続:バツイチ子持ちの君へ
最新 最初 🆕
#1 [けん]
前作の続きです。
あれから約3か月。
その後の話しを少しずつ書いていきます。

⏰:09/09/23 00:27 📱:F905i 🆔:1IGDpg62


#2 [けん]
今年の7月−
俺は・・・


人生で最も愛した人


・・・絵美と


俺の


人生で最もかけがえの無い存在だった


・・・蒼汰と


一緒に歩く術を絶った

⏰:09/09/23 00:54 📱:F905i 🆔:1IGDpg62


#3 [けん]
こうやって


タバコをふかしながら今日も考える



これで良かったのかな?



本当に・・・



本当に、これで良かったのかな?

⏰:09/09/23 01:02 📱:F905i 🆔:1IGDpg62


#4 [けん]
ヨリを戻せるチャンスはあった



だけど、戻さなかった



この選択が正しかったのかどうかは、今もまだわからない

⏰:09/09/24 13:32 📱:F905i 🆔:KKPA19TQ


#5 [けん]
8月上旬


絵美のお母さんからメールがきた


【久しぶり。毎日暑いけど仕事頑張ってる?実は、今月末から絵美と蒼汰と一緒に暮らす事になったんよ。】



そのメールを見た俺は、すぐ返事をして、ことのいきさつを詳しく聞いた

⏰:09/09/24 13:38 📱:F905i 🆔:KKPA19TQ


#6 [けん]
どうやらお母さんの旦那さんの浮気癖がひどいらしく、我慢できなくなったので離婚をする・・・という事らしい



何で男って浮気すんのかな?


何で他に目が行っちゃうのかな?



俺には全く理解できなかった

⏰:09/09/24 13:41 📱:F905i 🆔:KKPA19TQ


#7 [我輩は匿名である]
終わったんじゃないの?まだおってるんですか?

⏰:09/09/24 13:44 📱:F02A 🆔:P/QTxdYg


#8 [けん]
男として、俺の考え方がおかしいのかもしれないけど、浮気という言葉は俺には無縁だった



浮気の果てには悲しい事しか待っていない
誰も幸せにはならない



そんな風に考えていた



現に今、お母さんは傷ついている

⏰:09/09/24 13:46 📱:F905i 🆔:KKPA19TQ


#9 [けん]
匿名さん


終わったはずなんですけど・・・


色々ありまして。。。

⏰:09/09/24 13:52 📱:F905i 🆔:KKPA19TQ


#10 [けん]
ちなみに感想などは前作の感想板にお願いします。

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4451/

⏰:09/09/24 13:54 📱:F905i 🆔:KKPA19TQ


#11 [けん]
でも、お母さんと絵美、そして蒼汰が一緒に暮らせるなら良かった・・・と思った


付き合っていた時から絵美が、お母さんといつか一緒に暮らしたいと言っていたから



絵美もきっと喜んでるだろう

⏰:09/09/24 13:57 📱:F905i 🆔:KKPA19TQ


#12 [けん]
そういや、彼氏とはどうなったんだろう・・・


最後に会った日以来、絵美のその後は聞いていない



もう、どうでも良いことなんだけど・・・



気になった

⏰:09/10/03 23:37 📱:F905i 🆔:ZoTLzdFY


#13 [けん]
お母さんに聞いてみる−


返ってきた言葉に少しホッとした



【彼氏とはなんだかんだで上手くやってるみたいよ。別れそうになったけど、持ち直したんちゃうかな?】

⏰:09/10/03 23:40 📱:F905i 🆔:ZoTLzdFY


#14 [けん]
「少しホッとした」
という感情・・・



こう思えるようになったという事は、俺もやっと吹っ切れたんかな



それから、俺は絵美の事を考えないように・・・
いや、考えようともしないまま時間は過ぎて行った

⏰:09/10/03 23:44 📱:F905i 🆔:ZoTLzdFY


#15 [けん]
それから約1ヶ月後・・・


俗に言うお盆休みが過ぎたころ



合コンで、ある女の子と知り合った

⏰:09/10/03 23:46 📱:F905i 🆔:ZoTLzdFY


#16 [けん]
名前はエリちゃん


俺の正面にエリちゃんは座っていた


物静かで、あまり場慣れしてなさそうだった



どこか自分と似た雰囲気を感じた

⏰:09/10/05 13:04 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#17 [けん]
その横に座っていたのがマキちゃん


「ちゃん」って言ってるけど、俺より3つほど年上だった



このマキちゃんがかなり厄介だった

⏰:09/10/05 13:06 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#18 [けん]
合コンがスタートし、いつものように周りはお酒も入り大盛り上がり



俺は、ひたすらタバコを吸っていた



こんな俺を見て、マキちゃんが独特の関西弁で話し掛けてきた

⏰:09/10/05 13:09 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#19 [けん]
「兄ちゃん!」


んっ?と、顔をマキちゃんの方に向ける



「兄ちゃん、めっちゃ男前やな!こんな男前は初めて見るわ」



またまた大袈裟な・・・

⏰:09/10/05 13:11 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#20 [けん]
「見てるだけで目の保養になるわ。彼女ほんまにおらんの?」



そんな、膨らまない会話を繰り返していた



そして



マキちゃんは言う

⏰:09/10/05 13:14 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#21 [けん]
「アドレス教えてや!アカン?」



まだ会ったばかりなのに、なんて積極的なんだと圧倒されていた俺




断るに断れず・・・



その場でメアドの交換をした

⏰:09/10/05 13:15 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#22 [けん]
この間もずっと、エリちゃんはマキちゃんの横でやり取りを見ていた



エリちゃんとはほとんど話さないまま、合コンもお開きが近づいてきた



その時、俺の携帯が鳴った

⏰:09/10/05 13:18 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#23 [けん]
メール・・・



誰だろう?と開くと


斜め向かいに座ってるマキちゃんからだった



【車で送ってや】



すぐ携帯を閉じた

⏰:09/10/05 13:19 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#24 [けん]
勘弁してほしい・・・



ほんまに勘弁して・・・



そう心の中で、呪文のように唱えていた



意を決して返事を送った

⏰:09/10/05 13:21 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#25 [けん]
【この後、仕事があるんで無理です】



とっさについた嘘




しかし、マキちゃんは諦めなかった


【そこを何とか!】とか言って正直しつこかった

⏰:09/10/05 13:23 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#26 [けん]
お開きになると、すぐ店を出てみんなに軽く挨拶をしたあと、逃げた(笑)



ふぅ〜、やっと逃げ出せた・・・



1人で安堵の表情をしていると、またメールが入ってきた



まさか!

⏰:09/10/05 13:26 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#27 [けん]
案の定、マキちゃんからのメールだった



簡単にメアドを教えた事を後悔し、内容を見ると【今度遊ぼうや!】



適当に【時間が合えば】って返した



とりあえず、その場しのぎのつもりだった

⏰:09/10/05 13:28 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#28 [けん]
しかし



【いつ!?いついついついつ!?】って返事が来て、さすがに疲れてきた


しょうがない・・・



マキちゃんから逃れるために最大の嘘をつこう

⏰:09/10/05 13:30 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#29 [けん]
【う〜ん・・・俺、実はエリちゃんがタイプやねん】


少しエリちゃんに悪い気もしたが、そう返した



すると



【そうなんか〜!もっと早く言ってや〜エリちゃんのメアド教えたろうか?】


そう返事が来た

⏰:09/10/05 13:33 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#30 [けん]
まぁ、嘘とはいえエリちゃんは同じ匂いがするし良いなと思ったには変わりない



だからメアドを教えてもらう事にした



メアドを教えてもらった俺は、とりあえず社交辞令的なメールを送った

⏰:09/10/05 13:36 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#31 [けん]
それが、俺とエリちゃんの出会いの始まりで・・・


どちらかというと偶然によるきっかけだった



この後の展開なんて、想像さえしていなかった

⏰:09/10/05 13:37 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#32 [けん]
エリちゃんと何気ないメールのやり取りが続き、いつしかこのやり取りが日課になっていた



そして、2人でご飯を食べに行ったりもした



2人でご飯を食べに行くというのは、絵美と別れてからはエリちゃんで3人目

⏰:09/10/05 17:41 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#33 [けん]
いざ2人で会うとなると、その時間が絵美と過ごした日々とダブり、無性に切なくなる・・・



そんな理由で、2人で遊ぶ機会など滅多に設けなかった



また、2人で会ったとしても長くは続かなかった

⏰:09/10/05 17:45 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#34 [けん]
それなのに・・・


エリちゃんといると、なんだか落ち着く



週末が楽しみになる



声が聞きたくなる



絵美を忘れられる

⏰:09/10/05 17:48 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#35 [けん]
この事を、例の後輩に相談してみると



「それは恋なんじゃないですか?良かったですやん。これで絵美さんからやっと抜け出せるかもしれませんね」




恋?




これって恋なんかな?

⏰:09/10/05 17:52 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#36 [けん]
絵美と別れてから、人を好きになる感情を忘れてしまっている俺



人を好きになる事を・・・



恐れてしまう俺




これが恋なら、俺もやっと普通に戻れたことになる

⏰:09/10/05 17:55 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#37 [けん]
いつしかエリちゃんは




俺のことを


けんちゃんって呼ぶようになった



聞き慣れた呼び方に、違和感を感じなくなる自分がいた

⏰:09/10/05 17:57 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#38 [けん]
面と向かって言葉には出さないが、エリちゃんは俺の事を好きになっている



鈍感な俺でも気付くくらい気持ちが伝わってた



俺はエリちゃんが好き−

そう確信した

⏰:09/10/05 18:02 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#39 [けん]
この1年、色んなことがあった



俺には彼女を作る資格などない


俺には絵美しかいない



そう決めつけていた俺に終止符を打つ時がきた



新たな一歩へと進もう


そう考えていた

⏰:09/10/05 18:05 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#40 [けん]
俺の中でエリちゃんへの気持ちが固まりつつある、そんなある日のこと



会社の別の後輩と休憩室でタバコを吸っていた時だった



この休憩室では、窮屈な社内から解放されるからか、色んな会話が飛び交う

⏰:09/10/05 20:34 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#41 [けん]
発端は、後輩の
「休日は何してるのか?」という質問からだった



基本的には、休日は草野球ばっかりしてる俺



一般には「ヒマ人」と呼ばれる部類に入るのだろう

⏰:09/10/05 20:37 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#42 [けん]
そんなヒマ人に、後輩は言う



「良かったら今週の日曜付き合ってくれませんか?」


どこに?



「僕、日曜にママさんバレーのコーチをしてまして・・・本当におばちゃんばっかりなんですけどね(笑)」



ママさんバレー?
俺が?

⏰:09/10/05 20:41 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#43 [けん]
「いや〜・・・おばちゃん達が、たまには若い男の友達を連れて来いってうるさいんですよ(笑)」



「そしたら練習も頑張れるって言うんですよ・・・先輩ならおばちゃん連中も絶対喜ぶと思うんで・・・お願いします!」



おばちゃん相手に休日を過ごす・・・


なんか想像しただけで疲れる。。。

⏰:09/10/05 20:46 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#44 [けん]
そうは言っても、たまにはいっか!と思い、了承する事にした



この時も、もちろんエリちゃんへの気持ちには変わりなかったし、できるならその日はエリちゃんと遊びたかった



それは確かに間違いなかった

⏰:09/10/05 20:49 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#45 [けん]
ママさんバレーの当日



向かったのは小学校


この学校の体育館で練習をしているようだ



後輩と一緒に体育館へ入る

⏰:09/10/06 10:36 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#46 [けん]
入ってまず思ったこと



(ほんまにおばちゃんばっかりや。。。)



おばちゃん達は既に軽いウォーミングアップに入っていた

⏰:09/10/06 10:38 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#47 [けん]
新顔に興味津々なのか、チラチラとこっちを見てくる



「じゃあ、先輩も軽く体をほぐしておきますか」


俺は、エリちゃんに
【見事におばちゃんばっかりやわ。まぁ、今日1日だけ我慢して頑張ってくるわ!】と、メールだけ入れてウォーミングアップを開始した

⏰:09/10/06 10:42 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#48 [けん]
10分ぐらい体を動かしたあと、俺をおばちゃん達に紹介する・・・という事で、みんなが集まってきた



この時、一瞬だけ携帯を見るとメールが入っていた


エリちゃんからだった


【大変やけど頑張ってね!けんちゃん、おばちゃんにもモテそうでちょっとヤキモチ妬く。。。またメールちょうだいね!】

⏰:09/10/06 10:46 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#49 [けん]
一瞬だけしか見れなかったが、思わずニヤけてしまう・・・


急いでいたので、返事はまた後で送ろうと思って携帯を閉じた



そして・・・

自己紹介をした

⏰:09/10/06 10:49 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#50 [けん]
「えーっ、君と同じ会社のと言います。今日は皆さんと一緒に体を動かしたいと思って参加させて頂きました!
よろしくお願いします」


パチパチパチ−と



拍手が沸き起こる

⏰:09/10/06 10:51 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#51 [けん]
拍手が鳴り止もうとした時、1人のおばちゃんが質問をしてきた



「何て呼んだらいいですか〜?」



俺は照れながら答えた



「・・・じゃあ、けんちゃんって呼んで下さい(笑)」

⏰:09/10/06 10:54 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#52 [けん]
そう答えた瞬間



あちこちから「けんちゃん」の大合唱!



照れながらも、おばちゃん達に圧倒されそうになり、少し怖かった(笑)



そうこうして、自己紹介も終わり、また練習が開始された

⏰:09/10/06 10:56 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#53 [けん]
俺はというと・・・



簡単なボール拾いをしていた(笑)



「けんちゃん!ボール取って〜。」


「けんちゃん!こっちも〜」


「けんちゃん・・・」


「けんちゃん・・・」

⏰:09/10/06 10:59 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#54 [けん]
絶対わざとだ!!



おばちゃんなりのスキンシップなのか・・・



ただのボール拾いだが、かなり走り回された



何時間かして
ようやく休憩時間になった

⏰:09/10/06 11:01 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#55 [けん]
すぐさま
バタッと床に倒れこんだ


マジしんどい!



タオルを顔に当てて
しばらく息を整えていた


すると−

⏰:09/10/06 11:03 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#56 [けん]
「けんちゃんは彼女おるんやろ??」
と、1人のおばちゃんが話し掛けてきた・・・



と、思った瞬間



ゾロゾロと、おばちゃんが集まりだし・・・



いつの間にか
俺を中心に、おばちゃん達がグルッと囲んでいた

⏰:09/10/06 11:05 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#57 [けん]
(お願いだから休ませて)

そう心の中で願っていたら、ふと後輩と目が合った


「助けろ!」と
アイコンタクトで
合図を送った



プイッ!



目を逸らしやがった!

⏰:09/10/06 11:08 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#58 [けん]
許せない!
覚えてろよ!



そう怒りに満ち溢れていた時


「で、どうなの?」
と、おばちゃんが話し掛けてきた



「あっ、あぁ・・・彼女はいないですよ!」

⏰:09/10/06 11:10 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#59 [けん]
「ウッソー!!」
と、驚くおばちゃん達



「えっ?何でおらんの?いつから?」


と、質問攻め・・・



「何でって言われても・・・僕が知りたいですよ(笑)かれこれ1年くらいいませんよ」

⏰:09/10/06 11:12 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#60 [けん]
「1年も!?信じられへんわ〜もったいないねぇ。」


この休憩時間の方が
もったいないでしょ・・・


その時、やっと後輩が助けに入ってくれて、おばちゃん連中を移動させてくれた

⏰:09/10/06 11:16 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#61 [けん]
助かった・・・


再度、タオルを顔に当てて寝転ぶ・・・



あっ、エリちゃんにメールせな!



そう思った矢先−


「けんちゃんって・・・」
と、また1人のおばちゃんが話し掛けてきた

⏰:09/10/06 11:18 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#62 [けん]
おいおい、勘弁してくれよ・・・



今から俺はエリちゃんにメールを入れなきゃならない。邪魔はしないで。


そう心の中で呟いた



「何ですか?」
とりあえず、渋々おばちゃんの相手をする事に

⏰:09/10/06 11:20 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#63 [けん]
「けんちゃんって、もしかして・・・勘違いだったらゴメンね!」


何が言いたいのか
サッパリわからない



でも、めっちゃ気になる

「どうしたんですか?」

⏰:09/10/06 11:22 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#64 [けん]
「私ね、保育士なんだけどね・・・」


保育士?


それがどうしたのか?



「けんちゃんに似てる人を昔、保育園で見かけた事があるんよ。」

⏰:09/10/06 11:25 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#65 [けん]
保育園で俺を?



俺が通ってた保育園?



いや、だとしたらもっと歳をとってるはず・・・



ん?


でも、言われてみれば
どっかで見た事あるかも

⏰:09/10/06 11:27 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#66 [けん]
「最初の自己紹介で顔を見たとき、どっかで見た事あるなぁ〜って思ってて・・・それで、けんちゃんって呼んで下さいっていうのを聞いてピンっと来たのよ!」


続けて言う



保育園に勤めてるんだけどね・・・」


保育園・・・

⏰:09/10/06 11:31 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#67 [けん]
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・


・・・・・・!?



「あぁっ!!」


俺は思わず大声をあげた


かなりビックリした

⏰:09/10/06 11:32 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#68 [けん]
「もしかして蒼汰の・・・」


「そうそう!私、蒼汰くんの担任だったのよ!」









こんな偶然あるのか・・・

⏰:09/10/06 11:34 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#69 [けん]
「やっぱり、あのけんちゃんやったんやね(笑)昔、よくお迎えに来てくれてたでしょ?だから、私も何となく覚えてて・・・」


俺は驚きを隠しつつ
「ほんまに偶然ですね!僕も今言われて先生の事を思い出しました!昔は毎週土曜になるとお迎えに行ってましたからね」


冷静に話してはいるけど、内心ではめっちゃ興奮していた

⏰:09/10/06 11:39 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#70 [けん]
目の前に・・・



蒼汰の事をよく知ってる人がいる



それだけで、バレーの疲れも吹っ飛んだ



でも、今更・・・


今更、蒼汰の事を聞いたところで、また懐かしさから自分を苦しめるだけ


もう終わったこと・・・

⏰:09/10/07 14:21 📱:F905i 🆔:3KD2jHto


#71 [けん]
「さっき、彼女は1年くらいいないって言ってたけど・・・やっぱり別れてたんやね。」



「ハハッ・・・ええ、まぁ・・・色々ありまして。。。」


「けんちゃんがフったんでしょ?」



「えっ!?そんな事ないですよ!僕がフラれたんです(笑)」

⏰:09/10/07 14:24 📱:F905i 🆔:3KD2jHto


#72 [けん]
「そうなの!?てっきり、けんちゃんからと思ってた・・・だって、ねぇ。やっぱり環境が普通とは違うから・・・だいたいの人は男性が逃げて行くらしいし。」



俺はとりあえず誤解を払拭するため、熱弁した


「僕は、あの環境が大好きでしたよ。もちろん蒼汰の事も大好きで、ずっと自分の子供と思って接してきました。今でも、蒼汰の事は忘れてません。でも、蒼汰のお母さん・・・彼女が僕に嫌気をさしたようなんです(笑)」

⏰:09/10/07 14:31 📱:F905i 🆔:3KD2jHto


#73 [けん]
先生は言う


「蒼汰君は園児の中でも1番おしゃべりだから(笑)けんちゃんの事もいっぱい聞かされたよ」


・・・・・・



「私たち先生の間でも、突然けんちゃんがお迎えに来なくなって、色々ウワサしてたの。それで、蒼汰君に聞いてみたら・・・」



蒼汰は何と言っていたんだろう?めっちゃ気になる。俯きながら、ただ先生の言葉に耳を傾ける

⏰:09/10/07 14:36 📱:F905i 🆔:3KD2jHto


#74 [けん]
「蒼汰君に聞いてみたら、けんちゃんは他に好きな人ができてん!だから、その人と遠くに行っちゃってん!って。」



ハァ!?


どんなでたらめを、絵美は吹き込んでるんや?



今更どうにもならないけど、みるみる怒りが込み上げてきた

⏰:09/10/07 14:39 📱:F905i 🆔:3KD2jHto


#75 [けん]
「でも、本当にありがとうね。けんちゃん。
けんちゃんがいてくれたから、蒼汰君にとっての1番大事な時期を乗り越えられたんよ。けんちゃんは知らないかもしれないけど、蒼汰君が3歳の頃・・・めちゃくちゃ荒れてて・・・正直言って問題ばかり起こす問題児だったの。お母さんも大変だったと思う。
でも、そんな時にけんちゃんが来てくれて・・・
蒼汰君はそこから変わり始めたの。毎日毎日けんちゃんの話しばっかりで、けんちゃんの事が大好き!って言ってた(笑)初めて父親に似た愛情を受けて、蒼汰君も成長したんだろうね。とにかく、今のあの子があるのはけんちゃんのおかげよ。」

⏰:09/10/07 14:48 📱:F905i 🆔:3KD2jHto


#76 [けん]
言葉が出てこない・・・



なんなんだろう?



この胸元を熱くさせるのは・・・



なんなんだろう?



嬉しいのか?


悲しいのか?


それとも怒りなのか?

⏰:09/10/07 14:52 📱:F905i 🆔:3KD2jHto


#77 [けん]
しばらく時間が空くので感想など頂ければ嬉しいです。感想板は下記です。
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4451/

⏰:09/10/07 14:54 📱:F905i 🆔:3KD2jHto


#78 [けん]
忘れようとしていた・・・


あの頃の記憶



先生の一言一言で・・・



鮮明に蘇ってくる・・・



蒼汰・・・

⏰:09/10/07 20:51 📱:F905i 🆔:3KD2jHto


#79 [けん]
これ以上、蒼汰の事を聞いてしまうと・・・



思い出してしまうと




またイチから出直しのような気がする・・・




わかってる



わかってるんだけど・・・

⏰:09/10/07 20:53 📱:F905i 🆔:3KD2jHto


#80 [けん]
それまで沈黙を保ってきた俺だったけど・・・




やっぱ我慢できない



俺は遂に重い口を開いた・・・

と、それは・・・
同時に・・・


今まで蒼汰への想いを閉じ込めていた・・・


重い扉を開くことになってしまった

⏰:09/10/08 22:21 📱:F905i 🆔:dYsy6OZs


#81 [けん]
「蒼汰は・・・蒼汰は元気にしてますか??」

先生は笑って答える
「もう、そりゃ元気元気!もう少し大人しくて丁度いいくらい(笑)」



そっか。。。
元気なら良かった



何たってかれこれ1年以上も顔を見てないから

⏰:09/10/08 22:26 📱:F905i 🆔:dYsy6OZs


#82 [けん]
「でもね・・・」


先生は続けて言う



「子供もバカじゃないからね。元気に振る舞うとお母さんや先生が安心する事をわかってるの。だから、あの蒼汰君の元気さは・・・蒼汰君なりに無理して頑張ってるのかもしれないね。」





どういう意味だ?

