られたから噛んだんよ。なんでゴンを叩くん?」
お母さんに聞くと、次は俺が怒られた。
「あんたの友達が噛まれたんよ!あんた友達を何と思っとるの!?」
:09/04/14 14:13
:D905i
:dDKpoZ0.
#15 [太郎]
髪を引っ張られ叩かれ蹴られ、またいつもの虐待が始まった。小さな俺はひたすら耐えるしかなかった。
そして怒られたあとは必ずゴンのいる庭へ行く。
ゴンは俺に対し、申し訳なさそうな表情をし、木の影からこっちを見ていた。
「ゴン、おいで!」
そう言うと走って寄ってきた。
「ゴンが悪いんじゃないよ。」
そう言うとゴンは俺の手をペロと舐めた。
:09/04/14 14:19
:D905i
:dDKpoZ0.
#16 [太郎]
他人には吠えたり噛んだりするゴンだったが、家族にはそんな事はしなかった。
隣に住む犬好きのおばさんが、「ゴンちゃんは、立派な番犬だね。」と言った。
まるで自分が褒められたようで嬉しかった。
そのおばさんが、ある日ゴールデンレトリーバーの雌のコノちゃんを買ってきた。
ゴンはコノちゃんを気に入ったのか、散歩で家の前を通るコノちゃんをジッと見つめていた。
たまにコノちゃんがうちの門まで来て、ゴンと門越しにジャレる事もあった。
:09/04/14 14:28
:D905i
:dDKpoZ0.
#17 [太郎]
他の犬には吠えるのに、コノちゃんには吠えもせず、ジッと見つめるだけ。恋してたのかな。
それから数年経ったある日、台風の影響で大荒れの天気の中、やっとの思いで学校から帰ってきた俺は家の異変に気付いた。
いつも門の前に座り出迎えてくれるゴンが今日は居ないのだ。
ビックリして家に入りお母さんに、「ゴンはどこ行ったん!?」と聞くと、「え?庭にいなかった!?」とお母さんも驚いた。
:09/04/14 14:34
:D905i
:dDKpoZ0.
#18 [太郎]
雨に濡れない為にどっかに入り込んでるんだろう、と庭中を探したが見つからない。
もしや、と思い家の裏の柵を見ると台風のせいか柵がくずれていた。
「きっとこの柵を乗り越えて庭を出たのね!」
お母さんと俺は車に乗り込み、散歩コースや家の周辺を探し回った。だが見つからない。
「まさか車に轢かれたりしてないよね…」
いやな想像が頭をよぎる。
:09/04/14 14:38
:D905i
:dDKpoZ0.
#19 [太郎]
結局見つからないまま家に戻ると、家の電話に留守電が入っていた。隣のおばさんからだ。
「ゴンちゃんがうちの庭にいますんで迎えにきてあげてください。」
驚いた俺とお母さんは、急いで隣のおばさんの家に行こうとすると、門の前にゴンがいた。
強風に乗り激しさを増す雨に打たれながら、目をすぼめながらゴンが帰ってきたのだ。
「ゴン!どこ行っとったんね!」
そう言ってお母さんが門を開けると自分から入ってきた。
:09/04/14 14:43
:D905i
:dDKpoZ0.
#20 [太郎]
どこで冒険したのか、体中泥だらけだった。
「このバカ犬がっ!」
お母さんはゴンを思い切り叩いた。ゴンはもう叩かれ慣れているのか鳴きもせず、ジッと叱られていた。
きっとコノちゃんに会いたかったんだろうなー。
俺はそんな事を考えていたと思う。
それからと言うもの、庭の抜け出し方を知ったゴンは、たびたび抜け出すようになる。
:09/04/14 14:47
:D905i
:dDKpoZ0.
#21 [太郎]
抜け出した時、誰か人を噛まないか心配だった。それだけが本当に心配だった。
あまりに大きなケガをさせてしまったとしたら…。『保健所』という場所を知っていたからだ。
きっとこの『保健所』という言葉は、犬を飼っている人にとってもっとも聞きたくない言葉だろう。
ゴンによる二人目の被害者は宅急便屋さんだった。
:09/04/14 14:59
:D905i
:dDKpoZ0.
#22 [ぁき]
読んでます

動物の話しは辛くなる場面が多くて弱ぃけど私も動物好きなんで最後まで読みたぃです


書き込み大変かもしれなぃけど最後まで頑張ってくださぃね

更新待ってます

:09/04/14 20:09
:P704i
:RYDqvBm2
#23 [太郎]
郵便屋の青年は、『猛犬注意』と門に看板を貼っているにも関わらず手を出し、指先を噛まれた。
今回も傷はそんなに深くなかった。すり傷程度だった。
またゴンはお母さんに叱られる。
言っておくがお母さんは叱るだけではない。一番ゴンを撫でたのもお母さんだろう。
この事件があったあと、ゴンは縄で繋がれる事になる。
広い庭の一角がゴンの縄張りとなった。
:09/04/14 20:13
:D905i
:dDKpoZ0.
