俺と幼なじみ２

未知は黙ってまった。
自分から仕掛けてきた事なのにマジで腹が立つ。

『まあいいわ…今日はもう話す事ありません。俺寝るわ。』

『遼ちゃん…』

『名前…呼ぶんじゃねえよ。』

呼ばれたくなかった。

なんかもう俺…

未知が分からん。

こんなに辛くなるって事はやっぱ未知が好きやから？

こんな話聞いても好きやからやろうか？

分からんわ…

寝るっつったって寝れるわけがねえ。

目は完全に冴えてまっとった。
俺は色々考えた。
未知を小さい頃から見てきとるから考える事も沢山あった。

未知をウザいと思っとった時期もあった。

だけど好きになって愛した。

なのに何でや、何でこうなってまうんやろう。

バカみたいやけど俺…

泣いた。

戻れるなら幸せな頃に戻りたい。

けどこんな現状じゃ無理や。

子供が可哀想やから離婚は避けたいとか言っとれん。

親１人でも十分幸せになれる道は必ずあるはずや。

このまま夫婦関係を続けとる事の方が子供達にとっては幸せじゃないんかもしれん。

けど分からん、それは子供の気持ちやからな…

子供は子供やから、１番上の子はやっぱもう分かるから、親が両方おった方がいいって思うんやろうか…？

俺はどうしたらいい？

頼むで家に帰ってきてくれ、そんな奴忘れてくれって未知に言えばいいか？

やけど今までの未知の態度見とったら言えんわ。
帰ってきたとしても俺がどうしたらいいか分からへんから…

だから俺は離婚届にサインした。

簡単にサインしたんやなくて、ちゃんと考えてサインした。

それを未知に見せたらさ、未知は泣いた。

未知から仕掛けてきたくせになんなんやと思った。

泣いても仕方がないと思う。

離婚届を未知に見せて俺はちゃんと話そうとした。
けど未知は泣いてばっかりで話にならん。

『遼ちゃんが…サインするなんて思ってなかった…最低や…』

最低はこっちのセリフやわ。
俺がどんだけ我慢しとると思っとるんやろう。
未知を殴ってすっきりするならボコボコに殴りたいわ。
相手を殴ってすっきりするならボコボコに殴りたいわ。