続:バツイチ子持ちの君へ
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#50 [けん]
「えーっ、君と同じ会社のと言います。今日は皆さんと一緒に体を動かしたいと思って参加させて頂きました!
よろしくお願いします」


パチパチパチ−と



拍手が沸き起こる

⏰:09/10/06 10:51 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#51 [けん]
拍手が鳴り止もうとした時、1人のおばちゃんが質問をしてきた



「何て呼んだらいいですか〜?」



俺は照れながら答えた



「・・・じゃあ、けんちゃんって呼んで下さい(笑)」

⏰:09/10/06 10:54 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#52 [けん]
そう答えた瞬間



あちこちから「けんちゃん」の大合唱!



照れながらも、おばちゃん達に圧倒されそうになり、少し怖かった(笑)



そうこうして、自己紹介も終わり、また練習が開始された

⏰:09/10/06 10:56 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#53 [けん]
俺はというと・・・



簡単なボール拾いをしていた(笑)



「けんちゃん!ボール取って〜。」


「けんちゃん!こっちも〜」


「けんちゃん・・・」


「けんちゃん・・・」

⏰:09/10/06 10:59 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#54 [けん]
絶対わざとだ!!



おばちゃんなりのスキンシップなのか・・・



ただのボール拾いだが、かなり走り回された



何時間かして
ようやく休憩時間になった

⏰:09/10/06 11:01 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#55 [けん]
すぐさま
バタッと床に倒れこんだ


マジしんどい!



タオルを顔に当てて
しばらく息を整えていた


すると−

⏰:09/10/06 11:03 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#56 [けん]
「けんちゃんは彼女おるんやろ??」
と、1人のおばちゃんが話し掛けてきた・・・



と、思った瞬間



ゾロゾロと、おばちゃんが集まりだし・・・



いつの間にか
俺を中心に、おばちゃん達がグルッと囲んでいた

⏰:09/10/06 11:05 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#57 [けん]
(お願いだから休ませて)

そう心の中で願っていたら、ふと後輩と目が合った


「助けろ!」と
アイコンタクトで
合図を送った



プイッ!



目を逸らしやがった!

⏰:09/10/06 11:08 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#58 [けん]
許せない!
覚えてろよ!



そう怒りに満ち溢れていた時


「で、どうなの?」
と、おばちゃんが話し掛けてきた



「あっ、あぁ・・・彼女はいないですよ!」

⏰:09/10/06 11:10 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#59 [けん]
「ウッソー!!」
と、驚くおばちゃん達



「えっ?何でおらんの?いつから?」


と、質問攻め・・・



「何でって言われても・・・僕が知りたいですよ(笑)かれこれ1年くらいいませんよ」

⏰:09/10/06 11:12 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#60 [けん]
「1年も!?信じられへんわ〜もったいないねぇ。」


この休憩時間の方が
もったいないでしょ・・・


その時、やっと後輩が助けに入ってくれて、おばちゃん連中を移動させてくれた

⏰:09/10/06 11:16 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#61 [けん]
助かった・・・


再度、タオルを顔に当てて寝転ぶ・・・



あっ、エリちゃんにメールせな!



そう思った矢先−


「けんちゃんって・・・」
と、また1人のおばちゃんが話し掛けてきた

⏰:09/10/06 11:18 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#62 [けん]
おいおい、勘弁してくれよ・・・



今から俺はエリちゃんにメールを入れなきゃならない。邪魔はしないで。


そう心の中で呟いた



「何ですか?」
とりあえず、渋々おばちゃんの相手をする事に

⏰:09/10/06 11:20 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#63 [けん]
「けんちゃんって、もしかして・・・勘違いだったらゴメンね!」


何が言いたいのか
サッパリわからない



でも、めっちゃ気になる

「どうしたんですか?」

⏰:09/10/06 11:22 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#64 [けん]
「私ね、保育士なんだけどね・・・」


保育士?


それがどうしたのか?



「けんちゃんに似てる人を昔、保育園で見かけた事があるんよ。」

⏰:09/10/06 11:25 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#65 [けん]
保育園で俺を?