⏰:09/10/08 22:31 📱:F905i 🆔:dYsy6OZs


#83 [けん]
「蒼汰君の事をよく知ってるけんちゃんなら、わかるでしょ?」


「まぁ、ちょっとはわかりますが・・・でも、蒼汰はもう僕の事なんて忘れちゃってるんでしょうね(笑)」





俺は半ばヤケクソ気味にそう言った


すぐさま先生は答えた

⏰:09/10/08 22:35 📱:F905i 🆔:dYsy6OZs


#84 [けん]
「これはお母さんには話してないんだけどね・・・蒼汰君、未だにけんちゃんの話しをしてくるの。けんちゃんの車と同じや!とか、けんちゃんとここ行った!とか。
それに、お昼寝の時もよく・・・けんちゃんけんちゃんって寝言を言ってる。・・・だから、けんちゃんの事を忘れてるわけがないのよ!」




この話しを聞いて・・・

俺の中の何かがハジけた

⏰:09/10/08 22:53 📱:F905i 🆔:dYsy6OZs


#85 [けん]
蒼汰に会いたい



会って、もう一度・・・




もう一度、抱きしめたい



もう一度、蒼汰の重みを感じたい

⏰:09/10/08 23:17 📱:F905i 🆔:dYsy6OZs


#86 [けん]
離れ離れになって1年



長い長いトンネルを抜け出すため、前へと歩いてきた



光りが差し込む出口は、もう目の前だった




でも、気付けば・・・


また入口に戻ってきた

⏰:09/10/08 23:20 📱:F905i 🆔:dYsy6OZs


#87 [けん]
絵美への気持ちは、確かに薄れてきている



今、俺が1番好きな女性は・・・エリちゃんだ



エリちゃんで間違いない



でも、1番大切なのは・・・

蒼汰なんだよな・・・

⏰:09/10/08 23:27 📱:F905i 🆔:dYsy6OZs


#88 [けん]
ただ単に物事を美化している・・・いや、美化し過ぎているのかもしれない


俺の蒼汰への気持ちは



偽善という醜い物に覆われた「タテマエ」なのかもしれない



その答えは俺を含めた、誰にもわからない・・・

⏰:09/10/09 21:13 📱:F905i 🆔:xSi1DDXk


#89 [けん]
正直言って・・・



こんな自分が嫌になる




いつまでも・・・
過去に縛られ、迷路を彷徨う、でも偽善なのかもしれない、そんな自分がとても嫌になるんだ




この日、改めて自分が嫌になった

⏰:09/10/09 21:17 📱:F905i 🆔:xSi1DDXk


#90 [けん]
「お疲れ様でしたー!」






俺にとって、短いようで長い時間が終わった




今日ここに来るまでは、こんな気持ちになるなんて想像もしていなかった

⏰:09/10/12 13:32 📱:F905i 🆔:cIb25zXM


#91 [けん]
帰り道へと車を走らせていると、携帯が未読メールでチカチカと光っているのに気付いた





エリちゃんかな・・・





メールを開くと、案の定エリちゃんからだった

⏰:09/10/12 13:34 📱:F905i 🆔:cIb25zXM


#92 [けん]
【まだバレーしてるの?連絡ないからちょっと不安になっちゃった】




・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・




俺はパタンッと、そのまま携帯を閉じた

⏰:09/10/12 13:36 📱:F905i 🆔:cIb25zXM


#93 [けん]
別に無視をしようと思ったわけじゃなかった



なんていうか、
その時は・・・



エリちゃんの事を考えたくなかった



1人にして欲しかっただけなんだ・・・

⏰:09/10/12 13:39 📱:F905i 🆔:cIb25zXM


#94 [けん]
今から野球なんで、その間に是非ご感想など下さい
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4451/

⏰:09/10/12 13:41 📱:F905i 🆔:cIb25zXM


#95 [けん]
その後も、エリちゃんからのメールは続いた


【ほんまに連絡ないの心配やねんけど!】


【私、なんか怒らせた?】


【どうして無視するの?】



あまりにもヒドすぎると思ったから、返事を出す事にした

⏰:09/10/13 12:16 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#96 [けん]
【ゴメンゴメン!携帯が壊れてて・・・もう直したから大丈夫!】


バレーの日から、2日経って・・・そう送った



エリちゃんは、安心したのか、いつもより派手なメールを返してきた



そして・・・

⏰:09/10/13 12:18 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#97 [けん]
【けんちゃん・・・寂しかったからけんちゃんにめっちゃ会いたくなった。。。今週末とか会えないかな?】




俺が、もっとも恐れていたこと・・・



できるなら、このままエリちゃんとは会わない方がよかった

⏰:09/10/13 12:21 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#98 [けん]
最低な男だ・・・



それはわかってる



でも、エリちゃんに会っても・・・蒼汰の事で頭がいっぱいで、きっとその時間は俺にとっても、エリちゃんにとっても・・・苦痛となるはず

⏰:09/10/13 12:23 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#99 [けん]
ったくバカだ



本当にそう思う



いつまでこんな事を繰り返すんだろう



絵美との再出発を拒んだのは俺


それなのに、またこうやって後悔してしまう

⏰:09/10/13 12:27 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#100 [けん]
エリちゃんには
【ゴメン・・・会えない】と、だけメールをした




このメールで・・・俺の中では、もう終わったと思っていた



でも・・・



やっぱりエリちゃんの中では、終わっていなかった

⏰:09/10/13 12:31 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#101 [けん]
こんな俺でも・・・


エリちゃんは会いたいと何度も言ってくれる


どれだけ拒んでも・・・



どれだけ突き放しても・・・



エリちゃんの、俺に対する気持ちは変わらなかった

⏰:09/10/13 16:29 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#102 [けん]
根負けした俺は、エリちゃんと会う事にした


────当日



何を話していいかわからず、妙な緊張感が漂っていた


重い空気を切り裂くかのように、エリちゃんが口を開く

⏰:09/10/13 16:32 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#103 [けん]
「ご飯何食べよっか♪けんちゃん食べたい物とかある?」


俺は
『何でもいいよ。エリちゃんの食べたい物で・・・』


超無愛想に答えてしまった


それに気付かないのか、エリちゃんは相変わらずテンションが高い

⏰:09/10/13 16:35 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#104 [けん]
「本当に!?じゃあ・・・お好み焼き食べたい!」



お好み焼きか・・・


そういや、エリちゃんと初めてご飯を食べに行ったのもお好み焼きだったな


『じゃあ、前に行ったお店にする?』

⏰:09/10/13 16:38 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#105 [けん]
うん!と元気よく答えるエリちゃん・・・



本当は、あのお好み焼き屋さんも・・・



絵美とよく行ったお店



そんな事を知るはずもないエリちゃんは・・・とても楽しそうだ

⏰:09/10/13 16:40 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#106 [けん]
お店に着き、注文を済ませて・・・しばしの談笑をしていた



ふと気付くと
店内は家族連れで満員となっていた



店内を走り回る子供


それを追いかける親


他人事とは思えないシーンだ

⏰:09/10/13 16:43 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#107 [けん]
「家族連れが多いね。けんちゃんって子供好き?」


エリちゃんからの・・・突然の質問


エリちゃんには、絵美や蒼汰の事は一切話していなかった



話す事によって、また思い出して苦しくなると思っていたから

⏰:09/10/13 16:46 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#108 [けん]
『子供?めっちゃ好きやで。てか、エリちゃんには言ってなかったんやけど・・・実は』




俺は全てを話した


バツイチ子持ちの彼女と付き合っていたこと


同棲をしていたこと


妊娠や中絶をさせてしまったこと



そして、ずっと引きずっていたこと

⏰:09/10/13 16:49 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#109 [けん]
エリちゃんの反応は意外?なものだった




「知ってるよ。だって、けんちゃんの車の運転席に子供が似顔絵を書いたポーチがあったから」



あっ、なるほど!



女の子って、やっぱ敏感やなっと思った

⏰:09/10/13 16:55 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#110 [けん]
「妊娠とかは知らんかったけど・・・何で産ませなかったの?」



俺は全部正直に話した



それに対してエリちゃんは・・・



「けんちゃんって最低なんだね。その彼女がかわいそう。」

⏰:09/10/13 16:58 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#111 [けん]
最低?



そんな事わかってるけど、面と向かって言われたのは初めてだから、ちょっとビックリした



ましてや、いつも大人しいイメージのエリちゃんからそんな言葉が出るなんて・・・思いもしなかった

⏰:09/10/13 17:00 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#112 [けん]
その後も、エリちゃんからの罵声の嵐は続く・・・


何も言い返せない



てか、こんな最低な男なんだから、エリちゃんも冷めてくれただろう




それが、この苦痛の時間を耐えれるせめてもの救いだった

⏰:09/10/13 20:35 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#113 [けん]
目の前ではジュージューっとお好み焼きが焦げている



『とりあえず食べよう』


そう話すのがやっと・・・だった



無言で箸を動かすエリちゃん

⏰:09/10/13 20:39 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#114 [けん]
「けんちゃんはどう思ってるの?」


『えっ?』


突然の質問に言葉が詰まった


『そりゃあ、本当に悪い事をしたと思ってるよ』


「そうじゃなくって!」

⏰:09/10/13 20:41 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#115 [けん]
またまた『へっ?』って感じになった



「けんちゃんは、今でも元カノが忘れられないの?」



・・・・・・


・・・・・・



しばらく考えた

⏰:09/10/13 20:43 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#116 [けん]
そして


『元カノにはもう未練はないよ』



「じゃあ何に未練があるの?」



すかさず返してくるエリちゃん





こんな勢いある子だったんだ・・・

⏰:09/10/13 20:44 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#117 [けん]
「子供?」
エリちゃんは俺が答える前に聞いてきた




『んっ〜・・・まぁ。。。』




言い切る事が怖くて


認めてしまうのが嫌で



俺は、そう濁して答えた

⏰:09/10/13 20:48 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#118 [けん]
「そうなんだ。。。でも、それは私としては嬉しいことかな」



またまた意外な言葉だった



「だって、別れてからもこうやって子供の事を考えれるけんちゃんは純粋だと思うから。血は繋がってないのに・・・本当の父親でも・・・血が繋がってても、最近の人では子供の事をここまで愛せる人は中々いないんじゃないかな」

⏰:09/10/13 20:53 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#119 [けん]
「私も1人の女として言わせてもらうと・・・けんちゃんみたいな人だったら自分の子供を心から愛せて、妻にとっても子供にとっても良いパパになれそうだよね!」



さっきまで、めっちゃ責められてたから・・・今の優しいエリちゃんは女神に見えた(笑)



ホッと息をはいた−

⏰:09/10/13 21:16 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#120 [けん]
食事も終わり、そろそろ店を出ようという事になった



結局、ここに来る前より2人は良い感じになってしまった




レジでお会計を済ませてから、急にお腹が痛くなってきたので、俺は駆け足でトイレへと行った

⏰:09/10/13 21:19 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#121 [けん]
急いでトイレへと駆け込み、1番奥のドアへ入った




責められたり、優しくされたりで、お腹の調子が悪くなったんかな



俺ってデリケートだから(笑)



それはさて置き・・・

⏰:09/10/14 12:06 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#122 [けん]
この後どうしよう・・・




何がどうなろうとも



今の俺は
エリちゃんと付き合う気は全くない



正直にそう話そうか・・・


1人個室で頭を抱えていた


その時−

⏰:09/10/14 12:08 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#123 [けん]
バタンッ−と音を立て
誰かがトイレに入ってきた


僅かだけど、声も聞こえてきた




微かに聞き取れる会話から、その人物は子供と父親だとわかった


そして、間もなくして

⏰:09/10/14 12:46 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#124 [けん]
バッチーン!!!


と、音が聞こえた



同時に子供が泣き叫ぶ声も聞こえ、父親が何かを子供に向けて話してる



おおかた言う事を聞かない子供を叱りつけているのだろう・・・と個室の中で予測していた


でも・・・

⏰:09/10/14 12:49 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#125 [けん]
バッチーン!!!



バッチーン!!!



何度も頬を叩く音が
トイレの中にこだまする


叱りつけるにしても、ちょっとやりすぎじゃないか?

⏰:09/10/14 12:50 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#126 [けん]
トイレには他に誰もいない


頬を叩かれる度に
子供の泣き声は大きくなり、店内にも聞こえるくらいだった



てか、俺めっちゃ出づらいんやけど・・・

⏰:09/10/14 12:53 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#127 [けん]
恐らく父親も
まさか、1番奥の個室に人がいるなんて思ってもないんだろう



じゃなきゃ、いくら何でも人前で叱るレベルじゃない



もう少し、このまま個室にこもっていようか・・・
ほとぼりが冷めるのを待とう

⏰:09/10/14 12:57 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#128 [けん]
あっ、でもエリちゃんをこれ以上待たせるわけにはいかないよな・・・



そんな葛藤が、頭の中をグルグル回っている時





「熱い・・・熱いよー!お母さん熱いよー!!」


泣き叫ぶ子供の声で
確かにそう聞こえた

⏰:09/10/14 13:58 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#129 [けん]
そして



「熱い?何で熱いかわかるか?言う事聞かへんからやろ!」


怒鳴った父親はそう言う


その会話を聞いて、まさか・・・と思った

⏰:09/10/14 14:02 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#130 [けん]
虐待?



もしそうなら・・・


他人とは言え、放っておけない


そして・・・
俺は扉を開ける決心をした

⏰:09/10/14 14:05 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#131 [けん]
ドアノブに手を回しかけた時



俺は


嫌な言葉を聞いてしまった



父親が言う


「お母さんにこの事言ったらまた怒るで。わかったソウタ?」

⏰:09/10/14 14:09 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#132 [けん]
ソ・・・ウタ・・・?





ソウタ?


蒼汰!?



気がつくと俺は
バァーン!と勢いよくドアを開けていた

⏰:09/10/14 14:11 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#133 [けん]
勢いよく出て
俺が見た光景・・・



それは
洗面所の前で泣き叫ぶ子供と、その父親


父親は片手でライターを握っていた


子供は手で顔を覆い
その表情は見えなかった

父親と目が合った


いや、父親らしき人物と言ったほうがいいだろう

⏰:09/10/14 15:43 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#134 [けん]
子供も遅れてこちらを見た


そして、目が合った−



できれば勘違いであってほしかった


できれば他人であってほしかった



その願いも虚しく・・・

⏰:09/10/14 15:47 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#135 [けん]
さっきまで「泣き叫ぶ他人の子供」と思っていた人物が・・・



俺が愛しく、懐かしく、そして・・・愛して止まない蒼汰だった



1年以上経って
久しぶりの再会が
まさかこんな場面なんて

⏰:09/10/14 15:52 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#136 [けん]
そのショックと



もう1つショックが・・・


蒼汰が俺に気付いてない


蒼汰が俺の顔を忘れてる


ダブルショック−

⏰:09/10/14 15:56 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#137 [けん]
そして、俺はゆっくり2人の元へ歩き始めた



近づくにつれて
男の顔もハッキリと見えてきた



一度だけ・・・去年、駅で絵美と歩いていた所を目撃していた



確信は持てないが、その時の顔と似ている

⏰:09/10/14 16:00 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#138 [けん]
このトイレに


2人以外に人がいたとわかった瞬間、男は蒼汰を優しくあやし始めた




俺は言った



「それが教育・・・ですか?」

⏰:09/10/14 16:03 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#139 [けん]
えっ?!
と、驚いた表情の男



「だから、それが教育かって聞いてるんですよ。俺には単なる虐待にしか見えんけど」



『あ、あぁ。もちろん教育ですよ。虐待とか失礼な事を言いますね』
と、男は返してきた

⏰:09/10/14 16:06 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#140 [我輩は匿名である]

気になります(´・ω・`)
頑張ってください!

⏰:09/10/14 16:21 📱:P04A 🆔:Vki40.LI


#141 [けん]
匿名さん


ありがとうございます!

⏰:09/10/14 16:24 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#142 [けん]
「じゃあ、その手に持ってるライターは何に使うんですか?トイレ内は禁煙でしょ(笑)」



『これはただ、今たまたま持っただけですよ。ていうか、こっちの問題なんで放っておいてくれませんか?』



カッチーンと来た

⏰:09/10/14 16:27 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#143 [けん]
できるなら今すぐ、自分の正体を明かしたい


蒼汰に、けんちゃんだよって言って頭を撫でてやりたい



でも、それは決して許されないこと



悲しくも蒼汰は、俺の事を忘れてしまってる


逆に思い出させるのは、また混乱を招く危険がある


そう考えたあげく、俺は腰を落とし・・・蒼汰と同じ目線にした

⏰:09/10/14 16:31 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#144 [けん]
そして−



「僕・・・熱かったんやろ?」



俺の問いかけに蒼汰は、目を擦りながらコクンっと頷く



くっ・・・めっちゃかわいそうや。ほっぺも叩かれたせいで真っ赤になってる


「僕・・・おじちゃんに全部正直話してみぃ?何をされたんや?」

⏰:09/10/14 16:36 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#145 [けん]
『いやいやいや!だからアナタには関係ないでしょ!蒼汰!お母さんところ戻ろうか!』


そう言い、蒼汰の腕を掴みトイレを出ようとする男



逃がさん!



俺も、もう片方の蒼汰の手を引っ張った

⏰:09/10/14 16:39 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#146 [けん]
『ハァ?ええ加減にしろよ!店員に言って警察呼んでもらうぞ』


男は少し声を荒げた



「蒼汰。何をされた!?俺に・・・けんちゃんに全部話してみぃ!」



俺は、ついに名前を出してしまった・・・

⏰:09/10/14 16:44 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#147 [けん]
『けんちゃん?蒼汰、この人知ってんの?』


蒼汰ではなく、男が
俺の言葉に反応した



蒼汰は・・・
首を横に振ってる



かなりショックだったけど、もうそんな事どうでもよくなった

⏰:09/10/14 17:12 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#148 [けん]
俺は蒼汰のヒーローになりたい



蒼汰が困った時に、飛んで現れる・・・そんな憧れのヒーローになりたい



顔も名前も知らない・・・



そんなヒーローで充分だ

⏰:09/10/14 17:17 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#149 [けん]
俺は蒼汰の顔を見ながらこう言った



「いいか僕!痛い事や悪い事をされたら必ずお母さんに言わなアカンで!僕も男の子やったら、それぐらいできるやろ?」

透き通った瞳で俺を見つめる蒼汰は「うん」と頷いてくれた



「じゃあ約束!」
そう言って、過去に何度も交わしてきた指切りゲンマンをした

⏰:09/10/14 17:24 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#150 [けん]
そして
俺は立ち上がり
男に向かってこう言った


「生意気な事を言ってスミマセンでした。僕の勘違いなら申し訳ないです」

男は意外?な言葉に目を丸くしてる



「でも・・・」

⏰:09/10/14 17:27 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#151 [けん]
「これだけはわかって。子供は・・・自分で自分の身を守れない。大人達が守ってあげないとダメなんよ。子供の体に残る傷は、すぐ消えるかもしれないけど、心の傷は思った以上に深い。他人が口を出して偉そうやけど、他人の俺からしても放っては置けなかった。」



そう言い残し
俺はトイレを出た

⏰:09/10/14 17:46 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#152 [けん]
トイレを出たあと
頭をよぎるのは絵美の事


当然、絵美もこの店にいるんだよな・・・


何とか見つからないように、早足で店を出た



エリちゃんが
「遅いっ!」と、膨れっ面だ

⏰:09/10/14 21:12 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#153 [けん]
『ゴメンゴメン!ちょっと色々あって・・・』


俺は何とか動揺がバレないように、ごまかした



車を発進させ駐車場から出る−


まだ興奮してるのか・・・
ハンドルを握る手が
真っ直ぐに定まらない

⏰:09/10/14 21:16 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#154 [けん]
そして、どこに行くでもなく車は走り続け・・・
エリちゃんの家へと着いた


紹介が遅れたが
エリちゃんは看護師だ

その寮で1人暮らしをしている


大体の男性なら、願ってもないシチュエーション

⏰:09/10/14 22:03 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#155 [けん]
エリちゃんが
「まだけんちゃんと一緒にいたい」とダダをこねる


そうなれば当然・・・


「上がってく?」
と、なるわけで・・・



気付けばエリちゃんの部屋へと入っていた



超ドキドキだ

⏰:09/10/14 22:06 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#156 [けん]
エリちゃんの部屋は
ピンクの物で統一されて、いかにも女の子って感じの部屋だった



俺自身、女の子の1人暮らしの家に入ったことなんて絵美とエリちゃんの2回だけだから、物凄く緊張していた




そんな緊張感の中
他愛もない話しで、俺達は盛り上がっていた

⏰:09/10/15 13:30 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#157 [けん]
もちろん、この時も

さっき見た蒼汰の残像が頭に残っていた



そして、何よりも蒼汰のその後が心配で心配でたまらなかった




と、その時

⏰:09/10/15 13:34 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#158 [けん]
「けんちゃん!今日はハッキリしてね?」


と、エリちゃんが真顔で話す


??


あぁ、付き合うかどうかって事か・・・



今まで何度も逃げて、ハッキリと答えてなかったからな

⏰:09/10/15 13:36 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#159 [けん]
さっき蒼汰と再会するまでは、俺の中でも決心はついていた



エリちゃんとは



付き合わない・・・と



でも、今は悩んでいる


なぜ悩むのか?

⏰:09/10/15 13:38 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#160 [けん]
普通なら
蒼汰のあの光景を・・・
蒼汰の泣き顔を見ると
放って置けない感情になるだろう


確かに俺もそうだった


でも、蒼汰は俺の事を忘れちゃってたし・・・



それが、あまりにもショックだったんだ

⏰:09/10/15 13:41 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#161 [けん]
別に蒼汰が悪いわけじゃない


俺がちっちゃい人間なだけ


だけど、もう俺の中では冷めていた




そうなれば、エリちゃんと付き合えない理由はない

⏰:09/10/15 13:44 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#162 [けん]
そうやって
頭の中で葛藤を繰り返し

いつのまにか・・・
『付き合おっか』
と、答えていた



目の前には、頬を赤く染めて照れ笑いをしているエリちゃんがいる



エリちゃん・・・可愛い
そう思った


そして−

⏰:09/10/15 13:48 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#163 [けん]
見つめ合う2人はキスをした



久しぶりの唇の感触



そのままエリちゃんを
倒し込んだ




いいんだ・・・


これでいい・・・


俺は頭の中でそう唱えていた

⏰:09/10/15 13:51 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#164 [けん]
電気を消して



まぁ、そういう感じになった(笑)








でも・・・
いざ!という時

⏰:09/10/15 13:53 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#165 [けん]
この行為をためらった




そして




『ゴメン!今日はここまでにしよう!』



俺は、男として情けない一言を言った

⏰:09/10/15 13:56 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#166 [けん]
何で?ってエリちゃんは落胆した表情で聞いてくる



でも、俺はごまかした



言えるわけない


言えるわけなかった

⏰:09/10/15 13:57 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#167 [けん]
あの瞬間−



俺が犯した罪が頭をよぎった



絵美と俺との・・・
愛の結晶ともいえる
小さな命を・・・
殺してしまった罪



性懲りもなく・・・あの時と同じ行為をするなんて、赤ちゃんに申し訳なく感じた

⏰:09/10/15 14:02 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#168 [けん]
それに・・・



一瞬、エリちゃんの顔が
絵美とダブって見えた



一気に罪悪感が走った




そんな事、エリちゃんには言えない

⏰:09/10/15 14:05 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#169 [けん]
途中放棄で終わってしまったあと・・・
俺は、そそくさと帰ることにした



帰り際には玄関で
おやすみのキスもした




体は重ねなかったけど、俺とエリちゃんは・・・



この日から付き合い始めた

⏰:09/10/15 14:08 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#170 [けん]
帰りの車の中で
色んな事を考えていた




てか、俺にもやっと彼女ができたんやな


ほんま長かった・・・


ぶっちゃけ、もう一生彼女はできないんじゃないかって思ってた

⏰:09/10/15 14:10 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#171 [けん]
ふと、携帯が不在着信で点滅しているのが目に入った




着信は、あのクソ生意気な後輩だった


すぐかけ直した



ガチャッ−

⏰:09/10/15 14:18 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#172 [けん]
「あぁ、先輩。お疲れ様です。」


『別に疲れてないわ!で、何の用やねん?』



「いや〜今日エリちゃんと会う日だったんですよね?どうだったんですか?」



『そんなわざわざ電話してくる程でも無いやろ。俺の事はほっといてくれ』

⏰:09/10/15 14:22 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#173 [けん]
「なんっすか、その言い方!絵美さんの時は、あれだけ話しを聞いてあげたのに」



『あぁ〜そうやったな。わかったわかった!・・・エリちゃんとは今日から付き合う事になった』



「あっ、そうなんですか。良かったですね。これで僕も先輩から解放されるわけですよね(笑)」

⏰:09/10/15 14:25 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#174 [けん]
そんな会話で10分ほど話した



そして、車は自宅に到着


色んな意味で疲れたから、さっさと風呂に入って寝ようと思った



湯船の中で色んな事を考えるのが俺は好きだった

この日も色んな事を、湯船の中で考えていた

⏰:09/10/15 14:30 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#175 [けん]
20分くらいお風呂に入っていた俺は、上がってすぐに、携帯がまた光っているのに気がついた



また後輩か?


あいつも、よっぽど暇なんだろう



そう考えながら
携帯の画面を見た

⏰:09/10/15 14:33 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#176 [けん]
携帯を開き、不在着信の確認をすると・・・
エリちゃんからだった




どうしたんやろ?
さっき会ったばっかりやのに



もしかして、家に着いたか心配で掛けてくれたんかな・・・

⏰:09/10/15 22:41 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#177 [けん]
俺は、そんな空想ばかりを浮かべていた


トゥルルルルー・・・
トゥルルルルー・・・
トゥルルルルー・・・


ガチャッ−


「あっ、エリちゃん?さっき電話くれたみたいやね。どうしたん?」

⏰:09/10/15 22:43 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#178 [けん]
エリちゃんは無言だった



しばらくして、エリちゃんは重い口を開いた




『けんちゃん・・・』



「ん?どうした?」

⏰:09/10/15 22:45 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#179 [けん]
この時点で明らかに良い話しではないと感じていた



もしかして・・・強盗?



とにかく色んな不安要素を想像し、何を言われても良いように覚悟をしていた



そして・・・

⏰:09/10/15 22:47 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#180 [けん]
『けんちゃん、あのね・・・』



少し涙声でエリちゃんは話し始めて・・・







『やっぱり別れよ・・・』

⏰:09/10/15 23:21 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#181 [けん]
・・・


・・・・・・


・・・・・・えっ?




