禁断って何?
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#464 [シバ]
「言葉のまんまっすよ!だってアイリ、シバさんの事フッた覚えないし(笑)」
「嘘つくな」
「ホントだって(笑)」
「…意味が分かんない」
アイリは可笑しそうに笑っている。
ムカつくけど、アイリから目が離せなかった。
「シバさんは、アイリの事好きだったんですか?」
「……………」
「お〜い(笑)」
:10/06/28 20:11 :F02B :iPaCEKqQ
#465 [シバ]
「あー、そうだよ」
「そうなんだ!…いつからそんなに素直になったんですか?シバっち(笑)」
「お前、調子良すぎだろ…何なワケ?」
「だから前も言ったけど、アイリはシバさんの事好きですよ!シバさんはアイリの事、どういう『好き』で見てるの?」
「どういうって言われても…」
「単に『好き』なのか、ちょっと特別な感情の『愛』なのか…」
:10/06/28 20:16 :F02B :iPaCEKqQ
#466 [シバ]
「言わなくても分かるだろうが」
「分かんない。だってシバさんって何考えてるのか分かんないもん(笑)」
「…愛…だと思う」
「素直だね」
「まぁ、今更だから隠しても意味ないしね(笑)」
無理やり笑ってみた。
アイリは真顔のまま、目線を落として何かを考えているようだった。
:10/06/28 20:20 :F02B :iPaCEKqQ
#467 [シバ]
「好きだよ…シバさん」
ふいにアイリは口走った。
シバはビックリしたっていうか、は?みたいな怒りというか、その言葉を聴きたかったんだよ〜…っていう喜びみたいな感情が襲ってきた。
「いや、何…え?」
「アイリもシバさん好きだよ。忘れてないよ」
…泣きそうになった。
体が震えた。
全身がジワッと熱くなった。
:10/06/29 22:47 :F02B :TPLahEEo
#468 [シバ]
アイリの方に顔を向ける。
アイリは身を乗り出して、シバの顔を両手で包み込んだ。
アイリの目を見続ける…
微かに潤んでいた。
そのままの体勢で、2人ともしばらく無言でいた。
セミの鳴き声も、外からの陸上部の声も聞こえなくなった。
「シバさん触るの久しぶりだなぁ(笑)」
:10/06/29 22:51 :F02B :TPLahEEo
#469 [シバ]
「…うん」
「あの時みたいに嫌がらないの?嫌じゃないの?」
「…嫌じゃないよ」
「素直すぎて不気味なんだけど(笑)あの時は野良猫みたいに警戒しまくってたのに(笑)」
「誰が野良猫だよ(笑)」
「ごめんなさい(笑)」
「…もう会う事ないって思ってた」
「アイリも。ウケるね(笑)」
「ウケるのか?」
「ウケる(笑)」
:10/06/29 22:56 :F02B :TPLahEEo
#470 [シバ]
「いや、ウケない」
「ウケるし。ま、どっちでもいいよ(笑)」
アイリの無邪気な笑顔を見るのは久しぶりだった。
それを見て、内心ホッとしている自分がいる。
「秀一…かぁ」
「?」
「もしシバが男だったら、アイリはシバと付き合ってた?」
「シバさんが男だったら出会ってないと思いますよ(笑)」
:10/06/29 23:43 :F02B :TPLahEEo
#471 [シバ]
「そうかなぁ…」
「そうだよ。だって、お互い『女子バスケ部』だから、一緒に合宿できたんじゃん(笑)」
最もだ!
シバが男だったら、今頃何をしているかも分からないし、出会うハズもなかったアイリと、こうして出会えたのもバスケットを通してこそなのだから。
「ってか、アイリはね。シバさんが男でも女でもどっちでもいいんだよ。シバさんっていう人間が好きなんだから」
:10/06/29 23:50 :F02B :TPLahEEo
#472 [シバ]
「……………」
黙ってアイリの話を聞いていた。
何より嬉しい言葉だった。
「ぶっちゃけて言うと、最初は一目惚れだったんだ…だから仲良くなりたくて絡みまくったし、どんな人なのか知りたくて仕方なかったし」
「女に一目惚れ?」
「うん。女の人に惚れたのとか初めてだったから戸惑いまくったけどね(笑)でも好きならしょうがない…みたいなね(笑)」
:10/06/29 23:54 :F02B :TPLahEEo
#473 [シバ]
「そっか…」
「そっかって…(笑)嬉しくないの?」
「もうちょっと早く聞きたかったよ…その言葉」
「それはこっちのセリフ…シバさんからアイリの事『好き』って聞いて相当ビックリしたし」
「なんで?」
「いや、だってずっと後輩として見られてると思ってたから」
「ああ、そうね…」
:10/06/29 23:59 :F02B :TPLahEEo
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