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#1 [ゆうと]
お前は恋に恋するタイプ…
そんなことを言われたのはつい最近だ。
ショックだった。
「そんなんで自分の女守れるわきゃねーだろこの芋野郎!」
そう言い返してやったが、せせら笑われた。
:09/10/31 01:59
:F902iS
:DINsBX2g
#2 [ゆうと]
俺は今年で21歳になった小林 佑翔(こばやし ゆうと)※漢字違うけど本名
恋に恋するヤツ発言をしたのは俺の親友・ユウキ。
ユウキの言葉にカチンときた。
でも、俺の過去の恋愛を巡っていくと、確かにそうかもしれないって思うようになった。
:09/10/31 02:07
:F902iS
:DINsBX2g
#3 [ゆうと]
───2年前───
当時、俺は18歳だった。
高校卒業後、大学という次のステップが待っていた。
俺は頭のいい方じゃない。むしろパッパラパーだ。因数分解なんてこの世のものじゃないし、サイン・コサイン・タンジェントなんて小島よしお並にどうでもいい…
:09/10/31 02:13
:F902iS
:DINsBX2g
#4 [ゆうと]
俺はガキンチョの頃からバスケット大好き人間だった。
三度の飯よりバスケ…
頭パッパラパーな俺が大学に入学できるのは、バスケットがあったから…
バスケのスキルはそこそこだったし、それなりの結果出してたから推薦をもらえた。
K大学に入学が決まり、入学までの約1ヶ月はとことん遊びまくろう♪
そう考えていた。
:09/10/31 02:20
:F902iS
:DINsBX2g
#5 [ゆうと]
2月…
「3月から入寮なので、よろしくお願いします」
そんな通知が送られてきた。
母は、
「え〜?入寮3月…3日?」
と、あたふたしている。
通知を読み、幾度となくマスオさん混じりの「え〜?」を連呼する母を見て、俺はクスクス笑っていた。
「ユウト!あんた3月には入寮だって…もう1ヶ月もないよ」
「クスクス…ゴホン!…あぁ、うん」
俺は力なく答えた。
:09/10/31 02:29
:F902iS
:DINsBX2g
#6 [ゆうと]
決まったもんは仕方ない…
よっしゃ!
準備しましょか!
3月1日に卒業式…
その2日後には、もうK大学(以下、K大)の寮に入るんだ…
ワクワクドキドキする反面、緊張でプルプルワナワナしていた俺だったが…
そうだ!
ユウキも一緒だから頑張れる!
そう!
ユウキと俺は同じ大学に入学が決まっていたのだ。
:09/10/31 02:36
:F902iS
:DINsBX2g
#7 [ゆうと]
そして迎えた3月3日…
入寮に向けて引っ越しを始めた。
父さん、母さんは忙しい中、俺の引っ越しのために仕事を休んで手伝ってくれた。
はるばるとK大まで…
父「いい男になれよ」
母「辛くなったらいつでも呼ぶんだよ」
そう言うと、母さんを乗せた父さんの運転する車は見えなくなった。
見えなくなった瞬間、胸がジーンってなって寂しさを感じた。
お泊まり保育以上の寂しさだった。
:09/10/31 02:46
:F902iS
:DINsBX2g
#8 [ゆうと]
そんな寂しさは、約3分後には忘れられることになる。
「引っ越し終わった?」
ユウキが部屋に入ってきた。
「あ〜、まだ細々してるヤツ片付けないと…ってかお前、何ニヤニヤしてるん?」
「いい事聞いたんだぁ♪」
「何?何?」
「あのね、この寮の隣、今工事中じゃん?何ができると思う?」
「…コンビニ?知らん」
「女子バスケ部の寮だよ」
:09/10/31 02:59
:F902iS
:DINsBX2g
#9 [ゆうと]
「えぇ〜?」
驚いた。
俺もマスオさんになっていた。
やっぱり俺って母さんの息子なんだな…
「いいのかよ!男子寮の横に女子寮って…」
「なぁ。驚きだよな」
「ってか、K大に女子バスケ部ってあったんだ…」
「何言ってんだよ…女バスとか1部でバリバリじゃねーか。世間は男バスができたことにビックリしてるんだよ」
:09/10/31 03:08
:F902iS
:DINsBX2g
#10 [ゆうと]
(1部、2部…ってあって強いチームほど2部→1部って上がっていくわけです)
「知らなかった」
「ま、とりあえず頑張ろうな。あ!もうちょいしたらさ、吉野家行こうや♪腹減った」
ユウキのこのお誘いで、第1回目のすれ違いが生じることになる。
:09/10/31 03:17
:F902iS
:DINsBX2g
#11 [ゆうと]
(補足:男子バスケット部は俺らが第1期生です)
PM7:30〜
「吉野家ってこの近く?」
「うん。さっきここへ来る途中見つけた♪」
ユウキの地理力と勘はハンパじゃない。
俺とユウキはそれぞれのチャリに乗り、暗くて静かな道をチリンチリン鳴らしながら颯爽と駆け抜けた。
この季節の夜はまだ少し冷える。
俺はそんな季節がたまらなく好きだ。
すると…
:09/10/31 03:30
:F902iS
:DINsBX2g
#12 [ゆうと]
蛇行しながらこちらへやってくる2台のチャリ族発見。
いかにも『なんかスポーツやってます』的な格好をした女2人だった。
…それだけは覚えてる。
俺達は何も気にすることなく、そのチャリ2台とすれ違った。
向こうはコソコソ話しながらこちらを見ていたようだが…
とりあえず視線だけは感じていた。
:09/10/31 03:41
:F902iS
:DINsBX2g
#13 [ゆうと]
吉野家には30分ほどで着いた。
近くにあると言っていたのにだいぶかかったな。
牛丼を食べ→ダイソー→雑貨屋
の流れで、K市を満喫した。初めて見るK市は、俺の住んでいた町よりはるかに都会で、にぎやかで、明るかった。そんなK市を、俺は一目で好きになった。
帰宅…
明日は服屋に行こうとか、生活用品を見に行こうとか、ユウキとあれこれ約束してお互い部屋へと戻った。
:09/10/31 21:15
:F902iS
:DINsBX2g
#14 [ゆうと]
部屋へ戻り、残りの荷物を片付けた。
寮といっても個室だったから、1人暮らしのようなものだ。
ベッドの上に転がり、雑誌を読んでいた。
ピンポーン
呼び鈴が鳴り、ドアを開ける。
N県から来ていたアキヒロだ。アキヒロは馴れ馴れしいことで地元で有名だったようだ。
「名前アキヒロだっけ?入りなよ」
「おじゃま〜」
:09/10/31 21:26
:F902iS
:DINsBX2g
#15 [ゆうと]
「ちょっと散らかってるけど気にしないで!」
「大丈夫」
アキヒロはベッドにドカンと座り込んだ。
読んでいた雑誌がグシャッという音をたて、アキヒロの尻の餌食となった…
アキヒロはお構いなしにニヤニヤしながら口を開く。
「なんとかユウトだよね?俺人の名前覚えれないからさぁ(笑)」
「小林だよ」
そんな感じの会話が続き、話しているうちに仲良くなっていったっぽい。
:09/10/31 21:34
:F902iS
:DINsBX2g
#16 [ゆうと]
そして本題!
「あ!そうだ…さっき女バスの先輩が来たよ」
アキヒロがニヤニヤしながら話し出す。
「へぇ。何しに?」
「新しく出来る寮を見に来たんだって。あと5日くらいで完成だから下見に来たらしい」
そういえば…
「もしかしてバスケのスウェット着てた人?2人?」
:09/10/31 21:39
:F902iS
:DINsBX2g
#17 [ゆうと]
「そーそー。知ってんの?」
「あ、いや…さっきそこの道路でそれらしき2人組とすれ違ったから。でも顔は見えなかったよ」
「そうなんだ。1人可愛い人いたよ!」
アキヒロは嬉しそうに言った。
「なんていうか…可愛いけどドSって感じのさぁ(笑)俺Mだからああいう人好きかも(笑)」
アキヒロのニヤニヤは最高潮に達した。
:09/10/31 21:47
:F902iS
:DINsBX2g
#18 [ゆうと]
それからはアキヒロの今までの彼女の話だの、俺のタイプは…だの、過去の武勇伝だの、頼んでもいないことを延々と聞かされるハメになった。
アキヒロは背が高く、手足が長くてスタイルがいい。
ただ、顔がアンガールズの田中だけど…
アキヒロはしゃべり疲れたらしく、部屋へ戻っていった。
俺は踏み潰された雑誌を読んでいたんだが、その『女バスの可愛い人』という人物が気になり始めた。
:09/10/31 21:58
:F902iS
:DINsBX2g
#19 [ゆうと]
顔くらい見とけばよかったな…
ちょっとした後悔はあったものの、実際はまったく知らない人だから翌日には忘れていた。
K市に来て2日目…
昨日の約束通り、午前中にユウキとK市をぶらぶらした。
午後からは、男バスの新1年生全員でカラオケに行った。
新1年生は全員で8人。この8人だけでスタートするのだから、バスケをする上で多少難しい面がある。
そんな8人はすぐに仲良くなった。
:09/10/31 22:17
:F902iS
:DINsBX2g
#20 [ゆうと]
1日中遊ぶことは久しぶりだった。
明日からは練習が始まるんだ。
部屋に戻ってからは、荷物の中から練習着を引っ張り出すことに専念した。
ちゃんと片付けたつもりだったのに、どこに何があるのか分かんねぇ…
:09/10/31 22:23
:F902iS
:DINsBX2g
#21 [ゆうと]
その時だ。
外から話し声が聞こえてきた。
数人はいる。
アキヒロの調子こいてる時の甲高い笑い声、ユウキの声もする。その他数人はいたみたいだ。
寮周辺は静かなご近所…
その話し声がうるさかったのか、入浴後っぽい股引を履いたじいさんまでもが登場し、うるせー的なことをガミガミ言っている。
そのにぎやかな御一行は寮へと入ってきた。
:09/10/31 22:33
:F902iS
:DINsBX2g
#22 [ゆうと]
ピンポーン…
御一行が俺の部屋へ来たようだ。
ドアを開けると、
「起きてた〜?ユウト君」
アキヒロの様子がおかしい。1人でビール飲んでて酔っ払ったらしい。
おいこら未成年…
「ちょっ…お前酒くせーよ。ってか隣のじいさんキレてたじゃん」
「生きてるから大丈夫〜!あ、上田さん、こいつが小林ってやつです」
:09/10/31 22:41
:F902iS
:DINsBX2g
#23 [ゆうと]
上田さん…?
アキヒロの横に小柄な女性が立っている。
「K高の子だよね?ってか昨日自転車ですれ違ったみたいだね〜」
ニコニコして俺に話しかけてくる。
「K高知ってるんすか?」
「うん!バスケ部強かったじゃん(笑)」
(K高は俺の出身です。ゴチャゴチャしててすみません)
:09/10/31 22:48
:F902iS
:DINsBX2g
#24 [ゆうと]
「ってか、女バスにK高出身の子がいるからさ。後輩が来るっていうから見てみたいって思って♪」
初対面なのに照れることなく淡々と話す彼女の名前は『上田』というらしい。
上田 彩乃(うえだ あやの)
昨日アキヒロが言っていた『可愛い人』は、たぶんこの人だろうと予想がついた。
アキヒロの顔を見ると、酔いとは別に顔が赤くなっている。
それで確信がついた。
:09/10/31 22:54
:F902iS
:DINsBX2g
#25 [ゆうと]
御一行は俺の部屋に入ってきた。
軽く1時間はいろんな質問攻めに合ったと思う。
上田さんと一緒に来ていたもう1人の女バスの先輩は、ミクさんという人。
2人とも4年生だと言う。
アキヒロ、ユウキ、上田さん、ミクさん、俺の5人はすぐに仲良くなった。
:09/10/31 23:04
:F902iS
:DINsBX2g
#26 [ゆうと]
大学の寮生活は、高校の時よりはるかに自由が利く。
まだ入学はしていなかったが…ってか、まだK市に来て2日目なのだが、すべてが新鮮で楽しかった。
上田さん達は4年生ということで、俺達に比べてすべてがしっかりして見えた。
もっと仲良くなりたいな…
「ねぇ、そろそろ帰ろうか。マコちゃん待ってるよ」
:09/10/31 23:11
:F902iS
:DINsBX2g
#27 [ゆうと]
「…マコちゃん?」
アキヒロが目を丸くして聞く。
「うん。マコちゃん。アヤの彼氏」
ミクさんは上田さんのことを『アヤ』と呼ぶ。
「そうなんだ。…そりゃあ、彼氏いますよねぇ」
アキヒロは残念そうに笑いながら言う。もう酔いは覚めたみたいだ。
寮を出て少し行った所に1台の赤い車が停まっていた。
俺達に気付くと、『マコちゃん』はエンジンをかけた。
:09/10/31 23:16
:F902iS
:DINsBX2g
#28 [ゆうと]
「押しかけちゃってごめんね〜。楽しかった。ありがとう♪またね!」
上田さんは助手席に、ミクさんは後ろに乗り込んだ。
運転席の窓が開いた。
『マコちゃん』はニコッと笑い、頭をちょこんと下げた。
暗かったから顔はよく分からなかったけど、大人の男!っていうオーラは感じ取れた。
:09/10/31 23:20
:F902iS
:DINsBX2g
#29 [ゆうと]
俺は返す言葉がなくて、
「彼氏さんですよね?今度ドライブ連れて行ってくださいよ♪」
と言った。
『マコちゃん』は照れ臭そうに笑い、小さく頷いた。
上田さんも笑って
「今度ね♪」
なんて言ってた。
ユウキは
「その時は俺も!」
と言った。
アキヒロは引きつり笑いを演じていた。
:09/10/31 23:25
:F902iS
:DINsBX2g
#30 [ゆうと]
俺達は赤い車を見送った。
『マコちゃん』はクラクションを2回鳴らし、上田さん達2人は手を振ってくれた。
大学生の恋愛ってなんか大人だなぁ〜
なんて思ってた。
小学校の頃は恋愛なんか興味なし、中学校の頃は彼女との登下校、高校はいろいろ発展して〜…ってな感じで恋愛を経験してきた。
そんなものがちっぽけなものに思えたと同時に、今までの恋愛の価値観が子供に思えた。
:09/10/31 23:40
:F902iS
:DINsBX2g
#31 [ゆうと]
あのクールな感じの『マコちゃん』も、俺みたいな恋愛を経験してきたのだろうか…
俺も大人になれるのだろうか…
その一瞬で、いろんなことを考えた。
:09/10/31 23:45
:F902iS
:DINsBX2g
#32 [ゆうと]
翌日…
女バスが練習するコートの横で、8人の新生男バスは集合した。
監督の大川さんの指導の下でやっていく。
女バスはできたばかりの男バスに興味深々でこちらを見ていた。
:09/11/01 01:50
:F902iS
:1/hxFirQ
#33 [ゆうと]
練習が始まった。
個々のスキルを見せようと、みんな張り切っていた。
アキヒロは自分のバッシュの紐を踏んづけて転び、恥ずかしかったみたいでブルーになっていた。
そんなこんなで練習は終わった。
初日ということもあってかなり楽なメニューだった。
:09/11/01 01:54
:F902iS
:1/hxFirQ
#34 [ゆうと]
練習が終わったのは昼過ぎ…
春休みということもあり、大学内は静かだった。
めちゃくちゃ心地よい風が吹いていた。
綺麗なピンク色の桜の花びらが風に舞い、K大を明るく包み込んだ。
チャリで寮まで帰る。
坂道を一気にかけ降りると、去年まで見ていた桜の木とは違う桜の木に出会う。
K高内の桜は少なかった。
だから季節を感じる。…なんてことはなかった。今目の前にある桜の木は、圧倒的な存在感を感じさせてくれる。
:09/11/01 02:06
:F902iS
:1/hxFirQ
#35 [ゆうと]
ユウキとアキヒロ、もう1人男バスのリョータと俺の4人で昼からK市に遊びに行くことになった。
準備をして、バスに乗っていざ出陣!
TSUTAYAを発見した。しかもかなりデカい
俺の地元のTSUTAYAの10倍はある…
それほど俺の地元はショボかった…
バスを降りてTSUTAYAへ向かう。
「あれ?」
:09/11/01 02:16
:F902iS
:1/hxFirQ
#36 [ゆうと]
後ろから声がした。
振り向くと上田さんだった。
「あらー!4人で来たの?」
「はい…ってか、あれ?上田さん1人ですか?」
「いや、彼氏と」
「そうなんだ」
仲良しカップルなんだな…
「あの…彼氏さんって今…どこにいます?」
アキヒロは『マコちゃん』が気になって仕方がないようだ。
:09/11/01 02:22
:F902iS
:1/hxFirQ
#37 [ゆうと]
「ん?彼氏?たぶん雑誌のとこにいるよ」
アキヒロが顔をよく見てみたいと言う。
俺もこの前見た、あのクール&大人な『マコちゃん』がどんな人なのか気になっていたから見てみたかった。
「えー?彼氏見たいの?あんまりカッコよくないよ?」
「まっさかぁ!見るだけ見るだけ…」
「…あれ!」
上田さんの指差す方に後ろ姿の『マコちゃん』はいた。
:09/11/01 02:28
:F902iS
:1/hxFirQ
#38 [ゆうと]
買うものが決まったのか、ナイスタイミングで振り返り、こっちに近づいてくる。
手には雑誌を持ち、ポケットから財布を取り出した。
「…」
「…」
「…」
「…」
4人一緒に言葉を失った。
え?こいつが上田さんの彼氏?
え?この上田さんの?
↑たぶん、4人共通してこんなこと考えてたと思う。
:09/11/01 02:34
:F902iS
:1/hxFirQ
#39 [ゆうと]
上田彩乃さんは声は少しハスキー、小柄で、髪がサラサラで肩より長め、顔は広末涼子と北川景子を足して2で割ったような感じだ。
世間でいう美人の部類に入る。
俺が想像していた『マコちゃん』は音をたてて崩れていった。見事に期待を裏切ってくれた。
髪は無造作に伸びていて(決しておしゃれとは言えない)、目がシャキーンで、タラコ唇…
顔のこと抜きにしても、その容姿ば不潔"という印象が残った…
:09/11/01 02:45
:F902iS
:1/hxFirQ
#40 [ゆうと]
「アヤ、聞いて。最新刊出てたよ」
ヌメヌメした声で『マコちゃん』は話す。
「車のやつでしょ?よかったじゃん。買ってきなよ」
『マコちゃん』は嬉しそうにレジへ向かった。
おい…誰か1人くらい「かっこいいですね」とか言えや!
↑(4人共通の心の声)
「あたしの彼氏、車のことしか頭にないからね〜(笑)いっつもあんな本ばっか読んでるんだよ」
「あ…あはははは…」
↑(これが精一杯の返事)
:09/11/01 02:53
:F902iS
:1/hxFirQ
#41 [ゆうと]
「まだTSUTAYAん中見るの?」
上田さんは優しく聞いてくれた。
「いや…別に用事ないから次行こうかなぁ…って」
「そうなんだ。じゃあさ、みんなでマクドナルド行かない?マコがおごってくれるからさ(笑)車は頑張れば後ろに4人乗れるし(笑)」
空腹だった俺らは遠慮がちに、またはしめしめと言わんばかりに返事をして、マクドナルドに行くことになった。
アキヒロは乗り気じゃないけど…
:09/11/01 03:05
:F902iS
:1/hxFirQ
#42 [ゆうと]
会計を済ませた『マコちゃん』が戻ってきた。
「ごめんね、待った?」
「別にぃ。ねえ、この子達もさ、一緒にマクドナルド行きたいって」
「お!みんなで行こか」
「マコバイト代入ったんでしょ?」
「やられた(笑)俺がおごるから、みんな心配しなくていいよ」
わーい
↑(アキヒロ以外)
:09/11/01 03:11
:F902iS
:1/hxFirQ
#43 [ゆうと]
「じゃあ、後ろに乗って…乗り切るかな?」
「詰め込めば入る♪ごめんね、狭いけど(笑)」
『マコちゃん』と上田さんの会話は、どこかほんわかするものがある。
飾ってなくて、ものすごく自然で…
そう考えている時に、マコちゃんcarはエンストした。よく見ると、だいぶ前の型の車だ。
車の雑誌読んでるんじゃなかったんかい…
:09/11/01 03:18
:F902iS
:1/hxFirQ
#44 [ゆうと]
マクドナルド…
注文を終え、ハンバーガーやポテトを乗せたお盆を持って席に着く。
「今日、ミクさんは一緒じゃないんすか?」
ユウキが話を切り出す。
「ミクはバイトだよ」
ピリリリリリ…
「電話だ」
『マコちゃん』は席を立ち、外に出た。
「あの、上田さんと彼氏さんって付き合ってどれくらいなんすか?」
:09/11/01 03:26
:F902iS
:1/hxFirQ
#45 [ゆうと]
「今年で4年目だよ♪」
「4年?!長っ肇
「彼氏さんって何してる人なんすか?」
「マコはあたしと同じ学部だよ。クラスもずっと一緒なんだ」
「え?大学生?…あ、別にそういう意味じゃ…」
「あはは、よく言われる(笑)老けてるよね」
確かに三十路って感じの雰囲気を醸し出してる。アンバランスなカップルに見えるけど、実は調和が取れてるのかも…と思わせるくらい、お互いのことを理解してるようだ。
:09/11/01 03:33
:F902iS
:1/hxFirQ
#46 [ゆうと]
『マコちゃん』が戻ってきた。
上田さんの隣に座り、ハンバーガーを食べ始めた。
「あ、そうだ。アヤ、今日夜は拓弥達と飲み行くけどどうする?」
「あたし行かないよ。電話拓君から?」
「そう。Wデートしようぜみたいなこと言ってたよ。一緒行こ!」
「え〜?……すぐ帰るなら別にいいけど」
「んじゃ、7時に待ち合わせだから、ちょい前くらいに迎え行くよ」
:09/11/01 13:30
:F902iS
:1/hxFirQ
#47 [ゆうと]
「2人仲良いんすね〜」
ユウキがそう言うと、2人は照れくさそうに笑った。
同時に、アキヒロの中で何かがキレた。
「…すみません。ちょっとう○こしてきます」
と言い、立ち上がる。
「いちいち報告すんなよ(笑)」
みたいな会話でギャハハとなったけど、10分〜15分…
アキヒロは帰ってこない。
何かを察した俺は、こっそり抜け出して、アキヒロに電話をかけた。
:09/11/01 13:37
:F902iS
:1/hxFirQ
#48 [ゆうと]
プルルルルル…
プルルルルル…
プルルル…ガチャ
「…しもし?」
「もしもし?お前何してんの?」
「………」
「う○こじゃないんだろ?今どこだ?」
「……バス乗った」
「…は?なんで?帰ってんの?」
「ユウト後で俺の部屋来て。お前だけだぞ。他のやつは呼ばないでな」
電話が切れた。
:09/11/01 13:44
:F902iS
:1/hxFirQ
#49 [ゆうと]
俺は店の中へ戻った。
「アキヒロは?」
「…ああ。なんか猛烈に腹が痛くなったからって慌てて帰ったみたい(笑)昨日ビール大量に飲んで、めちゃくちゃ食べてたみたいだから(笑)心配かけてすみませんだって」
「そうなんだ。よかった」
上田さんがニッコリ笑った。
夕方…
『マコちゃん』と上田さんにお礼を言い、俺達3人はバスに乗り、寮へと戻った。
後から知ったことだけど、女バスの旧寮はK市内の街中にあったみたいだ。
:09/11/01 13:50
:F902iS
:1/hxFirQ
#50 [ゆうと]
約束通り、俺は1人でアキヒロの部屋に行った。アキヒロはベッドに転がり、お香を炊いていた。
「…急にどうした?上田さんの彼氏が原因か?なんか言われたん?」
アキヒロは座り、うつむいた。
「上田さん心配してたぞ」
「…俺さ、好きかも…上田さんのこと」
「…あのさ…上田さんに出会ってまだ3日目だよ?ってか、地質2日目だよ?」
:09/11/01 15:10
:F902iS
:1/hxFirQ
#51 [ゆうと]
やっぱりか…と言わんばかりに俺は話した。
俺の予想は的中した。
「あの男が羨ましいぜ。あんなに可愛い彼女捕まえてさ。あ〜ムカつく。なんであんなブサメンなんかが…」
「でもさ、人の良さそうな感じはしたよな?なんか大人の恋愛って感じで…」
「…お前それ本気で言ってんの?あんなナヨナヨしてて、デレデレした不潔男が?信じらんねー」
:09/11/01 15:22
:F902iS
:1/hxFirQ
#52 [ゆうと]
「確かにカッコよくもなんともないけど、上田さんとめちゃくちゃ仲良しだったじゃん。4年も続くワケだわな」
「仲良しなのは分かってるよ。だからムカつくんだよ」
「アキヒロは上田さんのどこを好きになったの?」
「笑顔、優しさ、可愛さ、あのドSっぽいところ//」
さっきの半泣きだった顔は打って変わってニヤニヤしだした。
:09/11/01 15:40
:F902iS
:1/hxFirQ
#53 [ゆうと]
「まぁ、頑張れよ…」
「冷たいな…あ、そうだ。ユウト上田さんのメルアド分かる?」
「分かんない」
「なら教えとくからさ。上田さんとメールしてみてよ」
「なんで俺が?!」
「いいじゃん。上田さんとお前も仲良くなれば、いろいろ…ね♪」
「ね♪ってなんだよ、ね♪って…」
:09/11/01 16:20
:F902iS
:1/hxFirQ
#54 [ゆうと]
アキヒロの考えは、つまりこんなもんだ…
俺が上田さんとアキヒロの繋ぎ役…中間的存在になってくれってことだろう…
アキヒロから上田さんのアドレスを聞き、部屋に戻ってからメールを送った。
:09/11/01 16:25
:F902iS
:1/hxFirQ
#55 [ゆうと]
俺のメール内容↓
「こんばんは。K高出身の小林佑翔です。今日はありがとうございました」
数分もしないうちに返事が返ってきた。
「お疲れ様♪今日は楽しかったよぉ!また行こうね」
そんなこんなでやり取りが続き、また1日が終わった。
:09/11/01 16:33
:F902iS
:1/hxFirQ
#56 [ゆうと]
翌日も午前中に練習があった。
体育館が片面しか使えない関係で、男女混合で練習をすることになった。
みんなの視線は、ユウキと俺とリョータに集まった。
ユウキと俺は高校からずっと一緒にやってきてたからコンビplayが炸裂し、俺とリョータ、ユウキとリョータの息もピッタリだった。
歓声が起こることが嬉しかったのだが…
:09/11/01 16:43
:F902iS
:1/hxFirQ
#57 [ゆうと]
上田さんの登場だ。
昨日の笑顔を感じさせない、真剣な表情でボールを持った。
そして、周りに的確な指示を出す。
小柄な上田さんはポイントガードだ。
(180pの俺はフォワード)
ナイスplayが出ると、上田さんは笑顔になる。
ミスをしても、ごめーんと言いながら笑っている。
昨日はそこまで思わなかったが、アキヒロの言う通り、上田さんの笑顔はめちゃくちゃ可愛かった。
:09/11/01 16:58
:F902iS
:1/hxFirQ
#58 [ゆうと]
193pのアキヒロは、1人ずば抜けて背が高いから目立つ。
アキヒロも気合いを入れてplayしている。
練習を通して、男女仲良くなっていった。
3時間の練習は、あっという間に終わった。
:09/11/01 17:03
:F902iS
:1/hxFirQ
#59 [ゆうと]
女バスの新1年生とも仲良くなった。
特にアキナとチヒロという子達とは、よく絡むようになった。
仲良くなったその日に、ユウキ、俺、アキナとチヒロの4人で昼飯を食べに行った。
話が合うことから、まったく気を遣わない友達になっていくことになる。
:09/11/01 17:19
:F902iS
:1/hxFirQ
#60 [ゆうと]
学生は大金は持っていない。
だから安くで長居できるファミレスに入った。
地元のこと、これからのことで話が盛り上がってきた時、
「ねぇ、男バスの土井君(アキヒロ)ってさ、彩乃さんのこと好きでしょ」
チヒロがパスタをフォークにクルクルに巻きつけながら言った。
:09/11/01 17:32
:F902iS
:1/hxFirQ
#61 [ゆうと]
「なんで?」
「だって〜…しつこいくらい彩乃さんにメール送ってるみたいだし、私やアキナにも彩乃さんのこと教えてってしつこいんだもん」
「チー(チヒロ)にきたメールすごかったよね。彩乃さんの細かいプロフィール知りたいからって出身地とか実家の住所とか電話番号聞いといてって…」
「…マジかよ」
ユウキは苦笑いでドリンクを飲んでいた。
俺は昨日、アキヒロに上田さんのこと好き発言を聞いたばかりだ。
しかも、誰にも言わないでくれとあれほど念を押されたのに…
:09/11/01 23:05
:F902iS
:1/hxFirQ
#62 [ゆうと]
あれから5日後…
隣の女子寮が完成した。明日には全員寮に移動してくるみたいだ。
上田さんとのメールは、毎日の俺の日課になっていた。
恋愛感情とかまったくなしの、普通のメール。
「明日引っ越しだよぉ。大変だぁ…4年生から順番に荷物入れていくみたい。…そこでユウト君にお願いなんだけど…」
:09/11/01 23:11
:F902iS
:1/hxFirQ
#63 [ゆうと]
「なんですか?」
「明日の引っ越し手伝ってもらいたいなぁ〜って思って(笑)」
あれ?
アキヒロが上田さんの手伝いするって言ってたのに…
しかもかなり張り切って…
「俺は全然構わないけど、アキヒロが上田さんの手伝いするって…」
:09/11/01 23:14
:F902iS
:1/hxFirQ
#64 [ゆうと]
電話がきた。上田さんからだ…
「もしもし?」
「もしもしユウト君?あたしだけど…」
「あぁ、はい。お疲れ様です」
「お疲れ様♪明日の…さ、引っ越しのことなんだけど…」
:09/11/01 23:20
:F902iS
:1/hxFirQ
#65 [ゆうと]
「はい、なんかアキヒロが上田さんの手伝いするんだ!ってめちゃくちゃ張り切ってましたよ。明日に備えてもう寝たみたいだし…」
「だから電話しても出ないんだ…困ったなぁ…」
「起こしましょうか?ってか、なんかあったんすか?」
:09/11/01 23:23
:F902iS
:1/hxFirQ
#66 [ゆうと]
「あ、起こさなくていいよ。いやね、最近ちょっと土井君が、恐いっていうかなんていうか…」
アキナとチヒロが言っていたことだ。
「あぁ、ちょろっとは聞いてるけど…」
「メール返さないことがあったのね…そしたら土井君から鬼のようにメールとか電話がかかってきて…」
どうやらアキヒロの行動は、どんどんエスカレートしてきているようだ。
:09/11/01 23:36
:F902iS
:1/hxFirQ
#67 [ゆうと]
「げ…マジすか?じゃあ明日はどうするんすか?」
「ん〜…だから明日はマコに手伝ってもらうからって断ろうと思ったのね…」
「マコさんが来たらアキヒロ何するか分かんないっすよ。それに、マコさん見ると変な刺激になるかもしれないし…」
「やっぱりぃ?どぉしよ…」
:09/11/01 23:41
:F902iS
:1/hxFirQ
#68 [ゆうと]
「じゃあ、明日は俺とユウキで仕事振り分けてやりますよ」
「どういう意味?」
「とりあえず、明日の引っ越しの時に分かりますから。10時には荷物がこっちに届くんすよね?だったら、10時に入居する部屋で待っててください。他の先輩にも、そうやって伝えててください」
:09/11/01 23:45
:F902iS
:1/hxFirQ
#69 [ゆうと]
「よく分かんないけど、まぁいいや♪じゃ、明日お願いね」
「了解です。じゃ、おやすみなさい」
電話を切り、俺はユウキと明日の作戦を考えることにした。
そして翌日10時…
先に4年生が到着して、それぞれの部屋に入っていった。
:09/11/01 23:48
:F902iS
:1/hxFirQ
#70 [ゆうと]
続いて、荷物を載せたトラックが到着した。
アキヒロが『上田』と書かれたダンボールを探し始める。
「んじゃ、仕事振り分けるね。AグループとBグループに分けてるからそれ通りに…」
「は?何それ。グループとかあんの?」
アキヒロはやっぱり食いついてきた。
「うん。Aはアキヒロ、リョータ、ケンタロウ、コウイチのデカ組ね。Bがシュン、ヒロユキ、俺とユウキのチビ組」
:09/11/01 23:57
:F902iS
:1/hxFirQ
#71 [我輩は匿名である]
「テキトーにやりゃあいいじゃん。いちいちグループとかだりぃよ」
案の定、アキヒロはキレだした。
「チビ組が荷物運んだ方が要領いいかもな。だってデッカいのとちっちゃいのがゴチャゴチャしてたら正直ダルいし、出入りがコンパクトでスムーズに行くかも」
コウイチが意見を出してくれた。この一言に、かなり救われたな…
:09/11/02 00:08
:F902iS
:M91w052E
#72 [ゆうと]
↑(ハンネ抜けてた)
アキヒロはぶつぶ文句を言っていたが、さすがに折れたみたいでトラックの荷台へと乗り、ダンボールを降ろす作業に入った。
俺とユウキの勝手な意見に何も文句を言わず、作業してくれた5人には本当に悪いなぁと思いながらも、心の中でありがとうをつぶやいた。
:09/11/02 00:13
:F902iS
:M91w052E
#73 [ゆうと]
チビ組の俺ら4人は、降ろされたダンボールを受け取っては運び、受け取っては運びの作業を繰り返し行った。
グループ分けしたのはいいけど、実際はこっちの作業の方がキツい。
それから何時間経っただろうか…
最後の新1年生の分まですべて終わった頃は、みんなクタクタになっていた。
:09/11/02 00:18
:F902iS
:M91w052E
#74 [ゆうと]
女バスの寮に電気が灯る。
それだけで、暗くて静かなこの辺りが一気に明るくなったように感じる。
引っ越しが全部終わり、女バスからお礼のメールが数件届いた。
一件一件見ていると、誰かが俺の部屋の呼び鈴を鳴らした。
:09/11/02 00:23
:F902iS
:M91w052E
#75 [ゆうと]
ガチャッ…
そこにはアキナが立っていた。
「おう!アキナ」
「お疲れ様!今日はありがとうね」
「いえいえ♪んで、どうした?」
「もう晩ご飯食べたかなぁって思って」
「まだだよ。今作ろうかコンビニ行こうか迷ってたところ」
「ホント?ねえ、じゃあ食べに行かない?あたしもまだ食べてないんだ」
「いいね。じゃあちょっと待ってて」
:09/11/02 00:29
:F902iS
:M91w052E
#76 [ゆうと]
パーカーをはおって準備をする。
電話が鳴った。
上田さんだ。
「もしもし?」
「あ、ユウト君?今日ありがとうね。めちゃくちゃ助かった♪」
「いえいえ。もう荷物片付きました?」
「あとちょっと残ってるくらいかな。…今暇?」
「いやぁ…ちょっと今から外行ってきます」
「そうなんだ。ユウキ君とかと一緒に?」
:09/11/02 00:34
:F902iS
:M91w052E
#77 [ゆうと]
「いや、今日はユウキは一緒じゃないっすよ」
「そうなんだ。誰と行くのぉ?」
「アキナです。女バスの」「…そっか。じゃあいいや。またね」
プツッ
あれ?
上田さんの様子がなんかおかしい。
ま、いっか。
ケータイをポケットにしまい、鍵をかけた。
「ごめん、行こ」
:09/11/02 00:39
:F902iS
:M91w052E
#78 [ゆうと]
「ここは美味しいって評判だよ!」
アキナが自信満々に紹介してくれた店は洋食屋だった。
ちょっとオシャレな店だったけど、俺もアキナも構わずバスケの格好…スウェットで入店した。
パスタやペンネグラタンやらパンやらサラダやらデザートが出てきた。
コース料理を頼んだからテーブルにはVIP料理が並んだ。
:09/11/02 00:47
:F902iS
:M91w052E
#79 [ゆうと]
アキナは整った顔立ちだ。鼻筋がスッと通ってて、綺麗な二重。
だからこういうコース料理なんかを食べてると、どこかの国のお姫様みたいだ(スウェットだけど)
「あ!このグラタンめちゃくちゃウマい!」
「でしょ?チーズが一級品らしいよ。あたしもここに来た時はこのグラタン目当てって言っても過言じゃないな〜」
:09/11/02 00:55
:F902iS
:M91w052E
#80 [ゆうと]
完食し、しばらく雑談タイムに入った。
「そろそろ帰ろっか」
レジに向かい、俺はポケットから財布を取り出した。
「あ!いいってユウト君!」
「なんで?俺が出すよ。いい店紹介してもらったんだから」
「何言ってんの。引っ越しのお礼だよ。だから今日ここに来たんだよ」
:09/11/02 01:02
:F902iS
:M91w052E
#81 [ゆうと]
「何言っ…バカ。いいよ気持ちだけで。じゃあ割り勘にしよ」
「ほんの気持ちだから。お願い!今日だけ!お礼させて…ね?」
そう言うとアキナは会計を済ませ、俺の背中を押して外に出た。
「なんか…ごめんな」
「違うのよ。ほんのお礼だから」
「じゃあお言葉に甘えて…ごちそうさまでした」
「美味しかったでしょ?」
「そりゃあもう…」
:09/11/02 01:08
:F902iS
:M91w052E
#82 [ゆうと]
「よかった!」
アキナはニッコリ笑った。
そりゃあもう、眩しい笑顔でしたわ。
「帰る?どっか寄る?」
「DVD借りたいんだよね。明日の夜女バスで上映会やるんだ」
「へぇ〜。楽しそう」
「ユウト君もおいでよ。なんなら加藤君(ユウキの名字)とかも誘ってさ」
「行く行く!んで何借りるの?」
「ん?ソウ3」
:09/11/02 01:15
:F902iS
:M91w052E
#83 [ゆうと]
「ソウ3?げ…あのグロいやつだろ?」
「そうだよ。2見た人多かったから3見ようってなったんだ♪あれ?ユウト君そういうの苦手?」
「い、いや。苦手じゃないよ」
「じゃあ明日一緒に見ようね!TSUTAYAは遠いからゲオ行こ♪」
…そんなこんなで帰宅。
:09/11/02 01:20
:F902iS
:M91w052E
#84 [ゆうと]
アキナも自分の部屋に戻っていった。
俺も部屋に戻り、風呂入ってからベッドに転がりこみ、爆睡した。
今日はとにかく疲れた。
また明日練習がある。
あ、準備してない…
まぁ、いっか…
:09/11/02 01:25
:F902iS
:M91w052E
#85 [ゆうと]
翌日も午前中に練習があった。
今日はコートが一面使えるから、男女別々。
練習前…
体育館の入り口で上田さんに会った。
「おはようございます♪」
「あ…おはよ」
ニコリとはしたものの、フイッと顔をそむけられ、小走りで先に体育館に入っていった。
:09/11/02 01:30
:F902iS
:M91w052E
#86 [ゆうと]
あれ…?
俺…なんかやらかしたっけ?
いつもの上田さんじゃない…
まぁいいや。後で部屋行ってみよ!
特に気にせず、練習に取り組んだ。
今日は、昨日のグラタン率いるコース料理でパワー全開だ!
シュートが面白いくらい入る入る♪
:09/11/02 01:34
:F902iS
:M91w052E
#87 [ゆうと]
そして練習終了後…
「上田さん!」
「ああ、ユウト君」
「今日なんか…元気ないっすね」
「そんなことないよ」
「そうすか?あ!あとで部屋行っていいですか?初女子寮ってことで上田さんの部屋見てみたいし(笑)」
:09/11/02 01:38
:F902iS
:M91w052E
#88 [ゆうと]
「…ごめん。今日これからマコと会う約束してるから…」
「え?あ…そうなんだ。じゃあ、しょうがないな」
俺はキョドりながら笑って答えた。
上田さんも笑っていた。でも、なんかぎこちない笑顔…
体育館からアキナが出てきた。
「あ、ユウト君!」
:09/11/02 01:44
:F902iS
:M91w052E
#89 [ゆうと]
「アキナ」
「お疲れ〜♪ユウト君、今日調子よかったでしょ。シュートばんばん決めてたね♪」
「うん」
「シュート決まった時ユウト君ニヤニヤしてたよ。それ見てあたしが笑ってしまったし(笑)」
「うそ…俺ニヤニヤしてた?キモッ」
「ウケる(笑)」
:09/11/02 01:49
:F902iS
:M91w052E
#90 [ゆうと]
アキナの弾丸トークに耳を傾けながら横を見た。
上田さんがいない…
いつもの上田さんなら、ノリがよくて一緒に笑ってるはずなのに…
夜にでも上田さんの部屋に行ってみよう。
モヤモヤしたままじゃ、なんか落ち着かない。
帰りはユウキとアキヒロにDVD上映会の話をしながら帰った。
:09/11/02 01:54
:F902iS
:M91w052E
#91 [ゆうと]
部屋に戻り、洗濯機を回す。
呼び鈴も鳴らさず、アキヒロが入ってきた。
「聞いて。昨日から上田さんまったく返信くれないんだけど…」
「疲れてたんじゃね?」
「しかも今日とか、かなり不機嫌だったし…どうしたんだろ」
やっぱり不機嫌だったんだ…
しかも昨日の夜から…
やっぱり何かあったんだ。
:09/11/02 02:00
:F902iS
:M91w052E
#92 [ゆうと]
昼からの上映会には、俺とユウキとアキヒロが参加した。
要するに、いつものメンバーだ。
なんかこの3人以外、基本的におとなしいヤツばかりだ。
初めての女子寮は、新築のいい匂いがした。
上映会はアキナの部屋で行われた。
気が付けば、隣には常にアキナがいたな…
:09/11/02 02:05
:F902iS
:M91w052E
#93 [ゆうと]
そして、気が付けばアキナは俺のことを『ユウト』と呼んでいた。
ソウ3を見ている時も、終わった後も、アキナは隣にいた。
それがごく自然で、当たり前のようになっていた。
:09/11/02 02:08
:F902iS
:M91w052E
#94 [ゆうと]
夜…
俺は近くの自販機にジュースを買いに行った。
すると、ちょっと先の方でオンボロの赤い車が停まった。
見たことあるかも…
『マコちゃん』carだ…
上田さんが降りてきた。『マコちゃん』がバイバイと言ってもそっけない態度で、寮へと入っていった。
:09/11/02 02:13
:F902iS
:M91w052E
#95 [ゆうと]
『マコちゃん』carが俺の方へ近づいてきた。
俺に気付いた『マコちゃん』は覚えていたのか、手を振ってきた。
暗がりでキュピーンと光る黒縁メガネは『マコちゃん』を、より一層おっさん化させる不気味なアイテムとなっていた。
お世辞にも、似合ってるとは言えない…
:09/11/02 02:16
:F902iS
:M91w052E
#96 [ゆうと]
『マコちゃん』carは、そのまま大きな通りまで出ていった。
俺は冷たいジュースを片手に、意味もなく『マコちゃん』を見送った。
…上田さん帰ってきたんだ。
とりあえず部屋に戻ろう。
:09/11/02 02:44
:F902iS
:M91w052E
#97 [ゆうと]
「お疲れ様です。今から部屋行っていいですか?」
メールを送った。
10分しても返ってこない…
20分経ったのに返ってこない…
電話をかけた。
電話も出ない。
ヤバい…
俺本当になんかやらかしたのかも…
:09/11/02 02:51
:F902iS
:M91w052E
#98 [ゆうと]
仕方ない…
会いに行ってみよう…
上田さんの部屋は102号室。
それだけを頼りに女子寮へ向かった。
ピンポーン…
しーん…
:09/11/02 02:55
:F902iS
:M91w052E
#99 [ゆうと]
ヤバい…
これはヤバいぞ…
本格的にヤバい…
リアルにヤバい…
今までの俺の行動を思い返してみたけど、これといった原因は見当たらない…
一体どうして…?
♪♪♪♪
ケータイが鳴った。
電話…上田さんだ…
「あの…もしもし?」
:09/11/02 02:58
:F902iS
:M91w052E
#100 [ゆうと]
「もしもし?」
「あの…すみません。何度も…」
「ああ、ごめんね。お風呂入ってたから…」
よかった…
風呂だったんだ…
「そうですか。あの…今部屋の前にいます」
「誰の?」
「上田さんの」
:09/11/02 03:01
:F902iS
:M91w052E
#101 [ゆうと]
:09/11/02 03:04
:F902iS
:M91w052E
#102 [ゆうと]
電話が切れ、鍵をガチャガチャとあける音が聞こえてきた。
「…ユウト君!びっくりした」
「すみません(笑)今、大丈夫ですか?」
「…うん。どうぞ…」
「お邪魔します!」
:09/11/02 03:46
:F902iS
:M91w052E
#103 [ゆうと]
部屋の中は、ダンボールが数個はあったもののスッキリと片付いていた。
そして、新築の匂い…
上田さんの部屋は、赤メインのインテリアが多かった。
赤いテーブルの上には、学校の教科書やレポート用紙が置かれている。
:09/11/02 03:52
:F902iS
:M91w052E
#104 [ゆうと]
「キレイな部屋っすね」
「そうかな、ありがと」
「赤好きなんですか?」
「なんか自然と赤が揃ってた(笑)あ、適当に座ってね」
「失礼します」
:09/11/02 03:55
:F902iS
:M91w052E
#105 [ゆうと]
上田さんはキッチンへ行った。
俺は部屋を見渡した。
『マコちゃん』との2ショットの写真が3枚ほど飾られている。
今より少し髪の短い上田さんと、日焼けして今より少し肌の黒い『マコちゃん』が、笑って一緒にポーズを取っている。
この部屋にアキヒロが来たら大変なことになるだろうなぁ…と思いながら俺は写真を見つめた。
:09/11/02 04:02
:F902iS
:M91w052E
#106 [ゆうと]
上田さんが戻ってきた。
「ごめんね、烏龍茶しかなかった。よかったら飲んでね」
「あ、ありがとうございます」
俺は烏龍茶を一口飲み、フーッと呼吸をして、話を切り出した。
「あの…上田さん」
「ん?」
:09/11/02 04:05
:F902iS
:M91w052E
#107 [ゆうと]
「なんていうか…その…俺…何かしました?」
「え?」
「なんつーか…今日とかほら…上田さん、元気ないですねみたいなこと言ったじゃないすか…」
「うん…で?」
「…そういうのが嫌とか…じゃないんですか?」
「そういうのってどういうの?」
「いや、だから…」
:09/11/02 04:10
:F902iS
:M91w052E
#108 [ゆうと]
なんと説明したらいいのやら…
テンパる俺に、ついに上田さんから質問がきた。
「じゃあ、ちょっと聞くけど、ユウト君ってさ…」
「はい…」
「人の名前呼ぶ時、なんか使い分けてんの?」
「はいぃ?」
:09/11/02 04:15
:F902iS
:M91w052E
#109 [ゆうと]
「ほら…だってユウト君さ、みんなには呼び捨てじゃん。ユウキ!とかアキヒロ!とか」
「まぁ、それは…」
「アキナ…とかさ」
「アキナ…まぁ、そうだけど、上田さんは先輩じゃないですか」
「でも、ミクのことはミクさんって呼ぶじゃん」
:09/11/02 04:21
:F902iS
:M91w052E
#110 [ゆうと]
「最初にアキヒロから上田さんとミクさんって教えられたから…なんかそのまま…使ってるのかも」
「そっか…」
「呼び捨てに特別な意味はないっすよ」
「そうだよね…いや…あたしもごめんね…なんか誤解させちゃったね」
「いや…俺の方こそ…申し訳ないです」
:09/11/02 04:30
:F902iS
:M91w052E
#111 [ゆうと]
やっと笑顔が戻った。
俺は上田さんの笑顔を見て、ホッとした。
何をそんなに不安に思っていたのか…と思わせるほど、上田さんの笑顔はいつも通りで、自然だった。
でも、上田さんは他に言いたいことがあったんじゃないか…
そう思いながら部屋に戻り、眠りについた。
:09/11/02 14:46
:F902iS
:M91w052E
#112 [ゆうと]
翌日も午前中に練習があった。
いつも通り体育館へ向かう。
体育館の入り口近くで、上田さんはバッシュの紐を結んでいた。
「おはようございます。彩乃さん!」
上田さんはいつもの笑顔を見せた後、かすかに照れる仕草を見せた。
「おはよう」
ニッコリと笑って挨拶を返してくれた。
:09/11/02 16:11
:F902iS
:M91w052E
#113 [ゆうと]
そうか…
上田さんって呼ばれるのが嫌だったんだ…
確かに、名字で呼ばれるより名前で呼んだ方が親しみ持てるもんな。
じゃあ、これからは上田さんじゃなくて彩乃さんって呼ぼう。
そして、練習前のランニングを始めた。
:09/11/02 16:23
:F902iS
:M91w052E
#114 [ゆうと]
練習は少しずつ難易度を増してきた。
我らが大川監督は、それなりの知名度がある。
だから、より高いレベルを求めているようで…
8人に対してコート一面は広すぎてかなりきつい。
フットワークなんかをすると、休む暇なく順番が回ってくる。
それでも、死に物狂いで練習をこなしていった。
:09/11/02 16:34
:F902iS
:M91w052E
#115 [ゆうと]
約3時間後に練習は終了した。
高校の部活引退したあと、ちゃんと動いとけばよかったな…
体が重い重い…
ゾロゾロと帰りだした頃、俺はシューティングを始めた。
シュートは入るのに、体が重い…
「ユウト!まだ帰らないの?」
:09/11/02 16:39
:F902iS
:M91w052E
#116 [ゆうと]
アキナだ。
「うん。シューティングするからさ」
「偉〜い!じゃ、あたしパス出してあげる♪どうせ暇だし(笑)」
「暇つぶしかよ(笑)サンキュー。目標100本な!」
そして100本決まるまでアキナはずっと付き合ってくれた。
:09/11/02 17:05
:F902iS
:M91w052E
#117 [ゆうと]
帰りにアキナの部屋に寄り、シュートを拾ってくれたお礼に缶ジュース1本を届けた。
喜んでくれた。
アキナの部屋は2階にある。
俺は階段を駆け降りて部屋に戻ろうとした。
…ミクさんに会った。
「あ、ミクさん。お疲れ様です」
:09/11/02 18:33
:F902iS
:M91w052E
#118 [ゆうと]
「ユウト!どした?誰かに会ってきたん?」
(ミクさんは会ったときから俺達のことを呼び捨てで呼ぶ)
「はい、ちょっとアキナのとこに」
「そうなんだ。ねーねー、昼食べた?」
「まだっすよ。ユウキ達と今から外出しようかな〜なんて考えてたところです」
:09/11/02 18:37
:F902iS
:M91w052E
#119 [ゆうと]
「ホントに?ってかあんた達外食ばっかでしょ?もったいないよ〜」
「作るのがダルいんすよ(笑)」
「節約しなさいよ。じゃあ、これからあたしの部屋おいで。作ってあげる」
「マジっすか?!やったぁ」
「ユウキとかも呼んでさ。オムライス作るからもうちょいしたらおいで」
:09/11/02 18:42
:F902iS
:M91w052E
#120 [ゆうと]
嬉しかった。
早速ユウキとアキヒロに連絡をして、ミクさんの部屋に行った。
キッチンには材料が並べられていて、忙しそうに動き回るミクさんがいた。
「あ、あんた達も食器洗ったりするの手伝って」
それくらいのことならなんでもやりますよ〜!
:09/11/02 19:51
:F902iS
:M91w052E
#121 [ゆうと]
ガチャガチャッ…
「よかった〜。間に合った!」
彩乃さんが買い物袋を下げて、部屋へと入ってきた。
「アヤごめんね。ニンジンとケチャップがないとは誤算だったわ」
「いいよいいよ、これくらい」
彩乃さんは猛ダッシュで買い物に行ったのか、息切れ切れで話をしていた。
:09/11/02 19:57
:F902iS
:M91w052E
#122 [ゆうと]
「彩乃さん、買い物行ってきたんすか?ニンジンとケチャップなら俺の部屋にあったのに」
「あらホント?ま、いいや。どうせいつか使うだろうし」
彩乃さんは笑った。
「…なぁ、ユウト」
アキヒロに呼ばれ、部屋の隅っこへ連れていかれた。
:09/11/02 20:00
:F902iS
:M91w052E
#123 [ゆうと]
「なんだよ」
「お前、いつから上田さんじゃなくて、彩乃さんって呼ぶようになった?」
怒ってもなく、笑ってもないアキヒロに迫られるように聞かれた。
げっ…
「さ、最近だよ最近。だってメールとかしてるし、流れで呼ぶようになったって感じでさ」
:09/11/02 20:04
:F902iS
:M91w052E
#124 [ゆうと]
「いつの間にそんな親しくなったんだよ…」
「別に深い意味なんてねーよ。だったらお前も彩乃さんって呼べばいいじゃねーかよ」
「…ま、いいや。俺あとで上田さ…彩乃さんの部屋行ってみるわ!男バスで俺が一番最初に行くって決めてたんだ♪」
:09/11/02 20:08
:F902iS
:M91w052E
#125 [ゆうと]
ごめん…
俺昨日行ったばかり…
「…そっか。行ってきなよ」
「おうよ♪」
アキヒロはルンルンで席に着いた。
俺はスプーンや食器を並べ、ユウキは玉ねぎやニンジンの皮むきを始めた。
:09/11/02 20:22
:F902iS
:M91w052E
#126 [ゆうと]
「アヤは座っててね♪」
「はぁい!」
彩乃さんも席に着き、作業するとこを見ていた。彩乃さんはこの前ミクさんに料理を作ってあげたらしい。
だから今回はミクさんの番ってことで。
トントントントン…
ミクさんは手際よくハムや野菜を切っていく。
:09/11/02 20:27
:F902iS
:M91w052E
#127 [ゆうと]
その包丁さばきには目を奪われる。
「すげぇ…ミクさん」
「ね!ミクすごいでしょ。料理上手なんだよ!前はガ○トの厨房でバイトしてたし!」
「へー、すごっ」
俺と彩乃さんの会話が気になるのか、会話ちゅうによくアキヒロと目が合ったのを覚えてる。
:09/11/02 20:44
:F902iS
:M91w052E
#128 [ゆうと]
「俺、なんか手伝いますよ!」
「ホント?じゃあ、そこの皮むき器を洗ってサヤカ(女バスの2年)のとこに返してきてもらっていい?」
「いいですよ。2階でしたよね」
ユウキとミクさんの会話だ。
最近妙に仲良くなっている気がする。
そういえば、毎日メールしてるとか、この前2人で飯食いに行ったとか言ってたな…
:09/11/02 20:52
:F902iS
:M91w052E
#129 [ゆうと]
1人目のオムライスができた。
「すげ〜!料理屋のオムライスみたい!」
「ホントだ。ミクまた腕あげたね♪」
「ありがと♪」
…そして人数分のオムライスが完成し、みんなで記念撮影、んで食べ始めた。
「旨っ!」
アキヒロはガツガツ食べている。
:09/11/02 20:57
:F902iS
:M91w052E
#130 [ゆうと]
アキヒロの隣に彩乃さんは座っていた。
というか、アキヒロが彩乃さんの横に移動してきた。
コソコソと何かを伝えている。
「彩乃さん!俺後で部屋行くからさぁ、夜は部屋にいてくださいよ♪んで、今度俺に料理作って♪」
彩乃さんは困った笑顔を見せた。
:09/11/02 21:02
:F902iS
:M91w052E
#131 [ゆうと]
ユウキとミクさんは気付いていないようだ。
彩乃さんは、チラッと俺の方を見てきた。
SOSを要求しているようだ。
こんだけしつこく言われれば、そりゃあ誰だって嫌がるだろうよ…
彩乃さんは
「ごめんね、あたし今日もマコんとこ行くから…」
アキヒロは
「…またですか?」
:09/11/02 21:44
:F902iS
:M91w052E
#132 [ゆうと]
「またですかって言われても…」
俺はアキヒロに嫌われるの覚悟で
「しょうがないだろ。2人付き合ってんだから、いつ会おうが2人の勝手じゃん」
「…俺がどれだけ楽しみにしてたか、お前が一番分かってんだろ?」
「そうだけど、だったらまた次の機会に行けばいいだろ?」
:09/11/02 21:51
:F902iS
:M91w052E
#133 [ゆうと]
「まぁ…確かにな…」
静まり返ったものの、その場はなんとか解決した。
アキヒロも多少のショックを隠しきれず、ずっとうつむいているばかり。
食べ終わって片付けをする頃…
「なぁユウキ…アキヒロは?」
「部屋戻ったんじゃねーの?」
:09/11/02 21:55
:F902iS
:M91w052E
#134 [ゆうと]
片付けが終わり、アキヒロの部屋に行く。
鍵はかかっていなかった…
「アキヒロ?入るよ」
返事はない。
中に入ると、座椅子にもたれかかってボンヤリしている。
「ユウト…ごめんな」
:09/11/02 21:59
:F902iS
:M91w052E
#135 [ゆうと]
ギョッとした。
アキヒロから謝罪の言葉を聞くなんて…
「いや…つーか、難しいな。俺彼氏いる女を好きになったことないからさ。いいアドバイスも何もできないや…」
「俺もだ…こんな気持ち初めてだ」
どうやら彩乃さんに対しては本気らしい。
:09/11/02 22:03
:F902iS
:M91w052E
#136 [ゆうと]
「とりあえずさ、少し様子見てみようや。今のままじゃ行っても何にもならないと思うよ」
「…うん」
頑固者のアキヒロだけど根は素直なヤツだ。だからストレート過ぎる表現をしてしまうのかもしれない。
さっきみたいに…
アキヒロは少し寝るといい、ベッドに入った。
俺も部屋に戻った。
:09/11/02 22:10
:F902iS
:M91w052E
#137 [ゆうと]
昼からはかなり暇だった。
どこか行くにも体は疲れてきついし、無駄遣いしたくないし…
「暇だな…」
そう思っているうちに、いつの間にか眠りについていたみたいだ。
気がついたら夕方になっていた。
「ん〜?」
ケータイの画面が眩しい。
けっこう寝てたんだな…
:09/11/02 22:16
:F902iS
:M91w052E
#138 [ゆうと]
メールが2件、着信が1件。
メールは彩乃さんとアキナ。着信は彩乃さん。
「あら、2時間も前だ。何かあったのかな」
とりあえずメールを開く。
アキナは暇だから漫画貸して的なメール。
彩乃さんからは、夕方会える?のメール。
:09/11/02 22:21
:F902iS
:M91w052E
#139 [ゆうと]
彩乃さんに電話した。
「彩乃さん今日…マコさんに会うって…」
「さっきの土井君のやつ?とっさの嘘ついちゃった…あのさ、後で部屋行っていいかな?」
「俺は別に構わないすけど」
「ホント?じゃあ…今7時半過ぎだから…8時くらいに行ってもいい?」
「いいっすよ」
:09/11/02 22:26
:F902iS
:M91w052E
#140 [ゆうと]
んじゃ、先にアキナに漫画持っていこう。
「遅い!ずっと待ってたのに!」
「ごめん。なんか疲れて寝てた♪何がいいか分かんないから何冊か持ってきたよ」
漫画を入れた紙袋を渡した。
「サンキュー♪暇つぶしだし、なんでもいいよ(笑)あ!one pieceだ♪」
:09/11/02 22:32
:F902iS
:M91w052E
#141 [ゆうと]
「じゃあな。読み終わったら次のヤツ部屋から勝手に持ってっていいから」
「マジ?わかったぁ♪」
そして部屋に戻る。
彩乃さんが来る前に少し掃除しとこう。
テレビを消して、音楽をかけた。
この前ユウキにやいてもらったレゲエのCD。
:09/11/02 22:38
:F902iS
:M91w052E
#142 [ゆうと]
「ごめんね、あたし来ちゃって迷惑じゃなかった?」
「いやいや全然!さっきまで暇すぎて寝てたんすよ。いいお客さんだ(笑)」
「そう?それならいいけど」
「何飲みますか?お茶かコーラか…あ!缶ビールいっちゃいます?(笑)」
「ビールいらな〜い(笑)じゃあお茶ちょうだい」
:09/11/02 22:43
:F902iS
:M91w052E
#143 [ゆうと]
ペットボトルにお茶を注ぎ、彩乃さんに差し出した。
「ありがとう」
「今日はマコさんには会わないんすか?」
「毎日は会いたくないかな(笑)長く付き合ってるとそうなっちゃうのかも」
「へぇ。でも4年目ってスゴいですよね。じゃあ入学してからすぐ付き合ったって感じですか?」
:09/11/02 23:35
:F902iS
:M91w052E
#144 [ゆうと]
「…まぁね」
「…ああ。ほんで、今日はどうしたんすか?俺に会いたくなっちゃったとか?」
「はいはい(笑)いや、土井君に嘘ついちゃったからさ。あたしの部屋の電気が点いてたらおかしいでしょ?んで非難してきたの」
「そうなんだ」
:09/11/02 23:40
:F902iS
:M91w052E
#145 [ゆうと]
「まぁ、それもあるけどユウト君といろいろ話したいなぁ…って思って」
そう言うと、彩乃さんはいつになく質問攻めを仕掛けてきた。
K高のこととか、バスケのこととか、地元のこととか。
んで恋バナに入った。
「ユウト君は今まで何人の子と付き合った?」
:09/11/02 23:44
:F902iS
:M91w052E
#146 [ゆうと]
「俺ですか?中学の時に2人、高校の時に3人…そんなもんかな?」
「今は?付き合ってる子いるの?」
「今はいないっすよ。寂しいことに…募集中です(笑)」
「へぇ〜。いないんだぁ。なんか意外」
:09/11/02 23:47
:F902iS
:M91w052E
#147 [ゆうと]
「そうですか?俺彼女いそうに見えます?(笑)」
「見える!だってすごい人懐っこいし、優しいし、カッコいいし、女は普通ほっとかないよ」
「カッコいいとか…嬉しいこと言ってくれますね(笑)」
「だってカッコいいんだもん」
わぁお…
:09/11/02 23:51
:F902iS
:M91w052E
#148 [ゆうと]
「ってか、男バスと女バスの1年生って仲良しだよねぇ」
「ですね。まぁ、同じ学年っていうのもあるし」
「ユウト君はアキナと付き合ってるのかと思った」
「アキナですか?まぁ、確かに仲はいいっすね」
:09/11/02 23:56
:F902iS
:M91w052E
#149 [ゆうと]
「もし告られたりしたら付き合う?アキナと」
「どうかなぁ?それはその時にならないと分からないかも」
「…だよねー」
そう言うと彩乃さんはお茶を一気に飲み干した。
しばらく沈黙が続いた。
:09/11/02 23:59
:F902iS
:M91w052E
#150 [ゆうと]
ブーーーン ブーーーン…
アキナさんのケータイが鳴った。
「はい?どうした?うん…うん…で?そう…あはは…そうなんだ…よかったね…で?うん…あっそう…ってかごめん。今ちょっと友達と会ってるから…は?もう寝るし…」
今の彩乃さんは、ものすごく鋭い目をしている。怒ってるような、寂しそうな…
:09/11/03 00:07
:F902iS
:XshxQ3iM
#151 [ゆうと]
電話を切った彩乃さんはいつもの表情に戻った。
「ごめんね〜。マコからだった」
「マコさんですか。あの…喧嘩しました?」
「喧嘩じゃないよ(笑)毎日毎日この時間に電話がくるから、なんかしつこくてさ。寝てたら寝てたで起きるまで電話かけてくるし…」
:09/11/03 00:11
:F902iS
:XshxQ3iM
#152 [ゆうと]
「愛されてるじゃないですか」
「そう思う?でも長年付き合ってるのに、毎日はさすがにキツいよ」
びっくりした。
…同時にショックだった。
この前TSUTAYAやマクドナルドで見た2人はほんわかしてて、仲良しで、まったく自然なカップルで…
実際はそうでもないのかな?
:09/11/03 00:15
:F902iS
:XshxQ3iM
#153 [ゆうと]
「さて…と!そろそろ戻ろうかな」
「早いな。もう10時過ぎか」
「うん。男子は明日休みでしょ?」
「そうですよ。なんか大川監督機嫌よかったから(笑)」
「いいなぁ。2日間休みってことでしょ?明後日は部活休みの日だし」
:09/11/03 00:20
:F902iS
:XshxQ3iM
#154 [ゆうと]
「そっか!2日間休みになるんだ♪よっしゃ!」
「大川監督たぶん明後日が部活休みの日って忘れてるんだよ、きっと」
「でしょうね。大川監督には内緒ですよ♪」
「はいはい(笑)いいなぁ」
今日は彩乃さんにアキヒロのこと聞くつもりだったのに…
質問に圧倒されて何も聞けなかったなぁ…
:09/11/03 02:05
:F902iS
:XshxQ3iM
#155 [ゆうと]
翌日…
俺は久しぶりに昼まで寝ていた。
「眠っ…ってか寝過ぎたなこれ…」
ベランダに出て布団を干す。
隣の女子寮は静かだった。
まだ練習中なのか、誰も帰ってきてないようだ。
:09/11/03 02:09
:F902iS
:XshxQ3iM
#156 [ゆうと]
ユウキから着信が入ってた。
「もしもし?」
「お前まだ寝てただろ!」
「当たり。どした?」
「トラ○アルってとこ発見したんだけどさ、そこめちゃくちゃ安いんだよね。今から行ってみない?」
「どの辺?」
「学校行く道の反対側をず〜っと真っ直ぐ行けば分かる。フライパンとか鍋が安くで買えるんだ♪とりあえず準備したらチャリ置き場集合な!」
:09/11/03 02:19
:F902iS
:XshxQ3iM
#157 [ゆうと]
お前は主婦かよ…
とりあえず準備して外に出た。
「うわー。お前超寝起きって感じ(笑)」
ユウキが笑っている。
「マジ眠くてさ…でももう大丈夫!」
「よし。じゃ、行こうぜ」
春の昼間のポカポカ陽気…
あ、また眠くなってきた。
:09/11/03 02:25
:F902iS
:XshxQ3iM
#158 [ゆうと]
約20分後…
噂のトラ○アルに着いた。
予想してたよりはるかに汚い店だ…
「なぁ、ここで買うの?」
「…とりあえず、中の方は大丈夫だよ、きっと」
入店。
中は普通の食料品売り場がズラーッと並んでいた。
:09/11/03 02:29
:F902iS
:XshxQ3iM
#159 [ゆうと]
「ほらな!普通じゃん」
「上もなんかあるみたいだな」
「鍋とかフライパンは台所用品だから…2階だ♪行くぞ!」
ユウキのテンションは益々あがっていった。
あれも欲しい、これも欲しいで台所用品だけで1万近く使ったみたいだ。
:09/11/03 02:33
:F902iS
:XshxQ3iM
#160 [ゆうと]
「ユウトはなんか買わないん?」
「俺は食料品買おうかなって思って」
「あ!俺も肉とコンソメ頼まれてたんだ!1階だろ?降りようぜ」
「頼まれてたって誰に頼まれたん?」
「え?ミクさん」
:09/11/03 02:39
:F902iS
:XshxQ3iM
#161 [ゆうと]
「ミクさんか…ってか最近ユウキとミクさん仲いいよな」
「まぁな♪」
「好きとか…だったりする?」
「まぁな♪」
「ふーん…え?本気で?」
「うん」
ユウキは当たり前じゃん!と言わんばかりに堂々と答えた。
:09/11/03 02:43
:F902iS
:XshxQ3iM
#162 [ゆうと]
「え、マジで?ホントに?」
「ホントだよ(笑)嘘ついたところでって感じじゃない?」
「へぇ〜…そうなんだ」
「そうなんですよ♪」
付き合っているのかと聞くと、時間の問題だと言った。
ユウキは今まで年下としか付き合ったことがないから俺はビックリした…
:09/11/03 02:48
:F902iS
:XshxQ3iM
#163 [ゆうと]
「っつーか、そういうお前はどうなのよ?」
「何が?」
「西川(アキナの名字)」
「アキナ…?なんで」
「お前…みんな噂してるぞ(笑)」
「アキナ…か。付き合ってはないけど」
「くっついちゃえばいいじゃん♪あんな可愛い子、この辺じゃなかなか見つからないぜ」
:09/11/03 02:55
:F902iS
:XshxQ3iM
#164 [ゆうと]
そっか。
だから昨日彩乃さんが聞いてきたんだ。
でも、噂になるようなこと何もしてないけど…
「でも、そうなるとだな。1人だけ絶対に賛成しない人が出てくるんだ」
「誰だよ」
「上田さん」
「?!」
:09/11/03 03:00
:F902iS
:XshxQ3iM
#165 [ゆうと]
「どういうことだ?っつーか、何言ってんの?」
「…お前も鈍いヤツだなぁ(笑)」
「だって…マコさんいるのに」
「彼氏はいるよ。でも、この間から上田さん、なんかおかしいんだ」
「おかしいって何が?」
「ん?いろいろさ。そのうち分かると思うよ♪」
:09/11/03 03:06
:F902iS
:XshxQ3iM
#166 [ちな]
ノンフィクションを面白いって言っていいのか分からないですけど、
読んでてめっちゃ楽しいです♪
更新
頑張って下さいね
((

