禁断って何?
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#130 [シバ]
「シバさぁん!待ってましたよ〜」
いつものテンションだったから、嫌な話を持ち出したくなかった。
「あんさ、アイリ…」
「何ですかい?」
「今日、母様から電話代の請求書見せられてさ…ちょっと今月ヤバいんだわ…」
:10/03/10 00:14 :F902iS :AE.vvLEU
#131 [シバ]
「へぇ」
「へぇ…じゃなくて。だからこれからは電話の回数を…」
「だったらアイリん家の家電使えばいい(笑)」
「は?」
「言ってませんでしたっけ?うち、普通に家の電話ありますよ(笑)」
:10/03/10 00:17 :F902iS :AE.vvLEU
#132 [シバ]
力が抜けた。
「なんで早く言わないの?!」
「いや、なんか、そういう習慣になってたから(笑)」
「アホ!」
「あはは、よく言われます(笑)」
:10/03/10 00:20 :F902iS :AE.vvLEU
#133 [シバ]
怒られ損って感じがした。
いや、シバが悪いのは事実なんだけども…
「じゃあ、今日はアイリからかけますね!ちょっと待ってて」
「…うぃ」
それから余裕で2時間は喋った。
母さんは呆れた顔をしながら寝室へと戻っていった。
:10/03/10 00:24 :F902iS :AE.vvLEU
#134 [シバ]
更に1ヶ月後…
帰宅して、いつものようにアイリからの電話を待っていた。
大体9時半過ぎくらいにはかかってくる。
身の回りの片付けや、明日の学校の準備を早々と済ませていた。
「……電話こない」
:10/03/11 22:12 :F902iS :9/E.HIE6
#135 [シバ]
時計を見ると、11時を過ぎていた。
「明日も学校でしょ?早く寝なさいよ」
母さんは欠伸をしながら寝室へと向かっていた。
「…アイリ、今日はもう寝ちゃったのかな?」
諦めないといけないよな…
ま、しょうがないか。
でも、やっぱり寂しい…
:10/03/11 22:16 :F902iS :9/E.HIE6
#136 [シバ]
めちゃくちゃ眠いくせに、子機を握りしめたままずっと待っていた。
12時を過ぎた。
毎朝6時には起きないといけない。
そろそろ寝ないと明日起きれない…
テンションがた落ちのまま布団に潜り込んだ。
ピリリリリリリ…
:10/03/11 22:19 :F902iS :9/E.HIE6
#137 [シバ]
バッと起き上がって机の上の子機を見た。
着信時に光る黄色いランプが忙しくパカパカと光っていた。
「え?ちょ…(笑)」
自分でも分かるくらいニヤニヤしていた。
電話が来ない!
っていう怒りは一瞬で吹っ飛んだ。
:10/03/11 22:22 :F902iS :9/E.HIE6
#138 [シバ]
すぐに通話ボタンを押した。
「…はい、もしもし?」
渋々〜…みたいな演技をした。
ずっと待ってたんだよ!っていう気持ちを押し殺して電話に出た。
「ヒロ〜?ゴメンね〜(笑)お仕事お疲れ様ぁ♪何してたぁ?もしかして寝てたぁ?」
:10/03/11 22:26 :F902iS :9/E.HIE6
#139 [シバ]
ヒ…ヒロ?
ワタシハシバサキデスガ…
「………」
「もしもし〜?マジでゴメンって(笑)遅くなっちゃったけどヒロ君の声聞きたくなっちゃってさぁ(笑)ってか、何黙ってんのさ(笑)」
「…あの」
「どぉしたのぉ?(笑)」
「間違い電話じゃないですか?」
:10/03/11 22:30 :F902iS :9/E.HIE6
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