続:バツイチ子持ちの君へ
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#100 [けん]
エリちゃんには
【ゴメン・・・会えない】と、だけメールをした




このメールで・・・俺の中では、もう終わったと思っていた



でも・・・



やっぱりエリちゃんの中では、終わっていなかった

⏰:09/10/13 12:31 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#101 [けん]
こんな俺でも・・・


エリちゃんは会いたいと何度も言ってくれる


どれだけ拒んでも・・・



どれだけ突き放しても・・・



エリちゃんの、俺に対する気持ちは変わらなかった

⏰:09/10/13 16:29 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#102 [けん]
根負けした俺は、エリちゃんと会う事にした


────当日



何を話していいかわからず、妙な緊張感が漂っていた


重い空気を切り裂くかのように、エリちゃんが口を開く

⏰:09/10/13 16:32 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#103 [けん]
「ご飯何食べよっか♪けんちゃん食べたい物とかある?」


俺は
『何でもいいよ。エリちゃんの食べたい物で・・・』


超無愛想に答えてしまった


それに気付かないのか、エリちゃんは相変わらずテンションが高い

⏰:09/10/13 16:35 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#104 [けん]
「本当に!?じゃあ・・・お好み焼き食べたい!」



お好み焼きか・・・


そういや、エリちゃんと初めてご飯を食べに行ったのもお好み焼きだったな


『じゃあ、前に行ったお店にする?』

⏰:09/10/13 16:38 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#105 [けん]
うん!と元気よく答えるエリちゃん・・・



本当は、あのお好み焼き屋さんも・・・



絵美とよく行ったお店



そんな事を知るはずもないエリちゃんは・・・とても楽しそうだ

⏰:09/10/13 16:40 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#106 [けん]
お店に着き、注文を済ませて・・・しばしの談笑をしていた



ふと気付くと
店内は家族連れで満員となっていた



店内を走り回る子供


それを追いかける親


他人事とは思えないシーンだ

⏰:09/10/13 16:43 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#107 [けん]
「家族連れが多いね。けんちゃんって子供好き?」


エリちゃんからの・・・突然の質問


エリちゃんには、絵美や蒼汰の事は一切話していなかった



話す事によって、また思い出して苦しくなると思っていたから

⏰:09/10/13 16:46 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#108 [けん]
『子供?めっちゃ好きやで。てか、エリちゃんには言ってなかったんやけど・・・実は』




俺は全てを話した


バツイチ子持ちの彼女と付き合っていたこと


同棲をしていたこと


妊娠や中絶をさせてしまったこと



そして、ずっと引きずっていたこと

⏰:09/10/13 16:49 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#109 [けん]
エリちゃんの反応は意外?なものだった




「知ってるよ。だって、けんちゃんの車の運転席に子供が似顔絵を書いたポーチがあったから」



あっ、なるほど!



女の子って、やっぱ敏感やなっと思った

⏰:09/10/13 16:55 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#110 [けん]
「妊娠とかは知らんかったけど・・・何で産ませなかったの?」



俺は全部正直に話した



それに対してエリちゃんは・・・



「けんちゃんって最低なんだね。その彼女がかわいそう。」

⏰:09/10/13 16:58 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#111 [けん]
最低?



そんな事わかってるけど、面と向かって言われたのは初めてだから、ちょっとビックリした



ましてや、いつも大人しいイメージのエリちゃんからそんな言葉が出るなんて・・・思いもしなかった

⏰:09/10/13 17:00 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#112 [けん]
その後も、エリちゃんからの罵声の嵐は続く・・・


何も言い返せない



てか、こんな最低な男なんだから、エリちゃんも冷めてくれただろう




それが、この苦痛の時間を耐えれるせめてもの救いだった

⏰:09/10/13 20:35 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#113 [けん]
目の前ではジュージューっとお好み焼きが焦げている



『とりあえず食べよう』


そう話すのがやっと・・・だった



無言で箸を動かすエリちゃん

⏰:09/10/13 20:39 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#114 [けん]
「けんちゃんはどう思ってるの?」


『えっ?』


突然の質問に言葉が詰まった


『そりゃあ、本当に悪い事をしたと思ってるよ』


「そうじゃなくって!」

⏰:09/10/13 20:41 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#115 [けん]
またまた『へっ?』って感じになった



「けんちゃんは、今でも元カノが忘れられないの?」



・・・・・・


・・・・・・



しばらく考えた

⏰:09/10/13 20:43 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#116 [けん]
そして


『元カノにはもう未練はないよ』



「じゃあ何に未練があるの?」



すかさず返してくるエリちゃん





こんな勢いある子だったんだ・・・

⏰:09/10/13 20:44 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#117 [けん]
「子供?」
エリちゃんは俺が答える前に聞いてきた