'V`

)

+゜
:09/11/03 07:35
:SH903i
:Umq/ntYo
#167 [ゆうと]
ちなさん
コメありがとうございます!
誰も読んでくれてないのかな〜って思ってたのに…(/_・、)
ぜひ読んでください

更新頑張りますね♪
ありがとうございます!
:09/11/03 16:32
:F902iS
:XshxQ3iM
#168 [ゆうと]
(続き書きます!)
俺はユウキの言っていることがよく分からなかった。
心のどこかに、何かが引っかかってる感じがした。
ある程度買い物を済ませ、ゲーセンに行ったりしながら寮に帰った。
:09/11/03 18:31
:F902iS
:XshxQ3iM
#169 [ゆうと]
それからは、休み2日間をenjoyし、また練習が始まり→帰って飯食って→ユウキ達と絡み→アキナ達と絡み→彩乃さん達と絡み→寝る→また練習…
の生活を繰り返し、特に何事もなく過ぎていった。
約2週間後…
:09/11/03 18:35
:F902iS
:XshxQ3iM
#170 [ゆうと]
ユウキとミクさんが付き合い始めた。
ユウキから気持ちを伝えたら、ミクさんは照れながらもニッコニコでユウキの気持ちに応えてくれたみたいで…
アキヒロの行動はおさまりつつあるものの、好き好きアピールはまだ続いていた。
俺は2週間前とまったく変わらない生活を送っていた。
:09/11/03 18:39
:F902iS
:XshxQ3iM
#171 [ゆうと]
そんなある日…
ユウキとミクさんから夕食に誘われた。
この3人での夕食は初めてだ。
近くのカフェに行くことになった。
俺は1人で席に付き、向かい側にユウキとミクさんが座った。
なんだこの空気は…
:09/11/03 18:44
:F902iS
:XshxQ3iM
#172 [ゆうと]
2人はニコニコして、一緒にメニューを見ていた。
それぞれが注文し終わると、ミクさんが口を開いた。
「2人とも、もうこの生活には慣れた?」
「俺は高校のときから寮生活だったら別に普通だよ。ユウトは家から通ってたもんな」
「まぁ、でも寮生活には慣れましたよ。けっこう楽しいです」
:09/11/03 18:48
:F902iS
:XshxQ3iM
#173 [ゆうと]
「そっか♪でも大学始まったらけっこうダルいよ(笑)でも1年のうちはまだ楽かも」
「そうなんですかぁ…」
ユウキとミクさんの話だの、バスケの話だのダラダラと会話が続いた。
「あー、そういえば…」
:09/11/03 18:54
:F902iS
:XshxQ3iM
#174 [ゆうと]
ミクさんに視線を向ける…
「アヤ…のことなんだけど…最近なんかおかしいんだよねぇ」
俺は飲んでいたコーラを噴き出しそうになった。おかげさまで鼻の中にコーラが入場してきた。
向かいのユウキは俺の方を見てニヤニヤしている。
:09/11/03 18:58
:F902iS
:XshxQ3iM
#175 [ゆうと]
「なんていうか…元気がないとかじゃないんだよ。なんか、ふとした瞬間ボーってしてたり…」
「げほっ…ズビバビ〜(鼻かんで)」
「一番おかしいのは、最近マコちゃんの誘いを全部断ってること。用事もないのに…マコちゃんからあたしにメールで『アヤどうかしたの?』とか送ってくるくらいだよ」
:09/11/03 19:38
:F902iS
:XshxQ3iM
#176 [ゆうと]
「なんかいろいろあったんじゃないですか?喧嘩とか…」
「喧嘩だったらマコちゃんからあんなメール送られてくるはずないのよね。昨日、一昨日はオールシカトされたって言うし…うーん…喧嘩かなぁ」
俺はなぜか、心臓がバクバクした。
昨日、一昨日?
昨日も一昨日も、俺の部屋に彩乃さん遊びに来ましたよ…?
:09/11/03 20:14
:F902iS
:XshxQ3iM
#177 [ゆうと]
そうとは言えず、話を聞くことに専念した。
「後で部屋行ってみようかなぁ」
「行ってみなよ。心配なら直接本人から聞かないと解決できないじゃん。もしかしたら上田さん…誰にも言えない悩みとか抱えてたりするんじゃないの?例えばだけどさ」
ユウキはうっすらと笑みを浮かべていた。
:09/11/03 20:23
:F902iS
:XshxQ3iM
#178 [ゆうと]
夕食を済ませ、店を出る。
美味しそうだと思って頼んだピザも、味が分からなかった。
そして帰宅…
ミクさんは女子寮に入っていった。
俺はユウキにCDを借りようと思っていたけど、今はそんな気分になれない。
部屋に帰るなりベッドに転がり込み、気持ちを落ち着かせた。
まさかね…
そんなワケない…はず
:09/11/03 20:31
:F902iS
:XshxQ3iM
#179 [ゆうと]
呼び鈴が鳴った…
「開いてますよー」
アキナが入ってきた。この前貸した漫画を入れた紙袋を持っている。
「やっほ!漫画返しに来た♪次のヤツ貸してね」
「いいよ」
アキナは漫画を紙袋に詰め込み始めた。
「じゃ、借りて行きます♪」
:09/11/03 20:37
:F902iS
:XshxQ3iM
#180 [ゆうと]
そう言うとアキナはテーブルの上に何かを置いて出ていった。
…紙だ!
よく見るとそれは手紙だった。
『ユウト♪マンガありがとうね〜!いい暇つぶしになったわ(笑)今度はあたしの少女マンガ貸してあげる(笑)またご飯食べ行こうね。いつもありがとう♪アキナ』
:09/11/03 20:42
:F902iS
:XshxQ3iM
#181 [ゆうと]
「少女マンガかよ(笑)」
俺は手紙を折りたたみ、テーブルに置いた。
明日はアキナと昼飯行こうかな♪
…でも、なんかモヤモヤする。
1時間後…
ユウキからメールがきた。
「俺の部屋来てハァト」
:09/11/03 21:11
:F902iS
:XshxQ3iM
#182 [ゆうと]
「で…どうよ?」
「何が?」
「さっきミクが話してたこと」
「あー…」
なんとも言えない。
何が起こっているのか、こっちが聞きたいくらいなんだから…
「俺が思うに、上田さんは彼氏に対して完璧に冷めてる!」
:09/11/03 21:17
:F902iS
:XshxQ3iM
#183 [ゆうと]
「そりゃ4年も続けば、そういう時期もあるだろ」
俺は、ユウキの言葉をまともに受け入れなかった。
「だいたい、喧嘩かもしれないんだろ?ってか、マコさんと彩乃さんの問題じゃん。俺らにはなんの関係もないだろ」
「…さっきミクが上田さんトコ行ってきた」
「…」
「上田さんには好きな人ができた。マコさんじゃない」
:09/11/03 21:25
:F902iS
:XshxQ3iM
#184 [ゆうと]
「え…?」
「俺も詳しいことはよく分かんない。でも、ミクにはハッキリそう言ったらしい…誰にも言うなよ」
「…うん」
状況把握に時間がかかった。
「詳しいこと聞きたいならミクんトコ行ってみな。俺が聞いたのはそれだけだから」
:09/11/03 21:45
:F902iS
:XshxQ3iM
#185 [ゆうと]
「いや…遠慮しとくよ」
「そうか?まぁ、俺らがワーワー騒いだところでって感じだしな(笑)しばらく様子見よう……ってか今なんか聞こえなかった?」
「別に。なんで?」
「なんかこう…クラクションみたいな…」
「クラクション?!」
嫌な予感がした。
:09/11/03 21:55
:F902iS
:XshxQ3iM
#186 [ゆうと]
ベランダに出てみる。
…何もない。
「気のせいだよ、たぶん」
……ってば…
「え?」
「なんか聞こえたぞ、隣の広場だ!」
『離してってば!!』
「暗くて見えねー………あ!赤い車…ユウト!赤い車だ!」
:09/11/03 22:00
:F902iS
:XshxQ3iM
#187 [ゆうと]
「赤い車?!」
「その木の後ろだ!あれ上田さんじゃねーか?」
「ってことは、あれはマコ(ちゃん)?…なんかヤバいぞ!行こう!」
階段を降りていく。
広場には女バスが数人来ていた。
「ちょっと…坂田君、落ち着いて!」
「いい加減に…誰かぁ!」
:09/11/03 22:08
:F902iS
:XshxQ3iM
#188 [ゆうと]
俺とユウキは広場へと走った。
「ちょっとマコさん…何やってるんすか!!」
『マコちゃん』は彩乃さんの首根っこを強引につかみ、車の中へ引きずり込もうとしている。
「俺らの問題だ!大したことじゃねーよ!いちいち大勢集まってんな!」
「ふざけんな!彼女嫌がってんじゃねーかよ。離してやれよ!」
:09/11/03 22:14
:F902iS
:XshxQ3iM
#189 [ゆうと]
普段チキンな俺は、無意識に『マコちゃん』の腕を離そうと飛びかかっていた。
「なん…だ…よ、お前には…関係ねー…だろが!」
「いいから離せ!」
『マコちゃん』の腕は予想以上に貧弱だった。スルリと離れた。
でも女にとったら、男の力にはかなわない。
:09/11/03 22:20
:F902iS
:XshxQ3iM
#190 [ゆうと]
彩乃さんは、その場に崩れ落ちるように倒れた。女バスが周りを囲み、『マコちゃん』から離れた場所へ連れて行った。
よかった…
フッと油断した…
「ユウト!!!」
「え?」
バコッ…
不意打ち右ストレートをくらった…
:09/11/03 22:25
:F902iS
:XshxQ3iM
#191 [ゆうと]
俺はよろめいた。
んで火が付いた…
「この糞ジジイ…やんのかコラ…」
『マコちゃん』が近づいてくる。
俺は身構えた。
「ごめん!」
:09/11/03 23:39
:F902iS
:XshxQ3iM
#192 [ゆうと]
『マコちゃん』はひざまずいた。
そして下を向いたまま、何度もごめんを繰り返す。
「…ユウトっていったな……痛かったよな…ごめん…ごめんな…本当にごめん」
体の力がスーッと抜けた…
『マコちゃん』は、しばらくその場を動かなかった。
俺もしばらくそのまま立っていた。
:09/11/03 23:44
:F902iS
:XshxQ3iM
#193 [ゆうと]
ミクさんの指示で、全員寮の中へ移動した。
「一体どういうこと?こんなにたくさんの人を巻き込んで!」
ミクさんは『マコちゃん』を怒鳴りつけた。
『マコちゃん』は、またごめんを繰り返すばかり…
「ヘタすれば警察沙汰になるとこだったんだよ?しかもこんな静かな近所で…何考えてんの?」
:09/11/03 23:51
:F902iS
:XshxQ3iM
#194 [ゆうと]
「本当にごめん…ごめんなさい…」
ミクさんは眉をしかめた。
「…アヤは?」
「あの…彩乃さんの部屋に連れていきました」
「そっか。ありがとう。…とりあえず2人、ちゃんと話し合いなよ。今日は止めときな…アヤは話せる状態じゃないから…」
:09/11/03 23:57
:F902iS
:XshxQ3iM
#195 [ゆうと]
この場の出来事はとりあえず解決し、『マコちゃん』も帰っていった。
「あ、ユウトは大丈夫だった?」
「大丈夫です」
「ごめんね、いろいろ迷惑かけちゃったね…みんなにもね…」
女バスは、恐くて泣いている人もいた。
:09/11/04 00:01
:F902iS
:aZQl5Q/M
#196 [ゆうと]
ゾロゾロと部屋へ帰って行った。
アキナに呼ばれた…
アキナもさっきの広場にいたみたいだ。
気付かなかった。
アキナの部屋に入った。
「あ〜あ…殴られちゃったね(笑)氷あるから冷やしなよ」
「…ありがと」
アキナはキッチンへ行き、小さいビニール袋に氷を詰め、持ってきた。
:09/11/04 00:05
:F902iS
:aZQl5Q/M
#197 [ゆうと]
アキナは、俺が座っている座椅子の前に膝を付いた。
「はい、どうぞ。ちょっと腫れてるかも」
「…サンキュー」
「まったく…1人で向かっていくなんてアホだね、アホ(笑)」
「ホント俺アホだな(笑)状況を把握する前に体が動いてた」
:09/11/04 00:10
:F902iS
:aZQl5Q/M
#198 [ゆうと]
笑うと左のホッペがズキンと痛む。
しかし…あんな貧弱な腕だったのに、こんなに痛いパンチをくらうなんて…
どこにそんな力があるっていうんだよ…
「……アキナ?」
アキナは顔を上げない。
…泣いていた。
:09/11/04 00:14
:F902iS
:aZQl5Q/M
#199 [ゆうと]
「…バカ!バカ!」
小さな肩を震わせながらバカ!を連呼するアキナを見つめていた。
「バカユウト!本当にバカだよ…!」
「ごめんな、アキナ…」
アキナは俺の肩に顔をうずめて泣いていた。
「ごめんな…怖かったな…」
俺はアキナを抱きしめた。
:09/11/04 00:21
:F902iS
:aZQl5Q/M
#200 [ゆうと]
アキナの頭を軽くポンポンした。
「怖かったん…じゃないよ…あんたのこ…とが…心配だった…んだ…よ」
泣きじゃくって途切れ途切れに話しているアキナの言葉が嬉しかった。
「そうか…でも、俺は大丈夫だから…」
「なん…で?」
「ん?アキナが氷くれたから」
アキナは笑った。
:09/11/04 00:27
:F902iS
:aZQl5Q/M
#201 [ゆうと]
:09/11/04 00:31
:F902iS
:aZQl5Q/M
#202 [ゆうと]
「バカ!そういう…問題かよ(笑)」
「そういう問題だよ(笑)…ありがとう」
アキナは離れた。
「あ〜、もう…泣いちゃったよ(笑)ちょっと顔洗ってくる」
洗面所へ向かった。
ああいう場面で殴られるなんて…
ドラマみたいな出来事ってあるもんなんだな…
:09/11/04 00:36
:F902iS
:aZQl5Q/M
#203 [ゆうと]
鼻をグスングスン言わせながら、アキナは戻ってきた。
「ああもう…久しぶりに泣いたわ」
タオルで顔を拭いた。
「ユウト、もう戻る?」
「そうだな。ユウキのとこにも行かないと」
「そっか…顔、お大事にね」
「ありがとな。部屋でもちゃんと冷やすから」
:09/11/04 00:44
:F902iS
:aZQl5Q/M
#204 [ゆうと]
玄関でサンダルを履く。
「じゃあ、また明日な」
「うん。…あ、ユウト!」
「?」
「あたし…あの…人のために殴られたっていうの…めちゃめちゃカッコいいと思うよ。でも…彩乃さんのためっていうのがなんか…嫌…ごめん…KYかもだけど、それだけは嫌だよ」
:09/11/04 00:51
:F902iS
:aZQl5Q/M
#205 [ゆうと]
俺はキョトンとした(と思う)。
「あ…深い意味はないよ(笑)ごめんね、加藤君のとこ、いってらっしゃい」
アキナははずかしそうに笑っていた。
俺も笑顔を返して部屋を出た。
ぶっちゃけ、さっきのアキナにはものすごくドキドキしていた。
平静を装うのに必死だった。
:09/11/04 00:57
:F902iS
:aZQl5Q/M
#206 [ゆうと]
ユウキの部屋に来た。
「おう英雄!今日はヒーローだったな(笑)」
「まぁな。でも冗談抜きにいてぇよ(笑)マコさん弱々しい腕なのにパンチ力はヘビー級だった」
「俺があのクラクション音に気付かなけりゃ、大変なことになってたな」
「確かに!よくぞ聞き取ったな!」
:09/11/04 01:28
:F902iS
:aZQl5Q/M
#207 [ゆうと]
「んで…彩乃さんは?」
「ああ…今はミクが一緒にいる。でもさっきミクからちょろっと聞いたんだけど…さっきみたいな事件?っていうの?以前も数回あったみたいだぜ」
「え?それってDV…」
「…じゃないらしい。よく分かんねー。また落ち着いたらミクと話してみようや」
:09/11/04 01:35
:F902iS
:aZQl5Q/M
#208 [ゆうと]
そして、ユウキから冷えピタをもらい、部屋に帰った。
腫れてるとこに冷えピタを貼れば、腫れが治まるんだとか…
以前ユウキが飲み会でぶっ潰れた時に、飲み過ぎた次の日に目が腫れるから冷えピタを貼って寝たところ…
腫れることなくスッキリした目覚めができたんだとか…?!
腫れの度合いが違うけど、とりあえず貼って寝ることにした。
:09/11/04 01:40
:F902iS
:aZQl5Q/M
#209 [ゆうと]
翌日…
腫れは引くことなく、ピークを迎えたように昨日の倍腫れていた。
口開けたら痛みが響く。笑ったりすれば、アハハハの文字の分だけ、ズキズキする…
今日も練習がある…
痛みを忘れるくらい練習に集中することを誓って、俺は玄関のドアを開けた!
:09/11/04 01:45
:F902iS
:aZQl5Q/M
#210 [ゆうと]
体育館に着くと、昨日のことを知らない人が多かったため、顔どうしたのかと聞いてくる。
昨日の練習中に誰かの肘が入ったんすよー♪
と、笑い飛ばしてやった。
実は昨日…なんて言えないし、言いたくもなかった。
今日の練習も頑張ろう!
:09/11/04 01:50
:F902iS
:aZQl5Q/M
#211 [ゆうと]
接触するplayが多いのが、バスケットボールという競技。
俺とユウキがボールの取り合いをしたところ…
俺の肘がユウキの顔を直撃した。
「…ユウキ、大丈夫か?」
「いって…大丈夫!」
:09/11/04 01:54
:F902iS
:aZQl5Q/M
#212 [ゆうと]
ユウキの右ホッペが地味に青くなって、地味に腫れていた。
「おいおい!K高出身2人して同じ顔かよ(笑)」
練習中に笑いが起きた。
「昨日ユウトに肘入れたのユウキだろ(笑)」
「やっべ…俺だったんだ(笑)」
「ユウトへの仕返しだな(笑)」
:09/11/04 01:58
:F902iS
:aZQl5Q/M
#213 [ゆうと]
「そうかも…ユウト、これでおあいこな(笑)」
ユウキがこういうキャラの人間でよかった。
くさい芝居だったけど、かなり救われた気持ちになった。
練習後には、ミクさんから爆笑されたユウキだった(笑)
:09/11/04 02:00
:F902iS
:aZQl5Q/M
#214 [ゆうと]
俺は左、ユウキは右…
なんとまぁ、マヌケな…
彩乃さんは練習に来ていた。
俺達2人の顔を見て笑っている連中の中で、1人浮かない顔をしていた。
:09/11/04 02:04
:F902iS
:aZQl5Q/M
#215 [ゆうと]
彩乃さんに話しかける前にアキヒロが現れた。
「あ・や・の・さん!元気ないっすねー。よかったらこれから昼飯行きましょ♪」
アキヒロは昨日のことを知らない。
「土井君…今日はちょっと…これから寄らないといけないトコがあるから…」
「そうっすかぁ?残念だな…たまには俺の相手してくださいよ♪」
:09/11/04 02:48
:F902iS
:aZQl5Q/M
#216 [ゆうと]
そんな会話を聞いていると、後ろからツンツンされた。
「ミクさん!」
「今から彩乃とマコちゃんのアパート行ってくる」
ミクさんは小声で話した。
「え…?」
「また帰ったら…ね」
「はい…」
:09/11/04 02:52
:F902iS
:aZQl5Q/M
#217 [ゆうと]
昨日のことが思い出された…
彩乃さんは大きなショックを受けたはずた。
なのに、今日は練習に来ていた。
ショックで休むと思っていたのに…
朝体育館に入る前、昨日広場に来ていた女バス全員に謝っているのを俺は見た。引きつった顔もせず、明るい表情で…
:09/11/04 13:07
:F902iS
:aZQl5Q/M
#218 [ゆうと]
謝られた側も、彩乃さんが無事で何よりですよ〜♪的なノリで笑って和解していたようだ。
でも、さっきの浮かない顔は何だったんだろう…
ミクさんと彩乃さんが体育館を出ていった。
『マコちゃん』のとこへ行ったんだ…
俺は寮に帰ってもまったく落ち着かなかった。
:09/11/04 13:10
:F902iS
:aZQl5Q/M
#219 [ゆうと]
ボーっとしてみたり、漫画読んでみたり、掃除してみたり、またボーっとしてみたり…
もう夕方になっていた。ミクさんからは何の連絡もない。
女のことばかり考えてる自分が情けなくなった。でも、今は一大事だ。
ベッドに転がりながらボンヤリしていた…
んで寝てた。
:09/11/04 14:03
:F902iS
:aZQl5Q/M
#220 [ゆうと]
2時間は寝てたと思う。
ハッとして目が醒めた。8時過ぎてて、外は真っ暗だ。
電気つけないと…
「…あの」
すぐそばで声がする。
「…え?」
ガクブルしながら電気をつけた。
:09/11/04 14:16
:F902iS
:aZQl5Q/M
#221 [ゆうと]
眩しくて目が開かない。でも、誰かはすぐに分かった。
「彩乃さん?」
「ごめんね。鍵が開いてたから…起こしちゃった?」
「あ、いや。勝手に目が醒めただけで…」
ゴシゴシと目をこすって、視界をハッキリさせた。
ギョッとした…
:09/11/04 14:23
:F902iS
:aZQl5Q/M
#222 [ゆうと]
彩乃さんは笑っていた。
けど…何そのアザ…
顔や腕の青…いや紫…
え?
首締められたんですか?足ガクガクしてるじゃないですか…
「…%#&*£$」
「なんて言ってるの?(笑)」
「いや…なんちゅーか…」
:09/11/04 14:31
:F902iS
:aZQl5Q/M
#223 [ゆうと]
「派手にやられちゃった(笑)」
「いや、っちゅーか…マコさん…ですか?それ…」
「まぁね(笑)」
「なんで…?」
「別れ話したのよ(笑)そしたら大激怒されちゃってね」
「あのマコさんが?」
:09/11/04 14:47
:F902iS
:aZQl5Q/M
#224 [ゆうと]
「あのマコさんが(笑)」
「…だって…あんなに温和な人なんですよ。マコさんって」
「そうね…でも、こういうことは今回が初めてなんだ…昨日みたいに連れ込まれそうになったことは何度かあったんだけどね」
「…とりあえず冷やしましょう。氷を…」
:09/11/04 14:56
:F902iS
:aZQl5Q/M
#225 [ゆうと]
サディスト?
…じゃないよな?
氷を渡すと彩乃さんは笑って受け取った。
よく見るとひどく疲れた顔をしている。
俺は思いつめた顔をしていたのか…
「そんな顔しないでよ。あたしは大丈夫だから…」
そう言うと笑った。
:09/11/04 15:07
:F902iS
:aZQl5Q/M
#226 [ゆうと]
「あの…これ聞いていいのか分かんないんすけど…どんな話したんすか?」
「別れようって言っただけ」
「で、そんなにアザ作るはめに?」
「うん」
「…そっか。まぁ、無理してしゃべらないでください」
:09/11/04 15:18
:F902iS
:aZQl5Q/M
#227 [ゆうと]
「まぁ、早いうちに別れたかったんだけどね…なかなかそうはいかなかった」
「そうなんだ…別れ話したことは?」
「何回かあったんだよ。でもその都度脅されてね(笑)」
「脅された?」
「うん。『別れるんだったら俺死ぬから』とか言ったり、リスカしたりするからさ」
:09/11/04 15:29
:F902iS
:aZQl5Q/M
#228 [ゆうと]
「なんだよそれ…でも、今回も同じこと繰り返すんじゃ…」
「あたしにはそんな重すぎる想いには耐えられないよ…また死ぬとか言われても、知ったこっちゃないし」
アザだらけの彩乃さんは、どこかスッキリした顔だった気がする。
何かこう…吹っ切れたような。
:09/11/04 16:46
:F902iS
:aZQl5Q/M
#229 [ゆうと]
それ以来、『マコちゃん』との連絡は途絶えた。
…ように思えた。
メールアドレスを変えても、『マコちゃん』から連絡が来るらしい。
電話も1日に数回はかかってくる。
『元気にしてる?』
『俺は毎日寂しい思いをして生きてるよ』
『別れたくないよ〜』
:09/11/04 16:51
:F902iS
:aZQl5Q/M
#230 [ゆうと]
彩乃さんは涼しい顔をして、着信履歴とメールを削除している。
「削除するくらいなら『マコちゃん』のアドレスも番号も拒否設定にすればいいのに…」
そう言うと彩乃さんは笑って、
「あたしから別れ切り出したのに、拒否なんてできないよ。マコには心からあたしのこと諦めてもらいたいから…」
:09/11/04 16:56
:F902iS
:aZQl5Q/M
#231 [ゆうと]
ドラマのようなセリフを淡々と語る彩乃さん。
よく考えると、この時から俺は彩乃さんの部屋に通うようになってたな…
心配だったし、また『マコちゃん』に連れ去られそうな気がして…
彩乃さんが笑っていることが、なぜか嬉しかった。
初めて会ったあの日の笑顔と、体育館で見た浮かない顔…
両方を見ているからだろうか…
:09/11/04 17:09
:F902iS
:aZQl5Q/M
#232 [ゆうと]
『マコちゃん』と別れたことを知ったアキヒロは、数日後に彩乃さんに告白した。
見事に玉砕したアキヒロだったが、今度はアキナに気持ちが向いたようで、またストーカー混じりの行動を始めた。
「彩乃さんと会った時から、付き合えない気がしてたよ、俺は…」
…なんて言い訳&開き直りができる土井アキヒロは本当に尊敬する(笑)
:09/11/04 17:15
:F902iS
:aZQl5Q/M
#233 [ゆうと]
本気じゃなかったんかい…
彩乃さんに対するアキヒロの行動はおさまったはいいけど…
今度は『マコちゃん』の行動がおかしくなり始める。
1通目…
『アヤ!メールちょうだいよ…寂しくて死んじゃいそうだよぉ…』
シカト…
:09/11/04 17:22
:F902iS
:aZQl5Q/M
#234 [ゆうと]
2通目…
『ねぇってば…俺死んじゃうよ?いいの?少しだけでもアヤの顔見たいよ…』
シカト…
3通目…
『お〜い(笑)今練習時間じゃないんでしょ?』
シカト…
4通目…
『アヤは別れたつもりだろうけど、俺は別れるなんて認めないから』
シカト…
:09/11/04 17:25
:F902iS
:aZQl5Q/M
#235 [ゆうと]
5通目…
『お願いします!別れたくないんです…アヤのこと本当に愛してるんだよ…』
シカト…
2回ほど着信…
シカト…
6通目…
『こっちが下手にでりゃ調子こきやがって…お前本当に死にたいらしいな…じゃあそこにいろ!俺が殺してやるから』
シカト…
:09/11/04 17:29
:F902iS
:aZQl5Q/M
#236 [ゆうと]
また着信2回ほど…
7通目…
『そう…本当に俺のとこに戻ってくる気ないんだ…もういいよ、サヨウナラ』
シカト…
また着信2回ほど…
翌日…
『アヤおはよう!もうすぐで記念日だね。プレゼント楽しみにしててな』
:09/11/04 17:33
:F902iS
:aZQl5Q/M
#237 [我輩は匿名である]
マコちゃん
怖い‥‥‥