#24 [太郎]
俺は小学校5年生になった。
突然お母さんはあまり部屋から出てこなくなった。1日中ベッドで寝ていた。
幼い俺にはよく分からなかったが、重度の鬱病にかかっていた事を知ったのは一年後だった。
小学校5年生の俺と高校一年生のお兄ちゃんには、どうすることもできず…というか、なぜ部屋から出てこないのかも分からなかった。
お父さんは相変わらず、帰ってきたらすぐ部屋に戻る。そのせいかお母さんの異変にすら気づかなかった。
:09/04/14 20:21
:D905i
:dDKpoZ0.
#25 [太郎]
:09/04/14 20:23
:D905i
:dDKpoZ0.
#26 [太郎]
その頃からだろうか。
ゴンは家の玄関の方を向いて聞き耳をたてるようになった。
我が家の構造上、廊下の窓から玄関の外側が見える。窓からふっと玄関を見るといつもゴンが耳を頻繁に動かしながら家の中の様子をうかがっていた。
今になって思うが、一番我が家の状況を知っていたのはゴンだったのではないだろうか。
お母さんが部屋からあまり出て来ない生活が始まって一年くらいが過ぎた。
:09/04/14 20:28
:D905i
:dDKpoZ0.
#27 [太郎]
家に帰っても、お母さんは部屋から出てこない。出てきたとしても八つ当たりのよう暴力。
俺は家が嫌いになった。門限を過ぎても友達と遊ぶようになった。
だがそのせいで、やっぱり家に帰ると怒られる。家に帰るのがイヤだった。
俺が家に帰ると、快く出迎えてくれるのはゴンだけだった。
つらかった。頼れるのは友達だけ。そんな風に感じていた。
:09/04/14 20:33
:D905i
:dDKpoZ0.
#28 [太郎]
そんな家族を、ゴンは玄関の前で見守ってくれていた。
中学一年になった俺は、あまり家に帰らなくなった。
お母さんの体調はだいぶ治ったが、もうすでに家庭はボロボロだった。
そんな家には帰りたくないと、毎日のように家出や夜遊びを始めた。不良に憧れた。
お母さんは帰らない俺を朝でも夜中でも探し回った。
何度も見つかり、家に連れ戻される。
門を入ると、ゴンはいつも駆け寄ってきて何もなかったように優しく出迎えてくれた。
:09/04/14 20:40
:D905i
:dDKpoZ0.
#29 [太郎]
中学二年生の夏休み前、俺は変わらず毎日ハメをはずして遊び回っていた。
そんな時だった。玄関の前で急にゴンが倒れた。手足は伸びきって痙攣していた。
ちょうど俺は家に帰っていて、その姿を目の当たりにした。
『このまま死ぬんじゃないか』
不安がこみ上げてきて涙が出た。どうしていいのか分からなかった。
数分経つとゴンは自力で立ち上がった。一時間後にはいつも通りに戻っていた。
:09/04/14 20:50
:D905i
:dDKpoZ0.
#30 [太郎]
何だったんだろう…貧血?
病院につれていっても、獣医さんに噛みつくに決まってる。そんな危険なゴンを病院に連れて行く事はできなかった。
それからはいつも通りのゴンに戻った。
俺は相変わらず家に帰らない日々を続けた。しかし、友達と遊んでいても、「もし俺が遊んでる間にまたゴンが倒れたら…」そう考えてしまい怖くなった。
:09/04/14 20:55
:D905i
:dDKpoZ0.
#31 [太郎]
ある日なぜか無償にゴンの事が気になり、友達とペットショップでゴンに似合いそうな首輪を買った。赤色でハートの柄。ゴンは雄だったが、やけにその首輪が似合いそうに感じた。
家に帰ってからゴンにつけてあげた。予想通りばっちり似合う。最初は新しくなった首輪に慣れなかったようだった。
それから間もなくして、またゴンが倒れた。それを聞いたのは倒れて2日たってからだった。
この前と同じように一時間後くらいにはまた普通に戻ったらしい。
:09/04/14 21:08
:D905i
:dDKpoZ0.