何を言われても・・・覚悟はしていたものの・・・




予想外の言葉に驚いた

⏰:09/10/15 23:22 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#182 [けん]
「な、何で?どうしたん?」



俺は、その理由を求めた

というより、その理由を「確認」したと言った方が適しているかもしれない。予想外の言葉だったけど、その伏線には心当たりがあったからだ

⏰:09/10/15 23:26 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#183 [けん]
その理由とは・・・



『けんちゃん、やっぱり元カノを忘れられないんでしょ?もちろん子供の事も。キスしてても・・・どれだけくっついていても、けんちゃんの心は遠く離れた所にあるって感じたの』



「・・・」
返す言葉は無かった

⏰:09/10/15 23:31 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#184 [けん]
『どうなの?けんちゃん!』



どうって言われても・・・


俺は・・・




俺は・・・

⏰:09/10/15 23:35 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#185 [けん]
本当に


自分の気持ちがわからなくなっていた



エリちゃんの事は好き



でも・・・

⏰:09/10/16 23:06 📱:F905i 🆔:1F4EUj.k


#186 [けん]
別れよって言われて





ホッとする自分がいる




本当にエリちゃんが好きなのか・・・


正直言って自信はない

⏰:09/10/16 23:09 📱:F905i 🆔:1F4EUj.k


#187 [けん]
絵美と


蒼汰と



離れ離れになった瞬間よりも、この別れは苦じゃない



もちろん付き合ってきた年数が違う


もちろん愛情の大きさも違う

⏰:09/10/16 23:11 📱:F905i 🆔:1F4EUj.k


#188 [けん]
そんな事はわかってるんだけど、

そんな簡単な・・・
言葉では表されない感情


誰かに理解してもらおうと思っても無理な話しだ



そうして−

⏰:09/10/16 23:15 📱:F905i 🆔:1F4EUj.k


#189 [けん]
ほんの2時間前に、できた新しい彼女は・・・



1年ぶりにできた新しい彼女は・・・



俺の中で
もう、過去の人になった


俺は、また暗い・・・そして、長いトンネルを歩き始める

⏰:09/10/16 23:17 📱:F905i 🆔:1F4EUj.k


#190 [けん]
翌日−


後輩にエリちゃんと別れた事・フラれた事を話すと案の定、後輩は大笑い


「先輩には、まだまだ春は来そうにないですね」だって



完全に、バカにされているなとわかっていたけど言い返す気力もなかった

⏰:09/10/19 16:26 📱:F905i 🆔:nKDCRfAA


#191 [けん]
後輩は続けて言う



「先輩、モテるのに今のままやったらもったいないですよ。蒼汰君とか絵美さんの事を想う気持ちはわかりますけど、そろそろ切り替えないと!」


俺は答えた
『切り替えたいのは山々!でも、絵美以上の人がおらんだけや。それに蒼汰の存在も大きいし・・・』

⏰:09/10/19 16:33 📱:F905i 🆔:nKDCRfAA


#192 [けん]
そしてこの話しから、話題は俺の元々彼女・・・トモの事になった


「そんだけ想い続けれるのは感心しますわ。でも、その前の彼女・・・確か6年半でしたっけ?付き合ってる期間が長かったのに、その元カノには何の未練もないんですよね?」


久しぶりにトモの事を思い出し、よく考えてみた

⏰:09/10/19 16:40 📱:F905i 🆔:nKDCRfAA


#193 [けん]
よく考えてみたけど・・・


未練など微塵もない。まぁ、当然か



しかし


「はっきり言いますけど、その元カノの方が先輩には合ってると思いますけどねー。だって、天然で頼りなくて方向音痴な先輩と6年半も付き合ってくれたんでしょ?(笑)逆に絵美さんは、それが嫌で逃げたんですよね?そう考えると、未練残す相手を間違えてるんじゃないかと思うんですけどね」

⏰:09/10/19 16:45 📱:F905i 🆔:nKDCRfAA


#194 [けん]
後輩のその言葉に


トモに対しての罪悪感も生まれてきた



こんな俺でも
黙って6年半も付いてきてくれて・・・



元々別れたのも、お互い嫌いになったとかじゃない。
いつまでも結婚を考えない俺に、トモが愛想をつかした



長い時間を共にしてきたのに、トモへの思いやり等が全く無かった

⏰:09/10/19 16:50 📱:F905i 🆔:nKDCRfAA


#195 [けん]
最後は・・・
トモがやり直したいって言ってきてくれたのに、俺は絵美を選びトモをフッた



今、冷静に思い返せば返すほど




罪悪感しか生まれて来ない

⏰:09/10/19 16:53 📱:F905i 🆔:nKDCRfAA


#196 [けん]
今でも俺は


トモではなく
絵美を選んでよかったと思ってる


結果的にどうなろうが、後悔はしていない



そう思う自分に・・・
また罪悪感でいっぱいになる




どうしようもないな俺・・・

⏰:09/10/19 17:10 📱:F905i 🆔:nKDCRfAA


#197 [けん]
実は、トモではなく絵美を選んだあと・・・


トモのお母さんから電話が掛かってきた


俺はトモのお母さんと、とても仲がよかったし、俺の母親とも連絡先を交換するほど仲がよかった


そんなお母さんから掛かってきた電話の内容は・・・

⏰:09/10/19 20:44 📱:F905i 🆔:nKDCRfAA


#198 [けん]
【男と女には色々あるし、長い間付き合ってきた2人が別れる事も運命。だから、おばちゃんは口を出さないようにしたいけど・・・】



【でもね、トモがオックン(おばちゃんからはそう呼ばれてた)をフッたのも、その後すぐ新しい彼氏を作ったのも、すべてはオックンとやり直す為だったのよ】

⏰:09/10/19 20:50 📱:F905i 🆔:nKDCRfAA


#199 [けん]
【トモはオックンと結婚をしたがってた。でも、オックンにはその気がなかった。そんなオックンがトモとの結婚を真剣に考えてくれるようにする為・・・2人の幸せな将来の為に、敢えて別れを選んだの】



そんな事を今更言われても・・・
そういう気分で、俺はおばちゃんの話しを聞いていた


それに・・・俺にだって言い分がある

⏰:09/10/19 21:01 📱:F905i 🆔:nKDCRfAA


#200 [けん]
まるで俺が全て悪い!みたいな状況に、我慢できず俺は口を開いた
今思えばこれも、長年連れ添ってきた彼女の親だからこそ言えたんだと思う



【こうなった原因が全部僕にあるみたいな感じに聞こえるんですけど・・・先に新しい彼氏を作ったのはトモの方ですよ!】


当時の俺は・・・まだまだ若く青二才だった(笑)

⏰:09/10/19 21:14 📱:F905i 🆔:nKDCRfAA


#201 [けん]
その後、おばちゃんの口から衝撃の一言を聞いた





【あれは嘘だったのよ。オックンを焦らす為にトモがついた嘘なの・・・】




えっ!?


俺はかなり驚いた

⏰:09/10/19 22:37 📱:F905i 🆔:nKDCRfAA


#202 [けん]
その後、おばちゃんの口から衝撃の一言を聞いた





【あれは嘘だったのよ。オックンを焦らす為にトモがついた嘘なの・・・】




えっ!?


俺はかなり驚いた


さらに・・・

⏰:09/10/19 22:37 📱:F905i 🆔:nKDCRfAA


#203 [けん]
【トモはオックンが迎えに来てくれる日をずっと待ってた。それが今・・・オックンに新しい彼女ができたと知って・・・精神的におかしくなっちゃってね・・・そのノイローゼから今入院してるの。一度でいいからお見舞いに来てもらえへんかな?】


この時、言葉が詰まる思いだったのを2年経った今でも覚えてる



でも・・・
何度も言うようだが
結果的に俺は、トモではなく絵美を選んだ

⏰:09/10/19 22:49 📱:F905i 🆔:nKDCRfAA


#204 [けん]
すいません
≫201は間違いです。

⏰:09/10/19 22:51 📱:F905i 🆔:nKDCRfAA


#205 [けん]
トモに新しい彼氏がいるのは全て嘘だった事も、入院していると聞かされても、トモとは会わなかった



本当に酷い奴だと
自分でも思う



確かに


後輩が言うように、俺の事をずっと愛してくれていたのは・・・絵美ではなく、トモだったのかもしれない

⏰:09/10/20 15:40 📱:F905i 🆔:wI7b4l36


#206 [けん]
どちらにしても


2人とも失っている・・・というのは事実で、今更変えようがないこと



後輩がまた余計な事を言ったから、トモの事を思い出してしまっただけ



俺は絵美達と
また、笑いあえればいい

トモには別の人と幸せになってもらいたい


俺なんかよりもっと良い男を見つけてほしい・・・

⏰:09/10/20 15:46 📱:F905i 🆔:wI7b4l36


#207 [けん]
そして9月も終わりが近づき・・・


秋の匂いが漂ってきた



そんなある日−



トモと
偶然にも再会する・・・



俺の28年の人生の中で
ここ1・2年は、偶然だらけ
心臓がもたない位だ・・・

⏰:09/10/20 17:32 📱:F905i 🆔:wI7b4l36


#208 [けん]
場所は俺の地元にある某大型衣料品店




秋へと季節が変わり
新しい服でも買おうかと店内を物色していた



店内は大勢の人で溢れていた



俺は、あるコーナーで立ち止まり、服を手に取って見ていた

⏰:09/10/20 21:17 📱:F905i 🆔:wI7b4l36


#209 [けん]
手に取って見てみたが、やっぱり気に入らなかった俺は・・・
服をたたみ、陳列棚へと戻した
そして、回れ右!をしたところで・・・



あれ?



どっかで見た事あるな



向こうも俺を見たまま固まってる・・・

⏰:09/10/20 21:20 📱:F905i 🆔:wI7b4l36


#210 [けん]
そして

ほぼ同時に





『あぁっ!!!』
と声をあげた




これがトモとの・・・
約3年ぶりの再会だった

⏰:09/10/20 21:23 📱:F905i 🆔:wI7b4l36


#211 [けん]
3年前と何も変わらないトモ・・・



「おぉ・・・久しぶりやな。まさかこんな所で会うとはビックリやわ」



『ほんま久しぶりやな〜ケン坊も元気そうやん・・・』



付き合ってる時の6年間。トモは俺の事を「ケン坊」と、独特な呼び方をしていた



久しぶりに・・・
その呼び名を聞いて
どこか懐かしさを感じた

⏰:09/10/21 13:08 📱:F905i 🆔:q1PxAxLo


#212 [けん]
それから・・・
立ち話しで色々と、お互いの近況報告などをしていた



どうやらトモは
俺と別れてから・・・
この3年間、彼氏がいないようだった



その理由は敢えて聞かなかったが、俺には何となくわかった



また・・・罪悪感。。。

⏰:09/10/21 13:12 📱:F905i 🆔:q1PxAxLo


#213 [けん]
すると



トモの背後から
ヒョコッと誰かが顔を出した



おばちゃんだった





超・・・気まずいんやけど

⏰:09/10/21 13:14 📱:F905i 🆔:q1PxAxLo


#214 [けん]
別れてから
トモではなく、他の誰よりも・・・
おばちゃんに会う事が嫌で、怖かった



そんな俺をよそに



「あらっ、オックン!久しぶりやね〜」と、おばちゃんが声を掛けてくれた

⏰:09/10/21 13:17 📱:F905i 🆔:q1PxAxLo


#215 [けん]
なんていうか
この時・・・



おばちゃんの大らかさというか、器の大きさを心から感じた



それに比べ、俺って・・・ほんまちっちゃい人間や



その時

⏰:09/10/21 13:20 📱:F905i 🆔:q1PxAxLo


#216 [けん]
『ゴメン、電話やわ。』と言って、トモがお店の外に出て行った



おばちゃんと2人っきり


・・・

・・・・・・


・・・・・・・・・沈黙



てか、何をビビってんねん!今おばちゃんの器の大きさを感じたばっかりや。俺も堂々としな!


そう心で、自分にはっぱをかけた

⏰:09/10/21 13:23 📱:F905i 🆔:q1PxAxLo


#217 [けん]
何か話題を考え
おばちゃんに話し掛けようとした、その時・・・



『トモ・・・まだオックンの事が忘れられへんみたいやねん。面と向かっては言わないけど、トモを見てたらわかるんよ・・・子供の事は親が1番わかってるからね!』




今話そうと思っていた言葉を飲み込み、黙って話しを聞いていた

⏰:09/10/21 13:27 📱:F905i 🆔:q1PxAxLo


#218 [けん]
『オックンは彼女とどうなったの?』



別れました!って
言っちゃってもいいんかな



また複雑な事にならんかな



そう考えていた俺は・・・

⏰:09/10/21 13:30 📱:F905i 🆔:q1PxAxLo


#219 [けん]
「彼女とは順調ですよ!トモも早く新しい恋ができるといいですね」




なんて事を言ってしまった




この時、嘘をついてしまった事を心底後悔していた

⏰:09/10/21 13:33 📱:F905i 🆔:q1PxAxLo


#220 [けん]
後から聞いた話し
おばちゃんは・・・
俺が嘘をついていた事を見抜いていたようだ



おばちゃんだけじゃない

トモも真実を知っていた



その経緯は追々・・・

⏰:09/10/21 13:37 📱:F905i 🆔:q1PxAxLo


#221 [けん]
トモ達と別れて
家に帰ってきた頃・・・



トモから一通のメールが入ってきた



【今日はほんまビックリやったわ〜てか、彼女とうまくいってるらしいやん大切にしぃやぁ!
あっ、あとケン坊の弟凄いなぁ。この前、新聞載ってたやん

⏰:09/10/22 14:18 📱:F905i 🆔:HpIHldvo


#222 [けん]
そう・・・


俺の弟は凄い奴−


地元では少し名の知れた奴だ



何が凄いのか?


野球で凄いんです



と言っても地元で・・・

⏰:09/10/22 14:20 📱:F905i 🆔:HpIHldvo


#223 [けん]
弟は俺と5歳違いで、今は23歳



高校では1年生で正捕手に大抜擢


その後、2年の春に甲子園出場。学校は地元の高校で、甲子園出場なんてほど遠いはずだった



それが奇跡の甲子園出場だ


結果は1回戦で敗退だったけど

⏰:09/10/22 14:25 📱:F905i 🆔:HpIHldvo


#224 [けん]
この時、弟が球を受けていたピッチャーが・・・



今では有名になった某プロ野球選手



今年セ・リーグで最も飛躍したピッチャーだ



それはさておき・・・

⏰:09/10/22 14:28 📱:F905i 🆔:HpIHldvo


#225 [けん]
甲子園出場の後は、大学で全日本大学野球選手権にキャプテンで出場



この大学も・・・
全国大会なんて夢のまた夢


それが・・・30年ぶりに出場をやってのけた



かの有名なハンカチ王子と肩を並べた

⏰:09/10/22 14:32 📱:F905i 🆔:HpIHldvo


#226 [けん]
大学卒業後は
プロではなく
社会人野球へと移った



本人曰わく
プロからの誘いもあった・・・らしいが、なぜか社会人野球へと



そして、この社会人のチームも弱小チームで・・・


長い間、リーグの最下位を守っていた

⏰:09/10/22 14:35 📱:F905i 🆔:HpIHldvo


#227 [けん]
それなのに



また優勝した



もちろん弟がキャプテン



優勝請負人という言葉がピッタリだ



そんな事もあってか、新聞には度々大きく取り上げられてきた

⏰:09/10/22 14:37 📱:F905i 🆔:HpIHldvo


#228 [けん]
ファンレターもよく届いている



「弟さん凄いね!」
って、どこ行っても言われてた




それに引き換え俺は・・・


何の取り得もない

⏰:09/10/22 14:39 📱:F905i 🆔:HpIHldvo


#229 [けん]
昔は兄弟でよくキャッチボールしてた


弟に野球を教えたのは俺だ



なのに、今じゃ遠い存在に



そういや、弟の事で1度だけ・・・


1度だけ悔し涙を流した事があった

⏰:09/10/22 14:42 📱:F905i 🆔:HpIHldvo


#230 [けん]
あれは・・・
弟が念願の甲子園出場を果たした日−



トモと一緒に応援に駆けつけた



もちろん俺の両親も



優勝の瞬間を見届けたあと、俺とトモは先に車で帰ることにした

⏰:09/10/22 14:44 📱:F905i 🆔:HpIHldvo


#231 [けん]
車内でも話題は弟の事ばかり


弟の活躍を自分の事のように嬉しく、誇らしく思っていた



でも・・・
話せば話すほど
自分が惨めに思えてきた


トモとの会話の途中で、気付けば涙声



「どうしたん!?」
と、トモが心配してくれた

⏰:09/10/22 14:49 📱:F905i 🆔:HpIHldvo


#232 [けん]
『いや、嬉しいはずやねんけどさ・・・と、同時に悔しくて。甲子園出場って俺も目標にしてたし、俺の夢を叶えてくれてほんまに嬉しいんやけどな。あの、父さんと母さんが泣いて喜んでる姿を思い出すと・・・』



言葉が涙と鼻水で詰まる


『俺、父さんも母さんもあんな喜んでるの初めて見るねん。弟よりも5年早く生まれてるのに、今日が初めてやわ。
なんか、そう思うと・・・先に弟が親孝行したんやと思うと・・・めっちゃ悔しくなった。
優秀な弟を持つと、ダメな兄貴が目立つな(笑)』

⏰:09/10/22 14:58 📱:F905i 🆔:HpIHldvo


#233 [けん]
この時、トモが俺を励ましてくれた


「親孝行なんて、早いとか遅いとか関係ないやん。ケン坊はケン坊で良い所いっぱいあるんやし、いつか違う形で親孝行したらいいねん。そんな・・・ケン坊が泣くの見たら、トモも泣きそうになるやん」


トモは優しい奴だった

⏰:09/10/22 15:02 📱:F905i 🆔:HpIHldvo


#234 [けん]
色んな事を思い返すと、さっきトモに嘘をついた事を申し訳なく感じてきた



しかし、先にも述べたけどトモは真実を知っていた



俺とトモの共通の知人から聞いていたようだ



なんか・・・
嘘をついていた自分が情けない

⏰:09/10/22 15:08 📱:F905i 🆔:HpIHldvo


#235 [けん]
一旦ここで切ります。
感想などあればお願いします。
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4451/

⏰:09/10/22 15:13 📱:F905i 🆔:HpIHldvo


#236 [けん]
俺はトモにメールを送った



【トモは彼氏とかおらんのか??】



その返事はすぐ返ってきた



【おらんよ。もう、ずっとおらん】

⏰:09/10/26 15:11 📱:F905i 🆔:vyVt9aIM


#237 [けん]
俺は、その“ずっと”という言葉が気になった


そして
【何で?出会いがないんか〜?】と送った



トモが俺の事をまだ引きずってる・・・と、さっきおばちゃんから聞いたけど、この時までは半信半疑だった

⏰:09/10/26 15:15 📱:F905i 🆔:vyVt9aIM


#238 [けん]
トモから返事が来た



【出会いがないっていうのもあるけど・・・やっぱり、相手をケン坊と比べてしまう自分がいるから進展せぇへんねん(笑)】



このメールを見たとき
トモが、まだ俺の事を好きなんだと確信に変わった

⏰:09/10/26 15:18 📱:F905i 🆔:vyVt9aIM


#239 [けん]
絵美と・・・


蒼汰と・・・
別れて1年以上が経ち



こんな俺でも
幸せになれる権利があるならば・・・

幸せになれる日が来るならば・・・

それは、絵美と蒼汰と・・・また3人で仲良く暮らせる日が来たとき


それが唯一
俺が幸せになれる条件だって思っていた

⏰:09/10/26 15:27 📱:F905i 🆔:vyVt9aIM


#240 [けん]
また、絵美を傷つけてしまった過去の責任は・・・他の男ではなく、俺が取るべきなんだと思っていた


一生を賭けてでも
絵美を幸せにする・・・


それが俺の犯した、罪の償いだと思っていた



俺のせいで、絵美はカラダも心も深く傷ついた


俺が
他の女性と
一緒に仲良く付き合って
やがて結婚して・・・
子供も作って・・・
孫もできて・・・

なんていう幸せは
贅沢で、そんな資格もない


そう思っていた

⏰:09/10/26 15:38 📱:F905i 🆔:vyVt9aIM


#241 [けん]
でも、トモはまだ俺の事を好いてくれている



別れて3年が経った今でも、あの頃と変わらない気持ちでいてくれてる



本当の意味での
俺の幸せは・・・



トモとやり直す事・・・



なのかもしれない

⏰:09/10/26 21:28 📱:F905i 🆔:vyVt9aIM


#242 [けん]
絵美は、俺が今まで出会った人の中で1番愛した人



1番・・・
心の中で


頭の中で



生き続けている人




こんな気持ちは生まれて初めてだ

⏰:09/10/26 21:33 📱:F905i 🆔:vyVt9aIM


#243 [けん]
トモは、恐らく・・・
今までで1番、俺の事を愛してくれた人




愛し続けてくれた人



俺を必要としてくれてる人




ここまで想われるのは
生まれて初めてだ

⏰:09/10/26 21:36 📱:F905i 🆔:vyVt9aIM


#244 [けん]
愛するよりも愛されるのか・・・





それとも





愛されるよりも愛するのか





俺の幸せは一体・・・

どちらなのか・・・

⏰:09/10/26 21:39 📱:F905i 🆔:vyVt9aIM


#245 [けん]
トモが俺を想う気持ちは



俺が絵美を想う気持ちと同じで



痛いほど・・・わかる




わかるからこそ
ズキズキと痛む

⏰:09/10/26 23:00 📱:F905i 🆔:vyVt9aIM


#246 [けん]
そんな複雑な心境のまま、季節は10月へと入った



10月は色んな事がある




去年と同じで
蒼汰の運動会の季節



今年が保育園生活最後の運動会だ

⏰:09/10/26 23:04 📱:F905i 🆔:vyVt9aIM


#247 [けん]
去年はお母さんに運動会の写メを送ってもらった



もう、あれから1年が経つのか・・・



これからも、こうやってイベント事が来る度に、蒼汰の事を思い出してしまうんだろう



俺の人生
まだまだお先真っ暗や

⏰:09/10/26 23:08 📱:F905i 🆔:vyVt9aIM


#248 [けん]
でも!
今年は去年と違う事が1つあった



それは



お母さんに連絡をしなかった事



写メをもらわなかった事



自分にかなりセーブをかけたけど、この進歩は大きいと思う

⏰:09/10/26 23:10 📱:F905i 🆔:vyVt9aIM


#249 [けん]
お父さん代わりとして参加した2年前の運動会




あの当時を思い出してみると




全部が全部いい思い出ではなかった




周りからの目も冷たかった

⏰:09/10/29 16:01 📱:F905i 🆔:WvHf8X2A


#250 [けん]
運動会という事は
当然、他の父母も来ている



この運動会は俺が、絵美と付き合い始めてから初の大衆の場だった



運動会の前日
絵美からこんな事を言われた

⏰:09/10/29 16:04 📱:F905i 🆔:WvHf8X2A


#251 [けん]
「けんちゃん、ほんまに明日運動会来るん?無理せんでいいで!」



俺は
『もちろん行くよ!蒼汰の晴れ舞台やろ?明日は、ビデオにいっぱい残すんやから!それに仕事も休みし無理なんてしてないよ』



この時、絵美が言ってた「無理する」の意味を、俺は履き違えていた

⏰:09/10/29 16:09 📱:F905i 🆔:WvHf8X2A


#252 [けん]
そして絵美は
こう続けた



「じゃあ先に言っておくけど・・・周りは本当の家族ばっかりになるからね。絵美達の事も、他のお母さん達の間で色々ウワサになってるみたいやから、もしかしたらけんちゃんを傷つけてしまう事もあるかも」



『そんな大袈裟な・・・
ドラマじゃないんやから、イビリとかないやろ〜』


俺は笑って返した

⏰:09/10/29 16:14 📱:F905i 🆔:WvHf8X2A


#253 [けん]
そして当日−



絵美の不安は的中した




どこを見ても
本当の家族っぽい人達で埋め尽くされていた



「パパ見て〜」


「お父さん、ちゃんと撮ってやぁ」



うん、間違いなく家族だ

⏰:09/10/29 16:17 📱:F905i 🆔:WvHf8X2A


#254 [けん]
そして、あちこちで母親同士が集まり、ひそひそ話しをしている。
視線は俺をチラチラと見ている



「あの人が、けんちゃん?まだまだ若いやん。」

「子供に悪影響ね〜」


・・・・・・
・・・・・・


うん、やっぱり
ここはドラマの世界だ

⏰:09/10/29 16:22 📱:F905i 🆔:WvHf8X2A


#255 [けん]
まぁ、そんな事を気にする人間じゃない俺は



蒼汰の晴れ姿を、ビデオに納めるのに必死だった


『絵美!蒼汰!こっち向いて〜』


俺も立派なお父さんになりきっていた・・・はずだった



でも、次の瞬間
そんな俺を・・・
崖から突き落とす
ショッキングな事が起こった

⏰:09/10/29 16:28 📱:F905i 🆔:WvHf8X2A


#256 [まり]
前から見させてもらってました凾ネんか状況が似てて感情移入しまくりです~
あたしは主サンと絵美サン蒼汰クンに幸せになってほしい
読んでて切なくなるけど…ホントに幸せになってほしいって思いながら読んでます
頑張って

感想板あったのかなホここに書いちゃってスミマセンでした(・ε・。)

⏰:09/10/29 20:29 📱:W63CA 🆔:juuSxZqw


#257 [けん]
まりさん

初めまして。
コメントありがとうございます
状況が似てるっていう事は、まりさんも大変な思いをしてきたんですね少し前までの僕は、中絶させた過去などから「自分には幸せになる権利はない」と思っていました。また、自分の幸せを奪ってでも、絵美と蒼汰が幸せになってほしいと思ってました。
でも、ここ最近になって「本当に幸せになりたい」と思うようになってきて、今は幸せを探す毎日です(笑)
長くなりましたが・・・
感想を頂けて嬉しいですこれからも読んで下さい!