:09/11/04 17:52
:F02A
:/52B/B3o
#238 [ゆうと]
んで、夜遅くまで語ることも多くなって彩乃さんの部屋で寝るようになった。
週に4回くらい。
(やらしいこととか全くなしで)
彩乃さんを助けたいっていう気持ちが一番強かったはずなのに…
彩乃さんと一緒にいると居心地がいい。
話も合うし、バカもできるし、弱い部分も見せてくれる。
:09/11/04 17:56
:F902iS
:aZQl5Q/M
#239 [ゆうと]
>>237 匿名さん
そうなんですm(_ _)m
思い出すと笑えない出来事なんですよね…

俺もこういう経験は初めてでした(´_ゝ`)
:09/11/04 18:00
:F902iS
:aZQl5Q/M
#240 [ゆうと]
(続き書きます!)
あれ…?
なんだこの気持ち…
なんかすっげぇ…
ドキドキする…
ちょっw
なんだこれ…w
:09/11/04 18:03
:F902iS
:aZQl5Q/M
#241 [ゆうと]
いやいや…
俺はただ彩乃さんの力になろうと頑張ってるだけじゃん!
彩乃さんに協力することに恋心なんて抱いちゃダメだよ…
ん…?
恋…?
俺彩乃さんに恋してんのか?
まさかね…
俺アキナのことが好きなんだし…
……って…え?
:09/11/04 18:08
:F902iS
:aZQl5Q/M
#242 [ちな]
2回目コメッ☆
ちなです。
更新されてるとめっちゃ嬉しいです(#^.^#)
頑張って下さいね♪
:09/11/04 19:04
:SH903i
:q.dSBkN2
#243 [我輩は匿名である]
私も読ませていただいてます(^^)
無理せず進めてください☆
応援してます♪
:09/11/04 19:52
:SH01A
:☆☆☆
#244 [ゆうと]
>>242 ちなさん
2度目ありがとうございます(`_´)ゞ
もうちょいしたらまた更新しにきますね

更新楽しみにしてもらってるなんてめちゃくちゃ嬉しいです!
>>243 匿名さん
わー!
ホントですか?(^^)
頑張りますよ

これからもぜひ読んでいってくださいね(*^.^*)
ありがとうございます♪
:09/11/04 22:53
:F902iS
:aZQl5Q/M
#245 [ゆうと]
(続き書きます♪)
とりあえず、今は彩乃さんの力になることだけを考えろ!
『マコちゃん』から守ることだけを!!
ユウトボンバイエ!
…また着信が鳴る。
彩乃さんは意を決したような表情で、ケータイの通話ボタンを押した。
:09/11/05 00:06
:F902iS
:I.agmiJo
#246 [ゆうと]
「…もしもし?」
「アヤー!!やっと電話出てくれたぁ…心配したよ」
電話越しに聞こえてくる『マコちゃん』の声は異様にデカい…
「…そう。で、なんか用?」
「冷たいなー(笑)今日は2人の記念日だよ。3年以上も続くなんてすごいよね(笑)3年以上も続くなんて、バスケ部内でも俺達くらいじゃない?」
:09/11/05 00:12
:F902iS
:I.agmiJo
#247 [ゆうと]
「…あたし、もう記念日なんて一緒に祝えないよ?」
「なんでー(笑)寂しいこと言うなよ。俺、アヤのためにプレゼント買ったんだ…それくらいは受け取ってくれるだろ?」
「…いらない」
「どうしても?」
「…どうしても」
:09/11/05 00:17
:F902iS
:I.agmiJo
#248 [ゆうと]
「アヤ〜…俺が悪かったよ。ただ寂しかったから…つい」
「…もう、あたしのことは忘れて」
「だからお前に会いたくて…あの時は…じゃあ聞くけど、お前を想う俺の気持ちはどうなる?」
「…は?知らないよ(笑)」
「お前は昔からそういう無責任なところがあるから、弱いままなん…」
ブチッ
:09/11/05 00:25
:F902iS
:I.agmiJo
#249 [ゆうと]
彩乃さんは電話を切った。
「はぁ…」
彩乃さんのため息…初めて聞いた。
「マコ、いっつも最後は説教くさいことダラダラ言ってくるんだよね…なんかもう、疲れた」
「…また電話かかってくるんじゃないですか?……ホラ来た」
「はぁ…もしもし?」
:09/11/05 00:30
:F902iS
:I.agmiJo
#250 [ゆうと]
「アヤ〜…俺本当にお前のこと愛してるんだ」
「あたしは愛してないよ…じゃあ聞くけど、あんたのこと愛してないあたしはどうすればいいの?好きでもない相手の隣にずっといて料理作ってあげればいい?洗濯すればいい?いってらっしゃいってあんたを見送ればいい?それじゃ、ただのお手伝いさんじゃん。あたしはあんたのお手伝いさんなんか、なりたくない!」
:09/11/05 00:36
:F902iS
:I.agmiJo
#251 [ゆうと]
彩乃さんの声は真剣だ…
現実感溢れる思いを乗せた言葉…そして、3年もの間、溜めに溜めてきた彩乃さんの本心を『マコちゃん』は、どう受け止めるか見守った…
「…そんなの簡単じゃん♪お前が俺を好きになってくれるよう、努力すりゃいいんだろ?」
:09/11/05 00:42
:F902iS
:I.agmiJo
#252 [ゆうと]
…この場に『マコちゃん』がいたら、俺は確実に『マコちゃん』をぶん殴ってた。
彩乃さんの目からは大粒の涙が流れた…
彩乃さんのすべてを乗せた言葉は『マコちゃん』には響かなかった…
「電話代わって!」
俺は彩乃さんからケータイを取り上げようとする。
しかし、彩乃さんは首を横に振った。
:09/11/05 00:51
:F902iS
:I.agmiJo
#253 [ゆうと]
「マコ…あたしには、あなたを愛せません…これから先、何があっても…あたし、前にマコを捨てようとした時期あったよね?あたし、そんな女なんだよ?だから、今度はあなたが彩乃を捨てて」
ぐしゃぐしゃに泣きながら、精一杯の気持ちを『マコちゃん』に伝えた…
そんな彩乃さんを見て、俺も泣きそうになった。
:09/11/05 00:58
:F902iS
:I.agmiJo
#254 [ゆうと]
俺は初めて2人に会った時のことを思い返した…
2人の第一印象…
自然で、ほんわかしてて、笑顔が明るくて…
アキヒロは『マコちゃん』のことを気持ち悪いと言った。
でも、俺の目に映った『マコちゃん』は、誰よりも彩乃さんのことを想う紳士的な男…
顔がどうこうじゃない…
:09/11/05 01:03
:F902iS
:I.agmiJo
#255 [ぽん]
続き気になりますI
無理せず頑張ってくださいイ
:09/11/05 01:09
:SH001
:qu0eIvXw
#256 [ゆうと]
『マコちゃん』の笑顔…彩乃さんの笑顔…
誰もが羨むカップルだったんだ…
でも、現実は違ってた。でも、『マコちゃん』は1人の女を愛し続けてたんだ…
でも、彩乃さんは涙を見せた…
ほんの一瞬、走馬灯のように頭の中を駆け巡った『思い出』を、俺は思い出していた。
:09/11/05 01:10
:F902iS
:I.agmiJo
#257 [ゆうと]
>>255 ぽんさん
ありがとうございます!まだ頑張れますよ

笑
見ていただき、嬉しいです(^^)v
:09/11/05 01:13
:F902iS
:I.agmiJo
#258 [ゆうと]
(続き書きます♪)
「あ…れ…?」
俺…泣いてる?
目の前では彩乃さんと『マコちゃん』は電話をしている…
なんで俺が泣かないといけない?
ってか、なんで俺がこんな悲しい気持ちになってるんだ?
:09/11/05 01:16
:F902iS
:I.agmiJo
#259 [ゆうと]
そう思えるくらい、2人の仲は永遠だと思ってたんだ…
くさいこと言ってるけど、間違いなく俺は『マコちゃん』と彩乃さんが大好きだったんだ…
でも、その2人は結ばれることはなかった…
残念?可哀想?後悔?哀れみ?
なんともいえない気持ちだ…
そう考えているうちに、ドッと涙が流れてきた。
:09/11/05 01:22
:F902iS
:I.agmiJo
#260 [ゆうと]
…頭に手を置かれた。
彩乃さんの手…
ポンポン…
優しく笑ってくれた。
電話の向こうでは、『マコちゃん』も泣いていたらしく、時折グスンって聞こえる。
彩乃さんの最後の言葉…
「マコ…今までありがとうね」
:09/11/05 01:27
:F902iS
:I.agmiJo
#261 [ゆうと]
彩乃さんは『マコちゃん』が電話を切るのを待ってから、ケータイをパチンと閉じた…
彩乃さんはティッシュで涙を拭いた。
隣でおいおい泣いている俺に、彩乃さんは微笑み、両方のホッペをつまんで、
「なぁ〜んであんたが泣いてんの(笑)」
と言った。
:09/11/05 01:32
:F902iS
:I.agmiJo
#262 [ゆうと]
「だっで…マ゙ゴざん…」
自分でも何を言ってるのか分かんない。
むしろ、女の前でぐしゃぐしゃ泣くなんてカッコ悪い…
彩乃さんは、みっともない俺の顔をタオルで優しく拭いてくれた。
そして、俺の気持ちを察したかのように微笑み、ありがとう…と言った。
:09/11/05 01:37
:F902iS
:I.agmiJo
#263 [ゆうと]
俺はうなずいた。
それでも涙は止まらなかった。
(今思うとホント情けない)
彩乃さんは、あんたが泣くからあたしもまた涙出てきたじゃん(笑)と言い、涙を拭っていた。
次の瞬間、あぐらかいてる俺の前に膝をついて、俺を抱きしめた。
「ありがとう…大好きよ」
:09/11/05 01:41
:F902iS
:I.agmiJo
#264 [ゆうと]
「……うん」
ヒックヒック言ってる俺は、返事をするのがやっとだった。
彩乃さんを慰めるためにここに来たのに…
彩乃さんが泣いたら『胸を貸してやるよ精神』でここに来たのに…
小林佑翔…
人生で一番みっともない経験をしました。
:09/11/05 01:51
:F902iS
:I.agmiJo
#265 [ゆうと]
彩乃さんは俺から離れた。
「あたしなんかのために、一生懸命になってくれてありがとう」
「…(ヒック…ヒック)」
「マコ…もね…別れること認めたよ…泣かせちゃったけどね」
「…うん(ヒック…ヒック)」
:09/11/05 01:54
:F902iS
:I.agmiJo
#266 [ゆうと]
「…近々、マコん家に置いてる荷物取りに行ってくるよ。バッグとかコートとか…」
「…そっか(ヒック)」
俺は鼻をかみ、ゴシゴシ目をこすった。
「…すんません。なんか、みっともないくらい泣いちゃって…」
「みっともなくないよ。すっごく嬉しい」
:09/11/05 01:59
:F902iS
:I.agmiJo
#267 [ゆうと]
バスケの試合で負けた悔しさで流した涙、勝った喜びで流した涙…
人を想って流した涙なんて、初めてだ…
…彩乃さんは立ち上がり、コップに烏龍茶を入れて持ってきた。
「はい…水分補給しないとね(笑)」
:09/11/05 02:06
:F902iS
:I.agmiJo
#268 [ゆうと]
「あ…ありがとうございます」
「今日はあたしの部屋で寝なよ。その顔じゃ、外出られないでしょ(笑)」
「…そうします」
烏龍茶を一気飲みした。
「目…冷やさないと明日とんでもないことになってるんじゃない?(笑)」
:09/11/05 02:10
:F902iS
:I.agmiJo
#269 [ゆうと]
「あ矧mかに…あの、冷えピタあります?」
「冷えピタ?(笑)それ目に貼るの?」
「目の腫れには冷えピタがいいって…」
「それ誰情報?」
「ユウキ」
「へぇ〜。確かに加藤君貼ってそう(笑)でも冷えピタはさすがにないかなぁ…」
:09/11/05 02:13
:F902iS
:I.agmiJo
#270 [ゆうと]
「じゃあ、このままで…」
「氷あるから、寝る前に冷やせば?ちょっとは違うんじゃない?ってか今から冷やしときなよ!あたしお風呂入ってくる」
「じゃあ、もらいます」
彩乃さんは、氷をビニール袋に詰め、タオルに巻いて持ってきてくれた。
:09/11/05 02:18
:F902iS
:I.agmiJo
#271 [ゆうと]
彩乃さんは浴室へ入っていった。
泣き疲れた俺は、グッタリと寝転んで目を冷やした。
さっきまでの出来事が嘘のように、部屋はしーんと静まり返っている。
ただ聞こえるのは、浴室のシャワーの音と、最近隣の家に来たばかりだという、やたら吠えまくるバカ犬の声だけ…
:09/11/05 02:25
:F902iS
:I.agmiJo
#272 [ゆうと]
ぼんやりしているうちに、彩乃さんは戻ってきた。
「聞いて、ドライヤー壊れた…」
「なんで?」
「分かんない。コンセントが抜けなくて思いっきり引っ張ったら本体とコンセントのつなぎ目?っていうの…?バチンって切れた(笑)」
「あ〜あ…(笑)」
拍子抜けするくらい、彩乃さんは普通だった。
:09/11/05 02:32
:F902iS
:I.agmiJo
#273 [ゆうと]
彩乃さんは、しばらくゴソゴソと何かしてから布団に入った。
俺も眠くて仕方なかった…
うつらうつらしていると、彩乃さんが俺の腕を引っ張った。
「?」
「腕枕…!よいしょ♪」
俺の腕に頭をちょこんと乗せた。
:09/11/05 02:38
:F902iS
:I.agmiJo
#274 [ゆうと]
「へへっ…今日はこうして寝たいから♪」
「…いいよ」
彩乃さんは少し微笑んだあと、目を閉じた。
シャンプーと石けんのいい匂いがした。
(今日はここまで!コメントくれた方々、ありがとうございます♪これからも読んでもらえると嬉しいです(´_ゝ`))
:09/11/05 02:41
:F902iS
:I.agmiJo
#275 [我輩は匿名である]
楽しい

更新頑張って下さい

:09/11/05 08:13
:SH905i
:☆☆☆
#276 [ゆうと]
>>275 匿名さん
ありがとうございます

また更新しますんで、ぜひ読んでください(´_ゝ`)
:09/11/05 13:46
:F902iS
:I.agmiJo
#277 [ゆうと]
(続き書きます♪)
翌日…
昼まで寝てた
練習が休みでよかった…横を見ると、彩乃さんがいない…
「あれ?彩乃さん?」
リビングからゴソゴソ聞こえる。
寝室のドアを開けようとする…
「ちょーっと待って!!開けないで!」
:09/11/05 13:54
:F902iS
:I.agmiJo
#278 [ゆうと]
「は…?」
「お願い!開けないで!」
…Why?
「目ぇ腫れちゃったのよ、目が!!ボーンって…」
「ボーンですか?」
俺は彩乃さんの部屋に置いてある全身鏡で顔を見てみた。
「…俺、目腫れてない!」
:09/11/05 14:02
:F902iS
:I.agmiJo
#279 [ゆうと]
昨日は俺の方が泣きまくったのに…
俺、目ぇ腫れてないじゃん!
ラリホー♪
「彩乃さん!俺、部屋帰ります」
「ごめんね、また後でね!」
「へい!」
:09/11/05 14:11
:F902iS
:I.agmiJo
#280 [ゆうと]
部屋に戻った。
昨日バタバタして彩乃さんの部屋に行ったから地味に散らかってる…
片付けないと…
昨日の腕枕の感覚がまだ少し残ってる…
肩には、まだ少し彩乃さんのシャンプーの匂いが残ってる。
:09/11/05 14:19
:F902iS
:I.agmiJo
#281 [ゆうと]
その日の夜…
部屋にミクさんがきた。
「ユウト!はい、差し入れ」
デッカいアポロチョコだ!(雑貨屋とかで売ってる1000円くらいの箱の)
「なんでまたアポロ?」
「ゲーセンで4つ取ったから(笑)1つあげる」
ミクさんはK大でUFOキャッチャーの達人として有名だった。
:09/11/05 15:19
:F902iS
:I.agmiJo
#282 [ゆうと]
「じゃあ、ありがたくもらっときますね」
「また取ってきたらあげるから♪今度はマーブルチョコ(デッカいの)挑戦するからさ!」
「すげっ!俺UFOキャッチャーで取ったことあるやつっておイモチップス?みたいなやつだけですよ」
「ダッサ!」
「そこ黙りましょうか(笑)」
:09/11/05 15:30
:F902iS
:I.agmiJo
#283 [ゆうと]
「はいはい(笑)あ、そんでさ…」
「はい」
「アヤがさっき部屋にきたよ。目が腫れてブッサイクな顔でね」
「………」
「昨日いろいろ大変だったみたいね」
ミクさんは困った顔で笑った。
:09/11/05 15:42
:F902iS
:I.agmiJo
#284 [ゆうと]
「まぁ、いろいろと…俺は何もしてないんですけどね(笑)」
「いや。ユウトがいてくれたから心強かったって…だからちゃんとマコちゃんにも気持ち伝えられたって言ってたよ」
「そうですか?俺何もしてないけど…」
「存在が嬉しかったんじゃない?アヤニッコニコで話してきたよ」
:09/11/05 15:53
:F902iS
:I.agmiJo
#285 [ゆうと]
「マジすか?でも、無事に解決したみたいでよかったです」
「まぁね…でも、これからどうすんの?」
「何が…?」
「あんたら2人」
「あー、どうなるんすかね(笑)」
「でも、気付いてるんだよね?」
「何を?」
:09/11/05 16:11
:F902iS
:I.agmiJo
#286 [ゆうと]
「アヤの気持ち」
「………」
「まさか気付いてないわけじゃないよね?」
「…ハハ」
「…あんた、ホンットに鈍いんだね(笑)関心するよ、ホント」
「そうなんすかねぇ…」
「うん!マジ鈍いよあんた」
:09/11/05 16:16
:F902iS
:I.agmiJo
#287 [ゆうと]
「…アハハ」
「あんたはどう思ってんの?アヤのこと好き?」
なんとまぁ、単刀直入な…
「…好きですよ」
「あら♪じゃあ話は早…」「でも!!!!」「?!」
「俺…アキナのことが好きなんです…最近気付きました」
:09/11/05 16:30
:F902iS
:I.agmiJo
#288 [ゆうと]
ミクさんの顔を見れない…
俺今、何言ってんだろ…
「…ホントに?」
「…はい」
「へぇ…そう…そうなんだ…まぁ、いいんじゃない?」
「いいんじゃない?って…ミクさん、俺どうすればいいんすか?」
:09/11/05 16:38
:F902iS
:I.agmiJo
#289 [ゆうと]
「そこはあんた次第だよ(笑)アキナのことが好きなのにアヤと付き合ったって、どっちも傷つけるだけじゃん」
「あの…この前からユウキにも彩乃さんがなんちゃらって言われるんすけど、彩乃さんって俺のこと好きなんですか?」
「…バカ!」
「え…」
「あんたマジバカ!マジうんこ!」
:09/11/05 16:44
:F902iS
:I.agmiJo
#290 [ゆうと]
う…うんこ…?
「アヤはあんたのこと好きなんだよ?だから………昨日の今日だから言いたくないけど…マコちゃんを好きな気持ちがなくなった…おかしいでしょ?3年付き合ってたカップルが、いきなり別れたりすると思う?」
「でも…」
「いいから聞け芋野郎!」
芋…うんこ…
:09/11/05 16:51
:F902iS
:I.agmiJo
#291 [ゆうと]
俺は芋なのか…?
俺はうんこなのか…?
「アヤがどんな思いでマコちゃんに別れ話したと思う?…あの場にいなかったあんたには分かんないと思うけど、マコちゃんに殴られ蹴られしても、ずっと別れてほしい!しか言わなかった…あたしそれ見てた。『何があってもミクは手出さないで!』て言うから…あたし泣きながら見守ったよ…」
:09/11/05 17:00
:F902iS
:I.agmiJo
#292 [ゆうと]
言葉が出なかった…
「マコちゃんのアパート出た時はフラフラだったよ。でも笑ってた!ユウト君のとこ行くって言って…この前来たでしょ?アザだらけで…」
「…………」
「あの時も昨日も、あんたに好きって伝えたかったって言ってた…でも、仮にOKもらったとしても、マコのことで同情買って付き合ってもらうなんてズルいからできないって…」
:09/11/05 17:06
:F902iS
:I.agmiJo
#293 [ゆうと]
ミクさんは泣いた…
んで笑った…
「…なんて言っても、あの場にはユウトはいなかったんだもんね…分かるわけないよね…ごめんね…」
涙を拭いながら立ち上がった。
「ごめんね、びっくりしたでしょ。でも、これだけは分かってね…アヤは本気であんたのことが好きなんだよ」
:09/11/05 17:10
:F902iS
:I.agmiJo
#294 [ゆうと]
そう言うと、ミクさんは部屋を出ていった。
1人残された俺は、とりあえずその場に座ったまま考えた…
ミクさんの話を聞いたからか…?
彩乃さんがものすごく愛しい…
アキナはどうなる?
でも…
さっきの俺は、何を根拠にアキナのことを好きと言ったんだ?
:09/11/05 17:16
:F902iS
:I.agmiJo
#295 [ゆうと]
考えれば頭おかしくなる…
俺が彩乃さんを守らなきゃ!!!
:09/11/05 17:19
:F902iS
:I.agmiJo
#296 [ゆうと]
俺は部屋を飛び出した。女子寮…102号室目指して走った!
鍵はかかってなかった!
無断で中へ入った!
「彩乃さん!!」
しーん…
:09/11/05 17:36
:F902iS
:I.agmiJo
#297 [ゆうと]
まったくね…
何やったってカッコつかないんだよね、俺って…
「俺っていったい…」
んでそのまま部屋に帰った。
あ〜恥ずかしい…
ケータイをベッドに投げて、風呂に入った。
:09/11/05 18:05
:F902iS
:I.agmiJo
#298 [ゆうと]
…風呂から出ると、ケータイがパカパカ光っている。
着信…
彩乃さんだ…
「ちょっ!かけ直すべき?かけ直すべきだよな?いいのか?」
独り言をブツブツ言いながら電話をかけた。
「さっき部屋来たでしょ?」
:09/11/05 18:09
:F902iS
:I.agmiJo
#299 [ゆうと]
「はい…でも、誰もいなかったんで…」
「……トイレ入ってた」
「あ゙、マジすか?すいません…」
「なんか用事だった?」
「いや…大したことは…」
ミクさんの言葉が頭をよぎった。
「…大したこと…あります」
「え?(笑)何それ(笑)」
:09/11/05 18:13
:F902iS
:I.agmiJo
#300 [ゆうと]
「今、暇ですか?」
「休日は常に暇人よ、あたし(笑)どしたの?」
「いや、ちょっと用があって…」
「そんなオドオドしなくていいじゃん(笑)おいでよ」
「じゃ、今から行きますね」
「うん」
:09/11/05 18:15
:F902iS
:I.agmiJo
#301 [ゆうと]
:09/11/05 18:16
:F902iS
:I.agmiJo
#302 [我輩は匿名である]
:09/11/05 18:57
:F01A
:OWTrjnoY
#303 [ゆうと]
(感想板立ててみました。感想等ありましたら、ぜひ!よろしくお願いします♪あと、最初から全部読み返してみたんですが、所々に変換ミスが見つかりました(/_・、)暖かく見守っていただけたら幸いです(´_ゝ`)読んでくださってる方々、本当にありがとうございます

)
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4616/
:09/11/05 19:13
:F902iS
:I.agmiJo
#304 [ゆうと]
彩乃さんの部屋に着くまでに、いろいろなことを考えた。
しょうもない運だめしをした。
…もし、彩乃さんの部屋に着くまでにアキナと会うことがあったら、アキナに告白しよう…
(…ホントしょうもない)
あえてゆっくりなペースで歩いたつもりだったが…
アキナに会うことはなかった…
ピンポーン…
:09/11/05 19:23
:F902iS
:I.agmiJo
#305 [ゆうと]
「いらっしゃい♪」
彩乃さんが出てきた。
「あれ?目の腫れが…」
「気付いた?腫れ引いたよ♪さっきまで、とんでもないことになってたからねぇ(笑)」
「よかったすね(笑)」
「まぁ、入ってよ♪」
:09/11/05 21:00
:F902iS
:I.agmiJo
#306 [ゆうと]
「ごめんね〜。また烏龍茶しかないわ(笑)」
「あ、全然いいっすよ」
彩乃さんは烏龍茶の愛飲家だ。
一緒に烏龍茶を飲んだ。
「体は大丈夫ですか?アザとか…」
「一応ね。でも紫っぽくなってきた(笑)」
「笑い事じゃないっすよ」
:09/11/05 21:22
:F902iS
:I.agmiJo
#307 [ゆうと]
「もう終わったことだからね(笑)笑うしかないわ♪」
「もう、無茶はしないでください」
「無茶なんてしてないよ♪マコの件は、あたしの勝手な行動だからね」
「…ミクさんに聞きました…」
「何を?(笑)」
:09/11/05 21:29
:F902iS
:I.agmiJo
#308 [ゆうと]
「なんかいろいろ…全部」
「…そっか」
「俺…マコさんのことで同情なんてしないっすよ。ただ協力しただけだし、そんなんで惚れるほど俺、軽くないっすから」
「そっか…いろいろ迷惑かけちゃってごめんね」
彩乃さんは笑って烏龍茶を飲んだ。
:09/11/05 21:36
:F902iS
:I.agmiJo
#309 [ゆうと]
「…でも俺、彩乃さんのことが好きです」
彩乃さんは烏龍茶を飲みながら、こっちを振り向いた。
「可哀想とか、そんなんじゃないんです…でも俺が守ってやりたいなぁ…とか思ってですね(笑)…あれ?これって立派な同情か?…あ、でも俺軽い男じゃないっすよ。同情でもないっすよ」
口下手な俺は、ホントにカッコよく決まらない…
:09/11/05 21:44
:F902iS
:I.agmiJo
#310 [ゆうと]
「…で?(笑)」
彩乃さんニヤニヤ…
「…で…好きです、はい」俺ガクブル…
「……………」
「……………」
ぷっ…
「ちょっ!なんか言ってくださいよ(笑)」
「あははは、なんていうかもう…バーカ(笑)」
「ああ〜、もう」
:09/11/05 21:54
:F902iS
:I.agmiJo
#311 [ゆうと]
「あんたすぐ顔赤くなるよね(笑)分かりやすっ!可愛い〜(笑)」
「うるさいっ!あ〜もう嫌だ!」
「あはははは、分かった分かった(笑)」
「……………」
「……………あたしでいいの?(笑)」
:09/11/05 21:58
:F902iS
:I.agmiJo
#312 [ゆうと]
「はい…っつーか、俺とかまだまだガキだけど…」
「あたしなんて、あんたの3つも上だよ?」
「俺、歳なんて気にしないですよ」
「じゃあ、あたしも気にしない(笑)」
そういうことで、俺と彩乃さん…改め、彩乃は付き合うことになった!
:09/11/05 22:45
:F902iS
:I.agmiJo
#313 [ゆうと]
噂なんて、数日も経てばいろんな人に広がるもんなんだな…
俺と彩乃が付き合い始めたことを、寮にいる人全員が知ってたんだから…
ミクさんは苦笑いしながら、
「ユウト、あんた無理したんじゃない?」
「俺から告りました」
「あら…そうなの?」
ラリホー♪なミクさんだった。
:09/11/05 23:34
:F902iS
:I.agmiJo
#314 [ゆうと]
女バスにも男バスにも、いろんなことを聞かれた。
「なんで付き合うことになったの?」
「どっちから?」
「いつから?」
遠くから感じる視線はなんだ?
アキヒロなのか…?
あ、アキナ…
:09/11/05 23:38
:F902iS
:I.agmiJo
#315 [ゆうと]
アキヒロは、現在アキナにお熱だ。
切り替えの早いアキヒロは、俺と彩乃を盛大に祝福した…
アキナは、アキヒロから俺と彩乃のことを聞いたという。
それ以来、まったく俺と会話をしてくれない。
以前貸した漫画も、紙袋が部屋のドアノブにかけられてたり…
なんてこともあった…
:09/11/05 23:42
:F902iS
:I.agmiJo
#316 [ゆうと]
─4月─
アキナとギクシャクしたまま、入学式を迎えた…
俺の初スーツに彩乃は
「似合ってる♪カッコいいよ」
なんて言ってくれる。
俺と彩乃は、この時初めて2ショット写真を撮った。
バックには桜の花びらがキレイに映っている。
:09/11/05 23:47
:F902iS
:I.agmiJo
#317 [ゆうと]
ちょっと前までは学ランだったのに…
ガラス越しに、スーツを着ている自分が写る…
少し大人になった気がした。
『見た目は子供!頭脳は大人!その名は、名探偵コ○ン!』
に対して、俺は見た目は大人、頭脳は子供だから、これからしっかりとした大人になることを、このスーツに誓った。
:09/11/05 23:53
:F902iS
:I.agmiJo
#318 [ゆうと]
入学式を終えた後、男バス、女バスで写真撮影が行われた。
いい記念になるだろうな…
アキナとの2ショットは撮れなかった…
それ以外のメンバーとは、代わる代わる2ショットを撮ったのに…
:09/11/05 23:58
:F902iS
:I.agmiJo
#319 [ゆうと]
昼からは各学部に別れて、授業内容や学校の施設について説明会が行われた。
単位だの履修だの…眠くなるような話ばかりだ…俺とユウキは別の学部だ。
不運にも、俺とアキヒロは同じ学部&同じクラス…
アキナもいた…
:09/11/06 00:02
:F902iS
:fWjD/5JU
#320 [ゆうと]
明日からは学校が始まる…
楽しみだけどめんどくさい…
あ〜めんどくさい…
説明会が終わり、教科書や教材を買いに行った。
教科書なんて中学や高校の時みたいに、配布されるものだと思っていたのに…
大学は、まったくの別世界だ…
:09/11/06 00:06
:F902iS
:fWjD/5JU
#321 [ゆうと]
夕方からは練習…
夕方に練習するなんて、考えてみれば大学に来てからは初だった。
なんか、なつかしい…この感じ…
中学・高校の時は、この少し暗くなりかけた頃には普通に練習してた。
キツかったから、この時間帯は大嫌いだった。
でも今は、なんか違う。夕焼け空がものすごく綺麗だ。
:09/11/06 00:11
:F902iS
:fWjD/5JU
#322 [ゆうと]
K大に来てからは、『春』という季節を好きになった。
だって、いろんな発見ができたから…
桜に、温かい風に、夕焼け空に、K市の街並み…
きっとこれから迎えるであろう夏・秋・冬もいろんな発見をするんだろうな…
んで、好きになっていくんだろうな…
:09/11/06 00:16
:F902iS
:fWjD/5JU
#323 [ゆうと]
俺の心は満たされた。
だからこれからも頑張ろうと決心した!
練習が終わって、アキナに話しかけてみた。
「アキナ!」
アキナはびっくりした顔で振り返った。
「ユウト……何?」
:09/11/06 00:19
:F902iS
:fWjD/5JU
#324 [ゆうと]
「や…最近話してなかったからさ♪元気かなぁって…」
「別に…元気だけど」
「そっか♪」
「じゃ、あたし帰るから…」
俺の心はモヤモヤしていた…
「アキナ!後で部屋行っていい?久しぶりに」
:09/11/06 00:23
:F902iS
:fWjD/5JU
#325 [ゆうと]
アキナの表情は冷たい…凍るような視線を向けたまま、少し微笑んで
(っていうか一瞬ニヤッとして)
「彩乃さんに怒られるよ。やめときな」
冷たく言い放った。
俺はなぜか放っておけなくて、
「少しだけならいいだろ?な?」
「…うん」
:09/11/06 00:27
:F902iS
:fWjD/5JU
#326 [ゆうと]
アキナは体育館を出ていった。
俺…
アキナに会って何話す気なんだろう…
自分でもよく分かんないけど、アキナの後ろ姿を見ていると放っておけなかったんだ…
彩乃はミクさんと外食をすると言い、先に帰ったみたいだ。
:09/11/06 00:31
:F902iS
:fWjD/5JU
#327 [ゆうと]
「……………」
「うわー。アキナの部屋マジ久しぶりだ(笑)でも、この人形、前はなかったよな(笑)」
「ああ、それ…この前チー(久々登場のチヒロ)ががゲーセンで取ったんだよ」
「チヒロやるじゃん♪」
「まぁね…」
しーん…
:09/11/06 00:37
:F902iS
:fWjD/5JU
#328 [ゆうと]
「(あ…)っつーか、アキナの部屋って常に綺麗だよな(笑)俺の部屋とか…」
「ユウト…」
「?」
「そんな…無理やり笑顔作んないでよ…」
アキナは立っている俺を見上げた。
:09/11/06 00:40
:F902iS
:fWjD/5JU
#329 [ゆうと]
アキナ…なんて綺麗な顔なんだ…
…じゃなくて…
「そんなつもりないよ、俺」
「あたしには分かる。お願いだから、やめて。そういうの」
「…………」
「親切なことしてるつもりなんだろうけど、こっちは逆に傷つくんだよ」
:09/11/06 00:46
:F902iS
:fWjD/5JU
#330 [ゆうと]
「いや、ごめん…俺そんなつもりじゃ…」
「もう気が済んだでしょ?帰って…」
「まだ何も話してな…」
「話したじゃん!何?これ以上何を話せっていうの?またあんたの作り笑い見て、『無理して笑わないで』って言えばいいの?何を言ってほしいんだよ!ふざけんなよ!」
:09/11/06 00:53
:F902iS
:fWjD/5JU
#331 [ゆうと]
「…(アキナ)」
呆然と立ち尽くす俺を、アキナは玄関へと追いやった。
「ちょっ…アキナ…落ち着けって!いてぇよ」
アキナは顔を上げなかった…
この前とはまったく違う涙…
この前は俺のために流してくれた涙だったのに…
:09/11/06 00:59
:F902iS
:fWjD/5JU
#332 [ゆうと]
玄関のドアノブが俺の腰にクリティカルヒットをくらわした…
「…%#&*☆」
痛いけど痛いとは言えない…けどいてぇ…
「アキナ!!」
アキナが止まった。
「落ち着けよ…ってかちゃんと話しようよ」
…アキナは後ろを振り向き、涙を拭いていた。
:09/11/06 01:11
:F902iS
:fWjD/5JU
#333 [ゆうと]
テーブルを挟んで、俺達は座った。
「俺もなんて言っていいのか分かんないんだけど…やっぱ、アキナと壁?があるままの関係が嫌っちゅーか…また前みたいに仲良くしたいって思う」
「…そう」
「うん」
「そんだけ…?」
:09/11/06 01:23
:F902iS
:fWjD/5JU
#334 [ゆうと]
「そんだけ…っつーか、俺は仲良くしたい!」
ずっと下を向いていたアキナが口を開いた。
「あたしの気持ちは…重荷だったのかなぁ…?なんて」
「え?」
「だって…気付いてたでしょ?あたしの気持ち」
「……………」
:09/11/06 01:28
:F902iS
:fWjD/5JU
#335 [ゆうと]
アキナの目が潤んだ…
「多少は気付いてたでしょ?違うの?」
「…まぁ、多少は…」
「あたしも…彩乃さんみたいにあんなに目が腫れるまで、あんたの前で泣けばよかった…」
:09/11/06 01:31
:F902iS
:fWjD/5JU
#336 [ゆうと]
「(なんで知ってるんだ)…あいつは…」
「あたし知ってるよ!土井からあんた達のこと聞く前日に、彩乃さん…目ぇ腫らして外出てきてたから…その時嫌な予感がしたのよ!そしたら、その日の夜、あんたが彩乃さんの部屋入っていくの見たんだよ…」
「あれは、彩乃の元カレといろいろ…」
:09/11/06 01:35
:F902iS
:fWjD/5JU
#337 [ゆうと]
「その結果が…それでしょ?結局はあんたらくっついたじゃん…彩乃さんの思い通りになったってことじゃん」
…俺は、アザだらけになって笑いかけてくる彩乃を思い出した…
「…あいつだってなぁ!」
:09/11/06 01:39
:F902iS
:fWjD/5JU
#338 [ゆうと]
俺のスイッチが入った…
「あいつだって…長い間ずっと辛い思いしてきたんだ!周りには迷惑かけないように、明るく振る舞ってただろうよ…でも、心はズタズタだったんだ」
アキナはしばらく黙りこんだ。
アキナは膝を抱え、ボロボロと涙をこぼした。
:09/11/06 01:43
:F902iS
:fWjD/5JU
#339 [ゆうと]
「彩乃さんはズルいよ…本当にズルい…あたしには、そんなの彩乃さんの言い訳にしか聞こえないよ…ズルすぎる…」
膝に顔をうずめ、肩を震わせた。
アキナを抱きしめたい…
でも、それもアキナを傷つけるだけだ…
泣きじゃくるアキナを、黙って見ることしかできない俺は本当に情けない…
:09/11/06 01:48
:F902iS
:fWjD/5JU
#340 [ゆうと]
アキナの部屋を出た。
アキナの言葉は、俺の心に深く刻まれた…
『同情』
そんな言葉が頭をよぎった…
あの時は、彩乃の前でかっこつけて『同情なんかじゃい!お前が好きだ』みたいなこと言ったけど、実際はどうなんだ…
でも、俺は同情して彩乃と付き合った覚えはない…
:09/11/06 01:55
:F902iS
:fWjD/5JU
#341 [ゆうと]
部屋に戻って間もなく、彩乃が入ってきた。
「見て〜!またミクが取ってくれた♪」
両手に抱えていたのは、アポロチョコ(デッカいの)とマーブルチョコ(デッカいの)の箱だった。
「また?すげぇなミクさん」
「ね!しばらくはお菓子に困らないね♪」
:09/11/06 02:00
:F902iS
:fWjD/5JU
#342 [ゆうと]
>>340『同情なんかじゃない!』です…
また脱字すみません

