俺と幼なじみ２

このまま夫婦関係を続けとる事の方が子供達にとっては幸せじゃないんかもしれん。

けど分からん、それは子供の気持ちやからな…

子供は子供やから、１番上の子はやっぱもう分かるから、親が両方おった方がいいって思うんやろうか…？

俺はどうしたらいい？

頼むで家に帰ってきてくれ、そんな奴忘れてくれって未知に言えばいいか？

やけど今までの未知の態度見とったら言えんわ。
帰ってきたとしても俺がどうしたらいいか分からへんから…

だから俺は離婚届にサインした。

簡単にサインしたんやなくて、ちゃんと考えてサインした。

それを未知に見せたらさ、未知は泣いた。

未知から仕掛けてきたくせになんなんやと思った。

泣いても仕方がないと思う。

離婚届を未知に見せて俺はちゃんと話そうとした。
けど未知は泣いてばっかりで話にならん。

『遼ちゃんが…サインするなんて思ってなかった…最低や…』

最低はこっちのセリフやわ。
俺がどんだけ我慢しとると思っとるんやろう。
未知を殴ってすっきりするならボコボコに殴りたいわ。
相手を殴ってすっきりするならボコボコに殴りたいわ。

んな事しても何にもならん。
未知の気持ちがそっちに向いとるんやったら、なんにもならんくね？
俺は未知に対して思っとる事を全て正直に話したつもりや。
まあ１番に話した事はやっぱり子供の事…
子供はやっぱり１番やからさ…

帰ってこんし子供は預けっぱなしやし、このままやったらただ産んだだけの母親になってまう。
毎日近くにおって育てるのが母親やないんやろうか？
そりゃ仕事とか都合上やむを得ん場合は仕方ないと思う。
けど未知は、自分から子供を避けとるよな。
そんなんでいいんか？

『遼ちゃんの事はずっと好き…いつも一緒にいたから、だからずっとこれからも好き…』

って未知は言った。

じゃあ離れたらどうなるんやろう。

ずっと一緒にいなかったらどうなるんやろう。

冷めるような言い方に俺は聞こえた。

『嫌や嫌や！離婚したくない…！』
『…』

泣きわめかれても俺も本当に悩んで苦しんで出した答えが“離婚”やった。
泣きわめかれて簡単に答えが変わる程、そんな安っぽい考え俺はしてなかった。