⏰:09/10/29 22:33 📱:F905i 🆔:WvHf8X2A


#258 [けん]
あっ、感想板はこちらです。


bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4451/

⏰:09/10/29 22:34 📱:F905i 🆔:WvHf8X2A


#259 [けん]
それは、蒼汰のお友達が放った一言から始まった



俺は絵美と蒼汰以外に、蒼汰のお友達も記念にビデオに残そうと思って、こう呼びかけた




『みんな集まって〜蒼汰と一緒にビデオを撮ろう!』

⏰:09/10/29 22:39 📱:F905i 🆔:WvHf8X2A


#260 [けん]
ゾロゾロとお友達が集まってくる




確か集まったのは4、5人くらいだったと思う



お友達同士でじゃれ合っているシーンを撮影していた−



その時

⏰:09/10/29 22:41 📱:F905i 🆔:WvHf8X2A


#261 [けん]
「蒼汰のお父さんカッコいいなぁ!!」



1人の男の子がそう言った



俺は素直に照れたし、嬉しかった



カッコいいっていうのも嬉しいけど、何より「蒼汰のお父さん」という響きに酔いしれていた

⏰:09/10/29 22:43 📱:F905i 🆔:WvHf8X2A


#262 [けん]
蒼汰のお父さん−




なりたくても
なかなか・・・
なれないもの



でも、他人からそう呼ばれる事だけで満足感でいっぱいだった




そう思った矢先

⏰:09/10/29 22:45 📱:F905i 🆔:WvHf8X2A


#263 [けん]
「蒼汰のお父さんちゃうわ!けんちゃんや!!」


そう叫んだ蒼汰




蒼汰は
まだ、俺を父親として
認めてくれていない・・・と、わかった瞬間だった



これでも充分ショックだったけど、追い討ちをかける出来事が起こった

⏰:09/10/29 22:49 📱:F905i 🆔:WvHf8X2A


#264 [けん]
蒼汰の発言を聞いたお友達が騒ぎ出した



「蒼汰のお父さんじゃないの?」



「じゃあ、お父さんはどこにおんの?」



「けんちゃんって・・・蒼汰のお兄ちゃん?」

⏰:09/10/29 22:51 📱:F905i 🆔:WvHf8X2A


#265 [けん]
耳が痛かった



何も聞きたくない



何よりも
蒼汰が何て返すのか・・・
それが怖くて聞きたくなかった




ぶっちゃけ・・・
KYな子供達にイライラしていた

⏰:09/10/29 22:54 📱:F905i 🆔:WvHf8X2A


#266 [けん]
そして・・・



ついに−



お友達はお母さんの元へ走り出した





嫌な予感!!

⏰:09/10/29 22:56 📱:F905i 🆔:WvHf8X2A


#267 [けん]
遠くから
母親と子供が
ひそひそ話をしながら
こっちを見ている





この時、めっちゃ気分を害したのを覚えている




そして
更に気分を害することが起きた

⏰:09/10/30 22:15 📱:F905i 🆔:nCAM1Kw2


#268 [けん]
それはお昼休憩の時に起きた





絵美が朝早くに起きて作ったお弁当を、3人で食べていた時だった





落ち着きのない蒼汰は
ご飯を食べながら、立ったり座ったり・・・
うろちょろしていた



絵美に、かなり怒られていた蒼汰

⏰:09/10/30 22:18 📱:F905i 🆔:nCAM1Kw2


#269 [けん]
遂に


隣りで食べていた家族



というより
何組もの家族が集まった集団、といった方が正しいだろう



その集団のお弁当を
足で引っ掛けてしまった

⏰:09/10/30 22:21 📱:F905i 🆔:nCAM1Kw2


#270 [けん]
当然、絵美は
蒼汰をひっぱたいた




俺はとりあえず
何度も頭を下げた



何度も



何度も・・・

⏰:09/10/30 22:23 📱:F905i 🆔:nCAM1Kw2


#271 [けん]
すると


「いいですよ。気にしないで下さい。子供のした事ですから」



同じ子供を持つ親としてなのか、怒るというよりもむしろ同情してくれた



少しホッとした



でも、瞬時に怒りが込み上げてきた

⏰:09/10/30 22:25 📱:F905i 🆔:nCAM1Kw2


#272 [けん]
「まだ若そうなのに大変ですね−!疲れたりしませんか?」




ねぎらいの言葉と受け止めた俺は


『全然大丈夫ですよ!子供を持つ人は誰でも経験する事ですし。僕だけじゃなく皆さんも大変でしょう・・・』


そう返した

⏰:09/10/30 22:34 📱:F905i 🆔:nCAM1Kw2


#273 [けん]
すると



「私達は自分の子供なんで、苦にならないですけど・・・ねぇ!?
私達、みんなで感心してたんですよ!」



『感心だなんて・・・
子供を持つって、そういう事じゃないんですか?』

⏰:09/10/30 22:44 📱:F905i 🆔:nCAM1Kw2


#274 [けん]
皮肉なのか−



素直に誉められているのか



どっちともとれる
この言葉に



顔は笑ってても


内心、めっちゃイライラしていた

⏰:09/10/30 22:51 📱:F905i 🆔:nCAM1Kw2


#275 [けん]
あとから絵美が教えてくれた



どうやら、絵美は周りのお母さん達と上手く関係を保てていないらしい



だから、昔からよく
絵美と蒼汰の親子は
いびられていたようだ



バツイチでシングルマザーというのも、いびられる理由の1つだった

⏰:09/10/30 22:56 📱:F905i 🆔:nCAM1Kw2


#276 [けん]
そして・・・



絵美が今日のこの運動会を、本当は恐れていた事も同時に知った



「だって、お父さんがいないのは蒼汰を含めて少数だけやもん・・・」



この言葉の裏には
ある競技に対する不安が込められていた

⏰:09/10/30 23:10 📱:F905i 🆔:nCAM1Kw2


#277 [けん]
そう、それは



父子による競演競技




昨年は、絵美が父親代わりとなり参加していたらしい



でも、その時に蒼汰から言われた一言が、絵美は悲しくて悲しくて
涙を流した

⏰:09/10/30 23:21 📱:F905i 🆔:nCAM1Kw2


#278 [けん]
「お母さんだけ仲間ハズレや〜(笑)」



あまりにも
無邪気で・・・



笑って話す蒼汰を見ると、涙が溢れ出たようだ




その話しを聞いて
俺も泣きそうになった

⏰:09/10/30 23:25 📱:F905i 🆔:nCAM1Kw2


#279 [けん]
当時の事を思い出しつつ、絵美がこう言った



「絵美はどう思われてもいい。でも、蒼汰が哀れみの目で見られるのは耐えられへん。。。
だから、運動会は怖くて嫌いやねん」




絵美の気持ちはよく理解できた



本当に苦労してきたんだなぁ〜と思うと、いても立ってもいられなかった

⏰:09/10/30 23:29 📱:F905i 🆔:nCAM1Kw2


#280 [けん]
そして、いよいよ


絵美にとっての恐怖の時間がやってきた



【次はお父さんと園児による父子競技です!】

絵美からすると
死の宣告とも言える・・・


場内アナウンスが流れた

⏰:09/10/30 23:32 📱:F905i 🆔:nCAM1Kw2


#281 [けん]
あらかじめ
絵美からこう言われていた



「けんちゃん、先に言っておくけど・・・
今日けんちゃんに来てもらいたかったのは、絵美が辛いからじゃないで。ましてや、父子競技に出てもらうつもりなんて全くないから。
もし、けんちゃんが出てしまうと、陰で罵声を浴びせられるのはけんちゃん自身やし・・・ここのお母さん達は、そういう人ばっかりやねん。


そばで見ててくれるだけでも心強いから」

⏰:09/10/30 23:38 📱:F905i 🆔:nCAM1Kw2


#282 [けん]
「これ持っといて」
と、絵美がバッグを俺に渡し、重い足取りで入場口へと歩いて行った





また俺の方をチラチラと見る母親達




「やっぱり出るわけないわよね〜」


そんな話し声が耳に入った

⏰:09/10/30 23:42 📱:F905i 🆔:nCAM1Kw2


#283 [けん]
【それではお父さーん!!入場して下さーい!】


こんなアナウンスも
絵美にとっては
かなりの苦痛なんだろう



昨年の事を思うと、やっぱり俺がそばにいるだけでも、充分役割を果たしているのかな・・・




そんな事を考えていた

⏰:09/10/30 23:48 📱:F905i 🆔:nCAM1Kw2


#284 [けん]
次の瞬間−




俺は絵美達の元へ走っていた




そして


『絵美っ!やっぱり、この競技は俺が出る!』



そう言って
ビデオカメラを渡した

⏰:09/10/30 23:52 📱:F905i 🆔:nCAM1Kw2


#285 [けん]
『ちゃんと撮ってな』



絵美は驚きながらも、涙目で「ありがとう」と言った




蒼汰の手をギュッと握りしめ



一緒に行進した

⏰:09/10/30 23:55 📱:F905i 🆔:nCAM1Kw2


#286 [けん]
こうして



俺にとっての・・・


初の父子競技は終了した




終わってから絵美に



「けんちゃん大好き!」って言われた

⏰:09/10/30 23:59 📱:F905i 🆔:nCAM1Kw2


#287 [けん]
でも、絵美が言ってたように罵声も浴びた



「父親気取りね」


「本当のお父さんなら蒼汰君も喜べたのに」



こんな事を言われても
黙ってられる程
人間ができていない俺は

『僕は確かに、蒼汰の本当のお父さんではないです!だから、少しでも本当のお父さんに近づきたいお父さんなんです!』
と、言ってやった

⏰:09/10/31 00:05 📱:F905i 🆔:zuaTxeW6


#288 [けん]
色々あった運動会



この時、絵美が撮ってくれた蒼汰の晴れ姿と



俺の父親デビュー



その貴重な記録も
今では見る事もできない


きっと
消されているんだろうな

⏰:09/10/31 00:08 📱:F905i 🆔:zuaTxeW6


#289 [けん]
当時の事を思い出すと




やっぱり
またあの頃に戻りたいと思ってしまう


なら
思い出さなければいい



ただ、それだけの事なんだけど・・・

⏰:09/10/31 14:29 📱:F905i 🆔:zuaTxeW6


#290 [けん]
未だに
ママチャリを見かけるだけで、頭の脳裏から絵美と蒼汰が蘇ってくる




コンビニで蒼汰の好きなドラゴンボールのお菓子を見つけるだけで、それを手にした時の・・・
蒼汰の笑顔が目の前に広がる




いつまで経っても
成長しない俺

⏰:09/10/31 14:34 📱:F905i 🆔:zuaTxeW6


#291 [けん]
今まで


それなりに
恋をしてきた



今まで



それなりに
幸せを感じてきた



でも、やっぱり
あの頃が1番だったと
今でも思ってる

⏰:09/10/31 14:38 📱:F905i 🆔:zuaTxeW6


#292 [けん]
きっと
あの頃よりも幸せだと思える日は・・・


来ない気がする



3ヶ月前
絵美との再出発を拒否した事を・・・



心底後悔してしまう

⏰:09/10/31 14:42 📱:F905i 🆔:zuaTxeW6


#293 [けん]
今の俺は
彼女いない歴を更新中!


エリちゃん以来、出会いという出会いがめっきり無くなってしまった



このまま
厳しく
寂しい冬を
1人で迎える事が目に見えている


また1人で
赤ちゃんの二回忌を参拝にしに行くのだろう

⏰:09/11/02 21:35 📱:F905i 🆔:vN6x.lCs


#294 [けん]
理想と現実の
あまりの違いに
恥ずかしながら毎日・・・
涙が出そうになる瞬間がある



なんて言ったらいいのかわからないけど、急に寂しさと懐かしさが襲う瞬間があるんだ

⏰:09/11/02 21:41 📱:F905i 🆔:vN6x.lCs


#295 [けん]
恥ずかしいついでにもう1つ・・・



実は・・・


この小説には書いていなかったんだけど


去年の夏−


絵美と別れてすぐの事

⏰:09/11/02 21:42 📱:F905i 🆔:vN6x.lCs


#296 [けん]
あの頃は
今以上に絵美と蒼汰への未練が強く、毎日毎日落ち込んでいた


食事も水分も
まったく喉を通らない


無理して食べては吐いていた


そうするうちに
原因不明の咳に悩まされるようになった


咳をして
痰を吐いて・・・の繰り返し

⏰:09/11/02 21:46 📱:F905i 🆔:vN6x.lCs


#297 [けん]
そして
痰が底をついた時には・・・


少量の血まで吐くようになってしまった



みるみる体重も減り


血まで吐く・・・



さすがに、自分でもヤバいと思った

⏰:09/11/02 21:49 📱:F905i 🆔:vN6x.lCs


#298 [けん]
当時の俺は
未来に希望を持てなかった


絵美と蒼汰がいない人生に生きる意味を失っていた



だから、このまま死ぬなら死ぬでもいいかな・・・と思っていた



普段はポジティブなんだけど、あの頃はめっちゃネガティブだった(笑)

⏰:09/11/02 21:54 📱:F905i 🆔:vN6x.lCs


#299 [けん]
そんな俺は・・・
ある行動に出た



前置きが長くなったけど、ここからが俺の恥ずかしい出来事



それは社内で
女の子同士のある会話から始まった


たまたま耳に入った

⏰:09/11/02 22:01 📱:F905i 🆔:vN6x.lCs


#300 [けん]
の占い師めっちゃ当たってるんやけど!」
−−−


本来俺は、占いとか絶対に信じない人間



でも、この時は
占いに頼るしかなかった


そして、女の子達の間で評判の占い師に1人で会いに行った


今じゃ1人で行くなんて考えられない

⏰:09/11/02 23:23 📱:F905i 🆔:vN6x.lCs


#301 [けん]
占い師に俺の想いをぶつけた


彼女にフラれて未練があるが、やり直せる日は来るのか?


そんな感じで占ってもらった


でも、蒼汰の事は敢えて伏せておいた

⏰:09/11/02 23:26 📱:F905i 🆔:vN6x.lCs


#302 [けん]
占いの結果は・・・



「彼女を想い続ければいつか必ず叶います。彼女もあなたの事を嫌いになったわけではない。
ただ・・・」


ただ?


なになになに??


「彼女にはあなたは勿体ないですね。彼女は小悪魔の要素を持っていて、男性ネタが今後も絶えないでしょう。あなたが彼女とやり直したいなら、振り回される事を覚悟しなさい。そして、同時に・・・彼女は不幸になる星の元で生まれています。彼女と関わる事であなたも不幸になるかもしれませんよ。それでもいいのですか?」

⏰:09/11/02 23:34 📱:F905i 🆔:vN6x.lCs


#303 [けん]
この話しを聞いて
ズドーン!と、体に
心に衝撃が走った



男性ネタが絶えない?


振り回される?



不幸になる星の元で生まれてきた?



聞かなきゃ良かったと後悔した

⏰:09/11/02 23:37 📱:F905i 🆔:vN6x.lCs


#304 [けん]
でも・・・


俺は弁明した



『でも、変える事はできますよね!?過去は変える事ができないけど、未来は変えれますよね!?』



文字じゃ伝わらないと思うけど、かなり真顔で問い詰めてたなぁ(笑)

⏰:09/11/02 23:40 📱:F905i 🆔:vN6x.lCs


#305 [けん]
勢いそのままに
こう続けた


『彼女が不幸になるって言ってましたけど、実は・・・僕は彼女を二度中絶させてしまったんです。だから、その不幸の原因は僕にもあるんです。それを考えると、僕が不幸になるのは当然だと思います。それに・・・』



ここから、蒼汰の存在を占い師に明かした

⏰:09/11/02 23:50 📱:F905i 🆔:vN6x.lCs


#306 [けん]
『実は彼女には5歳の子供がいるんです。その子供の未来はどうなんですか?やっぱり不幸になるって言うんですか?』


こう話したあと
占い師がもう一度占い始めた



何かを呟きながら
トランプをきっている


固唾を飲んで見守った


結果は・・・

⏰:09/11/02 23:55 📱:F905i 🆔:vN6x.lCs


#307 [けん]
「残念ですが・・・
やはりお子さんも不幸とまでは行きませんが、幸せにはなれないと出ています。」




末期ガンを宣告された気分だった



所詮、今まで信じていなかった占いだ


そう思いたいが、なんせ奇しくもよく当たると評判の占い師の言う事だ。信じないという選択肢は俺の中には無かった

⏰:09/11/03 00:01 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#308 [けん]
『その運命・・・何とか変える方法はないんですか!?少しでも僕にできる事は・・・』



予定時間を延長するほど、蒼汰の事で熱弁を奮った



その熱さが伝わったのか

「あなたはとても素敵な方ですね。その純粋さに驚かされました。仕事だという事を忘れて、個人的にあなたの純粋さに心を打たれてしまいました。なので、今回は鑑定料金はいりません。また何かあればご相談下さい」

⏰:09/11/03 00:16 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#309 [けん]
神様仏様占い師様って感じだった(笑)



そして
占い師から最後に教えてもらった「蒼汰の未来を変える方法」を、俺は実行する事にした



その方法とは・・・


「必ず効果が出るとは限りませんが・・・
とりあえず彼女の家から見て、北東の方角にある神社でお守りをもらってきて下さい。
そして、そのお守りの中にお子さんにまつわる小物を入れて下さい。
入れる際に、あなたの今のその純粋な素直な気持ちを念じて下さい。
あとは、そのお守りを1日たりとも肌身離さずお持ちになって下さい」

⏰:09/11/03 00:27 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#310 [けん]
俺は素直に、占い師の言うとおりに行動した



とある夏の日



向かった先は
京都の有名な神社



ここは方角的にもバッチリで


何より、信憑性が高い神話がある神社だった

⏰:09/11/03 00:30 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#311 [けん]
その神社の事も、社内の女の子達から得た情報だった


仕事で俺と同じチームを組んでいるY


Yは去年の新卒として我がチームに配属された


言えば、上司と部下の関係だ



そのYと同じエリアを担当している事もあり、お昼を一緒に食べる事もしばしば

⏰:09/11/03 00:48 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#312 [けん]
Yには絵美との事を全て打ち明けていた


そして、いつものようにお昼を一緒に食べている時、占いの事をYに話した


『北東にある神社って、いっぱいあるけどどこがいいんかな〜?』


Yはすかさず
神社は有名ですよ」

箸を縦にしながら話すY

⏰:09/11/03 00:53 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#313 [けん]
『有名って何で?』



「何でも、どんな願い事も叶えてくれるお地蔵さんがいるみたいですよ」


ふむふむ−



「そこの神社でもらったお守りを両手に挟んで、お地蔵さんにお願いをすると・・・」



『すると??』
俺は興味津々で、まるで思春期の女の子みたいになっていた

⏰:09/11/03 00:59 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#314 [けん]
「お願いすると、お地蔵さんがそれぞれの家を回って願い事を叶えてくれるんですって!
でも、お地蔵さんも1人で各地の家を巡るから、願い事が叶うには時間もかかるみたいですよ」




この話しだけではイマイチな感じだったけど



「私も私の友達も、みんな叶ってるんですよ」



これを聞いて
その神社に行く決心をした

⏰:09/11/03 01:04 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#315 [けん]
それから神社に行く日までの間に、色んな所でこのお地蔵さんの噂をヒアリングした



友達の女の子に聞いてみたり



お客さんにも聞いたりした



すると
聞いた全ての人が、このお地蔵さんの事を知っていて、かつ全員願い事が叶っているという


かくして、日に日に俺の中で、この神話に対する信憑性が高まっていった

⏰:09/11/03 01:09 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#316 [けん]
そして
神社へと向かった当日



着けばそこは長蛇の列




どんだけ並ぶん!
って思うくらいだった



しかも、そのほとんどが若い女の子の集団や、腕を組んだカップル



男同士、もしくは男1人で来ている人なんていなかった

⏰:09/11/03 01:12 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#317 [けん]
俺の横には・・・





Yがいる




こうなるのを予測してYが付いて来てくれた




でも、このYとも色々あった過去がある


だからカップルだらけのこの状況に、少し気まずい雰囲気もあった

⏰:09/11/03 01:14 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#318 [けん]
炎天下の中
2時間くらい並んで
やっと本堂へと辿り着けた



そこで、このお地蔵さんにまつわる話しを聞いたり、この後お地蔵さんにお願い事をする際の注意点を聞いた



注意点は2つ

⏰:09/11/03 01:20 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#319 [けん]
すいません
誰か読んでくれてる方がいらっしゃったらアンカーを貼ってもらえませんか?
未だにうまく貼れないので。。。

⏰:09/11/03 01:21 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#320 [けん]
1つ目は



お願いをする際、必ず自分と相手の名前・住所を心の中でお地蔵さんに教える事



これは
お地蔵さんが家を回るにも、どこに行けばいいかわからないから・・・なんていう理由だった

⏰:09/11/03 01:36 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#321 [けん]
そして2つ目は





お願い事は決して、相手の不幸を願うものにせず、また順序よく段階を踏んでお願いする事





これについては
お地蔵さんも、誰かを不幸にする願い事は受け付けれないという事と、高飛びするお願い事には力が足りないから・・・という事だった


つまり
が別れて、自分と付き合えますように」というのはNGで、この場合はまず「が自分に好意を持ちますように」とお願いするのがベストらしい

⏰:09/11/03 01:43 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#322 [けん]
細かいお願い事の繰り返しになるが、もしそれが叶ったらそのお守りを神社に返し、お地蔵さんにお礼を言う


そして、次なるステップのお願いをする



以上のルールをしっかり守れば、必ずお地蔵さんが願いを叶えてくれる





しかし、俺は悩んでいた

⏰:09/11/03 01:47 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#323 [けん]
本来、ここに来たのは蒼汰の幸せな未来を願う為、お守りをもらえればそれで良かった



たまたまこの有名な神社に来たが、お守りをもらえればそれでいい



でも、どうせならついでにお地蔵さんにも、蒼汰の幸せな未来をお願いするのも効果倍増だろう

⏰:09/11/03 01:53 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#324 [けん]
しかし・・・




絵美がもう一度俺の事を好きになってくれれば・・・


せめて、絵美からもう一度連絡が来るようになれば・・・



そんな誘惑が
俺の頭を悩ませた

⏰:09/11/03 01:56 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#325 []
ァンカ

>>1-200
>>201-400
>>401-600
>>601-800
>>801-1000

⏰:09/11/03 08:00 📱:SH906i 🆔:qPPxIbeQ


#326 [みわ~]
あたしもこのお地蔵様に願い叶えてもらいましたよx

主さんの願いも叶うといいですね

書き込みしてすみませんホ

⏰:09/11/03 08:26 📱:W63CA 🆔:aHBPinwM


#327 [けん]
葵さん


アンカありがとうございます


みわさん


願い事叶ったんですか良かったですね。
僕も・・・叶ったといえば叶ったんですけどね

⏰:09/11/03 08:46 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#328 [ゆー]
けんさん

いつも読んでます

どこにあるお地蔵さんか教えていただけませんか?

