俺と幼なじみ２

翔といつも仲良く出来とるみなみには俺の気持ちは分からん。

みなみだって絶対、翔に同じ事されたら傷付くやろ？

同じ思いをしてみな分からへん事やからな･･･

それからは未知にシカトされとった。
喋る事は喋ってくれるけど短文ばっかりやったな･･･
親父にはのけ者にされるし母ちゃんも変な態度取るし･･･
やけど家族やから意外と普通やし。
家におる時は子供とおる時間が１番幸せやった。

家におるのが嫌で、未知が俺ん家におる時は未知の家に逃げたりしとった。
未知の母ちゃんは

『まぁ男は浮気する事あるからねぇ･･･男に限らず女だって浮気するんやから、目を瞑る事も必要やと思うけどねぇ。』

みたいな事を言っとった。

浮気した事が嘘って事をいつ言うかタイミングが分からないまま、そのまま時間は過ぎてった。

そしてある日未知と部屋に２人でおって、玲子の事を言ってくる未知の悲しい顔を見とる時･･･

電話が掛かってきた────

中学からの友達の雄也からの電話やった。

『今何しとる？』
『家におるよ。』
『あのさ･･･お前落ち着いて聞けよ･･･？』
『何？』

『アッキーが･･･

自殺した。』

アッキー。
本名出したくないで出さんとくな。
仲良い連れ。
俺とつるんどる奴等皆が仲良かったと思う。
そんなアッキーが、自殺した────

『は･･･？』
『首吊って死んだ･･･』
『･･･』

俺の心臓はバクバク鳴っとった。

『アホか、変な冗談言うな。』
『冗談じゃねぇし。』
『冗談じゃなかったら何でそんな落ち着いとるん？』

『お前に電話掛ける前に散々泣いたでな。』
『ウザいしお前。変な事言うなって。』
『いや、マジやから。』
『･･･』

コイツの声のトーンからしてそれが本当やと悟った。

『は･･･？意味分からへん･･･』
『だから自殺したんやって。』

なぁ雄也･･･
何でそんな事が平気で言えるん？
何でそんな落ち着いとれるんやて･･･

『アッキーは･･･死んだんや。』