彩乃は幸せそうに笑っている。
彩乃の笑顔を見ると幸せな気持ちになる…
だから大丈夫!
:09/11/06 02:03
:F902iS
:fWjD/5JU
#343 [ゆうと]
翌日からは、大学の授業が始まった。
方向音痴な俺は、キャンパス内で常に迷っていた。
「あの…2号館はどこですか?」
上京してきたばかりの田舎っぺのように&日本は初めてです的な外人のように、幾度となく人に道を聞きまくり、目的地へとたどり着いていた。
:09/11/06 02:10
:F902iS
:fWjD/5JU
#344 [ゆうと]
一方、アキナは…
都会を歩くお姫様みたいな、涼しい顔でキャンパス内を歩いている。
道に迷うことはなさそうだ。
その容姿から、大学内の2・3・4年生には常に声をかけられていた。
そんな連中に、アキナは目も合わすことなく歩き去っていった。
:09/11/06 02:15
:F902iS
:fWjD/5JU
#345 [ゆうと]
1つの講義時間90分…
俺にとってはまさに地獄だ…
高校の50分でさえ限界なのに、90分なんて鬼だ!
高校の時は、居眠りすると先生に小突かれて起こされてた…
でも、大学は違う…
居眠りしてる奴なんか90分間ノータッチ…スルー…
俺は、ある意味怖くなった。
:09/11/06 02:22
:F902iS
:fWjD/5JU
#346 [ゆうと]
90分後…
キーンコーンカーンコーン♪
あれ…?
意外に短いぞ?
ってかあっという間だった。
なぁんだ…頑張ればできる子じゃん、俺♪
「ユウト!学食行こーぜ♪」
アキヒロからデートのお誘いだ(笑)
:09/11/06 02:27
:F902iS
:fWjD/5JU
#347 [ゆうと]
アキヒロはカレーライス、俺はチャンポン。
学食のメニューはとにかく安い!
大学行く上で、1つの楽しみでもあるかもな♪
「あ、あそこ!ユウキとヒロユキのとこ行こうぜ」
ヒロユキは生姜焼き定食、ユウキは…弁当?!
:09/11/06 02:31
:F902iS
:fWjD/5JU
#348 [ゆうと]
「お前なんだよそれ…弁当作ったん?」
あらあら、可愛いスティッチの弁当箱じゃないの…
ユウキはニヤニヤしながらフタを開けた。
「…分かった…ミクさんだ…」
「お前愛妻弁当かよ!」
そう…
ユウキがこんなに綺麗な弁当作れるはずがない…
:09/11/06 02:34
:F902iS
:fWjD/5JU
#349 [ゆうと]
弁当の定番、タコさんウインナー…
肉巻きアスパラ…
黄金の卵焼き…
野菜炒め…
魚の煮付け…
あら、別容器にサラダもついてんの?
デザートもあるんだ…
ちょっw
冷凍食品1つも入ってないじゃん…
:09/11/06 02:38
:F902iS
:fWjD/5JU
#350 [ゆうと]
「ミクがどうしても作りたいって言うからさぁ♪今日学食デビューしようと思ったのに残念だわ…♪」
「てめぇ、タコさんくらいよこせや!」
「俺肉!肉」
「ちょっ!こら、お前ら」
アキヒロもヒロユキもユウキの弁当に群がる。
「ユウトもなんか取れよ」
:09/11/06 02:43
:F902iS
:fWjD/5JU
#351 [ゆうと]
「今日の夜、彩乃が料理作ってくれるんだけど、何がいいかなぁ…♪」
「ちょっ!K高2人あっち行け!あっち」
「K高とかマジうんこ!」
「てめぇ、カレー食ってる横でうんことか言うな!わざとらしい」
「わざとじゃねーよ、このうんこ野郎!」
あ〜騒がしい…
:09/11/06 02:48
:F902iS
:fWjD/5JU
#352 [ゆうと]
でも、こんな風に毎日を過ごせたら最高だな…
結局『ミクさん手作り弁当』は、アキヒロ&ヒロユキにつつかれまくり、とんでもないことになった…
でも、幸せそうに食べるユウキがなんだか可愛く見えた(笑)
学食を出て各学部に分かれ、それぞれの教室へと移動していった。
:09/11/06 13:40
:F902iS
:fWjD/5JU
#353 [ゆうと]
教室に着き、俺とアキヒロはアキナの斜め後ろの席に座った。
チヒロがアキナの隣にいたから、よく考えたらチヒロも同じ学部だったんだな(笑)
この2人は相変わらず仲がいいみたいだ。
「あら♪ユウト君達だ!」
チヒロが振り返った。
「よっ!」
:09/11/06 13:44
:F902iS
:fWjD/5JU
#354 [ゆうと]
アキナは振り返らない…
「今日の練習、男子は何時から?」
「5時」
「いいなぁ。うちらは4時からだよ」
「でも、その分早く終わるじゃん♪俺らとかたぶん7時過ぎだな」
「まぁね♪」
:09/11/06 13:48
:F902iS
:fWjD/5JU
#355 [ゆうと]
授業が始まった…
俺が大の苦手としている…数学だ…
俺、因数分解すら分かんないんすよ?先生〜…
まぁ、高校みたいに『黒板に出てきてこの問題解いて〜』みたいなことはないだろうから、まぁいいや♪
…先生は黒板にピッピッとラインを引いていく…
嫌な予感が…
何そのラインとラインの間のスペース…
:09/11/06 13:54
:F902iS
:fWjD/5JU
#356 [ゆうと]
「じゃ、問1から問8まで…この列の人達、前出て解いてください」
ガーン…
俺…問6…
やべぇ…やってねぇ…
周りみんな、私勉強できますオーラのヤツばっかりじゃねーか…
神様…もう悪いことしません…ですから、僕を助けてください…
真っ白のノートを手に、席を立った。
:09/11/06 14:00
:F902iS
:fWjD/5JU
#357 [ゆうと]
ガクガクブルブル…
横からノートが飛び出してきた。
綺麗な字…
んで俺のノートを奪い取った…
ポカンとしている暇はない…
黒板に直行した…
そのノートの答えを黒板に書いた。
んで席に着いた…
先生が赤いチョークで○をつけていく…
:09/11/06 14:04
:F902iS
:fWjD/5JU
#358 [ゆうと]
「問6は…おお…この計算のやり方をすれば、問7も問8も解けますね。問4にも応用できる。分かりやすくて大変良い♪」
デッカい○が付けられた。
俺が解いたワケでもないくせに、褒められた嬉しさでヘラヘラしていた。
ノートを閉じた。
表紙に名前が書かれてる…
『西川 明菜』
:09/11/06 14:11
:F902iS
:fWjD/5JU
#359 [ゆうと]
アキナの方を見た…
なんか書いてる…
しばらくすると、アキナからノートが回ってきた。
俺もノートを返した。
ノートに『ありがとう』と書いておいた。
俺の真っ白なノート…
問1から全部解かれているではないか…
あの綺麗な字で…
感動した…
:09/11/06 14:17
:F902iS
:fWjD/5JU
#360 [ゆうと]
とりあえず、今日の数学は免れた!
4時半…
練習の準備をしないとな…
隣では女子の練習が始まっていた。
アキヒロはアキナを見てデレデレしてた…
外からはアキナのファン?らしき男数名が女子の練習を見ている。
:09/11/06 15:56
:F902iS
:fWjD/5JU
#361 [ゆうと]
「アキナちゃ〜〜ん!」
叫ぶヤツも現れた。
ミーハーか、お前らは…
そんなアキナはオールシカトで練習している。
俺に気づいた彩乃は一瞬ニコリと笑った。
俺も笑顔を返すと、また集中モードの表情になった。
今気付いたけど、お前女バスのキャプテンだったんだな(笑)
:09/11/06 16:05
:F902iS
:fWjD/5JU
#362 [ゆうと]
ちなみに男バスのキャプテンが優等生のヒロユキ、副キャプがアキヒロでした!
(アキヒロにはしっかりしてほしいってことで副に任命された)
男バスの練習もスタートした。
近々練習試合をすることになったので、それまでの追い込みに入った。
終わったのは8時前…
7時過ぎには終わるはずだったのに…
:09/11/06 16:12
:F902iS
:fWjD/5JU
#363 [ゆうと]
部屋へ戻ると、彩乃からメール…
「ご飯できたから部屋カモン♪」
んで行ってみると、肉じゃがが…
「うまそう♪」
んで一緒に食した!
こりゃまた旨いじゃん!
肉じゃがを見ると、実家を思い出すな…
あとで母さんに電話してみよっかな。
:09/11/06 16:24
:F902iS
:fWjD/5JU
#364 [ゆうと]
部屋に戻ってから、母さんのケータイに電話をかけた。
「ユウト!珍しいわね(笑)ちゃんとご飯食べてるの?大学はもう始まった?」
「うん。もう寮生活にも慣れたよ♪」
父さん、母さんへの感謝の気持ちが芽生えてた。離れてから気付くことっていっぱいあるんすね…
:09/11/06 16:31
:F902iS
:fWjD/5JU
#365 [ゆうと]
電話を切ると、メールが1件入ってた。
…アキナ?!
「また漫画貸して」
↑(絵文字なし)
俺はビックリしながらも、なんか嬉しくて紙袋に漫画を詰め、届けに行った。
アキナの部屋に行った。
:09/11/06 16:36
:F902iS
:fWjD/5JU
#366 [ゆうと]
「あれ、届けに来てくれたの?」
笑ってもない、怒ってもない表情のアキナが出てきた。
「うん。一応この前の続き持ってきたんだけど、確認してみて」
アキナは紙袋を物色した。
「これこの前読んだよ!これも…これはまだ読んでない…あ、これも、これも…」
「ウソ!マジで?ミスった…」
:09/11/06 16:43
:F902iS
:fWjD/5JU
#367 [ゆうと]
「バァカ」
「あちゃ〜…じゃあまた持ってくるから待ってて」
「今から取りに帰るの?」
「うん。早いうちじゃないと、俺すぐ忘れるから(笑)」
「じゃあ、あたしも行く。あんた1人だと任せられないからね(笑)」
:09/11/06 16:47
:F902iS
:fWjD/5JU
#368 [ゆうと]
アキナの笑顔は久しぶりだった…
ホッとした…
部屋に戻ると、アキナはベッドに腰掛けた。
「あたしも久しぶりかも、あんたの部屋」
「そうだな。…なんか飲むか?」
「紅茶」
「んなもん、俺飲まねーからないよ。炭酸抜けたコーラならあるよ(笑)」
:09/11/06 16:52
:F902iS
:fWjD/5JU
#369 [ゆうと]
「炭酸抜けてるとか…(笑)じゃあ、お茶」
「烏龍茶ならあるけど…」
「彩乃さんの影響?彩乃さん、よく飲んでるもんね」
「ああ…どうだろ、なんとなく(笑)」
「じゃあ、炭酸抜けたコーラがいい」
:09/11/06 16:59
:F902iS
:fWjD/5JU
#370 [ゆうと]
「それでいいの?」
「うん」
俺はペットボトルのまま持ってきた。
アキナはコップに注ぎ、飲み始めた。
「うわ…炭酸ほとんど残ってないじゃん」
「だから言ったじゃん(笑)」
飲み終わると、アキナはベッドに寝転んだ…
:09/11/06 17:04
:F902iS
:fWjD/5JU
#371 [ゆうと]
「あ〜あ…」
アキナは天井を見つめている。
俺は烏龍茶を飲み終わって、ベッドの横のカーテンを閉めた。
「…うわっ」
アキナは俺を引っ張った。
:09/11/06 17:07
:F902iS
:fWjD/5JU
#372 [ゆうと]
俺はアキナの上に倒れた。
アキナに重心がかからないように、片肘を着くのがやっとだった。
「ちょっ…どうした?」
アキナは俺の目を真っ直ぐに見た。
二重で、お姫様のような綺麗な顔が、こんなに近くに…
:09/11/06 17:12
:F902iS
:fWjD/5JU
#373 [ゆうと]
「…まずいよ、これは…」
とか言いつつ、吸い込まれそうなアキナの目に捕らえられ、体が動かない…
「…まずいって…何がまずいの?(笑)」
「何がって…まずいだろ」
沈黙が続いた…
目は離せない…
:09/11/06 17:18
:F902iS
:fWjD/5JU
#374 [ゆうと]
ドキドキが止まらない…
バカ!落ち着け俺…
無表情のまま、俺の頭に手を回した。
シャンプーの匂いがぁ…ってかアキナ…いい匂いだな…目が…離せない…
「目がトロ〜ンってなってるよ」
「…なってねーよ!」
:09/11/06 17:22
:F902iS
:fWjD/5JU
#375 [ゆうと]
「あっそ…」
「…………」
息が当たる距離を保ったまま、アキナは動かない。
「…(俺どうすればいい?鍵…鍵開いたままだ…見られたらまずい)」
「……………」
「…(なんかしゃべらないと…)ど…どうすればいい?」
:09/11/06 17:27
:F902iS
:fWjD/5JU
#376 [ゆうと]
「あ?」
ヤンキー口調でアキナは聞き返す。
「どうすればいいって…あんたはどうしたいの?(笑)」
「…俺は……鍵…」
「鍵?なんで(笑)」
「いや…別…」
「あたしHしないよ?ヤリマンじゃないもん(笑)」
:09/11/06 17:31
:F902iS
:fWjD/5JU
#377 [ゆうと]
…力が抜けた。
「あたし好きな人じゃないと、そういうことしないもん…」
「……そう」
「でもね、あたし…あんたのこと好きだよ。だから今すぐにでもあんたの服脱がせたいよ…」
「…ななな……」
「あたしも脱がせてほしいよ…でも、今はダメなんでしょ?彩乃さん…」
:09/11/06 17:36
:F902iS
:fWjD/5JU
#378 [ゆうと]
アキナは言葉をつまらせた…
「………彩乃さんいるから…あたしはあんたに手を出す資格はないから…」
そう言うと、笑って手を降ろした…
「アキナ…」
アキナは目をそらした。起き上がって、俺を抱きしめた。
:09/11/06 18:41
:F902iS
:fWjD/5JU
#379 [ゆうと]
俺はボンヤリすることしかできない…
そのままの姿勢で、アキナは話を続けた。
「…彩乃さんを恨むことはやめる。でも、これからもあんたのこと好きでいていい?嫌いになれないんだけど…」
「…それはお前次第だろ…でも、俺は今みたいな壁があるままは嫌だよ」
:09/11/06 19:05
:F902iS
:fWjD/5JU
#380 [ゆうと]
「…分かった」
「今日の数学…助かったよ。ありがとう」
アキナは離れた。
たぶん泣いてたと思う…
「あ…漫画借りてくね♪また来るね。今度は紅茶とちゃんと炭酸抜けてないコーラ用意しててよ(笑)じゃあね♪」
:09/11/06 19:10
:F902iS
:fWjD/5JU
#381 [ゆうと]
アキナは笑って部屋を出て行った。
俺…さっきアキナに、彩乃がいるのに鍵がどうとか言ってしまった。
「止めろ!」
…って言えなかった…
…言わなかったのか?
もう分からん…
でも、今俺が好きなのは彩乃なんだ!!
:09/11/06 19:16
:F902iS
:fWjD/5JU
#382 [ゆうと]
一時はどうなるかと思ったけど…
その日から、アキナとは前みたいに話せるようになった!
バカ言って笑い合えるようになったし、一緒に外食したり…
そんな中、俺と彩乃の関係も順調だった。
:09/11/06 21:43
:F902iS
:fWjD/5JU
#383 [ゆうと]
休みの日は、
「ゲーセン行こ〜♪」
とか言ってチャリ2人乗りなんかしちゃってK市をウロウロしたり、カフェ行ったり…
俺の中で、
『大学生=大人』
という、方程式が成り立っていた。
だからプリクラなんて撮ることもないし、駄菓子なんて食べない…と思ってた。
:09/11/06 21:48
:F902iS
:fWjD/5JU
#384 [ゆうと]
しかし、上田彩乃は違ってた(笑)
ゲーセンに行くと、
「プリクラ撮ろう♪」
スーパーなんかに行くと、
「ユウト、あっち!あっち駄菓子あるよ♪買おうよ♪」
俺の中の方程式は、大間違いだったことに気付いた。
:09/11/06 21:51
:F902iS
:fWjD/5JU
#385 [ゆうと]
駄菓子を1000円分買ったりすることもあった…
「買いすぎだろ(笑)」
「だって、安いからさぁ(笑)」
はいはい…(笑)
ミクさん達と一緒にいても、彩乃は駄菓子を食べていた。
「そんなん、よく食べれるね」
:09/11/06 21:54
:F902iS
:fWjD/5JU
#386 [ゆうと]
ミクさんは、呆れた顔で笑った。
「いいじゃん別に♪」
彩乃は棒付きチョコやミニドーナツが大好きだった。
それを食べてる時の顔…なんとも言えない幸せそうな、幼い顔…
時々見せる、そういう子供っぽいところも好きなんだろうなって思った。
:09/11/06 21:57
:F902iS
:fWjD/5JU
#387 [ゆうと]
ある日、彩乃と2人でベッドに寝転がって過去のことや、今までの恋愛について話をしていた。
「ユウトは今まで5人と付き合ってたんだよね?」
「そうだよ」
「モテてたんだ(笑)」
「まぁね♪お前は?」
「あたしもそれくらい♪」
「それくらいって(笑)6人とか?」
:09/11/06 22:03
:F902iS
:fWjD/5JU
#388 [ゆうと]
「…何人でもいいじゃん♪」
怪しい…
「いいじゃん!俺も言ったんだし」
「まぁ、過去のことだもんね(笑)」
「そーそー♪」
「…10人(笑)」
…俺の倍じゃねーか。どこがそれくらいなんだよ…
:09/11/06 22:05
:F902iS
:fWjD/5JU
#389 [ゆうと]
「…え?ああ、そうなんだ(笑)」
「ユウトのファーストキスはいつ?」
「俺は中2」
「あたしも♪初Hは?」
「…高1」
「あたし中3♪」
…俺、こんな話したくねーよ…
:09/11/06 22:08
:F902iS
:fWjD/5JU
#390 [ゆうと]
「可愛いもんだよね、実際…」
「…あのさ、俺こんな話したくないんだけど」
「なんでー?(笑)昔のことじゃん」
「俺、今まで彼女とそんな話したことねーし」
「そっか(笑)あんたまだ子供だもんね。可愛い〜(笑)」
:09/11/06 22:11
:F902iS
:fWjD/5JU
#391 [ゆうと]
冗談には聞こえた…
でも、俺の中で何かが暴走しだした。
「子供って…なんかウザいんだけど…」
「え?何怒ってんの?(笑)」
「お前は嫌じゃねーの?」
「別に(笑)」
俺は、彩乃が過去に付き合ってた男なんて、『マコちゃん』しか知らない。
:09/11/06 22:17
:F902iS
:fWjD/5JU
#392 [ゆうと]
彩乃と付き合ってた過去の男達に対する怒りがこみあげてきた…
なんかこう…ヤキモチみたいな…
「別に聞きたくないならいいよ」
「じゃあ、そんなこと話すなよ」
「何怒ってんの?意味分かんないんですケド」
彩乃は「…ケド」のとこを強調しやがった!
:09/11/06 22:20
:F902iS
:fWjD/5JU
#393 [ゆうと]
「はぁ?だからそんなこと話すなって言っただけじゃん。…すいませんね、俺ガキだから」
「マジウザい…部屋帰れや、ガキ!」
「もう来ねーよ。じゃあな…」
ドアをバタ〜ンッと閉めて、自分の部屋に戻った。
ああ゙〜もう…くそイライラする!
:09/11/06 22:25
:F902iS
:fWjD/5JU
#394 [ゆうと]
んで1人でイライラしながら漫画読んだ…
なのに、内容が頭に入ってこない…
漫画は手に持ってても、考えることはさっきの喧嘩のことばかり…
子供って言われた…
こんなことで怒るなんて、ホント子供なのかもな…
罪悪感はあったものの、なんか自分からは謝れなかった。
:09/11/06 22:39
:F902iS
:fWjD/5JU
#395 [ゆうと]
漫画持ったままボーっとしてた。
メールがきた。
「なんかごめんね…ユウトの過去話聞きたくて…特別な意味はないんだよ。言い訳はしない!本当にごめんなさい」
そのメールが来てから、数分後に彩乃は部屋に来た。
「元気ですか?(笑)」
:09/11/06 23:38
:F902iS
:fWjD/5JU
#396 [ゆうと]
「…なんだよ…元気ですかって(笑)」
「あはは!ごめんね…はい!仲直りー(笑)」
彩乃は本当に明るいやつだ。
…というか、なんか大人だ。
悔しいけど大人だ。
駄菓子・プリクラの子供みたいな彩乃、いざとなったら大人になる彩乃…両方好きだ!
:09/11/06 23:43
:F902iS
:fWjD/5JU
#397 [ゆうと]
ある休日の日、彩乃・ミクさん・ユウキ・俺の4人でカラオケに行った。
次の日は学校だけど、フリータイムでガンガン歌った。
ミクさんは幅広いジャンル、ユウキはレゲエ系、俺はHYや湘南、彩乃は浜崎あゆみ…
それぞれが歌い出した。
:09/11/06 23:51
:F902iS
:fWjD/5JU
#398 [ゆうと]
モニターの歌詞を眺めてみた。
『浜崎あゆみの歌ってこんなに切ないんだ…』
なんかカラオケでモニターに映る歌詞見てると、ジーンときたりする時あるじゃないすか…
恋してる時とかなおさら…
俺はそんな感じでした。
彩乃が歌う浜崎あゆみ…これがまた上手いんだ…
:09/11/06 23:55
:F902iS
:fWjD/5JU
#399 [ゆうと]
モニターに映る歌詞が『大好き』『大切な人』『愛すべき人』なんて出ると、俺の方を見てニッコリ笑う。
歌いながら!
歌詞と照らし合わせて伝えてくれてるみたいで、本当に嬉しかった…
冷静を装ってみたけど、ニヤニヤは止まりませんでした(笑)
:09/11/07 00:00
:F902iS
:FrAS1HYQ
#400 [ゆうと]
ミクさんは、そういうサービス的なことをユウキにはしなかった(笑)
ユウキはユウキで怒鳴り散らして歌って1人で盛り上がってるし、ミクさんはミクさんでナリきって歌ってるし、まぁいいか…みたいな(笑)
俺はカラオケはそこまで好きじゃなかったけど、この4人で行くことが楽しくて仕方なかった。
:09/11/07 00:05
:F902iS
:FrAS1HYQ
#401 [ゆうと]
:09/11/07 00:05
:F902iS
:FrAS1HYQ
#402 [ゆうと]
日曜日…
隣のコートでは女バスの練習試合が行われていた。
男子は午前中練習で、昼からは休みだったから女バスの試合を見てた。
K大は彩乃とアキナが一緒に出てた。
彩乃がドリブルで相手を交わし、突破…
アキナにパスが行き、シュートを決める。
笑ってハイタッチする2人は、なんかよかった。
:09/11/07 00:12
:F902iS
:FrAS1HYQ
#403 [ゆうと]
4月は、いろいろあったけどかなり充実してて、楽しかった。
─5月─
学校にも慣れてきた。
俺もキャンパス内で道に迷わなくなったし、同じ学部の友達も増えた。
今まではバスケ部内でしか関わりがなかったから、学校の友達はいなかった。
大学って楽しいじゃん♪
:09/11/07 00:19
:F902iS
:FrAS1HYQ
#404 [ゆうと]
ただ、90分という講義時間の長さに耐えられなくなってきた。
4月の頃は、すべてが初めてだったから、新鮮で楽しかった。
けど、今はダルい…
寝ちゃったらノートとれなくなる…
起きろ!
しかし…
グースカピー…
:09/11/07 00:24
:F902iS
:FrAS1HYQ
#405 [ゆうと]
その日の練習が終わり、寮に帰る…
「ダメじゃんあんた(笑)授業中寝てたでしょ」
彩乃につっこまれる。
「いつ見てた?肇
「3限目かな?英語の授業だった」
「だって90分とか長いんだもん」
:09/11/07 00:29
:F902iS
:FrAS1HYQ
#406 [ゆうと]
「テスト大丈夫なの?まだ先の話だけど、単位落としちゃったらヤバいよ」
ニコニコしながら嫌な話をしてくる。
「でも俺、今まで赤点とったことねーよ♪だから大丈夫!」
「そうかなー?どんどん難しくなってくるから…ま、頑張って♪」
:09/11/07 00:32
:F902iS
:FrAS1HYQ
#407 [ゆうと]
そんな話が終わると、彩乃は部屋へと戻っていった。
それを見計らったかのように、ミクさんが部屋へと入ってきた。
「ユウト!」
「わっ肇
着替えようとパンツを脱いだ俺は、見事にケツを見られた…
「ちょっ!ミクさん…俺着替え中っす!」
:09/11/07 00:35
:F902iS
:FrAS1HYQ
#408 [ゆうと]
「んなもん、言わなくても見れば分かるよ。早くパンツ履いてよ(笑)」
ケロッとした表情でミクさんは言う…
「ケツ見ちゃったからアヤに怒られるかな(笑)」
「黙っててあげますよ…んで、どうしたんすか?」
:09/11/07 00:38
:F902iS
:FrAS1HYQ
#409 [ゆうと]
「あのね、5月ってアヤの誕生日なのよ…そんで、何人かでサプライズやろうかって話になって!」
「そういえば5月でしたね。メンバーは?」
「あたし、あんた、ユウキ…その他4年生とかかなぁ」
「サプライズかぁ…いいっすね。何やるんすか?」
:09/11/07 00:43
:F902iS
:FrAS1HYQ
#410 [ゆうと]
「とりあえず、定番のクラッカーでパーンと盛り上げて、ハッピバ〜みたいなノリで…ケーキにろうそくのあと、プレゼント渡してってしようかなぁ…って考えてる。そのあとみんなで夕飯!だから夕飯はあたしが作るよ」
「ナルホド!」
「まぁ、全部が終わったら解散して…プレゼントは俺…みたいな感じで…」
:09/11/07 00:47
:F902iS
:FrAS1HYQ
#411 [ゆうと]
「なるほど……え?」
「あたしがあんたにリボンつけてあげるからさ♪アヤが風呂から上がってきたら電気全部消して…布団に連れ込んでプレゼントは俺だよ♪…で、イチャコラしてチョメチョメしてあ〜れ〜…みたいなさ(笑)」
ミクさんは自分で言った言葉が面白かったのか、1人でひたすら笑い続けた。
:09/11/07 00:51
:F902iS
:FrAS1HYQ
#412 [ゆうと]
「あの…ミクさん…大丈夫すか?」
「ゲラゲラ…うん、大丈夫…あ〜おかしい(笑)」
「自分で言って自分でウケないでくださいよ(笑)」
「だぁって想像したらさぁ(笑)裸にリボンだよ?あ〜笑った笑った!」
「とりあえずプレゼントは俺が買っときましょうか?」
:09/11/07 00:59
:F902iS
:FrAS1HYQ
#413 [ゆうと]
「プレゼントでしょ?やっぱユウトに選んでもらいたいんだけど、1人で行かせるとなんかタワシとか買ってきそうだから、3人で見に行こ♪」
タワシ…
俺っていったい…
「ユウキとミクさんと俺ってことっすね」
「そういうこと♪」
:09/11/07 01:03
:F902iS
:FrAS1HYQ
#414 [ゆうと]
話が長くなりそうだから、俺は飲み物を差し出した。
「どうぞ」
「サンキュー♪お、烏龍茶かぁ…アヤに影響されたな?(笑)」
「まぁ…なんとなく」
「へぇ〜…んで、あんた達もうヤッたの?(笑)」
:09/11/07 01:07
:F902iS
:FrAS1HYQ
#415 [ゆうと]
烏龍茶が鼻に大量に流れ込んできた…
むせた…
コーラの次は烏龍茶か…
「ゲホッウエッ…鼻いてぇ…」
「びっくりしすぎでしょ(笑)」
「だって、ミクさん唐突なんですもん…」
ミクさんは涼しい顔してそういう話をする。
んでヒートアップしてくるとニヤニヤしだす(笑)
:09/11/07 01:12
:F902iS
:FrAS1HYQ
#416 [ゆうと]
「そんなん…とっくに…」
「あらまぁ♪ユウト君も男になったかぁ♪」
「ミクさんだってユウキがいるじゃないすか…」
「ユウキね♪ウマいよ、あいつ(笑)」
「(ヤバっ…ミクさんニヤニヤしてきた)」
:09/11/07 01:20
:F902iS
:FrAS1HYQ
#417 [ゆうと]
ミクさんのニヤニヤ=ヒートアップのサインだ…
「ユウキ変態だよ♪『もう無理』って言ってんのに『俺はまだ元気』とか言って体勢変えて…キャー♪」
「あははは…」
「あいつの腰ってどういう作りしてんのかな♪あ、でもSMとかはしないよ♪いたってノーマルだから(笑)」
:09/11/07 01:28
:F902iS
:FrAS1HYQ
#418 [ゆうと]
「…あはははは」
「アヤが最近テンション高いのは…そっかぁ♪やっぱユウトが原因だったんだ♪」
「俺っすか?」
「うん♪恋する乙女!って感じになっちゃってるのよ。たまにはラブホでも行ったら?(笑)」
「ミクさん達行ったんすか?」
「行ったよ!たまにはいいかも(笑)」
:09/11/07 01:39
:F902iS
:FrAS1HYQ
#419 [ゆうと]
「ミクさんとユウキ…ラブラブっすね」
「うん!でもあたしH目的でユウキと付き合ってるんじゃないからね。あいつ、ヘラヘラしてるけどあたし以上にしっかりしてるし、なんか頼れる♪だから大好きだし、一緒にいたいし♪」
「へぇ…俺とかめちゃくちゃガキだから、彩乃が頼ってくれてるのか、たまに不安になります…」
:09/11/07 01:45
:F902iS
:FrAS1HYQ
#420 [ゆうと]
「あんたは不器用だよね。でも、アヤにはちゃんと伝わってるよ。4年間一緒にいるけど、アヤがあんな嬉しそうな顔してるとこ、ぶっちゃけ初めて見るもん♪だから自信持っていいと思うよ」
この言葉に、ものすごく救われた。
ミクさんは俺のお姉ちゃんみたいな存在だ。
だからなんでもしゃべれる。
:09/11/07 01:51
:F902iS
:FrAS1HYQ
#421 [我輩は匿名である]
頑張って