#32 [ぁき]
:09/04/14 22:01
:P704i
:RYDqvBm2
#33 [太郎]
こんな事が何回続いただろうか。
夏休みになった。友達と遊んで家に帰ると居間に中学校の担任教師と学年主任がいた。
「ここに座れ。」
担任教師がいつもにない真面目な顔で言った。お母さんもいる。
俺は訳が分からぬまま、言われた通りそこに座った。
「早速やけど、お前、夏休みの間今いる友達と離れてみらんか?」
学年主任が言った。
:09/04/14 22:29
:D905i
:dDKpoZ0.
#34 [太郎]
「は?意味わからんのやけど…」
俺は言ってる意味が理解できなかった。
「今お前のお母さんとも話してたんだが、夏休みの間どこか遠くに行って今の友達と距離をおいてみろ。今のままじゃお前は立ち直れなくなるぞ。」
なんで俺だけ?と思った。
それを鵜呑みに聞くお母さん。それを俺に話す時には、もう沖縄に一ヶ月間行く事は決定していた。
翌朝、心の整理もつかないまま出発。
:09/04/14 23:10
:D905i
:dDKpoZ0.
#35 [太郎]
出発の時、ゴンには何か分かっているみたいだった。やけにくっついてきて、悲しそうな表情をしていたのを覚えてる。
「ゴン、俺は一ヶ月くらい出掛けるけど元気でおれよ。」
確かそんな事を言っただろう。ゴンは、駐車場から出る俺が乗った車にずっと吠えていた。
でも俺には、ゴンの悲しそうな表情より、友達と離れる事の方が悲しかった。
この頃、ゴンは九歳だった。俺はゴンがいる事が当たり前になり、撫でてあげる回数も減っていたと思う。
:09/04/14 23:17
:D905i
:dDKpoZ0.
#36 [太郎]
一ヶ月たった。沖縄を出て、俺が帰りついたのは、今まで住んでいた家ではなかった。
俺が家にいなかった間、お父さんとお兄ちゃんで引っ越しをしていた。
引っ越しをする、と初めて聞いたのも決定してからだった。
知らない家。ゴンは狭い庭に繋がれていた。一ヶ月ぶりの再開にゴンは尻尾を大きく振った。
しかし、俺は納得できなかった。今までいた学校にサヨナラも言えず転校させられた事、一ヶ月だけと言っておきながら……と、恨みはつのっていった。
この家庭で俺の味方はゴンだけだと本気で思った。
:09/04/14 23:26
:D905i
:dDKpoZ0.
#37 [太郎]
俺は家に引きこもった。新しい中学校にも2日で行かなくなった。「何で俺が…」 今思えば、あの時の俺はおかしかった。
毎日家の中で暇を持て余した俺は、ゴンと遊ぶのが楽しみになった。
この頃のゴンは、急に倒れる事もなくなり元気だった。家の様子をうかがうのも相変わらずだった。
今まで家出やらで撫でてあげなかった分、いっぱい遊んだ。
新しい土地に友達もできなかった俺の心のより所は、ゴン意外の何者でもなかった。
ゴンが居なくなるなんて…考えるだけで涙が出た。
:09/04/14 23:33
:D905i
:dDKpoZ0.
#38 [太郎]
相変わらず我が家はゴタゴタ続き。両親の喧嘩は毎日になった。そんな怒号飛び交う家の庭で、俺はゴンと遊んでいた。
高校にも行かなかった。別に行きたい高校もなかったから、と理由をつけたが、めんどくさかっただけだ。
ある日、ゴンがまた倒れた。前の家でもあった倒れ方。また発作が出だした。
ここからゴンの異変は大きくなっていく……
:09/04/14 23:39
:D905i
:dDKpoZ0.
