偽りの“ジン”...
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#460 [我輩は匿名である]
「なんで??
俺心込めて書いたのに!!」


これ以上ジンの声を聞き続けるのは気持ち悪すぎて耐えられない。


私はジンの質問を無視した。


『とにかく。
ご注文お伺いします』


「んなもんねーよ!!!!
いいから答えろ!!」

⏰:09/09/04 09:03 📱:PC 🆔:☆☆☆


#461 [我輩は匿名である]
『…それならはっきり言わせてもらいますけど。気持ち悪いから捨てました!!』


「なんで桃は素直になってくれないわけ??
俺は…俺はこんなに好きなんだよ!!
いつも桃のこと考えて最近痩せちゃったんだよ?
どうしてくれるわけ??」


(は??痩せた??どこが??)


話すたびにジンのデブな体がぶるぶる揺れてて、しかも脇汗をかきまくってるの見るたら吐き気がした。

⏰:09/09/04 09:16 📱:PC 🆔:☆☆☆


#462 [我輩は匿名である]
私は…ついにジンにキれた。


ここがバイト先だってことも忘れて…


『…あんたみたいなキモデブのストーカーを好きとか言う奴がいるわけないでしょ!!
いい加減私の前から消えてよ!!
自分のしてることわからないの?
ストーカーだよ』


思ったより声が大きくなった。


言った後で、今の自分の状況を思い出したけど、遅かった。

⏰:09/09/04 09:43 📱:PC 🆔:☆☆☆


#463 [我輩は匿名である]
ジンがまた何か言い出す前に私はその場から逃げた。


裏の勝手口から飛び出して、ゴミ捨て場の横で私はうずくまった。


「先輩?」


後ろにバイトの子が心配そうに立っていた。


「大丈夫ですか〜??」

⏰:09/09/04 09:50 📱:PC 🆔:☆☆☆


#464 [我輩は匿名である]
『大丈夫…ごめん…グスッ』


「泣いてないですか??
てかあの客なんなんですかね!?
先輩がいなくなった後
お会計もせずにどっか行っちゃったんですよ!!」


『え??』


それって…無銭飲食じゃん。


「だから今店長とマネージャーが追いかけてます!!」

⏰:09/09/04 09:54 📱:PC 🆔:☆☆☆


#465 [シーサー]
ジンさいこー

⏰:09/09/04 09:54 📱:F905i 🆔:ZW30WNYY


#466 [我輩は匿名である]
どこまで他人に迷惑をかければ気が済むの?


私は呆れてものが言えなかった。


「先輩あいつにストーカー
されてたんですか?」


『…うん。まぁ』


「ありえないですね!!あのデブ」

⏰:09/09/04 09:57 📱:PC 🆔:☆☆☆


#467 [我輩は匿名である]
「先輩がシフト入ってないときにも何回か来たことあるんですよ』


「まじで?」


「はい。てかその時、うちのバイトの女の子にちょっかいだそうとしてたみたいなんですよ(笑)
あのツラでですよ!!」


ジン…どこまでも…。

⏰:09/09/04 10:01 📱:PC 🆔:☆☆☆


#468 [我輩は匿名である]
紗弥加(絵里)の件といい、このことといい。


女と見れば手当たり次第。


気持ち悪すぎる。


吐き気所じゃない本当に…。

⏰:09/09/04 10:05 📱:PC 🆔:☆☆☆


#469 [我輩は匿名である]
今日は私にしてはがつんと(?)言えた方だと思うし。


これでジンも置かれてる立場とか理解してくれたらいいんだけど。


(でも。そうはいかないだろうなー…)


なんとなく、自分でももうわかってきていた。ジンがこの程度でわかるわけがないっていうことを…。


ジンは多分病気。

⏰:09/09/04 10:08 📱:PC 🆔:☆☆☆


#470 [我輩は匿名である]
異常なんだ。


私のような普通の人間が言ってわかるなら苦労はしない。


でも、このままもイヤだ。


朝みたら履歴がジンからの不在着信だらけなのはもういや。


バイト先にまで来るジンを見るのもいや。

⏰:09/09/04 10:11 📱:PC 🆔:☆☆☆


#471 [我輩は匿名である]
このままじゃいつか自宅とかまで突き止められてしまうかもしれない。


(どうしたら…)


