続:バツイチ子持ちの君へ
最新 最初 🆕
#1 [けん]
前作の続きです。
あれから約3か月。
その後の話しを少しずつ書いていきます。

⏰:09/09/23 00:27 📱:F905i 🆔:1IGDpg62


#2 [けん]
今年の7月−
俺は・・・


人生で最も愛した人


・・・絵美と


俺の


人生で最もかけがえの無い存在だった


・・・蒼汰と


一緒に歩く術を絶った

⏰:09/09/23 00:54 📱:F905i 🆔:1IGDpg62


#3 [けん]
こうやって


タバコをふかしながら今日も考える



これで良かったのかな?



本当に・・・



本当に、これで良かったのかな?

⏰:09/09/23 01:02 📱:F905i 🆔:1IGDpg62


#4 [けん]
ヨリを戻せるチャンスはあった



だけど、戻さなかった



この選択が正しかったのかどうかは、今もまだわからない

⏰:09/09/24 13:32 📱:F905i 🆔:KKPA19TQ


#5 [けん]
8月上旬


絵美のお母さんからメールがきた


【久しぶり。毎日暑いけど仕事頑張ってる?実は、今月末から絵美と蒼汰と一緒に暮らす事になったんよ。】



そのメールを見た俺は、すぐ返事をして、ことのいきさつを詳しく聞いた

⏰:09/09/24 13:38 📱:F905i 🆔:KKPA19TQ


#6 [けん]
どうやらお母さんの旦那さんの浮気癖がひどいらしく、我慢できなくなったので離婚をする・・・という事らしい



何で男って浮気すんのかな?


何で他に目が行っちゃうのかな?



俺には全く理解できなかった

⏰:09/09/24 13:41 📱:F905i 🆔:KKPA19TQ


#7 [我輩は匿名である]
終わったんじゃないの?まだおってるんですか?

⏰:09/09/24 13:44 📱:F02A 🆔:P/QTxdYg


#8 [けん]
男として、俺の考え方がおかしいのかもしれないけど、浮気という言葉は俺には無縁だった



浮気の果てには悲しい事しか待っていない
誰も幸せにはならない



そんな風に考えていた



現に今、お母さんは傷ついている

⏰:09/09/24 13:46 📱:F905i 🆔:KKPA19TQ


#9 [けん]
匿名さん


終わったはずなんですけど・・・


色々ありまして。。。

⏰:09/09/24 13:52 📱:F905i 🆔:KKPA19TQ


#10 [けん]
ちなみに感想などは前作の感想板にお願いします。

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4451/

⏰:09/09/24 13:54 📱:F905i 🆔:KKPA19TQ


#11 [けん]
でも、お母さんと絵美、そして蒼汰が一緒に暮らせるなら良かった・・・と思った


付き合っていた時から絵美が、お母さんといつか一緒に暮らしたいと言っていたから



絵美もきっと喜んでるだろう

⏰:09/09/24 13:57 📱:F905i 🆔:KKPA19TQ


#12 [けん]
そういや、彼氏とはどうなったんだろう・・・


最後に会った日以来、絵美のその後は聞いていない



もう、どうでも良いことなんだけど・・・



気になった

⏰:09/10/03 23:37 📱:F905i 🆔:ZoTLzdFY


#13 [けん]
お母さんに聞いてみる−


返ってきた言葉に少しホッとした



【彼氏とはなんだかんだで上手くやってるみたいよ。別れそうになったけど、持ち直したんちゃうかな?】

⏰:09/10/03 23:40 📱:F905i 🆔:ZoTLzdFY


#14 [けん]
「少しホッとした」
という感情・・・



こう思えるようになったという事は、俺もやっと吹っ切れたんかな



それから、俺は絵美の事を考えないように・・・
いや、考えようともしないまま時間は過ぎて行った

⏰:09/10/03 23:44 📱:F905i 🆔:ZoTLzdFY


#15 [けん]
それから約1ヶ月後・・・


俗に言うお盆休みが過ぎたころ



合コンで、ある女の子と知り合った

⏰:09/10/03 23:46 📱:F905i 🆔:ZoTLzdFY


#16 [けん]
名前はエリちゃん


俺の正面にエリちゃんは座っていた


物静かで、あまり場慣れしてなさそうだった



どこか自分と似た雰囲気を感じた

⏰:09/10/05 13:04 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#17 [けん]
その横に座っていたのがマキちゃん


「ちゃん」って言ってるけど、俺より3つほど年上だった



このマキちゃんがかなり厄介だった

⏰:09/10/05 13:06 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#18 [けん]
合コンがスタートし、いつものように周りはお酒も入り大盛り上がり



俺は、ひたすらタバコを吸っていた



こんな俺を見て、マキちゃんが独特の関西弁で話し掛けてきた

⏰:09/10/05 13:09 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#19 [けん]
「兄ちゃん!」


んっ?と、顔をマキちゃんの方に向ける



「兄ちゃん、めっちゃ男前やな!こんな男前は初めて見るわ」



またまた大袈裟な・・・

⏰:09/10/05 13:11 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#20 [けん]
「見てるだけで目の保養になるわ。彼女ほんまにおらんの?」



そんな、膨らまない会話を繰り返していた



そして



マキちゃんは言う

⏰:09/10/05 13:14 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#21 [けん]
「アドレス教えてや!アカン?」



まだ会ったばかりなのに、なんて積極的なんだと圧倒されていた俺




断るに断れず・・・



その場でメアドの交換をした

⏰:09/10/05 13:15 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#22 [けん]
この間もずっと、エリちゃんはマキちゃんの横でやり取りを見ていた



エリちゃんとはほとんど話さないまま、合コンもお開きが近づいてきた



その時、俺の携帯が鳴った

⏰:09/10/05 13:18 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#23 [けん]
メール・・・



誰だろう?と開くと


斜め向かいに座ってるマキちゃんからだった



【車で送ってや】



すぐ携帯を閉じた

⏰:09/10/05 13:19 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#24 [けん]
勘弁してほしい・・・



ほんまに勘弁して・・・



そう心の中で、呪文のように唱えていた



意を決して返事を送った

⏰:09/10/05 13:21 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#25 [けん]
【この後、仕事があるんで無理です】



とっさについた嘘




しかし、マキちゃんは諦めなかった


【そこを何とか!】とか言って正直しつこかった

⏰:09/10/05 13:23 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#26 [けん]
お開きになると、すぐ店を出てみんなに軽く挨拶をしたあと、逃げた(笑)



ふぅ〜、やっと逃げ出せた・・・



1人で安堵の表情をしていると、またメールが入ってきた



まさか!

