禁断って何?
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#485 [シバ]
「うん♪」
そう言って教室のドアを開けるアイリ。
シバは時間差で教室を出ようと思い、まだ床に座ったまま、アイリの背中を見届けた。
アイリは立ち止まった。
「ね、シバさん」
「?」
「…大好きだからね♪」
満面の笑みだった。
恥ずかしそうに走っていくアイリ…
:10/07/02 19:15 :F02B :ebsFfWeg
#486 [シバ]
もう、クラクラした。
あいつ可愛すぎる…
…と同時に悲しくなった。
アイリはシバのものじゃない…
どんなに大好きと言われても、アイリには『彼氏』という名のパートナーがいる。
そう考えると、素直に喜べない。
別れてほしい別れてほしい別れてほしい…
頭ん中はそればっかり。
:10/07/02 19:18 :F02B :ebsFfWeg
#487 [我輩は匿名である]
:10/07/03 07:40 :SH906i :☆☆☆
#488 [シバ]
>>487さん
安価ありがとうございます!
>>486シバも体育館へと向かった。
先ほど3年集団が話していたアイリの彼氏トーク…秀一の事が頭によぎりながら…
だけど、なんだかスッキリした気分だ。
あの場で聞いている時はイライラと悲しみがハンパなかったのに、アイリの話を聞いてから、心は落ち着きを取り戻したみたい。
:10/07/04 13:02 :F02B :B.NoKtlU
#489 [シバ]
ただ、『別れてほしい』っていう気持ちは渦巻いたままだったけど…
体育館に入る。
アイリは準備を終え、ストレッチを行っているようだった。
前屈をしていた所を見た。
『アイリ…体固いな』
アイリは体を倒しては起き、倒しては起きを繰り返して、痛そうな表情を浮かべながらも一生懸命ストレッチをしていた。
:10/07/04 13:09 :F02B :B.NoKtlU
#490 [シバ]
いざ練習が始まる。
頭ん中がアイリでいっぱいになってる気がしたけど、きちんと練習モードに切り替えられていたみたいで、集中していた。
…けど、やっぱりアイリが近くに来ると意識はしてしまう。
目が合うと、お互いニヤッてしてまたすぐ走り出したり、チョンッと後ろから突っつかれたり。
話はしない。
それでいい。
それだけで、幸せを感じられるのだから。
:10/07/13 20:27 :F02B :ppuZUcHU
#491 [シバ]
コート上では敵同士だ。
シバがボールを持つと、これまた真剣な顔してディフェンスするアイリがいて、負けず嫌いな一面を見せてくる。
シバも真剣な顔になっていたと思う。
シバがアイリからシュート決めたら、『くそムカつく!』といわんばかりにやり返してくる。
アイリのplayはシバのチームの監督から定評があった。
:10/07/13 20:32 :F02B :ppuZUcHU
#492 [シバ]
「あの1年(アイリ)、3年になった時が楽しみだな。能力が高い」
ってシバの前で言うもんだから、シバは自分の事のように嬉しくて、ニヤニヤしちゃうワケで…
数ヶ月前までは、
「アイリに会いたくない」
「来なくていい」
なんて言ってたけど、実際にアイリを目の前にすると、こんなにも胸が高鳴る。
いつも以上に頑張れる。
:10/07/13 20:35 :F02B :ppuZUcHU
#493 [シバ]
こんな自分、調子良すぎるかもしれない…
だけど、仕方ない。
シバはやっぱりアイリの事が好きなんだ。
大切なんだ。
失っちゃいけないんだ。
やっと気付いた。
もっと早く気付く事ができていたら、どんなに良かったのだろう…
けど、まぁいい。
時の流れに身を任せた結果が今のシバなんだ。
今日までの時間は、無駄でもなんでもなく、必要だったんだ。
:10/07/13 20:39 :F02B :ppuZUcHU
#494 [シバ]
外はゆっくりと薄暗くなっている。
昼間の体育館は、まさに灼熱。
夜になるに連れて、この灼熱地獄の体育館にも酸素というものがあったんだな…っていう事に気付く。
微かに涼しさを感じる。
体育館の小窓から見える、昼間のジリジリしたアスファルトからも熱のモヤは見えない。
当たり前の事だけど、チラッと見えたその光景に夏の涼を感じた。
そして、合宿1日目を終える…
:10/07/13 20:46 :F02B :ppuZUcHU
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