俺と幼なじみ２

ちびが親に遊んでもらっとる時に未知と話をした。

『お前が夜遊びに出掛ける理由は何？』
『遊びに行きたいでやん。』
『そんなんが理由になんの？』
『なるやろ。』

･･･本気で顔面殴ったろうかと思った。

『ならへんやろ。』
『うるさいなー！もういいやん！』

そう言って未知はちび達の所に行った。
なんなんアイツ。
マジウザいだけやわ。

次の日もその次の日も･･･
未知は相変わらず遊んでばっかりやった。
そんな未知を見て俺の親も文句を言い始めた。

『みー坊毎日何処行くん？』
『俺に言われても知らんわ。』
『アンタ等結婚しとる意味ないやん。』

『･･･』

確かにそうかもしれん。
子供もおるし結婚しとるから“夫婦”で、俺と未知の関係は一体なんなんやろう･･･
毎日家におらん嫁を“嫁”って呼べるか？
子育てせずに遊びに行く未知を嫁やと言えるんやろうか？

確かに未知は昼間ちび達と一緒におるからちゃんと面倒見とるんやと思う。
けどさ･･･
何で夜遊びばっかりするんやろう？
それが俺には理解出来ん。
酷く言えば、子育て放棄ってやつやん。

『毎日遊びに行っとるんやろ？アンタがちゃんとガツンと言ったらなアカンやんか。』

俺だって言いたいよ？
けど言えへん･･･

こんなんじゃ俺も“旦那”失格なんやろうか────

未知の親もついに未知に文句を言い出した。
未知のいない時におばさんは俺によくこう言った。

『あの子もうダメやわ。離婚してまえば？』

そう言ってきた。

“離婚”って･･･

そんな言葉軽々しく口には出さんといてほしかった。
離婚ってなると子供の親権とか色々あるし、そんな事よりも俺は未知と離婚する気がない。
なんの為に離婚するんや？

たかがすれ違いだけで離婚したくはなかった。

おばさんとおじさんと話をしとったらいいタイミングで未知が帰ってきた。

『ただいまー。』

何事もなく帰ってきて、何事もなくちびと戯れとった。
未知は母親やからちびと遊んでいいけど、その時はちびに触れてほしくなかった。

『未知･･･お母さん達に預けてばっかりいないでちゃんと面倒見てよ。』

おばさんがそう言うと未知は言った。

『ちゃんと面倒見とるやん。昼間ねー。』

『昼間って･･･未知母親でしょ！？』

『分かっとるてうるさいなー！』