俺と幼なじみ２

俺は何を言ったらいいか分からんかった。
言い訳は出来ん。
だって事実なんやから。

『ごめん…』

それを言うので精一杯やった。

りんちゃんはずっと泣いとった。
俺が悪い。
言い訳も出来んし言葉をかけてやる事も出来ん。
言ったら尚更怒るかと思ったから。

胸が痛かった。
ちゃんと正直に話せば良かったな。
言ったらちゃんと俺を受け入れてくれたか？
許してくれたか？
正直に言っても俺を好きになってくれたか？
それが怖いから言えんかったんやん。
バレんと思った俺の考えは甘かったな…

『もう帰る…一緒におりたくない…』

『…』

すっげー胸が痛んだ。
失恋した感じやった。

『俺は帰したくない…』

『……あたしが一緒にいたくないの…』

『……』

そう言われたら帰さなあかんやないか…
けど帰したくなかったんや。
帰したらもう終わりやと思ったからな。

『嫌や、帰さん。』

いい大人が女子高生監禁してアホみたいや。
何をムキになっとるんやろ俺は。
バカや…

『奥さんの事、まだ好きなんやろ…？』

『え？好きやないわ。』

『だって奥さん言っとった。遼ちゃんはまだあたしが好きやおって…あ、今思えばちゃん付けで呼ばれたくない理由、奥さんと同じになるから…？』

『…』

俺は何も言ってないのにりんちゃんはまた泣き出した。
泣き顔なんて見たくねえわ。
けどどうやって泣き止ませればいいんや？
何したって無理じゃねえか？

『あたし本当に無理…もう帰りたい…………』
『……』

帰したくない。
帰したくなかった。
けど何も出来ん俺は静かに車を動かせてりんちゃんを家まで送った。

車から降りる時りんちゃんは俺に見向きもせずに車から降りた。
何も言わずに車から降りてそのまま家の中に入ってった。
ああ、俺どうしような。
本当アホとしか言えん。
終わったんかな？
もう無理なんかな。
色々考えた。