俺と幼なじみ２

『は･･･？』
『首吊って死んだ･･･』
『･･･』

俺の心臓はバクバク鳴っとった。

『アホか、変な冗談言うな。』
『冗談じゃねぇし。』
『冗談じゃなかったら何でそんな落ち着いとるん？』

『お前に電話掛ける前に散々泣いたでな。』
『ウザいしお前。変な事言うなって。』
『いや、マジやから。』
『･･･』

コイツの声のトーンからしてそれが本当やと悟った。

『は･･･？意味分からへん･･･』
『だから自殺したんやって。』

なぁ雄也･･･
何でそんな事が平気で言えるん？
何でそんな落ち着いとれるんやて･･･

『アッキーは･･･死んだんや。』

『嘘やろ･･･』
『翔にさ･･･お前から伝えろよ。』
『は？無理･･･』
『俺だってもう無理や。お前に言うのでさえもこんなに辛いのに、またアッキーの死を伝える事はしたくない･･･』

最後の方の雄也の声は涙ぐんどった。

『そうゆう事やから･･･』

申し訳なさそうに雄也は電話を切った。
電話が切れたのを確認した後俺は携帯を滑らせながら投げた。

『どうしたん遼ちゃん。』
『･･･』
『遼ちゃん？』

『アッキーがな･･･自殺したんやと。』

『え？自殺未遂！？』

『未遂じゃなくて自殺や。死んだんやと。』

『は･･･？えー！！！何で！？』

『･･･知らん。』

何でアッキーは自殺したんやて。
何がアッキーをそうさせたんやて･･･
多分その時の俺は涙を堪えながらボーッとしとったと思う。
未知に涙を見せたくなかったから。

『あ･･･俺翔に伝えなアカンのやわ、アッキーが死んだ事･･･』

さっき滑らせながら投げた携帯を自分で取り、なんのためらいもなく翔に電話を掛けた。

『おう、なんや？』

いつもと変わらないテンションの翔。
いつもみなみとおるからみなみとおるって分かった。

『誰かからアッキーの事聞いた？』
『アッキーの事？アッキーがどうした？』

知らんのや･･･
どうせならもう知っといてほしかった･･･
俺は雄也から言われた事を伝えた。

『落ち着いて聞けよ･･･？アッキーが自殺して死んだ。』
『･･･嘘やろー！！』

翔は俺とは違って言葉を疑う事はしなかった。
疑う事なくすぐに俺の言葉を信じた。