私は決めた。


ジンがあきらめてくれるのを待つのは辞める。

⏰:09/09/04 10:13 📱:PC 🆔:☆☆☆


#472 [我輩は匿名である]
その日は結局ジンは見つからなかったらしい。


私は戻ってきた店長に事情を説明した。


ジンからストーカーされていて、バイト先までつきとめられて、どうしたらいいかわからない。と。

⏰:09/09/04 10:16 📱:PC 🆔:☆☆☆


#473 [我輩は匿名である]
店長は私の話を静かに聞いてくれた。


一通り話し終えたあと、店長は


「それは警察に行くべきだよ」


と言った。


警察、と聞いていっきに緊張してしまった。

⏰:09/09/04 10:18 📱:PC 🆔:☆☆☆


#474 [我輩は匿名である]
「証拠とか残してあるんでしょ?」


『ハイ一応
…でも警察はちょっと』


私はこの期に及んで、まだ自分でどうにかできることだと思おうとしていた。


結局どうにもできないくせに。

⏰:09/09/04 10:55 📱:PC 🆔:☆☆☆


#475 [我輩は匿名である]
「お母さんとかは何て言っているの?」


実は私は、両親には相談していなかった。


理由は一つ


出会い系だから…


『いえ、まだ言ってません』

⏰:09/09/04 11:03 📱:PC 🆔:☆☆☆


#476 [我輩は匿名である]
「言った方がいいよ」


『はい…』


店長の言うことは間違えてない。


「今日帰ったら言ってみなさい」


『はい。
というか今日は本当に色々
すみませんでした!!』

⏰:09/09/04 11:08 📱:PC 🆔:☆☆☆


#477 [我輩は匿名である]
「いいから」


店長は本当にいい人だ。


大勢のお客さんの前であんなことやっちゃったのに…。


私は申し訳ない気持ちと、ジンへの怒りがこみ上げてきた。

⏰:09/09/04 11:09 📱:PC 🆔:☆☆☆


#478 [我輩は匿名である]
帰りはマネージャーが家まで送ってくれた。


『ありがとうございました』


「気をつけてね」


走り去る車を見送った。


家の明かりがついている。


(起きてるのかな?何て言おう…)

⏰:09/09/04 11:11 📱:PC 🆔:☆☆☆


#479 [我輩は匿名である]
気が重い。


でも、言わなきゃ。


『ただいま〜…』


台所で洗い物をしながら母が「おかえり」と言った。


チラッと横を見ると、リビングのソファに酔っぱらって寝ている父の姿が見えた。

⏰:09/09/04 11:14 📱:PC 🆔:☆☆☆


#480 [我輩は匿名である]
これはチャンスだ!!


『あ、お母さん…
いまちょっといい?』


「なに??」


この部屋では言いにくいというと、「じゃあお母さんの部屋にいなさい。ここ片付けてくから」と言われ私は二階へ上がった。

⏰:09/09/04 11:16 📱:PC 🆔:☆☆☆


#481 [我輩は匿名である]
部屋で、私は素直に今までの事情を説明した。


出会い系でのことも


夜、家を抜け出してジンに会い、山中で置き去りにされ、絵里に助けて貰ったことも


母は唖然としていたけど、怒ったりはしなかった

⏰:09/09/04 11:18 📱:PC 🆔:☆☆☆


#482 [我輩は匿名である]
「…起きてしまったことは仕方ないでしょ。そのジンさんて人どうするつもりなの」


『どうもこうも
…関わりたくないの』


「とりあえず携帯変えなさい。
番号もアドレスも。
それで警察に一度行きましょう。
何か会ってからじゃ遅いから」


話し合った結果、母の言うとおりにすることになった。

⏰:09/09/04 11:25 📱:PC 🆔:☆☆☆


#483 [我輩は匿名である]
あの〜
PCは偽物です

今勝手にこんなに更新されててビックリしました

⏰:09/09/04 11:25 📱:N904i 🆔:WIy8s1Vo


#484 [我輩は匿名である]
父にはいわないでと言ったが


言わないで警察に行けるわけないでしょ!と言われ、それは無理だった。


怒るとかなり怖い父なので、本当は耳に入れたくなかった。

⏰:09/09/04 11:27 📱:PC 🆔:☆☆☆


#485 [我輩は匿名である]
翌日


絵里にことのことを話した。


絵里は驚いていた。

⏰:09/09/04 11:27 📱:PC 🆔:☆☆☆


#486 [我輩は匿名である]
「ジンきも〜い!!」


『だよねえ…。
でも親が携帯買ってくれるってさ♪
ちょっとラッキーだよ』


「のんきなこと言ってる場合じゃないでしょ」

⏰:09/09/04 11:29 📱:PC 🆔:☆☆☆


#487 [我輩は匿名である]
『まぁね〜…
てかジン逮捕されちゃったりするかな?』


「逮捕はないんじゃない?
警察って何もしれくれんらしーじゃん」


『やっぱり??』

⏰:09/09/04 11:30 📱:PC 🆔:☆☆☆


#488 [我輩は匿名である]
『でもバイトも辞めるし!!
もうこれ以上ストーカーもできないはずだから♪』


「理沙ってそういうとこ甘いよ。
ちゃんと気をつけるんだよ!?」


まぁ確かに


甘いって言うのは否定できないけど。

⏰:09/09/04 11:34 📱:PC 🆔:☆☆☆


#489 [我輩は匿名である]
ふと携帯を見た。


“不在着信あり ”


(まさか…ジンじゃないよね…)


私は着信表示した。

⏰:09/09/04 11:40 📱:PC 🆔:☆☆☆


#490 [ありさ]
えー
偽物
ありえない

主サンいつも読んでます
頑張ってね

⏰:09/09/04 11:41 📱:N706i 🆔:3BWuPKgE


#491 [我輩は匿名である]
ピッ…


ジン
ジン
ジン
ジン





(……あいつ全然こりてない)