⏰:09/10/05 13:26 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#27 [けん]
案の定、マキちゃんからのメールだった



簡単にメアドを教えた事を後悔し、内容を見ると【今度遊ぼうや!】



適当に【時間が合えば】って返した



とりあえず、その場しのぎのつもりだった

⏰:09/10/05 13:28 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#28 [けん]
しかし



【いつ!?いついついついつ!?】って返事が来て、さすがに疲れてきた


しょうがない・・・



マキちゃんから逃れるために最大の嘘をつこう

⏰:09/10/05 13:30 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#29 [けん]
【う〜ん・・・俺、実はエリちゃんがタイプやねん】


少しエリちゃんに悪い気もしたが、そう返した



すると



【そうなんか〜!もっと早く言ってや〜エリちゃんのメアド教えたろうか?】


そう返事が来た

⏰:09/10/05 13:33 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#30 [けん]
まぁ、嘘とはいえエリちゃんは同じ匂いがするし良いなと思ったには変わりない



だからメアドを教えてもらう事にした



メアドを教えてもらった俺は、とりあえず社交辞令的なメールを送った

⏰:09/10/05 13:36 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#31 [けん]
それが、俺とエリちゃんの出会いの始まりで・・・


どちらかというと偶然によるきっかけだった



この後の展開なんて、想像さえしていなかった

⏰:09/10/05 13:37 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#32 [けん]
エリちゃんと何気ないメールのやり取りが続き、いつしかこのやり取りが日課になっていた



そして、2人でご飯を食べに行ったりもした



2人でご飯を食べに行くというのは、絵美と別れてからはエリちゃんで3人目

⏰:09/10/05 17:41 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#33 [けん]
いざ2人で会うとなると、その時間が絵美と過ごした日々とダブり、無性に切なくなる・・・



そんな理由で、2人で遊ぶ機会など滅多に設けなかった



また、2人で会ったとしても長くは続かなかった

⏰:09/10/05 17:45 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#34 [けん]
それなのに・・・


エリちゃんといると、なんだか落ち着く



週末が楽しみになる



声が聞きたくなる



絵美を忘れられる

⏰:09/10/05 17:48 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#35 [けん]
この事を、例の後輩に相談してみると



「それは恋なんじゃないですか?良かったですやん。これで絵美さんからやっと抜け出せるかもしれませんね」




恋?




これって恋なんかな?

⏰:09/10/05 17:52 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#36 [けん]
絵美と別れてから、人を好きになる感情を忘れてしまっている俺



人を好きになる事を・・・



恐れてしまう俺




これが恋なら、俺もやっと普通に戻れたことになる

⏰:09/10/05 17:55 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#37 [けん]
いつしかエリちゃんは




俺のことを


けんちゃんって呼ぶようになった



聞き慣れた呼び方に、違和感を感じなくなる自分がいた

⏰:09/10/05 17:57 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#38 [けん]
面と向かって言葉には出さないが、エリちゃんは俺の事を好きになっている



鈍感な俺でも気付くくらい気持ちが伝わってた



俺はエリちゃんが好き−

そう確信した

⏰:09/10/05 18:02 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#39 [けん]
この1年、色んなことがあった



俺には彼女を作る資格などない


俺には絵美しかいない



そう決めつけていた俺に終止符を打つ時がきた



新たな一歩へと進もう


そう考えていた

⏰:09/10/05 18:05 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#40 [けん]
俺の中でエリちゃんへの気持ちが固まりつつある、そんなある日のこと



会社の別の後輩と休憩室でタバコを吸っていた時だった



この休憩室では、窮屈な社内から解放されるからか、色んな会話が飛び交う

⏰:09/10/05 20:34 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#41 [けん]
発端は、後輩の
「休日は何してるのか?」という質問からだった



基本的には、休日は草野球ばっかりしてる俺



一般には「ヒマ人」と呼ばれる部類に入るのだろう

⏰:09/10/05 20:37 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#42 [けん]
そんなヒマ人に、後輩は言う



「良かったら今週の日曜付き合ってくれませんか?」


どこに?



「僕、日曜にママさんバレーのコーチをしてまして・・・本当におばちゃんばっかりなんですけどね(笑)」



ママさんバレー?
俺が?

⏰:09/10/05 20:41 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#43 [けん]
「いや〜・・・おばちゃん達が、たまには若い男の友達を連れて来いってうるさいんですよ(笑)」



「そしたら練習も頑張れるって言うんですよ・・・先輩ならおばちゃん連中も絶対喜ぶと思うんで・・・お願いします!」



おばちゃん相手に休日を過ごす・・・


なんか想像しただけで疲れる。。。

⏰:09/10/05 20:46 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#44 [けん]
そうは言っても、たまにはいっか!と思い、了承する事にした



この時も、もちろんエリちゃんへの気持ちには変わりなかったし、できるならその日はエリちゃんと遊びたかった



それは確かに間違いなかった

⏰:09/10/05 20:49 📱:F905i 🆔:1XxzgyEw


#45 [けん]
ママさんバレーの当日



向かったのは小学校


この学校の体育館で練習をしているようだ



後輩と一緒に体育館へ入る

⏰:09/10/06 10:36 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#46 [けん]
入ってまず思ったこと



(ほんまにおばちゃんばっかりや。。。)



おばちゃん達は既に軽いウォーミングアップに入っていた

⏰:09/10/06 10:38 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#47 [けん]
新顔に興味津々なのか、チラチラとこっちを見てくる



「じゃあ、先輩も軽く体をほぐしておきますか」


俺は、エリちゃんに
【見事におばちゃんばっかりやわ。まぁ、今日1日だけ我慢して頑張ってくるわ!】と、メールだけ入れてウォーミングアップを開始した

⏰:09/10/06 10:42 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#48 [けん]
10分ぐらい体を動かしたあと、俺をおばちゃん達に紹介する・・・という事で、みんなが集まってきた



この時、一瞬だけ携帯を見るとメールが入っていた


エリちゃんからだった


【大変やけど頑張ってね!けんちゃん、おばちゃんにもモテそうでちょっとヤキモチ妬く。。。またメールちょうだいね!】

⏰:09/10/06 10:46 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#49 [けん]
一瞬だけしか見れなかったが、思わずニヤけてしまう・・・


急いでいたので、返事はまた後で送ろうと思って携帯を閉じた



そして・・・

自己紹介をした

⏰:09/10/06 10:49 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#50 [けん]
「えーっ、君と同じ会社のと言います。今日は皆さんと一緒に体を動かしたいと思って参加させて頂きました!
よろしくお願いします」


パチパチパチ−と



拍手が沸き起こる

⏰:09/10/06 10:51 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#51 [けん]
拍手が鳴り止もうとした時、1人のおばちゃんが質問をしてきた



「何て呼んだらいいですか〜?」



俺は照れながら答えた



「・・・じゃあ、けんちゃんって呼んで下さい(笑)」

⏰:09/10/06 10:54 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#52 [けん]
そう答えた瞬間



あちこちから「けんちゃん」の大合唱!



照れながらも、おばちゃん達に圧倒されそうになり、少し怖かった(笑)



そうこうして、自己紹介も終わり、また練習が開始された

⏰:09/10/06 10:56 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#53 [けん]
俺はというと・・・



簡単なボール拾いをしていた(笑)



「けんちゃん!ボール取って〜。」


「けんちゃん!こっちも〜」


「けんちゃん・・・」


「けんちゃん・・・」

⏰:09/10/06 10:59 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#54 [けん]
絶対わざとだ!!



おばちゃんなりのスキンシップなのか・・・



ただのボール拾いだが、かなり走り回された



何時間かして
ようやく休憩時間になった

⏰:09/10/06 11:01 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#55 [けん]
すぐさま
バタッと床に倒れこんだ


マジしんどい!