俺が通ってた保育園?



いや、だとしたらもっと歳をとってるはず・・・



ん?


でも、言われてみれば
どっかで見た事あるかも

⏰:09/10/06 11:27 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#66 [けん]
「最初の自己紹介で顔を見たとき、どっかで見た事あるなぁ〜って思ってて・・・それで、けんちゃんって呼んで下さいっていうのを聞いてピンっと来たのよ!」


続けて言う



保育園に勤めてるんだけどね・・・」


保育園・・・

⏰:09/10/06 11:31 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#67 [けん]
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・


・・・・・・!?



「あぁっ!!」


俺は思わず大声をあげた


かなりビックリした

⏰:09/10/06 11:32 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#68 [けん]
「もしかして蒼汰の・・・」


「そうそう!私、蒼汰くんの担任だったのよ!」









こんな偶然あるのか・・・

⏰:09/10/06 11:34 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#69 [けん]
「やっぱり、あのけんちゃんやったんやね(笑)昔、よくお迎えに来てくれてたでしょ?だから、私も何となく覚えてて・・・」


俺は驚きを隠しつつ
「ほんまに偶然ですね!僕も今言われて先生の事を思い出しました!昔は毎週土曜になるとお迎えに行ってましたからね」


冷静に話してはいるけど、内心ではめっちゃ興奮していた

⏰:09/10/06 11:39 📱:F905i 🆔:OYSSA9gc


#70 [けん]
目の前に・・・



蒼汰の事をよく知ってる人がいる



それだけで、バレーの疲れも吹っ飛んだ



でも、今更・・・


今更、蒼汰の事を聞いたところで、また懐かしさから自分を苦しめるだけ


もう終わったこと・・・

⏰:09/10/07 14:21 📱:F905i 🆔:3KD2jHto


#71 [けん]
「さっき、彼女は1年くらいいないって言ってたけど・・・やっぱり別れてたんやね。」



「ハハッ・・・ええ、まぁ・・・色々ありまして。。。」


「けんちゃんがフったんでしょ?」



「えっ!?そんな事ないですよ!僕がフラれたんです(笑)」

⏰:09/10/07 14:24 📱:F905i 🆔:3KD2jHto


#72 [けん]
「そうなの!?てっきり、けんちゃんからと思ってた・・・だって、ねぇ。やっぱり環境が普通とは違うから・・・だいたいの人は男性が逃げて行くらしいし。」



俺はとりあえず誤解を払拭するため、熱弁した


「僕は、あの環境が大好きでしたよ。もちろん蒼汰の事も大好きで、ずっと自分の子供と思って接してきました。今でも、蒼汰の事は忘れてません。でも、蒼汰のお母さん・・・彼女が僕に嫌気をさしたようなんです(笑)」

⏰:09/10/07 14:31 📱:F905i 🆔:3KD2jHto


#73 [けん]
先生は言う


「蒼汰君は園児の中でも1番おしゃべりだから(笑)けんちゃんの事もいっぱい聞かされたよ」


・・・・・・



「私たち先生の間でも、突然けんちゃんがお迎えに来なくなって、色々ウワサしてたの。それで、蒼汰君に聞いてみたら・・・」



蒼汰は何と言っていたんだろう?めっちゃ気になる。俯きながら、ただ先生の言葉に耳を傾ける

⏰:09/10/07 14:36 📱:F905i 🆔:3KD2jHto


#74 [けん]
「蒼汰君に聞いてみたら、けんちゃんは他に好きな人ができてん!だから、その人と遠くに行っちゃってん!って。」



ハァ!?


どんなでたらめを、絵美は吹き込んでるんや?



