タバコの火が消えるまで
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#1 [CHU−TA]
俺と志奈子の約束。
喧嘩は次の日に持ち越さない。
連絡はこまめにする。
異性とメールとかしない。
言いたい事は隠さず言う。
嘘はつかない。

そして....

タバコは吸わない。

⏰:09/07/27 18:53 📱:D905i 🆔:L7yJSXXo


#2 [CHU−TA]
16歳の春、ヤンキー路線まっしぐらだった俺に母親は言った。

「あんた、今のままでいいと?将来が不安にならんとね?」

つまらない。実につまらない。この人は毎回同じ言葉を発して飽きないのだろうか。

「俺には俺の人生があるんよ。関係ねーやろ!」

俺もまた、毎回同じ返答。大人は皆同じ事を言う。そんな事分かってるんだよ。けど、遊ぶ方が楽しくて仕方がないんだ。

⏰:09/07/27 19:01 📱:D905i 🆔:L7yJSXXo


#3 [CHU−TA]
リーマン親父は昔から俺に無関心だった。万引きで捕まろうと、バイクを暴走させて捕まろうと、シンナーを吸って捕まろうと、断固無視!

フリーターでフラフラ遊びまわる当時の俺にも無関心。まぁ俺はその方がよかったけど。

今夜も集まった毎メンバーの三人。

智生(ともき)に洋輔(ようすけ)そして俺(渉(わたる))。

何をするワケでもなく、公園で酒を飲みはしゃぎまくってた。時間は23時をまわっていただろうか。

⏰:09/07/27 19:09 📱:D905i 🆔:L7yJSXXo


#4 [CHU−TA]
「どっか行くかぁ〜」

仕切るの大好き洋輔が言った。

「あ〜?どこによ?」

めんどくさがり智生が返す。

「どうすると?」

流れに流されるのが得意な俺。

「街出ようぜ、街!」

「めんどくせ〜…アシ無いやん。」

「原チャリパクるか!」

⏰:09/07/27 19:15 📱:D905i 🆔:L7yJSXXo


#5 [CHU−TA]
洋輔は原チャリ泥棒が大得意で、プロと言っていいほど素早く正確に盗んでくる。

「お前等ちょっと待っとけ。俺がパクってきちゃるけん!」

洋輔はそう言うと公園から一人、暗闇へ消えていった。

「俺等何歳までこんな事するんやろうなー」

笑いながら智生が言った。確かにそう思う。昔はヤンキーに憧れていたけど、なってみたらキツいだけ。道を走るパトカーを見るたび逃げなきゃいけないし、先輩とかもうるさいし…。

⏰:09/07/27 19:22 📱:D905i 🆔:L7yJSXXo


#6 [CHU−TA]
夜中起きてるのも正直きつい。酒だって本当は飲めないし、ケンカは弱いし、俺って本当はヤンキーに向いてないんじゃないか、って思う事もよくあって…

けど、それよりもコイツ等と遊ぶのは楽しかった。気が許せるのはコイツ等だけだった。

一時間くらいして、遠くから原チャリの排気音が聞こえてきた。

「ちゃーっす!」

自慢気にフロント部分が割れた原チャリに乗って洋輔が帰ってきた。

⏰:09/07/27 19:27 📱:D905i 🆔:L7yJSXXo


#7 [CHU−TA]
「乗れよ!街行こうや!」

俺と智生は洋輔の後ろに乗り、街へと走り出した。


夜の街は怖い。いつパトカーや改造車に追われるか分からない。ましてや三ケツの原チャリで追ってくる車から逃げるなんて一苦労なもんで。

大きな交差点に差し掛かった。赤信号で停車中の黒塗りセダン。その前を一気に走り抜く。

「来るぞ…来るぞ〜…」

洋輔はバックミラーを見ながら独り言。

⏰:09/07/27 19:34 📱:D905i 🆔:L7yJSXXo


#8 [CHU−TA]
「キターー!!」

黒塗りのセダンは三ケツ原チャリに向け急発進。キキキーっとタイヤの擦れる音とともに追い掛けてきた。

ただ、こんなの慣れっこ。こんなのいつもの事で、今日もすぐに逃げれると思っていた。

パパパーーン!

改造車独特のクラクションで煽ってくる車。三ケツじゃスピードが出ない。

「やべぇ!マジで轢かれるぞ!」
セダンのフロントは、原チャリのリアより後方1メートル付近まできている。

⏰:09/07/27 19:40 📱:D905i 🆔:L7yJSXXo


#9 [CHU−TA]
原チャリの利点、「小回り」をきかせカーブをグニャグニャと曲がり逃げるが、セダンもしつこく、なかなか俺達を逃がしてはくれない。

「マジでやばくね?」

真ん中に座る智生が言う。

「余裕たい!まかせとけ!」

洋輔の自信たっぷりな答え。

「…………」

黙って一番後ろに乗る俺。

⏰:09/07/27 19:45 📱:D905i 🆔:L7yJSXXo


#10 [CHU−TA]
すると俺の後方から声が聞こえてきた。

「待てやガキどもー!」

聞き覚えのある声。俺は振り返り追ってくる車を見ると、運転席の窓からアフロの頭がでている。しかも手を振ってる。

「あ、新田君やん!」

俺は智生と洋輔に言う。ここら辺であんなデカいアフロは、中学時代の先輩、新田君しかいない。

洋輔は少しずつ原則し、マンションの駐車場で原チャリを止めた。

⏰:09/07/27 19:51 📱:D905i 🆔:L7yJSXXo


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