『んっ〜・・・まぁ。。。』




言い切る事が怖くて


認めてしまうのが嫌で



俺は、そう濁して答えた

⏰:09/10/13 20:48 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#118 [けん]
「そうなんだ。。。でも、それは私としては嬉しいことかな」



またまた意外な言葉だった



「だって、別れてからもこうやって子供の事を考えれるけんちゃんは純粋だと思うから。血は繋がってないのに・・・本当の父親でも・・・血が繋がってても、最近の人では子供の事をここまで愛せる人は中々いないんじゃないかな」

⏰:09/10/13 20:53 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#119 [けん]
「私も1人の女として言わせてもらうと・・・けんちゃんみたいな人だったら自分の子供を心から愛せて、妻にとっても子供にとっても良いパパになれそうだよね!」



さっきまで、めっちゃ責められてたから・・・今の優しいエリちゃんは女神に見えた(笑)



ホッと息をはいた−

⏰:09/10/13 21:16 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#120 [けん]
食事も終わり、そろそろ店を出ようという事になった



結局、ここに来る前より2人は良い感じになってしまった




レジでお会計を済ませてから、急にお腹が痛くなってきたので、俺は駆け足でトイレへと行った

⏰:09/10/13 21:19 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#121 [けん]
急いでトイレへと駆け込み、1番奥のドアへ入った




責められたり、優しくされたりで、お腹の調子が悪くなったんかな



俺ってデリケートだから(笑)



それはさて置き・・・

⏰:09/10/14 12:06 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#122 [けん]
この後どうしよう・・・




何がどうなろうとも



今の俺は
エリちゃんと付き合う気は全くない



正直にそう話そうか・・・


1人個室で頭を抱えていた


その時−

⏰:09/10/14 12:08 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#123 [けん]
バタンッ−と音を立て
誰かがトイレに入ってきた


僅かだけど、声も聞こえてきた




微かに聞き取れる会話から、その人物は子供と父親だとわかった


そして、間もなくして

⏰:09/10/14 12:46 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#124 [けん]
バッチーン!!!


と、音が聞こえた



同時に子供が泣き叫ぶ声も聞こえ、父親が何かを子供に向けて話してる



おおかた言う事を聞かない子供を叱りつけているのだろう・・・と個室の中で予測していた


でも・・・

⏰:09/10/14 12:49 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#125 [けん]
バッチーン!!!



バッチーン!!!



何度も頬を叩く音が
トイレの中にこだまする


叱りつけるにしても、ちょっとやりすぎじゃないか?

⏰:09/10/14 12:50 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#126 [けん]
トイレには他に誰もいない


頬を叩かれる度に
子供の泣き声は大きくなり、店内にも聞こえるくらいだった



てか、俺めっちゃ出づらいんやけど・・・

⏰:09/10/14 12:53 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#127 [けん]
恐らく父親も
まさか、1番奥の個室に人がいるなんて思ってもないんだろう



じゃなきゃ、いくら何でも人前で叱るレベルじゃない



もう少し、このまま個室にこもっていようか・・・
ほとぼりが冷めるのを待とう

⏰:09/10/14 12:57 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#128 [けん]
あっ、でもエリちゃんをこれ以上待たせるわけにはいかないよな・・・



そんな葛藤が、頭の中をグルグル回っている時





「熱い・・・熱いよー!お母さん熱いよー!!」


泣き叫ぶ子供の声で
確かにそう聞こえた

⏰:09/10/14 13:58 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#129 [けん]
そして



「熱い?何で熱いかわかるか?言う事聞かへんからやろ!」


怒鳴った父親はそう言う


その会話を聞いて、まさか・・・と思った

⏰:09/10/14 14:02 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#130 [けん]
虐待?



もしそうなら・・・


他人とは言え、放っておけない


そして・・・
俺は扉を開ける決心をした

⏰:09/10/14 14:05 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#131 [けん]
ドアノブに手を回しかけた時



俺は


嫌な言葉を聞いてしまった



父親が言う


「お母さんにこの事言ったらまた怒るで。わかったソウタ?」

⏰:09/10/14 14:09 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#132 [けん]
ソ・・・ウタ・・・?





ソウタ?


蒼汰!?