今更どうにもならないけど、みるみる怒りが込み上げてきた

⏰:09/10/07 14:39 📱:F905i 🆔:3KD2jHto


#75 [けん]
「でも、本当にありがとうね。けんちゃん。
けんちゃんがいてくれたから、蒼汰君にとっての1番大事な時期を乗り越えられたんよ。けんちゃんは知らないかもしれないけど、蒼汰君が3歳の頃・・・めちゃくちゃ荒れてて・・・正直言って問題ばかり起こす問題児だったの。お母さんも大変だったと思う。
でも、そんな時にけんちゃんが来てくれて・・・
蒼汰君はそこから変わり始めたの。毎日毎日けんちゃんの話しばっかりで、けんちゃんの事が大好き!って言ってた(笑)初めて父親に似た愛情を受けて、蒼汰君も成長したんだろうね。とにかく、今のあの子があるのはけんちゃんのおかげよ。」

⏰:09/10/07 14:48 📱:F905i 🆔:3KD2jHto


#76 [けん]
言葉が出てこない・・・



なんなんだろう?



この胸元を熱くさせるのは・・・



なんなんだろう?



嬉しいのか?


悲しいのか?


それとも怒りなのか?

⏰:09/10/07 14:52 📱:F905i 🆔:3KD2jHto


#77 [けん]
しばらく時間が空くので感想など頂ければ嬉しいです。感想板は下記です。
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4451/

⏰:09/10/07 14:54 📱:F905i 🆔:3KD2jHto


#78 [けん]
忘れようとしていた・・・


あの頃の記憶



先生の一言一言で・・・



鮮明に蘇ってくる・・・



蒼汰・・・

⏰:09/10/07 20:51 📱:F905i 🆔:3KD2jHto


#79 [けん]
これ以上、蒼汰の事を聞いてしまうと・・・



思い出してしまうと




またイチから出直しのような気がする・・・




わかってる



わかってるんだけど・・・

⏰:09/10/07 20:53 📱:F905i 🆔:3KD2jHto


#80 [けん]
それまで沈黙を保ってきた俺だったけど・・・




やっぱ我慢できない



俺は遂に重い口を開いた・・・

と、それは・・・
同時に・・・


今まで蒼汰への想いを閉じ込めていた・・・


重い扉を開くことになってしまった

⏰:09/10/08 22:21 📱:F905i 🆔:dYsy6OZs


#81 [けん]
「蒼汰は・・・蒼汰は元気にしてますか??」

先生は笑って答える
「もう、そりゃ元気元気!もう少し大人しくて丁度いいくらい(笑)」



そっか。。。
元気なら良かった



何たってかれこれ1年以上も顔を見てないから

⏰:09/10/08 22:26 📱:F905i 🆔:dYsy6OZs


#82 [けん]
「でもね・・・」


先生は続けて言う



「子供もバカじゃないからね。元気に振る舞うとお母さんや先生が安心する事をわかってるの。だから、あの蒼汰君の元気さは・・・蒼汰君なりに無理して頑張ってるのかもしれないね。」





どういう意味だ?

⏰:09/10/08 22:31 📱:F905i 🆔:dYsy6OZs


#83 [けん]
「蒼汰君の事をよく知ってるけんちゃんなら、わかるでしょ?」


「まぁ、ちょっとはわかりますが・・・でも、蒼汰はもう僕の事なんて忘れちゃってるんでしょうね(笑)」





俺は半ばヤケクソ気味にそう言った


すぐさま先生は答えた

⏰:09/10/08 22:35 📱:F905i 🆔:dYsy6OZs


#84 [けん]
「これはお母さんには話してないんだけどね・・・蒼汰君、未だにけんちゃんの話しをしてくるの。けんちゃんの車と同じや!とか、けんちゃんとここ行った!とか。
それに、お昼寝の時もよく・・・けんちゃんけんちゃんって寝言を言ってる。・・・だから、けんちゃんの事を忘れてるわけがないのよ!」