:09/11/07 08:08
:F02A
:4LULZjjI
#422 [ゆうと]
>>421あざす(^^)v
まだまだ更新しますんで、今後もよろしくお願いします(´_ゝ`)
:09/11/07 15:47
:F902iS
:FrAS1HYQ
#423 [ゆうと]
(続き書きます♪)
ミクさんはオヤスミと言い、帰っていった。
俺はグラスを洗いながら彩乃の誕生日プレゼントは何がいいか考えていた。
ミクさんがさっき言ってた『プレゼントは俺〜♪』なんてマヌケだし、タワシなんか買わないし…
何がいいんだろう…
:09/11/07 15:52
:F902iS
:FrAS1HYQ
#424 [ゆうと]
遠まわしに、彩乃に聞いてみるべきかな?
翌日…
授業が終わり、アキヒロと学食に行った。
チヒロとサヤカさん(女バス2年)がいた。
俺とアキヒロは2人の近くに座る。
「チス!」
「あら、お疲れ♪」
:09/11/07 16:04
:F902iS
:FrAS1HYQ
#425 [ゆうと]
「サヤカさんって何学部でしたっけ?」
「あたし環境♪」
「あ〜、どうりであんまり学校で会わないわけだ」
「環境は別館だもんね。ってか学食久しぶりだなぁ」
「今日彼氏さんは?」
「カズは研究室で課題解いてるよ」
:09/11/07 16:07
:F902iS
:FrAS1HYQ
#426 [ゆうと]
「そうなんだ。昼はいつも彼氏さんと一緒にいるから、珍しいなぁって思って!」
「だね♪」
チヒロはきつねうどんを食べていた。
俺はチヒロに話を聞くことにした。
「俺もうどん食おっかな」
「今の時間きつねうどんしかないんだって…あたしえび天がよかったのに」
:09/11/07 16:12
:F902iS
:FrAS1HYQ
#427 [ゆうと]
「マジ?じゃあラーメンにしよ」
「学食の味噌ラーメンおいしいよ」
「もうちょいしたら買いに行くわ。あのさ、聞きたいことあるんだけど…」
「何〜?」
「誕生日にプレゼントもらうとしたら、チヒロだったらどんなものが欲しい?」
:09/11/07 16:15
:F902iS
:FrAS1HYQ
#428 [ゆうと]
「あたし?あたしだったら…なんでも♪」
「なんでも?」
「うん!だってプレゼントってなんでも嬉しいじゃん♪気持ちこもってるヤツでも、なんかウケ狙いの面白いヤツでも、『ありがと〜』ってなる」
「彼氏からもらいたいものとか、特にない?」
:09/11/07 16:19
:F902iS
:FrAS1HYQ
#429 [ゆうと]
「特にはないよ。指輪とかだったらキューンとくるけどね♪」
「指輪かぁ…それって長年付き合ってないと、なんかなぁ」
「関係ないんじゃない?婚約する時も指輪、結婚する時も指輪だから『あたし大事にされてる』って思ってくれると思うよ。でも値段高すぎる指輪もらっても、え?って感じするし…難しいね(笑)」
:09/11/07 16:25
:F902iS
:FrAS1HYQ
#430 [ゆうと]
「どうしよ…」
「彩乃さんでしょ?誕生日5月だもんね。ま、難しく考えないことよ♪女バスも学年ごとにプレゼントしようって話出てるんだよ」
「そうなんだ。指輪かぁ…でも指輪あげるとか、かなりムードが必要じゃない?俺とかくさいセリフ言うだけでニヤニヤするのにムード作りとか…」
:09/11/07 16:31
:F902iS
:FrAS1HYQ
#431 [ゆうと]
「あはは、ウケる(笑)じゃあ指輪あきらめて違うものにすれば?」
「うん…あいつ何が好きだっけ?赤は好きなのは知ってるけど、これ!っていうのが分かんねー」
「あ!最近彩乃さん、あたしにiPod借りにくるよ!」
「iPod?」
:09/11/07 16:36
:F902iS
:FrAS1HYQ
#432 [ゆうと]
「うん!彩乃さん、コンポがあって、MDとかCDはいっぱい持ってるけど、それのMD playerとか持ってないんだって。だからiPodがあると便利みたいなこと言ってた!」
「でもあいつパソコンとか電子機器持ってないよ」
「そうなの?じゃあMD playerでいいんじゃない?今ベ○ト電器なら安売りしてるからお手頃なやつ見つかるかもよ」
:09/11/07 16:42
:F902iS
:FrAS1HYQ
#433 [ゆうと]
「それだ!サンキューチヒロ!後でなんかおごってやるよ(笑)」
「期待しないで待ってるわ(笑)今日の練習早く終わったら行ってみれば?」
「そうする!マジありがとう♪」
んで味噌ラーメン食って昼からの講義に行った。
:09/11/07 16:45
:F902iS
:FrAS1HYQ
#434 [ゆうと]
練習終了後、ミクさんを呼び、事情を説明した。
「…1人で買いに行くの?」
「はい!プレゼント決めました」
「何何?」
「ヒミツです!」
「何それ(笑)別にいいけど、タワシとか買ってこないでよ」
:09/11/07 16:50
:F902iS
:FrAS1HYQ
#435 [ゆうと]
「昨日から思ってたんすけど、なんでタワシなんすか?」
「なんでだろ(笑)なんかタワシ買ってきそうなノリだったから♪」
「どういうノリですか(笑)」
深い意味がなくてよかった♪
「じゃあ、プレゼント任せるね」
:09/11/07 16:53
:F902iS
:FrAS1HYQ
#436 [ゆうと]
「はい!ってか、俺が勝手に決めたプレゼントなんで、プレゼント代の割り勘はしないでください」
「なんで?1人じゃ高くつくじゃん!いいよ。お金のことはちゃんとみんなで…」
「お願いします!いつもカッコつかないから、今回はカッコつけさせてください」
:09/11/07 16:56
:F902iS
:FrAS1HYQ
#437 [ゆうと]
「…まぁ、いいけど…じゃあ、あたしらも別になんか買うよ♪それならいいでしょ?」
「はい!」
「よし!決まり。じゃああたしとユウキは今から買いに行くわ。早いうちがいいからさ♪食材は前日に買えばいいし♪」
B型のミクさんは、最初会った時、ホント自己中なヤツだと思った。
でも、人一倍思いやりがあって、周りのことをよく考えてる…
:09/11/07 17:02
:F902iS
:FrAS1HYQ
#438 [ゆうと]
ミクさんとユウキは、先に買いに出た。
俺も準備をして、出ようとする。
「ユウト君!今から買いに行くんでしょ?」
帰り支度を済ませたチヒロだった。
「うん!」
「あたしもベ○ト電器近くの店行くから、一緒行こうよ♪」
:09/11/07 17:08
:F902iS
:FrAS1HYQ
#439 [ゆうと]
「マジで?じゃ、帰る準備するから待っててよ」
「了解!外出とくね」
なんか心強くなった!
チャリ置き場に着いて、これからの予定を説明した。
「ベ○ト電器までどれくらいかかるっけ?」
「寮からだと20分はかかるから、こっからだと…40分くらい?」
:09/11/07 17:14
:F902iS
:FrAS1HYQ
#440 [ゆうと]
「40分?!チヒロは時間大丈夫?」
「大丈夫♪暇だし」
「じゃ、行こう♪」
ジャイ子〜♪
K市の街に灯りが灯る。俺らの寮はK市のはずれにある。
だから静かな場所だ…
けど、K市中心部は、仕事帰りの人達や、若い連中が溢れてにぎやかだった。
:09/11/07 17:21
:F902iS
:FrAS1HYQ
#441 [ゆうと]
約40分後…
ベ○ト電器に着いた。
チヒロの予想の正確さにビックリだ。
「すげぇ!ホントに40分くらいで着いた!」
「あたしもたまには役に立つでしょ?笑」
「めちゃくちゃね!…で、どうする?チヒロはどこの店行く?」
「あたしはすぐ隣の雑貨屋さん」
:09/11/07 21:55
:F902iS
:FrAS1HYQ
#442 [ゆうと]
「ああ、隣ね。じゃあ後でこのチャリ置き場集合な♪」
「わかった♪」
ベ○ト電器入店…
MD playerの置かれている場所へ向かう。
5200円…
安っ…
あ、カセットテープ専用か…
6500円…
ちょい高いけど、これくらいなら…
…なんたショボい…
:09/11/07 22:01
:F902iS
:FrAS1HYQ
#443 [ゆうと]
↑(「なんかショボい」の間違いっす…すみません)
7000円代入った…
CD playerならたくさんある。
けど、あいつがいつも聴いてるのはMDだ。
妥協はできん!
ちゃんと探せ!
お、赤いMD playerだ!いくら?
:09/11/07 22:05
:F902iS
:FrAS1HYQ
#444 [ゆうと]
\14,500 (税抜き)
完全な予算オーバー…
手元には20000ちょい…
買えないことはない…
しかし、この金額はイタイわ…
どうしよう…
違うヤツ買えばいいんじゃないか…?
でも何買う?
あ〜、考えんのがめんどくさい…
:09/11/07 22:09
:F902iS
:FrAS1HYQ
#445 [ゆうと]
んで最後に頭に浮かんだのは…
「ありがとう♪」
って言ってくれるあいつの笑顔…
安いもんだ!
これくらい!
ちょい生活費削らないとな…
ま、いいや!
:09/11/07 22:14
:F902iS
:FrAS1HYQ
#446 [ゆうと]
シンプルだけど使い易そうだし、赤色だし…
んでお買い上げ…
チャリ置き場に着いたけど、チヒロはまだ来てない。
俺も雑貨屋行ってみよ♪
入り口に貼られてたポスターに目がいった。
【ペアリング】
:09/11/07 22:20
:F902iS
:FrAS1HYQ
#447 [ゆうと]
「指輪かぁ…見てみよ」
入店…
物にゴチャゴチャ囲まれた雑貨屋が好きな俺は、なんだかワクワクしていた。
んで、さっきと同じポスターが貼られた場所に着いた。
【ペアリング】
よく見ると、シルバーとかじゃなくて天然石でできた指輪だ。
:09/11/07 22:25
:F902iS
:FrAS1HYQ
#448 [ゆうと]
薄いピンク、薄い水色、透明(白っぽい)があった。
透き通ってキレイだな…指で弾くとビィンって音がする。
近くには、占いチックな色の意味が書かれていた。
薄いピンクは恋愛とか薄い水色は勉強とか…
透明は覚えてなかった。大事な意味だったのは覚えてるけど…
:09/11/07 22:33
:F902iS
:FrAS1HYQ
#449 [ゆうと]
1つ1000円…
水色とピンクを買おう。透明で統一もいいかなぁ?
まぁいいや…
彩乃の喜ぶ顔が目に見える♪
会計を済ませ、チヒロと合流した。
「あれ?ユウト君来てたの?」
:09/11/07 22:41
:F902iS
:FrAS1HYQ
#450 [ゆうと]
「うん。買い物終わったからさ」
「お♪買ったのぉ?何買った?」
「MD player!」
「発音いいね(笑)ってかすごい。ホントに買ったんだ。彩乃さん喜んでくれるといいね♪」
「うん♪今日は付き合ってくれてありがとう」
そして、寮に帰った。
:09/11/07 22:44
:F902iS
:FrAS1HYQ
#451 [ゆうと]
5月の末…
彩乃の誕生日の日がきた。
打ち合わせ通り、ミクさんやユウキ、女バスの4年生で彩乃の部屋で待ち伏せ…
彩乃が入ってきたところで、クラッカーを鳴らした。
彩乃はキョトンとした顔で、え?え?みたいなこと言ってた。
:09/11/07 22:48
:F902iS
:FrAS1HYQ
#452 [ゆうと]
ケーキの登場!
彩乃が好きなチョコレートケーキ…
上に乗ってるチョコレートには『Happy Birthday Yuutoto Nakayoku Shiroyo』と書かれていた。
ケーキを頼んだのはミクさん…
彩乃より先にニヤニヤしていた俺だった。
彩乃はローソクを吹き消すと、ニッコリ笑ってありがとうを言った。
:09/11/07 22:57
:F902iS
:FrAS1HYQ
#453 [ゆうと]
夕方からのサプライズ…
ミクさんは夕飯を作っていた。
さすが元ガ○ト店員厨房係!
ハンバーグやらサラダやら、とにかくすごいのが出てきた。
チキンまでも出てきた。
みんな「わー!すごい♪」で盛り上がってたけど、ミクさんは俺に「あのチキンは買ったやつだからアヤには内緒にしててキャピ」と耳打ちしてきた。
:09/11/07 23:03
:F902iS
:FrAS1HYQ
#454 [ゆうと]
盛り上がってきた頃に、プレゼントを渡した。
女バス4年生→ミクさん・ユウキ→俺の順で渡していった。
ものすごく嬉しそうに笑ってくれた。
まだ中は開けてない。
「後でゆっくり開けさせてもらいます♪」
…と彩乃。
夕飯を済ませ、しばらくダラダラ雑談…
片付けまで彩乃以外のメンバーで済ませ、みんな帰っていった。
:09/11/07 23:07
:F902iS
:FrAS1HYQ
#455 [ゆうと]
俺は彩乃の部屋にいた。
みんなが帰ってからも、1〜3年の女バスが彩乃へプレゼントを持ってきた。
「マジ嬉しい。もう、みんな大好き♪」
ニコニコでメッセージカードを読んでいる。
:09/11/07 23:11
:F902iS
:FrAS1HYQ
#456 [ゆうと]
「じゃ、さっきもらったプレゼント開けよっかな♪」
1〜3年生からは、写真立てや、写真をビッシリ貼ったコルクボード、キャラクターグッズをもらったようだ。
4年生からはメッセージや写真を貼ったアルバム風の1冊の本。
ミクさんとユウキからはおっぱいチョコ…と、下ネタの絵が描かれたマグカップ…あらあら…
:09/11/07 23:18
:F902iS
:FrAS1HYQ
#457 [ゆうと]
それを見た彩乃は、照れながらも爆笑してた…
「じゃあ、最後にユウトからの………肇
一瞬ビックリした顔を見せた。
「え?嘘…すごっ…MD player?」
「うん」
なぜか俺の方が照れくさかった。
:09/11/07 23:21
:F902iS
:FrAS1HYQ
#458 [ゆうと]
「うわ…マジで?すごい…え〜?ホントに?」
彩乃は中身を取り出した。
「…赤だぁ!可愛い…ヤバい…マジ嬉しい」
俺の方を見て、
「ありがとう」
最上級の笑顔を見せてくれた。
俺も自然と笑顔がでてくる。
:09/11/07 23:35
:F902iS
:FrAS1HYQ
#459 [ゆうと]
「あ、あと…手ぇ出して」
「手?」
目を閉じて…なんてカッコいいことは言えず、彩乃が見ている中で儀式が行われることになった。
両手を差し出す彩乃は何かを察したかのように、右手を引っ込めた。
彩乃の左手薬指に、薄ピンクの指輪をはめた。
:09/11/07 23:41
:F902iS
:FrAS1HYQ
#460 [ゆうと]
「安物でごめんな…でも、いつか俺が出世した時はちゃんとした指輪を買うから。…で、またこうやってプレゼントするから…誕生日おめでとう」
「いつ出世してくれるのかなー?(笑)…でも、めっちゃ嬉しい…本当にありがとう♪大切にします」
彩乃は、
「お礼ね♪」
と言って俺の肩に手を置き、キスしてくれた。
:09/11/07 23:49
:F902iS
:FrAS1HYQ
#461 [ゆうと]
彩乃は、
「この指輪、ユウトのやつあたし買うね。ペアリングにしようよ♪」
「あの…実は…」
「何?」
「実はペアで買っちゃったんだよね(笑)」
「えー?マジで?今持ってんの?」
「部屋に置いてる」
「バカチン!持ってきてよ!儀式成立しないじゃん」
:09/11/07 23:55
:F902iS
:FrAS1HYQ
#462 [ゆうと]
部屋を出た俺…
今回ばかりはカッコついたと思ったのに…
結局はチーンじゃねーか…
マイルームに戻り、水色の指輪を取り彩乃の部屋へ!
「指輪あった?」
「…ありました」
「ホントおっちょこちょい(笑)ほら、おいで」
そう言うと、水色の指輪を俺の手にはめてくれた。
:09/11/08 00:03
:F902iS
:wLpez8uE
#463 [ゆうと]
「ほら、ペアリング♪」
嬉しそうに彩乃は言った。
「あたし指輪もらったの初めてだよ(笑)」
「え…?そうなの?」
「うん♪不思議とね、誰もくれなかったんだ♪」
「へぇ〜」
「バスケの時は外すね。外出する時とかに付けようかな♪」
:09/11/08 00:08
:F902iS
:wLpez8uE
#464 [ゆうと]
「うん♪」
「今日1日、サイコーだったなぁ♪お風呂入ってくる…あ、一緒に入ろうよ(笑)」
「あ…じゃあ、着替え持ってくるよ」
「OK!早くねん♪」
んでまたマイルームへ…
:09/11/08 00:12
:F902iS
:wLpez8uE
#465 [ゆうと]
「お礼に背中流してあげる♪」
「じゃあ俺はハッピーバースデーってことで背中流してあげる」
こんな感じでラブラブでした。
流し終わってから、彩乃は俺の背中に抱きついてきた。
「どした?」
「ん?なんとなく」
:09/11/08 00:17
:F902iS
:wLpez8uE
#466 [ゆうと]
背中にぴったりくっついてきた。
なんか柔らかいものが当たってますよ、姉さん…
風呂から上がると、彩乃は洗濯機を回し始めた。
「あんたのやつも洗っとくよ」
「お、サンキュー♪」
彩乃の部屋で洗濯をすると、乾いた衣類をたたむ時めちゃくちゃいい匂いがする。
:09/11/08 00:22
:F902iS
:wLpez8uE
#467 [ゆうと]
「洗濯物どうしよっかな…まぁいいや。明日干そう」
俺は先に布団に入り、ケータイをいじってた。
ミクさんからのメールに返信してた。
「今日はありがとうございました♪」
「アヤ喜んでくれたね♪チキンのこと内緒にしてくれてるでしょうね?(笑)」
「バッチリです!」
:09/11/08 00:28
:F902iS
:wLpez8uE
#468 [ゆうと]
「ならいいよ♪ってか、ユウトからのプレゼント何だったの?」
「MD playerです(笑)」
「マジで?やるじゃん♪ってかうちらからのプレゼント見た?(笑)」
「見ました。ミクさん達らしいって言って、2人で爆笑しました…」
こんな感じでやり取りをしてた。
:09/11/08 00:31
:F902iS
:wLpez8uE
#469 [ゆうと]
彩乃は洗濯物を干すことを諦め、布団に入ってきた。
俺はケータイを枕元に置き、彩乃の方を見た。
「ミクさん達の誕生日の時も、こうやって盛り上げような」
「うん。みんなにマジ感謝♪」
…沈黙。
彩乃はオレをジッと見つめている。
誘ってる…?
誘ってるよね、これ…
:09/11/08 00:36
:F902iS
:wLpez8uE
#470 [ゆうと]
♪♪♪♪♪
枕元のケータイが鳴った。
俺は手を伸ばし、ケータイを取ろうとする…
彩乃はその手を掴んだ。
俺の顔を両手で支え、キスしてきた。
彩乃めちゃくちゃいい匂い…
…なんて思ってるとディープに入った。
:09/11/08 00:40
:F902iS
:wLpez8uE
#471 [ゆうと]
彩乃マジック…
俺は彩乃の匂いにやられた…
暗くて顔がよく見えないけど、激しい。
んで、上半身脱がされ、あんなことやこんなこと…
「…脱がせてよ」
なんて言うから彩乃の服を脱がせた。
暗闇に目が慣れてきた…
:09/11/08 00:45
:F902iS
:wLpez8uE
#472 [ゆうと]
彩乃の顔が見えた。
…なんてやらしい顔してんだ、こいつ…
目が合うと、彩乃は笑って髪を耳にかけた。
「今夜はあたしに任せてね」
「…え?」
「ジッとしてて…」
くっそ色っぽい!
大人の女って感じだ…
:09/11/08 00:52
:F902iS
:wLpez8uE
#473 [ゆうと]
やばっ…
ってなった頃には、彩乃にリードされっぱなしで悔しくなって、立場逆転!
彩乃を押し倒して、ガンガンせめた。
…けど、彩乃は我慢できなくなったのか、俺の上に乗り、抱きついたまま腰を動かしてくる。
んで、悔しくなった俺は、また立場逆転して彩乃を寝かせ、ガンガン…
:09/11/08 01:03
:F902iS
:wLpez8uE
#474 [ゆうと]
寝かせた彩乃の表情が見える…
表情を歪ませたまま、ジッと俺の目を見つめている。
一瞬笑ってまた顔を歪ませ、体をそらした…
お互い最高潮を迎え、チョメチョメは終了した…
彩乃の息遣いがまだ激しい…
:09/11/08 01:08
:F902iS
:wLpez8uE
#475 [ゆうと]
「…あたしに任せてって言ったのに」
「リードされっぱなしのこっちの身にもなれよ(笑)」
「このエロオヤジ(笑)」
「うるせっ!このエロ女(笑)」
そんなやり取りをして、服を着た。
布団に入ってからは眠かったけど、さっきの誕生会の話をした。
:09/11/08 01:15
:F902iS
:wLpez8uE
#476 [ゆうと]
「そうだ!MDプレーヤー充電しとこっかな♪そしたら明日から使えるじゃん♪」
そう言うと、新品で包装されてるビニールの中から中身を取り出し、組み立て始めた。
「でも、MDプレーヤーとかホントに嬉しいなぁ♪みんなからもらったヤツも飾っとこ♪」
彩乃はニッコニコだ!
:09/11/08 01:20
:F902iS
:wLpez8uE
#477 [ゆうと]
「そんなに嬉しい?」
「嬉しいよぉ!だってMDプレーヤー欲しかったから…なんか昔のクリスマス思い出してさ♪」
「そりゃあよかった(笑)」
そう言ってもらえると俺も嬉しい♪
「…言ってなかったよね?あたしが赤好きになった理由」
:09/11/08 01:23
:F902iS
:wLpez8uE
#478 [ゆうと]
「え?」
「ほら!あたしの部屋って赤ばっかりだって、あんたも前言ったじゃん?」
「気が付いたら自然と赤が揃ってたって…」
「…まぁ、それもあるんだけどさ(笑)」
意味深な言い方をする彩乃から目が離せなかった…
:09/11/08 01:27
:F902iS
:wLpez8uE
#479 [ゆうと]
「クリスマスって聞いたら、一番に何を思い出す?」
「サンタクロース」
「サンタクロースの色って言ったら?」
「…赤」
「やっぱりサンタクロース思い出すんだ!あたしと一緒だね(笑)」
意味が分からなかった。
「どういうこと?」
:09/11/08 01:31
:F902iS
:wLpez8uE
#480 [ゆうと]
「ん?ま、大した話じゃないんだけどね。でも一応教えとこうかなぁって思って…」
「ちゃんと聞くよ。話してよ」
「うん…あのね、うちって母子家庭なのね…」
「…(初めて知った…)」
「あたしが小さい頃からお父さんはいなかったんだ…あの時はちっちゃかったから、よく分かんなかったんだけど…」
:09/11/08 01:37
:F902iS
:wLpez8uE
#481 [ゆうと]
「でも、小学校に上がってからかなぁ?父親参観とか昔なかった?」
「あった」
「んで、父親参観の日に、友達のトコはお父さんが来てるのに、うちは来てないわけじゃん…ってか、お父さんすらいないわけじゃん(笑)低学年のうちはあんまり気にしてなかったけど、学年が上がっていくうちに、どんどん惨めになってきてね」
:09/11/08 01:43
:F902iS
:wLpez8uE
#482 [ゆうと]
「…………」
「お母さんはあたしら3人のために仕事しないといけなかったし…あ、あたし兄弟がいるのよ。でも、誰の参観日にも行けないくらい仕事仕事で忙しかったから参観日どころじゃなかったんだけどさ…友達からは『なんでアヤちゃん家はお父さんがいないの?』とか聞かれるのも嫌で嫌で…あたしだって、なんでお父さんがいないのか知らなかったし…」
:09/11/08 01:51
:F902iS
:wLpez8uE
#483 [ゆうと]
「小6の時に、夜遅かったんだけどお母さんが帰ってくるの待ってたんだ…んで、泣きながら聞いたのよ。『なんでうちにはお父さんがいないの?』って(笑)」
「……………」
「そしたら、兄ちゃんと弟を起こしてこいって言うからワケ分かんないけど起こしにいった」
:09/11/08 01:55
:F902iS
:wLpez8uE
#484 [ゆうと]
「『みんな座って』っていうから座ると、『あんた達ももう大きくなったから話しておくわね』って言った…」
「……うん」
「お父さんはね、あんた達がまだ小さい頃に死んだのよって…言った…天国に行ったのよって言われた」
:09/11/08 02:00
:F902iS
:wLpez8uE
#485 [ゆうと]
「……うん」
「そっかぁ…死んだんだって感じだったかなぁ…あの頃は…(笑)小さい頃の思い出とか、なんも覚えてなかったから、別に悲しいとかなかったわ」
「……うん」
「死んだって分かってからは、学校でお父さんのこと聞かれても別になんとも思わなくなってた…」
:09/11/08 02:05
:F902iS
:wLpez8uE
#486 [ゆうと]
「それから中学に上がって…高校に入学する前かな?知らないおじさんがうちに来たんだ。誰か知らないからシカトしてたんだけど、そのおじさん変なこと言った…」
彩乃の目が潤んだ…
「『おう、彩乃!大きくなったな』って…」
「…………」
:09/11/08 02:09
:F902iS
:wLpez8uE
#487 [ゆうと]
「は?キメェよ(笑)みたいなこと思いながらシカトして部屋に行ったんだ…けど、お母さんとなんか話してたから気になって、部屋行くふりして盗み聞きしてた」
「……うん」
「弘樹だの彩乃だの健太だの言うからさ、なんでうちら兄弟3人の名前知ってんだろうって思ってよく聞いてたら…そのおじさん…お父さんだった」
:09/11/08 02:16
:F902iS
:wLpez8uE
#488 [ゆうと]
「………え?」
「ね?ビックリでしょ(笑)その場で足ガクガクしちゃったよ…でも聞いとかなきゃって思ってドアに耳くっつけたまま聞いてた…」
「………うん」
「よ〜く聞いてたら…話の中で知らない女の名前がいっぱい出てくるんだ…まさか…って思ったら…そのまさかだった」
:09/11/08 02:22
:F902iS
:wLpez8uE
#489 [ゆうと]
「…それって、浮気とか?」
「ピンポーン♪お母さんも浮気相手の名前で、○○さんと上手くいってるの?みたいなこと言い出すから、も〜ワケ分かんなくなって…廊下で号泣してたら聞こえてたみたいで、お母さん達が出てきた…」
「……うん」
:09/11/08 02:26
:F902iS
:wLpez8uE
#490 [ゆうと]
「お母さんは『彩乃、落ち着いて…』とか言うし、おじさん?お父さんは『ごめんな』しか言わないし…正直、誰も信じられなくなったって感じで…」
「………うん」
「兄ちゃん達には悪いけど、それからは家にいたくなかった…友達ん家行ったり、これあんたに言っていいのかな…男に走ったり…」
「………うん」
:09/11/08 02:31
:F902iS
:wLpez8uE
#491 [ゆうと]
「高校入学前に何やってんだって話でしょ(笑)」
「……まぁね」
「でも、しばらくしたらちゃんと家に帰ったんだ。お母さんが何話しかけてきても全部シカトしたし、お父さんから送られてきた手紙も、未開封のまま破って捨てたり…今思うとありえないことしてたなぁ(笑)」
「………あはは」
:09/11/08 02:35
:F902iS
:wLpez8uE
#492 [ゆうと]
「まぁ、そんなこんなで月日は流れ…意地張ってたあたしだけど、お母さんとも少しずつ話できるようになって…」
「………うん」
「高2のクリスマスだったかな?お母さんがボロボロのクリスマスツリーを倉庫から出したんだ…あたしは汚い!って言ったけど、お母さんはツリーを出して飾り付けしてた」
:09/11/08 02:41
:F902iS
:wLpez8uE
#493 [ゆうと]
「毎年綺麗なツリー出してたのになんで…?って思ってたら、お母さんが『このツリーはあんた達が産まれる前からお父さんが買ってたものだよ』って言うワケよ…」
「……うん」
「そしたら、ツリーと一緒に倉庫の中に入れてた…隠してたって言った方が正しいかな…?埃だらけのアルバムをお母さんが出したんだ」
:09/11/08 02:46
:F902iS
:wLpez8uE
#494 [ゆうと]
「中を見ると、あたしらが産まれてからの写真がいっぱいあった…」
「……うん」
「弘樹誕生!とか弘樹2ヶ月とか、健太君初めまして!健太3ヶ月とか字が書かれてたんだけど、全部お母さんの字だった」
「………うん」
「彩乃産まれた!とか彩乃3ヶ月!とか、汚い字で書かれててさ…」
:09/11/08 02:52
:F902iS
:wLpez8uE
#495 [ゆうと]
「…………」
「あたしのページは、全部お父さんの字で書かれてた…お母さんは『女の子が産まれてお父さん…ものすごく喜んでたんだよ』って言うからさ…泣きそうだったけど、グッと涙こらえてページめくっていったんだ」
「………うん」
:09/11/08 02:55
:F902iS
:wLpez8uE
#496 [ゆうと]
「お父さんがサンタの格好して、ちっちゃいあたしを抱っこして写ってるのがあったんだ…日付のあとに、『道弘と彩乃…我が家のクリスマスパーティーにて』って、また汚い字で書かれてた…その時、初めてお父さんの名前知ったんだけどね(笑)」
「………うん」
:09/11/08 03:01
:F902iS
:wLpez8uE
#497 [ゆうと]
「ページめくってもめくっても、お父さんはあたしを抱っこしてた。んであたしのページには、汚い字で彩乃なんちゃらっていっぱい書かれてた…お父さんは、サンタの格好してなくても、常に赤い洋服着てたんだ」
「……うん」
「車も赤いのに乗ってたんだって…どんだけ赤好きなのかって話よね(笑)」
:09/11/08 03:06
:F902iS
:wLpez8uE
#498 [ゆうと]
「……へぇ」
「もし、またお父さんと会った時は、なんかしゃべってあげようかなぁ♪とか昔話できるかなぁ♪とか思ってたんだけど…お父さん…本当に死んじゃったんだ…」
「……え?」
「仕事終わって帰る途中に交通事故でね…」
:09/11/08 03:09
:F902iS
:wLpez8uE
#499 [ゆうと]
「…………」
「その次の年のクリスマス・イヴにね…即死だったんだって…」
「…………」
「あたしが前に破って捨ててた手紙、お母さんが持ってたんだ。つなぎ合わせて読んでみたら『彩乃は元気にしてるか?来年はみんなでまたクリスマスパーティーやりたい…』って書かれてた…」
:09/11/08 03:15
:F902iS
:wLpez8uE
#500 [ゆうと]
「その年に死んじゃうんだよ?…ありえないよね…しかも気付いたら、あたしのケータイもペンケースもマフラーも全部赤色だった…ああ、あたしってやっぱりお父さんの子供だったんだなって思えたよ…」
「………うん」
「でも気付いたらお父さん死んじゃった…あの時優しくしとけばよかったとか…後悔の嵐だよ…」
:09/11/08 03:20
:F902iS
:wLpez8uE
#501 [ゆうと]
「彩乃…」
「…だから、あたしは赤が好きだっていう話なんだけど…ごめんね…長くなった上に暗くなっちゃったね…」
俺は彩乃を抱きしめた。
「話してくれてありがとう」
そう言うと、彩乃は俺の腕の中で泣いていた…
:09/11/08 03:23
:F902iS
:wLpez8uE
#502 [ゆうと]
:09/11/08 03:24
:F902iS
:wLpez8uE
#503 [ゆうと]
そんな話を聞いて、なおさら俺は彩乃を守りたいと思うようになった。
翌日…
彩乃はいつも通り笑っていた。
昨日聞いた昔話はきっと、誰にも話せないような辛い思い出だったんだろうなって思う…
また1つふっきれたのかな?
だったら俺がなんでも聞いてやるから!
:09/11/08 20:58
:F902iS
:wLpez8uE
#504 [ゆうと]
─6月─
何があったっけ?
記憶はないけど、喧嘩が多かった気がする。
6月の記憶として、唯一覚えてるのが俺の部屋での大喧嘩…
彩乃の態度が気に入らなかった俺は、
「ふざけんな!」
って言って肩をドンと押した。
:09/11/08 21:07
:F902iS
:wLpez8uE
#505 [ゆうと]
彩乃は本気でブチギレて、バチコーンとビンタくらわしやがった…
めちゃくちゃ痛くて俺は大激怒してんのに彩乃はケータイをいじりだした。
「お前、この状況でケータイなんかいじってんじゃねーよ!」
「あんたが勝手に1人でキレてるだけジャン」
彩乃は「…ジャン」のトコを強調しやがった…
以前の「…ケド」を強調したように…
:09/11/08 21:14
:F902iS
:wLpez8uE
#506 [ゆうと]
嫌みたっぷりな表情の彩乃に、更に苛立ちが増してきた。
んで怒りはケータイに…
「いいからケータイ置けや!話になんねーだろ」
「ケータイケータイうるせーな!」
「どーせまたしょうもない用なんだろ?」
:09/11/08 21:18
:F902iS
:wLpez8uE
#507 [ゆうと]
「はぁ?勝手にそう思っとけば?(笑)」
そして、またケータイの画面に視線を戻す。
とりあえずガキだった俺は、用事が終わるまで待っとけばよかったのにケータイを取り上げようとした。
「…ってか、ケータイばっか触ってんじゃねーよ」
「待つってこと知らねーのかよ、アホ」
彩乃はいつから毒舌になったのだろう…
:09/11/08 21:22
:F902iS
:wLpez8uE
#508 [ゆうと]
取り上げようとする俺の手を取っ払った彩乃…
何を思ったのか、
「あ〜もう、ウザい!そんなにケータイが邪魔ならこんなもんいらんわ!」
バキッ…
俺は目がピヨッてなった…
仰天…
:09/11/08 21:33
:F902iS
:wLpez8uE
#509 [ゆうと]
彩乃愛用…
auの白いケータイは、真っ二つに折れた…
中の接続部分だけが虚しく繋がっている状態…
ちょっ…
そんなこと求めてない…
「何してんだよ!俺はそんなこと%#&*¢$」
「何言ってんのか分かんない!ってかこれで気ぃ済んだでしょ?」
:09/11/08 21:45
:F902iS
:wLpez8uE
#510 [ゆうと]
「そんなん求めてねーよ!ってか、どーすんだよ、ケータイぶっ壊して…何考えてんだよ!」
「ケータイなくても死なないよ。いちいちあんたは大袈裟なんだっつーの…」
「知らねーよ、俺」
「別にあんたに世話してもらおうなんて思ってないし…ほっといて」
「…このやろ」
:09/11/08 21:50
:F902iS
:wLpez8uE
#511 [ゆうと]
しばらくは取っ組み合いでバトルしてた。
隣人(ユウキ・アキヒロ)が仲裁に入ってきた。
隣までドタバタ聞こえてたらしい…
頭に来た俺は彩乃を追い払った。
彩乃はあんたの部屋とか2度と来ねーよ!とか言いながら帰っていった。
とにかくイライラがハンパなかった。
:09/11/08 21:56
:F902iS
:wLpez8uE
#512 [ゆうと]
翌日…
彩乃と俺は、仲良くK市のauショップにケータイを見に行った。
「この前白だったから今回は黒とかがいいかな♪」
「んー…俺が黒だからかぶらない?」
「ああ、そっか…どぉしよっかなぁ♪…あ、紫とか斬新♪紫とかよくない?」
「紫か…いいんじゃない?」
:09/11/08 22:00
:F902iS
:wLpez8uE
#513 [ゆうと]
「じゃあ紫で…手続きしないとね♪」
…こんな感じで喧嘩はおさまってた。
俺と彩乃のいいところ…喧嘩をいつまでもズリズリ引きずらないこと…
帰りは仲良く外食して寮に帰った。
こんな感じで6月は過ぎていった。
:09/11/08 22:05
:F902iS
:wLpez8uE
#514 [ゆうと]
─7月─
俺の誕生日が来た…
ミクさんは就活で地元に帰っていたため、男女バスの1年生で会を開いてくれた。
夜は、彩乃からプレゼントの香水をもらった。
その香水がなくなっても、しばらくはずっと同じものを買って、愛用していた。
誕生日を迎え、彩乃22歳、俺19歳…
:09/11/08 22:10
:F902iS
:wLpez8uE
#515 [ゆうと]
7月半ば…
大学のテストの時期だ…
講義中はちゃんとノート取ったし、ほとんどサボらなかったからなんとかなると思ってたけど…
最大の山場がやっぱり数学だった…
公式なんて覚えてない&計算の仕組み分かんない&xだのyだのうざい&講義内容は右から左へ受け渡すかのように耳をすっぽ抜けてたから聞いてなかった…最悪だ…
:09/11/08 22:18
:F902iS
:wLpez8uE
#516 [ゆうと]
数学のテスト前日になって追い込みを開始した。
それでも間に合うはずもないし、数学というものを一切理解してない俺は、とにかくあたふたしていた。
問題を解けることなくイライラしていると、彩乃が部屋へとやってきた。
「進んでますかぁ?(笑)アイス買ってきたから部屋おいでよ」
:09/11/08 22:27
:F902iS
:wLpez8uE
#517 [ゆうと]
んで彩乃の部屋でアイス食いながら勉強再開!
彩乃が部屋の片付けやらなんやらしてる中、俺は1人、数学とバトルしていた。
しかし、何も進まない。
公式を覚えてれば簡単に解けますよ〜♪
先生の言葉はまったくの嘘だ!
見ろ!公式と照らし合わせても何も解けないじゃねーか!
:09/11/08 23:03
:F902iS
:wLpez8uE
#518 [ゆうと]
「苦戦してるみたいね(笑)」
彩乃が隣に座った。
「数学かぁ。あたしらこんな問題やってたっけ?(笑)」
「…まったく分かんない」
俺はカッコ悪いセリフをボソリとつぶやいた。
「大丈夫!ほら、シャーペン持って♪」
:09/11/08 23:07
:F902iS
:wLpez8uE
#519 [ゆうと]
「とりあえず、公式さえ覚えとけばなんとかなるもんだよ♪」
「それ先生にも言われたけど、まったく意味が分かんない」
「やってみないと分かんないでしょうが(笑)この問1はこの公式を活用すればいいんだから…」
彩乃講座が開かれた。
:09/11/08 23:11
:F902iS
:wLpez8uE
#520 [ゆうと]
「…(あれ?なんか分かるかも♪)」
1時間もしないうちに、なんとなくだけど理解できてきた。
「ほら!やればできるんじゃん♪じゃあ、ステップあげるよ。次のページ開いて」
彩乃の説明は分かりやすかった。
イヤイヤやってた数学だったけど、いつの間にかのめり込んでいた。
:09/11/08 23:15
:F902iS
:wLpez8uE
#521 [ゆうと]
さっきまで夕方の6時過ぎだったのに、もう10時だ…
4時間も数学をやっていたなんて…
生まれて初めてだ…
しかも分かってきたし…ヤホイ♪
「ね、簡単でしょ?」
「簡単っつーか、分かってきたかも♪」
「いいぞ♪頑張れ頑張れ!」
:09/11/08 23:19
:F902iS
:wLpez8uE
#522 [ゆうと]
深夜0時過ぎ…
さすがに疲れてきた…
しかも眠い…
「疲れてきたね。もう寝る?」
「…もうちょっとやる」
「偉いぞ♪ね、ちょっと息抜きで散歩行かない?」
「散歩?」
「うん。ちょっとは気持ち的に違うかなぁって思って」
:09/11/08 23:23
:F902iS
:wLpez8uE
#523 [ゆうと]
そういうワケで、30分くらい寮周辺を歩いて、勉強を再開した。
「よし!やってやる」
深夜2時…
彩乃がうつらうつらし始めた。
「寝てていいよ。きついだろ?」
「…大丈夫!顔洗ってくる」
そう言って顔をペチペチと叩いた。
(>_<)←こんな顔で。
:09/11/08 23:27
:F902iS
:wLpez8uE
#524 [ゆうと]
明け方4時過ぎ…
俺は追い込みを続けていた。
必死にやってたから気付かなかったけど、肘を付いたまま彩乃は寝ていた。
俺は彩乃をお姫様抱っこして布団に寝かせた。
感謝の気持ちでいっぱいだった。
眠かっただろうに、こんな時間まで付き合ってくれてありがとう。
:09/11/08 23:30
:F902iS
:wLpez8uE
#525 [ゆうと]
明け方6時…
俺も限界がきて、うつらうつらレベルどころじゃない眠さが襲ってきた。
8時過ぎには寮を出ないといけない…
約2時間の仮眠をとり、彩乃にお礼の手紙を書き残して寮を出た。
テストは9時から行われる。
:09/11/09 00:43
:F902iS
:C5x3N09w
#526 [ゆうと]
眠さと緊張がマッチして、最悪のコンディションでテストに臨むことになった…
寝不足の俺に向かって、
ユウキは、
「ひでぇ顔(笑)」
アキヒロは、
「ブッサ(笑)」
リョータは、
「変な顔(笑)」
ヒロユキは、
「無理だけはすんなよ」
の言葉をくれた。
愛してるぜヒロユキ♪
:09/11/09 00:48
:F902iS
:C5x3N09w
#527 [ゆうと]
テスト用紙が配られた…
この数学で、俺の運命は決まると言っても過言ではない。
他の教科はそれなりに自信がある。
だから数学だけは…
彩乃の気持ちにも答えたい!
単位落とした成績表を親には見せたくない…
腹減った…
いろんな思いを胸に抱いて、シャーペンを握った。
:09/11/09 00:54
:F902iS
:C5x3N09w
#528 [ゆうと]
とにかく公式にあてはめればいいんだ…
難しく考える必要はないんだから…
とにかく書いて書いて書きまくった。
ギリギリまで粘った。
結果が出るのに数日かかる。
数学が終わったと同時にテストすべてが終了した。
あとか結果を待つしかない。
:09/11/09 01:34
:F902iS
:C5x3N09w
#529 [ゆうと]
寮に戻り、彩乃に報告した。
「どうだった?」
「とりあえず書くところは全部書いたよ。昨日やった公式にあてはめるヤツは自信がある♪」
「ホントに?よかった♪よく頑張ったね」
「昨日はマジ助かったよ。ありがとな」
:09/11/09 01:37
:F902iS
:C5x3N09w
#530 [ゆうと]
「いえいえ♪ちゃんと書けたならよかった!教えたかいがあったわ♪」
7月末…
帰省期間が設けられた。俺も彩乃も、それぞれの地元に帰ることになった。
帰省が終わってからは、彩乃と大量の花火を買って、近くの川辺で2人で花火をした。
ある時はミクさん・ユウキと俺と彩乃の4人、ある時は男女バス1年で…
:09/11/09 01:44
:F902iS
:C5x3N09w
#531 [ゆうと]
夏の思い出がたくさん残った。
このまま時間が止まればいいのに…
そう思えるほど、本当に今この瞬間が幸せだったんだ…
そうして、夏は終わりを迎えた。
:09/11/09 01:47
:F902iS
:C5x3N09w
#532 [ゆうと]
─9月─
彩乃に異変が起き始めた。
「彩乃、コンビニ行こうよ」
「…めんどくさい」
いつもなら、子供みたいに笑ってついて来るのに…
「休日何する?どっか行こうか?」
「…ダルい」
いつもなら彩乃の方があれこれ計画立てて遊びに行ったりするのに…
:09/11/09 01:51
:F902iS
:C5x3N09w
#533 [ゆうと]
大学バスケは、9月になるとほとんどのチームの4年生は引退する。
K大の女子も、いいところまでいったけど負けた。
だから彩乃達4年生は引退して、就活したり、やりたいことをやっていいってなってた。
別にたるんでたワケじゃない…
彩乃は引退してから、日に日に態度がおかしくなっていた。
:09/11/09 01:57
:F902iS
:C5x3N09w
#534 [ゆうと]
いつもなら取っ組み合いの喧嘩になるようなことがあっても、軽く流されたり…
前みたいに笑わなくなった彩乃に対して、別に不満はなかった。
たぶん、試合で負けて引退したっていうことで、彩乃の中で何か変化があったんだろうって…
引退したことに気持ちの整理をつける時期なんだろうって…
そう考えてたんだ…
また俺が元気づけてやろうって考えてた…
:09/11/09 02:02
:F902iS
:C5x3N09w
#535 [ゆうと]
でも、さすがに限界がきた。
何言っても聞いてんのか聞いてないのか分かんない態度…
「あのさ、言いたいことあるなら言えば?」
彩乃は振り向かない。
「俺が何かしたんなら、謝るし…」
振り向かない…
「引退して気持ちの整理つかないのは分かるけど…」
:09/11/09 02:06
:F902iS
:C5x3N09w
#536 [ゆうと]
俺のその一言に、彩乃はキッとこちらを睨みつけた。
「引退したから何?引退とか関係ないよ?」
「じゃあ、なんでそんな態度なの?ワケ教えてよ」
「…知らない」
そう言うと、また顔をそらした。
俺が元気づけないといけないのに…
でも、俺もさすがにカチンときた…
:09/11/09 02:11
:F902iS
:C5x3N09w
#537 [ゆうと]
「知らないじゃねーよ。なんかあるから、そんな態度なんだろ?言いたいことあるなら言えよ。前はもっと言ってくれてただろ?」
その言葉を聞いた彩乃は、表情を変えることなく、またこっちを向いた。
「あたし…あんたにいろんなこと言い過ぎたね…ってか、甘え過ぎてたね(笑)」
:09/11/09 02:14
:F902iS
:C5x3N09w
#538 [ゆうと]
「はぁ?」
「なんか、自分が情けないわ…なんかよく分かんないけど…そんだけ」
「何それ…」
「んー?自分でもよく分かんないや(笑)なんかめんどくさい(笑)」
「めんどくさいって何だよ…」
「しつこいなぁ…いいでしょ別に」
:09/11/09 02:18
:F902iS
:C5x3N09w
#539 [ゆうと]
「こっちは気分わりぃよ…一方的にそんなん言われて。理由言えよ」
「あーもう…ウザいウザいウザいウザいウザいウザいウザい!」
「いい加減にしろ!」
「何キレてんの(笑)ウザいから部屋帰ってよ(笑)」
「…………」
:09/11/09 02:22
:F902iS
:C5x3N09w
#540 [ゆうと]
「あ、大学のレポート書かないといけないんだった」
彩乃はテーブルに資料とレポート用紙を広げた。
俺に背を向け、作業し始めた。
そのまま振り向かずに、
「まだ立ってたの?あたしレポート書かなきゃなんないの!なんなら、あんたが書いてくれる?そしたらその間、あたしいろいろできるし(笑)」
:09/11/09 02:25
:F902iS
:C5x3N09w
#541 [ゆうと]
これ以上ここにいても、火に油を注ぐだけだ…
俺は背を向けて、部屋へと戻った。
ユウキやミクさんに話を聞いてもらうべきだろうか…
でも、ヘタに行動しても彩乃の立場が悪くなる…
イライラと不安が治まらず、その日の夜は一睡もできなかった。
:09/11/09 02:28
:F902iS
:C5x3N09w
#542 [ゆうと]
しばらくはお互いの部屋に出入りすることもなくなったし、いつものユウキやミクさん達4人で行動することもなくなっていった…
ミクさんは異変に気付いた。
そして、俺はミクさんの部屋に呼ばれた。
「ねぇ、最近変わったことなかった?」
「……………」
「アヤとなんかあったでしょ?」
:09/11/09 02:33
:F902iS
:C5x3N09w
#543 [ゆうと]
「俺自身もよく分かりません…」
「…ってことは、何かあったのね…」
「…たぶん」
「ユウトどうした?最近元気ないし、痩せたみたいだし…」
「最近あんまり食わないんすよ(笑)」
「ちゃんと食べなきゃ…」
:09/11/09 02:37
:F902iS
:C5x3N09w
#544 [ゆうと]
「…食えないって言った方が正しいかも。食欲なくて…」
「男子試合も近いんだから、食べないと力出ないよ…待ってて」
ミクさんは立ち上がるとキッチンへと入っていった。
ミクさんの部屋はお香の匂いがする…
ユウキと一緒のやつかな…?
ミクさんは戻ってきた。
:09/11/09 02:40
:F902iS
:C5x3N09w
#545 [ゆうと]
「あまりモノだけど…あっためたから食べて」
肉じゃがだった。
箸を渡され、少しだけ食べた。
懐かしい味がした…
泣いちゃダメなのに…
「ユウト?」
「…すみません」
「この肉じゃがね。あたしが1年の頃、アヤに教えてもらったレシピで作ったんだ」
:09/11/09 02:44
:F902iS
:C5x3N09w
#546 [ゆうと]
やっぱりな…
「美味しい?」
「…旨いです」
彩乃が初めて作ってくれた料理が肉じゃがだったんだ…
この肉じゃがも彩乃の味…
頭をポンポンされた。
俺は泣きながら肉じゃがを全部食った。
:09/11/09 02:47
:F902iS
:C5x3N09w
#547 [ゆうと]
「あたしがアヤと話しよっか?」
「いや…俺が話します。もうちょいしたら話してくれると思うから…」
「そう…でも、なんかあったらあたしに言ってよ?あたしも気になる」
「ありがとうございます」
俺は立ち上がり、部屋を出ようとする。
「ユウト!」
「?」
「頑張って」
:09/11/09 02:51
:F902iS
:C5x3N09w
#548 [ゆうと]
頑張って…の一言でかなり元気づけられた!
ミクさん、泣いちゃってスミマセン…
とりあえず2・3日様子を見たけど、なんの変化もない…
もう冷めちゃったのかな?
部屋行ってみようかな…
ユウキに話してみようか…
いや、ダメだ…
俺は意を決して彩乃に話を切り出した。
:09/11/09 23:28
:F902iS
:C5x3N09w
#549 [ゆうと]
「あ、なんか久しぶりだね(笑)あんたに会うの…」
この前の適当オーラを感じさせない対応だった。しかも笑顔だし…
「うん。今何してた?」
「今からお皿片付けたり洗濯したりしないとなぁ〜って思ってた」
「そっか…今からやる?」
「いや。めんどくさいから後でやるよ。…で、どうしたん?」
:09/11/09 23:32
:F902iS
:C5x3N09w
#550 [ゆうと]
「あのさ、まぁ…なんつーか…ここ最近、彩乃の態度がさ…おかしかったじゃん?もう冷めたんかなー?とか思ってさ」
「単刀直入だね(笑)そうかもね」
え?
何笑ってんの?
「…マジで言ってんの?」
「う〜ん…自分でもよく分かんないんだけどさ。たぶんそうなんじゃないかなぁって思う」
:09/11/10 00:32
:F902iS
:C5xoJQM6
#551 [ゆうと]
俺は呆然とした…
「なんでケロッとして言えるんだよ、そんなこと」
「だから分かんないんだって(笑)」
彩乃は笑っていた。
引きつり笑いとかじゃなく、自然な笑顔だった。
「じゃあ、お前はどうしたいの?」
「え〜?とりあえず、この状況がめんどくさいから別れようよ」
:09/11/10 00:37
:F902iS
:C5xoJQM6
#552 [ゆうと]
しばらくは口論になったりした…
それからどれくらい経ってからかな?
彩乃は言った。
絶対に言われたくなかったこと…
ってか、まったく予想してなかったこと…
ってか、予想できなかったこと…
「あたし、マコと別れられて幸せだよ♪悲劇のヒロインになれたおかげでマコと切れられたワケだし(笑)そこであんたを使っちゃったこと悪いと思ってるんだけどさ(笑)」
:09/11/10 00:46
:F902iS
:C5xoJQM6
#553 [ゆうと]
ワケが分からなかった…
だから頭ん中ゴチャゴチャで、喋れなかった。
「マコがあたしを車で連れ去ろうとしたことあったでしょ?あの時はね、事前に電話でわざと挑発的な言葉言いまくったんだ。そしたら案の定、怒りまくって寮まで来たってワケ♪」
「じゃあ、マコさんは…」
「あんたが前言った通り…温和な人だよ(笑)」
:09/11/10 00:54
:F902iS
:C5xoJQM6
#554 [ゆうと]
「でも、車で連れ去られそうになったことは前もあったんだろ?」
「1回だけね(笑)あたしの浮気がバレてさ♪」
青ざめた…
「でもまぁ、よく4年間も続いたわ、マコと♪あ、地質3年間か(笑)」
「…………」
「何黙ってんの(笑)あたし前言ったよね?」
:09/11/10 00:59
:F902iS
:C5xoJQM6
#555 [ゆうと]
何を………
「マコと別れる時の電話で『あたしはこういう女だよ?』って(笑)それ聞いてたでしょ?あ・れ・は!あんたに対する最初の警告でもあったんだよ!気付かなかったの?ダメだよー(笑)女の涙に騙されちゃ(笑)」
「ふざけんな!それまで俺とは普通に仲良くしてたじゃねーか!」
「タイプだったから(笑)」
「はぁ?」
:09/11/10 01:04
:F902iS
:C5xoJQM6
#556 [ゆうと]
「タイプだったからさ♪年下てか初めてだったし、なんとなく(笑)」
意味分かんねー…
「あ、あとマコから鬼のようにメール来た時あったじゃん?あれもね、事前に『明日絶対メールするから待ってて』的なこと言ってたのよん♪だから、あんたの言う『温和なマコさん』が温和じゃなくなったワケ(笑)」
「お前…最悪だな」
:09/11/10 01:10
:F902iS
:C5xoJQM6
#557 [ゆうと]
「でも、その最悪な女とデートできて、大人のセックス味わえたでしょ?言わなかったけど、セックスの時あたし中じゃイかないんだ(笑)だから…演技しちゃってたみたいな♪外ならイったけどね。ウマいねあんた(笑)」
「俺、体目的でお前と付き合ったんじゃねーけど…」
「あたしもだよ(笑)」
「じゃあなんで…」
「マコと別れたかったから!あんたと付き合ったのはそのお礼(笑)なんなら、またセックスする?」
:09/11/10 01:16
:F902iS
:C5xoJQM6
#558 [ゆうと]
「…んなもん、いらねーよ」
「へー。そういう話したら男ってみんな飛びついてくるのに…あんた偉いわ!」
「あっそ…」
「うん♪偉い…ってかあんたさ、あたしと付き合う時、同情入ってたんでしょ?」
「…入ってねーよ」
「でも、アザがなかったら付き合ってくれなかったでしょ?」
:09/11/10 01:20
:F902iS
:C5xoJQM6
#559 [ゆうと]
何も言えなかった…
「ほらね…あたしには同情って分かってたから…もし本当に付き合ってたとしても、あたしこんな女だからすぐ…フラれてたよね…なんか…ごめんね…傷つけちゃって…」
彩乃はうつむいた…
泣いてるのか?
「彩乃…」
俺は彩乃のそばに行った。
:09/11/10 01:24
:F902iS
:C5xoJQM6
#560 [ゆうと]
バッと顔をあげた…
「ほら、また騙された♪アハハ(笑)今警告したばかりなのに(笑)ウケる」
「てめぇ…」
「騙される方が悪いんじゃん♪だから辛い思いしたワケでしょ?自業自得♪でもまぁ、いい勉強になったでしょ?世の中にはこういう女もいるってこと…」
:09/11/10 01:28
:F902iS
:C5xoJQM6
#561 [ゆうと]
「じゃあ聞くけど、お前の親父の話は?あれも同情求めてたんじゃないのか?」
「親父?いたね、そんなヤツ(笑)」
「答えろよ!」
「んー?最初話した方は実話…最後の方はちょっと美化させて話作ったって感じ(笑)」
「最後の方は美化?」
「うん♪交通事故じゃなくて借金抱えて自殺したんだ。あらあらって感じじゃない?」
:09/11/10 01:32
:F902iS
:C5xoJQM6
#562 [ゆうと]
絶句した…
こいつ腐ってる…
「もう気ぃ済んだ?あ、忘れてた…マコがね、あれから電話してきてさ。2ヶ月くらい前かな?マコのアドレスも番号も消してたから、誰か分かんなくて電話出ちゃったのよ(笑)マコあんたに会いたいってさ」
「なんで?」
「知らない♪とにかく会ってみれば?」
:09/11/10 01:37
:F902iS
:C5xoJQM6
#563 [ゆうと]
恋愛なんて儚いものなんだな…
こんなに簡単に崩れていくものだなんて知らなかったよ…
涙さえも出てこなかった…
俺から別れを切り出した。
俺から別れようと言ったのに、この気持ちはなんだ…
初めて経験した裏切り行為は、一生忘れないと思った。
笑って『あんなこともあったね♪』なんて話せる日がくるのだろうか…
:09/11/10 01:42
:F902iS
:C5xoJQM6
#564 [ゆうと]
翌日、『マコちゃん』と会う約束をした。
彩乃と別れたことは、まだ誰にも話してない。
ミクさんは、彩乃の本性を知ってるのだろうか…知らないだろうな…
じゃないと、あんなにかばうハズがない…
俺は大学の講義も上の空…練習も集中できるはずがなく、足首をグキッと捻挫する始末…
:09/11/10 01:47
:F902iS
:C5xoJQM6
#565 [ゆうと]
あいつに対しての未練とかじゃない…
でも、自分に対しての苛立ちとか、悔しさが残ったような変な気持ちが渦巻いてる感じで…
気分が悪い…
練習が終わり、K市内のカフェで待つ『マコちゃん』に会いに行った。
:09/11/10 01:51
:F902iS
:C5xoJQM6
#566 [ゆうと]
よく考えてみると、『マコちゃん』にとって、俺は彩乃を『マコちゃん』から奪った男だ…
久しぶりの『マコちゃん』を目の前にして、申し訳ない気持ちと緊張でガチガチだった。
「こんばんは。ユウトだよな?座ってよ」
『マコちゃん』は優しく笑って、席に座るように言ってくれた。
「…失礼します」
:09/11/10 01:56
:F902iS
:C5xoJQM6
#567 [ゆうと]
「足引きずってるみたいだけど、怪我したの?」
「…あ、はい…今日の練習で…」
「そんなにかしこまらなくていいよ(笑)」
「…そうっすか?」
「うん♪ってか、ごめんな。忙しいだろうに呼び出したりして…」
「いや、はい。あの…2ヶ月前くらいに電話があったって彩乃が…彩乃さんが言うもんだから…」
:09/11/10 02:01
:F902iS
:C5xoJQM6
#568 [ゆうと]
「やっぱ忘れてたんだな(笑)なんで連絡こないのかなー?とは思ってたけど…」
「…あはは」
「殴ったりして悪かったな…」
「え?」
「前、俺がバスケ部の寮に行った時さ」
「…ああ。そんなこともありましたね(笑)」
:09/11/10 02:05
:F902iS
:C5xoJQM6
#569 [ゆうと]
「日を改めて謝らなきゃ!って思ってたのに遅くなっちまった」
「いやいや、そんな…ってか、俺の方こそすみませんでした。なんか、めちゃめちゃ生意気で…」
「誰が見たって、あれはユウトが正しいよ。止めてくれなきゃ…」
「正しくなかったっす!俺…」
「え?」
:09/11/10 02:09
:F902iS
:C5xoJQM6
#570 [ゆうと]
『マコちゃん』はキョトンとしている。
「あんなことされたら、誰だって面と向かって話したくなる!そうでしょ?」
「急にどうした?(笑)」
「俺…彩乃に全部聞きました。マコさんとの今までのこと…その連れ込もうとした時だって、先に彩乃にいろいろされてたんでしょ?そりゃ、誰だって面と向かって話しないと落ち着かないもんでしょ」
:09/11/10 02:14
:F902iS
:C5xoJQM6
#571 [ゆうと]
「何を聞いたのか知らないけど、あれは俺が大人げなかったって思う…先に何を言われようが、行動を起こした時点で間違ってた」
そんな『マコちゃん』の話を聞いて、俺はすべてを話すことを決めた。
「実は…」
俺と付き合ってたこと、昨日言われたショッキングな話…
全部打ち明けた…
:09/11/10 02:18
:F902iS
:C5xoJQM6
#572 [ゆうと]
『マコちゃん』はしばらく黙り込んだ…
「俺、マコさんがあいつのことで苦しむなんて、嫌です!こんなに純粋に人を好きになったマコさんがバカにされてるみたいで…俺が言える立場じゃないことは分かってます。でも…」
「ありがとう…そういうこと言われるの初めてだ。俺もしばらくアヤのことで苦しんだよ。俺のこと嫌いなんじゃないか?って早くから思ってた」
:09/11/10 02:26
:F902iS
:C5xoJQM6
#573 [ゆうと]
『マコちゃん』は一瞬笑って、話を続けた。
「だから、そう気付いた時点でなんでもっと自分を磨く努力をしなかったんだろうって、自分を責めるようになったよ。今になってね…」
「………」
「でも、これでピリオドが打てた気がする…アヤがどういう人間であれ、もう追いかけることは止めるよ。気持ちが伝わらないのに、しつこく想い続けるのはアヤにも悪いし、ユウトにも悪いからな♪」
:09/11/10 02:36
:F902iS
:C5xoJQM6
#574 [ゆうと]
「俺にもっすか?」
「当たり前だろ(笑)そうやっていろいろ教えてくれたし、俺のことを心配してくれたんだからな。最初は生意気で仕方なかったけど、今は弟みたいな友達みたいな…なんなんだろうな(笑)」
「なんすかそれ(笑)ってか、マコさんは就職とかどうするんすか?」
「俺は地元に帰るよ。地元のT県で頑張ろうって決めたんだ!」
:09/11/10 02:40
:F902iS
:C5xoJQM6
#575 [匿名っす]
あやの最低だね