気がつくと俺は
バァーン!と勢いよくドアを開けていた

⏰:09/10/14 14:11 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#133 [けん]
勢いよく出て
俺が見た光景・・・



それは
洗面所の前で泣き叫ぶ子供と、その父親


父親は片手でライターを握っていた


子供は手で顔を覆い
その表情は見えなかった

父親と目が合った


いや、父親らしき人物と言ったほうがいいだろう

⏰:09/10/14 15:43 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#134 [けん]
子供も遅れてこちらを見た


そして、目が合った−



できれば勘違いであってほしかった


できれば他人であってほしかった



その願いも虚しく・・・

⏰:09/10/14 15:47 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#135 [けん]
さっきまで「泣き叫ぶ他人の子供」と思っていた人物が・・・



俺が愛しく、懐かしく、そして・・・愛して止まない蒼汰だった



1年以上経って
久しぶりの再会が
まさかこんな場面なんて

⏰:09/10/14 15:52 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#136 [けん]
そのショックと



もう1つショックが・・・


蒼汰が俺に気付いてない


蒼汰が俺の顔を忘れてる


ダブルショック−

⏰:09/10/14 15:56 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#137 [けん]
そして、俺はゆっくり2人の元へ歩き始めた



近づくにつれて
男の顔もハッキリと見えてきた



一度だけ・・・去年、駅で絵美と歩いていた所を目撃していた



確信は持てないが、その時の顔と似ている

⏰:09/10/14 16:00 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#138 [けん]
このトイレに


2人以外に人がいたとわかった瞬間、男は蒼汰を優しくあやし始めた




俺は言った



「それが教育・・・ですか?」

⏰:09/10/14 16:03 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#139 [けん]
えっ?!
と、驚いた表情の男



「だから、それが教育かって聞いてるんですよ。俺には単なる虐待にしか見えんけど」



『あ、あぁ。もちろん教育ですよ。虐待とか失礼な事を言いますね』
と、男は返してきた

⏰:09/10/14 16:06 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#140 [我輩は匿名である]

気になります(´・ω・`)
頑張ってください!

⏰:09/10/14 16:21 📱:P04A 🆔:Vki40.LI


#141 [けん]
匿名さん


ありがとうございます!

⏰:09/10/14 16:24 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#142 [けん]
「じゃあ、その手に持ってるライターは何に使うんですか?トイレ内は禁煙でしょ(笑)」



『これはただ、今たまたま持っただけですよ。ていうか、こっちの問題なんで放っておいてくれませんか?』



カッチーンと来た

⏰:09/10/14 16:27 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#143 [けん]
できるなら今すぐ、自分の正体を明かしたい


蒼汰に、けんちゃんだよって言って頭を撫でてやりたい



でも、それは決して許されないこと



悲しくも蒼汰は、俺の事を忘れてしまってる


逆に思い出させるのは、また混乱を招く危険がある


そう考えたあげく、俺は腰を落とし・・・蒼汰と同じ目線にした

⏰:09/10/14 16:31 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#144 [けん]
そして−



「僕・・・熱かったんやろ?」



俺の問いかけに蒼汰は、目を擦りながらコクンっと頷く



くっ・・・めっちゃかわいそうや。ほっぺも叩かれたせいで真っ赤になってる


「僕・・・おじちゃんに全部正直話してみぃ?何をされたんや?」

⏰:09/10/14 16:36 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#145 [けん]
『いやいやいや!だからアナタには関係ないでしょ!蒼汰!お母さんところ戻ろうか!』


そう言い、蒼汰の腕を掴みトイレを出ようとする男



逃がさん!



俺も、もう片方の蒼汰の手を引っ張った

⏰:09/10/14 16:39 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#146 [けん]
『ハァ?ええ加減にしろよ!店員に言って警察呼んでもらうぞ』


男は少し声を荒げた



「蒼汰。何をされた!?俺に・・・けんちゃんに全部話してみぃ!」



俺は、ついに名前を出してしまった・・・

⏰:09/10/14 16:44 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#147 [けん]
『けんちゃん?蒼汰、この人知ってんの?』


蒼汰ではなく、男が
俺の言葉に反応した



蒼汰は・・・
首を横に振ってる



かなりショックだったけど、もうそんな事どうでもよくなった

⏰:09/10/14 17:12 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#148 [けん]
俺は蒼汰のヒーローになりたい



蒼汰が困った時に、飛んで現れる・・・そんな憧れのヒーローになりたい



顔も名前も知らない・・・



そんなヒーローで充分だ

⏰:09/10/14 17:17 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#149 [けん]
俺は蒼汰の顔を見ながらこう言った



「いいか僕!痛い事や悪い事をされたら必ずお母さんに言わなアカンで!僕も男の子やったら、それぐらいできるやろ?」

透き通った瞳で俺を見つめる蒼汰は「うん」と頷いてくれた



「じゃあ約束!」
そう言って、過去に何度も交わしてきた指切りゲンマンをした

⏰:09/10/14 17:24 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#150 [けん]
そして
俺は立ち上がり
男に向かってこう言った


「生意気な事を言ってスミマセンでした。僕の勘違いなら申し訳ないです」

男は意外?な言葉に目を丸くしてる



「でも・・・」

⏰:09/10/14 17:27 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


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