俺と幼なじみ２

『元彼最悪。』

とか言って嫌な事ばっかり話してくれたけど、なんか話を聞きたくなかった。
その時はまだ自分の気持ちが分からへんかった。
ただ嫌やなって思っただけや。

やけどなー、段々惹かれていったんよな。
何でやろ…
女子高生ですよ？
年が離れ過ぎとるやん。
ＪＫとかって言うんやお？
そんな略した言葉についてけへんわ(笑)

好きなんかな俺、りんちゃんが。
好きの意味はなんなんやろ？
友達として好きなんか恋愛として好きなんか…
それが自分の中で分からんかったんやおな。
“年が離れとるから”
って事が引っ掛かった。

やけどまた元彼の話をされた時にはっきり分かったんやな。

“俺はりんちゃんが好きや”

って…
友達としてじゃなくて、１人の女として見てて好きなんやなって────

やけど好きなんて言いませんよ。
付き合おうなんて思ってないし、俺がりんちゃんといて楽しかったらそれで良かった。

『まだ帰りたくないなー、まだ遊んでたいなー。』

そう言われて俺はどうしたらいい？
帰せませんよ(笑)

けど相手は高校生。

どんな意味でそう言っとるか知らんけど次の日学校がある時はダメやし帰しました(笑)

りんちゃんが親に怒られたら厄介やろ(笑)

人を好きになる事はもうないと勝手に自分の中で思っとった。

やけど好きになったんや。

離婚してから早いって思う人もおるかもしれん。

けど、好きになるのは誰でも自由ですよ。

そして花火大会の日りんちゃんは浴衣を着てきた。

ピンクの浴衣やった。

俺はジーパンにティシャツやしラフな格好やった(笑)

髪上げとったしいつもと雰囲気違う。

女って着る服によって全然違うと思う。

りんちゃんの制服姿もいいけど浴衣姿もいいもんやなと思った。

花火大会やから道がかなり混んどったし会場に行く事を諦めて車を止めて車の中で見とった。

『会場行けんくてごめんな。せっかく浴衣着とるんやし歩く？』
『歩くー。』

車から降りて２人で歩いた。
俺はりんちゃんに手を差し出した。

『下駄は危ないです。手え繋ぎますか？転ばないように。』

『…繋ぎます。』

『俺と繋げて光栄やと思え。』

『それあたしのセリフでーす。』