思わず書き込みして
しまった

頑張って下さい


:09/11/10 13:05
:F01A
:w2UakqP.
#576 [ゆうと]
>>575匿名っすさん
書きありがとうございます

俺もストーリー進めていきながらも、思い出してイライラしてました(笑)
もしよかったら、感想板立ててるんで感想等もらえたら嬉しいです(´_ゝ`)
:09/11/10 20:05
:F902iS
:C5xoJQM6
#577 [ゆうと]
(続き書きます♪)
「T県出身なんすか。就職は決まったんですか?」
「一応ね♪IT関係の会社に決まったよ」
「そうなんだ…すげぇ」
「地元帰ってまた1から出直すわ。アヤとの思い出とかは、すべてここに置いていく。じゃないと、俺自身が成長しないしな」
:09/11/10 20:12
:F902iS
:C5xoJQM6
#578 [ゆうと]
『マコちゃん』は笑った。
辛かっただろうに…
思った通り…
『マコちゃん』は、やっぱり大人で、めちゃくちゃ優しい温和な人…
こんな温和な男がマジ切れするくらい、彩乃という女に本気だったんだ…顔はちょっと……
だけど、本当にカッコいい人だなぁって思った。
歳はたった3個しか違わないのに、俺自身がめちゃくちゃガキに思えた。
:09/11/10 20:22
:F902iS
:C5xoJQM6
#579 [ゆうと]
「…もう9時過ぎか…ごめんな。遅くなったな」
「いやいや。マコさんと話ができてよかったです。正直、なんかモヤモヤしてたんで…」
気が付けば、彩乃の名前が出てこないくらい雑談してた。
仲良くなったって言ったらおかしいかもしれないけど、これからも『マコちゃん』とはいい付き合いをしていきたいと思えた。
:09/11/10 20:28
:F902iS
:C5xoJQM6
#580 [ゆうと]
「足…怪我してるだろ?寮まで送ってくよ♪」
「いえ…チャリもあるし、マコさんに迷惑っすよ」
「チャリは俺ん家にでも置いといていいからさ。怪我が治ったらいつでも勝手に取りきてくれていいし。怪我が治るまでチャリは禁止(笑)」
「…マジすか?じゃあ、お言葉に甘えて…」
赤い車に乗ったのは久しぶりだった。
もう二度と乗ることはないと思ってたけど…
:09/11/10 20:33
:F902iS
:C5xoJQM6
#581 [ゆうと]
寮に着いた…
俺は『マコちゃん』にお礼を言って、部屋に戻った。
失恋したのに、こんなに心が温かいのはなんでだろう…
『マコちゃん』といろいろ話せたことが、俺のモヤモヤを消し去ってくれたのかもしれない…
「ユウト!」
:09/11/10 20:37
:F902iS
:C5xoJQM6
#582 [ゆうと]
ユウキだ。
ズカズカと部屋にあがりこんできた。
後からはミクさんも入ってきた。
「よぉユウト君(笑)」
ユウキはニヤニヤしながら話しかけてくる。
「なんだよユウキ君」
「あれ?普通だな(笑)」
:09/11/10 21:16
:F902iS
:C5xoJQM6
#583 [ゆうと]
「まぁね(笑)」
「上田さんから全部聞いたぞ…大変だったな」
「そうだな…」
「まぁ、元気だせよ。そういうこともある(笑)」
え…?
そういうこともある…って、そんなにないことだろ?
「彩乃なんて言ってた?」無理やり笑顔を作った。
:09/11/10 21:24
:F902iS
:C5xoJQM6
#584 [ゆうと]
「上田さんに好きな人ができたんだろ?上田さん、泣きながら話してたぞ。ちゃんと和解したのか?」
は?
「ちょい待てよ。なんだよそれ…」
「え?失恋した身でこんな話聞くのは辛くないか?(笑)」
「いやいや…ワケ分かんないんだけど…」
:09/11/10 21:28
:F902iS
:C5xoJQM6
#585 [ゆうと]
「上田さん好きな人ができたからって…ユウトに対して冷めたとかじゃないけど、気になる人ができたって聞いたけど…違うのか?」
一気に怒りが上昇してきた…
「ユウト…!!」
俺は部屋を飛び出していた。
:09/11/10 21:36
:F902iS
:C5xoJQM6
#586 [ゆうと]
彩乃の部屋に着き、呼び鈴を鳴らした。
「あら。どうしたの?」
「どうしたのじゃねーよ!どういうことだよ?」
「何が?(笑)」
「分かってんだろ?」
「…分かんない(笑)」
「ユウキ達になんて話した?」
:09/11/10 21:38
:F902iS
:C5xoJQM6
#587 [ゆうと]
「別に…ありのままを…」
「あれがありのままか?あんな嘘並び立てて…」
「どっちにしても、あたしが悪者ってことに変わりはないじゃん(笑)あんたにはなんの責任もないんだよ?いいじゃん、別に♪別れた後にゴチャゴチャ言うの好きじゃないんだよね(笑)」
「自分で自分を擁護したってワケか…最低だな」
:09/11/10 21:49
:F902iS
:C5xoJQM6
#588 [ゆうと]
「いいじゃん(笑)好きな人ができたワケでもないけど、ちょっと工作してみたってことで♪最低でいいから許してよ(笑)」
愕然とした…
ここまでくると言葉も出ない…
「…じゃあな」
「うん、元気でね♪」
上田彩乃…
生まれ変わっても、二度と出会いたくない女として、俺の心に深く刻まれた。
:09/11/10 21:58
:F902iS
:C5xoJQM6
#589 [ゆうと]
部屋に戻ると、ユウキとミクさんがいない…
やっべ…
気ぃ悪くさせたかな…
2人が戻ってきた。
「ほれ♪」
ユウキが缶酎ハイを差し出す。
「なんで酎ハイ?」
「今まで流した涙を補うんだ!元気出せよ相棒♪」
:09/11/11 00:40
:F902iS
:eMCq86Qo
#590 [ゆうと]
相棒か…
俺はその言葉が嬉しかった。
「ユウト!これから少しずつ気持ち整理していけばいいんだからさ。元気だすんだよ」
ミクさんも慰めてくれる。
…彩乃を失った俺だけど、こうやって言ってくれる仲間がいる。
だから大丈夫!
:09/11/11 00:46
:F902iS
:eMCq86Qo
#591 [ゆうと]
数時間後…
次から次へと酒を開けて飲んだ。
「よし!お前らカラオケ行くぞカラオケ!早く準備しろやい!」
ミクさんのオッサン口調は初めて聞いた。
酔ってますね。
「ミクさん、大丈夫か?(笑)」
「あー、全然大丈夫(笑)俺がチャリであいつ乗せてくからさ」
:09/11/11 00:51
:F902iS
:eMCq86Qo
#592 [ゆうと]
「分かった。K市のカラオケ店だろ?ミスドの隣だっけ?」
「そうそう♪」
カラオケか…
ミクさんたちが、俺を元気付けてあげようと企画してくれた。その気持ちはめちゃくちゃ嬉しい。
ただ、カラオケ=浜崎あゆみ=彩乃っていうイメージしかなくて、少し抵抗がある。
:09/11/11 00:57
:F902iS
:eMCq86Qo
#593 [ゆうと]
俺は彩乃と最悪な結末を迎えた。
でも、浜崎あゆみを歌うあいつの姿は、鮮明に覚えてる…
『大好き』『大切な人』『愛すべき人』
こんな歌詞がモニターに映ると、その部分を歌う時俺に笑いかけてくれる…
そんな彩乃のことを、俺は本当に大好きだった。
:09/11/11 01:02
:F902iS
:eMCq86Qo
#594 [ゆうと]
あの笑顔は忘れられない…
例え、これから先あいつに会うことがなくても、きっと忘れない。
でも、忘れたい。
あんな女、記憶の中から抹消したい。
…でも、人との思い出って、ホント鮮明に残っちゃうモノなんですね…
それが自分にとって、大事な人だったらなおさら…
笑顔なんて、卑怯だ。
心に住み着いて、まったく離れようとしない…
:09/11/11 01:14
:F902iS
:eMCq86Qo
#595 [ゆうと]
モヤモヤしながらも外に出る。
「どこ行くの?」
アキナだった。
「あら、ミクさん!こんばんは♪」
「アキナちゃん♪あんたも行くよ!」
「え?どこに(笑)」
「忘年会っていったらカラオケでしょうが!カラオケで死ぬまで歌うよ!おいで小娘♪」
:09/11/11 01:20
:F902iS
:eMCq86Qo
#596 [ゆうと]
「忘年会?ミクさん酔ってますね(笑)」
「酔ってないわよ♪あんた可愛い顔して冗談きついわよ♪とにかくおいで」
今気付いたけど、なんでミクさんが酔っ払ってるんだ?
「あ、無理しなくていいよ。ミク酔ってるから」
「加藤君(ユウキの名字)……いや、あたし行きます♪」
:09/11/11 01:25
:F902iS
:eMCq86Qo
#597 [ゆうと]
「ホント?マジで無理しなくていいよ」
「無理なんてしてないよ(笑)あたし暇だし、一緒に行かせて♪」
「ありがと♪じゃあ、ユウトの後ろ乗ってもらっていいかな?この時間はチャリ置き場に置ききれないからさ。違うとこにチャリ停めてたら店長がうるさいから(笑)」
「分かった♪」
:09/11/11 01:29
:F902iS
:eMCq86Qo
#598 [ゆうと]
よく考えたら、俺チャリ『マコちゃん』の家に置いてきてる…
しかも捻挫してるし…
ガーン…
「ユウト?どうしたの?」
「アキナ…俺、今寮にチャリないわ(笑)」
「なんで?(笑)」
「別の場所に置いてきてるから…」
「おバカ(笑)じゃ、あたしのチャリで行こ♪運転はユウトだよ(笑)」
:09/11/11 01:57
:F902iS
:eMCq86Qo
#599 [ゆうと]
「…ごめん」
「ユウトにはちっちゃいかな?このチャリ…ま、いっか♪早く行こうよ、運転手さんお願いしまぁす(笑)」
アキナの笑顔は久しぶりに見た気がする。
俺はずっと彩乃と一緒にいたし、アキナとは同じクラスだけど、講義中はほとんど会話をしないから…
「(足いてぇ…)じゃ、行くぞ♪」
:09/11/11 02:02
:F902iS
:eMCq86Qo
#600 [ゆうと]
「夜遊びは久々だな♪」
「そう?アキナはいつもこの時間は寝てたりする?」
「今何時?」
「PM11:00過ぎ」
「寝てる…かなぁ?もしくはチー(チヒロ)の部屋行って話したり、先輩の部屋行ったり…コンビニ行ったりするくらい♪」
:09/11/11 02:08
:F902iS
:eMCq86Qo
#601 [ゆうと]
:09/11/11 02:09
:F902iS
:eMCq86Qo
#602 [ゆうと]
「そっか」
「ユウトは…あれでしょ?彩乃さんとどっか行ったり、ミクさん達とどっか行ったりするんでしょ?」
「…まぁな。最近は行ってないけど」
「そうなんだ。ってか彩乃さんとは今どれくらいだっけ?6ヶ月くらい?5ヶ月?」
「…別れたよ」
:09/11/11 02:14
:F902iS
:eMCq86Qo
#603 [ゆうと]
「……………」
「……………」
「…ホントに?」
「ホントに」
「なんで?いつ?」
「最近だよ。俺の努力不足(笑)」
「え?フラれたの?」
「うん(笑)」
「あら、そう…」
「そうなんですよ」
:09/11/11 02:18
:F902iS
:eMCq86Qo
#604 [ゆうと]
「あ…なんかあたし、最悪なこと質問しちゃったんだね。ごめん」
「別にいいよ(笑)もう終わったことだし」
「あら♪いつの間にそんな成長したの?(笑)」
「おかげさまで(笑)」
信号待ち…
アキナは俺の腰に手を回した。
「落っこちそうになるからさ(笑)こうさせて…」
:09/11/11 02:22
:F902iS
:eMCq86Qo
#605 [ゆうと]
K市中心部に入るまで、デコボコした坂道を駆け下りないといけない。
アキナは必死にしがみついている。
「今コチョコチョしたら、あたしら死ぬかな?(笑)」
「やってみれば?(笑)」
「やだー♪恐いもん♪」
「なんだそりゃ(笑)」
「ってか…ねぇ、股が痛いんだけど(笑)」
:09/11/11 02:34
:F902iS
:eMCq86Qo
#606 [ゆうと]
キキーッ
思わず急ブレーキをかけてしまった。
「…今何て言った?(笑)」
「え?痛いのよ。股がさ…ほら、ここ」
「指差さなくても分かるから(笑)」
「だってガタガタ揺れるから痛いんだもん。タオルかなんか敷いとけばよかったなぁ…」
:09/11/11 02:38
:F902iS
:eMCq86Qo
#607 [ゆうと]
俺は中に着ていたタンクトップを脱いだ。
「ちょっと降りて」
ちょうどいいサイズにたたんで置いた。
「いいの?これ…」
「NIKEだぞNIKE!ありがたく座れよ!」
「…やったぁ♪ありがとう♪これで股が守られる♪」
「声デカいって(笑)」
:09/11/11 02:41
:F902iS
:eMCq86Qo
#608 [ゆうと]
お姫様フェイスのアキナは、気取ることを知らない。
周りからどんなに、
「可愛いー♪」
とか
「美人♪」
とか言われても、素のままで人と接している。
そこがモテる要素なのかなぁ?って思う。
K市に入った。
相変わらずにぎやかだ。
:09/11/11 02:47
:F902iS
:eMCq86Qo
#609 [ゆー]
読み始めたらめちゃくちゃはまって一日で全部読みました

続きがめちゃくちゃ気になります

頑張って下さい

:09/11/11 03:45
:SH03A
:6Ujo/EA6
#610 [ゆうと]
>>609ゆーさん

マジすか?
ありがとうございます(^^)v
所々に誤字脱字があるんですけど、スルーしてもらえるとありがたいっす(´_ゝ`)
また更新していくんで、読んでもらえたら嬉しいっす