「なに?どおしたの」

⏰:09/09/04 11:41 📱:PC 🆔:☆☆☆


#492 [匿名]
主さんへ
感想板に書かずこちらに書いて申し訳ないです。PCの人にみてもらいたくて…

偽物だって見たらわかります。書き方が違います。あえて言いませんが。

主さん、オーダー設定を使った方がいいと思います。

⏰:09/09/04 11:42 📱:F01A 🆔:CuxKplwQ


#493 [我輩は匿名である]
『これ…』


私は携帯を絵里に見せた。


「またジンかよw」


『はぁ〜…
あいつまじ頭おかしいよ
携帯早く変えたい〜』

⏰:09/09/04 11:42 📱:PC 🆔:☆☆☆


#494 [我輩は匿名である]
リレー小説のつもりで
書き綴ってみました♪

楽しかったです(`・ω・)
ありがとうございました♪

⏰:09/09/04 11:45 📱:PC 🆔:☆☆☆


#495 [我輩は匿名である]
オーダーしたつもりが出来てませんでした
すいません初心者で

でももう終わったみたいなので

⏰:09/09/04 11:49 📱:N904i 🆔:WIy8s1Vo


#496 []
>>495

てか
自分以外わ書き込めないように
オーダー(指定許可とかいうやつ)した方がいいと思います
感想板もあるんだし。
感想あると見づらいから

⏰:09/09/04 11:54 📱:PC 🆔:WsyflQtc


#497 [チョコちむ(◎'V`☆)]
>>494

ふざけんな

お前のせいで騙された人が何人いると思ってんだよ


いくら顔がみえないネットでもやっていいことと悪いことがある

⏰:09/09/04 13:39 📱:W51S 🆔:3K/uowcg


#498 [うん]
ジンだったりしてw

⏰:09/09/04 13:58 📱:N703iD 🆔:ON2sYC0Y


#499 [我輩は匿名である]
まじでふざけんな

騙されたじゃねかーよ

毎日の楽しみなんだよ

返せよ

俺の楽しみ返せよ

お前ジンだろ

絶対ジンなんだよ

⏰:09/09/04 16:02 📱:SH704i 🆔:4hwV.fIE


#500 [我輩は匿名である]
みなさんありがとうございます

そして迷惑かけてすいませんでした


荒れるようであればやり方いまいち分かりませんが、オーダーしていきたいと思います


bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4521/

感想、意見などは感想板があるのでこちらに書いていただけると嬉しいです

⏰:09/09/04 16:13 📱:N904i 🆔:WIy8s1Vo


#501 [我輩は匿名である]
万が一ジンだったら言っときます

私はこの小説書いたことに後悔はないんで

むしろ良かったって思うから

自分がどれだけ変わっていたか実感して下さい

⏰:09/09/04 16:21 📱:N904i 🆔:WIy8s1Vo


#502 [我輩は匿名である]
>>500
もう充分荒れてると思うけど

さっさとオーダーすれば

⏰:09/09/04 16:22 📱:SH905i 🆔:☆☆☆


#503 [我輩は匿名である]
>>455 続き

「うわ〜めんどくさい客。私絶対つきたくないなぁ」


「そこは我慢だって!」


ピンポーン


みんなでジンについて話していると呼び出し音が鳴った。

⏰:09/09/04 16:36 📱:N904i 🆔:WIy8s1Vo


#504 [我輩は匿名である]
>>502

もう一度様子見てみますすいません

⏰:09/09/04 16:46 📱:N904i 🆔:WIy8s1Vo


#505 [我輩は匿名である]
「うわっ!9番だ!あいつですよ!嫌だな〜」


それはジンの部屋の席番号だった。


『いいよ、私が行く』


「理沙さん!ありがとうございます〜!」

⏰:09/09/04 16:47 📱:N904i 🆔:WIy8s1Vo


#506 [我輩は匿名である]
これ以上みんなに迷惑かけたくない。


少しでも重荷を減らしてあげなきゃと思い、私はジンのところに向かった。


『失礼します。』

⏰:09/09/04 16:50 📱:N904i 🆔:WIy8s1Vo


#507 [我輩は匿名である]
ジンは私が来た瞬間キツく私を睨んだ。


(うわ…完璧キレてる。)


『ご注文お伺いします』


打って変わって私はとびっきりの営業スマイルをした。

⏰:09/09/04 16:54 📱:N904i 🆔:WIy8s1Vo


#508 [我輩は匿名である]
(余裕を見せなきゃ!)


そう思いながらも内心はビクビク。


やっぱり目の前にいるジンが怖くて仕方なかった。

⏰:09/09/04 17:00 📱:N904i 🆔:WIy8s1Vo


#509 [我輩は匿名である]
「なんで昨日こなかった?」


人は低い声で私を睨みながら聞いてきた。


私はまるで蛇に睨まれる蛙のようだ。


『バイトだったんで…』

⏰:09/09/04 17:18 📱:N904i 🆔:WIy8s1Vo


#510 [我輩は匿名である]
本当は言ってやりたい。


“お前が大嫌いだから行くわけねーだろ!!”


って。


そう大声で叫んでやりたい。

⏰:09/09/04 17:22 📱:N904i 🆔:WIy8s1Vo


#511 [我輩は匿名である]
だけどバイト中に例えそれが憎い相手、ジンであろうともお客さんなんだから言えるはずない。

それに私にはそんな強気なこと言える度胸もない。


弱虫な自分も惨めだった。

⏰:09/09/04 17:29 📱:N904i 🆔:WIy8s1Vo


#512 [我輩は匿名である]
「バイトと俺どっちが大事なんだよ?」


真剣な顔したジンが私にそう聞いた。


バイトとジン?