タオルを顔に当てて
しばらく息を整えていた


すると−

⏰:09/10/06 11:03 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#56 [けん]
「けんちゃんは彼女おるんやろ??」
と、1人のおばちゃんが話し掛けてきた・・・



と、思った瞬間



ゾロゾロと、おばちゃんが集まりだし・・・



いつの間にか
俺を中心に、おばちゃん達がグルッと囲んでいた

⏰:09/10/06 11:05 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#57 [けん]
(お願いだから休ませて)

そう心の中で願っていたら、ふと後輩と目が合った


「助けろ!」と
アイコンタクトで
合図を送った



プイッ!



目を逸らしやがった!

⏰:09/10/06 11:08 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#58 [けん]
許せない!
覚えてろよ!



そう怒りに満ち溢れていた時


「で、どうなの?」
と、おばちゃんが話し掛けてきた



「あっ、あぁ・・・彼女はいないですよ!」

⏰:09/10/06 11:10 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#59 [けん]
「ウッソー!!」
と、驚くおばちゃん達



「えっ?何でおらんの?いつから?」


と、質問攻め・・・



「何でって言われても・・・僕が知りたいですよ(笑)かれこれ1年くらいいませんよ」

⏰:09/10/06 11:12 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#60 [けん]
「1年も!?信じられへんわ〜もったいないねぇ。」


この休憩時間の方が
もったいないでしょ・・・


その時、やっと後輩が助けに入ってくれて、おばちゃん連中を移動させてくれた

⏰:09/10/06 11:16 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#61 [けん]
助かった・・・


再度、タオルを顔に当てて寝転ぶ・・・



あっ、エリちゃんにメールせな!



そう思った矢先−


「けんちゃんって・・・」
と、また1人のおばちゃんが話し掛けてきた

⏰:09/10/06 11:18 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#62 [けん]
おいおい、勘弁してくれよ・・・



今から俺はエリちゃんにメールを入れなきゃならない。邪魔はしないで。


そう心の中で呟いた



「何ですか?」
とりあえず、渋々おばちゃんの相手をする事に

⏰:09/10/06 11:20 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#63 [けん]
「けんちゃんって、もしかして・・・勘違いだったらゴメンね!」


何が言いたいのか
サッパリわからない



でも、めっちゃ気になる

「どうしたんですか?」

⏰:09/10/06 11:22 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#64 [けん]
「私ね、保育士なんだけどね・・・」


保育士?


それがどうしたのか?



「けんちゃんに似てる人を昔、保育園で見かけた事があるんよ。」

⏰:09/10/06 11:25 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#65 [けん]
保育園で俺を?



俺が通ってた保育園?



いや、だとしたらもっと歳をとってるはず・・・



ん?


でも、言われてみれば
どっかで見た事あるかも

⏰:09/10/06 11:27 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#66 [けん]
「最初の自己紹介で顔を見たとき、どっかで見た事あるなぁ〜って思ってて・・・それで、けんちゃんって呼んで下さいっていうのを聞いてピンっと来たのよ!」


続けて言う



保育園に勤めてるんだけどね・・・」


保育園・・・

⏰:09/10/06 11:31 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#67 [けん]
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・


・・・・・・!?



「あぁっ!!」


俺は思わず大声をあげた


かなりビックリした

⏰:09/10/06 11:32 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#68 [けん]
「もしかして蒼汰の・・・」


「そうそう!私、蒼汰くんの担任だったのよ!」









こんな偶然あるのか・・・

⏰:09/10/06 11:34 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#69 [けん]
「やっぱり、あのけんちゃんやったんやね(笑)昔、よくお迎えに来てくれてたでしょ?だから、私も何となく覚えてて・・・」


俺は驚きを隠しつつ
「ほんまに偶然ですね!僕も今言われて先生の事を思い出しました!昔は毎週土曜になるとお迎えに行ってましたからね」


冷静に話してはいるけど、内心ではめっちゃ興奮していた

⏰:09/10/06 11:39 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#70 [けん]
目の前に・・・



蒼汰の事をよく知ってる人がいる



それだけで、バレーの疲れも吹っ飛んだ



でも、今更・・・


今更、蒼汰の事を聞いたところで、また懐かしさから自分を苦しめるだけ


もう終わったこと・・・

⏰:09/10/07 14:21 📱:F905i 🆔:3KD2jHto


#71 [けん]
「さっき、彼女は1年くらいいないって言ってたけど・・・やっぱり別れてたんやね。」



「ハハッ・・・ええ、まぁ・・・色々ありまして。。。」


「けんちゃんがフったんでしょ?」



「えっ!?そんな事ないですよ!僕がフラれたんです(笑)」

⏰:09/10/07 14:24 📱:F905i 🆔:3KD2jHto


#72 [けん]
「そうなの!?てっきり、けんちゃんからと思ってた・・・だって、ねぇ。やっぱり環境が普通とは違うから・・・だいたいの人は男性が逃げて行くらしいし。」



俺はとりあえず誤解を払拭するため、熱弁した


「僕は、あの環境が大好きでしたよ。もちろん蒼汰の事も大好きで、ずっと自分の子供と思って接してきました。今でも、蒼汰の事は忘れてません。でも、蒼汰のお母さん・・・彼女が僕に嫌気をさしたようなんです(笑)」

⏰:09/10/07 14:31 📱:F905i 🆔:3KD2jHto


#73 [けん]
先生は言う


「蒼汰君は園児の中でも1番おしゃべりだから(笑)けんちゃんの事もいっぱい聞かされたよ」


・・・・・・



「私たち先生の間でも、突然けんちゃんがお迎えに来なくなって、色々ウワサしてたの。それで、蒼汰君に聞いてみたら・・・」



蒼汰は何と言っていたんだろう?めっちゃ気になる。俯きながら、ただ先生の言葉に耳を傾ける

⏰:09/10/07 14:36 📱:F905i 🆔:3KD2jHto


#74 [けん]
「蒼汰君に聞いてみたら、けんちゃんは他に好きな人ができてん!だから、その人と遠くに行っちゃってん!って。」



ハァ!?


どんなでたらめを、絵美は吹き込んでるんや?



今更どうにもならないけど、みるみる怒りが込み上げてきた

⏰:09/10/07 14:39 📱:F905i 🆔:3KD2jHto


#75 [けん]
「でも、本当にありがとうね。けんちゃん。
けんちゃんがいてくれたから、蒼汰君にとっての1番大事な時期を乗り越えられたんよ。けんちゃんは知らないかもしれないけど、蒼汰君が3歳の頃・・・めちゃくちゃ荒れてて・・・正直言って問題ばかり起こす問題児だったの。お母さんも大変だったと思う。
でも、そんな時にけんちゃんが来てくれて・・・
蒼汰君はそこから変わり始めたの。毎日毎日けんちゃんの話しばっかりで、けんちゃんの事が大好き!って言ってた(笑)初めて父親に似た愛情を受けて、蒼汰君も成長したんだろうね。とにかく、今のあの子があるのはけんちゃんのおかげよ。」

⏰:09/10/07 14:48 📱:F905i 🆔:3KD2jHto


#76 [けん]
言葉が出てこない・・・



なんなんだろう?



この胸元を熱くさせるのは・・・



なんなんだろう?



