禁断って何?
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#191 [シバ]
学校近くの公衆電話へ向かった。
自分の財布から、テレフォンカードを1枚取り出した。
1つも穴の開いていないテレフォンカード…
これがあと5枚もあるなんて…
しかし、テレフォンカードとか小学校以来だなぁ。
忘れ物した時『お母さぁ〜ん』って泣きじゃくりながら電話して届けてもらったっけ?
:10/03/18 21:19 :F902iS :GlnjqbDc
#192 [シバ]
テレカを入れ、番号を押す。
プルルルルル…
プルルルルル…
「え?もしもし?」
ビックリしたような声が聞こえた。
「『え?』って何?『え?』って(笑)」
シバが笑うと、アイリはすぐに分かったようだった。
:10/03/18 21:23 :F902iS :GlnjqbDc
#193 [シバ]
「あ、なんだ!シバっちかぁ(笑)」
「シバっち?(笑)」
「みんなシバさんシバさん呼ぶからさぁ。何かアイリだけ違う呼び方するとVIPに聞こえません?(笑)」
「別にVIPではないけどね(笑)ま、何とでも呼んでくれ!」
すましたフリして、違う呼び方とか実はかなり嬉しかったりする…
:10/03/18 21:27 :F902iS :GlnjqbDc
#194 [シバ]
「公衆電話からの着信とか初だからビックリしましたわ」
「だろうね。公衆電話からとかありえないよね、今時」
「もしかしてシバっちが言ってた『何とかする』って…そういうことだったワケ?」
「悩みに悩み抜いた結果だよ。少しは感謝しろよ(笑)」
:10/03/18 21:30 :F902iS :GlnjqbDc
#195 [シバ]
アイリは鼻で笑った。
フガッて聞こえた。
「感謝してますよ。サンキューベリマ〜ッチ♪」
「はいはい。ってか今日テンション高いね。何かいい事でもあったん?」
「まぁね♪数学で初めて赤点じゃない点数を取ったんですよ♪」
:10/03/18 21:36 :F902iS :GlnjqbDc
#196 [シバ]
「ほう…で、何点?」
「39点」
「………」
「だからサンキューベリーマッチって言ったじゃないですかぁ(笑)」
アイリの中に『危機感』という文字はないな…と思った。
「マジか(笑)成績は大丈夫なワケ?」
:10/03/18 21:39 :F902iS :GlnjqbDc
#197 [シバ]
「あ〜…たぶんヤバいでしょうねぇ(笑)前回の中間で早速赤点取って親呼び出しだったから、今回は頑張ったつもりなんですけどね〜」
「まぁ、気にすんな。赤点じゃないことに対して笑って喜べ!思いっきり泣いて喜んでもいいよ」
「シバっちのそういう所が好きですよ。泣いても笑ってもアイリを受け止めてね」
:10/03/18 21:43 :F902iS :GlnjqbDc
#198 [シバ]
「受け止める!」
「きゃー♪やったぁ」
いつもなら「はいはい」って軽く流すシバだけど、自分頼られてる〜!って感じだったから嬉しかった。
だからアイリの素直な気持ちに素直に答えた。
「シバっち!」
「何?」
「会いたいよぉ」
:10/03/18 21:48 :F902iS :GlnjqbDc
#199 [シバ]
ひっきりなしに可愛い事を言ってくるアイリ…
目の前にいたらギュッと抱きしめてる。
それくらい、シバはアイリに夢中だった。
電話じゃなくて、会いたい。
次会った時は、シバのこの気持ちを伝えよう!
アイリ…
どうかシバだけのモノでいて欲しい。
一生懸命守るから…
:10/03/18 21:53 :F902iS :GlnjqbDc
#200 [シバ]
その一週間後…
テレカ6枚を使い切った。
たった一週間で、すべてのテレカが無くなった。あっという間で、6枚目を使い切る時、孤独感みたいな寂しさみたいな感情がウワッと込み上げてきた。
これからどうしよう…
何か違う方法を考えることにした。
:10/03/18 21:59 :F902iS :GlnjqbDc
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