そんなの100%バイトに決まってる。

⏰:09/09/04 17:33 📱:N904i 🆔:WIy8s1Vo


#513 [我輩は匿名である]
(答えの分かりきった質問すんなよ…。てか自分の方が上だと思ってんの?)


と思いつつも、ジンが暴れるのを恐れて、私はジンに返事をすることができなかった。

⏰:09/09/04 17:52 📱:N904i 🆔:WIy8s1Vo


#514 []
様子みる意味がわかんないよ^^;
感想板もあって
別にここに主以外が書き込めるよーにする必要なくね?
オーダー設定の意味わかってる??

⏰:09/09/04 18:13 📱:PC 🆔:WsyflQtc


#515 [ま]
>>502 はげど

⏰:09/09/04 18:25 📱:SH706i 🆔:☆☆☆


#516 [名無し]
>>450-550

⏰:09/09/05 00:08 📱:N906i 🆔:nUGAiMoI


#517 [名無し]
>>400-550

⏰:09/09/05 00:08 📱:N906i 🆔:nUGAiMoI


#518 [我輩は匿名である]
すいません
さっきオーダーしたら自分もオーダーされて書けなくなったんで解除しました

機械音痴なんでちょっとオーダーできなさそうです

⏰:09/09/05 01:26 📱:N904i 🆔:5.cvgbtQ


#519 [我輩は匿名である]
>>513 続き


「理沙さん、お願いします。」


(!!!?)


返事を返せず黙っていた私の後ろから声がした。


振り替えるとバイトの子がお冷やを持っていた。


ジンが頼んだお冷やだ。

⏰:09/09/05 01:49 📱:N904i 🆔:5.cvgbtQ


#520 [我輩は匿名である]
(い、いま“理沙”って言っちゃったよね…)


何も知らないバイトの子は私のことを“桃”だと思っているジンの前で私の本名である“理沙”と呼んだ。


(ややややややややばいッ!絶対聞こえたよね…)

⏰:09/09/05 01:52 📱:N904i 🆔:5.cvgbtQ


#521 [我輩は匿名である]
『はい』


私は動揺しながらもお冷やを受け取った。


『お冷やになります』


私はお冷やをジンのところに置いた。

⏰:09/09/05 01:55 📱:N904i 🆔:5.cvgbtQ


#522 [我輩は匿名である]
ジンの方を見ると、ジンはうつむいていた。


(睨まれるより逆に怖いし…)


ジンから漂う負のオーラはなんともいえない怖さだった。

⏰:09/09/05 01:59 📱:N904i 🆔:5.cvgbtQ


#523 [我輩は匿名である]
『ご注文大丈夫ですか?』


私はジンに恐る恐る尋ねた。


「…トントロ。以上」


(おぉ!肉頼んだ!)


と少し感動しつつも、
結局トントロ一品だけ。

⏰:09/09/05 02:03 📱:N904i 🆔:5.cvgbtQ


#524 [我輩は匿名である]
『火のほうつけさせていただきますね。ごゆっくりどうぞ。』


そう言って私は部屋を後にした。


ジンはうつむいたままだった。

⏰:09/09/05 02:11 📱:N904i 🆔:5.cvgbtQ


#525 [我輩は匿名である]
(こ、怖かった…)


きっと本名を知られた。


だけどジンは何も言わずうつむいていた。


ジンのことだ。
このままおとなしく終わるはずがない。

⏰:09/09/05 02:19 📱:N904i 🆔:5.cvgbtQ


#526 [我輩は匿名である]
(後からが怖そう…。絵里が言ってた通り本当にジンに殺されたりして…。)


「理沙さん!どうでした?9番のお客!態度最悪でした?」


ジンのところから戻ってきた私をバイトの子が聞いてきた。

⏰:09/09/05 02:26 📱:N904i 🆔:5.cvgbtQ


#527 [我輩は匿名である]
『あぁ。まぁうつむいたまんまで態度は悪かったかな。』


「たまにいますからね!
とっつきにくい客。」


(私のせいでそのとっつきにくい客が来たんだ。ごめんね。)

⏰:09/09/05 02:31 📱:N904i 🆔:5.cvgbtQ


#528 [我輩は匿名である]
(ジン…頼むからバイト先で何もしないで)


私はそう強く思った。


「トントロきました」


そしてジンのトントロが出された。

⏰:09/09/05 03:34 📱:N904i 🆔:5.cvgbtQ


#529 [我輩は匿名である]
(みんなに迷惑かけたくないし私がいかなくちゃ。
でも…やっぱり行きたくない)


私は臆病だった。


「料理でまーす」


そう言って他の子がジンのところへトントロを持っていってくれた。

⏰:09/09/05 03:36 📱:N904i 🆔:5.cvgbtQ


#530 [我輩は匿名である]
(ごめんなさい…)


心の中でそう思い、その子の安否も心配だった。


(ジンに何も酷いこと言われてませんように…)


そう思っていると、すぐにその子が戻ってきた。

⏰:09/09/05 03:39 📱:N904i 🆔:5.cvgbtQ


#531 [我輩は匿名である]
『大丈夫だった!?』


私はすかさず聞いた。


「ん?9番ですか?全然平気でしたよ〜。ずっとうつむいてましたけど。」


(まだうつむいとったんかい!!)