⏰:09/11/03 09:18 📱:P08A3 🆔:☆☆☆


#329 [けん]
ゆーさん


いいですよ。
ただ、感想板に書きますのでそっちで見て下さい
感想板です。
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4451/

⏰:09/11/03 10:08 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#330 [けん]
お守りを握りしめ
お地蔵さんの前に立つ



そして
心の中でこう呟いた



に住む蒼汰が幸せになれますように。好きな食べ物を食べれたり、好きなオモチャを買ってもらったり・・・どんな小さい事でも構いません。蒼汰が幸せだと思える時間をたくさん与えてあげて下さい。」



何度も何度も
念を押すかのように
復唱した

⏰:09/11/03 16:18 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#331 [けん]
お願いが終わり目を開けると、Yがじっと俺の顔を見ていた



『な、なんや!凝視するなや!』
俺は照れ隠しに少し怒鳴った



「いやー何をお願いしてるんかな〜って思って。どうせ絵美さんでしょ?」

⏰:09/11/03 16:23 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#332 [けん]
『どうせって・・・
蒼汰の事をお願いした。これでもか!って位に、何度も住所とか教えたし、お地蔵さんも間違えようがないやろ(笑)』



「えっ!?何で絵美さんの事をお願いしなかったんですか??」


Yが驚いた表情で聞いてきた

⏰:09/11/03 16:26 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#333 [けん]
『何でって・・・絵美の幸せを願ったとして、絵美は幸せやと感じても、蒼汰が幸せになるとは限らんやろ?
でも、逆に蒼汰が幸せなら絵美も幸せに感じると思ってんけど・・・
親の気持ちを考えると、俺の選択は間違ってないと思うんやけどな』



Yは、すぐに弁解した



「そうじゃなくって!」

⏰:09/11/03 16:39 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#334 [けん]
「何で絵美さんとやり直せるようにお願いしなかったんですか?
こんなに絵美さんの事を引きずってるのに、お願いすれば良かったじゃないですか!」



Yは、せっかくなのに勿体ないと言いたいのだろう



でも、俺にはある想いがあった

⏰:09/11/03 16:42 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#335 [けん]
『確かに、やり直せるならやり直したいよ。
ただ、ヨリを戻す事と蒼汰の幸せを願う事の両方を天秤にかけたら、蒼汰の幸せを願う方が重かっただけ。ただそれだけ。


それに、蒼汰が幸せになる事をお願いしながら、もし絵美とヨリを戻せたなら・・・
つまり、それは蒼汰が幸せになるには俺が必要やって事やん!そうなったらめっちゃ嬉しいし、そうなる日を信じてる』

⏰:09/11/03 16:52 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#336 [けん]
何か言いたげなY



しばらく黙って・・・


「なぁんや、絵美さんの事をあきらめたからじゃないんや・・・」



『は?何で?』



絵美の事をあきらめる訳がないのは、Yもよく知ってるはずなのに・・・

⏰:09/11/03 16:56 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#337 [けん]
「絵美さんと本気でやり直したいなら、普通お願いするでしょ?それなのにさん(俺)は別の事をお願いしたから・・・
これはチャンスや!って思ったんです!」



そう



この4ヶ月前に入社してきたYは、俺の事がずっと好きだった


当然、絵美と付き合っていた時だしちゃんと断った

⏰:09/11/03 17:01 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#338 [けん]
それでもYはめげなかった



未だにチャンスを伺っているらしい



でも俺は、そんなYの乙女心を知りながら
Yに絵美の相談をしている



普通なら有り得ないと思う

⏰:09/11/03 17:04 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#339 [けん]
最初はYにこう言われた


「よくそんな相談を私にできますねー」


冗談なのか本気なのか、わからないまま俺はとにかく絵美の相談ばかりしてた




それでも今は・・・

⏰:09/11/03 17:07 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#340 [けん]
「でも、さんのそんな真っ直ぐな所が憎めないんですよね〜ほんまに絵美さんが羨ましいです」



と、こんな俺に理解を示してくれるようになった


それからは、女の子では唯一、このYが俺の相談相手になってくれた


そんな彼女も
つい先日・・・
10月中旬に退職した

⏰:09/11/03 22:04 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#341 [けん]
そして、今


俺の財布の中には
あの時もらったお守りが入っている



久しぶりに取り出してみた



占い師に言われた通り、蒼汰にまつわる物を入れようと思ったが・・・

⏰:09/11/03 22:06 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#342 [けん]
このお守りは袋式では無いため、物を入れる事ができない



そこで俺は
蒼汰のプリクラを貼り付ける事にした



このプリクラ・・・
蒼汰の4歳の誕生日に
絵美と蒼汰で記念に撮影したものだ

⏰:09/11/03 22:09 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#343 [けん]
その日、仕事から帰ると


絵美がすぐプリクラを渡してきた



「はい、けんちゃん。」


『ん?おっ、プリクラやん』



「今日、蒼汰と一緒に撮ってん。これをどっかに貼って」

⏰:09/11/03 22:12 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#344 [けん]
『どっかに貼るって・・・何で?』


俺は疑問に思ったので、そう聞いた



「浮気防止の為に」


絵美はこの時そう言って、俺のiPodに貼り付けた


浮気防止って・・・
俺、そんなに信用ないんかな

⏰:09/11/03 22:15 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#345 [けん]
「けんちゃんが浮気するような人じゃないのはよくわかってるんやけど・・・でも、けんちゃんに寄って来る人がいっぱいおるから不安やねん。。。絵美のけんちゃんやから、誰も近寄ってほしくないし、誰にも笑顔を見せんとってほしいの!」



絵美の不安要素をかき消す為のプリクラ・・・という事だった



そうこうして・・・

⏰:09/11/03 22:19 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#346 [けん]
iPodに貼り付けていたプリクラのおかげで、誰も近寄らなくなった(笑)


むしろ、自分から
会社の上司や友達に
このプリクラを見せつけていた


『彼女の子供です。可愛いでしょ?』とか言ってたから、たちまち社内で俺の噂は広まった


はバツイチ子持ちの彼女と付き合ってる−と

⏰:09/11/03 22:23 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#347 [けん]
遅かれ早かれ
いつかわかる事だし、世間体とか全く気にしなかったから、俺はそれで良かった


そのうち
部長のお子さんの
おさがりのオモチャを貰ったりもするようになった



今、思い出してみても
俺は絵美と蒼汰に全力で向き合っていたと思える

⏰:09/11/03 22:27 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#348 [けん]
色んな意味で思い出深いこのプリクラ



別れてから唯一
俺が持っていた・・・
1年半の記録



他にも3人でプリクラを撮ったりしたが、その全て絵美の家に置いたまま追い出されてしまった


だからこのプリクラは
俺にとって
大切で・・・大切で・・・
宝物にしている一枚なんだ

⏰:09/11/03 22:31 📱:F905i 🆔:uaMuyRK2


#349 [けん]
その宝物である
このプリクラを
iPodからペリッと剥がした



そして、そのまま
お守りに貼り付けた



久々に財布から取り出したお守り



最初の頃は
毎日寝る前に
両手に挟み
祈ってた・・・

⏰:09/11/04 15:32 📱:F905i 🆔:p8uyYRCU


#350 [けん]
当時は鮮明に写ってた
絵美と蒼汰の笑顔も



悲しい事に
今では・・・
色褪せてきている




僅かにわかるのは
蒼汰のクリッとした
小さいお目めと
ラメで書かれた
「7月20日、今日は蒼汰のお誕生日」
の文字だけだ・・・

⏰:09/11/04 15:37 📱:F905i 🆔:p8uyYRCU


#351 [けん]
この1年と少しの間



苦しくて苦しくて
何度もプリクラを剥がそうとしてきた



見れば良き過去へと
タイムスリップしてしまう、このシールは・・・



俺にとっては
ただのシールではなく
かなり手強い存在だった

⏰:09/11/04 15:41 📱:F905i 🆔:p8uyYRCU


#352 [けん]
それでも
ずっと剥がせずにきた



やっぱり
苦しい思いをしてでも
残しておきたい



宝物だったから・・・




そうして、また今日も
お守りを財布に入れる

⏰:09/11/04 15:44 📱:F905i 🆔:p8uyYRCU


#353 [けん]
話しが遡ってしまったけど


まぁ、とにかく俺は
別れてからも
色んな行動をしてきた



今思えば
そんな事するから余計に思い出してしまうんやろね



でも、絵美と蒼汰の事になると・・・

考えるよりも先に
行動してしまう

⏰:09/11/04 22:05 📱:F905i 🆔:p8uyYRCU


#354 [けん]
ここまで来たら
せっかくなんで全部公表します!


俺が別れてから
絵美と蒼汰の為にとった行動を・・・



今まで公表しなかったのは、恥ずかしいという事と、また批判を受けそうだったから(笑)



でも、全部ありのままを書きます

⏰:09/11/04 22:08 📱:F905i 🆔:p8uyYRCU


#355 [けん]
まず・・・


前編でチラッと書いてた、絵美にフラれた直後の行動



絵美との思い出の曲−


ミスチルの「しるし」のオルゴールを買いに名古屋まで行った話し

⏰:09/11/04 22:10 📱:F905i 🆔:p8uyYRCU


#356 [けん]
話しが重なってしまうけど・・・


絵美と別れてから、1週間くらい経ってたあの日


絵美に何度も何度も「最後に会って話しをさせてほしい」と言って


ようやくアポがとれた



翌日のアポを
最後のチャンスと思ってた俺は、形に残る物を絵美に渡したいと思い、ネット検索をしていた

⏰:09/11/04 22:16 📱:F905i 🆔:p8uyYRCU


#357 [けん]
そこで「しるし」のオルゴールを見つけた


それは、ただのオルゴールではなくて


箱にオリジナルメッセージを彫れるようになっていた



フタを開けると
そのメッセージが
すぐに目に入る・・・



俺は


これだ!!
と、思って・・・

⏰:09/11/04 22:19 📱:F905i 🆔:p8uyYRCU


#358 [けん]
すぐに、一生懸命メッセージを考えた


ネットで注文する時に、そのメッセージも併せて入力する必要があったから


本当はゆっくり考えたかったんだけど・・・



悩みに悩んで
こんなメッセージにした

⏰:09/11/04 22:21 📱:F905i 🆔:p8uyYRCU


#359 [けん]
「絵美が悲しくて落ち込んだ時。蒼汰が怒られて落ち込んだ時。このオルゴールが、2人の悲しみを拭い去ってくれますように・・・」




今考えるとダサい(笑)



でも、こんな文章でも
一生懸命考えた結果なんです。。。

⏰:09/11/04 22:24 📱:F905i 🆔:p8uyYRCU


#360 [けん]
んで、いざ注文!と、なって「注文する」ボタンをポチッと押した




「ご注文ありがとうございました。到着は日になります」



その画面を見て
すぐ気がついた

⏰:09/11/04 22:27 📱:F905i 🆔:p8uyYRCU


#361 [けん]
到着予定日が



到着予定日が・・・




絵美と会う予定の日に間に合わない!!




俺はかなり悶絶した

⏰:09/11/04 22:29 📱:F905i 🆔:p8uyYRCU


#362 [けん]
絵美と会う日まで
あと1週間なのに


到着予定日は
更にその1週間後だった



俺の中では
最高のメッセージを考えたつもりだったし、最高のシチュエーションを考えてた



それなのに・・・


あまりにもショックだった

⏰:09/11/04 22:34 📱:F905i 🆔:p8uyYRCU


#363 [けん]
しかし、



落ち込んでてもしょうがないと思った俺は、すぐに切り替えた



「よしっ!お店に買いに行こう」



残されたリミットは
7日間−

⏰:09/11/04 22:38 📱:F905i 🆔:p8uyYRCU


#364 [けん]
7日間ある・・・


でも俺には
7日間しかない・・・


って感じてた



ここから
24(トゥエンティーフォー)のように時間が重くのしかかった



次の日
まずは営業という仕事を利用して、大阪の中心部を探し回った

⏰:09/11/04 22:51 📱:F905i 🆔:p8uyYRCU


#365 [けん]
大阪の人ならわかると思うけど、中心部だけあって結構何でも売ってる



きっとオルゴールもあるだろう!と、浅はかな気持ちで探した



1日かけて探したけど、結局見つからなかった

⏰:09/11/04 22:53 📱:F905i 🆔:p8uyYRCU


#366 [けん]
残り6日−


この日も仕事をサボってオルゴールを探し回った


大阪の北部を主に歩き回った



この時すでに・・・
中心部で見つからなかったのだから、こんな所には売ってるはずがない
と、半ば諦めていた



何件回ったか覚えてないけど、やっぱり無かった

⏰:09/11/04 22:58 📱:F905i 🆔:p8uyYRCU


#367 [けん]
残り5日−


大阪の中心部・北部ときたからこの日は南部を回った



そもそもオルゴールを売ってるお店なんて、日本にどれだけあるのか?


しかも、その中で「しるし」が売ってる店なんてあるんだろうか?


3日目にもなると
考え方が現実的になってきた

⏰:09/11/04 23:21 📱:F905i 🆔:p8uyYRCU


#368 [けん]
仕事をサボってばっかりだし、営業を利用して探すのは今日を最後にしようと思っていた


足取りも1日目に比べると、だいぶ重い



後半には
お店の見た目だけで
「ここには無いな」って
勝手な判断をしてた


店員に在庫確認をする事さえ億劫になっていた

⏰:09/11/04 23:25 📱:F905i 🆔:p8uyYRCU


#369 [けん]
そして
ついに・・・



見た目からして
最近オープンしたばかりっぽい外観



お店の規模もそこそこ広い・・・



そんなあるお店を見つけた

⏰:09/11/04 23:27 📱:F905i 🆔:p8uyYRCU


#370 [けん]
「この店に賭ける」



そう強く願い
店内へと入った



店内は、今まで見てきた他店よりも明らかに品揃えが豊富で・・・



徐々に期待が膨らんでいった

⏰:09/11/04 23:30 📱:F905i 🆔:p8uyYRCU


#371 [けん]
店員に尋ねた



『すいません。ミスチルのしるしっていう曲のオルゴールは無いですか?』



すると
「あぁ〜少し前に品切れになってしまいましたね・・・」


すかさず
『えっ!って事は取り寄せばあるんですか?』

⏰:09/11/04 23:33 📱:F905i 🆔:p8uyYRCU


#372 [けん]
明るい表情で店員は、俺の質問に答える


「ええ。お取り寄せは可能ですよ!」



『いつ入荷できますか?』



ちょっと待って下さいね!と言い、店員は台帳みたいのをペラペラとめくっている

⏰:09/11/04 23:36 📱:F905i 🆔:p8uyYRCU


#373 [けん]
そして


「1週間後になりますね」


聞いた瞬間ガックリ



そこを何とかできないかお願いをして、店員に泣きついた



困った様子の店員

⏰:09/11/04 23:38 📱:F905i 🆔:p8uyYRCU


#374 [けん]
「う〜ん・・・
本当に申し訳ないんですが、当店ではこれが精一杯でして・・・
でも・・・他店なら在庫があるかもしれません」



これを聞いた瞬間に
俺はまた生き返った(笑)


『他店でも何でもいいです!場所を教えて下さい!』


俺は鬼気迫る表情で
店員に詰め寄った

⏰:09/11/04 23:42 📱:F905i 🆔:p8uyYRCU


#375 [けん]
何とも言えない表情で店員は答える


「名古屋です・・・」



恐らく
店員としては
申し訳ない気持ちで
教えてくれたのだと思う


でも俺は
『ありがとうございます!住所を教えて下さい!』
と明るい声で言った

⏰:09/11/04 23:45 📱:F905i 🆔:p8uyYRCU


#376 [けん]
こうして
名古屋に行き着いた



名古屋に向かったのは、それから3日後の休日


つまり
絵美と会う前日の事だ



はやる気持ちを抑え
ワクワクしながら名古屋まで向かった


疲れていたけど
希望があった分、気力で疲れを補えた

⏰:09/11/04 23:50 📱:F905i 🆔:p8uyYRCU


#377 [けん]
そして・・・
知ってのとおり
名古屋のお店にも
在庫は無かった・・・




長い時間をかけて
名古屋まで来たのに
肩透かしで終わった



せめて・・・と思い
「しるし」のオルゴールCDを買って帰った

⏰:09/11/05 14:56 📱:F905i 🆔:ZRQCsso6


#378 [けん]
そのあとすぐに
大阪へと帰ってきたが



大阪に着いた頃には
既に太陽の明かりが
沈みかけていた



そして
これも前編で述べたが・・・



大阪に帰って来るや否や、奈良の夜景スポットへと車を走らせた

⏰:09/11/05 15:00 📱:F905i 🆔:ZRQCsso6


#379 [けん]
夜景が好きな絵美と蒼汰の為に、事前に調べておいた絶景スポット



俺の計画では
明日、絵美達をこの場所に連れてきて・・・



「しるし」のオルゴールを渡し



自分の真剣な想いを伝えるつもりだった

⏰:09/11/05 15:04 📱:F905i 🆔:ZRQCsso6


#380 [けん]
そんな計画も
オルゴールではなく
オルゴールCDの時点で
計画倒れだ



奈良に向かう道中で
ずっと考えてた



この予期せぬ事態を
何とか挽回できないかと


少ない脳みそで考えた



そして・・・

⏰:09/11/05 22:21 📱:F905i 🆔:ZRQCsso6


#381 [けん]
俺は途中で進路変更をした



向かった先は・・・



リサイクルショップ




何をしに?


それは
オルゴールに変わる
俺なりの最良策の為だった

⏰:09/11/05 22:24 📱:F905i 🆔:ZRQCsso6


#382 [けん]
恥ずかしいんだけど・・・




俺はリサイクルショップで





中古の



ギターを買った

⏰:09/11/05 22:25 📱:F905i 🆔:ZRQCsso6


#383 [けん]
そう・・・



オルゴールに変わる
俺なりに考えた最良策とは




ギターで弾き語り・・・です



気持ち悪いですよね(笑)

⏰:09/11/05 22:28 📱:F905i 🆔:ZRQCsso6


#384 [けん]
当時の俺は
冷静じゃなかった



でも
冷静な今なら
絶対考えないと思う




人間、真剣勝負の時は
恥もプライドもないんです



しかも
ギターなんて触った事すらなかった(笑)

⏰:09/11/05 22:30 📱:F905i 🆔:ZRQCsso6


#385 [けん]
それなのに
明日の本番の為に
一夜漬けで覚えようと思ってた




また


1日もあれば簡単に覚えられる!と、なめていた



冷静に考えれば無茶だってわかるんだけど・・・

⏰:09/11/05 22:34 📱:F905i 🆔:ZRQCsso6


#386 [けん]
そうしてギターを車に乗せた俺は



予定通り、奈良の山へと向かった



これも明日という日を
最高な形にする為の行動だ



方向音痴で
よく道を間違える俺

⏰:09/11/05 23:14 📱:F905i 🆔:ZRQCsso6


#387 [けん]
絵美と付き合ってきた1年半の中で・・・
ほとんどケンカをした事がなかったけど、あるとすれば大体・・・
車の中だった




方向音痴な俺に絵美は


「何でそこを曲がるん!?こんなん小学生でもわかるやろ!」
って、よく怒ってた

⏰:09/11/05 23:19 📱:F905i 🆔:ZRQCsso6


#388 [けん]
それに対して俺も
『間違えたくて間違えてるんちゃうわ!』
って逆切れしてた(笑)



そうなると
「もうけんちゃんなんか知らん!」
って、絵美はそっぽを向く



そんな俺の方向音痴が原因で、絵美を怒らせた最後の出来事は今でも覚えてる

⏰:09/11/05 23:22 📱:F905i 🆔:ZRQCsso6


#389 [けん]
通り慣れた道を運転していた時



絵美がトイレに行きたいと言い出した



俺は近くのコンビニを探した



しばらく走ると
前方にコンビニの看板が見えた

⏰:09/11/05 23:25 📱:F905i 🆔:ZRQCsso6


#390 [けん]
そのコンビニまでは、真っ直ぐ進めば辿り着く



でも、その時は道が混んでいた


俺は
一刻も早くトイレに行かせてやりたかった



そんな
絵美を思っての
行動のつもりだった

⏰:09/11/05 23:27 📱:F905i 🆔:ZRQCsso6


#391 [けん]
真っ直ぐ進む道を・・・
俺は左に曲がった




当然、絵美は
「はっ?何してんの!?」と、怒り口調で言う




俺は
『こっちから行った方が早い』と、理由を伝えた


しかし・・・

⏰:09/11/05 23:30 📱:F905i 🆔:ZRQCsso6


#392 [けん]
行き止まりだった。。。



絵美の顔を見れない・・・



「ほんまけんちゃんは頼りない!黙って真っ直ぐ行ってたらいいやん!」


もう、絵美が怒るわ怒るわ

⏰:09/11/05 23:34 📱:F905i 🆔:ZRQCsso6


#393 [けん]
俺なりに
気を利かしたつもりだったけど、逆効果だった



いっつもそうなる



何かしてあげようと思うと、空回りの逆効果になってしまうんです



こんな場面を今でも覚えてるって事は・・・
俺の中で、かなり後悔の念が強いんだと思う

⏰:09/11/05 23:38 📱:F905i 🆔:ZRQCsso6


#394 [けん]
まぁ、とにかく
そんな過去があるから、最後くらい道を間違えたくなかった


だから下見をするために奈良まで走った





そうして
奈良の夜景スポットに着いた

⏰:09/11/05 23:41 📱:F905i 🆔:ZRQCsso6


#395 [けん]
事前にネットで夜景を見ていたが、想像以上にキレイだった



少なくとも
今まで絵美達と色んな夜景を見に行ったが、間違いなく歴代No.1だ



今日は1人で来てるけど、明日は絵美も蒼汰も一緒

⏰:09/11/05 23:44 📱:F905i 🆔:ZRQCsso6


#396 [けん]
2人とも喜ぶやろな〜
って勝手に喜んだ姿をイメージしてた



思わずニヤける




あぁ、明日が待ち遠しい



そんなルンルン気分で
俺は帰路についた

⏰:09/11/05 23:47 📱:F905i 🆔:ZRQCsso6


#397 [けん]
帰りの山道を下る



その時



携帯がメール受信で光った



閉じた携帯のディスプレイに、絵美の名前が表示されていた

⏰:09/11/05 23:49 📱:F905i 🆔:ZRQCsso6


#398 [けん]
片手でハンドルを握り
片手で携帯を開いた




メールを開いた瞬間
思わず急ブレーキをかける




メールに書かれてる文章に俺は・・・放心状態に陥った

⏰:09/11/05 23:51 📱:F905i 🆔:ZRQCsso6


#399 [けん]
このメールの内容は
前編にも書いてあるし


何より思い出すのもツラいから割愛させて頂きます



そしてメールを見た俺は



一目散に絵美の家へと向かった



この時すでに半泣きだった(笑)

⏰:09/11/05 23:55 📱:F905i 🆔:ZRQCsso6


#400 [けん]
溢れ出そうになる涙をこらえて運転した



しばらくして
絵美の家に着いたが
部屋の電気は消えていた


時間帯からして
寝るには早い・・・



出かけているのか
居留守なのか・・・


その真実を確かめる為
俺は玄関の前で待つ事にした

⏰:09/11/06 21:53 📱:F905i 🆔:pRyfFbsA


#401 [けん]
結局、翌日の昼過ぎまで待ったが絵美の気配は感じられない・・・
つまり、昨晩はどこかに泊まったとしか思えなかった


俺は昨晩から一睡もしてないし、真夏という事もあり体力をかなり消耗していたので、1度家に帰ることにした



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




前編では、ここまでだったと思う

⏰:09/11/06 22:01 📱:F905i 🆔:pRyfFbsA


#402 [けん]
実は・・・



この後に続きがあった




1度家に帰った俺は
夕方に、また絵美の家へと向かった




自宅にいても
落ち着かなかったから

⏰:09/11/06 22:02 📱:F905i 🆔:pRyfFbsA


#403 [けん]
夕方に来てみても
何ら変わりない様子・・・




まだ帰ってきてないの?





どこで
誰と・・・



何してるん?

⏰:09/11/06 22:04 📱:F905i 🆔:pRyfFbsA


#404 [けん]
絵美にフラれて
もう別れている2人だとしても



俺は心配であり
不安でもあった



他の男と一緒に・・・
一晩を過ごしたのでは?



絵美の中では
もう終わった事かもしれない


でも、俺の中では
まだ終わっていない

⏰:09/11/06 22:07 📱:F905i 🆔:pRyfFbsA


#405 [けん]
いや、終わらせたくなかった




そして



辺りは暗くなった



時計を見ると
夜の10時ー

⏰:09/11/06 22:11 📱:F905i 🆔:pRyfFbsA


#406 [けん]
玄関が見える位置



絵美が帰ってきたら
すぐにわかる位置に車を停め



俺はひたすら帰りを待った




その時!!

