禁断って何?
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#481 [シバ]
ダボダボの練習着…
スラッと長い手足…
綺麗な横顔…
アイリに出会って、まだほんの数ヶ月…
離れてからの期間もほんの数ヶ月…
だけど、その期間はあの頃のシバにとって、それはそれは長くて…
長すぎて…
久しぶりのアイリを目の前にして、胸を締め付けられる感覚で…
人を好きになるってこんな気持ちになるんだって、自身の心に深く刻み込まれた。
:10/07/02 18:57 :F02B :ebsFfWeg
#482 [シバ]
今すぐ抱きしめたい。
許されるならキスしたい。
アイリに触れていたい。
目の前にいる、シバが想っている相手はシバと同じ『女の子』。
同じ性別の人間…
だけど、こんなに人を想う感覚を味わったのは初めてで…
戸惑いどころか、アイリという人間に向けるシバの気持ちは一直線で。
:10/07/02 19:02 :F02B :ebsFfWeg
#483 [シバ]
アイリはケータイを開いた。
んで、すぐに閉じた。
「シバさん、アイリそろそろ行かないと…」
「なんで?まだ休憩30分もあるよ?」
アタフタしてしまった。
「アイリ1年生だから、昼からの練習の準備があるんだ。もっと一緒にいたかったんだけど…」
アイリは立ち上がった。
:10/07/02 19:06 :F02B :ebsFfWeg
#484 [シバ]
教室を出ようとするアイリの腕を掴んで抱き寄せて…
っていうドラマみたいな事が出来れば、自分格好いいじゃん♪ってなるけど、小心者のシバにはそんな格好いい事出来るハズもなく…
ってか、こんな場面でそんな妄想が働くなんて、シバって一体…
「…そっか。じゃ、また時間がある時に話そ!」
結局いつもこうなる…
:10/07/02 19:10 :F02B :ebsFfWeg
#485 [シバ]
「うん♪」
そう言って教室のドアを開けるアイリ。
シバは時間差で教室を出ようと思い、まだ床に座ったまま、アイリの背中を見届けた。
アイリは立ち止まった。
「ね、シバさん」
「?」
「…大好きだからね♪」
満面の笑みだった。
恥ずかしそうに走っていくアイリ…
:10/07/02 19:15 :F02B :ebsFfWeg
#486 [シバ]
もう、クラクラした。
あいつ可愛すぎる…
…と同時に悲しくなった。
アイリはシバのものじゃない…
どんなに大好きと言われても、アイリには『彼氏』という名のパートナーがいる。
そう考えると、素直に喜べない。
別れてほしい別れてほしい別れてほしい…
頭ん中はそればっかり。
:10/07/02 19:18 :F02B :ebsFfWeg
#487 [我輩は匿名である]
:10/07/03 07:40 :SH906i :☆☆☆
#488 [シバ]
>>487さん
安価ありがとうございます!
>>486シバも体育館へと向かった。
先ほど3年集団が話していたアイリの彼氏トーク…秀一の事が頭によぎりながら…
だけど、なんだかスッキリした気分だ。
あの場で聞いている時はイライラと悲しみがハンパなかったのに、アイリの話を聞いてから、心は落ち着きを取り戻したみたい。
:10/07/04 13:02 :F02B :B.NoKtlU
#489 [シバ]
ただ、『別れてほしい』っていう気持ちは渦巻いたままだったけど…
体育館に入る。
アイリは準備を終え、ストレッチを行っているようだった。
前屈をしていた所を見た。
『アイリ…体固いな』
アイリは体を倒しては起き、倒しては起きを繰り返して、痛そうな表情を浮かべながらも一生懸命ストレッチをしていた。
:10/07/04 13:09 :F02B :B.NoKtlU
#490 [シバ]
いざ練習が始まる。
頭ん中がアイリでいっぱいになってる気がしたけど、きちんと練習モードに切り替えられていたみたいで、集中していた。
…けど、やっぱりアイリが近くに来ると意識はしてしまう。
目が合うと、お互いニヤッてしてまたすぐ走り出したり、チョンッと後ろから突っつかれたり。
話はしない。
それでいい。
それだけで、幸せを感じられるのだから。
:10/07/13 20:27 :F02B :ppuZUcHU
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