⏰:09/09/05 03:46 📱:N904i 🆔:5.cvgbtQ


#532 [我輩は匿名である]
「あ、9番帰りますね。」

しばらくするとジンは会計をした。


「ありがとうございます。420円になります。」


ジンは無言のままお金を払った。

⏰:09/09/05 05:17 📱:N904i 🆔:5.cvgbtQ


#533 [我輩は匿名である]
前は二時間近くいたのに、今日のジンはトントロを食べてすぐ帰るみたいだ。


(今日も絶対ねばると思ったのに…。こんな早く帰るなんておかしい。)


ジンの行動が読めなかった。

⏰:09/09/05 05:19 📱:N904i 🆔:5.cvgbtQ


#534 [我輩は匿名である]
「ありがとうございます。またお願いします!」


ジンは店を出ていった。


「あの人、今日はトントロだけでしたね!」


『そうだね』

⏰:09/09/05 05:34 📱:N904i 🆔:5.cvgbtQ


#535 [我輩は匿名である]
バイトの子らはジンの話で少し盛り上がっていた。


「また来そうですよね!」


「危険人物だな!」


“危険人物”


みんながジンのことをそう言っていた。

⏰:09/09/05 05:38 📱:N904i 🆔:5.cvgbtQ


#536 [我輩は匿名である]
私もそう思う。


むしろみんなより私がジンの危険さを100倍痛感していると思う。


みんなは面白半分に笑って話しているけど、私は笑えなかった。

⏰:09/09/05 05:44 📱:N904i 🆔:5.cvgbtQ


#537 [あい]
トントロ(笑)

⏰:09/09/05 08:22 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#538 [我輩は匿名である]
『お疲れ様でーす』


私は22時に上がった。


(店長にバイト辞めるって言わなくちゃ…でも何て言おう?)

⏰:09/09/05 16:12 📱:N904i 🆔:5.cvgbtQ


#539 [我輩は匿名である]
「理沙さん、お疲れ様です」


『お疲れ様です』


(言わなくちゃ…)


「東京バナナ食べます?お土産でいただいたんですよ」


『あ、はい。ありがとうございます。いただきます。』

⏰:09/09/06 01:54 📱:N904i 🆔:9ttrUjyI


#540 [我輩は匿名である]
(言いづらい…。言うタイミングが…。)


私は東京バナナを受け取り、言いだすタイミングを探していた。


『あの…』

⏰:09/09/06 01:59 📱:N904i 🆔:9ttrUjyI


#541 [我輩は匿名である]
「ん?」


『言いづらいんですが…』


「おかわり?」


(違うって!)

⏰:09/09/06 02:08 📱:N904i 🆔:9ttrUjyI


#542 [我輩は匿名である]
せっかく言おうと思っても店長のおとぼけでまた言いだせなかった。


「…もしかして、辞めたいとか?」


(!!?)


私がなかなか言いだせず、おどおどした態度に気付いたのか店長から聞いてきた。

⏰:09/09/06 02:19 📱:N904i 🆔:9ttrUjyI


#543 [我輩は匿名である]
『はい…実は。』


「う〜ん。正直困るなぁ。人員不足だからさ。」


『……………。』


「いつまで?」

⏰:09/09/06 02:29 📱:N904i 🆔:9ttrUjyI


#544 [我輩は匿名である]
『本当にすごいわがままなんですが、できれば今日いっぱいで。』


「えぇー!それは困る。せめて今月いっぱい頑張ってよ」


『…分かりました。』

⏰:09/09/06 02:42 📱:N904i 🆔:9ttrUjyI


#545 [我輩は匿名である]
私は今月いっぱいまでバイトを続けることになった。

でも後少しのことだ。


『いきなりですいませんでした。』


私は店長に深々と謝った。

⏰:09/09/06 03:00 📱:N904i 🆔:9ttrUjyI


#546 [我輩は匿名である]
(あ〜せっかく慣れてきたのに、また一からスタートだよ。新しいバイト探さなきゃ。携帯も買い変えなきゃ。お金ないし…)


財布の中が淋しい私は、
バイトも辞め、携帯も変えなきゃいけないので、お金の面でも悩まされた。

⏰:09/09/06 03:17 📱:N904i 🆔:9ttrUjyI


#547 [我輩は匿名である]
(そもそもジンがいなけりゃバイトも辞めずに携帯も変えずに済んだのに…!!)


考えれば考えるほど、怒りの矛先はジンに向いた。


(ジンのやつめ!!)

⏰:09/09/06 03:20 📱:N904i 🆔:9ttrUjyI


#548 [我輩は匿名である]
『じゃお先に失礼します!』


ジンにイライラしつつも、顔には出さず、みんなに挨拶をし、裏口から店を出た。


「お疲れ」


『…………ジン』

⏰:09/09/06 04:24 📱:N904i 🆔:9ttrUjyI


#549 [我輩は匿名である]
裏口のすぐ横にジンが立っていた。


『…どうしたの?』


私は冷静にジンに尋ねた。


だけど内心パニック状態だ。

⏰:09/09/06 04:25 📱:N904i 🆔:9ttrUjyI


#550 [我輩は匿名である]
(なんでなんでなんで!
なんでいるのよ!待ち伏せ?怖すぎる…。どうする私!?)


