偽りの“ジン”...
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#553 [我輩は匿名である]
「あんた誰?桃じゃないん?」


ジンは小さく、そして低い声で言った。


顔を見ればジンが完璧キレているのがすぐ分かった。

⏰:09/09/06 04:39 📱:N904i 🆔:9ttrUjyI


#554 [我輩は匿名である]
『ジン…とりあえず違う場所で話さない?ここじゃ落ち着ついて話せないし。』


バイトの裏口でジンと口論してたら、いつ他のバイトの子に目撃されるか分からない。


それは避けたかった。

⏰:09/09/06 04:45 📱:N904i 🆔:9ttrUjyI


#555 [我輩は匿名である]
『ね?お願い?』


私はジンの機嫌を損ねぬよう下手にでてジンに頼んだ。


「まぁ…いいけど」


ジンは了承してくれた。

⏰:09/09/06 04:47 📱:N904i 🆔:9ttrUjyI


#556 [我輩は匿名である]
そして少し離れた駐車場に行った。


ここなら全く人気がないわけでもなく、かといって目立つ場所でもない。


一応街中の駐車場なので、襲われそうになったらいつでも助けを求めれる。

⏰:09/09/07 00:41 📱:N904i 🆔:b0ej2Mso


#557 [我輩は匿名である]
『・・・・・』


「・・・・・」


駐車場についても、お互い口を開くことはなく気まづい空気が流れた。

⏰:09/09/07 00:44 📱:N904i 🆔:b0ej2Mso


#558 [我輩は匿名である]
「俺は桃を信じてた。」


沈黙の中、ジンが口を開いた。


「俺前に言ったよな?桃はウソつかない子だって。」

⏰:09/09/07 01:22 📱:N904i 🆔:b0ej2Mso


#559 [我輩は匿名である]
『うん…』


確かにそうだ。


まだ私とジンが仲良いときにジンは私のことをウソをつかない良い子だって言っていた。


だから私はなおさらジンに本名を明かすことが出来なかった。

⏰:09/09/07 01:25 📱:N904i 🆔:b0ej2Mso


#560 [我輩は匿名である]
結局言いだせないまま私は“桃”のままで通した。


(だけど…ジンだって外見を偽ってたくせに。私を責めるの?)


「最初から俺を騙してたんだな。」

⏰:09/09/07 01:46 📱:N904i 🆔:b0ej2Mso


#561 [我輩は匿名である]
『言おうと思ってたけど、なかなか言いだせなかった』


「名前を偽る意味がわかんねぇ」


『出会い系だったし。まさか会うと思わなかったから』

⏰:09/09/07 02:16 📱:N904i 🆔:b0ej2Mso


#562 [我輩は匿名である]
「だからって俺と仲良くなった自転で普通本当のこと言うだろ。マジ信じらんねぇ。そんな女だったのかよ」


カチン


(いい加減にしろよ…)

⏰:09/09/07 03:02 📱:N904i 🆔:b0ej2Mso


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