嬉しいのか?


悲しいのか?


それとも怒りなのか?

⏰:09/10/07 14:52 📱:F905i 🆔:3KD2jHto


#77 [けん]
しばらく時間が空くので感想など頂ければ嬉しいです。感想板は下記です。
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4451/

⏰:09/10/07 14:54 📱:F905i 🆔:3KD2jHto


#78 [けん]
忘れようとしていた・・・


あの頃の記憶



先生の一言一言で・・・



鮮明に蘇ってくる・・・



蒼汰・・・

⏰:09/10/07 20:51 📱:F905i 🆔:3KD2jHto


#79 [けん]
これ以上、蒼汰の事を聞いてしまうと・・・



思い出してしまうと




またイチから出直しのような気がする・・・




わかってる



わかってるんだけど・・・

⏰:09/10/07 20:53 📱:F905i 🆔:3KD2jHto


#80 [けん]
それまで沈黙を保ってきた俺だったけど・・・




やっぱ我慢できない



俺は遂に重い口を開いた・・・

と、それは・・・
同時に・・・


今まで蒼汰への想いを閉じ込めていた・・・


重い扉を開くことになってしまった

⏰:09/10/08 22:21 📱:F905i 🆔:dYsy6OZs


#81 [けん]
「蒼汰は・・・蒼汰は元気にしてますか??」

先生は笑って答える
「もう、そりゃ元気元気!もう少し大人しくて丁度いいくらい(笑)」



そっか。。。
元気なら良かった



何たってかれこれ1年以上も顔を見てないから

⏰:09/10/08 22:26 📱:F905i 🆔:dYsy6OZs


#82 [けん]
「でもね・・・」


先生は続けて言う



「子供もバカじゃないからね。元気に振る舞うとお母さんや先生が安心する事をわかってるの。だから、あの蒼汰君の元気さは・・・蒼汰君なりに無理して頑張ってるのかもしれないね。」





どういう意味だ?

⏰:09/10/08 22:31 📱:F905i 🆔:dYsy6OZs


#83 [けん]
「蒼汰君の事をよく知ってるけんちゃんなら、わかるでしょ?」


「まぁ、ちょっとはわかりますが・・・でも、蒼汰はもう僕の事なんて忘れちゃってるんでしょうね(笑)」





俺は半ばヤケクソ気味にそう言った


すぐさま先生は答えた

⏰:09/10/08 22:35 📱:F905i 🆔:dYsy6OZs


#84 [けん]
「これはお母さんには話してないんだけどね・・・蒼汰君、未だにけんちゃんの話しをしてくるの。けんちゃんの車と同じや!とか、けんちゃんとここ行った!とか。
それに、お昼寝の時もよく・・・けんちゃんけんちゃんって寝言を言ってる。・・・だから、けんちゃんの事を忘れてるわけがないのよ!」




この話しを聞いて・・・

俺の中の何かがハジけた

⏰:09/10/08 22:53 📱:F905i 🆔:dYsy6OZs


#85 [けん]
蒼汰に会いたい



会って、もう一度・・・




もう一度、抱きしめたい



もう一度、蒼汰の重みを感じたい

⏰:09/10/08 23:17 📱:F905i 🆔:dYsy6OZs


#86 [けん]
離れ離れになって1年



長い長いトンネルを抜け出すため、前へと歩いてきた



光りが差し込む出口は、もう目の前だった




でも、気付けば・・・


また入口に戻ってきた

⏰:09/10/08 23:20 📱:F905i 🆔:dYsy6OZs


#87 [けん]
絵美への気持ちは、確かに薄れてきている



今、俺が1番好きな女性は・・・エリちゃんだ



エリちゃんで間違いない



でも、1番大切なのは・・・

蒼汰なんだよな・・・

⏰:09/10/08 23:27 📱:F905i 🆔:dYsy6OZs


#88 [けん]
ただ単に物事を美化している・・・いや、美化し過ぎているのかもしれない


俺の蒼汰への気持ちは



偽善という醜い物に覆われた「タテマエ」なのかもしれない



その答えは俺を含めた、誰にもわからない・・・

⏰:09/10/09 21:13 📱:F905i 🆔:xSi1DDXk


#89 [けん]
正直言って・・・



こんな自分が嫌になる




いつまでも・・・
過去に縛られ、迷路を彷徨う、でも偽善なのかもしれない、そんな自分がとても嫌になるんだ




この日、改めて自分が嫌になった

⏰:09/10/09 21:17 📱:F905i 🆔:xSi1DDXk


#90 [けん]
「お疲れ様でしたー!」






俺にとって、短いようで長い時間が終わった




今日ここに来るまでは、こんな気持ちになるなんて想像もしていなかった

⏰:09/10/12 13:32 📱:F905i 🆔:cIb25zXM


#91 [けん]
帰り道へと車を走らせていると、携帯が未読メールでチカチカと光っているのに気付いた





エリちゃんかな・・・





メールを開くと、案の定エリちゃんからだった

⏰:09/10/12 13:34 📱:F905i 🆔:cIb25zXM


#92 [けん]
【まだバレーしてるの?連絡ないからちょっと不安になっちゃった】




・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・




俺はパタンッと、そのまま携帯を閉じた

⏰:09/10/12 13:36 📱:F905i 🆔:cIb25zXM


#93 [けん]
別に無視をしようと思ったわけじゃなかった



なんていうか、
その時は・・・



エリちゃんの事を考えたくなかった



1人にして欲しかっただけなんだ・・・

⏰:09/10/12 13:39 📱:F905i 🆔:cIb25zXM


#94 [けん]
今から野球なんで、その間に是非ご感想など下さい
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4451/

⏰:09/10/12 13:41 📱:F905i 🆔:cIb25zXM


#95 [けん]
その後も、エリちゃんからのメールは続いた


【ほんまに連絡ないの心配やねんけど!】


【私、なんか怒らせた?】


【どうして無視するの?】



あまりにもヒドすぎると思ったから、返事を出す事にした

⏰:09/10/13 12:16 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#96 [けん]
【ゴメンゴメン!携帯が壊れてて・・・もう直したから大丈夫!】


バレーの日から、2日経って・・・そう送った



エリちゃんは、安心したのか、いつもより派手なメールを返してきた



そして・・・

⏰:09/10/13 12:18 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#97 [けん]
【けんちゃん・・・寂しかったからけんちゃんにめっちゃ会いたくなった。。。今週末とか会えないかな?】




俺が、もっとも恐れていたこと・・・



できるなら、このままエリちゃんとは会わない方がよかった

⏰:09/10/13 12:21 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#98 [けん]
最低な男だ・・・



それはわかってる



でも、エリちゃんに会っても・・・蒼汰の事で頭がいっぱいで、きっとその時間は俺にとっても、エリちゃんにとっても・・・苦痛となるはず

⏰:09/10/13 12:23 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#99 [けん]
ったくバカだ



本当にそう思う



いつまでこんな事を繰り返すんだろう



絵美との再出発を拒んだのは俺


それなのに、またこうやって後悔してしまう

⏰:09/10/13 12:27 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#100 [けん]
エリちゃんには
【ゴメン・・・会えない】と、だけメールをした




