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#711 [ゆうと]
「……………」

ユウキは何もしゃべらなくなった。

俺は間を置いて待ってみた。


「……………」

鼻をすする音しか聞こえない。

「ユウキ…どうした?」




「ユウト…落ち着いて聞いてな…上田さんな…昨日亡くなったんだ…」

⏰:09/11/13 10:59 📱:F902iS 🆔:/NJm.dew


#712 [ゆうと]
「え?何言ってんの…?」


胸がジワッと熱くなった…
何を言ってるか理解できない…
ユウキは「…亡くなった」と言った後、鼻をかみながら号泣しだした…

「ユウキ…今、言ったこと…嘘だよな?」

嘘だと言って笑ってくれ…
冗談きついぞ(笑)って言わせてくれ…

⏰:09/11/13 23:19 📱:F902iS 🆔:/NJm.dew


#713 [ゆうと]
電話の向こうでゴソゴソ聞こえる。

「ユウト?あたしだけど…」

「ミクさん…」

「ごめんね、いきなり…」

「ミクさん、ユウキが今言ったことって…嘘ですよね?」

「いや…嘘じゃないよ」

胸をかきむしられた気持ちになった…

⏰:09/11/13 23:22 📱:F902iS 🆔:/NJm.dew


#714 [ゆうと]
「昨日、仕事帰りにガードレールにね…車で突っ込んで…フロントガラス原型とどめてなくて…即死…」


「……嘘だ!あいつがそんな事故なんて起こすはずがない!絶対に嘘だ!」

「ユウト!嘘だったら、もっとまともな嘘ついてるわよ!頼むから落ち着いて聞いて…」

「絶対に嘘だ!ミクさん!嘘って言えよ!頼むから嘘だって言ってよ!」

⏰:09/11/13 23:30 📱:F902iS 🆔:/NJm.dew


#715 [ゆうと]
「ユウト!お願いだから…落ち着いてよ…」

ミクさんも泣いている。

「…ミクさん…ミクさんは今…どこにいるんですか?」

「アヤの実家」

「…A県?ってこと?」

「そうだよ…監督と、あたしらの代の女バスと、男バスの代表だけ来たんだ…」

⏰:09/11/13 23:36 📱:F902iS 🆔:/NJm.dew


#716 [ゆうと]
「……………」

彩乃…
もうこの世にいないってこと…?
もう二度と会えないってこと…?

でも、まだ半信半疑だ…自分の目で確かめてもいないのに、そんなこと認められるわけないだろ!

「ミクさん…1回…電話切っていいすか?」

「なんで?」

「行きます、A県…」

⏰:09/11/13 23:40 📱:F902iS 🆔:/NJm.dew


#717 [ゆうと]
A県とか、まったく知らない地だ…
遠征とかで行ったくらいだ。
土地勘もないし、地理力0の俺だけど…


でも、今は行かなきゃ…

嘘だってこと証明しなきゃ…


俺は会社の休みをとって、仕事に行く時と逆の電車に乗った…

⏰:09/11/14 00:41 📱:F902iS 🆔:SsIHbRfA


#718 [ゆうと]
財布とケータイだけを持って、飛び出してきた…

駅に着くたびに、ミクさんにメールして場所を聞く。
ホームに着いたら、乗り換えで新幹線に乗る…
到着したら、また乗り換えで電車に乗る…

半日はかかった…
俺んとこが田舎だから、交通の便が不便なんだ…
でも、放心状態だったのかな…?
あっという間にA県に着いた気がする…

⏰:09/11/14 00:48 📱:F902iS 🆔:SsIHbRfA


#719 [ゆうと]
でも、あいつの家がどこか分からない…

ミクさんが目印の店を教えてくれた。
猛ダッシュで向かった…
気が狂ったかのように足が動く…
涙は出ない…
なんで…?
俺の中のあいつは、まだ生きてるから…



もうすぐだ…

黒いスーツ姿のミクさんが見えた…

⏰:09/11/14 00:52 📱:F902iS 🆔:SsIHbRfA


#720 [ゆうと]
「ユウト!」

無表情のミクさんが手を振る。
ガクガクの足でミクさんに近づいた。

「あんた…よくここが分かったね」

「なんとなく…勘で…」
息が苦しい…

「彩乃は?」

「…………こっち」

ミクさんについて行く。約10分間、無言…
そして、俺は足が止まった…

⏰:09/11/14 00:57 📱:F902iS 🆔:SsIHbRfA


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