心の中はこんな状態だ。


ただでさえジンがバイト先に来たことでいつもより疲れたのに、本当の戦いはこれからだ。


今から始まるんだ。

⏰:09/09/06 04:29 📱:N904i 🆔:9ttrUjyI


#551 [我輩は匿名である]
「待ってたんだ。理沙のこと」


“理沙”


ジンは私をそう呼んだ。


(やっぱり聞こえてたんだ…)

⏰:09/09/06 04:31 📱:N904i 🆔:9ttrUjyI


#552 [我輩は匿名である]
『そっかぁ!なんか用事?』


私は名前のことは触れず、何事もなかったかのようにジンに言った。


怒らせるとまずいので、
とびっきりの笑顔にした。


だけどそんな笑顔も今もジンには通用しない。

⏰:09/09/06 04:37 📱:N904i 🆔:9ttrUjyI


#553 [我輩は匿名である]
「あんた誰?桃じゃないん?」


ジンは小さく、そして低い声で言った。


顔を見ればジンが完璧キレているのがすぐ分かった。

⏰:09/09/06 04:39 📱:N904i 🆔:9ttrUjyI


#554 [我輩は匿名である]
『ジン…とりあえず違う場所で話さない?ここじゃ落ち着ついて話せないし。』


バイトの裏口でジンと口論してたら、いつ他のバイトの子に目撃されるか分からない。


それは避けたかった。

⏰:09/09/06 04:45 📱:N904i 🆔:9ttrUjyI


#555 [我輩は匿名である]
『ね?お願い?』


私はジンの機嫌を損ねぬよう下手にでてジンに頼んだ。


「まぁ…いいけど」


ジンは了承してくれた。

⏰:09/09/06 04:47 📱:N904i 🆔:9ttrUjyI


#556 [我輩は匿名である]
そして少し離れた駐車場に行った。


ここなら全く人気がないわけでもなく、かといって目立つ場所でもない。


一応街中の駐車場なので、襲われそうになったらいつでも助けを求めれる。

⏰:09/09/07 00:41 📱:N904i 🆔:b0ej2Mso


#557 [我輩は匿名である]
『・・・・・』


「・・・・・」


駐車場についても、お互い口を開くことはなく気まづい空気が流れた。

⏰:09/09/07 00:44 📱:N904i 🆔:b0ej2Mso


#558 [我輩は匿名である]
「俺は桃を信じてた。」


沈黙の中、ジンが口を開いた。


「俺前に言ったよな?桃はウソつかない子だって。」

⏰:09/09/07 01:22 📱:N904i 🆔:b0ej2Mso


#559 [我輩は匿名である]
『うん…』


確かにそうだ。


まだ私とジンが仲良いときにジンは私のことをウソをつかない良い子だって言っていた。


だから私はなおさらジンに本名を明かすことが出来なかった。

⏰:09/09/07 01:25 📱:N904i 🆔:b0ej2Mso


#560 [我輩は匿名である]
結局言いだせないまま私は“桃”のままで通した。


(だけど…ジンだって外見を偽ってたくせに。私を責めるの?)


「最初から俺を騙してたんだな。」

⏰:09/09/07 01:46 📱:N904i 🆔:b0ej2Mso


#561 [我輩は匿名である]
『言おうと思ってたけど、なかなか言いだせなかった』


「名前を偽る意味がわかんねぇ」


『出会い系だったし。まさか会うと思わなかったから』

⏰:09/09/07 02:16 📱:N904i 🆔:b0ej2Mso


#562 [我輩は匿名である]
「だからって俺と仲良くなった自転で普通本当のこと言うだろ。マジ信じらんねぇ。そんな女だったのかよ」


カチン


(いい加減にしろよ…)

⏰:09/09/07 03:02 📱:N904i 🆔:b0ej2Mso


#563 [我輩は匿名である]
下手に出ていた私も、まるで天狗のように人をおもいっきり見下してモノを言うジンの態度に怒りが込み上げてきた。


「そうやって世の男を騙して楽しんでたんだろ!」


「だいたい桃はいつも人を傷つける態度なんだよ!」

⏰:09/09/07 03:05 📱:N904i 🆔:b0ej2Mso


#564 [我輩は匿名である]
ジンは私の本名の話からどんどんずれていき、私のひとつひとつをけなしてきた。


(我慢…我慢するんだ)


ジンが何を言おうとも私は揉め事を避けるために今にも爆発しそうな怒りを抑えていた。

⏰:09/09/07 03:08 📱:N904i 🆔:b0ej2Mso


#565 [我輩は匿名である]
私が何も反抗せずにいるとジンは調子にのっているのか言いたい放題。


(悔しい…)


何で私はこんなに我慢しなくちゃいけないのか。


ジンに言い返したい言葉がたくさんある。

⏰:09/09/07 03:14 📱:N904i 🆔:b0ej2Mso


#566 [我輩は匿名である]
だけど、まだ怒りより恐怖のほうが大きい。


だからジンに何も言えずにいた。


「お前はだらしない女だ!」


(やばい…もう無理かも…)