⏰:09/11/06 22:21 📱:F905i 🆔:pRyfFbsA


#407 [けん]
微かに・・・



微かにだが
絵美の声が聞こえた



暗闇を
目を凝らして見てみる



ぼんやりと映し出されたのは


絵美に間違いなかった

⏰:09/11/06 22:23 📱:F905i 🆔:pRyfFbsA


#408 [けん]
俺は
車を降りて
絵美の元へ走った




でも・・・




途中で止めた





俺には、度胸がなかったから

⏰:09/11/06 22:28 📱:F905i 🆔:pRyfFbsA


#409 [けん]
絵美の隣に・・・
若い男の姿があった



楽しそうに笑いながら
2人は家へと入って行った




この時のショックは
口では言い表されないほどのものだった

⏰:09/11/06 23:37 📱:F905i 🆔:pRyfFbsA


#410 [けん]
何より
悠然と家に入って行く
俺以外の男の姿を見て
かなりのショックを受けた




しかも蒼汰の姿が見えなかった・・・




恐らく預けているのだろう



まさしく
2人っきりの状態で
一夜を過ごす

⏰:09/11/06 23:40 📱:F905i 🆔:pRyfFbsA


#411 [けん]
色んな事を想像した




絵美は・・・
他の男に抱かれる




考えたくないけど、そんな事ばかりが頭に浮かんでた




俺は
逃げるようにして
その場を去った

⏰:09/11/06 23:43 📱:F905i 🆔:pRyfFbsA


#412 [けん]
やっぱり
好きな女が別の男に抱かれるのってツラい・・・




別れたとはいえ
まだ1週間も経ってない



この1週間
俺は、ずっと・・・
今日という日に賭けてきた

⏰:09/11/06 23:46 📱:F905i 🆔:pRyfFbsA


#413 [けん]
それなのに



絵美は・・・
他の男と・・・






なんか無性に馬鹿らしく思えてきた



俺が好きな女は
そんな簡単に
男性を家に入れるのか・・・

⏰:09/11/06 23:49 📱:F905i 🆔:pRyfFbsA


#414 [けん]
そんな簡単に
男に身を委ねるのか・・・



そう思うと
馬鹿らしくなった




俺の愛した女は
尻軽女やったんやな




色んな想いを胸に
帰りの車の中や
布団の中で・・・


思いっきり泣いた

⏰:09/11/06 23:51 📱:F905i 🆔:pRyfFbsA


#415 [けん]
悲しい事があったら
泣いて忘れればいい



そんな事を聞いた事があったから、いっぱい泣こうと思って泣いた



でも
翌日になっても
スッキリしなかった



目を閉じると
家に入って行く2人の姿を思い出してしまい、全く寝れなかった

⏰:09/11/06 23:55 📱:F905i 🆔:pRyfFbsA


#416 [けん]
そして、前編にもあったように・・・
俺は会社の人達と旅行に出掛けた



前編ではだいぶ、はしょってたけど



これが真実で・・・
俺が経験した大きな失恋


これで、俺が15キロも痩せたいきさつがわかると思う

⏰:09/11/06 23:59 📱:F905i 🆔:pRyfFbsA


#417 [けん]
その日から何日か経ったある日



ピンポーン!!



と、家のチャイムが鳴った




玄関を開けると、そこには



小包を持った中年のおじさんが立っていた

⏰:09/11/07 00:02 📱:F905i 🆔:qD6tHvh6


#418 [けん]
俺宛の小包・・・



でも
身に覚えがなかった





伝票に書かれている品名を見て、ピーンと来た




すぐに箱を開ける俺



その中身は・・・

⏰:09/11/07 00:04 📱:F905i 🆔:qD6tHvh6


#419 [けん]
俺が探し求めた
オルゴールがあった




あっ、思い出した!



ネットで注文したあと
到着予定が間に合わないと知ったけど・・・




キャンセルしてなかった



うっかりしてた

⏰:09/11/07 00:07 📱:F905i 🆔:qD6tHvh6


#420 [けん]
こういう物は
事前にお金を振り込まなければならない



無意識にお金を振り込んでいたのか・・・?
だとすると、俺は今
とても危険な状態にある(笑)



オルゴールを開けると
そこには・・・
確かにあのメッセージが書いてあった

⏰:09/11/07 09:11 📱:F905i 🆔:qD6tHvh6


#421 [けん]
そして
キレイなメロディーを奏でる



このオルゴールを
何としても渡したかった


でも、
この何日かの間に
絵美とは2度会っていて、すでにオルゴールCDを渡していた

⏰:09/11/07 11:29 📱:F905i 🆔:qD6tHvh6


#422 [けん]
1度目は
会社の近くで待ち伏せをして、そのまま奈良の夜景を見に行った



蒼汰に
「お母さんがけんちゃんの事好きじゃなくなったから、蒼汰ももうけんちゃん好きじゃないねん」
って言われた日だ



2度目は・・・

⏰:09/11/07 11:33 📱:F905i 🆔:qD6tHvh6


#423 [けん]
絵美の好きな鳥料理専門店に一緒に食べに行き、そのまま京都へドライブした時・・・



1度目とは違い蒼汰が
「けんちゃんと離れたくない!」と、泣き叫んでくれた日だ




今更、オルゴールが届いてもどうすればいいのか・・・

⏰:09/11/07 11:36 📱:F905i 🆔:qD6tHvh6


#424 [けん]
そうして
渡せないまま
1年と少しが経ってしまった



この
「しるし」という曲は
改めて聞くと
自分に重ねて聞こえる



改めて聞くと
とても悲しく
とても切ない曲だ

⏰:09/11/07 11:38 📱:F905i 🆔:qD6tHvh6


#425 [けん]
ダーリン ダーリン
色んな角度から
君を見てきた


そのどれもが
素晴らしくて
僕は愛を思い知るんだ



今まで見てきた
絵美や蒼汰の色んな顔


どれも一生忘れられない

頭の脳裏に焼き付いてる


そうやってまた
2人を愛した価値を
思い知る

⏰:09/11/07 11:44 📱:F905i 🆔:qD6tHvh6


#426 [けん]
泣いたり
笑ったり
不安定な想いだけど


それが君と僕のしるし♪


2度も妊娠をさせ
2度も堕ろさせた


その悲しみから・・・
泣かせてしまった日々


「けんちゃん大好き」
そう言って笑ってくれた忘れ得ぬ日々


そのどちらもが
俺と絵美が歩んだ時間の確かな「しるし」だ

⏰:09/11/07 11:50 📱:F905i 🆔:qD6tHvh6


#427 [けん]
ダーリン ダーリン


色んな角度から
君を見てきた


何をして過ごしていたって


思い出して苦しくなるんだ



ダーリン ダーリン


狂おしく鮮明に
僕の記憶を埋め尽くす♪

⏰:09/11/07 11:53 📱:F905i 🆔:qD6tHvh6


#428 [けん]
今まで色んな顔を見過ぎてきたから

こうやって離れ離れになった今でも


何度も何度も
思い出してしまう

良き思い出が
俺を苦しめるんだ


あの日
あの時
あの場所の
全てのシーンが
鮮明に映し出される


また、その全てが
俺の記憶を埋め尽くし


こうやって1人・・・
長い長いトンネルを抜け出せずにいる

⏰:09/11/07 11:59 📱:F905i 🆔:qD6tHvh6


#429 [けん]
オルゴールを開けてしまうと、自分と重ねてしまいブルーな気分になるから、俺はこの1年と少しの間・・・1度も開けていない



今は部屋の片隅で
影を潜めてる



そろそろ
捨てようかと思っている


2人の思い出の曲が
今では呪いの曲となってしまった(笑)

⏰:09/11/07 12:09 📱:F905i 🆔:qD6tHvh6


#430 [けん]
そして
中古のギター


あの後も
何度も練習をした


いつか絵美の前で弾けるようにと、練習を繰り返した


おかげで少し弾けるようになったけど・・・
ギターを持てば「しるし」を弾いてしまう


これも呪いのギターとなった(笑)

⏰:09/11/07 12:13 📱:F905i 🆔:qD6tHvh6


#431 [けん]
部屋の片隅に置いてあるオルゴールと



クローゼットに立てかけてあるギター・・・



部屋を見渡せばどちらも目に入ってしまう


俺は気付いた・・・
てか、この部屋自体が呪われてるやん(笑)

⏰:09/11/08 19:19 📱:F905i 🆔:rgxgGmpk


#432 [けん]
そして
もう1つ思い出した



それを探すため
引き出しの中を漁る



「確かこの中に・・・あったあった!」



久しぶりに見つけたその物体は



ある1枚の手紙だった

⏰:09/11/08 19:22 📱:F905i 🆔:rgxgGmpk


#433 [けん]
全部で4枚くらいの手紙



この手紙は
俺が絵美に書いたもの・・・



紙は色褪せているが
文字はまだハッキリと読む事ができる



当時を思い出して苦しい気持ちになるのはわかっていたが、俺は久しぶりに読んでみる事にした

⏰:09/11/08 19:27 📱:F905i 🆔:rgxgGmpk


#434 [けん]
この手紙の話しも、前編を少し掘り下げたものになります




何度も重複するけど・・・
絵美と奈良の夜景を見に行った日、俺は渡しそびれていた水子の御守りと、手紙を渡すつもりだった


手紙は2パターン用意していた


でも結局、その日は
御守りも手紙も渡せなかった

⏰:09/11/08 19:31 📱:F905i 🆔:rgxgGmpk


#435 [けん]
その何日後かに
絵美達と最後のドライブ、京都へ行った時に手紙だけ渡すことができた



もちろん、2パターンあるうちの1枚だけ



なぜ手紙を2つも用意したのか?



それには訳があった

⏰:09/11/08 19:34 📱:F905i 🆔:rgxgGmpk


#436 [けん]
絵美と別れ話になる少し前・・・2週間くらい前だ

お盆休みを利用して
和歌山へ旅行に行こう!と、2人で計画していた


当然、この時は別れる事なんて想像していなかったから俺は、その日を楽しみにしていた



絵美だって同じ気持ちだったはずだ・・・

⏰:09/11/08 19:37 📱:F905i 🆔:rgxgGmpk


#437 [けん]
なぜなら・・・



旅行に行く話しになった時、真っ先に「和歌山に行きたい!」と言っていたし、旅館の予約も率先してやってくれたから



普通、別れる前にそんな言動と行動はしませんよね・・・?



まぁ、とにかく・・・
お盆休みの中頃に和歌山へ行くべく、旅館を予約した

⏰:09/11/08 19:41 📱:F905i 🆔:rgxgGmpk


#438 [けん]
しかし・・・



わずかその1週間後に・・・


突然別れを告げられた



旅行は?
どうすんの?
もう予約したやん!


俺は絵美に、そんな事を言った

⏰:09/11/08 19:44 📱:F905i 🆔:rgxgGmpk


#439 [けん]
それに対して絵美は



「ごめん。もう勝手にキャンセルしちゃった・・・」


そう言った



俺は、絵美の性格からして強かってるだけだと思ってた

⏰:09/11/08 19:45 📱:F905i 🆔:rgxgGmpk


#440 [けん]
念のため旅館に電話をしてみると・・・



「あ〜っ、様・・・大人2名とお子様1名のご予約の方ですね?」


この話しぶりからして、その後でてくる言葉はわかってた



それでも俺は単なる、絵美の強がった嘘だ・・・と


最後まで信じてた

⏰:09/11/08 19:50 📱:F905i 🆔:rgxgGmpk


#441 [けん]
しかし


「はい。確かに昨日の分頃・・・インターネットで予約のキャンセルを承っておりますが・・・」



わかってた事でも
その現実を突きつけられた俺は、しばらく放心状態だった



絵美は本気で
別れようと思ってるんや


何で・・・?

何で俺たち別れるん・・・?

⏰:09/11/08 19:54 📱:F905i 🆔:rgxgGmpk


#442 [けん]
「もしもし!?もしもーし?お客様?」



旅館の人の言葉で
ハッ!と我に返った



『あっ、すいません!
ちょっと考え事してて・・・その予約のキャンセルなんですけど・・・
予約のキャンセルをキャンセルしてもらう事はできますか!?』


俺は、キャンセルに対してキャンセルで返そうとした(笑)

⏰:09/11/08 19:59 📱:F905i 🆔:rgxgGmpk


#443 [けん]
「えぇ。今ならまだ可能ですが、日にちが近づくに連れてキャンセル料が発生しますが大丈夫ですか?当日キャンセルの場合は全額頂戴いたしますよ」



キャンセル料金なんて関係なかった



だって、この時の俺は
別れを防ぐ事ができると思ってたから


今まで何度も防いできたしね

⏰:09/11/08 20:03 📱:F905i 🆔:rgxgGmpk


#444 [けん]
読んでくれている方いますか?
少し間を空けますので、その間に感想など頂けると嬉しいです

⏰:09/11/08 20:05 📱:F905i 🆔:rgxgGmpk


#445 [けん]
そんなこんなで・・・
もう一度、旅館を予約したんだけど


結果的には行けなかった


何とか別れを回避できるように頑張ったけど、絵美の気持ちを変える事はできなかった



そして、京都へドライブに行った日−

⏰:09/11/08 22:49 📱:F905i 🆔:rgxgGmpk


#446 [けん]
その日、家を出る前に


2枚の手紙をポケットに入れた



色んな想いを胸に
ポケットに手紙を入れた



この手紙の内容は・・・

⏰:09/11/08 22:52 📱:F905i 🆔:rgxgGmpk


#447 [けん]
1枚の手紙には


絵美との別れを受け入れる内容を書いてある


今までの楽しかった事や辛かった事、そして悲しませた事の謝罪など・・・


色んな事があったけど、俺にとって・・・一生の宝になる時間を与えてくれた絵美と蒼汰に心から感謝している


そんな事を書いた


最後には、新しい彼氏と仲良くやれよ!
なんて、格好つけた言葉を残していた

⏰:09/11/08 22:57 📱:F905i 🆔:rgxgGmpk


#448 [けん]
そして
2枚目の手紙には・・・


途中までは1枚目と同じで、過去を振り返った話しを書いている


しかし、最後の方は違う

その内容をそのまま書く
「俺と絵美と蒼汰の3人で、また笑いあえる日を信じている。
今日一緒に過ごし、この手紙を読んで、少しでも気が変わったなら日の時、駐車場に来てほしい。
俺は旅行の行く準備をして待ってるから。
もし、絵美が来なければ潔く諦めるから・・・」


こんな事を書いた

⏰:09/11/08 23:05 📱:F905i 🆔:rgxgGmpk


#449 [けん]
つまり・・・
簡単に言うと、2枚目の手紙は・・・最後の告白だ


イチかバチかの勝負−



そんな気持ちだった



しかし
その日、帰りに渡した手紙は結局、1枚目の方だった

⏰:09/11/08 23:09 📱:F905i 🆔:rgxgGmpk


#450 [けん]
ドライブの途中
絵美の口から出てくる言葉は、新しい彼氏の自慢ばかりで・・・



最後の告白をする勇気が失せてしまった



旅館もキャンセルできないまま当日を迎えてしまった


すぐにキャンセルすれば良かったかもしれないが、俺にはできなかった

⏰:09/11/08 23:12 📱:F905i 🆔:rgxgGmpk


#451 [けん]
言葉にすると難しいけど、何て言うか・・・



キャンセルする事で
自ら終止符をうってしまうような気がしてた



そうする事で、別れを完全に受け入れてしまう感じが嫌だった



認めなければならない事を、認めたくない自分がいた

⏰:09/11/08 23:16 📱:F905i 🆔:rgxgGmpk


#452 [けん]
そうして
引き出しを漁って出てきたこの手紙は・・・



あの当時の無念さや
切羽詰まった俺の気持ちを背負い込んで・・・



また俺の前に顔を出した



改めて読んでみると・・・


俺って文才なさすぎ!(笑)

⏰:09/11/08 23:19 📱:F905i 🆔:rgxgGmpk


#453 [けん]
1ヵ月放置してすみませんでした
少しだけ更新します。

⏰:09/12/07 20:38 📱:F905i 🆔:dGRshCmY


#454 [けん]
今年も残り僅かとなった11月


会社の同僚の結婚式が行われた


俺は、二次会の幹事に抜擢されてしまった



幹事なんてやった事ねぇし・・・

⏰:09/12/07 20:41 📱:F905i 🆔:dGRshCmY


#455 [けん]
自分には荷が重いのもあり、ずっと幹事を断っていた


お店を決めたり


演出を考えたり


ゲームを考えたり


無い脳みそをフルに活用しても、とても俺には無理な大役だ

⏰:09/12/07 20:44 📱:F905i 🆔:dGRshCmY


#456 [けん]
でも・・・



新郎の
「向こうの幹事は可愛い子ですよ。良い出会いになる事間違いありません」


この一言で幹事を引き受けてしまった




ほんま俺って単純すぎるなぁ・・・

⏰:09/12/07 20:47 📱:F905i 🆔:dGRshCmY


#457 [けん]
二次会の打ち合わせは


合計7回ほど行われた


男女共に2人ずつ


確かに相手の女の子は可愛いかった



スタイルも抜群だ

⏰:09/12/07 20:51 📱:F905i 🆔:dGRshCmY


#458 [m]
>>50
>>100
>>150

⏰:09/12/07 21:14 📱:SH05A3 🆔:C.isdqD6


#459 [けん]
でも、結果的に良い出会いとはならなかった


俺とその子・・・


ミキちゃんをくっつけようと周りは企んでいたけど、見事に期待を裏切った


一度2人でご飯を食べに行ったり、カラオケに行ったりはしたけど


いつも通り
そこまでだった

⏰:09/12/08 23:38 📱:F905i 🆔:RuI/KS2Y


#460 [我輩は匿名である]
>>1-50
>>50-100
>>100-150
>>150-200
>>200-250
>>250-300
>>300-350
>>350-400
>>400-450

⏰:09/12/10 04:52 📱:P02A 🆔:sAj6eJ06


#461 [けん]
出会っては


その出会いを
無駄にして・・・



また出会っては
自ら縁を切っていく・・・



そんな事を繰り返していた

⏰:09/12/13 01:40 📱:F905i 🆔:kPT/8k4Q


#462 [けん]
いつまで
こんな事を続けるのだろう



いつまで
次の一歩が
踏み出せないのだろう





いつまで俺は・・・
こんな男なんだろう




いつまで・・・

⏰:09/12/13 01:44 📱:F905i 🆔:kPT/8k4Q


#463 [けん]
絵美と別れて以来
俺の相談役でもあり
暇つぶしの相手になってくれていた・・・
例の後輩


俺と絵美が復縁できるように一肌脱ぐと言ってくれた会社の後輩だ



そんな彼にも
とうとう彼女ができた

⏰:09/12/13 01:50 📱:F905i 🆔:kPT/8k4Q


#464 [けん]
俺の気持ちをわかってくれてた唯一の人間も、俺から離れていった




1人ぼっちになった・・・



まぁ、本当は素直に喜んであげたいけど・・・
心の中では寂しさいっぱいだった

⏰:09/12/13 01:53 📱:F905i 🆔:kPT/8k4Q


#465 [けん]
ある日

そんな幸せ絶頂の後輩と一緒に昼飯を食べた


その時の話題はもちろん


後輩の彼女の話



ニヤニヤしながら話す後輩が憎らしい・・・笑

⏰:09/12/13 21:51 📱:F905i 🆔:kPT/8k4Q


#466 [けん]
飯を食べながら俺は
『お前が俺を裏切ったから、新しいパートナー探さなアカンやんけ。いいよな〜お前は!クリスマスもラブラブか・・・』


とにかく愚痴った笑



それに対して後輩は
「先輩は今まで散々モテてきたじゃないっすか。いつ彼女ができてもおかしくないのに、先輩が無駄にしてるんっすよ。」
と言ってきた

⏰:09/12/13 21:59 📱:F905i 🆔:kPT/8k4Q


#467 [けん]
『わかってるわ!まぁ、お前は俺のぶんまで楽しめよ笑』
と、後輩の言う事を素直に認めた


その後は
食後のタバコをプカプカとふかし、沈黙に・・・



店員が食器を片付けに来たと同時に・・・


後輩が口を開いた

⏰:09/12/13 22:03 📱:F905i 🆔:kPT/8k4Q


#468 [けん]
「先輩、暇つぶしに出会い系サイトでもしてみたらどうっすか?笑。僕の連れとかはサイトで出会いがあって、彼女ができたみたいですよ。」



『ハァ?出会い系とかありえんやろ!顔も見た事ない人と会うなんて、緊張するし痛い目にあいそうやんけ。』
俺は出会い系に対しての印象を正直にそう話した


てか、普通そう思うでしょ?

⏰:09/12/13 22:16 📱:F905i 🆔:kPT/8k4Q


#469 [けん]
後輩は言い返す
「最近の出会い系って顔の写メが付いてるみたいですよ。だから、会う前に好みの子を探せるみたいです」



ぶっちゃけ
俺の中で衝撃が走った



顔を見れるんや・・・


面白いかも

⏰:09/12/13 22:19 📱:F905i 🆔:kPT/8k4Q


#470 [けん]
「ちなみに僕の連れはってサイトで彼女ができたんですって!試しに覗いてみましょうよ!」

他人事だと思ってか、またニヤニヤしながら後輩は言う


コイツ・・・
俺を使って自分が楽しみたいだけだろ



そんな疑心は
心の中に閉まった

⏰:09/12/13 22:24 📱:F905i 🆔:kPT/8k4Q


#471 [けん]
携帯を開き
ってサイトを覗いてみる事にした


もちろん登録をしないと見れない



少し怖かったが、後輩の連れが言うには優良サイトだという事なので思いきって登録してみた



「見て下さいよ!この子カワイイんじゃないっすか?!先輩のタイプでしょ?」


例のごとく
後輩はノリノリだ

⏰:09/12/13 22:31 📱:F905i 🆔:kPT/8k4Q


#472 [けん]
ちなみにこのサイト・・・

女の子の画像を見るのに20円かかる


前払いのポイント制で、3000円で600ポイントが付いてくる


メールを一回送るのに5ポイント消費する




初回登録の時だけ
お試しで200ポイントがサービスされる

⏰:09/12/13 22:45 📱:F905i 🆔:kPT/8k4Q


#473 [けん]
いい歳こいたサラリーマンが2人揃って、ファミレスで携帯をピコピコ



この画・・・



はたから見ればウケる笑



と、まぁそんなこんなで出会い系デビューしちゃった俺

⏰:09/12/13 22:49 📱:F905i 🆔:kPT/8k4Q


#474 [けん]
家でも1人携帯を開いては、好みの女の子を物色していた



そして



俺も思いきって
掲示板?たるものに書き込んでみた


【初めまして。良かったらメールからよろしく!】

こんな感じで書き込んだ

⏰:09/12/13 22:54 📱:F905i 🆔:kPT/8k4Q


#475 [けん]
誰かから返事が来るか


書き込んだあとは
ドキドキしっぱなしだった



最初は出会い系って有り得ないって思ってたけど、なんだかんだで楽しんでいる自分が情けない


そして・・・
書き込んでから1時間が経った

⏰:09/12/13 23:01 📱:F905i 🆔:kPT/8k4Q


#476 [けん]
一向に返事が来ない・・・


やはり出会い系では無理か



でも、まだ1時間!
もう少し諦めず待ってみよう!


・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
フッ、所詮こんなものか・・・

⏰:09/12/13 23:08 📱:F905i 🆔:kPT/8k4Q


#477 [けん]
俺の期待は見事に裏切られた


たかがサイト


されどサイト・・・


悔しい気持ちもあったので色々と勉強した


そこで見つけた攻略法

⏰:09/12/13 23:12 📱:F905i 🆔:kPT/8k4Q


#478 [けん]
このサイトのトップページに、「返信率を上げるため為のポイント」とかが載ってあった



初めに気付けば良かったが、見落としていた



すぐ、そのポイントを読んだ


しかし
ポイントと言っても至って普通の事が書かれていた

⏰:09/12/13 23:15 📱:F905i 🆔:kPT/8k4Q


#479 [けん]
「アナタの画像をプロフィール画面に載せれば返信率もアップ!」
だって・・・



画像が有るか無いか・・・

そんなの有る方がいいに決まってるやん
当たり前の事を言ってどうする!

