禁断って何?
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#497 [シバ]
「話したよ」

真希は少しだけビックリした表情を見せた。

「あ、そうなの?普通だった?」
「別に普通だった…はず」

「何その意味深な答え」
「まぁ、ちょっとね」

「何笑ってんの。後で話聞こうか(笑)」
「うぃ〜」


ってな感じで、このあとはシバの家で真希に話をする事になる。

⏰:10/07/16 12:37 📱:F02B 🆔:r2DDek4c


#498 [シバ]
「流れは完璧にこっちじゃん!シバ、秀一君から取っちゃいな」

一通り話を聞いた真希は、目を輝かせていた。

「うん〜…でも、今は秀一と別れられないって事はさ、やっぱりあっちの事が好きなんだよね。しかもアイリ、秀一の事『シュウ』って呼んでた」

「そりゃ付き合ってる身だからね。でも、アイリちゃんは秀一君よりシバの事が好きって言ったんでしょ?」

「うん」

⏰:10/07/16 12:41 📱:F02B 🆔:r2DDek4c


#499 [シバ]
「今日の昼休みに話したって事でしょ?今日途中でいなくなったじゃん」

「そう。だって、秀一の話で盛り上がってる中にシバがいたら完璧awayじゃん…イケメンだの可愛いだの…これってヤキモチってやつだね。シバの方が年上なのに…カッコ悪」


「ま、いいじゃん♪合宿はまだまだ続くんだしさ。様子見てみな」

「うん」

しばらくそんな話をして、また明日…と真希は帰っていった。

⏰:10/07/16 12:46 📱:F02B 🆔:r2DDek4c


#500 [シバ]
翌日昼休み…

弁当を食べていると、アイリに小突かれた。

「シバさん。食べ終わったらソッコー昨日の教室ね。アイリ、今日も準備があるから早めに話したい」

「分かったよ」

アイリは微笑んで、ゆっくりと歩いて行った。
それからは、大好物の唐揚げやフライをゆっくり食べる主義のシバだけど、アイリに会いたいが為に無理くそかき込んで食べた。

⏰:10/07/16 12:53 📱:F02B 🆔:r2DDek4c


#501 [シバ]
教室に着く。
体育座りしてケータイをいじるアイリがいた。

シバに気付くと、パチンとケータイを閉じた。


「シバさん、おいで」

手招きされ、アイリの横へ。

しばらく無言でいて、アイリのケータイが鳴る。また開いて、すぐに閉じた。

「秀一かぁ?」
「うん。今日合宿から帰ってきたから遊ぼうだって。アイリも合宿だって言ったのに、バカじゃん」

⏰:10/07/16 13:00 📱:F02B 🆔:r2DDek4c


#502 [シバ]
心が痛んだ。
シバと離れたら、またいつものアイリの生活が始まる。
普通に学校に行って、バスケして帰って…またこうやって秀一とメールして…
休みの日なんかは2人で遊びに行くんだろうな…


「秀とアイリ、プリクラさえ撮った事ないんだ。だからプリクラ撮りに行きたいんだってさ」

「…は?」

「あっちはあっちでサッカー忙しいし、こっちはこっちでバスケバスケだし、学校以外ではほとんど会わないからね」

⏰:10/07/16 13:05 📱:F02B 🆔:r2DDek4c


#503 [シバ]
「あ、そうなの?」

変な安心感を感じた。
シバの表情を見て言ったのか、何となく言ったのかいまだに分からないけど…
アイリはボソッと話した。

「見る?秀の顔」

そんなもん見たくない!だけど、一目ならいいかな?
気になるし…


「見たいかも」

アイリはケータイをポチポチと操作して、秀一を探していた。

⏰:10/07/16 13:09 📱:F02B 🆔:r2DDek4c


#504 [シバ]
「4枚くらいしかないんだけど…」

そう言って、シバにも見えるようにケータイの画面を向けた。

1枚目…
体操服の2人が笑ってピース。
秀一はアイリより少し背が高いくらいで、日差しが強かったのか、眩しそうに笑っていた。
ゼッケンには『長崎』。秀一の名前は、長崎秀一。
日焼けして、小麦色に焼けた秀一は、確かにかっこよかった。

⏰:10/07/16 13:17 📱:F02B 🆔:r2DDek4c


#505 [シバ]
2枚目…

秀一が男友達とじゃれている場面だった。
どれが秀一か、言われなくてもすぐに分かった。鼻筋がスッと通ってて、クシャッと笑うあの笑顔は、誰よりも可愛くて、綺麗だったから。


3枚目…

秀一がサッカー部のユニフォームを着て、真顔で写っている。
1年生で唯一、ユニフォームを貰えたからその記念に撮ったんだとか。

⏰:10/07/16 13:22 📱:F02B 🆔:r2DDek4c


#506 [シバ]
真顔の秀一は、凛々しいなんてもんじゃない。
悔しいけど、こんなにカッコいい奴見た事がない…

4枚目…

制服姿の2人が写っている。
夜だったのだろう。
真っ暗な背景に、灯りがポツポツ。
シバはアイリの制服姿を初めて見た。
秀一は眼帯をしていた。練習中に部員の肘がもろに入ったのだという。



「こんだけ」
アイリはケータイを閉じた。

⏰:10/07/16 13:28 📱:F02B 🆔:r2DDek4c


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