このメールで・・・俺の中では、もう終わったと思っていた



でも・・・



やっぱりエリちゃんの中では、終わっていなかった

⏰:09/10/13 12:31 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#101 [けん]
こんな俺でも・・・


エリちゃんは会いたいと何度も言ってくれる


どれだけ拒んでも・・・



どれだけ突き放しても・・・



エリちゃんの、俺に対する気持ちは変わらなかった

⏰:09/10/13 16:29 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#102 [けん]
根負けした俺は、エリちゃんと会う事にした


────当日



何を話していいかわからず、妙な緊張感が漂っていた


重い空気を切り裂くかのように、エリちゃんが口を開く

⏰:09/10/13 16:32 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#103 [けん]
「ご飯何食べよっか♪けんちゃん食べたい物とかある?」


俺は
『何でもいいよ。エリちゃんの食べたい物で・・・』


超無愛想に答えてしまった


それに気付かないのか、エリちゃんは相変わらずテンションが高い

⏰:09/10/13 16:35 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#104 [けん]
「本当に!?じゃあ・・・お好み焼き食べたい!」



お好み焼きか・・・


そういや、エリちゃんと初めてご飯を食べに行ったのもお好み焼きだったな


『じゃあ、前に行ったお店にする?』

⏰:09/10/13 16:38 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#105 [けん]
うん!と元気よく答えるエリちゃん・・・



本当は、あのお好み焼き屋さんも・・・



絵美とよく行ったお店



そんな事を知るはずもないエリちゃんは・・・とても楽しそうだ

⏰:09/10/13 16:40 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#106 [けん]
お店に着き、注文を済ませて・・・しばしの談笑をしていた



ふと気付くと
店内は家族連れで満員となっていた



店内を走り回る子供


それを追いかける親


他人事とは思えないシーンだ

⏰:09/10/13 16:43 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#107 [けん]
「家族連れが多いね。けんちゃんって子供好き?」


エリちゃんからの・・・突然の質問


エリちゃんには、絵美や蒼汰の事は一切話していなかった



話す事によって、また思い出して苦しくなると思っていたから

⏰:09/10/13 16:46 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#108 [けん]
『子供?めっちゃ好きやで。てか、エリちゃんには言ってなかったんやけど・・・実は』




俺は全てを話した


バツイチ子持ちの彼女と付き合っていたこと


同棲をしていたこと


妊娠や中絶をさせてしまったこと



そして、ずっと引きずっていたこと

⏰:09/10/13 16:49 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#109 [けん]
エリちゃんの反応は意外?なものだった




「知ってるよ。だって、けんちゃんの車の運転席に子供が似顔絵を書いたポーチがあったから」



あっ、なるほど!



女の子って、やっぱ敏感やなっと思った

⏰:09/10/13 16:55 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#110 [けん]
「妊娠とかは知らんかったけど・・・何で産ませなかったの?」



俺は全部正直に話した



それに対してエリちゃんは・・・



「けんちゃんって最低なんだね。その彼女がかわいそう。」

⏰:09/10/13 16:58 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#111 [けん]
最低?



そんな事わかってるけど、面と向かって言われたのは初めてだから、ちょっとビックリした



ましてや、いつも大人しいイメージのエリちゃんからそんな言葉が出るなんて・・・思いもしなかった

⏰:09/10/13 17:00 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#112 [けん]
その後も、エリちゃんからの罵声の嵐は続く・・・


何も言い返せない



てか、こんな最低な男なんだから、エリちゃんも冷めてくれただろう




それが、この苦痛の時間を耐えれるせめてもの救いだった

⏰:09/10/13 20:35 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#113 [けん]
目の前ではジュージューっとお好み焼きが焦げている



『とりあえず食べよう』


そう話すのがやっと・・・だった



無言で箸を動かすエリちゃん

⏰:09/10/13 20:39 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#114 [けん]
「けんちゃんはどう思ってるの?」


『えっ?』


突然の質問に言葉が詰まった


『そりゃあ、本当に悪い事をしたと思ってるよ』


「そうじゃなくって!」

⏰:09/10/13 20:41 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#115 [けん]
またまた『へっ?』って感じになった



「けんちゃんは、今でも元カノが忘れられないの?」



・・・・・・


・・・・・・



しばらく考えた

⏰:09/10/13 20:43 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#116 [けん]
そして


『元カノにはもう未練はないよ』



「じゃあ何に未練があるの?」



すかさず返してくるエリちゃん





こんな勢いある子だったんだ・・・

⏰:09/10/13 20:44 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#117 [けん]
「子供?」
エリちゃんは俺が答える前に聞いてきた




『んっ〜・・・まぁ。。。』




言い切る事が怖くて


認めてしまうのが嫌で



俺は、そう濁して答えた

⏰:09/10/13 20:48 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#118 [けん]
「そうなんだ。。。でも、それは私としては嬉しいことかな」



またまた意外な言葉だった



「だって、別れてからもこうやって子供の事を考えれるけんちゃんは純粋だと思うから。血は繋がってないのに・・・本当の父親でも・・・血が繋がってても、最近の人では子供の事をここまで愛せる人は中々いないんじゃないかな」

⏰:09/10/13 20:53 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#119 [けん]
「私も1人の女として言わせてもらうと・・・けんちゃんみたいな人だったら自分の子供を心から愛せて、妻にとっても子供にとっても良いパパになれそうだよね!」



さっきまで、めっちゃ責められてたから・・・今の優しいエリちゃんは女神に見えた(笑)



ホッと息をはいた−

⏰:09/10/13 21:16 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#120 [けん]
食事も終わり、そろそろ店を出ようという事になった



結局、ここに来る前より2人は良い感じになってしまった




レジでお会計を済ませてから、急にお腹が痛くなってきたので、俺は駆け足でトイレへと行った

⏰:09/10/13 21:19 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#121 [けん]
急いでトイレへと駆け込み、1番奥のドアへ入った




責められたり、優しくされたりで、お腹の調子が悪くなったんかな



俺ってデリケートだから(笑)



それはさて置き・・・

⏰:09/10/14 12:06 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#122 [けん]
この後どうしよう・・・




何がどうなろうとも



今の俺は
エリちゃんと付き合う気は全くない



正直にそう話そうか・・・


1人個室で頭を抱えていた


その時−

⏰:09/10/14 12:08 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#123 [けん]
バタンッ−と音を立て
誰かがトイレに入ってきた


僅かだけど、声も聞こえてきた




微かに聞き取れる会話から、その人物は子供と父親だとわかった


そして、間もなくして

⏰:09/10/14 12:46 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#124 [けん]
バッチーン!!!


と、音が聞こえた



同時に子供が泣き叫ぶ声も聞こえ、父親が何かを子供に向けて話してる



おおかた言う事を聞かない子供を叱りつけているのだろう・・・と個室の中で予測していた


でも・・・

⏰:09/10/14 12:49 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#125 [けん]
バッチーン!!!



バッチーン!!!



何度も頬を叩く音が
トイレの中にこだまする


叱りつけるにしても、ちょっとやりすぎじゃないか?