#39 [太郎]
一つ目の異変。
倒れてから数日たったある日、夜中急に庭からゴンの「クゥーンクゥーン」という悲しそうな鳴き声がした。
言ってみるとゴンは尻尾を巻き、こっちを見ていた。周りを見ても何事もなさそうなので、家に戻ると、また「クゥーンクゥーン」と鳴く。
たまに「ワンッ」と大きく吠えた。夜中とゆう事もあって近所迷惑になるだろうと思い、その夜は玄関に入れてあげる事にした。
翌日の夜、またゴンの鳴き声が。その日も玄関で寝かせた。
:09/04/15 00:26
:D905i
:NTagMB.Q
#40 [太郎]
次の日も、またその次の日も。ゴンは夜を怖がるようになった。
「ゴン、お前臆病になったな!」
と笑いながら俺は言った。
ゴンは変な表情をした。まるで俺の言ってる事が分かるように。
それから、我が家の夜の玄関はゴンの縄張りになった。ゴンは玄関でも聞き耳をたてていた。
それから少ししてだった。
:09/04/15 00:29
:D905i
:NTagMB.Q
#41 [太郎]
お父さんが別居を始めた。ある日急に仕事から帰ってこなくなったのだ。
俺にはどうでもよかった。両親が離婚しようが関係ない、なんて強がっていた。
そんな状況もゴンは知っていただろう。きっと。
あまり時間が経たない内に、ゴンに二つ目の異変が出た。
雷を怖がるようになったのだ。雷がなると、庭に居ようと玄関に居ようと「クゥーン…ワンッ」と鳴くようになった。
お母さんがその度にゴンを叱ったが、まるで子犬に戻ったかのように雷に怯えていた。
:09/04/15 00:35
:D905i
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#42 [太郎]
そしてさらに三つ目の異変がすぐやってきた。
糞やオシッコを我慢できなくなった。
今まで、玄関に入れてあげると、糞やオシッコを玄関でする事は一切なかった。
朝、庭に出ると我慢してたものを一気に出す、とゆう感じだったのだが、我慢できず玄関で漏らすようになった。
それと同時に、水を異常なほどに欲しがるようになる。2リットルを一気に飲み干してしまうほどだ。それでも足りないと吠える時もあった。
ボケが始まったのだろうか…。
そんなある日事件は起きた。
:09/04/15 00:42
:D905i
:NTagMB.Q
#43 [太郎]
散歩は夜遅くに行く事にしていた。あまり早い時間に行くと、通行人が多い為ゴンが飛びかかる危険があるからだ。
その日は俺が散歩をしていた。いつものコースを歩き、俺は空を見上げていた。星が輝く夜だった。
その瞬間、ゴンは何かに飛びかかった。急な出来事に訳が分からない俺。ゴンが飛びかかったのは、ウォーキング中のおじさんだった。
ゴンの牙は、おじさんの横腹付近を思いっきり捕らえていた。
「ゴン!!!やめろっっ!!!!」
俺は縄を力いっぱい引っ張った。
:09/04/15 00:54
:D905i
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#44 [太郎]
おじさんは「ぐぅわぁぁ」と声にならない声をあげ、その場に倒れた。
何十秒か経って、やっとゴンの牙は横腹を離した。ここで俺は何が起きたのか理解ができた。
気が動転したのか、縄を持つ手が震えている。
おじさんはヨロヨロと立ち上がり、「お前どこの子だ!親呼んでこいっ!」と俺に怒鳴った。
ゴンはおじさんに向かって吠え続けていた。
:09/04/15 01:00
:D905i
:NTagMB.Q
#45 [太郎]
俺はその場で携帯からお母さんに電話をかけた。
「ゴンが人を噛んだんやけど。」
お母さんは慌てて駆けつけた。
そのままお母さんの車で、おじさんを病院までつれていった。夜遅かったので病院を探すのに苦労した。
俺はゴンは家に連れ戻した。ゴンはどこか申し訳なさそうな表情をして、水を飲み始めた。
傷はかなり深かった。わき腹にくっきり歯形がつき、3針も縫う大怪我。
今まで何人か噛みついたゴンだが、ここまでは始めてだった。
:09/04/15 10:09
:D905i
:NTagMB.Q
#46 [ち_たン(`pω・´)]
ゴンちゃんかわゆ(´pωq`)
読んでますっ★
がんばってください!
:09/04/15 10:23
:DM002SH
:JRowZxhs
#47 [太郎]
「予防接種は毎年していますか?」
おじさんがたずねた。
予防接種…毎年行う事が義務になっているが、ゴンは予防接種につれていけるようなおとなしい犬ではなかった。
「何年か前に…」
「去年はしてないんですか!?」
「……はい」
言い訳すらなかった。本当にしてなかったのだから。
狂犬病は、今の日本ではここ何十年と発病した情報のないものだった。
……が、タイミングが悪かった。
:09/04/15 10:27
:D905i
:NTagMB.Q
#48 [ゆき]
続き気になります
病気か何かですか??
更新頑張って下さい
:09/04/15 10:30
:921SH
:LOt24KDo
#49 [太郎]
ちょうど数日前、中国で何十年ぶりに狂犬病が発病したとニュースでやっていたのだ。
そのニュースを俺も、お母さんも、そのおじさんも知っていた。
おじさんの怒りは爆発寸前だっただろう。
噛まれた痛み、狂犬病の恐怖。
「保健所で処分してください。」
おじさんはハッキリと言い放った。
:09/04/15 10:33
:D905i
:NTagMB.Q
#50 [太郎]
:09/04/15 14:44
:D905i
:NTagMB.Q
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