:09/11/11 14:29
:F902iS
:eMCq86Qo
#611 [ゆうと]
(続き書きます♪)
カラオケ店に入った。
意外に人は少ない…
部屋はすぐに開いて、歌う準備をした。
しかも、この部屋は前に彩乃達と来た部屋じゃないか…
胸が熱くなる。
あんな女…とか思ってるくせに、やっぱり思い出が強すぎる…
「ユウト!歌って元気出さなきゃ♪ね?」
:09/11/11 14:45
:F902iS
:eMCq86Qo
#612 [ゆうと]
隣に座ったアキナがマイクを差し出す。
「…ありがとう」
俺は笑ってマイクを受け取った。
「じゃあ、一番目に小林佑翔が歌いまぁす!ちょっとミクさん!聞いてますかぁ?(笑)」
アキナが場を盛り上げてくれる。
「聞いてるよ。OLなんてやってらんないよねぇ?」
酔ってますね…
:09/11/11 15:00
:F902iS
:eMCq86Qo
#613 [ゆうと]
『純恋歌』 湘南乃風
(この時は純恋歌流行ってました)
いつもは上手く歌おうとする俺だけど、今日はメロディーを忘れない程度に叫んで歌った。
叫んで辛いことは忘れようという魂胆だ。
ユウキもミクさんもアキナも盛り上げてくれた。
「OLなんてうんこようんこ〜♪」
ミクさんやっぱり酔ってますね…
:09/11/11 18:53
:F902iS
:eMCq86Qo
#614 [ゆうと]
俺が歌い終わると、ミクさんがマイクを持った。
「なぁ、ユウト」
「何?」
「ミクもさ、就活…ダメだったんだよ。何社か受けたけど、全部不採用でね」
「…そーなのか?」
「うん。だからミクもいろいろ辛いみたいでさ。普段はそんな一面見せないけどね」
:09/11/11 18:59
:F902iS
:eMCq86Qo
#615 [ゆうと]
全く気付かなかった…
ミクさんは、俺を元気付けようといろいろしてくれてたのに…
今日のこのカラオケも、俺のためだったのに…
ミクさんは、全然辛そうな顔を見せない…
それに比べて、俺はどうだ…?
恋愛でつまずいたくらいで、平気でこんな弱々しい姿見せて…
目の前のミクさんは、そんな辛さを感じさせない。
俺は自分が情けなくなった…
:09/11/11 19:06
:F902iS
:eMCq86Qo
#616 [ゆうと]
一刻も早く彩乃のことを忘れようとは思わない。
けど、彩乃のことでクヨクヨするのは止めよう!そう心に決めた。
辛いことがあったら、笑ってみよう…
そう考えると、不思議と心が軽くなった。
だから、今は笑ってみよう!
:09/11/11 22:19
:F902iS
:eMCq86Qo
#617 [ゆうと]
今、目の前で歌っているミクさんの『倖田來未』を盛り上げることに専念した。
ユウキも俺も、ミクさんもアキナも、バカみたいに盛り上がった。
あいつの笑顔がすべてじゃない…
今こうやって、分かち合った笑顔が溢れてるんだから…
あ…
俺今めちゃくちゃ臭いセリフ言ってる…
:09/11/11 22:25
:F902iS
:eMCq86Qo
#618 [ゆうと]
アキナが歌う…
大塚愛がくそ上手い!
『甘えんぼ』『大好きだよ』『金魚花火』定番の『さくらんぼ』
鳥肌が立つくらい上手かった!
ユウキが「西川可愛い〜♪」
なんて言うと、ミクさんは「お前帰れ!」とか言って嫉妬して喧嘩して…
10分後には2人でデュエットしてたけど…
:09/11/11 23:57
:F902iS
:eMCq86Qo
#619 [ゆうと]
しばらくすると、音楽がかかってミクさんにマイクを渡された。
『大事MANブラザーズ』
…誰?
「ユウト、一緒歌うよ!」
「え?俺知らないっすよ(笑)」
「聞いとけば分かる!ほら、始まるよ♪」
♪♪♪♪♪♪♪♪
:09/11/12 00:00
:F902iS
:px5/szTQ
#620 [ゆうと]
「負けないこと投げ出さないこと逃げ出さないこと信じ抜くこと♪ダメになりそうな時、それが一番大事」
分かった!
「ね?分かったでしょ?」
「分っかりました♪」
これは、今の俺とミクさんの応援歌だ!
ちょっと前に流行った歌だけど、これは知ってる。
高校の試合の時、よそのチームが応援歌として歌ってたから!!
:09/11/12 00:04
:F902iS
:px5/szTQ
#621 [ゆうと]
歌詞を胸に刻むように、マイクを回して全員で歌った。
こんな単純なことだけど、俺は吹っ切れた。
もう笑える!
過去は振り返らない!
あいつに何を言われたって、せせら笑ってやる!
ミクさんも笑ってる。
笑うってホントに大事なことなんだな…
気持ちが全然違う。
少し強くなれたかな?
:09/11/12 00:10
:F902iS
:px5/szTQ
#622 [ゆうと]
どんちゃん騒ぎで、気が付けば明け方だった…
「今日学校じゃん…」
うつろな目をしたユウキがボソッと呟いた。
「一気に現実に戻ったわ…だりぃ…」
うつろな目をしたアキナが呟いた。
とりあえず寮に帰らないと…
行きと同様に、アキナを後ろに乗せてチャリをこいだ。
捻挫した足は地味に良くなってた♪
:09/11/12 00:15
:F902iS
:px5/szTQ
#623 [ゆうと]
大学の講義が始まった。
俺…
なんか肝心なこと忘れてる気がする…
なんだろう…?
でも眠くて、講義内容も頭ん中に入ってこない…眠っ…
隣を見ると、アキヒロもうつらうつらしてる。
しかも白目むいてやがる!
笑いと眠さをこらえるなんて最悪だ…
アキヒロ…
頼むから、鼻に刺さってるボールペンなんとかしてくれ…
:09/11/12 00:26
:F902iS
:px5/szTQ
#624 [ゆうと]
講義が終わる。
ノートを見るけど、何書いてるのか読めない…
後でアキナにでも見せてもらおう。
アキヒロと学食に向かった。
アキナとチヒロが向かい合って座ってる。
アキヒロの様子がおかしい…
アキナとチヒロを見るなり、ニヤニヤしだした…
:09/11/12 00:31
:F902iS
:px5/szTQ
#625 [ゆうと]
そっか。
こいつアキナのことが好きだったんだな…
「あ、アッキー♪」
アッキー?
え?え?誰に言ってんの?
「よ♪チーズ♪」
チーズ?
え?何これ(笑)
キョドってる俺はアキナに呼ばれた。
:09/11/12 00:35
:F902iS
:px5/szTQ
#626 [ゆうと]
「あんたキョドりすぎ(笑)」
「だって…何今のアッキーとチーズって…(笑)」
「聞いてないの?土井とチー(チヒロ)最近付き合い始めたんだよ(笑)」
「そんなん聞いてねーよ(笑)え?マジで?なんかウケる(笑)」
「土井とかあたしに告ってきた次の日にチーと付き合いだしたからね(笑)」
:09/11/12 00:39
:F902iS
:px5/szTQ
#627 [ゆうと]
「お前告られたの?(笑)」
「うん。けどフッちゃった(笑)土井は友達以上には見れなくてさ」
「そうなんだ。なんかウケるな(笑)アキヒロがね〜…へぇ〜…」
「あ、そうだ!ねぇ、今さっきの講義のノート見せて♪」
「え?眠すぎて何書いてるか分かんねーよ(笑)俺アキナに見せてもらおうと思ったんだけど」
:09/11/12 00:44
:F902iS
:px5/szTQ
#628 [ゆうと]
「残念!あたしさっきの講義はずっと寝てました♪」
「うそ?!でも顔伏せてなかったじゃん」
「肘ついてペン持ったまま寝てた(笑)」
「マジ?珍しいことがあるんだな(笑)」
「そう?オールはさすがにきつかったわ。でも楽しかった♪」
「またみんなで行こうな」
:09/11/12 00:49
:F902iS
:px5/szTQ
#629 [ゆうと]
「うん♪あ、ねぇ!ユウトさ、どうだった?テストの結果」
「テスト?」
「前期のテストよ♪1号館の渡り廊下の掲示板見てないの?」
「…見てない。もう結果出てんの?」
「だいぶ前にね(笑)ちなみに、あたしは赤点0♪」
そうだ!
思い出した!
肝心なこと…テストだ!
:09/11/12 00:57
:F902iS
:px5/szTQ
#630 [ゆうと]
「アキナ!俺、掲示板見てくる!」
「今から?昼どうすんの?」
「後で食う!」
…なんて肝心なことを忘れてたんだ…
あんだけ気にかけてたのに…
1号館は事務室の前だ!掲示板とか入学式以来見てねぇ…
ダッシュで走った!
…見えてきた!
:09/11/12 01:03
:F902iS
:px5/szTQ
#631 [ゆうと]
『3ーA 環境』
『2ーC 情報』
『1ーB 国際』
いろいろ貼られてる…
多すぎて見つかんねー…
俺は『1ーA 経済』
…あった!
一番に目がいったのは数学…
字が小さすぎて目ぇチカチカする…
あった!俺の番号…
合格…だ!
:09/11/12 01:09
:F902iS
:px5/szTQ
#632 [ゆうと]
マジ?
数学合格?
今まで算数・数学60点以下の俺が…
60点以上取って合格だ!
俺は忌々しいxとyに勝ったんだ!
公式バンザイ!
信じられない
生きててよかった!
辛いことばかりじゃなかった!
他の教科全部見たけど、赤点0だ!
:09/11/12 01:16
:F902iS
:px5/szTQ
#633 [ゆうと]
めちゃくちゃ嬉しい♪
サイコーだ♪
合格…なんていい響きなんだ!
…でも!
数学を教えてくれたのは先生じゃない…
彩乃だ…
寝ないでずっと付き合ってくれてた…
一瞬心がズキンと痛んだ…
「…お礼だけでも言っとかないとな」
:09/11/12 01:26
:F902iS
:px5/szTQ
#634 [ゆうと]
練習終了後…
俺は彩乃の部屋に行った。
ピンポーン…
しーん…
え?いないの?
「ユウト君、今日から彩乃さんいないよ」
:09/11/12 01:30
:F902iS
:px5/szTQ
#635 [ゆうと]
後ろを見ると、チヒロが立ってた。
「え?今日からいないって…どういうこと?」
一瞬ドキッとした。
「就活で地元に帰ってるんだって…たぶん2週間くらいは帰ってこないはず」
「地元って…A県まで帰ったってこと?」
「らしいよ。今日の練習前に先輩達がそうやって言ってた」
:09/11/12 01:33
:F902iS
:px5/szTQ
#636 [ゆうと]
知らなかった…
俺は部屋に戻った。
2週間か…長いな。
今すぐにでも伝えたい…
電話しよっかな?
でもあいつ、俺の番号とか消してるだろうな…
とにかくお礼を言いたい…
ちょっと電話してみよっかな?
よし…
:09/11/12 01:39
:F902iS
:px5/szTQ
#637 [ゆうと]
プルルルルル…
プルルルルル…
プルルルルル…
プルルルルル…
出ない…?
ガチャッ
「…もしもしぃ?」
「もしもし?俺だけど」
「ああ、あんたか…どうしたの?」
あんた…か。
この前から思ってたけど、もう名前で呼んでくれないんだな…
:09/11/12 01:42
:F902iS
:px5/szTQ
#638 [ゆうと]
「いや、大した用はないんだけどさ」
「何?」
「数学のテスト合格したよ!」
…ザワザワザワザワ
電話の向こうはざわついてる。
「…聞こえない。何?」
「だからテスト!数学合格したよ」
「何?聞こえな…ん?電話!元カレから(笑)」
:09/11/12 01:45
:F902iS
:px5/szTQ
#639 [ゆうと]
向こうで誰かと話をしてるようだ。
「もしもし?彩乃…」
「…………」
聞こえてないのか?
「もしもし?お〜い」
「…ああ、もしもし?」
彩乃の声じゃない…
知らない男の声だ…
「え?誰ですか?」
「なんでお前に名乗らなきゃなんねーんだよ、オレが!」
:09/11/12 01:48
:F902iS
:px5/szTQ
#640 [ゆうと]
は?
意味分かんねー…
「いや…じゃなくて、彩乃は?」
「アヤに未練があって電話してきたんか?」
「じゃなくて、お礼言いたくて…」
「…ハハ(笑)未練ありありのようだな(笑)そういう言い訳してアヤに近づくつもりか?」
ミクさんが部屋に入ってきた。
この状況なのに…ヤバい…
:09/11/12 01:53
:F902iS
:px5/szTQ
#641 [ゆうと]
「…ユウト?電話誰…?どうしたの?」
ミクさんは俺の表情から何かを察したように聞いてきた。
「アヤに電話かけるんだけど、通話中みたいで…もしかして、その電話アヤ?」
俺は小さくうなずいた。向こうからは、知らない男が口うるさく怒鳴っている。
ミクさんが俺のケータイを取り上げた。
:09/11/12 01:56
:F902iS
:px5/szTQ
#642 [ゆうと]
「もしもし?あたし、アヤの友達だけど…」
「さっきのガキは?俺が怖くて逃げたのか?(笑)」
「勘違いも程々にしときな。アヤに用事あるから、変わってよ」
「あのガキとお前つるんでんだろ?アヤは変わりたくないってさ♪」
「いいから変われやジジイ」
「んだとコラ!女だから優しくしときゃ、てめ…」
:09/11/12 02:01
:F902iS
:px5/szTQ
#643 [ゆうと]
「誰が優しくしろって頼んだ?ビビってんのそっちじゃん(笑)いいからアヤ出せやコラ」
「出せねーって言ってんだろ、このクソ女!」
「だから何ビビってんのってば(笑)何あんた、誘拐犯かなんか?アヤ取られるのが怖いんでしょ?ごめんだけど、こっちはその気全然ないんで(笑)ただのヤボ用ですよ♪」
「調子に乗りやがって…」
:09/11/12 02:06
:F902iS
:px5/szTQ
#644 [ゆうと]
「言う言葉がなくてそれ?(笑)あたし、おれおれ詐欺取り締まるみたいな電話したくないんだけど…(笑)」
「何がおれおれ詐欺だ!バカにしてんじゃねーぞ、死にてーのか?今から殺しに行こうか?(笑)」
「ガキ丸出し発言止めたら?(笑)脅迫されたってことで警察にでも行こうか?この電話録音中だからさ♪」
ミクさんはペロッと舌を出して笑っている。
:09/11/12 02:12
:F902iS
:px5/szTQ
#645 [ゆうと]
しばらく沈黙が続く…
ミクさんの表情が変わった…
ミクさんは俺を呼んで、受話器に耳を近づけるように指示した。
「…もしもし?」
「…ねぇ、あんた何してんの?誰?今の男…」
「…あたしの彼氏になりたいって言ってるヤツ」
「付き合ってんの?」
:09/11/12 02:17
:F902iS
:px5/szTQ
#646 [ゆうと]
「…付き合ってない」
「ってか、何考えてんのあんた…自分が何したか分かってんの?」
「ちょっとしたイタズラ…(笑)」
「付き合ってもない男出して、ユウトを傷つけようとでもしたワケ?」
「いや、そんなんじゃないよ(笑)」
「じゃあ何?説明しなさいよ」
:09/11/12 02:21
:F902iS
:px5/szTQ
#647 [ゆうと]
「地元の仲良しグループと飲んでんのよ、今♪」
「で?酔った勢いとか言い訳するんじゃないでしょうね…」
「酔ってるけど、そんなんじゃないよ(笑)」
「とにかく外出てよ。ザワザワしてて聞きづらいから」
「わかった」
:09/11/12 02:25
:F902iS
:px5/szTQ
#648 [ゆうと]
向こうのざわつきは聞こえなくなった。
「ってか、要件だけ話してよ。あたしも暇じゃないし」
「その前に答えなよ。なんであんなことしたの?」
「元カレから電話って言ったら、そいつキレちゃってさ(笑)お酒も入ってるし」
「そいつ何歳?随分常識のない人みたいだけど…33歳?」
:09/11/12 02:32
:F902iS
:px5/szTQ
#649 [ゆうと]
「友達の彼氏の友達なんだって♪友達があたしを駅まで迎えにきた時、そいつも一緒にいたんだけど、あたしに一目惚れしたんだって(笑)」
「あっそ。そいつとあんたが付き合うのか知らないけど、これだけは伝えときな。いい歳こいたオッサンがそんな言葉遣いじゃ、社会じゃ通用しませんよって…」
「余計なお世話!とか言ってキレられそう(笑)…で、あたしに用事って何?」
:09/11/12 02:38
:F902iS
:px5/szTQ
#650 [ゆうと]
「就活で地元に帰るっていう報告がなかったって、監督がキレてたよ。あんたキャプテンなんだから、その辺しっかりしないと後輩に示しがつかないじゃん」
「引退してるのに?うざっ(笑)」
「引退してても、そういうやり取りは必要でしょ」
「すいませんって伝えてて(笑)んで、後は?」
ミクさんは俺にケータイを渡した。
:09/11/12 02:41
:F902iS
:px5/szTQ
#651 [ゆうと]
「もしもし?俺だけど…」
「ってか、あんたまだあたしの番号消してなかったんだ(笑)そりゃ、あの人も怒るわけだよね(笑)」
「数学のテスト合格したよ。ありがとう。それ伝えたかっただけだから…」
「おめでとう。よかったね」
棒読みの会話…
ミクさんは、またケータイを渡せと手を出した。
:09/11/12 02:46
:F902iS
:px5/szTQ
#652 [ゆうと]
「アヤ…」
「あ、ミク〜?あたし2週間くらいしたら帰るからさぁ♪監督に…」
「…友達止めようね。今のあんたは人としてありえないことしてるって気付いた方がいいみたいだよ。ユウトと別れた原因も、なんとなく分かったから…残念だけど、今日限りで友達は卒業しようね…就活頑張ってね。バイバイ」
電話を切った…
無言で俺にケータイを渡す…
:09/11/12 02:52
:F902iS
:px5/szTQ
#653 [ゆうと]
ミクさんは困った顔で俺を見た。
「ごめんね…全部あたしの責任だ…」
「何言ってんすか?俺、今もめちゃくちゃ助けられて…俺めっちゃカッコ悪いっすね(笑)」
ミクさんは首を横に振った。
「…ミクさん?どうしたんすか?」
ミクさんは表情が強張っていた…
:09/11/12 03:15
:F902iS
:px5/szTQ
#654 [ゆうと]
「あたしさ…前、アヤがまだマコちゃんと付き合ってる時にさ…ユウトにいろいろ言ったじゃん…なんか偉そうにさ」
「……………」
「『アヤは本気であんたのことが好きなんだよ!』とかさ…すごい無責任なこと言ってたんだね…ユウトのこと傷つけてばっかりだ」
笑ってるけど、困った表情のままミクさんは話した。
:09/11/12 03:23
:F902iS
:px5/szTQ
#655 [ゆうと]
「そんなことないっすよ。彩乃と付き合うって、最終的に俺が決めたことなんだし…それに…」
言葉が詰まった。
4年間も一緒にやってきた彩乃とミクさんの仲を、本当に壊しかねないと思ったから…
「…言いたいこと、分かるよ。アヤの本性は…的なことでしょ?」
「…………」
なんて言っていいのか分からない…
:09/11/12 17:10
:F902iS
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#656 [ゆうと]
「う〜ん…あたしもね、前々からちょっとは気付いてたよ。なんか、アヤめちゃくちゃ楽しそうにしてるな〜って思いきや、しばらくしたらきつい表情になってたり…早い話、喜怒哀楽が激しいんじゃない?ああ見えて寂しがり屋みたいだし」
「寂しがり屋なのかなぁ…」
「寂しがり屋+表現が下手っていうか…もういいや、めんどくさい(笑)ユウトも未練があるワケじゃないんでしょ?」
:09/11/12 17:18
:F902iS
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#657 [ゆうと]
「…もうないっすね。今の電話でもよく分かりました。もう、名前すら呼んでくれないから…名前も忘れられるくらいの存在だったってことで(笑)」
「あたしもさっきは、アヤに電話であんなこと言ったけど、友情と恋愛は別物だからさ。アヤを信じて待ってみる。それでアヤが何も言ってこないのなら、あたしらの仲は所詮そこまでだったんだなぁって割り切れるしね(笑)」
:09/11/12 17:22
:F902iS
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#658 [ゆうと]
数日後…
彩乃からメールがきた。もちろん絵文字など一切なしで!
「この前はごめんね。あんたには迷惑ばっかかけちゃったね。許してもらえたらいいなぁ…なんてね(笑)就活はあと2社受ける予定!そんだけ…ホントにごめん。あと、あの男とはあの電話以来切ったから…」
返信はしたくなかった…けど、彩乃の精一杯の気持ちなんだろうと思って、返信した。
:09/11/12 17:34
:F902iS
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#659 [ゆうと]
「就活頑張れよ!俺もいろいろ頑張るから」
それ以外、何も浮かんでこなかった。
その後のミクさんの話では、あの後彩乃から電話がきたらしい…
ちゃんと和解したから!って言われて、ホッとした。
:09/11/12 17:39
:F902iS
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#660 [ゆうと]
─11月─
何事もなく過ぎていった。
肌寒くなる季節だから、ユウキと冬物の服買いに行ったり、仲良しメンバーでカラオケ行ったり、大学の講義が難しくなったり、バスケの試合があったり、変わり映えしない日常が続いた。
拍子抜けするくらい平凡だけど、今はこの生活が楽しいのかもしれない…
:09/11/12 17:49
:F902iS
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#661 [ゆうと]
─12月─
クリスマスの季節♪
夏の頃から、ものすごく楽しみにしてた季節だ。あれもしたい!これもしたい!っていう計画がたくさんあった。
だから、ウハウハな自分を多少は許してやろうと思ってた。
だけど…
12月に入ってすぐ、自分の気持ちに変化が現れ始めた。
:09/11/12 17:54
:F902iS
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#662 [ゆうと]
モヤモヤする…
前みたいな恋愛に関してのモヤモヤとかじゃない。
友達関係で、もめたワケじゃない。
大学の勉強について行けないワケじゃない。
バスケの調子が悪いワケでもない。今の成績は全勝中だ。
じゃあ、一体なんなんだ?って考えた時に浮かび上がってきたのが、
『このままじゃいけない』っていう気持ち…
:09/11/12 18:00
:F902iS
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#663 [ゆうと]
最初はそんな気持ち、押し殺して生活してた。
みんなとバカやって盛り上がるのとか最高に楽しいし、大学行って→部活行って→帰って→誰かと雑談して→寝る…の平凡な生活に幸せを感じてた。
これ以上の欲なんてない。
こんな生活ができるなら贅沢もいらない!
:09/11/12 19:13
:F902iS
:px5/szTQ
#664 [ゆうと]
だけど…
やっぱりモヤモヤする。
…と同時に、自分に対する苛立ちが出てきた。
ガキで、弱くて、情けない自分は一体何をしてるんだ?
ってか、俺今何考えてんだ?
ユウキの部屋に行くことにした。
:09/11/12 19:20
:F902iS
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#665 [ゆうと]
「よぉユウト。座れよ♪」
ユウキはコーラを振る舞ってくれた。
「ってか、クリスマスのことなんだけど、どうする?西川とかチヒロ達も呼んでワイワイやりたいよな♪」
「いや…そのことなんだけど…」
「どした〜?(笑)」
「俺さ、クリスマス前に大学…辞めるかも」
:09/11/12 19:25
:F902iS
:px5/szTQ
#666 [ゆうと]
「なんやて?(笑)」
なんで関西弁なんだ…?
「いろいろ考えたんだけど、俺このままじゃダメになる気がする…」
「上田さんのことか?もう解決したんだろ?」
「彩乃のこともだけど…それ以前に、俺自身が弱すぎて…」
「何言ってんだよ(笑)考え過ぎだって(笑)」
:09/11/12 19:28
:F902iS
:px5/szTQ
#667 [ゆうと]
「いや、マジでさ…甘ったれた部分見つけることができたし、違う道に進もうと思って…このままここにいたら、甘ったれたままの俺でしかいれないから…」
「そうでもないじゃん(笑)俺が言うのもなんだけど、成長したと思うぞ」
「いや、それじゃ俺が納得いかないんだ」
:09/11/12 19:39
:F902iS
:px5/szTQ
#668 [ゆうと]
「いつになく真面目だな小林君(笑)なんかあったのか?」
「早い話、自分に愛想が尽きた(笑)K大は学校もバスケも、もちろん寮生活も楽しいよ。けど、自分の弱い部分がどんどん出てきて、情けない自分に腹が立つようになってさ…」
「へぇ〜。ちゃんと考えてんだ!で、大学辞めたとして、どうすんの?これから」
「まだ分からないけど、社会に出て自分を磨きたいって思う」
:09/11/13 00:15
:F902iS
:/NJm.dew
#669 [ゆうと]
「つまり、就職するってこと?」
「うん」
「…ん〜?俺からは何も言えないなぁ(笑)ユウトと一緒のチームでまだまだバスケやりたいって思うけど、お前の考えを尊重したいからさ」
「そっか…」
「ま、でももうちょっと考えてみ!これからを左右する大事なことだからな。一生モンだから、慎重に決めな」
:09/11/13 00:22
:F902iS
:/NJm.dew
#670 [ゆうと]
「分かってる。とりあえずユウキには話しとかないと!って思ってさ」
「あら♪俺のこと好きなの?(笑)」
「アホか(笑)」
ユウキはいつもヘラヘラしてるけど、親身になって聞いてくれる。
あとは俺がしっかり考えをまとめるだけだ。
:09/11/13 00:25
:F902iS
:/NJm.dew
#671 [(∀)]
:09/11/13 00:29
:SH03A
:arGzIk/U
#672 [ゆうと]
部屋に戻って、親に電話をかけた。
最初…親は、ビックリしたような、キョドってるような感じで、説教タイムに入った。
…なんで辞めるの?
…自分に負けるな!
…決めた道を簡単にあきらめるな!
…辞めるなんて許さない!
もちろん、簡単に認めてくれるはずがない。
金の問題じゃなくて、『俺自身』の心配をしていた。
:09/11/13 00:30
:F902iS
:/NJm.dew
#673 [ゆうと]
心配と言っても、
…ユウトはそれで後悔しないか?
…もしも心残りがあるなら死ぬ気でやってみろ!
という、後のことの心配だった。
大学を辞めることは簡単だ。
けど、その後のことを考えると…
親は、なかなか首を縦に振ってくれなかった…
:09/11/13 00:36
:F902iS
:/NJm.dew
#674 [ゆうと]
大学を辞めたい理由が『自分磨き』…
誰が聞いたって、納得がいかないだろうよ…
一種の逃げにも聞こえるんだから…
しばらくは様子を見てみることにした。
…やっぱりこのままじゃダメだ!
その考えは揺れることなく、真っ直ぐな俺自身の答えなんだってことに気付いた。
:09/11/13 00:42
:F902iS
:/NJm.dew
#675 [ゆうと]
親からの返事はまだもらってない…
姉ちゃんみたいに、俺のことを考えてくれてるミクさんに話をすることを決めた。
「大学辞めるの?」
「そう考えてます」
「なんで?」
「自分の弱さを克服したいから」
:09/11/13 00:47
:F902iS
:/NJm.dew
#676 [ゆうと]
「それは大学にいるうちでも、できることじゃない?」
「それも考えました。でも、ここにいると自分がダメになる気がするんです」
「ダメになるってどういうこと?」
「K大みたいな、いろんな面で恵まれた環境に、俺は甘えてしまってるから…生活にも人間にも…」
:09/11/13 00:52
:F902iS
:/NJm.dew
#677 [ゆうと]
「ありがたい!って思ってさ、それを自分の力にすることはできない?」
「力っていうか…もちろん、『頑張ろう』って思いました。でも、『頑張ろう』って思う反面、ガキみたいに甘えてる自分が出てくるんです…うまく説明できないけど…」
「アヤとのことが関係して、K大辞めたいって思うなら辞める資格もないし、ここにいる資格もないよ」
:09/11/13 00:58
:F902iS
:/NJm.dew
#678 [ゆうと]
「分かってます。あいつはなんの関係もない。ただ、このままの自分に自信が持てないだけです」
「親には話したの?」
「話しました。でも、まだOKもらってません…」
「ユウキ達には?」
「ユウキだけには話してます」
「そっか…でも、辞めるにしても、それなりの覚悟は必要だよ?」
:09/11/13 01:04
:F902iS
:/NJm.dew
#679 [ゆうと]
「分かってます」
「これから先、何が起こるか分かんないけど、辛いことはいっぱいあるんだよ?社会って、今以上に厳しい世界だよ?その中で、ちゃんと生きていける?」
「そんな世界で通用する男になるために、今のこの生活に終止符を打ちたいんです。泣いて許されるワケじゃないっていうのは分かってます!だからこそ…」
:09/11/13 01:09
:F902iS
:/NJm.dew
#680 [ゆうと]
「…あははははは♪」
ミクさんは笑った。
「??」
「そっかぁ…そうなんだ♪」
「え?なんすか…?(笑)」
「それで辞めるなら、あたしは文句はないよ!」
「え?本気で言ってますか?」
:09/11/13 01:13
:F902iS
:/NJm.dew
#681 [ゆうと]
「本気だよ♪あんたがちゃんと考えて決めたことなら、なんも言わないよ!あたしはユウトを信じてるからさ」
「…ミクさん」
「でもね、これだけは言っとくけど…社会は本当に厳しいよ?あんたが思ってる以上に過酷だよ?」
ミクさんの言葉は重みがある…
:09/11/13 01:16
:F902iS
:/NJm.dew
#682 [ゆうと]
「やってみないと分かんないっす…ってか、俺が心配してること……言っていいすか?」
「あれ?早速心配?(笑)」
「…7人…」
「7人?」
「バスケ部の…アキヒロ、コウイチ、ケンタロウ、シュン、ヒロユキ、リョータ…ユウキ…」
「辞めるなら、ちゃんと話しないとね。みんな応援してくれると思うよ」
:09/11/13 01:24
:F902iS
:/NJm.dew
#683 [ゆうと]
「そうかな…」
「人数少なくなるけどさ。ちゃんとみんなが納得いく答えを話しなよ。とりあえず、お父さん・お母さんに話しな♪」
「はい」
俺は部屋に戻って、もう一度考えた。
辞めて後悔はしないか…?
…しない!
ケータイを握りしめ、電話をかけた。
:09/11/13 01:29
:F902iS
:/NJm.dew
#684 [ゆうと]
約1時間後…
電話を切った。
「後悔しないなら辞めてもいい」
答えが出た。
両親に散々迷惑をかけてしまった…
こんな俺のためにありがとう…
俺は頑張るから…
そして、俺はそのことをユウキに伝えた。
:09/11/13 01:32
:F902iS
:/NJm.dew
#685 [ゆうと]
正式に退学届を提出した。
その前に、男バス全員に話をした。
みんなビックリした表情を見せたけど、最後は笑って俺を送り出してくれることになった。
もう泣かない!
そう決めた俺は、みんなの温かい言葉に涙が出そうになったけど、グッとこらえて笑った。
:09/11/13 01:36
:F902iS
:/NJm.dew
#686 [ゆうと]
監督も温かく送り出してくれた。
「お前が抜けちまったら、来年の選手に期待するしかねーな(笑)」
最後に、お前はうちのエースとして頑張ってくれた!と、ボソッと言われた。
初めての監督からの褒め言葉が嬉しくてたまらなかった。
ついに、その日がきた…
:09/11/13 01:39
:F902iS
:/NJm.dew
#687 [ゆうと]
両親が、大きめのレンタカーに乗って迎えにきた。
引っ越しで荷物を全部持って帰るからだ。
男バス全員が手伝ってくれた。
…ものすごい勢いでチャリをこいで寮に向かってくるヤツが見えた…
「ユウト!」
:09/11/13 01:42
:F902iS
:/NJm.dew
#688 [ゆうと]
アキナ…
「あんた…学校…辞めるの?」
息切れ切れだ…
「うん」
「本当に?」
「本当に(笑)」
「なんで教えてくれなかったんだよ!」
「ごめん…急に決まったから」
:09/11/13 01:44
:F902iS
:/NJm.dew
#689 [ゆうと]
「そんなの…ひどいよ」
「ごめんな…」
「あたし、ユウトに何もしてあげれなかった…」
「また、いつか遊びにでも来るからさ♪」
「バカバカバカ!展開早すぎてワケ分かんないよ!」
アキナは泣いた…
:09/11/13 01:47
:F902iS
:/NJm.dew
#690 [ゆうと]
引っ越しが終了した…
「皆さん、本当にお世話になりました。うちの佑翔が…」
親が挨拶を始めると、女バス全員が寮から出てきた…
寮まで会いにきてくれた学校の友達もいる。
母さんはその光景を見て、涙を流した。
俺なんかのために、こんなに人が集まってくれた…
1名を除いて…
:09/11/13 01:52
:F902iS
:/NJm.dew
#691 [ゆうと]
母さんの挨拶が終わり、俺も最後の挨拶をした。
「じゃあ、そろそろ…」
親が先に車に乗る。
「みんな、ありがとうございました!また会いにきます!」
俺は笑って深々と頭を下げた。
コノヤロー!とか頑張れよ!とかまた会おうぜ!って言われてもみくちゃにされた…
:09/11/13 01:56
:F902iS
:/NJm.dew
#692 [ゆうと]
頭があげられない…
みっともないとこ見せたくない…
もう泣かないって決めたのに…
「ユウト!こういう時は思いっきり泣いていいんだよ!」
ミクさんだ…
ミクさんも泣いていた…
すみませんミクさん…
俺、もう泣かないって決めたけど、今日だけは泣かせてください…
:09/11/13 01:58
:F902iS
:/NJm.dew
#693 [ゆうと]
顔を上げると、目の前でアキヒロが号泣していた。
試合で勝った時に、嬉し泣きしようって約束したのがアキヒロだった…
ごめんなアキヒロ…
1人1人と握手をして、最後はユウキとハグした…
みんな泣いてくれた。
俺は車に乗り込んだ…
アキナが黒いマジックを持ってきた。
「手出して」
:09/11/13 02:03
:F902iS
:/NJm.dew
#694 [ゆうと]
インクの先が涙で濡れながらも、アキナは俺の手に何かを書いた…
『絆』
「アキナ…」
「いつか分かる日がくるといいなぁ…」
そう言うと、アキナは笑った。
:09/11/13 02:07
:F902iS
:/NJm.dew
#695 [ゆうと]
俺はよく分からなかった。
「絆…か。ありがとう」
「バカユウト!頑張れよ(笑)」
そう言うと、車は動き出した。
父さんはクラクションを鳴らし、寮を出た。
クラクションに反応したのは、隣の家のバカ犬だった…
ばいばいバカ犬…
:09/11/13 02:11
:F902iS
:/NJm.dew
#696 [ゆうと]
みんな一斉に叫びだした…
「ユウトー!絶対また会おうなー!
「頑張れよー!」
「死ぬなよー!」
「元気でねー!」
「またここに来るんだよー!」
みっともなく号泣しながら、俺は窓からずっと手を振り続けた。
みんなは、車が見えなくなるまで手を振り続けてくれた。
:09/11/13 02:15
:F902iS
:/NJm.dew
#697 [ゆうと]
「落ち着いたか?」
久しぶりの父さんは、運転しながら笑って話しかけてくれた。
「あんなに大勢お見送りにきてくれるなんてね」
久しぶりの母さんは、涙を拭いながら笑って話しかけてくれた。
「あー…」
俺は上を向いて、タオルを顔にあてた。
:09/11/13 02:17
:F902iS
:/NJm.dew
#698 [ゆうと]
K大前の信号に引っかかって止まった。
最後のK大を目に焼き付けようと、ジッと眺めた…
チリンチリン…!
チャリの音だ。
目を疑った…
彩乃だ…
:09/11/13 02:21
:F902iS
:/NJm.dew
#699 [ゆうと]
さっきのあの場にいなかった1名…彩乃…
しばらく見つめ合った…
「今講義終わったよー!」
「彩乃…」
「ユウト!最後は笑ってお別れしようねー!今までありがとー!」
少し離れた場所から彩乃は叫ぶ…
「…ありがとう彩乃ー!お前も頑張れよー!ありがとー!」
:09/11/13 02:25
:F902iS
:/NJm.dew
#700 [ゆうと]
彩乃は泣いていた…
俺と最悪な結末を迎えた彩乃…
もう二度と名前を呼んでくれないって思ってたけど、最後に呼んでくれた…
このまま時間が止まれば…
青信号…
車は進み始めた…
「彩乃ありがとー!」
「ユウト頑張れよー!」
:09/11/13 02:29
:F902iS
:/NJm.dew
#701 [ゆうと]
:09/11/13 02:30
:F902iS
:/NJm.dew
#702 [ゆうと]
家に着いたのは、もう夜が遅かった。
何十年も家にいなかったワケじゃない…
なのに、なんでこんなに懐かしく感じるんだろう…
ここの柱って、こんなに傷があったっけ?
風呂場ってこんなに狭かったっけ?
ウロウロしてると、
「お兄ちゃんお帰り♪」
妹がリビングにいた。
:09/11/13 02:36
:F902iS
:/NJm.dew
#703 [ゆうと]
「お前、また背ぇ伸びた?」
「伸びてないよ(笑)気のせいじゃない?」
俺の中の感覚が違うのか…?
「里菜(妹)ね、ユウトが帰ってくるの楽しみにしてたんだよ♪」
母さんに言われた。
「寂しかったんだな(笑)」
「んなワケない(笑)」
里菜…強くなったな…
:09/11/13 02:40
:F902iS
:/NJm.dew
#704 [ゆうと]
実家に帰ってきても、ユウキやミクさん達とは普通にメールや電話をしてた。
「家着きました♪」
「長旅だったね。お疲れ様♪」
ミクさん達に、家に着いたという報告メールを送った。
左手に書かれだ絆"を見た…
アキナ…どういう意味でこれを書いたのだろう…
:09/11/13 02:45
:F902iS
:/NJm.dew
#705 [ゆうと]
翌日からは就活に入った。
ダラダラしている暇はない…
けど、仕事なんて簡単に見つかるもんじゃない。
根っからの体育会系の俺には、座りっぱなしの事務業なんて向いてないし、接客業なんて作り笑いすらできない…
アルバイトより、正社員を優先して探した。
:09/11/13 10:35
:F902iS
:/NJm.dew
#706 [ゆうと]
しばらくは就活に専念していた。
けど、なかなか見つからない…
「来年の公務員試験でも受けてみれば?」
親はそう言うけど、俺の頭じゃ無理な話だ。
だって数学とかうんこだし…
大学辞めたはいいけど、仕事とかまったく決めてないじゃん…
何やってんだ俺…
:09/11/13 10:40
:F902iS
:/NJm.dew
#707 [ゆうと]
就活して半年…
ついに仕事が決まった。しかも正社員!
俺みたいなうんこ野郎でも、半年頑張った甲斐があった。
ただ、地元じゃなくて県外だけど…
早速引っ越しやらなんやら終わらせて、入社に向けて準備をした。
:09/11/13 10:44
:F902iS
:/NJm.dew
#708 [ゆうと]
そういえば、K大の卒業式を終えたミクさんから写メが届いてたな…
「おめでとうございます」
しか送ってないし、写メとかちゃんと見てないや…
とりあえず保存はしておいた。
んで、入社して間もない頃にユウキから電話が入った。
:09/11/13 10:48
:F902iS
:/NJm.dew
#709 [ゆうと]
入社おめでとう!の電話でもしてくれたのかな♪
「もしもーし♪」
「…ユウト。元気だった?」
「全然元気だけど♪久しぶりだな!」
「…まぁな…」
ユウキと連絡を取ったのは久しぶりだった。
…でも、いつものユウキじゃないことはすぐに分かった。
:09/11/13 10:52
:F902iS
:/NJm.dew
#710 [ゆうと]
「どした?なんか元気ないじゃん。ミクさんと喧嘩でもしたか?(笑)」
「…ユウト」
「なんだよ(笑)」
電話の向こうはザワザワしていた。
忙しそうな感じ…
グスンッ…
「ユウキどうした?なんかあったのか?」
:09/11/13 10:55
:F902iS
:/NJm.dew
#711 [ゆうと]
「……………」
ユウキは何もしゃべらなくなった。
俺は間を置いて待ってみた。
「……………」
鼻をすする音しか聞こえない。
「ユウキ…どうした?」
「ユウト…落ち着いて聞いてな…上田さんな…昨日亡くなったんだ…」
:09/11/13 10:59
:F902iS
:/NJm.dew
#712 [ゆうと]
「え?何言ってんの…?」
胸がジワッと熱くなった…
何を言ってるか理解できない…
ユウキは「…亡くなった」と言った後、鼻をかみながら号泣しだした…
「ユウキ…今、言ったこと…嘘だよな?」
嘘だと言って笑ってくれ…
冗談きついぞ(笑)って言わせてくれ…
:09/11/13 23:19
:F902iS
:/NJm.dew
#713 [ゆうと]
電話の向こうでゴソゴソ聞こえる。
「ユウト?あたしだけど…」
「ミクさん…」
「ごめんね、いきなり…」
「ミクさん、ユウキが今言ったことって…嘘ですよね?」
「いや…嘘じゃないよ」
胸をかきむしられた気持ちになった…
:09/11/13 23:22
:F902iS
:/NJm.dew
#714 [ゆうと]
「昨日、仕事帰りにガードレールにね…車で突っ込んで…フロントガラス原型とどめてなくて…即死…」
「……嘘だ!あいつがそんな事故なんて起こすはずがない!絶対に嘘だ!」
「ユウト!嘘だったら、もっとまともな嘘ついてるわよ!頼むから落ち着いて聞いて…」
「絶対に嘘だ!ミクさん!嘘って言えよ!頼むから嘘だって言ってよ!」
:09/11/13 23:30
:F902iS
:/NJm.dew
#715 [ゆうと]
「ユウト!お願いだから…落ち着いてよ…」
ミクさんも泣いている。
「…ミクさん…ミクさんは今…どこにいるんですか?」
「アヤの実家」
「…A県?ってこと?」
「そうだよ…監督と、あたしらの代の女バスと、男バスの代表だけ来たんだ…」
:09/11/13 23:36
:F902iS
:/NJm.dew
#716 [ゆうと]
「……………」
彩乃…
もうこの世にいないってこと…?
もう二度と会えないってこと…?
でも、まだ半信半疑だ…自分の目で確かめてもいないのに、そんなこと認められるわけないだろ!
「ミクさん…1回…電話切っていいすか?」
「なんで?」
「行きます、A県…」
:09/11/13 23:40
:F902iS
:/NJm.dew
#717 [ゆうと]
A県とか、まったく知らない地だ…
遠征とかで行ったくらいだ。
土地勘もないし、地理力0の俺だけど…
でも、今は行かなきゃ…
嘘だってこと証明しなきゃ…
俺は会社の休みをとって、仕事に行く時と逆の電車に乗った…
:09/11/14 00:41
:F902iS
:SsIHbRfA
#718 [ゆうと]
財布とケータイだけを持って、飛び出してきた…
駅に着くたびに、ミクさんにメールして場所を聞く。
ホームに着いたら、乗り換えで新幹線に乗る…
到着したら、また乗り換えで電車に乗る…
半日はかかった…
俺んとこが田舎だから、交通の便が不便なんだ…
でも、放心状態だったのかな…?
あっという間にA県に着いた気がする…
:09/11/14 00:48
:F902iS
:SsIHbRfA
#719 [ゆうと]
でも、あいつの家がどこか分からない…
ミクさんが目印の店を教えてくれた。
猛ダッシュで向かった…
気が狂ったかのように足が動く…
涙は出ない…
なんで…?
俺の中のあいつは、まだ生きてるから…
もうすぐだ…
黒いスーツ姿のミクさんが見えた…
:09/11/14 00:52
:F902iS
:SsIHbRfA
#720 [ゆうと]
「ユウト!」
無表情のミクさんが手を振る。
ガクガクの足でミクさんに近づいた。
「あんた…よくここが分かったね」
「なんとなく…勘で…」
息が苦しい…
「彩乃は?」
「…………こっち」
ミクさんについて行く。約10分間、無言…
そして、俺は足が止まった…
:09/11/14 00:57
:F902iS
:SsIHbRfA
#721 [ゆうと]
葬祭場…
黒い喪服に身を包んだ人間が出入りしていた。
目線の先には、
『故・上田 彩乃』
の文字…
その文字を何度も読み返した…
何度も何度も…
:09/11/14 01:01
:F902iS
:SsIHbRfA
#722 [ゆうと]
ミクさんが俺の腕を掴んだ。
ビクッとした…
「行くよ…ユウキ達が中にいる」
足を前に進めた。
中に入る…
お通夜…
入り口の右側には、あいつの遺品…
左にはモニターがある。
:09/11/14 01:06
:F902iS
:SsIHbRfA
#723 [ゆうと]
モニターには、白い箱をメインとして映し出されていた。
すぐに目をそらした…
それが棺って分かってたから…
ただ認めたくなかったんだ…
遺品を見ようとする…
ミクさん達元4年生、ユウキ、アキヒロが出てきた。
「あ、ユウト…」
アキヒロが呟いた。
うつろな目つきだった…
:09/11/14 01:11
:F902iS
:SsIHbRfA
#724 [ゆうと]
「バカ!遅ぇよ!」
ユウキに怒鳴られた。
「…………」
言葉が出なかった。
それを見ていた小柄な女性、2人の男が近付いてきた。
「ミクのお知り合いの方々でしょうか?私、上田彩乃の母親です」
小柄な女性は、彩乃のお母さんだった…
:09/11/14 01:17
:F902iS
:SsIHbRfA
#725 [ゆうと]
そういえば、さっきミクさんと、この『お母さん』は入り口で話をしていた…
ミクって呼んだってことは、家族ぐるみで仲良しだったっていうのが読み取れる。
俺は頭を下げた。
「彩乃の兄の弘樹、弟の健太です」
彩乃のお母さんが名前を言った後、後ろに立っていた2人が頭を下げた。
お母さんの目は腫れていた…
:09/11/14 01:22
:F902iS
:SsIHbRfA
#726 [ゆうと]
すぐに思い出した…
前、彩乃が『お父さん』の話をした時に、兄弟がいるって言ってたな…
そう思いながら、遺品や写真を見た。
久しぶりに見る彩乃の笑顔、小さい頃の写真…
「あ!これ…」
俺は叫んだ。
「何?どうしたの?」
ミクさんが俺の横に並んだ。
:09/11/14 01:27
:F902iS
:SsIHbRfA
#727 [ゆうと]
遺品として置かれていたのは、薄いピンク色の指輪…
あの時、俺があげた『ペアリング』…
なんでここにあるんだ…?
彩乃のお母さんが話しだした…
「家で料理を作る時以外は、ずっとこの指輪をしてましたよ。一番のお気に入りだったみたいで、今日、ここに置かせていただきました」
:09/11/14 01:31
:F902iS
:SsIHbRfA
#728 [ゆうと]
泣き崩れた…
俺と別れてから、絶対に捨てただろうって思ってたから…
そういえば、いつかあいつは言ってた…
『あたし指輪もらうの初めてだよ♪』って…
あの時の彩乃の笑顔は最上級だった。
あの笑顔をすっかり忘れてた…
俺、ホントにバカだ…
:09/11/14 01:38
:F902iS
:SsIHbRfA
#729 [ゆうと]
あいつの顔には、白い布がかけられていた。
事故の衝撃で、見れないくらいの顔になってたからって…
もう、あの可愛い笑顔は二度と見られないんだ…
彩乃…
頼むから、また笑ってくれ…
また喧嘩しようや…
俺にビンタしてくれよ…また「腕枕♪」って言ってよ…
頼むから…
:09/11/14 01:45
:F902iS
:SsIHbRfA
#730 [ゆうと]
明日が葬式だという…
俺達は葬儀場を出た。
泊まる所は、大川監督が用意していたから困らなかった。
俺…黒いスーツなんて持ってきてない…
そう言うと、彩乃のお兄さん・弘樹さんが貸してくれた。
本当はこんなスーツ着たくないよ…
:09/11/14 01:50
:F902iS
:SsIHbRfA
#731 [ゆうと]
翌日…
俺は一睡もすることなく、準備をした。
眠れるワケがない…
ただボーっとしてる状態…
葬儀場に着いた…
葬儀開始…
お経…お焼香…
それだけは覚えてる。
後はなんも記憶にない…
:09/11/14 01:54
:F902iS
:SsIHbRfA
#732 [ゆうと]
「皆様…外の方で…」
式が終了して、こんなアナウンスが流れたかなぁ…
ミクさんは俺の肩を抱いて、外に連れていってくれたみたいだ…
棺が運ばれて、黒い車に乗せられ、最後に長いクラクション…
これって、ドラマやニュースの世界だけじゃないのかよ!
こんなのおかしい!
:09/11/14 01:58
:F902iS
:SsIHbRfA
#733 [ゆうと]
黒い車が見えなくなった…
俺は泣き叫んだ。
「彩乃ー!」
その場に泣き崩れた。
弘樹さん…スーツ汚しちゃってすみません…
もう二度と会えない…
あの笑顔…
ペアリング…
ダメだ…
考えれば考えるほど、涙しか出てこない…
:09/11/14 02:01
:F902iS
:SsIHbRfA
#734 [ゆうと]
泣きまくった後は放心状態だった…
だって本当に記憶がないんだ…
唯一覚えてるのは、
「次にユウトと会うのはいつかなーって思ってたけど、こんな辛い場所での再開は果たしたくなかったよ…」
っていうアキヒロの言葉…
K大組は式が終わってから、しばらくして帰っていった。
:09/11/14 02:07
:F902iS
:SsIHbRfA
#735 [ゆうと]
スーツ返さなきゃ…
親戚だと言うおばさんにスーツを渡した…
あとクリーニング代。
俺も帰らなきゃ…
フラフラで駅まで向かった…
道分かんない…
まぁ、いいや…
家に着くまで半日以上かかった。
行きよりも時間がかかったのは、乗り間違いが多かったから…
:09/11/14 02:12
:F902iS
:SsIHbRfA
#736 [ゆうと]
ボーっとしてたんだな…
よく帰ってこれたもんだ…
ちなみに、俺はもう子供じゃない…
社会人として働いてる身だ…
だから気持ち切り替えて仕事しないと…
2日間休みもらってた分、しっかり仕事しないと…
そう思うけど、すぐボーっとしてしまう自分がいる…
:09/11/14 02:17
:F902iS
:SsIHbRfA
#737 [ゆうと]
翌日から仕事に励んだ。
思いっきり集中しないと辛さが襲ってくるから、何も考えずにひたすら仕事した。
夜は同僚の家行って酒飲んだり、くだらない雑談して1日を終えた。
そんなこんなしてるうちに、1日1日過ぎていく…
:09/11/15 00:09
:F902iS
:JA4Rjr/w
#738 [ゆうと]
あれから約2ヶ月…
彩乃の死を忘れたワケじゃないけど、なんとなく吹っ切れたような気がしてきた…
思い返してしまうと、辛くて泣いてた…
けど今は、思い出しても涙は出なくなった。
薄い水色の指輪を見ても、泣かなくなった。
強くなったとかじゃなくて、ちゃんと受け止められるようになったんだと思う。
:09/11/15 00:15
:F902iS
:JA4Rjr/w
#739 [ゆうと]
また2ヶ月が過ぎた…
ミクさんから電話がきて、K大の寮に来るように言われた…
「土日利用して来てほしい」
土曜日…
俺はK大に向かって、また電車に揺られてた。
駅に着いて、出口に向かった。
:09/11/15 00:19
:F902iS
:JA4Rjr/w
#740 [ゆうと]
逆のホームを見ると、めちゃくちゃ可愛い女の子を見つけた。
「おっ!」
思わず目を奪われてしまった…
目が合った…
俺は目をそらした…
瞬間…
「ん?!」
:09/11/15 00:22
:F902iS
:JA4Rjr/w
#741 [ゆうと]
向こうはずっとこっちを見ている…
「(可愛いなぁ…でも、どっかで見たことある気が…)」
逆のホームに電車が来た…
それで女の子が見えなくなった…
「(ま、いっか!)」
出口を出て、K大行きのバスに乗った。
:09/11/15 00:25
:F902iS
:JA4Rjr/w
#742 [ゆうと]
久しぶりに見るK市の光景…
あそこのTSUTAYAから始まったんだなぁ…
あの吉野家はユウキと行ったところだ…
auのケータイショップは、彩乃と喧嘩した次の日に行ったな…
K市にいた期間は短かったけど、思い出はたくさんある。
あの時は笑ってこの道を歩いてたけど、今はもう歩けない…
:09/11/15 00:30
:F902iS
:JA4Rjr/w
#743 [ゆうと]
K大前で信号にひっかかった…
最後に彩乃を見た場所だ…
あの時の彩乃は笑ってた…
最悪な別れ方して、もう二度と名前呼んでくれないって思ってたのに、笑って「ユウト!」って呼んでくれた…
その笑顔は、モノクロの世界へと消えていった…彩乃…
そっちでも笑っていますか?
…とか問いかけしたっけ?
:09/11/15 00:37
:F902iS
:JA4Rjr/w
#744 [ゆうと]
寮に着いた…
何も変わってないけど、なんだか懐かしい匂いがする。
隣の家のバカ犬まで吠えだした。
あの頃は「うぜぇ」とか思ってたけど、懐かしくて笑えた。
「ユウト〜♪」
ベランダ側からミクさんが出てきた。
俺はなぜかホッとして、寮の中に入った。
:09/11/15 00:41
:F902iS
:JA4Rjr/w
#745 [ゆうと]
「お久しぶりですね。ミクさんパーマかけました?」
「さすがユウト!誰も突っ込んでくれなくて寂しかったのよ〜…あ、ユウキ達ももうすぐ帰ってくるみたい♪」
一瞬、
「ミクさんって留年したっけ?」
とか思ったけど、よく考えたら、ここはユウキの部屋だ。
その隣が俺の部屋だった…
:09/11/15 00:44
:F902iS
:JA4Rjr/w
#746 [ゆうと]
「ミクさん、今何してるんでしたっけ?」
「エステの受付(笑)」
「へぇ〜」
A県での出来事がなかったって言えるくらい、ミクさんは普通だった。
俺も笑って話ができた。
…それから30分もしないうちに、ユウキが帰ってきた。
:09/11/15 00:48
:F902iS
:JA4Rjr/w
#747 [ゆうと]
ユウトは鞄を投げ捨て、ニヤニヤしながら近づいてきた。
「ユウト!久しぶりだな。生きてたか?(笑)」
「バリバリな(笑)お前こそ調子に乗って金髪かよ(笑)」
「あは(笑)たまにはいいじゃん!」
ユウキも普通だった。
その後はアキヒロを始め、男バス女バス数人が俺に会いにきてくれた。
:09/11/15 00:51
:F902iS
:JA4Rjr/w
#748 [ゆうと]
「みんな久しぶりだな〜♪なぁチヒロ、アキナは?」
笑ってたチヒロは表情を曇らせた…
「アキナね…学校辞めたんだ」
「…え?いつ?」
「先月にね…いきなり」
「……そうなんだ」
:09/11/15 00:55
:F902iS
:JA4Rjr/w
#749 [ゆうと]
そういえば、俺が大学辞めてから1、2回くらいしか連絡とってなかったな…
「今年からエースでバリバリやってたから、アキナが抜けたダメージは大きいよ」
「そうなんだ…あ、男バスも新入生いるんだろ?」
ユウキはニヤニヤしながら、
「今年は10人入ってきたぞ!イケメンは1人もいないけどな(笑)」
「んなこと誰も聞いてない(笑)」
:09/11/15 00:59
:F902iS
:JA4Rjr/w
#750 [ゆうと]
このままK大にいても、楽しくやれてたんだろうな…
なんてしみじみ思いながら、話をした。
夜はユウキ、ミクさん、俺の3人で、よく行ってた居酒屋へ行った。
昔話をしながら盛り上がる中で、彩乃の話がでた。
「今日ここにユウトを呼んだのはね…アヤのことで、まだ気持ちの整理ができてないんじゃないかって思ってさ…」
:09/11/15 01:03
:F902iS
:JA4Rjr/w
#751 [ゆうと]
ミクさんは心配してくれてた…
「うーん…そりゃ、最初は放心状態っつーか…寂しいやら悲しいやら、なんかよく分かんない感情でした…でも、時が経つにつれて受け止めようって思えるようにはなりました。前みたいにウジウジしてたって何も始まらないし、彩乃だってそんな姿見たくないだろうし…」
笑顔で答えたつもりだったけど、そんな話をすると、やっぱり胸が熱くなって涙が出そうになる…
:09/11/15 01:09
:F902iS
:JA4Rjr/w
#752 [ゆうと]
グッとこらえた…
「強くなったね…あんたが大学辞めるって言った時は『はぁ?』とか思ったけど、なんか安心した(笑)」
ミクさんは笑った。
「そうっすかねー(笑)人に頼りすぎてた分、これからもっと自分を磨いていかないと…」
ユウキも笑顔で、今のK大について話をしてくれた…
:09/11/15 01:14
:F902iS
:JA4Rjr/w
#753 [ゆうと]
酒で出来上がった頃に居酒屋を出た…
K大にいる時よく来てたカラオケ店へ入った。
あの部屋とまったく逆方向の部屋だったことが救われた…
俺は最初に、湘南乃風をチョイスした。
とりあえず叫んだ。
ユウキも(曲名分かんないけど変な歌)叫んで歌ってた。
ミクさんの倖田來未も久しぶりだった。
:09/11/15 01:20
:F902iS
:JA4Rjr/w
#754 [ゆうと]
俺が次に入れた曲は、浜崎あゆみ…
酒が入ってたっていうのもあったけど、なんか歌いたくなったから…
「いつも強い子だねって言われ続けた 泣かないね偉いねって褒められたりしていたよ」
…から始まって、曲名分かんないけど『君がいるから〜』みたいなやつ、『恋人達はとても幸せそうに歩いているからね』の歌、『M』、『You』を歌った。
これは彩乃がカラオケにきた時に歌う一連の流れ…
:09/11/15 01:27
:F902iS
:JA4Rjr/w
#755 [ゆうと]
俺以外の人が浜崎あゆみを歌ったら確実に泣いてた…
だから俺が歌った。
涙は出なかった。
ユウキは相変わらず「何それ?」っていう、変な歌しか歌わなかった。
ミクさんは大塚愛の「プラレタリウム」を歌ってた。
彩乃にフラれた後、俺を元気づけようと、「フラレタリウム〜(笑)」とか言って歌ってたな…
:09/11/15 01:31
:F902iS
:JA4Rjr/w
#756 [ゆうと]
いつもならフリータイムだけど、今回は時間を決めてたから夜中には店を出た。
ユウキの部屋に3人で寝た。
久しぶりだったからオールで語ろう♪ってことになってたけど、気付いたらみんな寝てた。
俺もミクさんも、昼過ぎには寮を出ることになった。
:09/11/15 01:34
:F902iS
:JA4Rjr/w
#757 [ゆうと]
みんなに見送られ、2人で駅に向かった。
その間にも、いろんな話をした。
「ユウキ最近モテるらしいよ!」
とか、
「アキヒロとチヒロ別れたよ!」
とか、仕事の話とか…
話し出したらキリがないくらい、ミクさんと語るのが楽しかった。
:09/11/15 01:38
:F902iS
:JA4Rjr/w
#758 [ゆうと]
ミクさんとはまったく逆の電車だった。
「また会おうね♪今度はみんなで旅行でも行こうよ♪あんたも頑張るんだよ!」
「了解です!ミクさんも体には気をつけてくださいよ〜♪」
途中で分かれて、電車を待った。
寂しいけど、また会えるっていう楽しみができた。
:09/11/15 01:41
:F902iS
:JA4Rjr/w
#759 [ゆうと]
ホームで電車を待つ…
逆のホームに昨日の女の子らしき人が…
「(あれ?昨日の人だ…)」
また目が合った…
俺は目をそらせなかった…
向こうもそらさなかった…
向こうのホームに電車がきた…
女の子は見えなくなった。
:09/11/15 01:45
:F902iS
:JA4Rjr/w
#760 [ゆうと]
電車が出ていく…
俺は呆然とそれを眺めてた。
…女の子は電車に乗ってなかった…
女の子は俺を見ながら、笑顔になった…
お姫様みたいな笑顔…
俺はビックリしながらも、視線は女の子へ…
あれ?
あいつもしかして…
:09/11/15 01:49
:F902iS
:JA4Rjr/w
#761 [ゆうと]
女の子は笑いながら叫んだ。
「ユウト!!」
ビクッとした。
一瞬時が止まったかと思った…
その間に、いろんなことが頭ん中を渦巻きながら思い出された…
「……アキナ?」
:09/11/15 01:53
:F902iS
:JA4Rjr/w
#762 [ゆうと]
俺が待つホームに電車が来た…
…ことさえ忘れて呆然としてた。
電車が発車したと同時に女の子はいなくなってた…
「え?あれ?」
なんで俺電車乗らなかったんだ?
足音が響いた…
走ってる音…
「こらぁ!小林佑翔!」
:09/11/15 01:57
:F902iS
:JA4Rjr/w
#763 [ゆうと]
後ろから思いっきり飛びついてきた。
「え?ちょっ…うわ肇
ホームで2人して倒れた。
「やっぱりユウトだ!なんで昨日シカトしたんだよ、ボケ!」
この地味なヤンキー口調…
「いってぇ…やっぱアキナだ」
:09/11/15 02:01
:F902iS
:JA4Rjr/w
#764 [ゆうと]
「なんでそんなに普通でいられるのよ(笑)めちゃくちゃ久しぶりじゃん!元気だった?」
「いや、元気だけど…お前何してんの?」
「あたし?就活(笑)」
「し、就活?」
「うん♪大学辞めたからさ(笑)あんた何してんの?」
「K大行ってた」
:09/11/15 02:06
:F902iS
:JA4Rjr/w
#765 [ゆうと]
「え〜?K大行ったの?何しに?」
「ユウキとかミクさんに会ってきたんだ。久しぶりだったからな…」
「そうなんだ…みんな元気だった?」
「うん。何人かは会えなかったけどな」
「ふーん…ね、ユウト今仕事してるの?」
「してるよ」
:09/11/15 02:09
:F902iS
:JA4Rjr/w
#766 [ゆうと]
「じゃあ、明日とか普通に仕事?」
「そりゃあね(笑)一応社会人っすから!」
「え〜?もっと話したかったのに…」
「なら今からうち来るか?(笑)」
「いいの?行く行く♪」
「え〜?」とか「はぁ?行かないし(笑)」みたいな答えかと思ってたのに。
:09/11/15 02:12
:F902iS
:JA4Rjr/w
#767 [ゆうと]
「本気で言ってる?うちまで結構あるぞ」
「平気だよ♪あたし暇人だし(笑)1人暮らし?」
「今はね」
「彼女とかいるの?」
「いないよ」
「よかった♪あ、あたし切符買い直してくる!ちょっと待ってて…ってか一緒に行こうよ♪」
:09/11/15 02:15
:F902iS
:JA4Rjr/w
#768 [ゆうと]
アキナの明るさは相変わらずだった。
なんとなく気持ちが和らいだ感じがした。
電車の中でいろいろ話した。
「お前なんで大学辞めたの?」
「自分磨きしたかったから(笑)」
「はいはい(笑)本当の理由は?」
「ホントだよ♪」
:09/11/15 02:19
:F902iS
:JA4Rjr/w
#769 [ゆうと]
「お前それ…まったく俺と…」
「一緒だよ♪悪い?(笑)」
「悪いってワケじゃないけど…」
「じゃあいいじゃん♪自分磨き…大事だよ(笑)全然磨けてないけどね(笑)あはは〜」
相変わらずアキナペースに持っていかれてしまう…
:09/11/15 02:26
:F902iS
:JA4Rjr/w
#770 [ゆうと]
「で…お前今日はどこ行ってたの?」
「彼氏のとこ(笑)」
「……そうなんだ」
「嘘だよ(笑)彼氏とかいるワケないじゃん♪今ちょっと間が開いたよね(笑)心配したんでしょ?分かりやすいねあんた(笑)」
「してねーから(笑)」
「はいはい(笑)も〜、素直じゃないところは相変わらずだわ♪」
:09/11/15 02:30
:F902iS
:JA4Rjr/w
#771 [ゆうと]
くだらない雑談をしてる間に駅に着いた。
駅から俺の家まではすぐだ。
7、8分も歩けば着く。
「へぇ〜。結構いいとこ住んでんじゃん♪なんかK大の寮みたいな造りだね、この建物」
「そうそう♪寮と似てるからさ。そこだけ気に入って借りちゃったってワケ」
「家賃とかいくらくらいすんの?」
:09/11/15 02:38
:F902iS
:JA4Rjr/w
#772 [ゆうと]
「そんなに高くないよ。仕事場も近いし、文句なしだよ」
「へぇ〜」
俺はアキナにお茶を出した。
緑茶…
「もう烏龍茶じゃないんだね…」
アキナはハッとした表情になり、
「あ…ごめん」
と言った。
:09/11/15 02:41
:F902iS
:JA4Rjr/w
#773 [ゆうと]
「…ああ、烏龍茶な。懐かしいな」
「ごめん!」
「いいよ、別に(笑)」
「…あのね。あたし今日、本当はA県に行ってきたんだ…」
「A県に?そうなんだ」
「お線香あげに…」
「彩乃の?」
「…うん」
:09/11/15 02:44
:F902iS
:JA4Rjr/w
#774 [ゆうと]
「そっか…」
「怒らないの?」
「なんで怒らないといけないんだよ(笑)」
「だって、彩乃さんのこと話しちゃったから…」
「別にいいよ(笑)彩乃ね…いろいろあったなぁ」
「事故って聞いたんだけど…」
「らしいね」
:09/11/15 02:47
:F902iS
:JA4Rjr/w
#775 [ゆうと]
「そっか…嘘みたい」
「うん。俺も最初は気が気じゃなかったよ」
「またさ、ユウトに時間が出来たらA県一緒に行こうよ」
「そうだな…」
アキナが左手で髪をかきあげた。
うつむいてた俺だったけど、なんとなくアキナの方を見た…
「ん?!」
:09/11/16 00:31
:F902iS
:O.gB36H6
#776 [ゆうと]
「…え?何?」
「アキナのこれ…」
アキナは左手に指輪をしていた。
2つ一緒に…
「これ?まだ大学にいる時に、K市の雑貨屋さんで買ったんだ♪」
「これは白?透明?」
「どっちかと言うと透明かなー?綺麗だよね」
「俺は水色と…」
:09/11/16 00:35
:F902iS
:O.gB36H6
#777 [ゆうと]
「ピンクでしょ?ペアで買ってたの知ってるよ。彩乃さん、毎日つけてたもん。ユウトが大学辞めてから、ユウトとお揃いなんだよって彩乃さんに聞いた」
「そうなんだ…ってかお前同じヤツ、2つもつけてるんだ」
アキナは笑った。
「まぁね(笑)あの『ペアリング』の水色の指輪の意味知ってる?」
「なんだったっけ?忘れた…健康?」
:09/11/16 00:42
:F902iS
:O.gB36H6
#778 [ゆうと]
「『勉強・知力』だよ♪」
「そうだっけ?ピンクは?」
「『恋愛・縁結び』」
「白?透明は…?」
「…『絆』だよ」
「絆?」
:09/11/16 00:46
:F902iS
:O.gB36H6
#779 [ゆうと]
「うん。絆♪」
「絆って…」
「覚えてるかな?ユウトが地元に帰る日、あたしがあんたの手に書いたじゃん」
「…覚えてる。ずっとワケが分かんないままで…今も…あんまり…」
「あんまりってか分かってないでしょ(笑)あたしね…賭け事は好きじゃないんだけど…賭けてみたんだ♪ってか、普段信じない占いを信じてみたんだ」
:09/11/16 00:52
:F902iS
:O.gB36H6
#780 [ゆうと]
「どういう意味?」
「あたし本当は、この指輪買うつもりなかったんだ…しかも、ユウトと彩乃さんがペアっていうの聞いて、なんか嫌で…」
うつむきながらも笑顔で話を続けた…
「でもね…その日に大学行く前にTVで占いやってたんだ。いつもなら見ないで消すんだけどさ。血液型別のヤツなんだけど…」
:09/11/16 00:58
:F902iS
:O.gB36H6
#781 [ゆうと]
「そういう日に限って、O型が一番最悪だったのね(笑)『今日は気分が沈みます』とか『しゃしゃりすぎ注意』みたいな(笑)」
「うん」
「その解消方のアイテムみたいなのが…『天然石の指輪』だったんだ。リラックス効果って書かれてる後に、『同じ血液型の人といい出会いに導いてくれますよ』みたいなこと書かれててさ」
:09/11/16 01:05
:F902iS
:O.gB36H6
#782 [ゆうと]
「へぇ〜」
「はぁ?嘘くせぇ…とか思ってたくせに、なんか気になり始めてさ(笑)練習終わってソッコー買いに行ったんだ(笑)マジ単純だわ、あたし♪」
「単純なところは相変わらずだったってワケか(笑)」
「うるさい!(笑)それで、K市の雑貨屋さんに行きました♪そしたら、『ペアリング』って書かれてるじゃありませんか…」
:09/11/16 01:10
:F902iS
:O.gB36H6
#783 [ゆうと]
「1人モンのお前には、残酷な言葉だったってワケだな(笑)」
「ちょっと黙ってて(笑)まぁ、そうなんだけどさ…彩乃さんはピンクだったし、ユウトは水色…あたしはピンクが欲しかったんだけど、さすがに一緒は嫌だなぁって思って…水色もね…う〜ん?って感じだったし」
「別にピンク買ってもよかったんじゃないか?」
「ピンク買おうかって、最後まで悩んだんだよ!でも、゙絆"っていう意味を持つ指輪を信じたくて、透明買ったんだ」
:09/11/16 01:16
:F902iS
:O.gB36H6
#784 [ゆうと]
「2つも?」
「そうだよ。じゃないと、『ペアリング』になんないじゃん(笑)」
「なるほどね」
「だから、1つは自分のもの…もう1つは、心から好き!って思える相手に渡そうって思ってさ♪それが本当に゙絆"として結ばれたら素敵じゃん(笑)」
:09/11/16 01:21
:F902iS
:O.gB36H6
#785 [ゆうと]
「元ヤンのお前が、そういう占いとか信じるなんてな(笑)」
「誰が元ヤンよ(笑)普通の一般ピーポーの優しい女の子よ、アキナちゃんは(笑)」
「あっそ(笑)」
「それでさ…もし、この瞬間が指輪の力だとしたら、ユウトはこの指輪もらってくれる?」
:09/11/16 01:28
:F902iS
:O.gB36H6
#786 [ゆうと]
「え…?」
アキナは俺の目をジッと見つめた。
笑顔で…
「不謹慎かな?あたし…でも…今までずっと言えなかった…彩乃さんと付き合う前から、あたしユウトのことが好きだった!」
「…アキナ」
「だからあの時も占いとか信じてみた!ユウトはもうK市にいなかったから…」
:09/11/16 01:34
:F902iS
:O.gB36H6
#787 [ゆうと]
言葉が出なかった…
「だから、次に自然に再会できた時は、本当に運命なのかも!とか、思っちゃったワケ(笑)昨日は話せなかったけど、実際ユウトに会えたワケだし…」
「……………」
「今日もこうやって会えたから…なんか…絆なのかなぁって思っちゃったんだ♪…ごめん(笑)バカバカしいよね(笑)」
:09/11/16 01:40
:F902iS
:O.gB36H6
#788 [ゆうと]
「…全然バカバカしくなんかないよ…なんか、俺なんかのこと、そこまで考えててくれたっていうのが…嬉しいな」
「…この指輪…もらってくれますか?」
「もらうよ。ありがたく」
「彩乃さんの代わりみたいになっちゃうけど…」
「代わりなんかじゃないよ…彩乃は彩乃、アキナはアキナだから」
:09/11/16 01:45
:F902iS
:O.gB36H6
#789 [ゆうと]
「…あたしと付き合ってくれますか?」
「うん。俺なんかでいいなら…長い間、想い続けてくれてありがとう」
「…いきなり真面目になんないでよぉ(笑)」
とか言いながら泣いてるし…
「それはお前だろ(笑)いきなり真顔になるなよ(笑)」
:09/11/16 01:49
:F902iS
:O.gB36H6
#790 [ゆうと]
「あたしから人に告るとか初だし!レアなんだからね!大事にしてよ(笑)」
「大事にしますよ、ちゃんと…ありがとう」
彩乃は指輪を1つ外した…
「今日までずっと外さなかったんだ♪だから就活も上手くいかなかったのかな(笑)こいつ指輪なんかつけてるし…とか思われて面接落ちたのかな(笑)あんた責任取ってよね」
:09/11/16 01:54
:F902iS
:O.gB36H6
#791 [ゆうと]
「はいはい(笑)」
付き合うことになった俺とアキナ…
付き合うことになったからって、むやみやたら体を求めたりしない…
俺もアキナも…
本当に大事にしたいって思える相手だから…
さっきまでの愛の告白ムードはどこに行ったの?って言わんばかりに、俺もアキナもくだらない雑談で盛り上がった。
:09/11/16 02:05
:F902iS
:O.gB36H6
#792 [ゆうと]
俺がK大を辞めた後の話、アキナがK大を辞めてからの話、今現在の話…
そんなこんなしてるうちに、外はすっかり夜になってた。
「ありゃ、長居しすぎたかな(笑)」
「今日は泊まれよ。夜に女1人でウロウロするのは物騒だぞ」
「社会人になってから親父くさくなったね(笑)」
:09/11/16 02:10
:F902iS
:O.gB36H6
#793 [ゆうと]
「心配してるだけだよ!俺まだ二十歳だし(笑)」
「あはは〜♪…じゃあ、泊まろっかな♪ユウトはあたしの恋人だもんね」
「恋人だよ」
「…きゃー♪なんか顔がにやけてしまう(笑)あ〜もう…キャハハ〜♪」
「K大辞めてから、なんかお前女の子っぽくなったな(笑)なんだよ『キャハハ〜』って(笑)」
「いいじゃん、まだ二十歳なんだし(笑)」
:09/11/16 02:16
:F902iS
:O.gB36H6
#794 [ゆうと]
>>790『彩乃は指輪を…』
じゃなくて
『アキナは指輪を…』
です…
変換ミスすみません…
:09/11/16 02:17
:F902iS
:O.gB36H6
#795 [ゆうと]
(続き書きます)
「はいはい(笑)ってかもう7時過ぎてるけど、腹減ってない?まだ大丈夫?」
「お腹空いたかも。なんか作るよ♪」
「嬉しいけど、材料がないわ…買い物行ってなかった」
「マジで?じゃあ買い物行こ♪」
「今から?」
:09/11/16 02:21
:F902iS
:O.gB36H6
#796 [ゆうと]
「当たり前じゃん(笑)ほら、立って♪」
アキナは先に靴を履きに行った。
俺は、部屋を出る前に収納棚と上に置いてある、水色の指輪に目がいった。
今、自分の左手にはめているのは透明の指輪…
アキナはここに置いてある指輪に気付いていたのに、何も言わずに笑ってこの゙絆"の指輪をくれたんだ…
俺は水色の指輪を、クローゼットの中の小物入れの中にそっと入れた。
:09/11/16 02:27
:F902iS
:O.gB36H6
#797 [ゆうと]
「車持ってんの?いつの間に免許とったの?」
「今年に入ってから♪一応社会人っすからね。持ってないと不便だから…」
「いいなぁ〜。あたし免許すら持ってない(笑)」
「すぐ取れるよ。慣れれば簡単…乗りなよ」
「新車の匂いだ♪助手席はあたしのモノだね♪わーい♪」
ドライブがてら、少し遠くのスーパーへ向かった。
:09/11/16 02:33
:F902iS
:O.gB36H6
#798 [ゆうと]
閉店前の安売りをしていた(肉半額とかの)スーパーには、主婦的な人達で賑わっていた。
「これ半額になりますか?」
店員に自ら催促する主婦までも現れた。
アキナは野菜や肉類を手に取り、何を作るか考えていた。
「今日何食べたい?何でも作るよ♪」
「俺最近、肉食ってないなぁ…肉料理食いたい」
:09/11/16 21:18
:F902iS
:O.gB36H6
#799 [ゆうと]
「肉〜?肉だったらチキンステーキとか…あ、ハンバーグ作ろうかな♪」
「ハンバーグいいね♪」
「じゃあ食パンも買わないと♪」
「食パン使うの?ハンバーグに?」
「うん♪お母さんに教えてもらったんだ。まぁ見てて♪」
ミンチやジュース、その他諸々をカゴに入れ、レジへと向かった。
:09/11/16 21:24
:F902iS
:O.gB36H6
#800 [ゆうと]
家に着くなり、アキナはキッチンへ立った。
「ねぇ、エプロンないの?」
「ないよ。基本的にエプロンとか使わないし」
「料理作る時はエプロンでしょ、普通は!まぁ、いいや♪」
アキナは食材を取り出し、準備をした。
「ユウト、ちょいと手伝って♪」
「何〜?」
:09/11/16 21:32
:F902iS
:O.gB36H6
#801 [ゆうと]
:09/11/16 21:33
:F902iS
:O.gB36H6
#802 [ゆうと]
「何すればいい?」
「そこの食パン取って♪」
「…ほい」
「サンキュー!見ててね♪」
アキナは、こねたミンチ肉の中に食パンを千切って入れ始めた。
「え?そうやって入れるの?」
「そうだよ♪食べる時に違いが分かるはず!はい、ユウトの手伝いは終わり!座ってていいよ♪」
:09/11/16 21:39
:F902iS
:O.gB36H6
#803 [ゆうと]
手伝いというか、作るところを見てて欲しかったんだろうな…
俺は座ってTVを見てた。アキナは歌いながら料理を作っている。
アキナの十八番、大塚愛。
菜箸をマイク替わりにしてなりきって歌ってる時、俺と目が合ってニヤリとしたり…
それでもなりきって歌い続けるアキナは、めちゃくちゃ可愛かった。
褒めすぎかもしれないけど、アキナは本当に歌が上手かった。
:09/11/16 21:45
:F902iS
:O.gB36H6
#804 [ゆうと]
料理が並べられた。
ご飯、ハンバーグ、大根と水菜のサラダ…
「お待たせ♪ほい食べましょ!…どしたの?」
「いや…すげぇな〜って思ってさ♪」
「味もクソ美味しいよ♪食べてみて♪」
確かにクソ旨い!!
「あ、ハンバーグ柔らかい…ってか、ウマい!」
「でしょ?食パン入れると美味しさが増すんだって♪」
:09/11/16 21:50
:F902iS
:O.gB36H6
#805 [ゆうと]
「へぇ〜!食パン入りとか初だけどめちゃくちゃ旨い」
「サラダも食べてよ。あたし大根と水菜は毎日食べてるよ」
しばらくTV見ながら食ってた。
会話がなくなったなぁ〜と思ってアキナの方を見た…
ってか見られてた。
「どうした?(笑)」
「…こうやって料理一緒に食べてると、なんか新婚さんみたいだね♪」
:09/11/17 00:23
:F902iS
:rtHSxUyg
#806 [ゆうと]
そんなこと言われたら誰だって照れる…
「まぁ…そうだな」
「照れてるし(笑)ちゃんと食べてよ。明日仕事なんでしょ?力出ないよ」
食事が済んで、片付けは俺がやると言った。
でもアキナは、
「片付けまでが料理だよ♪」
とか言って、片付け全部してくれた。
女の子ってそんなもんなのかな…
:09/11/17 00:28
:F902iS
:rtHSxUyg
#807 [ゆうと]
お互い風呂まで済ませ、布団に入る。
「明日は何時の電車で帰る?」
「ユウトは仕事でしょ?だから同じ時間帯に出るよ。鍵もかけないといけないし」
「そっか。でも朝早いけど、それでもいいか?」
「超低血圧なあたしだけど、頑張って起きるよ(笑)」
「怖っ(笑)」
:09/11/17 00:33
:F902iS
:rtHSxUyg
#808 [ゆうと]
「でもちゃんと起きるようにするからさ♪」
「頼むぞ(笑)…で、これから帰って、また就活するの?」
「そうだね…仕事しないとダラけちゃうし。いつまでも実家にいてもね…」
「焦らなくていいと思うよ。俺も最初焦りまくって決めようとしてたけど、実際は自分が思ってるほど仕事はないし、無理して決めても続かなかったりするしさ」
:09/11/17 00:39
:F902iS
:rtHSxUyg
#809 [ゆうと]
「なるほどね…ねぇ、もしこっちで仕事決めるとしたら、ユウトん家に来てもいい?」
「こっちって…ここ?」
「うん♪あたしの地元よりは仕事があるから、就活する時は…」
「俺は別に構わないけど、お前の親が心配するんじゃないのか?」
「多少は心配すると思うけど、大丈夫だよ、きっと♪うちのお母さんユウトのファンだから(笑)」
「なんで?(笑)」
:09/11/17 00:44
:F902iS
:rtHSxUyg
#810 [ゆうと]
「去年の大学リーグの試合で、お母さん応援に来てたんだ。そしたら『K大の男子の6番の子カッコいい〜♪』とか言ってて…見たらユウトだったから(笑)」
「なんだそれ(笑)」
「うちのお母さんミーハーだから(笑)たぶん許してくれると思う♪」
「そっか…まぁ、ゆっくり考えなよ。うちはいつ来てもいいからさ」
「ありがとう♪」
:09/11/17 00:50
:F902iS
:rtHSxUyg
#811 [ゆうと]
ありがとう…と言った直後、アキナは眠った。
昨日はA県に行って、今日帰ってきて、なんやかんやして…
移動とかで疲れてたんだと思う。
俺とアキナ=カップル=一緒に寝る=チョメチョメっていう発想はなかった。
ちょっと前までの俺だったら、たぶんアキナが寝てても襲ってたと思う。
でも、今はなんか違う。
:09/11/17 00:54
:F902iS
:rtHSxUyg
#812 [ゆうと]
年頃の男にしてはマジメ過ぎる考えだと思う。
だって、隣には絶世の美女がスヤスヤ寝てるんだし…
しかも風呂上がりの、シャンプーのいい匂いもするんだし…
俺の彼女だし…
でも、彼女だからこそ大事にしたい!っていう考えの方が強かった。
彩乃のこともあったし…
そう考えながら、俺も眠りについた。
:09/11/17 01:00
:F902iS
:rtHSxUyg
#813 [ゆうと]
翌朝…
目覚まし時計が鳴った。うぜぇ…とか思いながらアラームを止めた!
あれ?
アキナがいない…
「おはよ♪見て見て!あたし、ちゃんと起きれたよ♪」
アキナはニコニコしながら、俺の顔を覗きこんだ。
「ん?…嘘…ちゃんと起きれたの?」
:09/11/17 01:04
:F902iS
:rtHSxUyg
#814 [ゆうと]
「起きれたよ♪しかも見て見て!朝ご飯も作ったよ♪」
テーブルを見ると、卵焼きやウインナー、ご飯、味噌汁が置かれていた。
俺は飛び起きた!
「マジかよ…和食の朝飯とかめちゃくちゃ久しぶりだし!」
「でしょうね(笑)早く顔洗ってきなよ」
「へーい♪」
この時は本当に嬉しかった。
:09/11/17 01:08
:F902iS
:rtHSxUyg
#815 [ゆうと]
「味噌汁めちゃくちゃ旨い!ヤバい♪マジ感動♪」
「そんなに嬉しい?(笑)」
「嬉しいよ!だって、毎朝コンビニ飯かカロリーメイトだもん」
「バカ!朝はちゃんと食べなきゃダメだよ!」
説教されながらもガツガツ食った。
そんな俺を、アキナは嬉しそうに見ていた。
:09/11/17 01:12
:F902iS
:rtHSxUyg
#816 [ゆうと]
片付けまでしてくれた。
アキナに感謝しつつ、歯磨きと着替えを済ませた。
「うわー、仕事着姿初めて見た♪働く男って感じでカッコいいよ♪写メ撮らせて!」
「はいはい(笑)」
パシャ…
「よし…これ、お母さんにも送っとくね(笑)ユウトもいる?」
「いらねーよ(笑)」
:09/11/17 01:16
:F902iS
:rtHSxUyg
#817 [ゆうと]
そして家を出る…
車でアキナを駅まで送った。
「ごめんな、バタバタさせちゃって…」
「全然!楽しかったし♪また近いうちに来るよ」
「その時は連絡しなよ。休みの日とかだったら迎え行くからさ」
「うち遠いよ(笑)でも、お願いします♪お母さんとも、いろいろ話してみるから」
「分かった。気をつけてな」
:09/11/17 01:20
:F902iS
:rtHSxUyg
#818 [ゆうと]
「ユウト!」
アキナは自分の唇に手を当てた。
「キス…まだしてない」
俺は笑って軽くチュッとした。
アキナはニヤニヤしながら駅の中へ入っていった。
冷静ぶってた俺だけど、この日の仕事はめちゃくちゃはかどるくらい、テンションが高かった。
仕事が終わってケータイを開くと、昼過ぎには「家に着いた」のメールが届いてた。
:09/11/17 01:24
:F902iS
:rtHSxUyg
#819 [ゆうと]
その日の夜、俺はユウキに電話した。
アキナとのことを教えた。
「ついに西川と結ばれたか(笑)俺は愛のキューピッドだな(笑)ずっと西川の相談相手だったんだから♪でも、まさかお前らが奇跡の再会を果たすとはな♪おめでと」
ユウキのニヤニヤ顔が目に浮かぶ。
ミクさんとのことは聞くまでもなく、順調だという。
アキヒロはチヒロにフラれたショックで立ち直れないという…
:09/11/17 01:29
:F902iS
:rtHSxUyg
#820 [ゆうと]
アキナに電話をした。
「あたし、遠距離でも全然大丈夫だからね。ユウトは大丈夫?」
「心配しなくても大丈夫だから(笑)またお前に会えることだけを楽しみに仕事してんだから♪」
「あら♪嬉しいこと言ってくれるわね♪」
「ホントのことだからさ(笑)ってか、何?いろいろ心配になっちゃったワケ?(笑)」
:09/11/17 01:36
:F902iS
:rtHSxUyg
#821 [ゆうと]
「そりゃ、多少は不安になるよ…だって、遠いんだよ?今風に言うと、遠恋だよ?」
「今風に言わなくても分かるから(笑)」
「そう?(笑)あ、あのね…お母さんに言ったよ!っていっても、ユウトと付き合ってるってことだけね」
「マジ?何か言ってた?」
「『あらぁ』とか『まぁ』しか言わなかったんだけどさ。朝撮ったユウトの写メ見せたら、『写メちょうだい』だって(笑)しかも今、お母さんの待ち受けだよ、その写メ(笑)」
:09/11/17 01:41
:F902iS
:rtHSxUyg
#822 [ゆうと]
「うっそ!俺待ち受け?(笑)俺単品の写メが?(笑)」
「そうだよ(笑)マジ爆笑したし♪『今度一緒にユウト君のとこに遊びに行こうか』だって(笑)愛されてるよ、あんた♪」
「そりゃ、ありがたいな(笑)是非来てください!って伝えといて♪」
「了解♪」
こうやって電話できることに幸せを感じた。
電話の最初にアキナに言われた「遠距離でも大丈夫」っていう言葉が、何より心強かった。
:09/11/17 01:47
:F902iS
:rtHSxUyg
#823 [ゆうと]
それから1ヶ月…2ヵ月…3ヶ月…
時は過ぎて行った。
俺は相変わらず仕事に終われる毎日で、アキナはバイトしながら就活してた。
刺激のない毎日だけど、これが普通の幸せなのかもしれない…
そして、2008年に幕を降ろした…
:09/11/17 21:55
:F902iS
:rtHSxUyg
#824 [ゆうと]
2007年に大学を辞め、2008年に仕事を始め、元カノの死を経験し、新しい彼女ができた。
この時、まだ二十歳…
大人ぶってみても、まだまだケツの青いガキだった…
わずか2年の間に、いろんな経験をした。
特に大きいショックを与えられたのが、上田彩乃という人間の死…
こんなこと、ドラマや小説の中でしか経験できないものだと思ってた。
:09/11/17 22:03
:F902iS
:rtHSxUyg
#825 [ゆうと]
4月は、地元でもない、K市でもない、また新たな地の桜に出会った。
5月は、彩乃の誕生日…俺は5月の末に、A県を訪ねた。
お墓…
線香をあげて、手を合わせた。
本来なら24歳…
『おめでとう』とは言わず、仕事の話とか笑える話とかしながら、墓石を掃除した。
あの場にいた人は、『こいつ独り言ブツブツ言ってて気持ち悪い』とか思ってただろうな…
彩乃が大好きだった駄菓子と、俺の水色の指輪を置いてきた。
:09/11/17 22:10
:F902iS
:rtHSxUyg
#826 [ゆうと]
6月は、職場の同僚と飲みに行くことが多かった。
苦手だった上司と、なぜか仲良くなったのを覚えてる。
7月は、俺の誕生日…
アキナは俺に内緒で会いにきてくれた。
『サプラ〜イズ♪』とか言って、ドアをガチャーンと開けたことによって玄関のドアがぶっ壊れた…
アキナのサプライズよりも、頑丈なドアが壊れたことにびっくりした。
でも、やっぱり嬉しかった。
:09/11/17 22:17
:F902iS
:rtHSxUyg
#827 [ゆうと]
8月は、アキナ・ミクさん・ユウキ・アキヒロが遊びにきた。
近くの祭りに行ったり、キャンプ行ったり、花火したり…
楽しかったけど、やっぱり彩乃のことを思い出した。
寮の近くの川で、2人で花火をした記憶が鮮烈に残ってた。
最後の花火〜♪とか言って、ロケット花火飛ばして近所のオバチャンに怒られたっけ…
線香花火とかあんなに小さいのに、見ただけで胸がジンジンしてくる…
セミの鳴き声、線香花火…
思い出は強烈すぎる…
:09/11/17 22:23
:F902iS
:rtHSxUyg
#828 [ゆうと]
9月は、とりあえずダラダラしてた。
アキナとも喧嘩するようになったし、ちょこちょこ会うようになった…
ある日、電話で雷が落ちたような喧嘩になったことがある。
浮気とかそんなんじゃなくて、お互いタイミングが合わなくて、お互いの不満が爆発したことによるバトル…
散々暴言を吐きまくってスッキリした!
ってなったけど、心がモヤモヤしてた…
9月といえば、彩乃とゴチャゴチャした時期だったから…
:09/11/17 22:35
:F902iS
:rtHSxUyg
#829 [ゆうと]
それが金曜日の夜だった。
んで、アキナから電話もメールもくるわけじゃないし、俺から謝るのもなんかシャクだし…
次の朝、ケータイ見たら着信もメールもなかった…
『終わったな…』
そんなこと考えながら家でダラダラしてた。
外は大雨だし、土曜日だし、外出するのがめんどくさかった。
ピンポーン…
ドンドンドンドン…
:09/11/18 00:12
:F902iS
:Txg9j52Q
#830 [ゆうと]
「はーい…」
ドアを開けると、ずぶ濡れになったアキナが立っていた。
「は…?お前、何してんの?(笑)」
「……会いにきたに決まってんじゃん…」
「K県から?」
「そーだよ…寒い」
K県はアキナの地元…
:09/11/18 00:16
:F902iS
:Txg9j52Q
#831 [ゆうと]
「中…入れよ」
「お邪魔します…さぶいよ〜…」
「…とにかく風呂入れ、な?」
アキナは泣き出した。
「…もう別れようって言われると思った…だから怖くて…今日来たんだよ!ユウトのうんこ!ハゲ!コマネチ!」
びしょびしょになったアキナは抱きついてきた。
俺もびしょびしょになったけど抱きしめた。
:09/11/18 00:20
:F902iS
:Txg9j52Q
#832 [ゆうと]
まったく…
俺ってどこまでガキなんだ…?
遠くK県から、アキナが会いにきてくれた…
アキナの気持ちは本物だ…
もちろん、俺も遊びとかじゃなく、本気だ。
アキナとは結局、馬鹿馬鹿しかったね〜♪
なんて言いながら仲直り…
アキナは夕方からのバイトがあるため、その日のうちに帰っていった。
夜…
俺はユウキに電話をかけた。
:09/11/18 00:25
:F902iS
:Txg9j52Q
#833 [ゆうと]
「お前は恋に恋するタイプだからなぁ(笑)」
「そんなんで自分の女守れるわきゃねーだろこの芋野郎!」
そう言い返してやったが、せせら笑われた。
「芋野郎ってなんだよ(笑)だって、実際西川と付き合ったのも、その゙絆"の指輪の話聞いてからだろ?しかもまだ早いって(笑)」
:09/11/18 00:29
:F902iS
:Txg9j52Q
#834 [ゆうと]
「それもあるけど、やっぱりずっと俺のこと想い続けてくれたアキナの気持ちが嬉しかったし…アキナの両親も、そんな話が出てるみたいだし…」
「へぇ〜…そうなんだ(笑)まぁ、いいんじゃねーの?本当に覚悟があるなら♪」
「俺、成長できたかな?」
「昔に比べりゃかなりね(笑)ナヨナヨしてたくせに、今はちょっとカッコよくなったぞ♪ちょっとだけな(笑)」
:09/11/18 00:34
:F902iS
:Txg9j52Q
#835 [ゆうと]
そして、10月…
アキナはメチャクチャ喜んでくれた。
「まだ早い」
いろんなこと言われたり、時間かかっちゃったけど…
西川家の両親、うちの父さん、母さんも認めてくれた…
:09/11/18 00:38
:F902iS
:Txg9j52Q
#836 [ゆうと]
彩乃…
いろいろあったけど、あの時…お前に出会えてよかったよ。
今だから、そうやって思えるのかもしれないね…
でも、心からそう思える。
上田彩乃っていう人間に出会えたこと、本当に奇跡だったと思う。
最後に、笑って「ユウト!」って言ってくれたこと、絶対忘れないよ!
俺がそっちの世界に行く時は、また笑って会えたらいいな…
大好きでした…
ありがとう…
:09/11/18 00:45
:F902iS
:Txg9j52Q
#837 [ゆうと]
来年の春…俺とアキナは結婚します。
22歳になったら結婚しよう!って話してたんですけど…
2を逆にして2と合わせるとハートになるでしょ?
でも、それはさすがにちょっと…
今のこの気持ちを尊重したいっていうのと、若い者同士の結婚だからこそ、お互い共に高めあっていこうっていうことで…
:09/11/18 00:52
:F902iS
:Txg9j52Q
#838 [ゆうと]
ペアリング…
運命なのか、単なる占いなのか、いまだによく分かりません…
でも、俺とアキナを結びつけてくれだ絆"の指輪、信じたいと思います。
今だから言えること…
俺の水色の指輪…意味は『勉強』
確かに、人と人との繋がりを通して、たくさんのことを学びました。
あの時の俺には、ピッタリの意味だったと思います。
:09/11/18 00:56
:F902iS
:Txg9j52Q
#839 [ゆうと]
彩乃のピンク色の指輪…意味は、
『恋愛・縁結び』
俺と出会う前も、彩乃が地元に帰ってからも、モテていたという話をミクさんから聞きました。
そして、俺と彩乃の゙縁"を作ってくれました。
だからピッタリだったと思います。
でも…もし、俺があの雑貨屋で透明の指輪を2つ買ってて、彩乃に渡してたら…
なんて今でも考えてしまいます。
:09/11/18 01:02
:F902iS
:Txg9j52Q
#840 [ゆうと]
でも、そんなことを考えるのは、もう止めようと思います。
゙絆"というものを作ってくれたのは、アキナなんだから…
あの時、ほんのプレゼント感覚で買った指輪に、こんな意味が込められていたなんて…
時には占いに身を任せることも大事なのかもなぁ…
:09/11/18 01:07
:F902iS
:Txg9j52Q
#841 [ゆうと]
天然石でできたペアリング…
ずっと大事にします。
来年は、また違う意味のこもった指輪をアキナの薬指にプレゼントします。
ペアリング…読んでくださった方々、本当にありがとうございました。
『ドラマみたい』
っていうコメントをいただきましが、まさにドラマでした。
:09/11/18 01:11
:F902iS
:Txg9j52Q
#842 [ゆうと]
ドラマみたいな時間を過ごせたこと…本当に奇跡だったと思います。
改めてお礼を言わせて頂きます。
読んで頂いた方々、わざわざ感想板でコメントをくださった方々…
本当にありがとうございました。
「ペアリングっていう小説があったな〜」
とか、少しでも心に残してて頂けると幸いです。
皆さんも、気持ちのこもった指輪を大切な人に贈ってみてはどうでしょうか?
:09/11/18 01:17
:F902iS
:Txg9j52Q
#843 [ゆうと]
きっと、いつかは特別なものとなって幸せを運んでくれると思います。
多少、自己満な内容の場面&展開が早い場面もありましたが、お許しください(笑)
これからも2人で頑張っていきます。
どうか、暖かく見守ってください…
ありがとうございました…
───完───
小林 佑翔
小林 明菜(旧姓:西川)
:09/11/18 01:21
:F902iS
:Txg9j52Q
#844 [ゆうと]
:09/11/18 01:26
:F902iS
:Txg9j52Q
#845 [
]
めっちゃよかったです

