禁断って何?
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#478 [シバ]
頭の中がこんがらがってしまった。
じゃあ、一言で答えてほしいから…
「秀一とシバ、どっちが好き?」
漠然とした事を聞いてしまったけど、シバが一番聞きたかった事だと思ったから聞いた。
もちろん、胸の高鳴りはハンパなかった。
アイリは微笑んで、
「シバさん」
そう答えた。
心の中のシバは『よっしゃ〜!』だった。
:10/07/02 18:42 :F02B :ebsFfWeg
#479 [シバ]
じゃあさ、だったら…
『秀一と別れてよ』
そう言いたかった。
だけど、なぜかアイリの微笑みを見るとそうとは言えなかった。
それだったら…
「シバ…アイリの事待っていいのかな?」
アイリは一瞬ビックリした表情を見せた。
そして…
「シバさんが辛くないなら待っててほしい…かな?」
:10/07/02 18:46 :F02B :ebsFfWeg
#480 [シバ]
アイリは俯いて、
「アイリ最悪だね(笑)秀がいるのに待ってて…とか(笑)うん…でも、アイリどうしていいか分かんないや」
笑ってるけど、困ってるようにも見える。
いや…むしろ困ってる。
「アイリごめんね」
「なんでそっちが謝るのさ(笑)」
「困らせちゃって」
「困ってないし(笑)」
:10/07/02 18:52 :F02B :ebsFfWeg
#481 [シバ]
ダボダボの練習着…
スラッと長い手足…
綺麗な横顔…
アイリに出会って、まだほんの数ヶ月…
離れてからの期間もほんの数ヶ月…
だけど、その期間はあの頃のシバにとって、それはそれは長くて…
長すぎて…
久しぶりのアイリを目の前にして、胸を締め付けられる感覚で…
人を好きになるってこんな気持ちになるんだって、自身の心に深く刻み込まれた。
:10/07/02 18:57 :F02B :ebsFfWeg
#482 [シバ]
今すぐ抱きしめたい。
許されるならキスしたい。
アイリに触れていたい。
目の前にいる、シバが想っている相手はシバと同じ『女の子』。
同じ性別の人間…
だけど、こんなに人を想う感覚を味わったのは初めてで…
戸惑いどころか、アイリという人間に向けるシバの気持ちは一直線で。
:10/07/02 19:02 :F02B :ebsFfWeg
#483 [シバ]
アイリはケータイを開いた。
んで、すぐに閉じた。
「シバさん、アイリそろそろ行かないと…」
「なんで?まだ休憩30分もあるよ?」
アタフタしてしまった。
「アイリ1年生だから、昼からの練習の準備があるんだ。もっと一緒にいたかったんだけど…」
アイリは立ち上がった。
:10/07/02 19:06 :F02B :ebsFfWeg
#484 [シバ]
教室を出ようとするアイリの腕を掴んで抱き寄せて…
っていうドラマみたいな事が出来れば、自分格好いいじゃん♪ってなるけど、小心者のシバにはそんな格好いい事出来るハズもなく…
ってか、こんな場面でそんな妄想が働くなんて、シバって一体…
「…そっか。じゃ、また時間がある時に話そ!」
結局いつもこうなる…
:10/07/02 19:10 :F02B :ebsFfWeg
#485 [シバ]
「うん♪」
そう言って教室のドアを開けるアイリ。
シバは時間差で教室を出ようと思い、まだ床に座ったまま、アイリの背中を見届けた。
アイリは立ち止まった。
「ね、シバさん」
「?」
「…大好きだからね♪」
満面の笑みだった。
恥ずかしそうに走っていくアイリ…
:10/07/02 19:15 :F02B :ebsFfWeg
#486 [シバ]
もう、クラクラした。
あいつ可愛すぎる…
…と同時に悲しくなった。
アイリはシバのものじゃない…
どんなに大好きと言われても、アイリには『彼氏』という名のパートナーがいる。
そう考えると、素直に喜べない。
別れてほしい別れてほしい別れてほしい…
頭ん中はそればっかり。
:10/07/02 19:18 :F02B :ebsFfWeg
#487 [我輩は匿名である]
:10/07/03 07:40 :SH906i :☆☆☆
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