⏰:09/09/07 03:16 📱:N904i 🆔:b0ej2Mso


#567 [我輩は匿名である]
ジンの言葉を聞くたびに、怒りがどんどんとヒートアップしていた。


恐怖より怒りが上がっていく。


(がんばれ…自分…。)


自分に言い聞かせつつも、そろそろ限界だと思った。

⏰:09/09/07 03:18 📱:N904i 🆔:b0ej2Mso


#568 [我輩は匿名である]
「だいたい口の悪い糞ガキの変な男と付き合いやがって!たいして可愛くもねーのに男を手玉にしてよ!
このアバズレ!」



ブチン…



ジンのその言葉に私の中で何かが切れた。

⏰:09/09/08 04:10 📱:N904i 🆔:GnEl9mGw


#569 [我輩は匿名である]
『…さっきからなんなの?アバズレ?ジンは私の何を知ってそんなこと言ってんの!?』


「!!?」


黙っていた私が口答えした瞬間、ジンは驚いた表情を見せた。

⏰:09/09/08 04:13 📱:N904i 🆔:GnEl9mGw


#570 [我輩は匿名である]
だけどそんなことでジンはひるまない。


「俺ほどお前のこと分かってるやつはいないだろ!」


意味の分からないことを、すぐに言い返してきた。

⏰:09/09/08 04:51 📱:N904i 🆔:GnEl9mGw


#571 [我輩は匿名である]
『何も分かってないし。
分かってもらうつもりもない。もう迷惑なの分からんのん?』


「ふん、強がりだろ。本当は弱虫のくせに!」


(はぁ?本当何言ってんのこいつ?マジガキだ…)

⏰:09/09/08 05:03 📱:N904i 🆔:GnEl9mGw


#572 [我輩は匿名である]
「なぁ、素直なれよ!」


“素直になれ”


何度ジンにこのセリフを言われただろう。


私は素直にジンが嫌いだ。

なのに何でいつまでも分かってくれないんだろう。

⏰:09/09/08 05:07 📱:N904i 🆔:GnEl9mGw


#573 [我輩は匿名である]
「なぁ?桃!?」


『もう本当うっざい!どこで勘違いしたかしらないけど、好きじゃないし関わりたくないんだけど!バイト先来られるのも迷惑!ストーカーじゃん!!』


私はジンに怒鳴り付けた。

⏰:09/09/08 05:14 📱:N904i 🆔:GnEl9mGw


#574 [我輩は匿名である]
「お、お、お前…」


ジンに怒鳴った私を見て、ジンは目を真ん丸にしていた。


(てかお前ってなんだよ…)

⏰:09/09/08 05:18 📱:N904i 🆔:GnEl9mGw


#575 [我輩は匿名である]
「こ、この糞尼!!ついに本性表したな!!」


ジンは私に指を差してそう言った。


「お前は名前も偽るし、性格も最悪だし、ど、どーしようもない女だ!!」

⏰:09/09/08 05:21 📱:N904i 🆔:GnEl9mGw


#576 [我輩は匿名である]
「ハァハァ…」


ジンはすごい勢いで怒鳴っていたので息切れをしていた。


「なにあれ?」


「ケンカ?」


ジンの怒鳴り声に気づいた女の人、二人組がこっちを見ていた。

⏰:09/09/08 05:26 📱:N904i 🆔:GnEl9mGw


#577 [我輩は匿名である]
(やばっ…恥ずかしい)


『ジン、人いるから小声にして…』


私はジンに小声で頼んだ?


「あん?」


ジンは私の言葉を聞いて、その女の子らを見た。

⏰:09/09/08 05:30 📱:N904i 🆔:GnEl9mGw


#578 [我輩は匿名である]
「見てんじゃねー!!」


ジンはその人達に叫んだ。


(やだ…!他人まで巻き込まないでよ…恥ずかしい)


その人達は笑いながらヒソヒソ話をし、その場を立ち去った。

⏰:09/09/09 02:49 📱:N904i 🆔:CG38Pp1U


#579 [我輩は匿名である]
「きも〜い」


小さな声だったがそう聞こえた。


こんな場面を通行人に見られてバカにされるなんて、恥ずかしくて仕方なかった。

⏰:09/09/09 02:51 📱:N904i 🆔:CG38Pp1U


#580 [我輩は匿名である]
(こいつといると本当ろくなことがない…)


「嘘つきさん、俺に謝れよ!」


女の人らが立ち去った後、ジンが私に言ってきた。

⏰:09/09/09 02:53 📱:N904i 🆔:CG38Pp1U


#581 [我輩は匿名である]
『はぁ?今何て?』


私は思わず聞き返した。


謝れ?


私が?


ジンに?


なんでよ?

⏰:09/09/09 03:01 📱:N904i 🆔:CG38Pp1U


#582 [我輩は匿名である]
「俺にウソついてごめんなさいって言えよ!謝れ!」


ジンは必死に私に謝罪を求めてきた。


(ほんっとありえない。こいつは…!!)