⏰:09/10/14 12:50 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#126 [けん]
トイレには他に誰もいない


頬を叩かれる度に
子供の泣き声は大きくなり、店内にも聞こえるくらいだった



てか、俺めっちゃ出づらいんやけど・・・

⏰:09/10/14 12:53 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#127 [けん]
恐らく父親も
まさか、1番奥の個室に人がいるなんて思ってもないんだろう



じゃなきゃ、いくら何でも人前で叱るレベルじゃない



もう少し、このまま個室にこもっていようか・・・
ほとぼりが冷めるのを待とう

⏰:09/10/14 12:57 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#128 [けん]
あっ、でもエリちゃんをこれ以上待たせるわけにはいかないよな・・・



そんな葛藤が、頭の中をグルグル回っている時





「熱い・・・熱いよー!お母さん熱いよー!!」


泣き叫ぶ子供の声で
確かにそう聞こえた

⏰:09/10/14 13:58 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#129 [けん]
そして



「熱い?何で熱いかわかるか?言う事聞かへんからやろ!」


怒鳴った父親はそう言う


その会話を聞いて、まさか・・・と思った

⏰:09/10/14 14:02 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#130 [けん]
虐待?



もしそうなら・・・


他人とは言え、放っておけない


そして・・・
俺は扉を開ける決心をした

⏰:09/10/14 14:05 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#131 [けん]
ドアノブに手を回しかけた時



俺は


嫌な言葉を聞いてしまった



父親が言う


「お母さんにこの事言ったらまた怒るで。わかったソウタ?」

⏰:09/10/14 14:09 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#132 [けん]
ソ・・・ウタ・・・?





ソウタ?


蒼汰!?



気がつくと俺は
バァーン!と勢いよくドアを開けていた

⏰:09/10/14 14:11 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#133 [けん]
勢いよく出て
俺が見た光景・・・



それは
洗面所の前で泣き叫ぶ子供と、その父親


父親は片手でライターを握っていた


子供は手で顔を覆い
その表情は見えなかった

父親と目が合った


いや、父親らしき人物と言ったほうがいいだろう

⏰:09/10/14 15:43 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#134 [けん]
子供も遅れてこちらを見た


そして、目が合った−



できれば勘違いであってほしかった


できれば他人であってほしかった



その願いも虚しく・・・

⏰:09/10/14 15:47 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#135 [けん]
さっきまで「泣き叫ぶ他人の子供」と思っていた人物が・・・



俺が愛しく、懐かしく、そして・・・愛して止まない蒼汰だった



1年以上経って
久しぶりの再会が
まさかこんな場面なんて

⏰:09/10/14 15:52 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#136 [けん]
そのショックと



もう1つショックが・・・


蒼汰が俺に気付いてない


蒼汰が俺の顔を忘れてる


ダブルショック−

⏰:09/10/14 15:56 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#137 [けん]
そして、俺はゆっくり2人の元へ歩き始めた



近づくにつれて
男の顔もハッキリと見えてきた



一度だけ・・・去年、駅で絵美と歩いていた所を目撃していた



確信は持てないが、その時の顔と似ている

⏰:09/10/14 16:00 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#138 [けん]
このトイレに


2人以外に人がいたとわかった瞬間、男は蒼汰を優しくあやし始めた




俺は言った



「それが教育・・・ですか?」

⏰:09/10/14 16:03 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#139 [けん]
えっ?!
と、驚いた表情の男



「だから、それが教育かって聞いてるんですよ。俺には単なる虐待にしか見えんけど」



『あ、あぁ。もちろん教育ですよ。虐待とか失礼な事を言いますね』
と、男は返してきた

⏰:09/10/14 16:06 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#140 [我輩は匿名である]

気になります(´・ω・`)
頑張ってください!

⏰:09/10/14 16:21 📱:P04A 🆔:Vki40.LI


#141 [けん]
匿名さん


ありがとうございます!

⏰:09/10/14 16:24 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#142 [けん]
「じゃあ、その手に持ってるライターは何に使うんですか?トイレ内は禁煙でしょ(笑)」



『これはただ、今たまたま持っただけですよ。ていうか、こっちの問題なんで放っておいてくれませんか?』



カッチーンと来た

⏰:09/10/14 16:27 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#143 [けん]
できるなら今すぐ、自分の正体を明かしたい


蒼汰に、けんちゃんだよって言って頭を撫でてやりたい



でも、それは決して許されないこと



悲しくも蒼汰は、俺の事を忘れてしまってる


逆に思い出させるのは、また混乱を招く危険がある


そう考えたあげく、俺は腰を落とし・・・蒼汰と同じ目線にした

⏰:09/10/14 16:31 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#144 [けん]
そして−



「僕・・・熱かったんやろ?」



俺の問いかけに蒼汰は、目を擦りながらコクンっと頷く



くっ・・・めっちゃかわいそうや。ほっぺも叩かれたせいで真っ赤になってる


「僕・・・おじちゃんに全部正直話してみぃ?何をされたんや?」

⏰:09/10/14 16:36 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#145 [けん]
『いやいやいや!だからアナタには関係ないでしょ!蒼汰!お母さんところ戻ろうか!』


そう言い、蒼汰の腕を掴みトイレを出ようとする男



逃がさん!



俺も、もう片方の蒼汰の手を引っ張った

⏰:09/10/14 16:39 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#146 [けん]
『ハァ?ええ加減にしろよ!店員に言って警察呼んでもらうぞ』


男は少し声を荒げた



「蒼汰。何をされた!?俺に・・・けんちゃんに全部話してみぃ!」



俺は、ついに名前を出してしまった・・・

⏰:09/10/14 16:44 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#147 [けん]
『けんちゃん?蒼汰、この人知ってんの?』


蒼汰ではなく、男が
俺の言葉に反応した



蒼汰は・・・
首を横に振ってる



かなりショックだったけど、もうそんな事どうでもよくなった

⏰:09/10/14 17:12 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#148 [けん]
俺は蒼汰のヒーローになりたい



蒼汰が困った時に、飛んで現れる・・・そんな憧れのヒーローになりたい



顔も名前も知らない・・・



そんなヒーローで充分だ

⏰:09/10/14 17:17 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#149 [けん]
俺は蒼汰の顔を見ながらこう言った



「いいか僕!痛い事や悪い事をされたら必ずお母さんに言わなアカンで!僕も男の子やったら、それぐらいできるやろ?」

透き通った瞳で俺を見つめる蒼汰は「うん」と頷いてくれた



「じゃあ約束!」
そう言って、過去に何度も交わしてきた指切りゲンマンをした

⏰:09/10/14 17:24 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#150 [けん]
そして
俺は立ち上がり
男に向かってこう言った


「生意気な事を言ってスミマセンでした。僕の勘違いなら申し訳ないです」

男は意外?な言葉に目を丸くしてる



「でも・・・」

⏰:09/10/14 17:27 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#151 [けん]
「これだけはわかって。子供は・・・自分で自分の身を守れない。大人達が守ってあげないとダメなんよ。子供の体に残る傷は、すぐ消えるかもしれないけど、心の傷は思った以上に深い。他人が口を出して偉そうやけど、他人の俺からしても放っては置けなかった。」



そう言い残し
俺はトイレを出た

⏰:09/10/14 17:46 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#152 [けん]
トイレを出たあと
頭をよぎるのは絵美の事


