バツイチ子持ちの君へ
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#91 [けん]
このポーチ。
今も大事に残してある。
いつも蒼汰が乗っていた俺の車のギアにひっかけてある。
もちろん手紙もだ。
五歳の子供が書いた手紙だから、暗号に近いけど。笑
でも俺にはちゃんと読めるよ。
ありがとう蒼汰!
嬉しい父の日だったけどこの辺りから絵美の様子がおかしく感じていた。
:09/06/25 15:16
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#92 [けん]
付き合い始めて一年半の7月。
絵美が突然
「けんちゃん、実家に帰ってくれへん?」
と言ってきた。
当然俺は
「何で」
って聞いた。
すると
「けんちゃん毎日仕事の帰りが遅くて、洗濯とかご飯とか子育てしながらじゃ体力持たへんから。」
仕事の帰りは確かに遅い。だから俺は、洗い物とか洗濯とか自分でできる事は自分でしていた。
絵美に負担をかけないようにしていた。
納得はできなかったが
絵美が望むなら・・・と思って、翌週家を出た。
:09/06/25 15:23
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#93 [けん]
こうなる少し前から
絵美の異変には気付いていた。
絵美は設備会社で事務をしている。正社員で。
子持ちの女性を正社員で採用してくれたこの会社は、とても良心的だった。
普通なら小さい子供がいると、熱が出るとすぐ休むとか色々問題があるので採用を嫌がる。
この会社に入る前は
派遣会社で事務をしていた絵美。
色々わけあって辞めた。
すぐに次の仕事が見つかると思って安易に辞めたが、現実はやはり厳しかった。
:09/06/25 16:42
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#94 [けん]
辞めてから毎日就職活動に励む絵美。
でも、子供が理由で不採用ばかりだった。
ただでさえ、難易度が高いのに絵美は、正社員で働ける事務の仕事で、土日祝が休み!という理想を抱いていた。
そんなのあるわけないと思っていた。
仕事がない間、俺の収入のみで暮らしていて、絵美はそんな俺に負担をかけたくない・・・と焦っていた。
俺は
「焦らなくていい。絵美が望むようにしたらいいやん。」
と言っていたが、絵美は毎日焦っていた。
そんな日々が続き
イライラから蒼汰にあたるようになった。
情緒不安定だった。
:09/06/25 16:49
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#95 [けん]
そんな姿を見てられなくて、俺は内緒でハローワークに相談に行っていた。仕事をサボって・・・笑
絵美が望む仕事が無いか相談していたが、やはり難しかった。
そんな時、ある会社の求人広告を見つけて絵美は応募した。
結果的に採用になったものの、この会社が最悪だった。
セクハラがひどい。
全部絵美から聞いた話しだが、あまりにもひどくて、入社して間もなく絵美は仕事に行くのが辛いと毎朝泣いていた。
俺は絵美に辞めろとだけ告げた。
そして俺は、絵美の働いていない時間にこの会社に行って、セクハラ男をぶちのめしてやろうと思った。
でも会えなかった。
:09/06/25 16:57
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#96 [けん]
そして
今の会社を見つけ
見事に採用された。
採用通知が出た時
2人して一緒に喜んだ。
この時は本当に良かったと思っていた。
でも
今、俺が思う事は
もし絵美が
この会社に入らなければこの会社の求人を見つけなければ・・・
今でも
俺の横にいたのかも
そう思うと
やっぱり悔しい。
:09/06/25 21:52
:F905i
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#97 [けん]
話しが飛んでしまったけど、絵美の様子がおかしくなったのは、この会社に入社して一年が経つ頃。
家でしきりに
取引先の営業マンの話しをしてくるようになった。
でも、その時は
別に気にしなかった。
家を出て三週間が過ぎた頃。
車で遠方までドライブに出かけた。
夜からドライブを始めたので元々、この日は車で寝ようと話していた。
窮屈な車内で、ぐっすり眠れているのは蒼汰だけ・・・
そんな状況だからか
絵美がラブホに行こう
と言ってきた。
:09/06/25 22:28
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#98 [けん]
確かに、このままではろくに寝れない。
かといって、今から宿を探すなんて無理だ。
でも蒼汰に悪影響だろ?と思ったが、絵美は
「寝てるから大丈夫!」
そう言って乗り気だった。
後日談では
この日の事を蒼汰は
保育園の先生にこう話していたようだ。
「昨日、お城に泊まった」
わかりやすい表現やな。笑
行き当たりばったりの
ドライブだったが、
これが最後のデートになった。
:09/06/25 22:33
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#99 [けん]
この一週間後。
絵美のおばあちゃんと一緒に買い物に出掛けた。
おばあちゃんは腰が悪く、歩くのが辛いみたいで車で近くの商業施設に連れて行ってあげた。
そんなおばあちゃんに
絵美が、腰に優しい
リクライニングチェアをプレゼントしていた。
こんな優しい絵美が
俺は好きだった。
おばあちゃんと別れて
家に帰ると
「疲れた」と言って、絵美は横になってしまった。
ヒマを持て余す蒼汰と一緒に、近所の公園でキャッチボールをした。
:09/06/25 22:41
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#100 [けん]
「けんちゃん!今度は
もっと大きい所で野球をしよう!」
目を輝かせて話す蒼汰。
「そうやな。じゃあ今度はお母さんにお弁当を作ってもらって、もっと大きい公園に行こう!」
何度目かわからない指切りゲンマンをした。
この何時間後かに
俺は突然、絵美から
別れを告げられた・・・
蒼汰との約束は
守れない物になった。
蒼汰・・・けんちゃんは針千本飲まなアカンな。
:09/06/25 22:46
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