俺と幼なじみ２

俺はそん時やけに照れ臭くて何も言えへんかった。
だから

『アホか。』

って言ってしまった。
素直じゃねぇな、俺･･･
そしてずっと会ってなかった裕樹にも会う事にした────

久しぶりに裕樹に電話を掛けた。
そしたらすぐに電話に出た。

『久しぶりやな、元気？』
『元気っすよ･･･遼さんは？』
『俺はまぁ普通。それよりさ、いつ暇？会えるか？』

裕樹は戸惑っていたけど、会う日を約束した。
会う場所は、裕樹と一緒に飲んだ居酒屋だった。

当日未知に言った。

『今日飯食ってくるで夕飯いらんわ。』
『分かったー、誰と行くの？』
『裕樹と。』
『･･･』

未知が少し動揺したかのようにも見えた。

『そっか･･･分かった･･･』

『なんか動揺したやろ。お前本当にもう裕樹と何もないんやろな？』

『あるわけないやん。』

『じゃあ何で動揺した？』

『久しぶりに、その名前聞いたでやん･･･それに遼ちゃんが裕樹と会うなんて思ってもなかったし･･･』

『俺も会いたくなかったんやけどな、ムカつくってだけじゃ終わらせれんけど、やっぱり俺の後輩やからな。』

『そっか･･･』

『じゃあ行ってきます。』

いつものように仕事に出掛け、その日の夜裕樹に会った────

会う前はかなりドキドキやった。

俺のが先に店に着いたもんで待っとったんやけど、マジで緊張した。

だからやけに煙草を吸ってまったな･･･

んでついに、裕樹が来た────

『お久しぶりっす･･･』
『よう･･･』

裕樹が顔を覗かせたんやけど、俺と目を合わせようとはしんかった。

『座れば？』
『はい･･･』

裕樹は俺の前に座った。
『なんか飲む？』
『あ、生中で･･･』

お互いにビールを注文してから無言やった･･･(笑)
まぁ俺が呼び出したんやし俺から話をせなアカンわな･･･

『最近どう？』
『普通っす、遼さんは？』
『俺も普通やわ。』
『そうっすか･･･』

裕樹は全然変わってなかったなー。
あの時のまんまやった。

『お前さ･･･俺と最後に会ったのどんなんやったか覚えとる？』
『もちろん覚えてますよ･･･』
『どんなんやった？』

『未知の事っすよね･･･』
『そうや。』
『･･･』

裕樹は黙ってまった。
けどそんな暗い話をしに来たわけやないんや。