当然、絵美もこの店にいるんだよな・・・


何とか見つからないように、早足で店を出た



エリちゃんが
「遅いっ!」と、膨れっ面だ

⏰:09/10/14 21:12 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#153 [けん]
『ゴメンゴメン!ちょっと色々あって・・・』


俺は何とか動揺がバレないように、ごまかした



車を発進させ駐車場から出る−


まだ興奮してるのか・・・
ハンドルを握る手が
真っ直ぐに定まらない

⏰:09/10/14 21:16 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#154 [けん]
そして、どこに行くでもなく車は走り続け・・・
エリちゃんの家へと着いた


紹介が遅れたが
エリちゃんは看護師だ

その寮で1人暮らしをしている


大体の男性なら、願ってもないシチュエーション

⏰:09/10/14 22:03 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#155 [けん]
エリちゃんが
「まだけんちゃんと一緒にいたい」とダダをこねる


そうなれば当然・・・


「上がってく?」
と、なるわけで・・・



気付けばエリちゃんの部屋へと入っていた



超ドキドキだ

⏰:09/10/14 22:06 📱:F905i 🆔:EKfaPdoU


#156 [けん]
エリちゃんの部屋は
ピンクの物で統一されて、いかにも女の子って感じの部屋だった



俺自身、女の子の1人暮らしの家に入ったことなんて絵美とエリちゃんの2回だけだから、物凄く緊張していた




そんな緊張感の中
他愛もない話しで、俺達は盛り上がっていた

⏰:09/10/15 13:30 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#157 [けん]
もちろん、この時も

さっき見た蒼汰の残像が頭に残っていた



そして、何よりも蒼汰のその後が心配で心配でたまらなかった




と、その時

⏰:09/10/15 13:34 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#158 [けん]
「けんちゃん!今日はハッキリしてね?」


と、エリちゃんが真顔で話す


??


あぁ、付き合うかどうかって事か・・・



今まで何度も逃げて、ハッキリと答えてなかったからな

⏰:09/10/15 13:36 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#159 [けん]
さっき蒼汰と再会するまでは、俺の中でも決心はついていた



エリちゃんとは



付き合わない・・・と



でも、今は悩んでいる


なぜ悩むのか?

⏰:09/10/15 13:38 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#160 [けん]
普通なら
蒼汰のあの光景を・・・
蒼汰の泣き顔を見ると
放って置けない感情になるだろう


確かに俺もそうだった


でも、蒼汰は俺の事を忘れちゃってたし・・・



それが、あまりにもショックだったんだ

⏰:09/10/15 13:41 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#161 [けん]
別に蒼汰が悪いわけじゃない


俺がちっちゃい人間なだけ


だけど、もう俺の中では冷めていた




そうなれば、エリちゃんと付き合えない理由はない

⏰:09/10/15 13:44 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#162 [けん]
そうやって
頭の中で葛藤を繰り返し

いつのまにか・・・
『付き合おっか』
と、答えていた



目の前には、頬を赤く染めて照れ笑いをしているエリちゃんがいる



エリちゃん・・・可愛い
そう思った


そして−

⏰:09/10/15 13:48 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#163 [けん]
見つめ合う2人はキスをした



久しぶりの唇の感触



そのままエリちゃんを
倒し込んだ




いいんだ・・・


これでいい・・・


俺は頭の中でそう唱えていた

⏰:09/10/15 13:51 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#164 [けん]
電気を消して



まぁ、そういう感じになった(笑)








でも・・・
いざ!という時

⏰:09/10/15 13:53 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#165 [けん]
この行為をためらった




そして




『ゴメン!今日はここまでにしよう!』



俺は、男として情けない一言を言った

⏰:09/10/15 13:56 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#166 [けん]
何で?ってエリちゃんは落胆した表情で聞いてくる



でも、俺はごまかした



言えるわけない


言えるわけなかった

⏰:09/10/15 13:57 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#167 [けん]
あの瞬間−



俺が犯した罪が頭をよぎった



絵美と俺との・・・
愛の結晶ともいえる
小さな命を・・・
殺してしまった罪



性懲りもなく・・・あの時と同じ行為をするなんて、赤ちゃんに申し訳なく感じた

⏰:09/10/15 14:02 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#168 [けん]
それに・・・



一瞬、エリちゃんの顔が
絵美とダブって見えた



一気に罪悪感が走った




そんな事、エリちゃんには言えない

⏰:09/10/15 14:05 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#169 [けん]
途中放棄で終わってしまったあと・・・
俺は、そそくさと帰ることにした



帰り際には玄関で
おやすみのキスもした




体は重ねなかったけど、俺とエリちゃんは・・・



この日から付き合い始めた

⏰:09/10/15 14:08 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#170 [けん]
帰りの車の中で
色んな事を考えていた




てか、俺にもやっと彼女ができたんやな


ほんま長かった・・・


ぶっちゃけ、もう一生彼女はできないんじゃないかって思ってた

⏰:09/10/15 14:10 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#171 [けん]
ふと、携帯が不在着信で点滅しているのが目に入った




着信は、あのクソ生意気な後輩だった


すぐかけ直した



ガチャッ−

⏰:09/10/15 14:18 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#172 [けん]
「あぁ、先輩。お疲れ様です。」


『別に疲れてないわ!で、何の用やねん?』



「いや〜今日エリちゃんと会う日だったんですよね?どうだったんですか?」



『そんなわざわざ電話してくる程でも無いやろ。俺の事はほっといてくれ』

⏰:09/10/15 14:22 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#173 [けん]
「なんっすか、その言い方!絵美さんの時は、あれだけ話しを聞いてあげたのに」



『あぁ〜そうやったな。わかったわかった!・・・エリちゃんとは今日から付き合う事になった』



「あっ、そうなんですか。良かったですね。これで僕も先輩から解放されるわけですよね(笑)」

⏰:09/10/15 14:25 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#174 [けん]
そんな会話で10分ほど話した



そして、車は自宅に到着


色んな意味で疲れたから、さっさと風呂に入って寝ようと思った



湯船の中で色んな事を考えるのが俺は好きだった

この日も色んな事を、湯船の中で考えていた

⏰:09/10/15 14:30 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#175 [けん]
20分くらいお風呂に入っていた俺は、上がってすぐに、携帯がまた光っているのに気がついた



また後輩か?


あいつも、よっぽど暇なんだろう



そう考えながら
携帯の画面を見た

⏰:09/10/15 14:33 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#176 [けん]
携帯を開き、不在着信の確認をすると・・・
エリちゃんからだった




どうしたんやろ?
さっき会ったばっかりやのに



もしかして、家に着いたか心配で掛けてくれたんかな・・・

⏰:09/10/15 22:41 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#177 [けん]
俺は、そんな空想ばかりを浮かべていた


トゥルルルルー・・・
トゥルルルルー・・・
トゥルルルルー・・・


ガチャッ−


「あっ、エリちゃん?さっき電話くれたみたいやね。どうしたん?」

⏰:09/10/15 22:43 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#178 [けん]
エリちゃんは無言だった



しばらくして、エリちゃんは重い口を開いた




『けんちゃん・・・』



「ん?どうした?」

⏰:09/10/15 22:45 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#179 [けん]
この時点で明らかに良い話しではないと感じていた



もしかして・・・強盗?