あぁ、期待してガッカリした

⏰:09/12/13 23:19 📱:F905i 🆔:kPT/8k4Q


#480 [けん]
俺はパタンと携帯を閉じ、布団の上で仰向けになった



画像か・・・
載せるの怖いけど、載せてみようかな〜



でも、載せても返信が来なかったらかなり落ち込むよなぁ



ん〜・・・
どうしよう

⏰:09/12/13 23:22 📱:F905i 🆔:kPT/8k4Q


#481 [けん]
散々迷ったあげく
俺は自分の写メを載せる事にした


もちろん、悪用されないという保証がサイトの中でされていたから



そして、もう一度同じ文章で投稿してみた



すると・・・

⏰:09/12/13 23:24 📱:F905i 🆔:kPT/8k4Q


#482 [けん]
バンバンとメールが入ってきた笑



何、この違い・・・



写メ1つで
こんなにも違うものか




マジでその違いに驚いた

⏰:09/12/13 23:32 📱:F905i 🆔:kPT/8k4Q


#483 [けん]
メールがたくさん入ってきても、返信をするのにお金が掛かる・・・



とりあえず、返信をせずに写メの反響だけを楽しんでいた



ちなみに
今もこのサイトには登録している

⏰:09/12/15 21:10 📱:F905i 🆔:u9uzJUVk


#484 [けん]
この小説の作者・・・



つまり、俺を見てみたい人はサイトを覗いてみて下さい笑



ハンネと同じ名前で登録しているから、すぐ見つけられると思います



ガッカリしたくない人は見ないで下さい笑

⏰:09/12/15 21:13 📱:F905i 🆔:u9uzJUVk


#485 [けん]
こんな感じで
1人の時間を楽しんでいた俺に・・・




できるなら避けたい「結婚式」というイベントがやってきた



結婚式はハッキリ言って嫌い


幸せそうな新郎と新婦を見ると、無性に切ない気持ちになるから

⏰:09/12/15 21:17 📱:F905i 🆔:u9uzJUVk


#486 [けん]
以前、ママさんバレーを誘ってきた、会社の後輩の結婚式



その前の月にも、別の後輩が式を挙げ、俺も出席した



しかも、今回は
披露宴で歌を唄うという大役まで任された



人の幸せを祝ってあげれる余裕ないんだけど・・・

⏰:09/12/15 21:21 📱:F905i 🆔:u9uzJUVk


#487 [けん]
会社の社員総勢8名で、式で唄う歌の練習に励んだ


俺にはソロパートが・・・


大衆の前でソロなんて緊張するやん!
そう思ってはいたが、何しろ俺以外はオッサンばっかりな為、俺が唄う以外選択肢はなかった



カラオケで練習しまくった

⏰:09/12/21 15:23 📱:F905i 🆔:jIbdLa.o


#488 [けん]
そうして迎えた式の当日



その日は天気予報がハズれて、あいにくの雨模様


天気予報では晴れだったのに、後輩はツイてないな・・・



しかも、会社の人間みんなして式に遅刻(笑)


ツイてない後輩だ

⏰:09/12/24 22:11 📱:F905i 🆔:A/7WMJfM


#489 [けん]
式が終わり


披露宴へと舞台を移す



俺の座るテーブルには、2人の同僚と・・・



子連れの若い夫婦



俺の向かい側に
子供が座って
その子供を挟んで夫婦が座っていた

⏰:09/12/24 22:14 📱:F905i 🆔:A/7WMJfM


#490 [けん]
可愛いらしい男の子・・・


まだまだ幼く、たぶん2、3歳だろう



披露宴そっちのけで
子供の事ばかり見てた



ダダをこねて泣きじゃくったり


料理をポロポロと落としたり・・・


気になってしょうがなかった

⏰:09/12/27 00:40 📱:F905i 🆔:cRzgcf1.


#491 [けん]
そうして披露宴も佳境に入ったとき



俺の隣に座る後輩(女の子)が、その子供に話しかけた



『僕〜可愛いねぇ!何歳ですかぁ?』


その後輩の言葉に
プイッと顔を背ける子供

⏰:09/12/27 00:43 📱:F905i 🆔:cRzgcf1.


#492 [けん]
子供なりに照れてるんだろう


後輩はめげずに何度もトライした


父親にお願いをして
抱っこをさせてもらおうと、後輩が子供に手をかけた時・・・



『うわぁぁぁぁーん!!』


と大声で泣き叫ぶ男の子

⏰:09/12/27 00:46 📱:F905i 🆔:cRzgcf1.


#493 [けん]
それがショックだったのか、リアルに落ち込んでいた後輩(笑)


皆して
『男にも子供にも嫌われてるなぁ(笑)』と笑い飛ばしていた



他人の子供を懐かせるのって想像以上に難しいんやなぁ・・・
俺はそんな事を考えていた

⏰:09/12/27 00:49 📱:F905i 🆔:cRzgcf1.


#494 [けん]
少し経ち
俺はトイレへと席を立った



今日何度目かわからないぐらい・・・尿が近い(笑)

幸せそうな新郎新婦を見てると尿間が緩むのか・・・


用を足して
会場へと歩いている時に


前方に例の子供がこちら側に向かって歩いていた

少し離れた所に父親がいた

⏰:09/12/27 00:53 📱:F905i 🆔:cRzgcf1.


#495 [けん]
まだまだ足が覚束ないその姿を見て、思わず頬が緩んだ



俺は、まだ子供には一度も話しかけていない


話し掛けたら止まらなくなりそうで


話し掛けたら蒼汰と錯覚してしまいそうで・・・


今の今までブレーキをかけていた

⏰:09/12/27 00:57 📱:F905i 🆔:cRzgcf1.


#496 [けん]
しかし
この目の前の男の子の姿を見ると・・・


ウズウズしてたまらない

例えるなら


露出の激しい女の子を見た時のムラムラする気持ちと同じ感じ(笑)


まぁ、この例えも女性にはきっとわからないだろうけど・・・

⏰:09/12/27 01:00 📱:F905i 🆔:cRzgcf1.


#497 [けん]
「僕、何歳や?」


気付いたら腰を落とし、そう話し掛けていた



キョロキョロして父親を探す子供



やっぱり俺にも心開かへんかぁ・・・


そう落ち込みかけた時ー

⏰:09/12/27 01:03 📱:F905i 🆔:cRzgcf1.


#498 [けん]
『にしゃい・・・』





えっ?!



「2歳か!!偉いなぁ〜僕。ちゃんと自分で言えるやん!」


子供が俺の問いかけに答えてくれたのが嬉しくて、勢いそのままに頭を撫でた

⏰:09/12/27 01:06 📱:F905i 🆔:cRzgcf1.


#499 [けん]
「名前は何て言うの?」




続けて問いかけた



しかし
口をパクパクさせてはいるものの、声には出せていなかった

⏰:09/12/27 01:08 📱:F905i 🆔:cRzgcf1.


#500 [けん]
男の子が言いたかったそのセリフを



『名前はコウタって言います』



と、後ろからお父さんが答えてくれた



「コウタ・・・君ですか」


そう俺は感慨深げに相槌を打った

⏰:09/12/28 19:42 📱:F905i 🆔:RhKRD3nQ


#501 [けん]
続けて俺は言った


「コウタ!お利口さんで偉いなぁ!」


クシャクシャと、また何度も頭を撫でてから腰をあげた



「それじゃ・・・」
そろそろ歌の催しが近づいていた為、俺はその場を立ち去ろうとした・・・

その瞬間ー!

⏰:09/12/28 19:47 📱:F905i 🆔:RhKRD3nQ


#502 [けん]
クイッ−



服の袖を引っ張られ



振り返ってみると・・・
コウタがいた


何を言いたいのかわからないけど、俺と離れるのがイヤなんだろう


「コウタも一緒に行くか!」

⏰:09/12/28 19:51 📱:F905i 🆔:RhKRD3nQ


#503 [けん]
感想板です。


bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4451/

⏰:09/12/28 19:52 📱:F905i 🆔:RhKRD3nQ


#504 [けん]
披露宴会場の扉を開けると、後輩の女の子が駆け寄ってきた


「凄い懐いてますね!やっぱりさんは子供に好かれるみたいですねー」


確かに・・・昔から子供と動物には大人気だった



その光景を見て、今度は何人かの先輩が俺に向けて言葉を発した

⏰:10/01/13 10:57 📱:F905i 🆔:19m6/QmI


#505 [けん]
「おいおい!蒼汰とダブって連れて帰るなよ(笑)」


『そんな事するわけないでしょ!でも・・・やっぱ子供は可愛いっすわ!』

俺は素直にそう言った



そうは言ったものの・・・

⏰:10/01/13 11:02 📱:F905i 🆔:19m6/QmI


#506 [けん]
今、握っている


この小さな手・・・


この柔らかい感触・・・


この・・・
手を繋ぐ光景



蒼汰とダブらないはずがない


懐かしさと同時に
寂しさも込み上げてきた

⏰:10/01/13 11:06 📱:F905i 🆔:19m6/QmI


#507 [けん]
そうして・・・


結婚式も終わりが近づき


最後にコウタと記念撮影をして別れた


コウタが
離れ離れになるのがイヤで、ずっと泣いていたのが印象的だった


『よしっ!帰ろっか』

⏰:10/01/13 11:09 📱:F905i 🆔:19m6/QmI


#508 [けん]
俺の合図で後輩2人が車に乗り込み、そのまま帰路へ・・・


後輩を家まで送り届ける道中、ふとした事がきっかけで絵美の話題になった



さんは、まだ絵美さんの事が忘れられないんですか?」
そう言ったのは後輩の女の子


俺は
『何でまた急に?!』
そう返した

⏰:10/01/13 11:14 📱:F905i 🆔:19m6/QmI


#509 [けん]
「何でって・・・特に理由は無いんですけど・・・」



「未だに彼女ができないって事は未練があるのかなぁ〜って思っただけです」


『なるほど・・・確かに少し前までは未練があったよ。だから、出会いがあっても進展する事はなかった。』

俺は続けて言う

『でも、今は未練はない。そんな時に限って出会いがないんよな〜今日も期待してたけど、見事に運命の出会いはなかった(笑)』

⏰:10/01/13 11:19 📱:F905i 🆔:19m6/QmI


#510 [けん]
それを聞いて
別の後輩が質問してきた


「じゃあ・・・例えば今、元カノがヨリを戻したいって言ってきたらどうしますか?」



『・・・・・・』



思わず返す言葉に詰まった

⏰:10/01/13 11:23 📱:F905i 🆔:19m6/QmI


#511 [けん]
「やっぱり悩むって事は未練あるんですよー!」


『そんなんじゃないっつうの!ちょっと考えてみただけや。』


「じゃあ、どうするんですか?」


俺の答えを急かす後輩達

少し間を置いて・・・

⏰:10/01/13 11:28 📱:F905i 🆔:19m6/QmI


#512 [けん]
『ヨリを戻すつもりは無い!!』


そう力強く答えた


「何でですか?」
後輩は、またすぐ返してきた


『何でって言われても・・・』



考えたのち、俺の思いを全て話した

⏰:10/01/13 11:32 📱:F905i 🆔:19m6/QmI


#513 [けん]
『絵美と出会って、付き合って・・・俺は凄い成長できたと思う。男としてもやけど、何よりイチ人間として成長できたと思ってる。間違いなく絵美は、俺の初恋の相手やった。』


フンフンーっと、後輩が頷いているのがミラー越しに見えた




『でもな・・・』

⏰:10/01/13 11:36 📱:F905i 🆔:19m6/QmI


#514 [けん]
『絵美との別れもまた、俺を成長させてくれてん。今の俺があるのも、全て絵美と別れた事によるものやと思う。まぁ、絵美にフラれた事は俺にとって初めての失恋やったんかな!
出会いも別れも、俺を成長させてくれた・・・そんな女は中々おらんよ。
でも、できるなら別れた後の苦しみ、あんな思いは二度としたくない。
だからヨリは戻さない。

たぶん、別れた事によって成長した俺やからこそ、そう決断できるんやろな。
この決断が1番の成長の証かもなぁ(笑)』

⏰:10/01/13 11:45 📱:F905i 🆔:19m6/QmI


#515 [けん]
その話しが終わった頃、後輩達の家へと着き、解散する事になった



1人残った車内で考える

なんか不思議な感じー


あんな事を言った後なのに、後悔の念がまったく無い


むしろ、やっとスタートラインに立てた


そんな清々しい気分だ

⏰:10/01/13 11:49 📱:F905i 🆔:19m6/QmI


#516 [けん]
そして−


俺は、その足で次の目的地へと急いだ


結婚式の後は、忘年会の予定が入っていた


ソフトボールの忘年会だ

6時スタートと聞いていたけど・・・


『やべっ!今9時やん!』

⏰:10/01/13 11:52 📱:F905i 🆔:19m6/QmI


#517 [けん]
車のスピードを上げ
目的地へと急いだ


今更行っても、もう遅いかな


てか俺お酒飲まれへんし、行ってもしょうがないよな・・・



やっぱ止めとこうかな


電話一本入れとくか・・・

そう思い、携帯を取り出した


その時−

⏰:10/01/18 16:14 📱:F905i 🆔:q3MNemfc


#518 [けん]
ブーッ−ブーッ−


携帯が鳴った



着信は、ソフトボールの人からだった


ちょうどよかった・・・



『もしもし・・・』


【あっ、?何してんの?!早くおいでや!今から二次会に行くで】


そう話したのは、30代半ばのヤスさん


チームメートはほとんどが30代で、中には60代のおっちゃんもいる

⏰:10/01/18 16:19 📱:F905i 🆔:q3MNemfc


#519 [けん]
「えっ・・・二次会っすか?今、結婚式終わって・・・今更行っても遅くないですか?!」
正直言って俺は、行くのが面倒くさかった。だからヤスさんからも、共感してもらえる返答を待っていた



でも・・・



【遅くない!これからが忘年会も本番やで!とりあえずっていうスナックに今から移動するから!絶対おいでや!】


ヤスさんはそう言って電話を切った

⏰:10/01/18 16:24 📱:F905i 🆔:q3MNemfc


#520 [けん]
しかも・・・


二次会でスナックって!


明らかにオッサンの集まる場所やん!


お水系の店なんて行った事ないし、めちゃイヤや!


俺は電話を切った後、1人でそう呟いていた

⏰:10/01/18 16:27 📱:F905i 🆔:q3MNemfc


#521 [けん]
この時は、行くのがほんまにイヤやった



だけど・・・




今思えば



行ってよかった



無理矢理だったけど
誘ってくれたヤスさんに感謝しなきゃな・・・



この後、俺の運命を変える出来事がおこった

⏰:10/01/18 16:32 📱:F905i 🆔:q3MNemfc


#522 [けん]
10時くらいにお店へと到着


ドアを開けると同時に


カランカランッ−
と、鈴が鳴った

ドキッ!!
ビックリした俺は・・・


思わずドアを閉めた


何?今の音!
お水系ってドアを開けると鈴が鳴るの?


外で自問自答していると

「いらっしゃーい!君ね?もう皆さん揃ってるわよ!」

⏰:10/01/18 16:41 📱:F905i 🆔:q3MNemfc


#523 [けん]
お店のママさんらしき人が手招きして、店内に案内してくれた



「おーっ!!遅いわ」


皆さん・・・


かなりベロベロみたいですね・・・


カラオケまで歌ってるし!

⏰:10/01/18 16:43 📱:F905i 🆔:q3MNemfc


#524 [けん]
初めて見る・・・


お水の内装


俺は、しばらく店内をキョロキョロしていた



そこに・・・



「ハイ!おしぼりどーぞ!」

⏰:10/01/18 16:46 📱:F905i 🆔:q3MNemfc


#525 [けん]
1人の若い女の子が
おしぼりを渡してきた



まぁまぁ可愛いやん・・・


内心でそう考えながら

『ありがとう・・・』
と言って、それを受け取った


「何飲みますか?」

⏰:10/01/18 16:48 📱:F905i 🆔:q3MNemfc


#526 [けん]
『あぁ・・・コーラで!』


女の子は「えっ?」って顔をした


まぁ、こんなとこにまで来てコーラ飲むんだからビックリするよな・・・


『お酒飲めない体質やから・・・それに車なんで(笑)』


そう言い訳した

⏰:10/01/18 16:51 📱:F905i 🆔:q3MNemfc


#527 [けん]
間が空くので良ければ感想お願いします!

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4451/

⏰:10/01/18 16:52 📱:F905i 🆔:q3MNemfc


#528 [けん]
手元に届いたコーラを片手に、とりあえずその場を楽しんでみた



みんなベロベロに酔っ払っていたから、まともな話しなんかできてなかったと思うけど・・・



そんな中−
先ほどの女の子が話し掛けてきた

⏰:10/01/21 22:42 📱:F905i 🆔:WvEui6lI


#529 [けん]
「初めて・・・ですよね?」

『ん?あぁ、そうやね。ここに来るのは初めて』と俺は答えた



「他の人達・・・ヤスさん達は常連さんなんですよ!これからも来て下さいね」
女の子はそう言ったが、俺の地元はこの場所から車で20分ほどの隣町。しかも、お酒飲めないし・・・これからもここに来る事は無いだろう・・・そう思っていた

⏰:10/01/21 22:47 📱:F905i 🆔:WvEui6lI


#530 [けん]
その彼女と話していた時、ヤスさんが横から口を挟んできた


「トモミちゃんに手を出したらアカンで!」


どうやらこの子はトモミちゃんという名前らしい・・・



元々彼女と同じ名前やん

⏰:10/01/22 19:59 📱:F905i 🆔:srC.WJiE


#531 [けん]
ヤスさんの発言に対し、俺はこう返した



『手を出すとかそんな事は考えてませんよ!僕、こう見えてかなりマジメですから(笑)』



お酒が入り、機嫌が良いヤスさんは軽い口調で言った


「なら良いんやけどな!なんたってトモミちゃんはさんの大事な娘やから・・・」

⏰:10/01/22 20:05 📱:F905i 🆔:srC.WJiE


#532 [けん]
えっ?



さんとは、ソフトボールで同じチームメイトのおっちゃんだ



今もカウンター席で楽しそうにお酒を飲んでいる


「ついでに言うと、あのママさんはさんの奥さんやで!」


そうヤスさんは教えてくれた

⏰:10/01/22 20:08 📱:F905i 🆔:srC.WJiE


#533 [けん]
娘とか、奥さんとか・・・


なんか気を遣って落ち着けないな・・・このお店



1人で、そう居心地の悪さを感じていた時トモちゃんに話しを持ちかけられた



「合コンしましょうよ♪」

⏰:10/01/26 21:09 📱:F905i 🆔:c0wJH6A2


#534 [けん]
合コン?


はっきり言って
合コンは行き過ぎて
飽きた



なんて言えるわけもなく


『合コン?いいよ!いつする?』


と、話しはトントン拍子に進んだ

⏰:10/01/26 21:13 📱:F905i 🆔:c0wJH6A2


#535 [けん]
ひとまずメアドを交換して、その日はお開きに・・・


この時・・・



トモちゃんのメアドは電話帳に登録しなかった



トモちゃんに限らず、俺は女の子とメアドを交換しても、今までほとんど登録してこなかった


理由は至って簡単

⏰:10/01/26 21:18 📱:F905i 🆔:c0wJH6A2


#536 [けん]
“メールをする事はない”


ただ、それだけの理由だ


メアドの交換なんて、その場での社交辞令に過ぎない



交換しても、女の子からメールはこない



俺は、そんなひねくれた考えをしていた

⏰:10/01/26 21:22 📱:F905i 🆔:c0wJH6A2


#537 [けん]
次の日−



俺の予想に反して
トモちゃんからメールが来た



その内容は
昨日はありがとうとか
合コンはどうするかとか


至って普通のやり取りをしていた

⏰:10/01/29 20:27 📱:F905i 🆔:qwRahE5o


#538 [けん]
そして・・・
合コンの日程が決まり俺は即、メンバー集めに走った



久々の合コンやし、憂さ晴らしに思いっきり楽しもうと決めていた


しかし・・・


前日になって合コンがキャンセルになった

⏰:10/01/29 20:30 📱:F905i 🆔:qwRahE5o


#539 [けん]
トモちゃんの友達が、予定があるのを忘れてたようだった



少しガッカリした俺は、トモちゃんにメールをした

内容は
【せっかくやし2人で飯でも行く?】



返事はすぐ返ってきた

⏰:10/01/29 20:32 📱:F905i 🆔:qwRahE5o


#540 [けん]
【行きたい!行きたい!】


このメールがきっかけで俺とトモちゃんは、初めてのデートをする事になった



この時点で、俺の中で
長い間、溜め込んできた「絵美への想い」は
確かに・・・



影を潜めてきていた−

⏰:10/01/29 20:37 📱:F905i 🆔:qwRahE5o


#541 [けん]
初めてトモちゃんと2人で食事に行ったのは、12月の中旬



クリスマスも一緒に過ごした



毎日メールもした




いつしか、それが当たり前になってきた

⏰:10/02/02 21:13 📱:F905i 🆔:OofQbgYY


#542 [けん]
日を追っていくごとに、トモちゃんのツライ過去を知ることになった



どうやら・・・
元カレと結婚寸前までいった末に、裏切られて別れたみたいだった



結婚の為に、別れる1ヶ月前から同棲も始めたらしい


それが
裏切られる結果になり、ショックのあまり体重が減り、髪の毛まで抜けてきた・・・


トモちゃんは
そう俺に打ち明けてくれた

⏰:10/02/02 21:18 📱:F905i 🆔:OofQbgYY


#543 [けん]
その話しを聞いて
共感できる所がたくさんあった



トモちゃんとなら、お互いの過去を拭い去れるのではないか・・・



そう感じた



そして
俺も自分の犯した罪を打ち明けた

⏰:10/02/02 21:20 📱:F905i 🆔:OofQbgYY


#544 [けん]
トモちゃんは
人殺しの俺でも
優しく受け止めてくれた


また
俺はずっと募らせてきた、蒼汰への想いも話した


絵美との事は
「良い経験だった」と
思い出にする


でも・・・

⏰:10/02/02 21:24 📱:F905i 🆔:OofQbgYY


#545 [けん]
蒼汰の事は
一生忘れられない


いや、
忘れたくない



これからもずっと
蒼汰を影から見守りたい


その気持ちだけは
譲れない



そんなバカげた事も
トモちゃんに話した

⏰:10/02/02 21:26 📱:F905i 🆔:OofQbgYY


#546 [けん]
そんな
全ての事を話したあとでも



トモちゃんは
俺の気持ちを受け止めてくれた




もう
この子しかいない





もう
すべて・・・
終わりにしよう

⏰:10/02/02 21:30 📱:F905i 🆔:OofQbgYY


#547 [けん]
年が明け、2010年−



早いもので


絵美と別れてから
もう1年半が経った

明日は
絵美と別れてから
2度目の・・・誕生日



本当に時間が経つのは早い

⏰:10/02/03 20:52 📱:F905i 🆔:EpyGxf3s


#548 [けん]
今年で俺も29歳



来年の今頃は30歳になる



ずっと絵美と蒼汰を
引きずり続けていた俺に、母親は「いいかげん目を覚ましなさい!アンタももう30になるんやで!」と言う



そんな母親も
別れたばかりの頃は
絵美との復縁を応援してくれていた


時間は経過すると共に
母親の気持ちを変化させていった

⏰:10/02/03 20:59 📱:F905i 🆔:EpyGxf3s


#549 [けん]
そして・・・



「けんちゃん、今日の夜あけといてね!仕事場まで車で迎えに行くから」


トモちゃんからの急なお誘い・・・



何かあるのかな?


俺はその時・・・
これから起こる事を
まったく想像していなかった

⏰:10/02/03 21:03 📱:F905i 🆔:EpyGxf3s


#550 [けん]
読んでくれてる人いてますか?
いたら感想頂けると嬉しいです

⏰:10/02/03 21:06 📱:F905i 🆔:EpyGxf3s


#551 [りょうエ]
読んでます~
頑張って下さい

⏰:10/02/03 21:26 📱:W62H 🆔:YKJ1IpQg


#552 [けん]
りょうさん


読んで頂きありがとうございます!

⏰:10/02/03 22:17 📱:F905i 🆔:EpyGxf3s


#553 [けん]
1月某日


時刻は夜の10時



トモちゃんが会社まで迎えに来てくれた



『ゴメン!遅くなって・・・』


「ううん、全然いいよ!気にしないで!あっ、缶コーヒーよかったら飲んで!」


そう言って
缶コーヒーを差し出してくれたトモちゃん

⏰:10/02/03 22:20 📱:F905i 🆔:EpyGxf3s


#554 [けん]
こんな優しさにも
程遠く縁がなかった俺


俺にとって
トモちゃんは特別な存在になっていた



『てか、会社まで来てくれてどうしたん?!』
俺は思ってる事をそのままぶつけた


それに対して・・・

⏰:10/02/03 22:23 📱:F905i 🆔:EpyGxf3s


#555 [けん]
「何となく・・・けんちゃんの職場もどんなとこか知りたかったし」
と、返すトモちゃん



俺は鈍感な男−



『そうなんや〜それだけの為にここまで来てくれたんか!ありがとう!』


「けんちゃんの家までの道のりは案内してね!」

そんな会話をしながら
約1時間かけて家に着いた

⏰:10/02/03 22:28 📱:F905i 🆔:EpyGxf3s


#556 [けん]
車を家の近くに停めて
色んな話しをしていた


体重が痩せ
髪の毛も抜けまくっていたトモちゃんの体調



俺と出会ってから
全てが回復の傾向にある


ありがとう
そんな事も言われた

そして
楽しい時間は過ぎ・・・
もうすぐ日が変わろうとしていた

⏰:10/02/03 22:34 📱:F905i 🆔:EpyGxf3s


#557 [けん]
と、その時
トモちゃんが車から降りて、トランクでゴソゴソと・・・



足早に運転席に戻ってきたトモちゃんの片手には、紙袋が1つ



何かのお土産・・・??


