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#715 [ゆうと]
「ユウト!お願いだから…落ち着いてよ…」

ミクさんも泣いている。

「…ミクさん…ミクさんは今…どこにいるんですか?」

「アヤの実家」

「…A県?ってこと?」

「そうだよ…監督と、あたしらの代の女バスと、男バスの代表だけ来たんだ…」

⏰:09/11/13 23:36 📱:F902iS 🆔:/NJm.dew


#716 [ゆうと]
「……………」

彩乃…
もうこの世にいないってこと…?
もう二度と会えないってこと…?

でも、まだ半信半疑だ…自分の目で確かめてもいないのに、そんなこと認められるわけないだろ!

「ミクさん…1回…電話切っていいすか?」

「なんで?」

「行きます、A県…」

⏰:09/11/13 23:40 📱:F902iS 🆔:/NJm.dew


#717 [ゆうと]
A県とか、まったく知らない地だ…
遠征とかで行ったくらいだ。
土地勘もないし、地理力0の俺だけど…


でも、今は行かなきゃ…

嘘だってこと証明しなきゃ…


俺は会社の休みをとって、仕事に行く時と逆の電車に乗った…

⏰:09/11/14 00:41 📱:F902iS 🆔:SsIHbRfA


#718 [ゆうと]
財布とケータイだけを持って、飛び出してきた…

駅に着くたびに、ミクさんにメールして場所を聞く。
ホームに着いたら、乗り換えで新幹線に乗る…
到着したら、また乗り換えで電車に乗る…

半日はかかった…
俺んとこが田舎だから、交通の便が不便なんだ…
でも、放心状態だったのかな…?
あっという間にA県に着いた気がする…

⏰:09/11/14 00:48 📱:F902iS 🆔:SsIHbRfA


#719 [ゆうと]
でも、あいつの家がどこか分からない…

ミクさんが目印の店を教えてくれた。
猛ダッシュで向かった…
気が狂ったかのように足が動く…
涙は出ない…
なんで…?
俺の中のあいつは、まだ生きてるから…



もうすぐだ…

黒いスーツ姿のミクさんが見えた…

⏰:09/11/14 00:52 📱:F902iS 🆔:SsIHbRfA


#720 [ゆうと]
「ユウト!」

無表情のミクさんが手を振る。
ガクガクの足でミクさんに近づいた。

「あんた…よくここが分かったね」

「なんとなく…勘で…」
息が苦しい…

「彩乃は?」

「…………こっち」

ミクさんについて行く。約10分間、無言…
そして、俺は足が止まった…

⏰:09/11/14 00:57 📱:F902iS 🆔:SsIHbRfA


#721 [ゆうと]
葬祭場…

黒い喪服に身を包んだ人間が出入りしていた。


目線の先には、



『故・上田 彩乃』



の文字…

その文字を何度も読み返した…
何度も何度も…

⏰:09/11/14 01:01 📱:F902iS 🆔:SsIHbRfA


#722 [ゆうと]
ミクさんが俺の腕を掴んだ。
ビクッとした…


「行くよ…ユウキ達が中にいる」


足を前に進めた。

中に入る…
お通夜…

入り口の右側には、あいつの遺品…
左にはモニターがある。

⏰:09/11/14 01:06 📱:F902iS 🆔:SsIHbRfA


#723 [ゆうと]
モニターには、白い箱をメインとして映し出されていた。
すぐに目をそらした…


それが棺って分かってたから…
ただ認めたくなかったんだ…

遺品を見ようとする…

ミクさん達元4年生、ユウキ、アキヒロが出てきた。

「あ、ユウト…」

アキヒロが呟いた。
うつろな目つきだった…

⏰:09/11/14 01:11 📱:F902iS 🆔:SsIHbRfA


#724 [ゆうと]
「バカ!遅ぇよ!」

ユウキに怒鳴られた。

「…………」

言葉が出なかった。


それを見ていた小柄な女性、2人の男が近付いてきた。

「ミクのお知り合いの方々でしょうか?私、上田彩乃の母親です」

小柄な女性は、彩乃のお母さんだった…

⏰:09/11/14 01:17 📱:F902iS 🆔:SsIHbRfA


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