とにかく色んな不安要素を想像し、何を言われても良いように覚悟をしていた



そして・・・

⏰:09/10/15 22:47 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#180 [けん]
『けんちゃん、あのね・・・』



少し涙声でエリちゃんは話し始めて・・・







『やっぱり別れよ・・・』

⏰:09/10/15 23:21 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#181 [けん]
・・・


・・・・・・


・・・・・・えっ?




何を言われても・・・覚悟はしていたものの・・・




予想外の言葉に驚いた

⏰:09/10/15 23:22 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#182 [けん]
「な、何で?どうしたん?」



俺は、その理由を求めた

というより、その理由を「確認」したと言った方が適しているかもしれない。予想外の言葉だったけど、その伏線には心当たりがあったからだ

⏰:09/10/15 23:26 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#183 [けん]
その理由とは・・・



『けんちゃん、やっぱり元カノを忘れられないんでしょ?もちろん子供の事も。キスしてても・・・どれだけくっついていても、けんちゃんの心は遠く離れた所にあるって感じたの』



「・・・」
返す言葉は無かった

⏰:09/10/15 23:31 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#184 [けん]
『どうなの?けんちゃん!』



どうって言われても・・・


俺は・・・




俺は・・・

⏰:09/10/15 23:35 📱:F905i 🆔:dUynXAAM


#185 [けん]
本当に


自分の気持ちがわからなくなっていた



エリちゃんの事は好き



でも・・・

⏰:09/10/16 23:06 📱:F905i 🆔:1F4EUj.k


#186 [けん]
別れよって言われて





ホッとする自分がいる




本当にエリちゃんが好きなのか・・・


正直言って自信はない

⏰:09/10/16 23:09 📱:F905i 🆔:1F4EUj.k


#187 [けん]
絵美と


蒼汰と



離れ離れになった瞬間よりも、この別れは苦じゃない



もちろん付き合ってきた年数が違う


もちろん愛情の大きさも違う

⏰:09/10/16 23:11 📱:F905i 🆔:1F4EUj.k


#188 [けん]
そんな事はわかってるんだけど、

そんな簡単な・・・
言葉では表されない感情


誰かに理解してもらおうと思っても無理な話しだ



そうして−

⏰:09/10/16 23:15 📱:F905i 🆔:1F4EUj.k


#189 [けん]
ほんの2時間前に、できた新しい彼女は・・・



1年ぶりにできた新しい彼女は・・・



俺の中で
もう、過去の人になった


俺は、また暗い・・・そして、長いトンネルを歩き始める

⏰:09/10/16 23:17 📱:F905i 🆔:1F4EUj.k


#190 [けん]
翌日−


後輩にエリちゃんと別れた事・フラれた事を話すと案の定、後輩は大笑い


「先輩には、まだまだ春は来そうにないですね」だって



完全に、バカにされているなとわかっていたけど言い返す気力もなかった

⏰:09/10/19 16:26 📱:F905i 🆔:nKDCRfAA


#191 [けん]
後輩は続けて言う



「先輩、モテるのに今のままやったらもったいないですよ。蒼汰君とか絵美さんの事を想う気持ちはわかりますけど、そろそろ切り替えないと!」


俺は答えた
『切り替えたいのは山々!でも、絵美以上の人がおらんだけや。それに蒼汰の存在も大きいし・・・』

⏰:09/10/19 16:33 📱:F905i 🆔:nKDCRfAA


#192 [けん]
そしてこの話しから、話題は俺の元々彼女・・・トモの事になった


「そんだけ想い続けれるのは感心しますわ。でも、その前の彼女・・・確か6年半でしたっけ?付き合ってる期間が長かったのに、その元カノには何の未練もないんですよね?」


久しぶりにトモの事を思い出し、よく考えてみた

⏰:09/10/19 16:40 📱:F905i 🆔:nKDCRfAA


#193 [けん]
よく考えてみたけど・・・


未練など微塵もない。まぁ、当然か



しかし


「はっきり言いますけど、その元カノの方が先輩には合ってると思いますけどねー。だって、天然で頼りなくて方向音痴な先輩と6年半も付き合ってくれたんでしょ?(笑)逆に絵美さんは、それが嫌で逃げたんですよね?そう考えると、未練残す相手を間違えてるんじゃないかと思うんですけどね」

⏰:09/10/19 16:45 📱:F905i 🆔:nKDCRfAA


#194 [けん]
後輩のその言葉に


トモに対しての罪悪感も生まれてきた



こんな俺でも
黙って6年半も付いてきてくれて・・・



元々別れたのも、お互い嫌いになったとかじゃない。
いつまでも結婚を考えない俺に、トモが愛想をつかした



長い時間を共にしてきたのに、トモへの思いやり等が全く無かった

⏰:09/10/19 16:50 📱:F905i 🆔:nKDCRfAA


#195 [けん]
最後は・・・
トモがやり直したいって言ってきてくれたのに、俺は絵美を選びトモをフッた



今、冷静に思い返せば返すほど




罪悪感しか生まれて来ない

⏰:09/10/19 16:53 📱:F905i 🆔:nKDCRfAA


#196 [けん]
今でも俺は


トモではなく
絵美を選んでよかったと思ってる


結果的にどうなろうが、後悔はしていない



そう思う自分に・・・
また罪悪感でいっぱいになる




どうしようもないな俺・・・

⏰:09/10/19 17:10 📱:F905i 🆔:nKDCRfAA


#197 [けん]
実は、トモではなく絵美を選んだあと・・・


トモのお母さんから電話が掛かってきた


俺はトモのお母さんと、とても仲がよかったし、俺の母親とも連絡先を交換するほど仲がよかった


そんなお母さんから掛かってきた電話の内容は・・・

⏰:09/10/19 20:44 📱:F905i 🆔:nKDCRfAA


#198 [けん]
【男と女には色々あるし、長い間付き合ってきた2人が別れる事も運命。だから、おばちゃんは口を出さないようにしたいけど・・・】



【でもね、トモがオックン(おばちゃんからはそう呼ばれてた)をフッたのも、その後すぐ新しい彼氏を作ったのも、すべてはオックンとやり直す為だったのよ】

⏰:09/10/19 20:50 📱:F905i 🆔:nKDCRfAA


#199 [けん]
【トモはオックンと結婚をしたがってた。でも、オックンにはその気がなかった。そんなオックンがトモとの結婚を真剣に考えてくれるようにする為・・・2人の幸せな将来の為に、敢えて別れを選んだの】



そんな事を今更言われても・・・
そういう気分で、俺はおばちゃんの話しを聞いていた


それに・・・俺にだって言い分がある

⏰:09/10/19 21:01 📱:F905i 🆔:nKDCRfAA


#200 [けん]
まるで俺が全て悪い!みたいな状況に、我慢できず俺は口を開いた
今思えばこれも、長年連れ添ってきた彼女の親だからこそ言えたんだと思う



【こうなった原因が全部僕にあるみたいな感じに聞こえるんですけど・・・先に新しい彼氏を作ったのはトモの方ですよ!】


当時の俺は・・・まだまだ若く青二才だった(笑)

⏰:09/10/19 21:14 📱:F905i 🆔:nKDCRfAA


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