俺は
ほんまに鈍感だから
まだ気付いていなかった

⏰:10/02/03 22:37 📱:F905i 🆔:EpyGxf3s


#558 [けん]
「けんちゃん!
お誕生日おめでとうー!」



そこでやっと自分の誕生日に気がついた



目を丸くしている俺の前で


「これプレゼント!」
と、ネックウォーマーを紙袋から出してくれた

⏰:10/02/03 22:41 📱:F905i 🆔:EpyGxf3s


#559 [けん]
「汚くて下手くそやけど大事に使ってね!」


『えっ?!もしかして手編み!?』


「うん!初めてやから失敗しちゃったけど(笑)」


この時点で
俺は強く胸を打たれていた


嬉しさのあまり
ネックウォーマーに頬ずりをする俺

⏰:10/02/03 22:44 📱:F905i 🆔:EpyGxf3s


#560 [けん]
その光景を嬉しそうに、横で見ていたトモちゃんは、また何かを紙袋から取り出そうとしていた




そして−




「やっぱり誕生日と言えばコレよね!」


俺の目に飛び込んだのは

手作りケーキ

⏰:10/02/03 22:48 📱:F905i 🆔:EpyGxf3s


#561 [けん]
何で・・・


何でここまで
してくれんの・・・??


本当に嬉しくて
涙が出そうになった



しばらくして
ケーキを食べようとした時


「ちょっと待って」
と、トモちゃんはポケットから何かを取り出した

⏰:10/02/03 22:51 📱:F905i 🆔:EpyGxf3s


#562 [けん]
「誕生日なんだから、これもしなきゃ!」
トモちゃんはおもむろに、それをケーキに刺した



ケーキの上に立てられたロウソク−



ユラユラと揺れる
小さな灯り−



小声でバースデーソングを歌うトモちゃん



この光景・・・

⏰:10/02/03 22:55 📱:F905i 🆔:EpyGxf3s


#563 [けん]
今、俺の目の前で広がるこの光景



あの時と同じだ−



3年前
絵美も同じように祝ってくれ、心打たれたあの時とまったく同じ・・・





まったく同じ

⏰:10/02/08 20:16 📱:F905i 🆔:MNaTq2kc


#564 [けん]
不謹慎だけど
トモちゃんの事より
絵美の事が頭に浮かんでしまった



嬉しいんだけど
悲しい・・・
そんな心境だった



そして
ハッピーバースデーを歌ってくれたトモちゃん


何も知らない
その笑顔を見ると
自分がバカに思えた

⏰:10/02/08 20:21 📱:F905i 🆔:MNaTq2kc


#565 [けん]
そうして
俺は、この日−




トモちゃんと付き合う事にした



3年前、絵美と初めて歩み寄る事になった俺の誕生日は・・・



今日から
トモちゃんとの記念日に塗り替えられた


少しずつ


少しずつだけど
こうやって、全ての事が塗り替えられていこうとしていた

⏰:10/02/08 20:28 📱:F905i 🆔:MNaTq2kc


#566 [けん]
もう後悔はしない


もう振り返らない



もう終わりにする・・・



色んな想いを胸に
俺からトモちゃんに告った


新たなスタートを切る

⏰:10/02/08 20:31 📱:F905i 🆔:MNaTq2kc


#567 [けん]
翌日、俺はあらゆる人に彼女ができた事を話した


みんな自分の事のように喜んでくれた



彼女ができただけなのに、大袈裟に喜んでくれた


そうして、気付けば俺は笑顔を見せる事が増えていった


自然な笑顔を・・・

⏰:10/02/09 21:37 📱:F905i 🆔:Tl/ONdiM


#568 [けん]
しかし、神様は
そんな俺を黙っては見てくれなかった



俺が笑顔を見せる事を
許せなかったのだろう




これ以上ない
苦悩の時間を与えられた


それはトモちゃんと付き合い始めて、1週間経った時に起きた

⏰:10/02/09 21:40 📱:F905i 🆔:Tl/ONdiM


#569 [けん]
その日もいつも通り営業で外回りをしていた



そこに1本の電話が−



【おー?お疲れ様!】
上司からだった


『どうしたんですか?』

【ちょっと悪いんやけどさぁ・・・】上司はバツが悪そうに話し始めた

⏰:10/02/09 21:44 📱:F905i 🆔:Tl/ONdiM


#570 [けん]
どうやら、別の営業マン宛てに掛かってきた顧客を代わりに対応してくれないか?という内容のようだった


その営業マンが顧客を怒らせてしまったみたいで、担当を変えろ!と吠えているとの事・・・


他に対応できる人間がいなく、しかも今からすぐに来い!と言っている。その要望に応えられるのは俺しかいない・・・上司はそう思い、俺に電話を掛けてきた

⏰:10/02/09 21:48 📱:F905i 🆔:Tl/ONdiM


#571 [けん]
理由が理由なだけに断ることもできず、俺は渋々了承した



ただ、その顧客の住所を聞いてイヤな予感がした



絵美の家の近くだったから




俺は、ちょっとだけためらった

⏰:10/02/09 21:51 📱:F905i 🆔:Tl/ONdiM


#572 [我輩は匿名である]
書いてー

⏰:10/02/27 22:30 📱:L01A 🆔:eSCO.ljE


#573 [けん]
顧客に電話をし、すぐさま会社まで訪問した



延々と前任の文句を垂れ込む先方の担当者



長い長い説教から開放されたのは、夕方の6時頃だった



会社の入り口を出て、俺はしばらく立ち止まった

⏰:10/03/04 17:19 📱:F905i 🆔:VW2EwaME


#574 [けん]
今、この場所から右に向かえば駅までの道のり



左に向かえば・・・


わずか数百メートルで、絵美の家へと着く



この見慣れたはずの景色も、もう1年半見ていない


俺は迷った

⏰:10/03/04 17:22 📱:F905i 🆔:VW2EwaME


#575 [けん]
幸せな時間を過ごした場所


玄関で待ち続けた辛い場所



色んな体験をした
あの場所に
少しでも立ち寄りたい



ダメだ!
それはダメ!
もう俺には新しい彼女がいてるんだ


そんな葛藤を繰り返していた

⏰:10/03/04 17:28 📱:F905i 🆔:VW2EwaME


#576 [我輩は匿名である]
一気に読みました
頑張って下さい
はまりました
続き気になります
お願いします

⏰:10/03/24 06:12 📱:SH02B 🆔:r90xdahY


#577 [我輩は匿名である]
>>200-400
>>401-600

⏰:10/03/24 22:58 📱:SH02A 🆔:hFWhTUDI


#578 [けん]
そうして・・・


悩んだあげく
俺は右の道を・・・


駅までの道のりを歩く事にした



これが、今の自分にとって
最良の選択だと思っていた

⏰:10/03/25 15:00 📱:F905i 🆔:JCNpzIeQ


#579 [けん]
トボトボと重い足取りで駅まで歩いていると



前方に絵美の姿が見えた


蒼汰を後ろに乗せて自転車を漕いでいる



ヤバい!
瞬時に俺はそう思った

⏰:10/03/25 15:05 📱:F905i 🆔:JCNpzIeQ


#580 [けん]
徐々に近づいて来る絵美


何も悪い事はしていないが、今さら顔を会わすのが怖く感じていた俺は

とっさに建物の陰に隠れた



絵美が通り過ぎるのを横目で確認して、事なきをえた

錯覚かもしれないが・・・
この時、絵美と一瞬目が合ったような気がした

⏰:10/03/25 15:09 📱:F905i 🆔:JCNpzIeQ


#581 [けん]
翌日−


俺の耳に悪い知らせが入った



絵美と俺の共通の知人である、上司のNさんが


「お前ストーカーしてるんか?」

と突然言ってきた


・・・はっ?

⏰:10/03/25 15:12 📱:F905i 🆔:JCNpzIeQ


#582 [けん]
当然、俺にはその言葉の意味がわからなかった


「絵美ちゃんから連絡あって、昨日けんちゃんが家の近くを歩いてた!怖いから止めさせてって頼まれたんよ」



・・・!!


あの時、目が合ったと思っていたのは錯覚じゃなかったのか


絵美も俺に気付いていたのか・・・

⏰:10/03/25 15:16 📱:F905i 🆔:JCNpzIeQ


#583 [けん]
さらにNさんは言う



「しかも、絵美ちゃんが近づいて来た時にお前隠れたんやろ?それが余計に怪しく見えたらしいぞ」


もはや返す言葉が見つからない



会社の中でも冗談半分で【は元カノをストーカーしている】と噂が広まってしまった

⏰:10/03/25 15:19 📱:F905i 🆔:JCNpzIeQ


#584 [けん]
感想などはこちらにお願いします
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4451/

⏰:10/03/25 15:51 📱:F905i 🆔:JCNpzIeQ


#585 [けん]
そして−
月日は流れ・・・



3月になった



トモちゃんとは
何の問題も無く順調に付き合っていた


いや、少し問題はあったのかもしれない

⏰:10/04/07 14:38 📱:F905i 🆔:x8Mak1bw


#586 [けん]
2人でいる時に


無意識だが
トモちゃんの前で、絵美や蒼汰の話しをしてしまう



悪気は全く無いけど
話さずにはいられない



そんな衝動に駆られる

⏰:10/04/07 14:42 📱:F905i 🆔:x8Mak1bw


#587 [けん]
最初のうちは、そんな俺の話しも笑って聞いてくれていたトモちゃん



だが、時間が経つにつれて我慢ができなくなったようだ



「けんちゃん!!いつもいつも元カノの話しするけど、トモはそんな話し聞きたくないから!」


大人しいトモちゃんが珍しく声を荒げた

⏰:10/04/07 14:46 📱:F905i 🆔:x8Mak1bw


#588 [けん]
当然、それ以来トモちゃんの前では過去の話しはしていない



だが・・・
季節は3月



3月と言えば
卒園式の季節だ



蒼汰もこの3月で卒園する

⏰:10/04/07 14:49 📱:F905i 🆔:x8Mak1bw


#589 [けん]
出会った頃は
まだ3歳で


ミッキーのオムツをしていた



ご飯を食べる時も
こぼしてもいいように
首からエプロンみたいなのをぶら下げていた


お箸は使わずに
全部スプーンで食べていた

⏰:10/04/07 14:53 📱:F905i 🆔:x8Mak1bw


#590 [けん]
外出する時は
お気に入りの三輪車に
歩くと音が鳴る靴を履いていた


歩く度にプップッ−と音が鳴って、その姿を背中から見守る事が幸せだった



そんな蒼汰も3月で卒園し、4月からは小学生になる

⏰:10/04/07 14:57 📱:F905i 🆔:x8Mak1bw


#591 [けん]
3歳だった子が
もう小学生に・・・



そんな、はやる気持ちを誰かに話さずにはいられなかった



でも今更、誰にも話せない


今まで色々相談に乗ってもらってきた会社の後輩にすら、新しい彼女ができた以上話す事はできない

⏰:10/04/07 15:06 📱:F905i 🆔:x8Mak1bw


#592 [けん]
ふと横に目をやると



1つの青いポーチが飛び込んできた



蒼汰が父の日にって
プレゼントしてくれたポーチだ



少し色褪せてきているが、俺の似顔絵はまだハッキリと描かれている

⏰:10/04/07 15:10 📱:F905i 🆔:x8Mak1bw


#593 [けん]
そのポーチを見ていると、何だかすぐそばに蒼汰がいてそうな・・・

そんな
不思議な気持ちになった



そうして俺はこの日から、そのポーチの中に小さな手紙を入れるようになった



本当に小さな手紙だ

⏰:10/04/07 15:15 📱:F905i 🆔:x8Mak1bw


#594 [けん]
手紙の内容は・・・



[蒼汰!卒園おめでとう!]


とか


[大きくなったか?]


とか


紙切れ一枚に書けそうな内容だ

⏰:10/04/07 15:17 📱:F905i 🆔:x8Mak1bw


#595 [けん]
もし、今でも蒼汰がすぐそばにいたら


きっと俺、こんなこと言うやろな〜って事を書いた


誰にも話せないから
1人虚しく
自分の想いを文字にしている



誰も知らない俺の秘密だ

⏰:10/04/07 15:21 📱:F905i 🆔:x8Mak1bw


#596 [けん]
また
その手紙をポーチに入れる事によって、蒼汰に届くんじゃないかってバカな夢を見ている俺(笑)


そうして・・・
とりあえずこの日の俺は、卒園おめでとう!とメッセージを残しポーチの中に入れた




ちなみに
今日の段階で、このポーチには5枚の手紙が積まれている

⏰:10/04/07 15:27 📱:F905i 🆔:x8Mak1bw


#597 [けん]
ある日のこと



トモちゃんとドライブしていた時に、初めて秘密を打ち明けられた



“それ”は、神様が俺に与えた罰


“それ”は、トモちゃんがずっと言えずにいた事・・・

⏰:10/04/12 16:25 📱:F905i 🆔:Jp6geXRU


#598 [けん]
例の青いポーチ−


車の運転席に引っかけてあるため、助手席に座るトモちゃんの目にも飛び込んでくる



付き合う前から、蒼汰への想いは理解してくれていたトモちゃん



そのポーチを見て
「この似顔絵、けんちゃんに似てるね」
とか言ってくれていた

⏰:10/04/12 16:29 📱:F905i 🆔:Jp6geXRU


#599 [けん]
この日も
ポーチを手に取り
何か言いたげなトモちゃん


沈黙を見かねて
先に俺が口を開いた



『トモちゃんと結婚して子供が産まれて、もし男の子なら野球させて・・・一緒にキャッチボールしたい』なんて笑いながら話した



この後、トモちゃんの口から出る言葉は全く想像していなかった

⏰:10/04/12 16:36 📱:F905i 🆔:Jp6geXRU


#600 [けん]
「けんちゃん・・・」



『ん?どうした?』



「私、けんちゃんとずっと一緒にいたい!!」



『どうしたん急に?!笑』



「けんちゃんと結婚して、毎日けんちゃんの帰りを玄関で迎えたい・・・」

そう話すトモちゃんは、少しずつ声のトーンが下がっていった

⏰:10/04/12 16:41 📱:F905i 🆔:Jp6geXRU


#601 [けん]
『そんなん俺も同じ気持ちやで!』



そうやって笑って話す俺を見て、トモちゃんは俯いた・・・



「けんちゃんが蒼汰君の事を想う気持ちは、めっちゃ良い事だと思う。本当に子供が好きなんだなぁって、トモもそんなけんちゃん見てると嬉しくなるの・・・」

続けて言う

「だから・・・
だからこそ
話しておかないといけない事があるの・・・」

⏰:10/04/12 16:47 📱:F905i 🆔:Jp6geXRU


#602 [みみ]
ageさせてください!すごいきになります

⏰:10/04/14 10:18 📱:PC 🆔:☆☆☆


#603 [けん]
みみさん


あげてくれてありがとう!

⏰:10/04/14 11:54 📱:F905i 🆔:Gj5FFKlI


#604 [けん]
話しづらそうなトモちゃんだが重い口を開いた



「私・・・子供ができない体なんよ」





「子供好きなけんちゃん。でも、そんなけんちゃんとの赤ちゃんを産めないの」




えっ??

⏰:10/04/14 11:58 📱:F905i 🆔:Gj5FFKlI


#605 [けん]
子供が産めない・・・



それってつまり−



夢に描いてた
理想の家族像が
叶わないって事?



キャッチボールもできないって事?


運動会でカメラを構えることもできないって事?

⏰:10/04/14 12:02 📱:F905i 🆔:Gj5FFKlI


#606 [けん]
そんな事を
頭の中で考えてた




「けんちゃん・・・?」



そう呼びかけられて
ハッと我に返った



「トモのこと・・・イヤになった?」

⏰:10/04/14 12:05 📱:F905i 🆔:Gj5FFKlI


#607 [けん]
『イヤに?そんな訳ないやん!子供ができるか、できないかなんて重要じゃないよ。』



『それに、絶対産めないなんて・・・まだ決めつけるのは早いやん!』



申し訳なさそうなトモちゃんを元気づけるため


明るく元気に振る舞った

⏰:10/04/14 12:09 📱:F905i 🆔:Gj5FFKlI


#608 [けん]
絵美と別れ
途方に暮れていた俺を
「この子しかいない」と思わせてくれたトモちゃん


この子となら
将来も幸せになれる


絵美や蒼汰の事を
良き思い出として
前に進むことができる

俺にとって
そんな存在のトモちゃん

⏰:10/04/14 12:15 📱:F905i 🆔:Gj5FFKlI


#609 [けん]
そんなトモちゃんと俺との間に、新しい命が宿ることはない・・・



当たり前の事かもしれない


俺は2人の赤ちゃんを殺してしまった



今まで償ってきたつもりだけど、そんな事では神様も許してくれなかった


当たり前だよ・・・
やっぱ、俺が
理想の家族を持つ事なんて許されないんだ

⏰:10/04/14 12:20 📱:F905i 🆔:Gj5FFKlI


#610 [けん]
感想板です


bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4451/

⏰:10/04/14 12:21 📱:F905i 🆔:Gj5FFKlI


#611 [我輩は匿名である]
頑張って下さいP

⏰:10/04/27 00:19 📱:W62H 🆔:I5gBHkSc


#612 [我輩は匿名である]
>>1-200
>>201-400
>>401-700

⏰:10/04/28 18:04 📱:SH02A 🆔:nMNQpwY2


#613 [けん]
街行く家族の楽しそうな表情を見ると



いつか俺も!
って心の中で願っていた


だから、トモちゃんの言葉に本当にショックだった



俺の中で何かが変わった瞬間だった

⏰:10/04/30 14:14 📱:F905i 🆔:jsVlEOt6


#614 [けん]
表情は笑っていても
心の中は曇っているような、そんな毎日が続いた


特にトモちゃんといる時は、上の空状態だった



あの日以来、トモちゃんと過ごす時間も楽しいと感じなくなってしまった


俺のワガママだって
わかっていたんだけど・・・

⏰:10/04/30 14:24 📱:F905i 🆔:jsVlEOt6


#615 [けん]
けんちゃん、最近笑わなくなったね



けんちゃん、私と一緒にいても楽しくなさそう



けんちゃん−




けんちゃん−

⏰:10/05/18 21:25 📱:F905i 🆔:BueLwQYc


#616 [けん]
トモちゃんから、そう言われる度に弁解をしてきた



でも、いつからか・・・


弁解すらしなくなった自分がいた



トモちゃんから、そう言われるのが苦痛になってきた

⏰:10/05/18 21:27 📱:F905i 🆔:BueLwQYc


#617 [けん]
俺が、トモちゃんに対して冷めた感情を持ち始めた・・・そんな時だった



俺を揺るがす出来事が起きた



それは
忘れかけていた感情を
掘り起こさせるきっかけになってしまった


それは
俺には止める事のできない感情だった

⏰:10/05/18 21:33 📱:F905i 🆔:BueLwQYc


#618 [けん]
「絵美ちゃん
別れたらしいよ」



上司のNさんが
唐突にそう話し掛けてきた



正直言って
そんな事を今更聞きたくなかったし、今更聞いても関係ない事



初めはそう思っていた

⏰:10/05/18 21:37 📱:F905i 🆔:BueLwQYc


#619 [けん]
『別れた?何でですか?』


普通に思った事をNさんに聞いた



「色々あったらしいよ」



Nさんはそう答えた


色々って何?
めちゃ気になるやん

⏰:10/05/20 22:34 📱:F905i 🆔:pa2LarX2


#620 [けん]
『どうせ絵美がまた他の男に目移りでもしたんでしょ』


そう吐き捨てるように俺は言った



しかし、期待に反して


「そうではないみたいやで・・・蒼汰が原因らしいよ」



蒼汰が・・・?

⏰:10/05/20 22:37 📱:F905i 🆔:pa2LarX2


#621 [けん]
一気に気になりだした俺はNさんに詰め寄った



『蒼汰の何が原因ですか?!教えて下さいよ!』


話すべきか戸惑うNさんは、少し間をおいてゆっくり話し出した



「先に聞いておくけど、今の彼女とはうまくいってるんやんな?」

⏰:10/05/20 22:43 📱:F905i 🆔:pa2LarX2


#622 [けん]
『トモちゃんですか?・・・まぁ、そこそこですね。何か関係あるんですか?』



「これを聞いたからと言って、無茶をするなよ。ちゃんと約束できるなら話すわ・・・」


無茶って何なのか?
俺には見当もつかない言葉に頭の中は「?」だった


でも、早く続きが知りたい事もあり安易に約束をしてしまった


『・・・無茶などしません』

⏰:10/05/20 22:47 📱:F905i 🆔:pa2LarX2


#623 [我輩は匿名である]
あげ

⏰:10/07/17 19:43 📱:SH01A 🆔:.PcgWirA


#624 [けん]
久々に更新します
待ってくれていた方ありがとうございました。

⏰:10/08/03 13:29 📱:F905i 🆔:PjXl2qPM


#625 [けん]
この時、後先の事を全く考えていなかった為に、大きな波乱を引き起こしてしまった



あの時、ほんの少しでも冷静になれていたら・・・



やっぱり俺の人生には
後悔が付きまとう−

⏰:10/08/03 13:32 📱:F905i 🆔:PjXl2qPM


#626 [けん]
Nさんは言う


「蒼汰って今年の春に小学生になったやろ?やっぱり子供の事を考えると、親が再婚して名字が変わる事は胸が痛いやん。だから、絵美ちゃんは・・・」


これだけで何となく
この後の話しを読む事ができた



とは言っても
続きは気になる・・・

⏰:10/08/03 13:37 📱:F905i 🆔:PjXl2qPM


#627 [けん]
『それで?』


「絵美ちゃんとしても、蒼汰の為にそろそろ身を固めようとしたんやって。まぁ、簡単に言うと結婚やな。」



(やっぱり・・・)
予感は的中した


絵美が他の男の妻になるなんて・・・


気分が良いわけない!

⏰:10/08/03 20:20 📱:F905i 🆔:PjXl2qPM


#628 [けん]
内心でショックを受けつつ


Nさんの話しに耳を傾けた



「でもな。相手の両親から結婚を猛反対されて、結婚するなら縁を切るって言われたらしいわ。
まっ、結果的に男は親との縁を守って別れたんやと・・・
と言っても、男の頼りない態度に絵美ちゃんがキレて・・・絵美ちゃんからフったらしいんやけどな」



黙って聞いていた俺だけど、心の内は複雑だった

⏰:10/08/03 20:28 📱:F905i 🆔:PjXl2qPM


#629 [けん]
蒼汰は何も悪くない


でも、そんな蒼汰を
相手の親は荷物に感じている



蒼汰はまだ子供だから
そんな大人の事情は知らないだろう



でも、やがて・・・この事実を理解できるようになった時



蒼汰は
どう思うんだろう・・・

⏰:10/08/03 20:36 📱:F905i 🆔:PjXl2qPM


#630 [けん]
俺が付き合っていた当時を思い返せば・・・


確かに
親に反対された



それは至って普通の事なのかもしれない



でも・・・
それでいいのだろうか−

「どうせ絵美はバツイチやし・・・」


口癖のように言っていた絵美の言葉が脳裏をよぎる

⏰:10/08/05 15:55 📱:F905i 🆔:C1am6utg


#631 [けん]
【けんちゃん!!】




そう呼ばれてハッと我に返った



その日以来、こうしてトモちゃんと一緒にいても絵美達の事ばかり考えてしまう



俺には
絵美や蒼汰の事はもう関係ない



何度もそう言い聞かせた

⏰:10/08/05 16:00 📱:F905i 🆔:C1am6utg


#632 [けん]
感想を頂けると嬉しいです
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4451/

⏰:10/08/05 16:50 📱:F905i 🆔:C1am6utg


#633 [けん]
トモちゃんに対してまったく気持ちが無いわけではない・・・



今、他人に[好きな人は誰か?]と聞かれれば迷わずトモちゃん、と答えるだろう



なのに
絵美達に対するこの感情は何なんだろう



自分でも
自分の心の内がわからない

⏰:10/08/18 15:22 📱:F905i 🆔:qW6dAXws


#634 [けん]
とにかく俺は
トモちゃんを今まで以上に大切にする事にした



前から欲しがっていた
2人お揃いの物も買ってプレゼントした



トモちゃんを親にも紹介して、一緒にご飯を食べたりした



そうやって
トモちゃんを安心させよう
喜ばせようとしてきた

⏰:10/08/18 15:26 📱:F905i 🆔:qW6dAXws


#635 [我輩は匿名である]
age

⏰:10/10/26 17:32 📱:SH01A 🆔:AVH87FzM


#636 [我輩は匿名である]
久々あげ

⏰:11/07/12 21:04 📱:W62H 🆔:BJ8FkFa.


#637 [我輩は匿名である]
待ってます

⏰:11/07/29 00:07 📱:W62H 🆔:ySlhYyps


#638 [我輩は匿名である]
こっちもあげ(>_<)

⏰:12/06/07 20:57 📱:F905i 🆔:nI.2QlGo


#639 [我輩は匿名である]
つまんねヤリマン

⏰:12/06/11 15:23 📱:WILLCOM 🆔:E41YIPec


#640 [あ]
>0ー200
>201ー400
>401ー600
>601ー800

⏰:12/07/09 23:51 📱:P04B 🆔:S44/vTgI


#641 [あ]
すいません…

>>0ー200
>>201ー400
>>401ー600
>>601ー800

⏰:12/07/09 23:54 📱:P04B 🆔:S44/vTgI


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