この話しを聞いて・・・

俺の中の何かがハジけた

⏰:09/10/08 22:53 📱:F905i 🆔:dYsy6OZs


#85 [けん]
蒼汰に会いたい



会って、もう一度・・・




もう一度、抱きしめたい



もう一度、蒼汰の重みを感じたい

⏰:09/10/08 23:17 📱:F905i 🆔:dYsy6OZs


#86 [けん]
離れ離れになって1年



長い長いトンネルを抜け出すため、前へと歩いてきた



光りが差し込む出口は、もう目の前だった




でも、気付けば・・・


また入口に戻ってきた

⏰:09/10/08 23:20 📱:F905i 🆔:dYsy6OZs


#87 [けん]
絵美への気持ちは、確かに薄れてきている



今、俺が1番好きな女性は・・・エリちゃんだ



エリちゃんで間違いない



でも、1番大切なのは・・・

蒼汰なんだよな・・・

⏰:09/10/08 23:27 📱:F905i 🆔:dYsy6OZs


#88 [けん]
ただ単に物事を美化している・・・いや、美化し過ぎているのかもしれない


俺の蒼汰への気持ちは



偽善という醜い物に覆われた「タテマエ」なのかもしれない



その答えは俺を含めた、誰にもわからない・・・

⏰:09/10/09 21:13 📱:F905i 🆔:xSi1DDXk


#89 [けん]
正直言って・・・



こんな自分が嫌になる




いつまでも・・・
過去に縛られ、迷路を彷徨う、でも偽善なのかもしれない、そんな自分がとても嫌になるんだ




この日、改めて自分が嫌になった

⏰:09/10/09 21:17 📱:F905i 🆔:xSi1DDXk


#90 [けん]
「お疲れ様でしたー!」






俺にとって、短いようで長い時間が終わった




今日ここに来るまでは、こんな気持ちになるなんて想像もしていなかった

⏰:09/10/12 13:32 📱:F905i 🆔:cIb25zXM


#91 [けん]
帰り道へと車を走らせていると、携帯が未読メールでチカチカと光っているのに気付いた





エリちゃんかな・・・





メールを開くと、案の定エリちゃんからだった

⏰:09/10/12 13:34 📱:F905i 🆔:cIb25zXM


#92 [けん]
【まだバレーしてるの?連絡ないからちょっと不安になっちゃった】




・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・




俺はパタンッと、そのまま携帯を閉じた

⏰:09/10/12 13:36 📱:F905i 🆔:cIb25zXM


#93 [けん]
別に無視をしようと思ったわけじゃなかった



なんていうか、
その時は・・・



エリちゃんの事を考えたくなかった



1人にして欲しかっただけなんだ・・・

⏰:09/10/12 13:39 📱:F905i 🆔:cIb25zXM


#94 [けん]
今から野球なんで、その間に是非ご感想など下さい
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4451/

⏰:09/10/12 13:41 📱:F905i 🆔:cIb25zXM


#95 [けん]
その後も、エリちゃんからのメールは続いた


【ほんまに連絡ないの心配やねんけど!】


【私、なんか怒らせた?】


【どうして無視するの?】



あまりにもヒドすぎると思ったから、返事を出す事にした

⏰:09/10/13 12:16 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#96 [けん]
【ゴメンゴメン!携帯が壊れてて・・・もう直したから大丈夫!】


バレーの日から、2日経って・・・そう送った



エリちゃんは、安心したのか、いつもより派手なメールを返してきた



そして・・・

⏰:09/10/13 12:18 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#97 [けん]
【けんちゃん・・・寂しかったからけんちゃんにめっちゃ会いたくなった。。。今週末とか会えないかな?】




俺が、もっとも恐れていたこと・・・



できるなら、このままエリちゃんとは会わない方がよかった

⏰:09/10/13 12:21 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#98 [けん]
最低な男だ・・・



それはわかってる



でも、エリちゃんに会っても・・・蒼汰の事で頭がいっぱいで、きっとその時間は俺にとっても、エリちゃんにとっても・・・苦痛となるはず

⏰:09/10/13 12:23 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#99 [けん]
ったくバカだ



本当にそう思う



いつまでこんな事を繰り返すんだろう



絵美との再出発を拒んだのは俺


それなのに、またこうやって後悔してしまう

⏰:09/10/13 12:27 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


#100 [けん]
エリちゃんには
【ゴメン・・・会えない】と、だけメールをした




このメールで・・・俺の中では、もう終わったと思っていた



でも・・・



やっぱりエリちゃんの中では、終わっていなかった

⏰:09/10/13 12:31 📱:F905i 🆔:GFbEKJEA


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