俺と幼なじみ２

それを未知は笑いながら話してきた。
俺本当苛立ってさ、未知の胸ぐら掴んだんやわ。

『ちょっ…痛いし離して！』
『何が痛いんや？りんちゃんのがもっと痛いやろが。』
『何がよ！！』
『傷付いて痛いやろが。』

『…そんなんあたしは知らんよ！あの子が勝手に傷付いたんやん！あたしは本当の事話しただけ！言わんかった遼ちゃんも悪いよ！？』

確かにそれはそうや。
それは俺が１番分かっとる。
けど…

『俺の幸せ壊すなや。』

って感じやおな。
何で元嫁に俺の幸せを左右されなあかんわけ？
それは間違っとる事やろ。

『あたしは遼ちゃんが幸せになってほしくない！あたしやっぱ遼ちゃんとの生活が１番いい！あたしには遼ちゃんしかいない！だからまた戻りたい！遼ちゃんが他の女と幸せになるのは嫌や！』

何を興奮しとるか知らんけど未知は泣きわめいた。

それには絶対理由があるなと思って聞いたらさ…
男と別れたんやと。
おまけに妊娠して堕ろしたんやと…
んでこう言ってきた。

『他の男の子供なんていらん！どうせ出来るなら遼ちゃんとの子がいい！』

やと。

未知は人の命をなんやと思っとる？

死ねって言ったらお前は死ぬんか？

まだ小さい赤ちゃんは手術で簡単に死ぬんやぞ？

何で分からんのやろう。

何でそんなに勝手なんやろう。

いくら他の男の子でも堕ろしたって聞いてめっちゃ辛かった。

『遼ちゃん…あたしやっぱ遼ちゃんがいいよ。遼ちゃんが１番やよ…』

『知らん。もうお前は俺と関係ないから。』

都合がいいな。

勝手すぎるな。

もう未知に振り回されるのは飽きた。

ここまでくると何で俺コイツの事好きになったんやろって感じ。

話しとんのも馬鹿馬鹿しくなってきた。

『とにかく俺は知らん。お前との間に子供がおるからお前とは連絡取らなあかんって思っとったけど、もういいわ。本当にもういいわ。親権俺やし俺が全部面倒見て育てとるんやし、もう俺の前に現れんといて。マジでお願いします。』

未知は嫌だ嫌だと泣いてきた。

けどもう本当にいいんです。

頼むからこれ以上幸せ壊さんといてくれ────