⏰:09/09/09 03:08 📱:N904i 🆔:CG38Pp1U


#583 [我輩は匿名である]
『…ねぇ?ウソついてたのはジンも同じじゃないん?』


私はジンに低い声で言った。


「あぁ!?なんのことだよ?」


ジンはすぐにキレた口調で聞き返してきた。

⏰:09/09/09 03:14 📱:N904i 🆔:CG38Pp1U


#584 [我輩は匿名である]
『顔!体型!写メとは別人じゃん!自分の写メじゃなくて悪用したやつじゃん!それで名前偽っていた私を責めるわけ!?自分はどーなん!?おもいっきり詐欺じゃん!』


(言ってやった…!!)


言いたかったことを吐き出した瞬間、胸がスカッとした。

⏰:09/09/09 03:17 📱:N904i 🆔:CG38Pp1U


#585 [我輩は匿名である]
「・・・・・・」


ジンは何も言い返してこなかった。


(勝った…!!)



私の心の中は勝利で輝いていた。

⏰:09/09/09 04:16 📱:N904i 🆔:CG38Pp1U


#586 [我輩は匿名である]
『だからおあいこだから!ジンが謝らないなら私も謝らない。それでいいでしょ?』


本当はジンに今までのことで土下座してほしいぐらいだが、もう関わりたくない気持ちのほうが大きいから私はジンに無理に謝れなんて言わない。


だけど私からジンに謝るつもりもさらさらない。

⏰:09/09/09 04:20 📱:N904i 🆔:CG38Pp1U


#587 [我輩は匿名である]
名前を偽ったくらい、ジンのしてきたことに比べると可愛いもんだ。


詐称


置き去り


しつこい連絡


悪用


ストーカー

⏰:09/09/09 04:22 📱:N904i 🆔:CG38Pp1U


#588 [我輩は匿名である]
私がジンにしたこと。


ジンが私にしたこと。


ジンのほうが絶対酷いはずだ。


だから私はなにがなんでも絶対ジンに謝るつもりはない。

⏰:09/09/09 04:24 📱:N904i 🆔:CG38Pp1U


#589 [我輩は匿名である]
「……謝れ。」


(は?)


ジンは小さく呟いた。


「謝れ、謝れ、謝れー!」


そしておもいっきり大声で叫んできた。

⏰:09/09/09 04:26 📱:N904i 🆔:CG38Pp1U


#590 [我輩は匿名である]
『な…!だからジンもウソついたんだから謝らない!』


「うるさい!いいから謝れ!謝れーー!!」


まるでただをこねるガキだ。


見た目はおっさんだが中身は完璧なガキ。

⏰:09/09/09 04:29 📱:N904i 🆔:CG38Pp1U


#591 [我輩は匿名である]
言い返すことが出来なくなったら、“謝れ”の一点張り。


意味不明だ。


『いや!謝らない!』


だけど例え謝って解決できたとしても私はジンに謝らない。


絶対に。

⏰:09/09/09 04:34 📱:N904i 🆔:CG38Pp1U


#592 [我輩は匿名である]
「謝れ!謝らないと痛い目みるぞ!」


グイッ


ジンは私の手をおもいっきり引っ張った。


『痛ッ!!』

⏰:09/09/10 01:36 📱:N904i 🆔:ffZFGmXo


#593 [我輩は匿名である]
どんだけ最悪な奴でもジンは男。


力は相当強かった。


『やだ!痛い離して!触らないで!』


痛いのもやだ。


だけどジンに触られた気持ち悪さが更に嫌だった。

⏰:09/09/10 01:38 📱:N904i 🆔:ffZFGmXo


#594 [我輩は匿名である]
『……グスッ』


私は泣きだしてしまった。


「あ、ご、ごめん」


私が泣き出し、我に返ったかのようにジンは手を離してくれた。

⏰:09/09/10 01:53 📱:N904i 🆔:ffZFGmXo


#595 [我輩は匿名である]
「痛かった?でも桃が悪いんだから反省しなくちゃな?」


こんな状況になってもジンは私を責めていた。


「な?」


そう言ってジンは私の頭をポンポンと触った。

⏰:09/09/10 02:03 📱:N904i 🆔:ffZFGmXo


#596 [我輩は匿名である]
ゾクッ…


ジンに触られた瞬間寒気が走った。


(や…いやっ!!)

⏰:09/09/10 02:05 📱:N904i 🆔:ffZFGmXo


#597 [我輩は匿名である]
『触んな!キモイ!』


突発的に私はそう叫んでしまった。


「…なに?」


ジンは暗い表情で私に言った。

⏰:09/09/10 02:29 📱:N904i 🆔:ffZFGmXo


#598 [我輩は匿名である]
『私に触んないで!気持ち悪い!キモイキモイキモイ!』


私は泣きながらジンに訴えた。


「・・・・・」



ジンは目を真ん丸にしながら私を見つめていて。

⏰:09/09/10 02:31 📱:N904i 🆔:ffZFGmXo


#599 [我輩は匿名である]
『もうやだ…。私の世界に入ってこないで。本当関わりたくないの…。』


「・・・・・・」


ジンは何も言ってこない。


だけど体がぷるぷる震えていた。

⏰:09/09/10 02:33 📱:N904i 🆔:ffZFGmXo


#600 [我輩は匿名である]
そして私は無言でジンの前を立ち去った。


(これで終わり…)


だけどジンに捕まれた左手がヒリヒリする。

⏰:09/09/10 05:07 📱:N904i 🆔:ffZFGmXo


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