それとご婚約おめでとうございます

幸せな家庭を築いてくださいね

:09/11/18 02:12
:P08A3
:sVzlsqME
#846 [さき]
完結おめでとうございます

アキナさんとお幸せに

私も出会いと「絆」を大切にしていこうと思います

:09/11/18 07:46
:F905i
:hKk3e5QU
#847 [あやり]
おめでとうございます

先日から一気に読ませて頂いて、ユウトさんの本当に素直な心の動きはすごく勉強になりまして(笑)、自分の心を洗って頂いたように思います

私も今遠距離ですが、ユウトさんたちみたいに幸せな未来を目指したいなと思いました


ユウトさんとアキナさんの幸せを心から願ってます∩^ω^∩

:09/11/18 08:26
:F904i
:☆☆☆
#848 [ゆうと]
>>845
さん

ありがとうございます

これからが大変なんですけど、2人で頑張っていきます

ってか、本編にあるように今までの俺は情けなかったんで、いい男になって明菜を支えていきます!
本当にありがとうございます

:09/11/20 01:03
:F902iS
:2KZOpgFA
#849 [ゆうと]
>>846さきさん

ありがとうございます

絆…いい響きですよね(笑)
時には占いを信じてみるのもいいですよ

さきさんの幸せも願ってます

読んで頂き、本当にありがとうございます!
:09/11/20 01:05
:F902iS
:2KZOpgFA
#850 [ゆうと]
>>847あやりさん

ありがとうございます

俺は素直過ぎたのか、今まで本当に情けなかった気がします

あやりさんも遠距離なんですか

彼氏さんに指輪贈ってみたらどうでしょう?(笑)
指輪に限らず、何か大切なモノとか…
彼氏さんとの幸せを願います

読んで頂き、本当にありがとうございます

:09/11/20 01:10
:F902iS
:2KZOpgFA
#851 [我輩は匿名である]
:09/11/21 15:03
:SH905i
:☆☆☆
#852 [我輩は匿名である]
:09/11/21 15:03
:SH905i
:☆☆☆
#853 [我輩は匿名である]
:09/11/21 15:32
:SH905i
:☆☆☆
#854 [我輩は匿名である]
:09/11/21 15:59
:SH905i
:☆☆☆
#855 [まー]
ゆうとさん

仕事の合間で読みきりました

羨ましいながらも力もらえた気がします

自分にとってこんなに夢中に読めた小説初です

俺は今24歳で失恋したりして、堕ちてましたけど、また恋愛に前向きになれる気がしました

ありがとう、ゆうとさん

:09/11/22 16:00
:P906i
:6b3xaM1s
#856 [ゆうと]
>>855まーさん
読んで頂き、嬉しいです

24歳…まだまだこれからですよ

笑
俺もガキながらにいろんなこと経験しました

ここに書いたことは、ほんの一部にしか過ぎないんですけど、少しでもまーさんの力になれればいいなぁ…


わざわざコメントありがとうございます

まーさんの健闘を祈ります

笑
:09/11/23 00:59
:F902iS
:/Topq3IU
#857 [な]
今まで一気に読みました

とりあえずご婚約
おめでとうございます

読んであたしも恋人大事にしようって思いました

これからもお幸せに


:09/11/23 04:19
:F03A
:wWToalfc
#858 [yオ]
:09/11/23 19:57
:S001
:aO/Z9UVk
#859 [ゆうと]
>>857な さん
遅くなりました(>_<)
ありがとうございます

読んで頂き、本当に嬉しいです

な さんも大好きな人を大切にしてください

:09/12/01 01:12
:F902iS
:5PEE7MgA
#860 [あ-]
続きが
気になります


:09/12/01 09:52
:SH906i
:D8jqAjBQ
#861 [みー]
やばいですKイ
最初から最後まで
半日かけて読みました
ずっと幸せでいて下さいイ
:09/12/01 11:34
:W62SH
:EtNJ.Z2Y
#862 [ゆうと]
>>860あーさん
ありがとうございます

続編書こうかちょっと迷い中です(笑)
続編と言っても全然未定なんですけどね


:09/12/03 16:25
:F902iS
:qsiyKP4w
#863 [ゆうと]
>>861みーさん
時間とらせてしまってすみません


笑
読んで頂きありがたいです

みーさんの幸せも願ってます

:09/12/03 16:27
:F902iS
:qsiyKP4w
#864 [まり]
お疲れ様でした


色んな経験されたんですね

あたしも今月婚約して
小林まりになりました


あきなさんを幸せにしてあげてくださいね


おめでとうございます

:09/12/18 23:57
:D705i
:rjwQNl9o
#865 [ゆうと]
久しぶりに来てみました
>>864まりさん

コメントありがとうございます!
まりさんも婚約されたんですか

ってか名字小林って何かの縁ですね

笑
おめでとうございます

俺も明菜との縁を大事にして、明菜を幸せにできるよう頑張ります!
まりさんも旦那さんとの縁を大事にしてください


:09/12/19 16:57
:F902iS
:Rez7LSto
#866 [なこ
]
なんとなく目についた
『ペアリング』

おもいっきりハマってしまぃ半日かけて読み切りました


とってもよかったです

ユウト君アタシょり3つも下なのにすごぃなー大人だなーと感心して辛かった想ぃから前に進めなかった自分が小さく感じました

ホントに婚約おめでとぅござぃます




末永くお幸せに


アタシもユウト君のょぅな
素敵なヒトに出会えるょぅ
前向きに頑張りまぁす


:09/12/19 23:22
:SH906i
:F8TgaxS2
#867 [ゆき]

09094361011
ひましてるからいつでも電話ちょーだぁい


:09/12/20 04:32
:P08A3
:YGZ29aKk
#868 [我輩は匿名である]
:09/12/21 23:24
:W61S
:jYYKpPBg
#869 [ゆうと]
コメント遅くなりました
>>866なこ

さん
読んで頂き、本当にありがとうございます

俺なんかまだまだガキンチョですよ

笑
素敵だなんて…(^^ゞ
素敵になれるよう頑張ります

笑
なこ

さんも辛い経験をされたんですね(>_<)
お互い頑張りましょう

:10/01/09 01:41
:F902iS
:1/05Db/Y
#870 [かなや]
:10/02/04 17:29
:F902iS
:Bp8y5D2Y
#871 [ゆうと]
>>870さん
アンカーありがとうございます

お久しぶりです!
俺と明菜の結婚式を無事に迎える事ができました

明菜を泣かせるつもりが、俺の方が号泣してしまって…
笑い有り、涙有りの温かい式になりました(_ _)
ユウキからのサプライズもビックリでした!
アキヒロは俺並に号泣してました(笑)
チヒロはずっと明菜に寄り添ってました!
ミクさんは「あたしより先に結婚するな!」と言いつつも温かく祝福してくれました!
彩乃は…
どう思ってくれているんでしょうか…
明菜と一緒にA県に行き、彩乃に報告に行きました

その後は彩乃の家族の皆さんに挨拶に行きました。
:10/04/16 21:23
:F902iS
:sLI5i2oo
#872 [ゆうと]
「もう会いに来たらダメ。死んだ人間の事は忘れて幸せになって欲しい…でも、彩乃の事は忘れないで」
という言葉を、彩乃のお母さんから頂きました。
矛盾だらけに聞こえる言葉だったけど、バカな俺でも何となくだけど分かりました。
彩乃の事は絶対に忘れません!
:10/04/16 21:28
:F902iS
:sLI5i2oo
#873 [ゆうと]
俺も明菜も今年で22歳になります。
彩乃と出会った時、彩乃は22歳でした。
あの時の俺は19歳…
ガキでした。
今もガキだけど、これからは大切な人を守る為、ガキを卒業してしっかりとした大人になりたいと思います。
気がつけば彩乃の歳を追い越す日が来るんだろうなぁ…
俺が生きている限り、彩乃の事はしっかり記憶に残していきたいと思います。
俺に「その時」が来たら、また笑って彩乃と再会したい。
:10/04/16 21:36
:F902iS
:sLI5i2oo
#874 [ゆうと]
ペアリング…
これで完結です。
近況報告とさせて頂きました。
俺も明菜も幸せです。
ってか、俺が明菜を幸せにします!
皆さんも幸せでありますように…
:10/04/16 21:41
:F902iS
:sLI5i2oo
#875 [あい]
>>871-874前にコメしてた者です

結婚おめでとうございます

これからも明菜さんと仲良く頑張って下さい

:10/05/04 01:49
:SH905i
:☆☆☆
#876 [けーすけ]
>>1-250>>251-500>>501-750>>751-1000>>
:10/05/06 10:34
:SH906i
:☆☆☆
#877 [けーすけ]
:10/05/06 10:35
:SH906i
:☆☆☆
#878 [りょう]
あげます
今読み終わりました~
すごい感動しましたK
:10/06/22 22:40
:W62H
:ZTasJmOw
#879 [我輩は匿名である]
あげます
:10/10/02 11:29
:W62H
:tfveSC4M
#880 [我輩は匿名である]
今3時間かけて一気に読みました。
年齢関係なく、人生日々勉強ですね。
お幸せに



:10/10/03 01:45
:P03A
:VSzi1r6I
#881 [我輩は匿名である]
みんなに読んでほしいので
あげます~
:10/11/09 08:01
:W62H
:RyuWVadg
#882 [我輩は匿名である]
良かったです
:10/11/12 17:51
:SH004
:GFCrzraA
#883 [我輩は匿名である]
:10/11/14 21:04
:W63CA
:YK84aSCk
#884 [我輩は匿名である]
あげます
:10/12/18 00:31
:W62H
:9tI71a0M
#885 [垰]
とてもいい話でした
:10/12/28 11:23
:F04B
:aKnG0x8w
#886 [我輩は匿名である]
夢中で読みました!
なんてゆーかめっちゃめっちゃ感動しました

ゆうとさんとあきなさん、末永く幸せになってほしいです

きっとあやのさんも二人の幸せを見守ってくれているはずです

私も彼氏をいろんな意味で大事にしようと改めて思いました!
小説書いて下さりありがとうございました

:10/12/28 14:17
:SH05B
:wSxQSjYc
#887 [けいすけ]
あげます
:12/09/23 13:28
:F02B
:oSlBXOW.
#888 [ひろ]
一気に読みましたN
めちゃくちゃ感動
しました(^ω^)x
末永くお幸せに
:12/09/24 14:30
:W61SH
:WaxRi6hs
#889 [我輩は匿名である]
age
仕事の合間家事の合間に読ませていただきました(^_^)v感動しました(ρ_;)ゆうとさん明菜さんお幸せに(^з^)-☆Chu!
続編あったら嬉しいですP
:12/12/29 03:48
:S007
:v3EsfJjw
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